JPWO2007123132A1 - 液晶表示モジュール、液晶表示装置およびその照明装置 - Google Patents
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Abstract
液晶表示モジュールのカラーシフトを低減する液晶表示モジュール。この液晶表示モジュールは、入射する照明光に対する透過率が前記照明光の入射角度および波長の双方に応じて異なる波長依存性を有し、さらに前記波長依存性が左右方向と上下方向とで異なる異方性を有する液晶パネルと、発光波長の配光特性がそれぞれ異なり、前記液晶パネルを背面から照明する複数の単色光源と、を備え、前記複数の単色光源は、前記波長依存性および前記異方性を緩和する配光特性を持つ照明光を出射する。
Description
本発明は、液晶表示モジュール、液晶表示装置およびその照明装置に関する。
薄型軽量で画像表示が可能な液晶表示装置は、製造技術の進展による価格低減や高画質化技術開発によって急速に普及し、パーソナルコンピュータのモニターやTV受像機などに広く用いられている。
液晶表示装置としては透過型液晶表示装置が一般的に用いられている。透過型液晶表示装置は、バックライトと呼ばれる面状光源を備え、そこからの照明光を液晶パネルによって空間変調して画像を形成する。
この液晶表示装置の性能上の課題の一つに観察方向によって色調が変化するという現象(カラーシフト)がある。これは液晶パネルの出射光の透過率に角度依存性があり、更に、波長依存性(波長分散性)に異方性を有することに起因する。また、他の課題として、バックライトの配光特性に異方性がある。
図1はTN液晶を用いた液晶表示装置で赤、青、緑の単色を表示し、水平方向(液晶パネルの左右方向)の配光特性を測定した結果を示すグラフである。この様に波長の長い赤の光は相対的に広い配光分布を示し、波長の短い青の光は相対的に狭い配光分布を示している。
図2は図1の測定に用いた液晶表示装置の液晶パネルを外してバックライトを点灯し、赤、青、緑の色フィルターを介して配光特性を評価した結果を示すグラフである。図2から明らかなように、バックライトからの照明光には特段の波長分散性は認められず、図1に認められる顕著な波長分散性は液晶パネルの特性に起因することが分かる。
上記配光特性の結果、白色表示した画面を観察した場合、相対的に正面方向は青っぽく角度の大きい方向からは赤っぽく見える。その模様を模式的に図3に示す。
上記カラーシフト現象を軽減するために、それぞれ単色の3原色の光源を用い、それらを異なる配光特性で導光板側面に入射する方法が提案されている(特許文献1参照)。
特開2004−61693号公報
しかしながら、それぞれ単色の3原色の光源を用い、それらを異なる配光特性で導光板側面に入射する方法では、色ムラを発生しやすいという問題がある。
導光板は、側端面から入射された光を対向する主面間で全反射を繰り返して入射端と対向する端面方向に伝播させるとともに、その光の一部を対向する主面の一方に設けた拡散手段または導光板内部に分散した拡散材によって出射させる。
導光板の全面から均一な照明を得るためには、前記拡散手段の形成濃度、パターンの大きさ分布および拡散材の分散濃度分布を適切に設定する必要がある。しかし、入射光の伝播、出射の状況は入射する光の配光パターンによって変化する。具体的には、入射光の配光が広いと導光板の入射面近傍から出射する光の割合が大きく、導光板の入射端側が明るく、その反対側が暗くなる。逆に、入射光の指向性が鋭いと、導光板の入射端側が暗く、反対側が明るくなる。
例えば、特許文献1の実施例のように、相対的に青の光の配光パターンを広くして導光板に入射すると、導光板の入射端近傍は青みを帯び、その反対側が赤みを帯びるという色ムラを発生する。
従って、配光パターンを変化する方法では、観察角度に関するカラーシフト現象の低減と、画面全体で色ムラのない均一な表示とを両立させることが困難になる。
また、液晶パネルのモードによって、上記カラーシフト現象は垂直、水平、斜め方向に等しく等方に発生するとは限らない。
図4は、図1の特性を測定したTN液晶を用い、同様に単色表示を行って、垂直方向(液晶パネルの上下方向)の単色配光特性を測定した結果である。図4から明らかなように、有効視野範囲±40°において、垂直方向には有意な波長分散性は無い。そのため、垂直方向にも水平方向と同様に波長分散性の照明を行うとかえってカラーシフトを発生させてしまう。また、図1に示した水平方向の配光特性と比べて、垂直方向の配光特性は計測角度が大きくなるほど透過率が著しく低下している。即ち、液晶表示装置の出射光には配光特性に異方性がある。ただし、この配光特性の異方性はバックライトの特性である。
従って、垂直、水平、斜めの各方位に渡ってカラーシフトを低減するためには、水平方向に波長依存性を与えた照明光を出射し、照明光の波長依存性に異方性をもたせる必要がある。しかし、導光板を用いて、その側面から入射する光の指向性を色によって変化させる従来の方法では、波長依存性及び波長依存性の異方性の制御が難しいという問題がある。
本発明の目的は、かかる点に鑑みてなされたものであり、入射する照明光に対する透過率が前記照明光の入射角度および波長の双方に応じて異なる波長依存性を有し、さらに前記波長依存性が左右方向と上下方向とで異なる異方性を有する液晶パネルを用いても、水平、垂直、斜めの様々な観察角度に対するカラーシフトを軽減した液晶表示モジュール、照明装置および液晶表示装置を提供することである。
本発明の液晶表示モジュールは、
入射する照明光に対する透過率が照明光の入射角度および波長の双方に応じて異なる波長依存性を有し、さらに波長依存性が左右方向と上下方向とで異なる異方性を有する液晶パネルと、発光波長の配光特性がそれぞれ異なり、液晶パネルを背面から照明する複数の単色光源と、を備え、複数の単色光源は、波長依存性および異方性を緩和する配光特性を持つ照明光を出射する構成を採る。
入射する照明光に対する透過率が照明光の入射角度および波長の双方に応じて異なる波長依存性を有し、さらに波長依存性が左右方向と上下方向とで異なる異方性を有する液晶パネルと、発光波長の配光特性がそれぞれ異なり、液晶パネルを背面から照明する複数の単色光源と、を備え、複数の単色光源は、波長依存性および異方性を緩和する配光特性を持つ照明光を出射する構成を採る。
また本発明の照明装置は、
入射する照明光に対する透過率が照明光の入射角度および波長の双方に応じて異なる波長依存性を有し、さらに波長依存性が左右方向と上下方向とで異なる異方性を有する液晶パネルを背面から照明する照明装置であって、発光波長の配光特性がそれぞれ異なる複数の単色光源と、複数の単色光源を整列配置する基台と、を備え、複数の単色光源は、波長依存性および異方性を緩和する配光特性を持つ照明光を出射する構成を採る。
入射する照明光に対する透過率が照明光の入射角度および波長の双方に応じて異なる波長依存性を有し、さらに波長依存性が左右方向と上下方向とで異なる異方性を有する液晶パネルを背面から照明する照明装置であって、発光波長の配光特性がそれぞれ異なる複数の単色光源と、複数の単色光源を整列配置する基台と、を備え、複数の単色光源は、波長依存性および異方性を緩和する配光特性を持つ照明光を出射する構成を採る。
また本発明の液晶表示装置は、
入射する照明光に対する透過率が照明光の入射角度および波長の双方に応じて異なる波長依存性を有し、さらに波長依存性が左右方向と上下方向とで異なる異方性を有する液晶パネルと、発光波長の配光特性がそれぞれ異なり、液晶パネルを背面から照明する複数の単色光源を有し、液晶パネルを背面から照明する照明手段と、液晶パネルを駆動し画像を表示させる表示制御回路と、を備え、複数の単色光源は、波長依存性および異方性を緩和する配光特性を持つ照明光を出射する構成を採る。
入射する照明光に対する透過率が照明光の入射角度および波長の双方に応じて異なる波長依存性を有し、さらに波長依存性が左右方向と上下方向とで異なる異方性を有する液晶パネルと、発光波長の配光特性がそれぞれ異なり、液晶パネルを背面から照明する複数の単色光源を有し、液晶パネルを背面から照明する照明手段と、液晶パネルを駆動し画像を表示させる表示制御回路と、を備え、複数の単色光源は、波長依存性および異方性を緩和する配光特性を持つ照明光を出射する構成を採る。
本発明の液晶表示装置は、色ムラの発生を減少した画像表示が可能になる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図5は本発明の液晶表示モジュールの実施の形態を示す斜視図である。
図5は本発明の液晶表示モジュールの実施の形態を示す斜視図である。
液晶表示モジュールの照明装置として、基台としてのフレーム320内に、波長分散光源ユニット310を多数配列して拡散シート330で覆い波長分散面状光源300(本発明の「照明装置」に相当)が構成される。液晶パネルの照明装置は、液晶パネル200の下方に配置される。
図6は実施の形態1の液晶表示モジュールにおける波長分散光源ユニット310の構成を示す斜視図である。基板312R上に赤色のLEDチップ311Rを実装する。赤色のLEDチップ311Rを透明樹脂313Rで封止して赤色光源素子310Rを形成する。同様に緑色のLEDチップ311G、青色のLEDチップ311Bを用いて、緑色光源素子310G、青色光源素子310Bを形成する。前記赤色光源素子310Rと緑色光源素子310Gと青色光源素子310Bによって波長分散光源ユニット310を構成する。
赤色光源素子310R、緑色光源素子310G、青色光源素子310Bは、発光波長の配光特性を異ならせるために封止樹脂の凸部の形状がそれぞれ異なっている。図6のx方向には青色光源素子310Bの配光が相対的に広く、赤色光源素子310Rの配光は相対的に狭く、緑色光源素子310Gの配光はその中間になるように設定している。即ち、青色光源素子310Bの光の拡散性が相対的に大きくなるように封止樹脂の凸部の形状を構成している。このように、複数の単色光源から出射された光が、液晶パネルの出射光の波長依存性と逆の波長依存性になるように設定されている。これにより、複数の単色光源から出射された光が、液晶パネル200の波長依存性を緩和するように、複数の単色光源の各配光特性が設定される。また、図6のy方向には310R、310G、310Bともに同等の配光特性となるように設定している。上述のように、y方向には有意な波長分依存性は無い。そのため、y方向には310R、310G、310Bともに同等の配光特性とすることにより、波長依存性の異方性を緩和することができる。この様にして、x方向には波長分散性がありy方向には波長依存性が無く、波長依存性および波長依存性に異方性を持った波長分散光源ユニット310を得ることができる。
また、複数の光源(310R、310G、310B)は、出射光の配光特性が液晶パネル200の左右方向(x方向)と上下方向(y方向)とで異なる配光特性を有してもよい。具体的には、左右方向の配光が上下方向の配光より広くする。例えば、複数の単色光源は、液晶パネル200の左右方向に指向性を有するように配置され、液晶パネル200の上下方向には拡散性の大きい配光特性を有するように配置されている。液晶パネル200の上下方向に拡散性を大きくすることにより、左右方向に相対的に拡散性の高い拡散シートを用いることができる。これにより、複数の単色光源は、配光特性のバランスを、上下方向と左右方向とで整えるように構成されている。これに限らず、複数の単色光源の特性は、拡散シートの特性を考慮して、液晶パネルの波長依存性および異方性を緩和し、配光特性のバランスを整えるように設定可能である。
以下、動作の詳細について図7を用いて説明する。
図7は本発明の液晶表示装置の実施の形態を示す断面図であり、図5のxz平面で切った要部を示している。
前述のように、波長分散光源ユニット310は、波長の長い赤色については比較的指向性が鋭い(図7の実線)光を出射し、波長の短い青色については比較的拡散性の大きな(図7の破線)光を出射する。
拡散シート330は波長分散光源ユニット310からの光を再拡散して照明の均一性を高める働きがある。拡散シート330を透過した光は、拡散性をやや増大させるとともに波長分散性がやや緩和される。複数の単色光源の配光特性と拡散シートの配光特性とは、前記液晶パネルの出射光の波長依存性と波長依存性の異方性とを補正するよう設定されている。拡散シート330の配光特性は、複数の単色光源の配光特性を補うように設定する。また、複数の単色光源の配光特性は、拡散シート330の配光特性を補うように設定してもよい。
拡散シート330を透過した光の配光特性の波長分散性が、液晶パネル200の透過率の波長分散性を緩和するように、波長分散光源ユニット310の配光特性および拡散シート330の拡散特性を設定している。
その結果、液晶パネル透過後の光は、赤、青、緑の光が観察角度によらず一定の割合となり、有効視野範囲において、カラーシフトの発生を低減できる。
なお、y方向について、異方性波長分散光源ユニット310は、赤、青、緑いずれも同等の配光分布で光を出射する。そして、出射された光は、拡散シート330を透過して、互いに同等な配光分布で液晶パネル200に入射する。y方向には液晶パネル200の有効視野内で有意な波長分散性は無いので、カラーシフトを新たに発生することは無い。
なお、上記実施の形態では、透過率の入射角依存の波長分散性に異方性を有するTN液晶基板を用い、且つ、波長分散性を有し、波長依存性に異方性を有する異方性波長分散照明(異方性波長分散光源ユニット310)を用いた。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、VA液晶のようにその透過率の波長分散性がほぼ等方な液晶を用いる場合は、照明光の波長分散性も等方である照明を用いることが望ましい。
なお、拡散シート330は、透明な基材中に基材の屈折率とは異なる屈折率を有する光拡散体を透明な基材中の厚さ方向に分散配置してなり、複数の単色光源から出射された光を複数回屈折させ、複数の単色光源から出射された光に波長依存性と逆の波長依存性を与えて出射させることができるように構成してもよい。
図8Aは透明樹脂材料として一般的なPMMA(アクリル)およびMS(アクリルとスチレンの共重合体)の屈折率の波長依存性を示すグラフである。横軸は波長であり、縦軸は屈折率である。図8Aに示されるように、屈折率は一定ではなく波長依存性がある(このような波長依存現象を波長分散と呼ぶ)。そして一般の光学材料は、波長が短いほど屈折率が高い傾向にある。なお、透明樹脂材料同士の界面では絶対屈折力が小さいため、複数回の屈折が必要となる。そのため、光拡散体340を拡散シート330の基材中の厚さ方向に分散配置する方法が有効である。なお、光拡散体340として、微粒子や微細ファイバーを用いることができる。
ある媒体から異なる屈折率の他の媒体へ光が入射すると、その界面でスネルの法則に従って屈折するが、その屈折力は両媒体の屈折率差に比例する。
図8Bは上記PMMAおよびMSが空気(波長によらず屈折率1)との界面で屈折する場合と、PMMAとMSとの界面で屈折する場合の相対屈折力の波長依存性を示すグラフである。横軸は波長であり、縦軸は相対屈折力である。縦軸は屈折率差を測定波長546nmでの値で規格化した相対値で表示されている。
この様に、PMMA/空気、MS/空気の界面での屈折作用よりPMMA/MSの界面での屈折作用の方が格段に波長分散が大きい。従って、両者の界面の屈折作用を利用することにより、波長分散性の大きな拡散を実現することが期待できる。
ただし、両者の屈折率差は小さいため、空気との界面の場合のように一つの凹凸面を界面とする2層構造では十分な拡散を行うことが困難になる。そこで、一方の材料を媒体として他方の材料からなる光拡散体340を厚さ方向に分散配置することにより、屈折作用を受ける機会が増加する。
なお、光拡散体340として微細ファイバーを使用した場合、x方向には波長分散が大きく、y方向には波長分散の小さな照明光を得ることが出来る。複数の単色光源の配光特性を考慮して、微粒子又は微細ファイバーのいずれかを使用することにより、液晶パネルの出射光の配光特性が波長毎に異なる波長分散性及び波長依存性に異方性のある液晶パネルを効果的に照明して、あらゆる観察角度に対してカラーシフトが小さく、配光特性のバランスを整えた画像表示が可能な液晶表示モジュールを実現することができる。
なお、複数の単色光源からの出射光に拡散シート330により波長依存性を与える必要がない場合、拡散シート330は、光拡散体340を有する必要はない。市販の拡散シートを用いて、複数の単色光源からの出射光に拡散すればよい。
以上のように、本発明の構成によれば、複数のホログラムシートを用いることなく簡便な方法で、液晶パネルの出射光の配光特性が波長毎に異なる波長分散性及び波長依存性の異方性を補正して、観察角による色ムラの発生を減少した表示品位の高い液晶表示装置を実現することが出来る。
<マトリクス型液晶表示装置>
図9にマトリクス型液晶表示装置の一例を示す。このマトリクス型液晶表示装置1000は、マトリクス型液晶表示モジュール1010と、表示信号線駆動回路1020と、走査信号線駆動回路1030とから構成される。本発明の表示制御回路は、表示信号線駆動回路1020と、走査信号線駆動回路1030とに相当する。マトリクス型液晶表示モジュール1010は、液晶パネルと、液晶パネルをその背面から照明する面状光源と、液晶パネルと面状光源との間に設置される拡散シートからなる。
図9にマトリクス型液晶表示装置の一例を示す。このマトリクス型液晶表示装置1000は、マトリクス型液晶表示モジュール1010と、表示信号線駆動回路1020と、走査信号線駆動回路1030とから構成される。本発明の表示制御回路は、表示信号線駆動回路1020と、走査信号線駆動回路1030とに相当する。マトリクス型液晶表示モジュール1010は、液晶パネルと、液晶パネルをその背面から照明する面状光源と、液晶パネルと面状光源との間に設置される拡散シートからなる。
液晶パネルには、p本の表示信号線1011とn本の走査信号線1012がマトリクス状に配置され、各交点の信号電極と走査電極との間に液晶表示素子1013が形成されている。表示信号線駆動回路1020は表示信号線1011を介して表示信号(駆動信号)を出力する。走査信号線駆動回路1030は走査信号線1012を介して走査信号を出力する。液晶表示素子1013は、表示信号と走査信号との電位差により駆動する。駆動電源装置1040は表示信号線駆動回路1020と走査信号線駆動回路1030とに電力を供給する。
前記表示信号線駆動回路1020と走査信号線駆動回路1030は液晶駆動用コントローラ集積回路(IC)から形成される。
表示信号線駆動回路1020と走査信号線駆動回路1030によるこのマトリクス型液晶表示装置1000の駆動方法としては、前記各走査信号線1012に順次走査信号を出力し、各走査信号線1012を選択する期間にその選択走査信号線1012上の液晶表示素子1013の選択・非選択データに応じて、表示信号線1011から選択電圧・非選択電圧(走査信号)を印加して液晶駆動を行う時分割駆動方法がある。この時分割駆動方法では、垂直同期信号周期Tを1走査信号線を選択する期間で割った数は走査信号線数nと同一となるように設定されている。
また、液晶は直流で駆動すると液晶自身の劣化を引き起こし、表示品質の低下および寿命に重大な影響を与えるために、液晶は交流駆動を行うことが必要で、上記一般的なマトリクス型液晶表示装置1000の時分割駆動方法では、走査信号線数nよりも小さな自然数k本の走査信号線1030を選択する毎に、極性が反転する極性反転(交流化)信号で駆動させて交流化を行っている。
2006年4月17日出願の特願2006−113147の日本出願に含まれる明細書、図面および要約書の開示内容は、すべて本願に援用される。
本発明によれば、色ムラが小さく、水平、垂直斜めの全方位に渡って観察角による色ムラの発生を減少した映像表示を実現することが出来、液晶テレビや液晶モニターなど、映像表示装置の表示性能向上に貢献できる。
本発明は、液晶表示モジュール、液晶表示装置およびその照明装置に関する。
薄型軽量で画像表示が可能な液晶表示装置は、製造技術の進展による価格低減や高画質化技術開発によって急速に普及し、パーソナルコンピュータのモニターやTV受像機などに広く用いられている。
液晶表示装置としては透過型液晶表示装置が一般的に用いられている。透過型液晶表示装置は、バックライトと呼ばれる面状光源を備え、そこからの照明光を液晶パネルによって空間変調して画像を形成する。
この液晶表示装置の性能上の課題の一つに観察方向によって色調が変化するという現象(カラーシフト)がある。これは液晶パネルの出射光の透過率に角度依存性があり、更に、波長依存性(波長分散性)に異方性を有することに起因する。また、他の課題として、バックライトの配光特性に異方性がある。
図1はTN液晶を用いた液晶表示装置で赤、青、緑の単色を表示し、水平方向(液晶パネルの左右方向)の配光特性を測定した結果を示すグラフである。この様に波長の長い赤の光は相対的に広い配光分布を示し、波長の短い青の光は相対的に狭い配光分布を示している。
図2は図1の測定に用いた液晶表示装置の液晶パネルを外してバックライトを点灯し、赤、青、緑の色フィルターを介して配光特性を評価した結果を示すグラフである。図2から明らかなように、バックライトからの照明光には特段の波長分散性は認められず、図1に認められる顕著な波長分散性は液晶パネルの特性に起因することが分かる。
上記配光特性の結果、白色表示した画面を観察した場合、相対的に正面方向は青っぽく角度の大きい方向からは赤っぽく見える。その模様を模式的に図3に示す。
上記カラーシフト現象を軽減するために、それぞれ単色の3原色の光源を用い、それらを異なる配光特性で導光板側面に入射する方法が提案されている(特許文献1参照)。
特開2004−61693号公報
しかしながら、それぞれ単色の3原色の光源を用い、それらを異なる配光特性で導光板側面に入射する方法では、色ムラを発生しやすいという問題がある。
導光板は、側端面から入射された光を対向する主面間で全反射を繰り返して入射端と対向する端面方向に伝播させるとともに、その光の一部を対向する主面の一方に設けた拡散手段または導光板内部に分散した拡散材によって出射させる。
導光板の全面から均一な照明を得るためには、前記拡散手段の形成濃度、パターンの大きさ分布および拡散材の分散濃度分布を適切に設定する必要がある。しかし、入射光の伝播、出射の状況は入射する光の配光パターンによって変化する。具体的には、入射光の配光が広いと導光板の入射面近傍から出射する光の割合が大きく、導光板の入射端側が明る
く、その反対側が暗くなる。逆に、入射光の指向性が鋭いと、導光板の入射端側が暗く、反対側が明るくなる。
く、その反対側が暗くなる。逆に、入射光の指向性が鋭いと、導光板の入射端側が暗く、反対側が明るくなる。
例えば、特許文献1の実施例のように、相対的に青の光の配光パターンを広くして導光板に入射すると、導光板の入射端近傍は青みを帯び、その反対側が赤みを帯びるという色ムラを発生する。
従って、配光パターンを変化する方法では、観察角度に関するカラーシフト現象の低減と、画面全体で色ムラのない均一な表示とを両立させることが困難になる。
また、液晶パネルのモードによって、上記カラーシフト現象は垂直、水平、斜め方向に等しく等方に発生するとは限らない。
図4は、図1の特性を測定したTN液晶を用い、同様に単色表示を行って、垂直方向(液晶パネルの上下方向)の単色配光特性を測定した結果である。図4から明らかなように、有効視野範囲±40°において、垂直方向には有意な波長分散性は無い。そのため、垂直方向にも水平方向と同様に波長分散性の照明を行うとかえってカラーシフトを発生させてしまう。また、図1に示した水平方向の配光特性と比べて、垂直方向の配光特性は計測角度が大きくなるほど透過率が著しく低下している。即ち、液晶表示装置の出射光には配光特性に異方性がある。ただし、この配光特性の異方性はバックライトの特性である。
従って、垂直、水平、斜めの各方位に渡ってカラーシフトを低減するためには、水平方向に波長依存性を与えた照明光を出射し、照明光の波長依存性に異方性をもたせる必要がある。しかし、導光板を用いて、その側面から入射する光の指向性を色によって変化させる従来の方法では、波長依存性及び波長依存性の異方性の制御が難しいという問題がある。
本発明の目的は、かかる点に鑑みてなされたものであり、入射する照明光に対する透過率が前記照明光の入射角度および波長の双方に応じて異なる波長依存性を有し、さらに前記波長依存性が左右方向と上下方向とで異なる異方性を有する液晶パネルを用いても、水平、垂直、斜めの様々な観察角度に対するカラーシフトを軽減した液晶表示モジュール、照明装置および液晶表示装置を提供することである。
本発明の液晶表示モジュールは、
入射する照明光に対する透過率が照明光の入射角度および波長の双方に応じて異なる波長依存性を有し、さらに波長依存性が左右方向と上下方向とで異なる異方性を有する液晶パネルと、発光波長の配光特性がそれぞれ異なり、液晶パネルを背面から照明する複数の単色光源と、を備え、複数の単色光源は、波長依存性および異方性を緩和する配光特性を持つ照明光を出射する構成を採る。
入射する照明光に対する透過率が照明光の入射角度および波長の双方に応じて異なる波長依存性を有し、さらに波長依存性が左右方向と上下方向とで異なる異方性を有する液晶パネルと、発光波長の配光特性がそれぞれ異なり、液晶パネルを背面から照明する複数の単色光源と、を備え、複数の単色光源は、波長依存性および異方性を緩和する配光特性を持つ照明光を出射する構成を採る。
また本発明の照明装置は、
入射する照明光に対する透過率が照明光の入射角度および波長の双方に応じて異なる波長依存性を有し、さらに波長依存性が左右方向と上下方向とで異なる異方性を有する液晶パネルを背面から照明する照明装置であって、発光波長の配光特性がそれぞれ異なる複数の単色光源と、複数の単色光源を整列配置する基台と、を備え、複数の単色光源は、波長依存性および異方性を緩和する配光特性を持つ照明光を出射する構成を採る。
入射する照明光に対する透過率が照明光の入射角度および波長の双方に応じて異なる波長依存性を有し、さらに波長依存性が左右方向と上下方向とで異なる異方性を有する液晶パネルを背面から照明する照明装置であって、発光波長の配光特性がそれぞれ異なる複数の単色光源と、複数の単色光源を整列配置する基台と、を備え、複数の単色光源は、波長依存性および異方性を緩和する配光特性を持つ照明光を出射する構成を採る。
また本発明の液晶表示装置は、
入射する照明光に対する透過率が照明光の入射角度および波長の双方に応じて異なる波
長依存性を有し、さらに波長依存性が左右方向と上下方向とで異なる異方性を有する液晶パネルと、発光波長の配光特性がそれぞれ異なり、液晶パネルを背面から照明する複数の単色光源を有し、液晶パネルを背面から照明する照明手段と、液晶パネルを駆動し画像を表示させる表示制御回路と、を備え、複数の単色光源は、波長依存性および異方性を緩和する配光特性を持つ照明光を出射する構成を採る。
入射する照明光に対する透過率が照明光の入射角度および波長の双方に応じて異なる波
長依存性を有し、さらに波長依存性が左右方向と上下方向とで異なる異方性を有する液晶パネルと、発光波長の配光特性がそれぞれ異なり、液晶パネルを背面から照明する複数の単色光源を有し、液晶パネルを背面から照明する照明手段と、液晶パネルを駆動し画像を表示させる表示制御回路と、を備え、複数の単色光源は、波長依存性および異方性を緩和する配光特性を持つ照明光を出射する構成を採る。
本発明の液晶表示装置は、色ムラの発生を減少した画像表示が可能になる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図5は本発明の液晶表示モジュールの実施の形態を示す斜視図である。
図5は本発明の液晶表示モジュールの実施の形態を示す斜視図である。
液晶表示モジュールの照明装置として、基台としてのフレーム320内に、波長分散光源ユニット310を多数配列して拡散シート330で覆い波長分散面状光源300(本発明の「照明装置」に相当)が構成される。液晶パネルの照明装置は、液晶パネル200の下方に配置される。
図6は実施の形態1の液晶表示モジュールにおける波長分散光源ユニット310の構成を示す斜視図である。基板312R上に赤色のLEDチップ311Rを実装する。赤色のLEDチップ311Rを透明樹脂313Rで封止して赤色光源素子310Rを形成する。同様に緑色のLEDチップ311G、青色のLEDチップ311Bを用いて、緑色光源素子310G、青色光源素子310Bを形成する。前記赤色光源素子310Rと緑色光源素子310Gと青色光源素子310Bによって波長分散光源ユニット310を構成する。
赤色光源素子310R、緑色光源素子310G、青色光源素子310Bは、発光波長の配光特性を異ならせるために封止樹脂の凸部の形状がそれぞれ異なっている。図6のx方向には青色光源素子310Bの配光が相対的に広く、赤色光源素子310Rの配光は相対的に狭く、緑色光源素子310Gの配光はその中間になるように設定している。即ち、青色光源素子310Bの光の拡散性が相対的に大きくなるように封止樹脂の凸部の形状を構成している。このように、複数の単色光源から出射された光が、液晶パネルの出射光の波長依存性と逆の波長依存性になるように設定されている。これにより、複数の単色光源か
ら出射された光が、液晶パネル200の波長依存性を緩和するように、複数の単色光源の各配光特性が設定される。また、図6のy方向には310R、310G、310Bともに同等の配光特性となるように設定している。上述のように、y方向には有意な波長分依存性は無い。そのため、y方向には310R、310G、310Bともに同等の配光特性とすることにより、波長依存性の異方性を緩和することができる。この様にして、x方向には波長分散性がありy方向には波長依存性が無く、波長依存性および波長依存性に異方性を持った波長分散光源ユニット310を得ることができる。
ら出射された光が、液晶パネル200の波長依存性を緩和するように、複数の単色光源の各配光特性が設定される。また、図6のy方向には310R、310G、310Bともに同等の配光特性となるように設定している。上述のように、y方向には有意な波長分依存性は無い。そのため、y方向には310R、310G、310Bともに同等の配光特性とすることにより、波長依存性の異方性を緩和することができる。この様にして、x方向には波長分散性がありy方向には波長依存性が無く、波長依存性および波長依存性に異方性を持った波長分散光源ユニット310を得ることができる。
また、複数の光源(310R、310G、310B)は、出射光の配光特性が液晶パネル200の左右方向(x方向)と上下方向(y方向)とで異なる配光特性を有してもよい。具体的には、左右方向の配光が上下方向の配光より広くする。例えば、複数の単色光源は、液晶パネル200の左右方向に指向性を有するように配置され、液晶パネル200の上下方向には拡散性の大きい配光特性を有するように配置されている。液晶パネル200の上下方向に拡散性を大きくすることにより、左右方向に相対的に拡散性の高い拡散シートを用いることができる。これにより、複数の単色光源は、配光特性のバランスを、上下方向と左右方向とで整えるように構成されている。これに限らず、複数の単色光源の特性は、拡散シートの特性を考慮して、液晶パネルの波長依存性および異方性を緩和し、配光特性のバランスを整えるように設定可能である。
以下、動作の詳細について図7を用いて説明する。
図7は本発明の液晶表示装置の実施の形態を示す断面図であり、図5のxz平面で切った要部を示している。
前述のように、波長分散光源ユニット310は、波長の長い赤色については比較的指向性が鋭い(図7の実線)光を出射し、波長の短い青色については比較的拡散性の大きな(図7の破線)光を出射する。
拡散シート330は波長分散光源ユニット310からの光を再拡散して照明の均一性を高める働きがある。拡散シート330を透過した光は、拡散性をやや増大させるとともに波長分散性がやや緩和される。複数の単色光源の配光特性と拡散シートの配光特性とは、前記液晶パネルの出射光の波長依存性と波長依存性の異方性とを補正するよう設定されている。拡散シート330の配光特性は、複数の単色光源の配光特性を補うように設定する。また、複数の単色光源の配光特性は、拡散シート330の配光特性を補うように設定してもよい。
拡散シート330を透過した光の配光特性の波長分散性が、液晶パネル200の透過率の波長分散性を緩和するように、波長分散光源ユニット310の配光特性および拡散シート330の拡散特性を設定している。
その結果、液晶パネル透過後の光は、赤、青、緑の光が観察角度によらず一定の割合となり、有効視野範囲において、カラーシフトの発生を低減できる。
なお、y方向について、異方性波長分散光源ユニット310は、赤、青、緑いずれも同等の配光分布で光を出射する。そして、出射された光は、拡散シート330を透過して、互いに同等な配光分布で液晶パネル200に入射する。y方向には液晶パネル200の有効視野内で有意な波長分散性は無いので、カラーシフトを新たに発生することは無い。
なお、上記実施の形態では、透過率の入射角依存の波長分散性に異方性を有するTN液晶基板を用い、且つ、波長分散性を有し、波長依存性に異方性を有する異方性波長分散照
明(異方性波長分散光源ユニット310)を用いた。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、VA液晶のようにその透過率の波長分散性がほぼ等方な液晶を用いる場合は、照明光の波長分散性も等方である照明を用いることが望ましい。
明(異方性波長分散光源ユニット310)を用いた。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、VA液晶のようにその透過率の波長分散性がほぼ等方な液晶を用いる場合は、照明光の波長分散性も等方である照明を用いることが望ましい。
なお、拡散シート330は、透明な基材中に基材の屈折率とは異なる屈折率を有する光拡散体を透明な基材中の厚さ方向に分散配置してなり、複数の単色光源から出射された光を複数回屈折させ、複数の単色光源から出射された光に波長依存性と逆の波長依存性を与えて出射させることができるように構成してもよい。
図8Aは透明樹脂材料として一般的なPMMA(アクリル)およびMS(アクリルとスチレンの共重合体)の屈折率の波長依存性を示すグラフである。横軸は波長であり、縦軸は屈折率である。図8Aに示されるように、屈折率は一定ではなく波長依存性がある(このような波長依存現象を波長分散と呼ぶ)。そして一般の光学材料は、波長が短いほど屈折率が高い傾向にある。なお、透明樹脂材料同士の界面では絶対屈折力が小さいため、複数回の屈折が必要となる。そのため、光拡散体340を拡散シート330の基材中の厚さ方向に分散配置する方法が有効である。なお、光拡散体340として、微粒子や微細ファイバーを用いることができる。
ある媒体から異なる屈折率の他の媒体へ光が入射すると、その界面でスネルの法則に従って屈折するが、その屈折力は両媒体の屈折率差に比例する。
図8Bは上記PMMAおよびMSが空気(波長によらず屈折率1)との界面で屈折する場合と、PMMAとMSとの界面で屈折する場合の相対屈折力の波長依存性を示すグラフである。横軸は波長であり、縦軸は相対屈折力である。縦軸は屈折率差を測定波長546nmでの値で規格化した相対値で表示されている。
この様に、PMMA/空気、MS/空気の界面での屈折作用よりPMMA/MSの界面での屈折作用の方が格段に波長分散が大きい。従って、両者の界面の屈折作用を利用することにより、波長分散性の大きな拡散を実現することが期待できる。
ただし、両者の屈折率差は小さいため、空気との界面の場合のように一つの凹凸面を界面とする2層構造では十分な拡散を行うことが困難になる。そこで、一方の材料を媒体として他方の材料からなる光拡散体340を厚さ方向に分散配置することにより、屈折作用を受ける機会が増加する。
なお、光拡散体340として微細ファイバーを使用した場合、x方向には波長分散が大きく、y方向には波長分散の小さな照明光を得ることが出来る。複数の単色光源の配光特性を考慮して、微粒子又は微細ファイバーのいずれかを使用することにより、液晶パネルの出射光の配光特性が波長毎に異なる波長分散性及び波長依存性に異方性のある液晶パネルを効果的に照明して、あらゆる観察角度に対してカラーシフトが小さく、配光特性のバランスを整えた画像表示が可能な液晶表示モジュールを実現することができる。
なお、複数の単色光源からの出射光に拡散シート330により波長依存性を与える必要がない場合、拡散シート330は、光拡散体340を有する必要はない。市販の拡散シートを用いて、複数の単色光源からの出射光に拡散すればよい。
以上のように、本発明の構成によれば、複数のホログラムシートを用いることなく簡便な方法で、液晶パネルの出射光の配光特性が波長毎に異なる波長分散性及び波長依存性の異方性を補正して、観察角による色ムラの発生を減少した表示品位の高い液晶表示装置を実現することが出来る。
<マトリクス型液晶表示装置>
図9にマトリクス型液晶表示装置の一例を示す。このマトリクス型液晶表示装置1000は、マトリクス型液晶表示モジュール1010と、表示信号線駆動回路1020と、走査信号線駆動回路1030とから構成される。本発明の表示制御回路は、表示信号線駆動回路1020と、走査信号線駆動回路1030とに相当する。マトリクス型液晶表示モジュール1010は、液晶パネルと、液晶パネルをその背面から照明する面状光源と、液晶パネルと面状光源との間に設置される拡散シートからなる。
図9にマトリクス型液晶表示装置の一例を示す。このマトリクス型液晶表示装置1000は、マトリクス型液晶表示モジュール1010と、表示信号線駆動回路1020と、走査信号線駆動回路1030とから構成される。本発明の表示制御回路は、表示信号線駆動回路1020と、走査信号線駆動回路1030とに相当する。マトリクス型液晶表示モジュール1010は、液晶パネルと、液晶パネルをその背面から照明する面状光源と、液晶パネルと面状光源との間に設置される拡散シートからなる。
液晶パネルには、p本の表示信号線1011とn本の走査信号線1012がマトリクス状に配置され、各交点の信号電極と走査電極との間に液晶表示素子1013が形成されている。表示信号線駆動回路1020は表示信号線1011を介して表示信号(駆動信号)を出力する。走査信号線駆動回路1030は走査信号線1012を介して走査信号を出力する。液晶表示素子1013は、表示信号と走査信号との電位差により駆動する。駆動電源装置1040は表示信号線駆動回路1020と走査信号線駆動回路1030とに電力を供給する。
前記表示信号線駆動回路1020と走査信号線駆動回路1030は液晶駆動用コントローラ集積回路(IC)から形成される。
表示信号線駆動回路1020と走査信号線駆動回路1030によるこのマトリクス型液晶表示装置1000の駆動方法としては、前記各走査信号線1012に順次走査信号を出力し、各走査信号線1012を選択する期間にその選択走査信号線1012上の液晶表示素子1013の選択・非選択データに応じて、表示信号線1011から選択電圧・非選択電圧(走査信号)を印加して液晶駆動を行う時分割駆動方法がある。この時分割駆動方法では、垂直同期信号周期Tを1走査信号線を選択する期間で割った数は走査信号線数nと同一となるように設定されている。
また、液晶は直流で駆動すると液晶自身の劣化を引き起こし、表示品質の低下および寿命に重大な影響を与えるために、液晶は交流駆動を行うことが必要で、上記一般的なマトリクス型液晶表示装置1000の時分割駆動方法では、走査信号線数nよりも小さな自然数k本の走査信号線1030を選択する毎に、極性が反転する極性反転(交流化)信号で駆動させて交流化を行っている。
2006年4月17日出願の特願2006−113147の日本出願に含まれる明細書、図面および要約書の開示内容は、すべて本願に援用される。
本発明によれば、色ムラが小さく、水平、垂直斜めの全方位に渡って観察角による色ムラの発生を減少した映像表示を実現することが出来、液晶テレビや液晶モニターなど、映像表示装置の表示性能向上に貢献できる。
Claims (18)
- 入射する照明光に対する透過率が前記照明光の入射角度および波長の双方に応じて異なる波長依存性を有し、さらに前記波長依存性が左右方向と上下方向とで異なる異方性を有する液晶パネルと、
発光波長の配光特性がそれぞれ異なり、前記液晶パネルを背面から照明する複数の単色光源と、を備え、
前記複数の単色光源は、前記波長依存性および前記異方性を緩和する配光特性を持つ照明光を出射する、
液晶表示モジュール。 - 前記複数の単色光源の発光色は、赤色、緑色、青色の3原色であり、青色の拡散性が相対的に大きい、
請求項1に記載の液晶表示モジュール。 - 前記複数の単色光源は、前記液晶パネルの左右方向に指向性を有するように配置されている、
請求項1に記載の液晶表示モジュール。 - 前記複数の単色光源は、前記液晶パネルの上下方向には拡散性の大きい配光特性を有するように配置されている、
請求項1に記載の液晶表示モジュール。 - 前記複数の単色光源と前記液晶パネルとの間に拡散シートを備え、
前記複数の単色光源の配光特性と前記拡散シートの配光特性とは、前記波長依存性および前記異方性を緩和するよう設定されている、
請求項1に記載の液晶表示モジュール。 - 前記複数の単色光源と前記液晶パネルとの間に拡散シートを備え、
前記拡散シートは、透明な基材中に基材の屈折率とは異なる屈折率を有する光拡散体を透明な基材中の厚さ方向に分散配置してなり、前記複数の単色光源から出射された光を複数回屈折させ、前記複数の単色光源から出射された光に前記波長依存性と逆の波長依存性を与えて出射させる、
請求項1に記載の液晶表示モジュール。 - 入射する照明光に対する透過率が前記照明光の入射角度および波長の双方に応じて異なる波長依存性を有し、さらに前記波長依存性が左右方向と上下方向とで異なる異方性を有する液晶パネルを背面から照明する照明装置であって、
発光波長の配光特性がそれぞれ異なる複数の単色光源と、
前記複数の単色光源を整列配置する基台と、を備え、
前記複数の単色光源は、前記波長依存性および前記異方性を緩和する配光特性を持つ照明光を出射する、
照明装置。 - 前記複数の単色光源の発光色は、赤色、緑色、青色の3原色であり、青色の拡散性が相対的に大きい、
請求項7に記載の照明装置。 - 前記複数の単色光源は、前記液晶パネルの左右方向に指向性を有するように配置されている、
請求項7に記載の照明装置。 - 前記複数の単色光源は、前記液晶パネルの上下方向には拡散性の大きい配光特性を有するように配置されている、
請求項7に記載の照明装置。 - 前記複数の単色光源と前記液晶パネルとの間に拡散シートを備え、
前記複数の単色光源の配光特性と前記拡散シートの配光特性とは、前記波長依存性および前記異方性を緩和するよう設定されている、
請求項7に記載の照明装置。 - 前記複数の単色光源と前記液晶パネルとの間に拡散シートを備え、
前記拡散シートは、透明な基材中に基材の屈折率とは異なる屈折率を有する光拡散体を透明な基材中の厚さ方向に分散配置してなり、前記複数の単色光源から出射された光を複数回屈折させ、前記複数の単色光源から出射された光に前記波長依存性と逆の波長依存性を与えて出射させる、
請求項7に記載の照明装置。 - 入射する照明光に対する透過率が前記照明光の入射角度および波長の双方に応じて異なる波長依存性を有し、さらに前記波長依存性が左右方向と上下方向とで異なる異方性を有する液晶パネルと、
発光波長の配光特性がそれぞれ異なり、前記液晶パネルを背面から照明する複数の単色光源を有し、液晶パネルを背面から照明する照明手段と、
前記液晶パネルを駆動し画像を表示させる表示制御回路と、を備え、
前記複数の単色光源は、前記波長依存性および前記異方性を緩和する配光特性を持つ照明光を出射する、
液晶表示装置。 - 前記複数の単色光源の発光色は、赤色、緑色、青色の3原色であり、青色の拡散性が相対的に大きい、
請求項13に記載の液晶表示装置。 - 前記複数の単色光源は、前記液晶パネルの左右方向に指向性を有するように配置されている、
請求項13に記載の液晶表示装置。 - 前記複数の単色光源は、前記液晶パネルの上下方向には拡散性の大きい配光特性を有するように配置されている、
請求項13に記載の液晶表示装置。 - 前記複数の単色光源と前記液晶パネルとの間に拡散シートを備え、
前記複数の単色光源の配光特性と前記拡散シートの配光特性とは、前記波長依存性および前記異方性を緩和するよう設定されている、
請求項13に記載の液晶表示装置。 - 前記複数の単色光源と前記液晶パネルとの間に拡散シートを備え、
前記拡散シートは、透明な基材中に基材の屈折率とは異なる屈折率を有する光拡散体を透明な基材中の厚さ方向に分散配置してなり、前記複数の単色光源から出射された光を複数回屈折させ、前記複数の単色光源から出射された光に前記波長依存性と逆の波長依存性を与えて出射させる、
請求項13に記載の液晶表示装置。
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A02 | Decision of refusal |
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