JPWO2008026433A1 - 表面被覆切削工具 - Google Patents

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浩之 森本
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Abstract

基材(104)上に被覆層(108)が形成された表面被覆切削工具であって、基材(104)上に被覆層(108)が形成された表面被覆切削工具であって、基材(104)の第1表面(106)上および第2表面(107)上の被覆層(108)の層厚の平均値をAとしたとき、被覆層(108)の層厚のうち最大の層厚と最小の層厚との差が0.04×A以下である表面被覆切削工具である。また、基材(104)上に被覆層(108)が形成された表面被覆切削工具であって、基材(104)の第1表面(106)上の被覆層(108)の層厚の平均値をB1とし、基材(104)の第2表面(107)上の被覆層(108)の層厚の平均値をB2としたとき、B1とB2の差の絶対値をB1とB2のうち値の大きい方で割った値が0.04以下である表面被覆切削工具である。

Description

本発明は、表面被覆切削工具に関し、特に、工具寿命をより安定化させた表面被覆切削工具に関する。
従来より、金属の切削加工に広く用いられている切削工具としては、超硬合金、サーメットまたはセラミックスなどの基材の表面上に、炭化チタン、窒化チタン、アルミナまたは炭窒化チタンなどからなる化合物層を単層または複数層堆積して被覆層を形成した表面被覆切削工具が数多く用いられている(たとえば、特許文献1(特開2004−195595号公報)参照)。
特開2004−195595号公報
一般的に、表面被覆切削工具の被覆層の切れ刃部における層厚が大きい場合には、表面被覆切削工具の耐摩耗性は高くなるが耐欠損性が低下し、表面被覆切削工具の被覆層の切れ刃部における層厚が小さい場合には、表面被覆切削工具の耐欠損性は高くなるが耐摩耗性が低下する。
しかしながら、従来の表面被覆切削工具においては、表面被覆切削工具の突発的な欠損の発生および摩耗進行のばらつきなどによって、表面被覆切削工具の寿命が不安定であったことから、工具寿命を安定化させることが要望されていた。
上記の事情に鑑みて、本発明の目的は、工具寿命をより安定化させた表面被覆切削工具を提供することにある。
本発明の第1の態様によれば、基材上に被覆層が形成された表面被覆切削工具であって、基材の第1表面上および第2表面上の被覆層の層厚の平均値をAとしたとき、被覆層の層厚のうち最大の層厚と最小の層厚との差が0.04×A以下である表面被覆切削工具を提供することができる。
本発明の第2の態様によれば、基材上に被覆層が形成された表面被覆切削工具であって、基材の第1表面上の被覆層の層厚の平均値をB1とし、基材の第2表面上の被覆層の層厚の平均値をB2としたとき、B1とB2の差の絶対値をB1とB2のうち値の大きい方で割った値が0.04以下である表面被覆切削工具を提供することができる。
本発明の第1〜第2の態様において、上記の被覆層の層厚は、被覆層の切れ刃部における層厚であることが好ましい。
本発明の第3の態様によれば、基材上に被覆層が形成された表面被覆切削工具であって、被覆層は化合物層を含んでおり、基材の第1表面上および第2表面上の化合物層の層厚の平均値をCとしたとき、化合物層の層厚のうち最大の層厚と最小の層厚との差が0.04×C以下である表面被覆切削工具を提供することができる。
本発明の第4の態様によれば、基材上に被覆層が形成された表面被覆切削工具であって、被覆層は化合物層を含んでおり、基材の第1表面上の化合物層の層厚の平均値をD1とし、基材の第2表面上の化合物層の層厚の平均値をD2としたとき、D1とD2の差の絶対値をD1とD2のうち値の大きい方で割った値が0.04以下である表面被覆切削工具を提供することができる。
本発明の第3〜第4の態様において、上記の化合物層の層厚は、化合物層の切れ刃部における層厚であることが好ましい。
本発明の表面被覆切削工具において、化合物層は、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、クロム、モリブデン、タングステン、アルミニウムおよびケイ素からなる群から選択された少なくとも1種の元素と、ホウ素、炭素、窒素および酸素からなる群から選択された少なくとも1種の元素と、の化合物からなるまたはこの化合物を主体とすることが好ましい。
本発明の表面被覆切削工具において、化合物層は、ホウ素、炭素、窒素および酸素からなる群から選択された少なくとも1種の元素と、チタンと、の化合物からなるまたはこの化合物を主体とすることが好ましい。
本発明の表面被覆切削工具において、化合物層は、MT−CVD(Medium Temperature Chemical Vapor Deposition)法で形成されたチタンの炭窒化物からなるまたはこのチタンの炭窒化物を主体とすることが好ましい。
また、本発明の表面被覆切削工具において、基材の第1表面および第2表面はそれぞれ、基材の表面のうち面積の広い方から数えて1番目または2番目になることができる。ここで、本発明の表面被覆切削工具は、基材の第1表面上に形成されている被覆層の表面および基材の第2表面上に形成されている被覆層の表面がそれぞれすくい面となるネガティブチップにおいてその効果が顕著となる。
また、本発明の表面被覆切削工具において、基材は、WC基超硬合金、サーメット、高速度鋼、セラミックス、立方晶型窒化硼素焼結体、ダイヤモンド焼結体、窒化ケイ素焼結体、酸化アルミニウムおよび炭化チタンからなる群から選択された少なくとも1種からなることが好ましい。
また、本発明の表面被覆切削工具は、ドリル、エンドミル、フライス加工用または旋削加工用刃先交換型チップ、メタルソー、歯切工具、リーマまたはタップとなることが好ましい。
本発明によれば、工具寿命をより安定化させた表面被覆切削工具を提供することができる。
本発明の表面被覆切削工具の好ましい一例の模式的な斜視図である。 (a)は図1に示す表面被覆切削工具の上面側のII−IIに沿った模式的な断面の一例であり、(b)は図1に示す表面被覆切削工具の下面側のII−IIに沿った模式的な断面の一例である。 トレイ上に基材を設置した状態の一例を示す模式的な断面図である。 棒状部材に基材を串刺しにした状態の一例を示す模式的な断面図である。 実施例1〜4および比較例1〜2において、被覆層または被覆層を構成する各層の層厚を測定した箇所を示す模式的な拡大平面図である。 実施例5〜6および比較例3において、被覆層を構成する各層の層厚を測定した箇所および切れ刃として用いた箇所を示す模式的な拡大平面図である。
符号の説明
101 表面被覆切削工具、104 基材、105 側面、106 第1表面、107 第2表面、108 被覆層、108a,108b,108c,108d,108e 化合物層、109 トレイ、110 部材、111 棒状部材、112 スペーサ、113,114,115,117 仮想線、116 仮想接線、201,204 仮想すくい面、201a,204a 仮想すくい平行面、202,205 仮想逃げ面、202a,205a 仮想逃げ平行面、203,206 仮想平面。
以下、本発明についてさらに詳細に説明する。なお、以下の説明では図面を用いて説明しているが、本願の図面において、同一の参照符号を付したものは、同一部分または相当部分を示している。また、各図面はあくまでも説明用の模式的なものであって、被覆層の層厚と表面被覆切削工具本体とのサイズ比やコーナーのアール(R)のサイズ比は実際のものとは異なり得る。
図1に、本発明の表面被覆切削工具の好ましい一例の模式的な斜視図を示す。図2(a)に、図1に示す本発明の表面被覆切削工具の上面側のII−IIに沿った模式的な断面の一例を示し、図2(b)に、図1に示す本発明の表面被覆切削工具の下面側のII−IIに沿った模式的な断面の一例を示す。
本発明の表面被覆切削工具101は、図2(a)および図2(b)に示すように、基材104の上面である第1表面106上、基材104の下面である第2表面107上および基材104の側面105上に被覆層108が形成された構成を有しており、被覆層108は、基材104側から、化合物層108a、化合物層108b、化合物層108c、化合物層108dおよび化合物層108eがこの順序で積層されて構成されている。
ここで、本発明の第1の態様においては、基材104の第1表面106上における被覆層108の層厚および基材104の第2表面107上の被覆層108の層厚の平均値をAとしたとき、基材104の第1表面106上における被覆層108の層厚および基材104の第2表面107上における被覆層108の層厚のうち最大の層厚と最小の層厚との差が0.04×A以下であることを特徴としている。
これは、本発明者が工具寿命の安定化について鋭意検討した結果、被覆層108の層厚を上記の第1の態様のように設定することにより、表面被覆切削工具101の工具寿命のばらつきを低減でき、工具寿命を安定化することができることを見いだしたことによるものである。
また、本発明の第2の態様においては、基材104の第1表面106上の被覆層108の層厚の平均値をB1とし、基材104の第2表面107上の被覆層108の層厚の平均値をB2としたとき、B1とB2の差の絶対値をB1とB2のうち値の大きい方で割った値が0.04以下であることを特徴としている。
これは、本発明者が工具寿命の安定化について鋭意検討した結果、被覆層108の層厚を上記の第2の態様のように設定した場合にも、表面被覆切削工具101の工具寿命のばらつきを低減でき、工具寿命を安定化することができることを見いだしたことによるものである。
なお、本発明の第1〜第2の態様において、基材104の第1表面106上の被覆層108の層厚は、表面被覆切削工具101の図2(a)に示す刃先稜線Z1よりも内側の第1表面106の領域(図2(a)の斜線によってその領域の一部を示す)上の少なくとも一部の被覆層108の層厚のことである。
ここで、刃先稜線Z1は、表面被覆切削工具101の上面側のすくい面(切削加工時に被削材に接触して被削材をすくう面)を拡大した仮想の仮想すくい面201と表面被覆切削工具101の逃げ面(切削加工時にすくい面による切削後の被削材に対向する面)を拡大した仮想の仮想逃げ面202との交線をX1とし、仮想すくい面201を基材104の第1表面106に初めて接触する位置にまで平行移動させた仮想すくい平行面201aと、仮想逃げ面202を基材104の側面105に初めて接触する位置にまで平行移動させた仮想逃げ平行面202aと、の交線をY1としたとき、X1とY1の双方を含む仮想平面203と表面被覆切削工具101の最表面との交線のことである。
また、本発明の第1〜第2の態様において、基材104の第2表面107上の被覆層108の層厚は、表面被覆切削工具101の図2(b)に示す刃先稜線Z2よりも内側の第2表面107の領域(図2(b)の斜線によってその領域の一部を示す)上の少なくとも一部の被覆層108の層厚のことである。
ここで、刃先稜線Z2は、表面被覆切削工具101の下面側のすくい面(切削加工時に被削材に接触して被削材をすくう面)を拡大した仮想の仮想すくい面204と表面被覆切削工具101の逃げ面(切削加工時にすくい面による切削後の被削材に対向する面)を拡大した仮想の仮想逃げ面205との交線をX2とし、仮想すくい面204を基材104の第2表面107に初めて接触する位置にまで平行移動させた仮想すくい平行面204aと、仮想逃げ面202を基材104の側面105に初めて接触する位置にまで平行移動させた仮想逃げ平行面205aと、の交線をY2としたとき、X2とY2の双方を含む仮想平面206と表面被覆切削工具101の最表面との交線のことである。
また、本発明の第1〜第2の態様においては、特に、被覆層の切れ刃部における層厚が本発明の第1〜第2の態様の関係を満たすことが好ましい。すなわち、表面被覆切削工具101を用いた切削加工は、表面被覆切削工具101の切れ刃部を被削材に接触させて行なわれるため、切れ刃部における被覆層の層厚が本発明の第1〜第2の態様の関係を満たしている場合には、表面被覆切削工具101の工具寿命のばらつきを低減でき、工具寿命を安定化することができると考えられるためである。
ここで、切れ刃部としては、一般的に、表面被覆切削工具101の上面については、刃先稜線Z1から刃先稜線Z1に対して垂直な方向(図2(a)の紙面の左方向)に少なくとも2mmまでの領域が用いられ、表面被覆切削工具101の下面については、刃先稜線Z2から刃先稜線Z2に対して垂直な方向(図2(b)の紙面の左方向)に少なくとも2mmまでの領域が用いられる。
したがって、刃先稜線Z1から刃先稜線Z1に対して垂直な方向(図2(a)の紙面の左方向)に少なくとも2mmまでの表面被覆切削工具101の上面の領域の少なくとも一部における被覆層108の層厚、および刃先稜線Z2から刃先稜線Z2に対して垂直な方向(図2(b)の紙面の左方向)に少なくとも2mmまでの表面被覆切削工具101の下面の領域の少なくとも一部における被覆層108の層厚が本発明の第1の態様および/または本発明の第2の態様の関係を満たしていることが好ましい。
また、本発明の第3の態様においては、基材104の第1表面106上および第2表面107上の化合物層の層厚の平均値をCとしたとき、化合物層の層厚のうち最大の層厚と最小の層厚との差が0.04×C以下であることを特徴としている。
これは、本発明者が工具寿命の安定化について鋭意検討した結果、化合物層の層厚を本発明の第3の態様のように設定することにより、表面被覆切削工具101の工具寿命のばらつきを低減でき、工具寿命を安定化することができることを見いだしたことによるものである。
また、本発明の第4の態様においては、基材104の第1表面106上の化合物層の層厚の平均値をD1とし、基材104の第2表面107上の化合物層の層厚の平均値をD2としたとき、D1とD2の差の絶対値をD1とD2のうち値の大きい方で割った値が0.04以下であることを特徴としている。
これは、本発明者が工具寿命の安定化について鋭意検討した結果、化合物層の層厚を上記の第4の態様のように設定した場合にも、表面被覆切削工具101の工具寿命のばらつきを低減でき、工具寿命を安定化することができることを見いだしたことによるものである。
なお、本発明の第3〜第4の態様において、基材104の第1表面106上の化合物層の層厚は、表面被覆切削工具101の図2(a)に示す刃先稜線Z1よりも内側の領域(図2(a)の斜線によってその領域の一部を示す)上の少なくとも一部の化合物層の層厚のことである。なお、刃先稜線Z1についての説明は上記と同様である。
また、本発明の第3〜第4の態様において、基材104の第2表面107上の化合物層の層厚は、表面被覆切削工具101の図2(b)に示す刃先稜線Z2よりも内側の領域(図2(b)の斜線によってその領域の一部を示す)上の少なくとも一部の化合物層の層厚のことである。なお、刃先稜線Z2についての説明は上記と同様である。
また、本発明の第3〜第4の態様においては、特に、化合物層の切れ刃部における層厚が本発明の第3〜第4の態様の関係を満たすことが好ましい。すなわち、表面被覆切削工具101を用いた切削加工は、表面被覆切削工具101の切れ刃部を被削材に接触させて行なわれるため、切れ刃部における化合物層の層厚が本発明の第3〜第4の態様の関係を満たしている場合には、表面被覆切削工具101の工具寿命のばらつきを低減でき、工具寿命を安定化することができると考えられるためである。
なお、切れ刃部に関する説明は上記と同様である。したがって、刃先稜線Z1から刃先稜線Z1に対して垂直な方向(図2(a)の紙面の左方向)に少なくとも2mmまでの表面被覆切削工具101の上面の領域の少なくとも一部における化合物層の層厚、および刃先稜線Z2から刃先稜線Z2に対して垂直な方向(図2(b)の紙面の左方向)に少なくとも2mmまでの表面被覆切削工具101の下面の領域の少なくとも一部における化合物層の層厚が本発明の第3の態様および/または本発明の第4の態様の関係を満たしていることが好ましい。
なお、本発明の第3の態様および本発明の第4の態様は、被覆層が複数の化合物層から構成されている場合にのみ適用され、被覆層が単層の化合物層から構成されている場合には本発明の第1の態様および/または本発明の第2の態様が適用される。
また、本発明の第3の態様および本発明の第4の態様においては、同じ部位の化合物層(たとえば、図2(a)および図2(b)に示す構成の表面被覆切削工具においては、図2(a)に示す化合物層108aと図2(b)に示す化合物層108a、図2(a)に示す化合物層108bと図2(b)に示す化合物層108b、図2(a)に示す化合物層108cと図2(b)に示す化合物層108c、図2(a)に示す化合物層108dと図2(b)に示す化合物層108d、図2(a)に示す化合物層108eと図2(b)に示す化合物層108e)のいずれかの層厚または任意の複数の化合物層の合計の層厚(被覆層108全体の層厚を除く)のいずれかが本発明の第3の態様および/または本発明の第4の態様の関係を満たしていればよい。
また、本発明の第1〜第4の態様の関係を満たす化合物層としては、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、クロム、モリブデン、タングステン、アルミニウムおよびケイ素からなる群から選択された少なくとも1種の元素と、ホウ素、炭素、窒素および酸素からなる群から選択された少なくとも1種の元素と、の化合物からなるまたはこの化合物を主体とする層を少なくとも1層用いることが好ましい。この場合には、本発明の表面被覆切削工具101の工具寿命が安定化する傾向にある。
また、本発明の第1〜第4の態様の関係を満たす化合物層としては、ホウ素、炭素、窒素および酸素からなる群から選択された少なくとも1種の元素と、チタンと、の化合物からなるまたはこの化合物を主体とする層を少なくとも1層用いることが好ましい。この場合には、本発明の表面被覆切削工具101の工具寿命が安定化する傾向にある。
また、本発明の第1〜第4の態様の関係を満たす化合物層としては、MT−CVD法で形成されたチタンの炭窒化物からなるまたはこのチタンの炭窒化物を主体とする層を少なくとも1層用いることが好ましい。MT−CVD法で形成されたチタンの炭窒化物からなる層が本発明の第1〜第4の態様の関係を満たす化合物層に該当する場合には、本発明の表面被覆切削工具101の工具寿命がさらに安定化する傾向にある。なお、MT−CVD法は、たとえば、炭素源にアセトニトリル(CH3CN)を用いて成長温度(基材の温度)が700℃以上1000℃以下の条件でチタンの炭窒化物からなる層をCVD法により成長することにより行なうことができる。
なお、本発明において、「主体」とは、上記の化合物からなる化合物層の50質量%以上が上記の化合物から構成されていることを意味する。
また、本発明の表面被覆切削工具101において、被覆層108は、たとえば従来から公知のCVD(Chemical Vapor Deposition)法またはPVD(Physical Vapor Deposition)法により形成することができる。
たとえば、CVD法により被覆層108を形成する場合には、一般的にトレイ上に基材104を並べて炉内に装入されるが、トレイと基材104との間の距離をほとんど若しくは全く変化させないことで、基材104の第1表面106上に形成される被覆層108の層厚と第2表面107上に形成される被覆層108の層厚とを本発明の第1の態様〜第4の態様の関係を満たすように設定することができる。
たとえば図3の模式的断面図に示すように、トレイ109と基材104との間に三角錐状の部材110を設置し、部材110の高さをほとんど若しくは全く変化させないことによって、本発明の第1の態様〜第4の態様の関係を満たすようにすることができる。
また、PVD法により被覆層108を形成する場合には、一般的に複数の基材104を棒状部材に串刺しにして炉内に装入されるが、串刺しにされた基材104間の距離をほとんど若しくは全く変化させないことで、本発明の第1の態様〜第4の態様の関係を満たすように設定することができる。
たとえば図4の模式的断面図に示すように、複数の基材104を棒状部材111に串刺しにし、串刺しにされた基材104間にスペーサ112を設置する。そして、このスペーサ112の高さをほとんど若しくは全く変化させないことによって、本発明の第1の態様〜第4の態様の関係を満たすように設定することができる。
すなわち、本発明においては、CVD法またはPVD法のいずれを用いるにせよ様々な方法で被覆層108を形成することができる。
本発明の表面被覆切削工具101の基材104は、この種の用途の基材として従来公知のものであればいずれのものも使用することができる。たとえば、WC基超硬合金(炭化タングステンの他にコバルトを含むもの、あるいは、さらにチタン、タンタル、ニオブ等の炭窒化物を添加したものも含む)、サーメット(炭化チタン、窒化チタン、炭窒化チタン等を主成分とするもの)、高速度鋼、セラミックス(炭化チタン、炭化ケイ素、窒化ケイ素、窒化アルミニウム、酸化アルミニウムなど)、立方晶型窒化硼素焼結体、ダイヤモンド焼結体、窒化ケイ素焼結体、または酸化アルミニウムと炭化チタンとからなる混合体のいずれかであることが好ましい。
また、基材104の第1表面106および第2表面107はそれぞれ、基材104の表面のうち面積の広い方から数えて1番目または2番目になっていることが好ましい。すなわち、第1表面106が基材104の表面の面積の広い方から数えて1番目である場合には第2表面107が基材104の表面の面積の広い方から数えて2番目となり、第2表面107が基材104の表面の面積の広い方から数えて1番目である場合には第1表面106が基材104の表面の面積の広い方から数えて2番目となることが好ましく、基材104の第1表面106の面積と第2表面107の面積が同一である場合には、基材104の第1表面106および第2表面107がそれぞれ、基材104の表面のうち面積の広い方から数えてともに1番目となることが好ましい。
また、本発明の表面被覆切削工具101は、基材104の第1表面106上に形成されている被覆層108の表面および基材104の第2表面107上に形成されている被覆層108の表面がそれぞれすくい面となるネガティブチップ(すくい面と逃げ面とが為す角度の少なくとも1つが90°以上であるチップ)であることが好ましい。
本発明の表面被覆切削工具101は、ドリル、エンドミル、フライス加工用または旋削加工用刃先交換型チップ、メタルソー、歯切工具、リーマまたはタップなどとして好適に用いることができる。
(実施例1)
まず、TaC粉末、NbC粉末、TiC粉末、Co粉末およびWC粉末を混合した混合粉末(TaC粉末の質量:NbC粉末の質量:TiC粉末の質量:Co粉末の質量:WC粉末の質量=3:2:1.5:6:87.5)を1430℃の温度で1時間焼結した焼結体を複数作製した。このようにして作製した焼結体の脱β層は、17μmの厚さであった。
次に、作製したそれぞれの焼結体について、刃先処理、およびSiCブラシですくい面から見て0.06mmのホーニングを行ない、住友電工ハードメタル(株)社製のCNMG120408N−UXと同一形状の基材を作製した。
そして、同一トレイの平坦な表面上に任意の高さの三角錐状の部材を設置して上記の基材をそれぞれ上記の三角錐状の部材上に設置した。
その後、従来から公知のCVD法によって、基材の表面上にTiN層、MT−TiCN層、TiBN層、α−Al23層およびTiN層を順次積層して被覆層を形成した。これにより、実施例1の表面被覆切削工具を作製した。なお、MT−TiCN層とは、MT−CVD法で形成されたTiCN層のことである。
実施例1の表面被覆切削工具は、最も大きな面積を有する上面および下面をそれぞれすくい面とし、それ以外の表面である側面を逃げ面とするネガティブチップであり、すくい面と逃げ面とが為す角度は90°であった。また、実施例1の表面被覆切削工具は、その上面側に頂角(隣り合う2本の刃先稜線Z1が為す角度)が80°である切れ刃1および切れ刃2を有し、その下面側に頂角(隣り合う2本の刃先稜線Z2が為す角度)が80°である切れ刃3および切れ刃4を有していた。
そして、実施例1の表面被覆切削工具の被覆層を構成する各層の層厚および被覆層全体の層厚を測定した。その結果を表1に示す。なお、表1に示す各層の層厚および被覆層全体の層厚の単位はμmである。
ここで、表1に示す各層の層厚の値は、図5の模式的拡大平面図に示すように、実施例1の表面被覆切削工具の刃先稜線Z1および刃先稜線Z2からこれらの刃先稜線に対して垂直かつすくい面に対して平行に0.5mm内側に伸びる仮想線113、仮想線114および仮想線115に沿って切断した断面を上記の各仮想線上の10点の位置でそれぞれラッピングして、1つの表面被覆切削工具当たり計30点の位置で表1に示す各層の層厚および被覆層全体の層厚を金属顕微鏡により測定し、その測定値から算出した平均値となっている。
また、表1において、A値、B値、C値およびD値としては、実施例1の表面被覆切削工具のそれぞれについて上記の測定値から下記の式を用いて個々の表面被覆切削工具のA値、B値、C値およびD値を算出し、その算出値から算出した平均値が示されている。なお、A値、B値、C値およびD値はそれぞれ小数点以下3桁を四捨五入した値である。
A値=(被覆層全体の最大の層厚と最小の層厚との差の絶対値)/(被覆層全体の層厚の平均値)
B値=(上面側の被覆層全体の層厚の平均値と下面側の被覆層全体の層厚の平均値との差の絶対値)/(上面側の被覆層全体の層厚の平均値と下面側の被覆層全体の層厚の平均値のうち大きい方の値)
C値=(MT−TiCN層の最大の層厚と最小の層厚との差の絶対値)/(MT−TiCN層の層厚の平均値)
D値=(上面側のMT−TiCN層の層厚の平均値と下面側のMT−TiCN層の層厚の平均値との差の絶対値)/(上面側のMT−TiCN層の層厚の平均値と下面側のMT−TiCN層の層厚の平均値のうち大きい方の値)
また、10個の実施例1の表面被覆切削工具の切れ刃1〜4のそれぞれを用いて、下記の切削試験条件で切削試験を行ない、工具寿命を評価した。その結果を表2に示す。
なお、工具寿命は、切れ刃の逃げ面摩耗量が0.2mmを超えた時点および/または刃先が欠損した時点の切削時間(秒)とした。また、表2の工具寿命の平均値(秒)の欄には、10個の表面被覆切削工具の切れ刃1〜4の計40個の切れ刃の工具寿命(秒)の平均値が示されている。さらに、表2の工具寿命の標準偏差の欄には、10個の表面被覆切削工具の切れ刃1〜4の計40個の切れ刃の工具寿命(秒)の標準偏差が示されている。
<切削試験条件>
使用ホルダ:PCLNR2525−43(住友電工ハードメタル(株)社製)
被削材:SCM420H、HB=205(断続有)
切削速度:196m/min
送り:0.27〜0.35mm/rev.
切り込み:1.5mm
切削油:水溶性油
表2に示すように、実施例1の表面被覆切削工具の工具寿命の平均値は802秒であり、標準偏差は90であった。
(実施例2)
CVD法による形成条件を変更して被覆層を構成する各層を形成したこと以外は実施例1と同一の方法および同一の条件で実施例2の表面被覆切削工具を複数作製した。
ここで、実施例2の表面被覆切削工具は、最も大きな面積を有する上面および下面をそれぞれすくい面とし、それ以外の表面である側面を逃げ面とするネガティブチップであり、すくい面と逃げ面とが為す角度は90°であった。また、実施例2の表面被覆切削工具は、その上面側に頂角が80°である切れ刃1および切れ刃2を有し、その下面側に頂角が80°である切れ刃3および切れ刃4を有していた。
そして、実施例2の表面被覆切削工具の被覆層を構成する各層の層厚および被覆層全体の層厚を実施例1と同様にして測定した。その結果を表1に示す。
また、10個の実施例2の表面被覆切削工具の切れ刃1〜4のそれぞれを用いて、実施例1と同一の方法および同一の条件で切削試験を行ない、実施例1と同一の基準で工具寿命を評価した。その結果を表2に示す。
表2に示すように、実施例2の表面被覆切削工具の工具寿命の平均値は783秒であり、標準偏差は127であった。
(比較例1)
CVD法による形成条件を変更して被覆層を構成する各層を形成したこと以外は実施例1と同一の方法および同一の条件で比較例1の表面被覆切削工具を複数作製した。
そして、比較例1の表面被覆切削工具の被覆層を構成する各層の層厚および被覆層全体の層厚を実施例1と同様にして測定した。その結果を表1に示す。
また、10個の比較例1の表面被覆切削工具の切れ刃1〜4のそれぞれを用いて、実施例1と同一の方法および同一の条件で切削試験を行ない、実施例1と同一の基準で工具寿命を評価した。その結果を表2に示す。
表2に示すように、比較例1の表面被覆切削工具の工具寿命の平均値は689秒であり、標準偏差は218であった。
Figure 2008026433
Figure 2008026433
表1および表2に示す結果から明らかなように、A値およびB値がそれぞれ0.04以下である実施例1〜2の表面被覆切削工具は、A値およびB値がそれぞれ0.04を超えている比較例1の表面被覆切削工具と比べて、工具寿命が長くなるとともに、工具寿命が安定化することが確認された。
実施例1〜2の表面被覆切削工具の工具寿命が比較例1と比べて長くなった理由としては、実施例1〜2の表面被覆切削工具は正常摩耗であったのに対して、比較例1では上面側の切れ刃1〜2のチッピングが認められ、これにより比較例1の表面被覆切削工具は工具寿命が短くなったと考えられる。
(実施例3)
まず、TaC粉末、Cr32粉末、Co粉末およびWC粉末を混合した混合粉末(TaC粉末の質量:Cr32粉末の質量:Co粉末の質量:WC粉末の質量=0.3:0.2:10:89.5)を1400℃の温度で1時間焼結した焼結体を複数作製した。なお、このようにして作製した焼結体には、脱β層は形成されていなかった。
次に、その焼結体のそれぞれについて、刃先処理、およびSiCブラシですくい面から見て0.03mmのホーニングを行ない、住友電工ハードメタル(株)社製のCNMG120408N−EXと同一形状の基材を作製した。
そして、上記の基材をそれぞれスペーサを介して棒状部材に串刺しにし、その後、従来から公知のPVD法によって、基材の表面上にTiAlN層を1層積層して被覆層を形成した。これにより、実施例3の表面被覆切削工具を作製した。
ここで、実施例3の表面被覆切削工具は、最も大きな面積を有する2つの表面をそれぞれすくい面とし、それ以外の表面である側面を逃げ面とするネガティブチップであり、すくい面と逃げ面とが為す角度は90°であった。
そして、実施例3の表面被覆切削工具のそれぞれのTiAlN層からなる被覆層の層厚を実施例1と同様にして測定した。その結果を表3に示す。なお、表3におけるTiAlN層の層厚の値、A値およびB値の表記はそれぞれ表1に準じて記載されている。
また、10個の実施例3の表面被覆切削工具の切れ刃1〜4のそれぞれを用いて、下記の切削試験条件で切削試験を行ない、工具寿命を評価した。その結果を表4に示す。
なお、工具寿命は、切れ刃の逃げ面摩耗量が0.2mmを超えた時点、刃先が欠損した時点および下記被削材の表面粗さRz(JIS B 0601−1994)が2.0μmを超えた時点の少なくとも1つの時点の切削時間(秒)とした。また、表4の表記は、表2に準じて記載されている。
<切削試験条件>
使用ホルダ:PCLNR2525−43(住友電工ハードメタル(株)社製)
被削材:SUS304引き抜き材、HB=155(断続有)
切削速度:140m/min
送り:0.28mm/rev.
切り込み:2.0mm
切削油:水溶性油
表4に示すように、実施例3の表面被覆切削工具の工具寿命の平均値は125秒であり、標準偏差は6.3であった。
(実施例4)
PVD法による形成条件を変更してTiAlN層を形成したこと以外は実施例3と同一の方法および同一の条件で実施例4の表面被覆切削工具を複数作製した。
ここで、実施例4の表面被覆切削工具は、最も大きな面積を有する上面および下面をそれぞれすくい面とし、それ以外の表面である側面を逃げ面とするネガティブチップであり、すくい面と逃げ面とが為す角度は90°であった。また、実施例4の表面被覆切削工具は、その上面側に頂角が80°である切れ刃1および切れ刃2を有し、その下面側に頂角が80°である切れ刃3および切れ刃4を有していた。
そして、実施例4の表面被覆切削工具のTiAlN層の層厚を実施例3と同様にして測定した。その結果を表3に示す。
また、10個の実施例4の表面被覆切削工具の切れ刃1〜4のそれぞれを用いて、実施例3と同一の方法および同一の条件で切削試験を行ない、実施例3と同一の基準で工具寿命を評価した。その結果を表4に示す。
表4に示すように、実施例4の表面被覆切削工具の工具寿命の平均値は120秒であり、標準偏差は8.1であった。
(比較例2)
PVD法による形成条件を変更してTiAlN層を形成したこと以外は実施例3と同一の方法および同一の条件で比較例2の表面被覆切削工具を複数作製した。
そして、比較例2の表面被覆切削工具のTiAlN層の層厚を実施例3と同様にして測定した。その結果を表3に示す。
また、10個の比較例2の表面被覆切削工具の切れ刃1〜4のそれぞれを用いて、実施例3と同一の方法および同一の条件で切削試験を行ない、実施例3と同一の基準で工具寿命を評価した。その結果を表4に示す。
表4に示すように、比較例2の表面被覆切削工具の工具寿命の平均値は117秒であり、標準偏差は17.8であった。
Figure 2008026433
Figure 2008026433
表3および表4に示す結果から明らかなように、A値およびB値がそれぞれ0.04以下である実施例3〜4の表面被覆切削工具は、A値およびB値がそれぞれ0.04を超えている比較例2の表面被覆切削工具と比べて、工具寿命が長くなるとともに、工具寿命が安定化することが確認された。
(実施例5)
まず、TiC粉末、TaC粉末、NbC粉末、Co粉末およびWC粉末を混合した混合粉末(TiC粉末の質量:TaC粉末の質量:NbC粉末の質量:Co粉末の質量:WC粉末の質量=0.3:0.6:0.3:5.2:93.6)を1450℃の温度で1時間焼結した焼結体を複数作製した。なお、このようにして作製した焼結体には、脱β層は形成されていなかった。
次に、作製したそれぞれの焼結体について、刃先処理、およびSiCブラシですくい面から見て0.04mmのホーニングを行ない、JIS B 4120−1998に規定されているCNMA120408と同一形状の基材(チップブレーカ無し)を作製した。
そして、同一トレイの平坦な表面上に任意の高さの三角錐状の部材を設置して上記の基材をそれぞれ上記の三角錐状の部材上に設置した。
その後、従来から公知のCVD法によって、基材の表面上にTiN層、MT−TiCN層、TiBN層、α−Al23層およびTiN層を順次積層して被覆層を形成した。これにより、実施例5の表面被覆切削工具を作製した。なお、MT−TiCN層とは、MT−CVD法で形成されたTiCN層のことである。
実施例5の表面被覆切削工具は、最も大きな面積を有する上面および下面をそれぞれすくい面とし、それ以外の表面である側面を逃げ面とするネガティブチップであり、すくい面と逃げ面とが為す角度は90°であった。また、実施例5の表面被覆切削工具は、その上面側に頂角(隣り合う2本の刃先稜線Z1が為す角度)が80°である切れ刃1および切れ刃2を有し、その下面側に頂角(隣り合う2本の刃先稜線Z2が為す角度)が80°である切れ刃3および切れ刃4を有していた。
そして、実施例5の表面被覆切削工具の被覆層を構成する各層の層厚および被覆層全体の層厚を測定した。その結果を表5に示す。なお、表5に示す各層の層厚および被覆層全体の層厚の単位はμmである。
ここで、表5に示す各層の層厚および被覆層全体の層厚の値は、図6の模式的拡大平面図に示すように、実施例5の表面被覆切削工具の切れ刃1〜4の先端の弧状の湾曲部に対する仮想接線116に対して垂直方向に0.15mm内側に入った領域(図6の斜線部)において、切れ刃1〜4の先端の弧状の湾曲部と仮想接線116との接点から仮想接線116に対して垂直な仮想線117を引き、その仮想線117に沿って切断した断面を仮想線117上の10点の位置でそれぞれラッピングして、1つの表面被覆切削工具当たり計10点の位置で各層の層厚および被覆層全体の層厚を金属顕微鏡により測定し、その測定値から算出した平均値となっている。
なお、表5における被覆層を構成する各層の層厚の値、被覆層全体の層厚の値、A値、B値、C値およびD値の表記はそれぞれ表1に準じて記載されている。
また、10個の実施例5の表面被覆切削工具の切れ刃1〜4のそれぞれを用いて、下記の切削試験条件で切削試験を行ない、工具寿命を評価した。その結果を表6に示す。なお、工具寿命については、実施例3と同様にして評価した。また、表6の表記は、表2に準じて記載されている。
<切削試験条件>
使用ホルダ:PCLNR2525−43(住友電工ハードメタル(株)社製)
被削材:FCD450、HB=230(断続有)
切削速度:155m/min
送り:0.31〜0.36mm/rev.
切り込み:2mm
切削油:水溶性油
表6に示すように、実施例5の表面被覆切削工具の工具寿命の平均値は615秒であり、標準偏差は111であった。
(実施例6)
実施例5とは異なる条件で被覆層を形成したこと以外は実施例5と同一の方法および同一の条件で実施例6の表面被覆切削工具を複数作製した。
そして、実施例6の表面被覆切削工具の被覆層を構成する各層の層厚および被覆層全体の層厚を実施例5と同様にして測定した。その結果を表5に示す。
また、10個の実施例6の表面被覆切削工具の切れ刃1〜4(図6の斜線部)をそれぞれ被削材に接触させて、実施例5と同一の条件で切削試験を行ない、実施例5と同様にして工具寿命を評価した。その結果を表6に示す。
表6に示すように、実施例6の表面被覆切削工具の工具寿命の平均値は601秒であり、標準偏差は132であった。
(比較例3)
実施例5とは異なる条件で被覆層を形成したこと以外は実施例5と同一の方法および同一の条件で比較例3の表面被覆切削工具を複数作製した。
そして、比較例3の表面被覆切削工具の被覆層を構成する各層の層厚および被覆層全体の層厚を実施例5と同様にして測定した。その結果を表5に示す。
また、10個の比較例3の表面被覆切削工具の切れ刃1〜4(図6の斜線部)をそれぞれ被削材に接触させて、実施例5と同一の条件で切削試験を行ない、実施例5と同様にして工具寿命を評価した。その結果を表6に示す。
表6に示すように、比較例3の表面被覆切削工具の工具寿命の平均値は537秒であり、標準偏差は201であった。
Figure 2008026433
Figure 2008026433
表5および表6に示す結果から明らかなように、A値およびB値がそれぞれ0.04以下である実施例5〜6の表面被覆切削工具は、A値およびB値がそれぞれ0.04を超えている比較例3の表面被覆切削工具と比べて、工具寿命が長くなるとともに、工具寿命が安定化することが確認された。
上記の実施例1〜4の表面被覆切削工具はそれぞれチップブレーカ付きであり、上記の実施例5〜6の表面被覆切削工具はチップブレーカ無しであるが、チップブレーカの有無に関わらず、上記と同様の効果が得られると考えられる。
また、上記の実施例1〜6の表面被覆切削工具の被覆層の表面にブラスト、バレルまたはブラシ等の何らかの表面処理がなされても本発明の効果は失われないと考えられる。
また、上記の実施例3〜4の表面被覆切削工具の被覆層は単層であるが、被覆層が複数層からなる場合にも上記の実施例3〜4と同様の効果が得られると考えられる。
また、上記において、TiN層、MT−TiCN層、TiBN層、およびTiAlN層のそれぞれの層における元素の組成は必ずしも化学量論組成となっていなくてもよい。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
たとえば10個、望ましくは50個、さらに望ましくは100個、最も望ましくは表面被覆切削工具の全製品が、上記の第1の態様〜第4の態様の少なくとも1つの態様の関係を満たすことにより、どの表面被覆切削工具のどの切れ刃を選択して切削加工を行なっても、工具寿命が安定化するだけでなく、安定した切削加工が可能となるメリットもある。

Claims (30)

  1. 基材(104)上に被覆層(108)が形成された表面被覆切削工具(101)であって、
    前記基材(104)の第1表面(106)上および第2表面(107)上の被覆層(108)の層厚の平均値をAとしたとき、前記被覆層(108)の層厚のうち最大の層厚と最小の層厚との差が0.04×A以下であることを特徴とする、表面被覆切削工具(101)。
  2. 前記被覆層(108)の層厚は、前記被覆層(108)の切れ刃部における層厚であることを特徴とする、請求の範囲第1項に記載の表面被覆切削工具(101)。
  3. 前記基材(104)の前記第1表面(106)および前記第2表面(107)はそれぞれ、前記基材(104)の表面のうち面積の広い方から数えて1番目または2番目になることを特徴とする、請求の範囲第1項に記載の表面被覆切削工具(101)。
  4. 前記基材(104)の前記第1表面(106)上の被覆層(108)の表面および前記基材(104)の前記第2表面(107)上の被覆層(108)の表面がそれぞれすくい面となるネガティブチップであることを特徴とする、請求の範囲第3項に記載の表面被覆切削工具(101)。
  5. 前記基材(104)は、WC基超硬合金、サーメット、高速度鋼、セラミックス、立方晶型窒化硼素焼結体、ダイヤモンド焼結体、窒化ケイ素焼結体、酸化アルミニウムおよび炭化チタンからなる群から選択された少なくとも1種からなることを特徴とする、請求の範囲第1項に記載の表面被覆切削工具(101)。
  6. 前記表面被覆切削工具(101)は、ドリル、エンドミル、フライス加工用または旋削加工用刃先交換型チップ、メタルソー、歯切工具、リーマまたはタップであることを特徴とする、請求の範囲第1項に記載の表面被覆切削工具(101)。
  7. 基材(104)上に被覆層(108)が形成された表面被覆切削工具(101)であって、
    前記基材(104)の第1表面(106)上の被覆層(108)の層厚の平均値をB1とし、前記基材(104)の第2表面(107)上の被覆層(108)の層厚の平均値をB2としたとき、B1とB2の差の絶対値をB1とB2のうち値の大きい方で割った値が0.04以下であることを特徴とする、表面被覆切削工具(101)。
  8. 前記被覆層(108)の層厚は、前記被覆層(108)の切れ刃部における層厚であることを特徴とする、請求の範囲第7項に記載の表面被覆切削工具(101)。
  9. 前記基材(104)の前記第1表面(106)および前記第2表面(107)はそれぞれ、前記基材(104)の表面のうち面積の広い方から数えて1番目または2番目になることを特徴とする、請求の範囲第7項に記載の表面被覆切削工具(101)。
  10. 前記基材(104)の前記第1表面(106)上の被覆層(108)の表面および前記基材(104)の前記第2表面(107)上の被覆層(108)の表面がそれぞれすくい面となるネガティブチップであることを特徴とする、請求の範囲第9項に記載の表面被覆切削工具(101)。
  11. 前記基材(104)は、WC基超硬合金、サーメット、高速度鋼、セラミックス、立方晶型窒化硼素焼結体、ダイヤモンド焼結体、窒化ケイ素焼結体、酸化アルミニウムおよび炭化チタンからなる群から選択された少なくとも1種からなることを特徴とする、請求の範囲第7項に記載の表面被覆切削工具(101)。
  12. 前記表面被覆切削工具(101)は、ドリル、エンドミル、フライス加工用または旋削加工用刃先交換型チップ、メタルソー、歯切工具、リーマまたはタップであることを特徴とする、請求の範囲第7項に記載の表面被覆切削工具(101)。
  13. 基材(104)上に被覆層(108)が形成された表面被覆切削工具(101)であって、
    前記被覆層(108)は化合物層(108a,108b,108c,108d,108e)を含んでおり、
    前記基材(104)の第1表面(106)上および第2表面(107)上の化合物層(108a,108b,108c,108d,108e)の層厚の平均値をCとしたとき、前記化合物層(108a,108b,108c,108d,108e)の層厚のうち最大の層厚と最小の層厚との差が0.04×C以下であることを特徴とする、表面被覆切削工具(101)。
  14. 前記化合物層(108a,108b,108c,108d,108e)の層厚は、前記化合物層(108a,108b,108c,108d,108e)の切れ刃部における層厚であることを特徴とする、請求の範囲第13項に記載の表面被覆切削工具(101)。
  15. 前記化合物層(108a,108b,108c,108d,108e)は、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、クロム、モリブデン、タングステン、アルミニウムおよびケイ素からなる群から選択された少なくとも1種の元素と、ホウ素、炭素、窒素および酸素からなる群から選択された少なくとも1種の元素と、の化合物からなるまたはこの化合物を主体とすることを特徴とする、請求の範囲第13項に記載の表面被覆切削工具(101)。
  16. 前記化合物層(108a,108b,108c,108d,108e)は、ホウ素、炭素、窒素および酸素からなる群から選択された少なくとも1種の元素と、チタンと、の化合物からなるまたはこの化合物を主体とすることを特徴とする、請求の範囲第13項に記載の表面被覆切削工具(101)。
  17. 前記化合物層(108a,108b,108c,108d,108e)は、MT−CVD法で形成されたチタンの炭窒化物からなるまたはこのチタンの炭窒化物を主体とすることを特徴とする、請求の範囲第13項に記載の表面被覆切削工具(101)。
  18. 前記基材(104)の前記第1表面(106)および前記第2表面(107)はそれぞれ、前記基材(104)の表面のうち面積の広い方から数えて1番目または2番目になることを特徴とする、請求の範囲第13項に記載の表面被覆切削工具(101)。
  19. 前記基材(104)の前記第1表面(106)上の被覆層(108)の表面および前記基材(104)の前記第2表面(107)上の被覆層(108)の表面がそれぞれすくい面となるネガティブチップであることを特徴とする、請求の範囲第18項に記載の表面被覆切削工具(101)。
  20. 前記基材(104)は、WC基超硬合金、サーメット、高速度鋼、セラミックス、立方晶型窒化硼素焼結体、ダイヤモンド焼結体、窒化ケイ素焼結体、酸化アルミニウムおよび炭化チタンからなる群から選択された少なくとも1種からなることを特徴とする、請求の範囲第13項に記載の表面被覆切削工具(101)。
  21. 前記表面被覆切削工具(101)は、ドリル、エンドミル、フライス加工用または旋削加工用刃先交換型チップ、メタルソー、歯切工具、リーマまたはタップであることを特徴とする、請求の範囲第13項に記載の表面被覆切削工具(101)。
  22. 基材(104)上に被覆層(108)が形成された表面被覆切削工具(101)であって、
    前記被覆層(108)は化合物層(108a,108b,108c,108d,108e)を含んでおり、
    前記基材(104)の第1表面(106)上の化合物層(108a,108b,108c,108d,108e)の層厚の平均値をD1とし、前記基材(104)の第2表面(107)上の化合物層(108a,108b,108c,108d,108e)の層厚の平均値をD2としたとき、D1とD2の差の絶対値をD1とD2のうち値の大きい方で割った値が0.04以下であることを特徴とする、表面被覆切削工具(101)。
  23. 前記化合物層(108a,108b,108c,108d,108e)の層厚は、前記化合物層(108a,108b,108c,108d,108e)の切れ刃部における層厚であることを特徴とする、請求の範囲第22項に記載の表面被覆切削工具(101)。
  24. 前記化合物層(108a,108b,108c,108d,108e)は、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、クロム、モリブデン、タングステン、アルミニウムおよびケイ素からなる群から選択された少なくとも1種の元素と、ホウ素、炭素、窒素および酸素からなる群から選択された少なくとも1種の元素と、の化合物からなるまたはこの化合物を主体とすることを特徴とする、請求の範囲第22項に記載の表面被覆切削工具(101)。
  25. 前記化合物層(108a,108b,108c,108d,108e)は、ホウ素、炭素、窒素および酸素からなる群から選択された少なくとも1種の元素と、チタンと、の化合物からなるまたはこの化合物を主体とすることを特徴とする、請求の範囲第22項に記載の表面被覆切削工具(101)。
  26. 前記化合物層(108a,108b,108c,108d,108e)は、MT−CVD法で形成されたチタンの炭窒化物からなるまたはこのチタンの炭窒化物を主体とすることを特徴とする、請求の範囲第22項に記載の表面被覆切削工具(101)。
  27. 前記基材(104)の前記第1表面(106)および前記第2表面(107)はそれぞれ、前記基材(104)の表面のうち面積の広い方から数えて1番目または2番目になることを特徴とする、請求の範囲第22項に記載の表面被覆切削工具(101)。
  28. 前記基材(104)の前記第1表面(106)上の被覆層(108)の表面および前記基材(104)の前記第2表面(107)上の被覆層(108)の表面がそれぞれすくい面となるネガティブチップであることを特徴とする、請求の範囲第27項に記載の表面被覆切削工具(101)。
  29. 前記基材(104)は、WC基超硬合金、サーメット、高速度鋼、セラミックス、立方晶型窒化硼素焼結体、ダイヤモンド焼結体、窒化ケイ素焼結体、酸化アルミニウムおよび炭化チタンからなる群から選択された少なくとも1種からなることを特徴とする、請求の範囲第22項に記載の表面被覆切削工具(101)。
  30. 前記表面被覆切削工具(101)は、ドリル、エンドミル、フライス加工用または旋削加工用刃先交換型チップ、メタルソー、歯切工具、リーマまたはタップであることを特徴とする、請求の範囲第22項に記載の表面被覆切削工具(101)。
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