JPWO2008143013A1 - 検知部モールドパッケージ及びそれを用いた流体判別センサーモジュール - Google Patents

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Abstract

被測定液体との熱交換のため該被測定液体と接触する板状突出部(21P,22P)を備えている検知部モールドパッケージ(2A)。板状突出部(21P,22P)は、少なくとも感温体を含む薄膜チップからなる液種検知部(21a)および液温検知部(22a)ならびにこれらの検知部が接合された金属製ダイパッド(21c,22c)を、これらが表面に露出することのないように封止材(23)で封止することで形成されている。板状突出部(21P,22P)の両主面は金属製ダイパッド(21c,22c)と平行である。

Description

本発明は、流体の熱的性質を利用して当該流体を判別する流体判別装置、たとえば液体の熱的性質を利用して当該液体が所定のものであるか否かを識別する液種識別装置に関するものであり、特にそれに用いられる検知部モールドパッケージ及びそれを用いた流体判別センサーモジュールたとえば液種識別センサーモジュールに係るものである。
本発明の検知部モールドパッケージ及びそれを用いた液種識別センサーモジュールを有する液種識別装置は、例えば自動車の内燃エンジンなどから排出される排ガスを浄化するシステムにおいて窒素酸化物(NOx)の分解のために排ガス浄化触媒に対し所定濃度の尿素水溶液であるとして噴霧される液体が真に所定濃度の尿素水溶液であるか否かを識別するのに利用することができる。
自動車の内燃エンジンではガソリンや軽油などの化石燃料が燃焼される。これに伴って発生する排ガス中には、水や二酸化炭素などと共に、未燃焼の一酸化炭素(CO)及び炭化水素(HC)や、硫黄酸化物(SOx)や、窒素酸化物(NOx)等の環境汚染物質が含まれる。近年、特に環境保護及び生活環境の汚染防止のため、これら自動車の排ガスを浄化すべく各種の対策が講じられている。
このような対策の1つとして、排ガス浄化触媒装置の使用が挙げられる。これは、排気系の途中に排ガス浄化用三元触媒を配置し、ここで、CO、HC、NOx等を酸化還元反応により分解して、無害化を図るものである。触媒装置でのNOxの分解を継続的に維持するために、排気系の触媒装置のすぐ上流側から触媒に対して尿素水溶液が噴霧される。この尿素水溶液は、NOx分解の効果を高めるためには特定の尿素濃度範囲にあることが必要とされ、特に尿素濃度32.5%が最適であるとされている。
尿素水溶液は、自動車に積載される尿素水溶液タンクに収容されるのであるが、経時的に濃度変化が生ずることがあり、また、タンク内において局所的に濃度分布の不均一が発生することもある。タンクからポンプにより供給管を介して噴霧ノズルへと供給される尿素水溶液は、一般にタンクの底部に近い出口から採取されるので、この領域のものが所定の尿素濃度であることが触媒装置の効率を高めるためには重要である。
また、尿素水溶液タンクに誤って尿素水溶液以外の液体が収容されることも現実にはあり得る。このような場合、液体が所定の尿素濃度の尿素水溶液以外であることを素早く検知して警告を発することが、触媒装置の機能発揮のためには必要である。
このような目的のために、特開2005−337969号公報(特許文献1)には、被測定液体が所定のものであるか否かの識別を行う液種識別装置として、発熱体及び感温体を含んでなる傍熱型液種検知部と被測定液体の温度を検知する液温検知部とを有するものが記載されている。この液種識別装置では、傍熱型液種検知部の発熱体に対して単一パルス電圧を印加して発熱体を発熱させ、傍熱型液種検知部の感温体と液温検知部とを含んでなる液種検知回路の出力に基づき被測定液体の識別を行う識別演算部を備えている。ここで、液温検知部として液種検知部と同様な構成のものを使用することが開示されている。
この特許文献1に記載されている液種識別装置において、傍熱型液種検知部と液温検知部とが、モールド樹脂によって一体化されて、検知部モールドパッケージの形態をなしている。発熱体及び感温体を含んでなる液種検知部としての薄膜チップが熱伝達部材としての金属製フィンに接合されており、該金属製フィンの一端部が被測定液体との熱交換のためにモールド樹脂から突出している。感温体を含んでなる液温検知部としての薄膜チップが熱伝達部材としての金属製フィンに接合されており、該金属製フィンの一端部が被測定液体との熱交換のためにモールド樹脂から突出している。
以上のような液種識別装置の検知部モールドパッケージにおいては、被測定液体中に溶存する空気等が温度上昇などにより気化して気泡となり、この気泡が金属製フィンの外面に付着することがある。また、液体がタンク内に収容されていて該タンク内に液体の自由表面があると、該タンク内液体が揺動することで液面が波立って、該液面に接する空気などの気体が液体中に巻き込まれて液体中に気泡となって残留し、この気泡が金属製フィン外面に付着することもある。特に、上記自動車に搭載されるタンク中の尿素水溶液の場合には、自動車走行時に外力に基づく激しい揺動が繰り返されるので、上記金属製フィン外面への気泡の付着は著しい。
金属製フィンに気泡が付着すると、検知部モールドパッケージの傍熱型液種検知部の発熱体から発せられる熱が金属製フィンを介して液体に良好に伝達されなくなり、また液体から金属製フィンを介して感温体に良好に熱伝達がなされなくなる。このように、金属製フィンと被測定液体との間の熱伝達が正常になされなくなると、被測定液体の濃度測定値に大きな誤差が発生して測定精度が変動して安定せず測定の信頼性が著しく低下するおそれがある。
このような問題を解決すべく、特開2006−29956号公報(特許文献2)には、被測定液体と接する金属製フィン等の表面に酸化シリコン膜等の親水性膜を付与することが提案されている。また、特許文献2には、検知部モールドパッケージの更に別の形態も記載されている。即ち、濃度検知部用及び液温検知部用の熱伝達部材を、モールド樹脂から突出させるのではなく片面のみをモールド樹脂から露出させるものである。
特開2005−337969号公報 特開2006−29956号公報
しかるに、上記特許文献1に記載されている検知部モールドパッケージは、繰り返し使用されると、熱伝達部材とモールド樹脂との熱膨張率に差異があること等に基づき、これら熱伝達部材とモールド樹脂との間に被測定液体が浸入し、該被測定液体が薄膜チップへと到達するおそれがある。
また、上記特許文献2に別の形態として記載されている検知部モールドパッケージでは、被測定液体と接する表面部分に酸化シリコン膜等の親水性膜が付与されているものの、その厚さは例えば0.01μm〜1μmと薄い。従って、特許文献1に記載の検知部モールドパッケージと同様に、繰り返し使用されると、熱伝達部材とモールド樹脂との間に被測定液体が浸入し、該被測定液体が薄膜チップへと到達するおそれがある。
検知部モールドパッケージにおいて以上のような被測定液体の浸入が発生すると、検知誤差が大きくなり検知精度が低下することがある。
また、気泡付着防止のために特許文献2に記載のように表面に酸化シリコン膜等の親水性膜を付与することは、液種識別装置用検知部モールドパッケージの作製工程を複雑化する。
本発明の第1の目的は、以上のような現状に鑑みて、長期にわたる使用に際しても、被測定液体などの被測定流体の浸入が抑制され、検知精度の低下が少ない液種識別装置用などの流体判別装置用の検知部モールドパッケージを、作製工程を複雑化することなく提供することにある。
本発明の第2の目的は、とくに被測定液体などの被測定流体が水性液体である場合において、外面への気泡の付着が低減され、測定精度の向上及び安定化が可能な液種識別装置用などの流体判別装置用の検知部モールドパッケージを、作製工程を複雑化することなく提供することにある。
本発明の第3の目的は、以上のような液種識別装置用などの流体判別装置用の検知部モールドパッケージを用いた液種識別センサーモジュールなどの流体判別センサーモジュールを提供することにある。
本発明によれば、上記いずれかの目的を達成するものとして、
被測定流体の判別を行う流体判別装置に用いられ、前記被測定流体に浸漬する突出部を備えている検知部モールドパッケージであって、
前記突出部は、前記検知部及び該検知部が接合されたダイパッドを封止することで形成されていることを特徴とする検知部モールドパッケージ、
が提供される。
本発明の一態様においては、前記判別は前記被測定流体が所定のものであるか否かの識別であり、前記突出部は板状突出部であり、前記検知部は少なくとも感温体を含む薄膜チップからなり、前記板状突出部の両主面は前記ダイパッドと平行である。
また、本発明によれば、上記いずれかの目的を達成するものとして、
被測定液体が所定のものであるか否かの識別を行う液種識別装置に用いられ、且つ、前記被測定液体との熱交換のため該被測定液体と接触する板状突出部を備えている上記の検知部モールドパッケージであって、
前記板状突出部は、少なくとも感温体を含む薄膜チップからなる検知部及び該検知部が接合された金属製ダイパッドを、これらが表面に露出することのないように封止材で封止することで形成されており、前記板状突出部の両主面は前記金属製ダイパッドと平行であることを特徴とする液種識別装置用検知部モールドパッケージ、
が提供される。
本発明の一態様においては、前記検知部の電極と電気的に接続され且つ前記板状突出部とは反対側に前記封止材から突出する外部電極端子を備えている。本発明の一態様においては、前記金属製ダイパッドの前記検知部の接合された第1の主面を覆う前記封止材の厚さと、前記金属製ダイパッドの前記第1の主面と反対側の第2の主面を覆う前記封止材の厚さとの比が、0.5〜2.0の範囲内にある。
また、本発明によれば、上記いずれかの目的を達成するものとして、
被測定液体が所定のものであるか否かの識別を行う液種識別装置に用いられ、且つ、前記被測定液体との熱交換のため該被測定液体と接触する第1の板状突出部及び第2の板状突出部を備えている上記の検知部モールドパッケージであって、
前記第1の板状突出部は、少なくとも発熱体と感温体とを含む薄膜チップからなる液種検知部及び該液種検知部が接合された第1の金属製ダイパッドを、これらが表面に露出することのないように封止材で封止することで形成されており、前記第1の板状突出部の両主面は前記第1の金属製ダイパッドと平行であり、
前記第2の板状突出部は、少なくとも感温体を含む薄膜チップからなる液温検知部及び該液温検知部が接合された第2の金属製ダイパッドを、これらが表面に露出することのないように封止材で封止することで形成されており、前記第2の板状突出部の両主面は前記第2の金属製ダイパッドと平行であり、
前記第1の板状突出部及び第2の板状突出部は同一平面上にて互いに隔てられて配置されていることを特徴とする液種識別装置用検知部モールドパッケージ、
が提供される。
本発明の一態様においては、前記液種検知部の電極及び前記液温検知部の電極とそれぞれ電気的に接続され且つ前記板状突出部とは反対側に前記封止材から突出する外部電極端子を備えている。本発明の一態様においては、前記第1または第2の金属製ダイパッドの前記液種検知部または液温検知部の接合された第1の主面を覆う前記封止材の厚さと、前記第1または第2の金属製ダイパッドの前記第1の主面と反対側の第2の主面を覆う前記封止材の厚さとの比が、0.5〜2.0の範囲内にある。
また、本発明によれば、上記いずれかの目的を達成するものとして、上記の検知部モールドパッケージを含んでなることを特徴とする流体判別センサーモジュール、が提供される。
また、本発明によれば、上記いずれかの目的を達成するものとして、
上記の液種識別装置用検知部モールドパッケージと、該液種識別装置用検知部モールドパッケージを前記板状突出部または前記第1及び第2の板状突出部が突出するようにして支持する第1部材と、前記板状突出部または前記第1及び第2の板状突出部が突出する側と反対の側にて前記第1部材に嵌合され且つ前記第1部材との間に収容空間を形成する第2部材と、前記収容空間内に収容され且つ前記液種識別装置用検知部モールドパッケージの前記検知部または前記液種検知部及び前記液温検知部と電気的に接続された液種検知回路基板と、該液種検知回路基板と電気的に接続され且つ前記第2部材を貫通して外部へと延出する端子ピンとを備えていることを特徴とする液種識別センサーモジュール、
が提供される。
また、本発明によれば、上記いずれかの目的を達成するものとして、上記の検知部モールドパッケージまたは上記のセンサーモジュールを含んでなることを特徴とする流体判別装置、が提供される。
また、本発明によれば、上記いずれかの目的を達成するものとして、上記の流体判別装置を用いて前記被測定流体を判別することを特徴とする流体判別方法、が提供される。
本発明の一態様においては、前記被測定流体を加熱し、加熱開始からの互いに異なる複数の時間経過時における前記検知部の複数の検知信号に基づき前記流体を判別する。
本発明の検知部モールドパッケージ及びそれを用いた流体判別センサーモジュールによれば、突出部は検知部及び該検知部が接合されたダイパッドを封止することで形成されているので、長期にわたる使用に際しても、ダイパッドと封止材との間への被測定流体の浸入が抑制され、検知精度の低下は少ない。
本発明の液種識別装置用検知部モールドパッケージ及びそれを用いた液種識別センサーモジュールによれば、検知部モールドパッケージにおいて検知部または液種検知部及び液温検知部が接合された金属製ダイパッドまたは第1及び第2の金属製ダイパッドが表面に露出することのないように封止材で封止することで、被測定液体と接触する板状突出部または第1及び第2の板状突出部を形成しているので、長期にわたる使用に際しても、金属製ダイパッドまたは第1及び第2の金属製ダイパッドと封止材との間への被測定液体の浸入が抑制され、検知精度の低下は少ない。
本発明による液種識別装置用検知部モールドパッケージの一実施形態を示す模式的斜視図である。 図1の検知部モールドパッケージの模式的断面図である。 図1の検知部モールドパッケージの液種検知部を含む第1の板状突出部を示す模式的部分断面図である。 図1の検知部モールドパッケージを用いた液種識別センサーモジュールを示す模式的斜視図である。 図4の液種識別センサーモジュールの模式的断面図である。 図4の液種識別センサーモジュールを用いた液種識別装置を示す模式的断面図である。 図6の液種識別装置の使用状態を示す模式的断面図である。 液種検知部の分解斜視図である。 尿素水溶液タンクへの識別センサーモジュールの取り付けの他の形態を示す模式的断面図である。 液種識別ための回路の構成図である。 発熱体に印加される単一パルス電圧Pとセンサー出力Qとの関係を示す図である。 尿素濃度が所定範囲内の尿素水溶液で得られる液種対応第1電圧値V01の範囲内には、或る砂糖濃度範囲内の砂糖水溶液の液種対応第1電圧値が存在することを示す図である。 尿素水溶液及び砂糖水溶液及び水についての液種対応第1電圧値V01及び液種対応第2電圧値V02を、尿素濃度30%の尿素水溶液のものを1.000とした相対値で示す図である。 第1の検量線の例を示す図である。 第2の検量線の例を示す図である。 液温対応出力値Tの一例を示す図である。 液種対応第1電圧値V01及び液種対応第2電圧値V02の組み合わせによる所定液体識別の判定基準が温度に応じて変化することを模式的に示すグラフである。 液種識別プロセスを示すフロー図である。 本発明による検知部モールドパッケージを用いた液種識別装置のタンクへの取り付け状態を示す図である。 図19の装置の検知部モールドパッケージ部分の拡大断面図である。
符号の説明
1 液種識別装置
2 液種識別センサーモジュール
2A 検知部モールドパッケージ
2B 底板
2C O−リング
2D カバー部材
2E 液種検知回路基板
2F 蓋板
2F’ 防水シール部材
2G 側壁板
2H 端子ピン
2I 配線部材
21 液種識別センサー部
21P 第1の板状突出部
21a 液種検知部
21a1 チップ基板
21a2 感温体
21a3 層間絶縁膜
21a4 発熱体
21a5 発熱体電極
21a6 保護膜
21a7 電極パッド
21b 接合材
21c 第1の金属製ダイパッド
21d ボンディングワイヤ
21e 外部電極端子
22 液温センサー部
22P 第2の板状突出部
22a 液温検知部
22a2 感温体
22c 第2の金属製ダイパッド
22e 外部電極端子
23 モールド樹脂
24 被測定液体導入路
3 液位センサーモジュール
31 端子ピン
4 防水ケース
4S シールリング
41 電源回路部
41a 回路基板
5 防水配線
51 コネクター
64,66 抵抗体
68 ブリッジ回路
70 差動増幅器
71 液温検知増幅器
72 マイコン(マイクロコンピュータ)
74 スイッチ
76 出力バッファ回路
100,100’ 尿素水溶液タンク
101 壁部材
2’ 識別センサー部
2a 基体
2c O−リング
2d カバー部材
4’ 支持部
8 蓋部材
102 開口部
104 液種識別装置
106 入口配管
108 出口配管
110 尿素水溶液供給ポンプ
US 被測定液体
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。尚、以下の実施形態では、流体として液体が使用され、流体判別として液種識別がなされているが、本発明においては、流体として気体その他の流動性を持つものを使用することができ、流体判別として気体種類の識別や流体の有無の検知その他の判別を行うことができる。
図1は本発明による液種識別装置用検知部モールドパッケージの一実施形態を示す模式的斜視図であり、図2はその模式的断面図であり、図3はその液種検知部を含む第1の板状突出部を示す模式的部分断面図である。また、図4は本実施形態の検知部モールドパッケージを用いた液種識別センサーモジュールを示す模式的斜視図であり、図5はその模式的断面図である。また、図6はこの液種識別センサーモジュールを用いた液種識別装置を示す模式的断面図であり、図7はその使用状態を示す模式的断面図である。
図7に示されているように、液種識別装置1は、たとえば自動車に搭載された排ガス浄化システムを構成するNOx分解用の尿素水溶液タンク100の内部に配置されたドージングパイプユニット部を構成する壁部材101に取り付けられる。この取り付けは、ネジ止めまたはバンド締めにより行うことができる。図6および図7に示されているように、液種識別装置1は、液種識別センサーモジュール(以下、単に「識別センサーモジュール」ということがある)2、液位センサーモジュール3、防水ケース4および防水配線5を備えている。
識別センサーモジュール2を構成する液種識別装置用検知部モールドパッケージ2Aは、図1〜図3に示されているように、液種識別センサー部21及び液温センサー部22を備えている。
液種識別センサー部21では、発熱体及び感温体を含んでなる薄膜チップからなる後述の液種検知部21aが、接合材21bにより第1の金属製ダイパッド21cに接合されている。また、液種検知部21aの発熱体の電極及び感温体の電極と外部電極端子(リード)21eとが、それぞれボンディングワイヤ21dにより電気的に接続されている。液温センサー部22も、同様な構成を有している。即ち、発熱体及び感温体を含んでなる薄膜チップからなる液温検知部22aが、接合材により第2の金属製ダイパッド22cに接合されている。また、液温検知部22aの発熱体の電極及び感温体の電極と外部電極端子(リード)22eとが、それぞれボンディングワイヤ22dにより電気的に接続されている。
図8に液種検知部21aの分解斜視図を示す。液種検知部21aは、たとえばAlからなるチップ基板21a1と、Ptからなる感温体21a2と、SiOからなる層間絶縁膜21a3と、TaSiOからなる発熱体21a4及びNiからなる発熱体電極21a5と、SiOからなる保護膜21a6と、Ti/Auからなる電極パッド21a7とを、順に適宜積層したものからなる。感温体21a2は、図示はされていないが蛇行パターン状に形成されている。感温体21a2および発熱体電極21a5に接続された電極パッド21a7は、図2及び図3に示されるようにして、ボンディングワイヤ21dを介して外部電極端子21eに接続されている。尚、液温検知部22aも液種検知部21aと同様な構成とすることができる。但し、液温検知部22aの場合には、発熱体に対する通電を行わないので、液種検知部21aと同様な構成から層間絶縁膜21a3、発熱体21a4及び発熱体電極21a5を除外したものを使用してもよい。液種検知部21a及び液温検知部22aの厚さは、例えば0.2mm〜1mmである。
図1〜図3に示されているように、液種識別センサー部21と液温センサー部22とは、封止材としてのモールド樹脂23によって一体化されている。モールド樹脂23の材質としては、シリカ及び/またはカーボン含有エポキシ樹脂が例示される。この樹脂は、金属製ダイパッド21c,22cよりも高い親水性をもつ。尚、モールド樹脂23に代えて、セラミックその他の材質からなる封止材を使用してもよい。外部電極端子21e,22eの先端が、モールド樹脂23から突出している。モールド樹脂23は、液種識別センサー部21及び液温センサー部22に対応して、外部電極端子21e,22eとは反対側(図では下側)に、第1の板状突出部21P及び第2の板状突出部22Pを備えている。これらの板状突出部21P,22Pは、被測定液体に浸漬され該被測定液体との熱交換のため該被測定液体と接触する。
第1の板状突出部21Pは、液種検知部21a及び第1の金属製ダイパッド21cを、これらが表面に露出することのないようにモールド樹脂23で封止することで形成されている。第1の板状突出部21Pの両主面は第1の金属製ダイパッド21cと平行である。同様に、第2の板状突出部22Pは、液温検知部22a及び第2の金属製ダイパッド22cを、これらが表面に露出することのないようにモールド樹脂23で封止することで形成されている。第2の板状突出部22Pの両主面は第2の金属製ダイパッド22cと平行である。第1の板状突出部21P及び第2の板状突出部22Pは、同一平面上(図2の紙面上)にて互いに隔てられて配置されている。
第1及び第2の金属製ダイパッド21c,22c及び外部電極端子21e,22eは、リードフレームからの切断により得ることができる。金属製ダイパッド21c,22cの厚さは例えば0.2mm〜0.3mmである。
第1及び第2の板状突出部21P,22Pにおいて、金属製ダイパッド21c,22cの第1の主面(液種検知部21aまたは液温検知部22aの接合された主面)を覆うモールド樹脂23の厚さはT1であり、該金属製ダイパッドの第2の主面を覆うモールド樹脂23の厚さはT2である。液種検知部21a及び接合材21bの合計厚さ又は液温検知部22a及びその接合材の合計厚さはt0であり、液種検知部21a又は液温検知部22aの上のモールド樹脂23の厚さはt1であり、ここでt0+t1=T1である。厚さt1は、例えば、0.2mm〜1.0mmである。厚さT2は、被測定液体と金属製ダイパッドとの熱交換を高める観点からはできるだけ小さい方が好ましいが、経時劣化によるひび割れ等の損傷の発生を防止する観点からはできるだけ大きい方が好ましい。厚さT2を、例えば0.2mm〜1.5mmとすることで、被測定液体と金属製ダイパッドとの熱交換を高め且つ損傷発生を防止する効果を良好に発揮することができる。
また、第1及び第2の板状突出部21P,22Pにおける温度変化による熱膨張収縮に基づく反りの発生を抑制するためには、厚さT1と厚さT2との比を0.5〜2.0の範囲内にするのが好ましい。
尚、液種検知部21a及び液温検知部22aの寸法は例えば縦横2mm〜4mmであり、第1及び第2の板状突出部21P,22Pの主面の寸法は例えば縦横3mm〜5mmである。
以上のような本実施形態の液種識別装置用検知部モールドパッケージによれば、液種検知部21a及び液温検知部22aが接合された金属製ダイパッド21c,22cが表面に露出していないので、長期にわたる使用に際しても、内部への被測定液体の浸入が抑制され、検知精度の低下は少ない。また、本実施形態によれば、液種識別装置用検知部モールドパッケージの外面が金属製ダイパッド21c,22cよりも高い親水性をもつモールド樹脂23により形成されるので、被測定液体が尿素水溶液のような水性液体である場合において外面への気泡の付着が低減され、検知精度の低下及び変動は少ない。更に、本実施形態の液種識別装置用検知部モールドパッケージの作製工程は、特許文献2のものの作製工程に比べて簡単化されている。
また、本発明によれば、液種識別装置用検知部モールドパッケージの外面は金属製ダイパッドまたは第1及び第2の金属製ダイパッドよりも高い親水性をもつ封止材たとえばモールド樹脂及びモールドセラミックにより形成されるので、被測定液体が水性液体である場合において外面への気泡の付着が低減され、検知精度の低下は少ない。しかも、このような液種識別装置用検知部モールドパッケージは、その作製において工程を複雑化させることがない。
以上のような検知部モールドパッケージ2Aを用いて、図4及び図5に示されるような識別センサーモジュール2を構成することができる。
図5に示されているように、検知部モールドパッケージ2Aは、大略円板形状の底板2Bにより支持されている。即ち、底板2Bの中央には下向きに凹部が形成されており、該凹部内に、シールのためのO−リング2Cを介して、検知部モールドパッケージ2Aが収容されている。但し、上記板状突出部21P,22Pはこの凹部より下に位置しており、即ち板状突出部21P,22Pは底板2Bの下面より下方に突出している。底板2Bの下面には、該底板から突出して露出する板状突出部21P,22Pを囲むように、カバー部材2Dがネジ止めにより付設されている。図6にも示されているように、このカバー部材2Dにより、板状突出部21P,22Pの近傍の領域を通って底板2Bの下面(図6では横向き状態にある)に沿って延びた両端開放の被測定液体導入路24が形成される。
図5において、底板2Bの上方には、大略円板形状の液種検知回路の基板(液種検知回路基板)2Eが配置されている。該基板2Eには、不図示のカスタムIC(ASIC)その他の所要の素子または部品が載置されている。このカスタムICは、後述のように、液種検知回路の一部および識別演算部を作り込んでなるものである。液種検知回路基板2Eの上方には、大略円板形状の蓋板2Fが配置されている。該蓋板の周囲には防水シール部材2F’が配置されており、該防水シール部材を介して蓋板2Fには大略円筒形状の側壁板2Gの上端部がカシメにより取り付けられている。側壁板2Gの下端部は、底板2Bの上面の外周部に嵌合されている。側壁板2Gの側面には、上端部と下端部との間の位置において内側に凹の環状溝が形成されている。この環状溝内に液種検知回路基板2Eの外周部が適合しており、これにより液種検知回路基板2Eが保持されている。底板2B、側壁板2G及び蓋板2Fは、耐腐食性材料たとえばステンレススチール等の金属からなる。
尚、上記の底板2Bが本発明の第1部材を構成し、側壁板2G、蓋板2F及び防水シール部材2F’が本発明の第2部材を構成する。該第2部材と第1部材との間には収容空間が形成されている。該収容空間内には、上記液種検知回路基板2Eが収容されており、更に上記検知部モールドパッケージ2Aの液種識別センサー部21及び液温センサー部22の外部電極端子21e,22eが収容されている。また、図5に示されているように、上記収容空間内において、液種検知回路基板2Eの下面には、配線部材2Iが取り付けられている。該配線部材は、外部電極端子21e,22eの先端と液種検知回路基板2Eの回路とを接続する。更に、配線部材2Iには、複数の端子ピン2Hの一端が取り付けられている。該端子ピンの一端は配線部材2Iを介して液種検知回路基板2Eの回路と接続されている。端子ピン2Hは、液種検知回路基板2E及び蓋板2Fを貫通して外部へと延出している。尚、端子ピン2Hと蓋板2Fとの間には防水シールが介在している。
以上のような識別センサーモジュール2を用いて、上記のような図6及び図7に示される液種識別装置1を構成することができる。
液位センサーモジュール3は、従来公知の圧力センサーからなり、タンク内液体から受ける水圧を検知し、その検知信号(液位に対応する)を端子ピン31から出力する。
図6に示されているように、防水ケース4内には電源回路部41が配置されており、該電源回路部41は不図示の支持手段により支持されている。電源回路部41は、回路基板41aに所要の回路素子を搭載してなるものであり、外部電源から供給される例えば直流24Vに基づき、液種識別装置1の各回路部分の駆動に適した例えば直流5Vを作るものである。回路基板41aの回路には、上記識別センサーモジュール2の端子ピン2Hおよび液位センサーモジュール3の端子ピン31がそれぞれ接続されている。
防水配線5は防水ケース4から上方へと延びており、タンク100の天板を貫通して端部がタンク外に位置している。防水配線5の端部には、外部回路との接続のためのコネクター51が付されている。防水配線5は、電源回路部41への給電線、並びに回路基板41aを介しての識別センサーモジュール2および液位センサーモジュール3のそれぞれからの出力信号線を含んでいる。
尚、図5に示されているように、防水ケース4への識別センサーモジュール2の取り付けに際しては、シールリング4Sが介在せしめられる。図示はしないが、防水ケース4への液位センサーモジュール3の取り付けに際しても、同様なシールリングが介在せしめられる。
識別センサーモジュール2は、被測定液体導入路24が鉛直方向を向くようにして、防水ケース4へ取り付けられる。この状態では、板状突出部21Pが板状突出部22Pの上方に位置する。
以上の説明では、識別センサーモジュール2が防水ケース4に取り付けられ、該防水ケースが尿素水溶液タンク100の内部に位置する壁部材101に取り付けられるものとしているが、本発明においては、その他の取り付け形態も可能である。
図9は、尿素水溶液タンクへの識別センサーモジュールの取り付けの他の形態を示す模式的断面図である。この形態においては、尿素水溶液タンク100’の外板に直接識別センサーモジュール2を取り付けている。この取り付けは、上記防水ケース4に対する取り付けと同様にして行うことができる。尚、図示はしないが、液位センサーモジュールも同様にして尿素水溶液タンク100’の外板に直接取り付けることができる。そして、これらの識別センサーモジュール及び液位センサーモジュールを用いて、基本的には図6及び図7に示されるものと同様な液種識別装置を構成することができる。
さて、図10に、以上説明したような実施形態における液種識別ための回路の構成を示す。上記の液種識別センサー部21の感温体21a2、液温センサー部22の感温体22a2、及び2つの抵抗体64,66によりブリッジ回路(液種検知回路)68が形成されている。このブリッジ回路68の出力が差動増幅器70に入力され、該差動増幅器の出力(液種検知回路出力またはセンサー出力ともいう)が不図示のA/D変換器を介して識別演算部を構成するマイコン(マイクロコンピュータ)72に入力される。また、マイコン72には、液温センサー部22の感温体22a2から液温検知増幅器71を経て被測定液体の温度に対応する液温対応出力値が入力される。一方、マイコン72からは、液種識別センサー部21の発熱体21a4への通電経路に位置するスイッチ74に対してその開閉を制御するヒーター制御信号が出力される。
本実施形態においては、図10にて一点鎖線で囲まれる部分が上記カスタムICに作り込まれている。
図10には、簡単のために、スイッチ74が単なる開閉を行うものとして記載されているが、カスタムICに作り込む際に、互いに異なる電圧の印加が可能な複数の電圧印加経路を形成しておき、ヒーター制御に際していずれかの電圧印加経路を選択できるようにしてもよい。このようにすることで、液種識別センサー部21の発熱体21a4の特性の選択の幅が大幅に広がる。すなわち、発熱体21a4の特性に応じて識別に最適な電圧を印加することが可能となる。また、ヒーター制御に際して互いに異なる複数の電圧の印加を行うことができるので、識別対象液体の種類を広げることが可能となる。
また、図10には、簡単のために、抵抗体64,66が抵抗値一定のものとして記載されているが、カスタムICに作り込む際に、これら抵抗体64,66のそれぞれを抵抗値可変なものに形成しておき、識別に際して抵抗体64,66の抵抗値を適宜変更できるようにしてもよい。同様に、カスタムICに作り込む際に、差動増幅器70および液温検知増幅器71について特性調節が可能なようにしておき、識別に際して増幅器特性を適宜変更できるようにしてもよい。このようにすることで、液種検知回路の特性を最適なものに設定することが容易になり、液種識別センサー部21および液温センサー部22の製造上の個体ばらつきとカスタムICの製造上の個体ばらつきとに基づき発生する識別特性のばらつきを低減することができ、製造歩留まりが向上する。
以下、本実施形態における液種識別動作につき説明する。
タンク100内に被測定液体USが収容されると、識別センサーモジュール2を覆うカバー部材2Dにより形成される被測定液体導入路24内にも被測定液体USが満たされる。被測定液体導入路24内を含めてタンク100内の被測定液体USは実質上流動しない。
マイコン72からスイッチ74に対して出力されるヒーター制御信号(スイッチ閉信号)により、該スイッチ74を所定時間(たとえば8秒間)閉じることで、発熱体21a4に対して所定高さ(たとえば10V)の単一パルス電圧Pを印加して該発熱体を発熱させる。この時の差動増幅器70の出力電圧(センサー出力)Qは、図11に示されるように、発熱体21a4への電圧印加中は次第に増加し、発熱体21a4への電圧印加終了後は次第に減少する。
マイコン72では、図11に示されているように、発熱体21a4への電圧印加の開始前の所定時間(たとえば0.1秒間)センサー出力を所定回数(たとえば256回)サンプリングし、その平均値を得る演算を行って平均初期電圧値V1を得る。この平均初期電圧値V1は、感温体21a2の初期温度に対応する。
また、図11に示されているように、発熱体への電圧印加の開始から比較的短い時間である第1の時間(例えば単一パルスの印加時間の1/2以下であって0.5〜3秒間;図11では2秒間)経過時(具体的には第1の時間の経過の直前)に所定時間(たとえば0.1秒間)センサー出力を所定回数(たとえば256回)サンプリングし、その平均値をとる演算を行って平均第1電圧値V2を得る。この平均第1電圧値V2は、感温体21a2の単一パルス印加開始から第1の時間経過時の第1温度に対応する。そして、平均初期電圧値V1と平均第1電圧値V2との差V01(=V2−V1)を液種対応第1電圧値として得る。
また、図11に示されているように、発熱体への電圧印加の開始から比較的長い時間である第2の時間(例えば単一パルスの印加時間;図11では8秒間)経過時(具体的には第2の時間の経過の直前)に所定時間(たとえば0.1秒間)センサー出力を所定回数(たとえば256回)サンプリングし、その平均値をとる演算を行って平均第2電圧値V3を得る。この平均第2電圧値V3は、感温体21a2の単一パルス印加開始から第2の時間経過時の第2温度に対応する。そして、平均初期電圧値V1と平均第2電圧値V3との差V02(=V3−V1)を液種対応第2電圧値として得る。
ところで、以上のような単一パルスの電圧印加に基づき発熱体21a4で発生した熱の一部は被測定液体を介して感温体21a2へと伝達される。この熱伝達には、パルス印加開始からの時間に依存して異なる主として2つの形態がある。即ち、パルス印加開始から比較的短い時間(例えば3秒とくに2秒)内の第1段階では、熱伝達は主として伝導が支配的である(このため、液種対応第1電圧値V01は主として液体の熱伝導率による影響を受ける)。これに対して、第1段階後の第2段階では、熱伝達は主として自然対流が支配的である(このため、液種対応第2電圧値V02は主として液体の動粘度による影響を受ける)。これは、第2段階では、第1段階で加熱された被測定液体による自然対流が発生し、これによる熱伝達の比率が高くなるからである。
上記のように、排ガス浄化システムにおいて使用される尿素水溶液の濃度[重量パーセント:以下同様]は32.5%が最適とされている。従って、尿素水溶液タンク100に収容されるべき尿素水溶液の尿素濃度の許容範囲を、たとえば32.5%±5%と定めることができる。この許容範囲の幅±5%は、所望により適宜変更可能である。即ち、本実施形態では、所定の液体として、尿素濃度が32.5%±5%の範囲内の尿素水溶液を定めている。
上記液種対応第1電圧値V01及び液種対応第2電圧値V02は、尿素水溶液の尿素濃度が変化するにつれて変化する。従って、尿素濃度32.5%±5%の範囲内の尿素水溶液に対応する液種対応第1電圧値V01の範囲(所定範囲)及び液種対応第2電圧値V02の範囲(所定範囲)が存在する。
ところで、尿素水溶液以外の液体であっても、その濃度によっては、上記の液種対応第1電圧値V01の所定範囲内及び液種対応第2電圧値V02の所定範囲内の出力が得られる場合がある。即ち、液種対応第1電圧値V01または液種対応第2電圧値V02がそれぞれ所定範囲内であったとしても、その液体が所定の尿素水溶液であるとは限らない。例えば、図12に示されているように、尿素濃度が所定範囲内32.5%±5%の尿素水溶液で得られる液種対応第1電圧値V01の範囲内(即ち、センサー表示濃度値に換算して32.5%±5%の範囲内)には、砂糖濃度が25%±3%程度の範囲内の砂糖水溶液の液種対応第1電圧値が存在する。
しかしながら、この砂糖濃度範囲内の砂糖水溶液から得られる液種対応第2電圧値V02の値は、所定の尿素濃度範囲内の尿素水溶液で得られる液種対応第2電圧値V02の範囲とはかけ離れたものとなる。即ち、図13に示されているように、25%±3%程度の砂糖濃度範囲を包含する15%〜35%の砂糖濃度範囲内の砂糖水溶液では、液種対応第1電圧値V01が所定の尿素濃度範囲内の尿素水溶液と重複するものがあるが、液種対応第2電圧値V02は所定の尿素濃度範囲内の尿素水溶液とは大きく異なる。尚、図13では、液種対応第1電圧値V01及び液種対応第2電圧値V02の双方が、尿素濃度30%の尿素水溶液のものを1.000とした相対値で示されている。かくして、液種対応第1電圧値V01及び液種対応第2電圧値V02の双方についてそれぞれの所定範囲内にあることを所定の液体であるか否かの判定基準とすることで、上記砂糖水溶液が所定の液体ではないと確実に識別することができる。
また、液種対応第2電圧値V02が所定の液体のものと重複する場合もあり得る。しかし、この場合には、液種対応第1電圧値V01が所定の液体のものと異なるので、上記判定基準により当該液体が所定のものではないと確実に識別することができる。
本発明は、以上のように液種対応第1電圧値V01と液種対応第2電圧値V02との関係が溶液の種類により異なることを利用して、液種の識別を行うものである。即ち、液種対応第1電圧値V01と液種対応第2電圧値V02とは液体の互いに異なる物性即ち熱伝導率と動粘度との影響を受け、これらの関係は溶液の種類により互いに異なるので、以上のような液種識別が可能となる。尿素濃度の所定範囲を狭くすることで、更に識別の精度を高めることができる。
即ち、本発明の実施形態では、尿素濃度既知の幾つかの尿素水溶液(参照尿素水溶液)について、温度と液種対応第1電圧値V01との関係を示す第1検量線及び温度と液種対応第2電圧値V02との関係を示す第2検量線を予め得ておき、これらの検量線をマイコン72の記憶手段に記憶しておく。第1及び第2の検量線の例を、それぞれ図14及び図15に示す。これらの例では、尿素濃度c1(例えば27.5%)及びc2(例えば37.5%)の参照尿素水溶液について、検量線が作成されている。
図14及び図15に示されているように、液種対応第1電圧値V01及び液種対応第2電圧値V02は温度に依存するので、これらの検量線を用いて被測定液体を識別する際には、液温センサー部22の感温体22a2から液温検知増幅器71を介して入力される液温対応出力値Tをも用いる。液温対応出力値Tの一例を図16に示す。このような検量線をもマイコン72の記憶手段に記憶しておく。
液種対応第1電圧値V01の測定に際しては、先ず、測定対象の被測定液体について得た液温対応出力値Tから図16の検量線を用いて温度値を得る。得られた温度値をtとして、次に、図14の第1の検量線において、温度値tに対応する各検量線の液種対応第1電圧値V01(c1;t),V01(c2;t)を得る。そして、測定対象の被測定液体について得た液種対応第1電圧値V01(cx;t)のcxを、各検量線の液種対応第1電圧値V01(c1;t),V01(c2;t)を用いた比例演算を行って、決定する。即ち、cxは、V01(cx;t),V01(c1;t),V01(c2;t)に基づき、以下の式(1)
cx=c1+
(c2−c1)[V01(cx;t)−V01(c1;t)]
/[V01(c2;t)−V01(c1;t)]・・・・(1)
から求める。
同様にして、液種対応第2電圧値V02の測定に際しては、図15の第2の検量線において、以上のようにして被測定液体について得た温度値tに対応する各検量線の液種対応第2電圧値V02(c1;t),V02(c2;t)を得る。そして、被測定液体について得た液種対応第2電圧値V02(cy;t)のcyを、各検量線の液種対応第2電圧値V02(c1;t),V02(c2;t)を用いた比例演算を行って、決定する。即ち、cyは、V01(cy;t),V01(c1;t),V01(c2;t)に基づき、以下の式(2)
cy=c1+
(c2−c1)[V02(cy;t)−V02(c1;t)]
/[V02(c2;t)−V02(c1;t)]・・・・(2)
から求める。
尚、図14及び図15の第1及び第2の検量線として温度の代わりに液温対応出力値Tを用いたものを採用することで、図16の検量線の記憶及びこれを用いた換算を省略することもできる。
以上のように、液種対応第1電圧値V01及び液種対応第2電圧値V02のそれぞれについて、温度に応じて変化する所定範囲を設定することができる。上記のようにc1を27.5%とし、且つc2を37.5%とすることで、図14及び図15のそれぞれにおける2つの検量線で囲まれた領域が、所定の液体(即ち尿素濃度32.5%±5%の尿素水溶液)に対応するものとなる。
図17は、液種対応第1電圧値V01及び液種対応第2電圧値V02の組み合わせによる所定液体識別の判定基準が温度に応じて変化することを模式的に示すグラフである。温度がt1,t2,t3と上昇するにつれて、所定の液体と判別される領域AR(t1),AR(t2),AR(t3)が移動する。
図18は、マイコン72での液種識別プロセスを示すフロー図である。
先ず、ヒーター制御による発熱体21a4へのパルス電圧印加の前に、マイコン内にN=1を格納し(S1)、次いでセンサー出力をサンプリングし平均初期電圧値V1を得る(S2)。次に、ヒーター制御を実行し、発熱体21a4への電圧印加の開始から第1の時間経過時にセンサー出力をサンプリングし、平均第1電圧値V2を得る(S3)。次に、V2−V1の演算を行って、液種対応第1電圧値V01を得る(S4)。次に、発熱体21a4への電圧印加の開始から第2の時間経過時にセンサー出力をサンプリングし、平均第2電圧値V3を得る(S5)。次に、V3−V1の演算を行って、液種対応第2電圧値V02を得る(S6)。
次に、被測定液体について得た温度値tを参照して、液種対応第1電圧値V01が当該温度での所定範囲内にあり且つ液種対応第2電圧値V02が当該温度での所定範囲内にあるという条件が満たされるか否かを判断する(S7)。S7において液種対応第1電圧値V01及び液種対応第2電圧値V02のうちの少なくとも一方がそれぞれの所定範囲内にない(NO)と判断された場合には、上記格納値Nが3であるか否かを判断する(S8)。S8においてNが3ではない[即ち現測定ルーチンが3回目ではない(具体的には1回目または2回目である)](NO)と判断された場合には、続いて格納値Nを1だけ増加させ(S9)、S2へと戻る。一方、S8においてNが3である[即ち現測定ルーチンが3回目である](YES)と判断された場合には、被測定流体が所定のものではないと判定する(S10)。
一方、S7において液種対応第1電圧値V01及び液種対応第2電圧値V02の双方がそれぞれの所定範囲内にある(YES)と判断された場合には、被測定流体が所定のものであると判定する(S11)。
本実施形態においては、S11に続いて、尿素水溶液の尿素濃度を算出する(S12)。この濃度算出は、液温センサー部22の出力即ち被測定液体について得た温度値tと、液種対応第1電圧値V01と、図14の第1の検量線とに基づき、上記式(1)を用いて行うことができる。或いは、濃度算出は、液温センサー部22の出力即ち被測定液体について得た温度値tと、液種対応第2電圧値V02と、図15の第2の検量線とに基づき、上記式(2)を用いて行うこともできる。
以上のようにして液種の識別を正確に且つ迅速に行うことができる。この液種識別のルーチンは、自動車のエンジン始動時に、或いは定期的に、或いは運転者または自動車(後述のECU)側からの要求時に、或いは自動車のキーOFF時等に、適宜実行することができ、所望の様式にて尿素タンク内の液体が所定の尿素濃度の尿素水溶液であるか否かを監視することができる。このようにして得られた液種を示す信号(所定のものであるか否か、更には所定のもの[所定の尿素濃度の尿素水溶液]である場合の尿素濃度を示す信号)が不図示のD/A変換器を介して、図10に示される出力バッファ回路76へと出力され、ここから端子ピン2H、電源回路基板41aおよび防水配線5を介して、アナログ出力として不図示の自動車のエンジンの燃焼制御などを行うメインコンピュータ(ECU)へと出力される。液温対応のアナログ出力電圧値も同様な経路でメインコンピュータ(ECU)へと出力される。一方、液種を示す信号は、必要に応じてデジタル出力として取り出して、同様な経路で表示、警報その他の動作を行う機器へと入力することができる。
更に、液温センサー部22から入力される液温対応出力値Tに基づき、尿素水溶液が凍結する温度(−13℃程度)の近くまで温度低下したことが検知された場合に警告を発するようにすることができる。
なお、以上の液種識別は、自然対流を利用しており、尿素水溶液等の被測定液体の動粘度とセンサー出力とが相関関係を有するという原理を利用している。このような液種識別の精度を高めるためには、液種検知部21aおよび液温検知部22aと被測定液体との間の熱伝達がなされる板状突出部21P,22Pの周囲の被測定液体にできるだけ外的要因に基づく強制流動が生じにくくするのが好ましく、この点からカバー部材2Dにより特に上下方向(鉛直方向)の被測定液体導入路を形成するようにしたものは好ましい。尚、カバー部材2Dは、異物の接触を防止する保護部材としても機能する。
液位センサーモジュール3により検知される液位を示す信号(液位信号)は、端子ピン31、電源回路基板41aおよび防水配線5を介して、上記の自動車のエンジンの燃焼制御などを行うメインコンピュータ(ECU)へと出力される。得られた液位信号が液位の許容下限値を下回った場合には、尿素水溶液の補充を要求する警告を発するようにすることができる。
以上の実施形態では、液種識別装置用検知部モールドパッケージが液種識別センサー部21に対応する第1の板状突出部21Pと液温センサー部22に対応する第2の板状突出部22Pとの双方を有するのであるが、本発明は、これらのうちの一方のセンサー部に対応する板状突出部のみを有する液種識別装置用検知部モールドパッケージをも包含するものである。
また、以上の実施形態では所定の流体として所定の尿素濃度の尿素水溶液が用いられているが、本発明では、所定の液体は溶質として尿素以外を用いた水溶液その他の液体であってもよい。
以上の実施形態では、検知部モールドパッケージ2Aを用いて液種識別センサーモジュール2を構成し、該液種識別センサーモジュール2を用いて液種識別装置1を構成しているが、センサーモジュールを形成することなく本発明の検知部モールドパッケージを用いて液種識別装置を構成することもできる。図19にそのような液種識別装置のタンクへの取り付け状態を示し、図20にその検知部モールドパッケージ部分の拡大断面図を示す。
図19に示されているように、尿素水溶液タンク100の上部には開口部102が設けられており、該開口部に液種識別装置104が取り付けられている。タンク100には、尿素水溶液が注入される入口配管106および尿素水溶液が取り出される出口配管108が設けられている。出口配管108は、タンク100の底部に近い高さ位置にてタンクに接続されており、尿素水溶液供給ポンプ110を介して不図示の尿素水溶液噴霧器に接続されている。排気系において排ガス浄化用触媒装置の直前に配置された上記尿素水溶液噴霧器により触媒装置に対する尿素水溶液の噴霧が行われる。
液種識別装置は、識別センサー部2’と支持部4’とを備えている。支持部4’の一方の端部(下端部)に識別センサー部2’が取り付けられており、支持部4’の他方の端部(上端部)にはタンク開口部102へ取り付けるための取り付け部が設けられており、該取り付け部上には液種検知回路などを構成する回路基板が配置されており、該回路基板を覆って蓋部材8が取り付けられている。
識別センサー部2’は、支持部4’の下端部に取り付けられた基体2aを有しており、該基体2aの側面にO−リング2cを介して上記のような検知部モールドパッケージ2Aが取り付けられている。基体2aには、上記実施形態におけるセンサーモジュールのカバー部材2Dと同様な機能を有するカバー部材2dが付されている。
尚、基体2aには、検知部モールドパッケージ2Aより下方において、上記実施形態における液位センサーモジュールと同様な液位検知機能を有する液位センサーを取り付けることができる。
この実施形態は、液種検知回路その他の構成が上記実施形態のものと基本的には同等であり、上記実施形態のものと基本的に同様な動作を行う。

Claims (17)

  1. 被測定流体の判別を行う流体判別装置に用いられ、前記被測定流体に浸漬する突出部を備えている検知部モールドパッケージであって、
    前記突出部は、前記検知部及び該検知部が接合されたダイパッドを封止することで形成されていることを特徴とする検知部モールドパッケージ。
  2. 前記判別は前記被測定流体が所定のものであるか否かの識別であり、前記突出部は板状突出部であり、前記検知部は少なくとも感温体を含む薄膜チップからなり、前記板状突出部の両主面は前記ダイパッドと平行であることを特徴とする、請求項1に記載の検知部モールドパッケージ。
  3. 被測定液体が所定のものであるか否かの識別を行う液種識別装置に用いられ、且つ、前記被測定液体との熱交換のため該被測定液体と接触する板状突出部を備えている請求項1に記載の検知部モールドパッケージであって、
    前記板状突出部は、少なくとも感温体を含む薄膜チップからなる検知部及び該検知部が接合された金属製ダイパッドを、これらが表面に露出することのないように封止材で封止することで形成されており、前記板状突出部の両主面は前記金属製ダイパッドと平行であることを特徴とする液種識別装置用検知部モールドパッケージ。
  4. 前記検知部の電極と電気的に接続され且つ前記板状突出部とは反対側に前記封止材から突出する外部電極端子を備えていることを特徴とする、請求項3に記載の液種識別装置用検知部モールドパッケージ。
  5. 前記金属製ダイパッドの前記検知部の接合された第1の主面を覆う前記封止材の厚さと、前記金属製ダイパッドの前記第1の主面と反対側の第2の主面を覆う前記封止材の厚さとの比が、0.5〜2.0の範囲内にあることを特徴とする、請求項3に記載の液種識別装置用検知部モールドパッケージ。
  6. 被測定液体が所定のものであるか否かの識別を行う液種識別装置に用いられ、且つ、前記被測定液体との熱交換のため該被測定液体と接触する第1の板状突出部及び第2の板状突出部を備えている請求項1に記載の検知部モールドパッケージであって、
    前記第1の板状突出部は、少なくとも発熱体と感温体とを含む薄膜チップからなる液種検知部及び該液種検知部が接合された第1の金属製ダイパッドを、これらが表面に露出することのないように封止材で封止することで形成されており、前記第1の板状突出部の両主面は前記第1の金属製ダイパッドと平行であり、
    前記第2の板状突出部は、少なくとも感温体を含む薄膜チップからなる液温検知部及び該液温検知部が接合された第2の金属製ダイパッドを、これらが表面に露出することのないように封止材で封止することで形成されており、前記第2の板状突出部の両主面は前記第2の金属製ダイパッドと平行であり、
    前記第1の板状突出部及び第2の板状突出部は同一平面上にて互いに隔てられて配置されていることを特徴とする液種識別装置用検知部モールドパッケージ。
  7. 前記液種検知部の電極及び前記液温検知部の電極とそれぞれ電気的に接続され且つ前記板状突出部とは反対側に前記封止材から突出する外部電極端子を備えていることを特徴とする、請求項6に記載の液種識別装置用検知部モールドパッケージ。
  8. 前記第1または第2の金属製ダイパッドの前記液種検知部または液温検知部の接合された第1の主面を覆う前記封止材の厚さと、前記第1または第2の金属製ダイパッドの前記第1の主面と反対側の第2の主面を覆う前記封止材の厚さとの比が、0.5〜2.0の範囲内にあることを特徴とする、請求項6に記載の液種識別装置用検知部モールドパッケージ。
  9. 請求項1に記載の検知部モールドパッケージを含んでなることを特徴とする流体判別センサーモジュール。
  10. 請求項3に記載の液種識別装置用検知部モールドパッケージと、該液種識別装置用検知部モールドパッケージを前記板状突出部が突出するようにして支持する第1部材と、前記板状突出部が突出する側と反対の側にて前記第1部材に嵌合され且つ前記第1部材との間に収容空間を形成する第2部材と、前記収容空間内に収容され且つ前記液種識別装置用検知部モールドパッケージの前記検知部と電気的に接続された液種検知回路基板と、該液種検知回路基板と電気的に接続され且つ前記第2部材を貫通して外部へと延出する端子ピンとを備えていることを特徴とする液種識別センサーモジュール。
  11. 請求項6に記載の液種識別装置用検知部モールドパッケージと、該液種識別装置用検知部モールドパッケージを前記第1及び第2の板状突出部が突出するようにして支持する第1部材と、前記第1及び第2の板状突出部が突出する側と反対の側にて前記第1部材に嵌合され且つ前記第1部材との間に収容空間を形成する第2部材と、前記収容空間内に収容され且つ前記液種識別装置用検知部モールドパッケージの前記液種検知部及び前記液温検知部と電気的に接続された液種検知回路基板と、該液種検知回路基板と電気的に接続され且つ前記第2部材を貫通して外部へと延出する端子ピンとを備えていることを特徴とする液種識別センサーモジュール。
  12. 請求項1に記載の検知部モールドパッケージを含んでなることを特徴とする流体判別装置。
  13. 請求項9に記載のセンサーモジュールを含んでなることを特徴とする流体判別装置。
  14. 請求項10に記載のセンサーモジュールを含んでなることを特徴とする流体判別装置。
  15. 請求項11に記載のセンサーモジュールを含んでなることを特徴とする流体判別装置。
  16. 請求項12〜15のいずれかに記載の流体判別装置を用いて前記被測定流体を判別することを特徴とする流体判別方法。
  17. 前記被測定流体を加熱し、加熱開始からの互いに異なる複数の時間経過時における前記検知部の複数の検知信号に基づき前記流体を判別することを特徴とする、請求項16に記載の流体判別方法。
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