JPWO2007094344A1 - オペレータ業務支援方法と装置、プログラムおよび記録媒体 - Google Patents
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Abstract
本発明は、オペレータが使う表現の不適切性を直後に指摘し、使う表現に対し注意を促すことで、顧客への説明を円滑にすることのできる、オペレータ支援方法を提供することを目的とし、音声をテキスト化する単語入力手段101と、予め登録されているキーワードに対応する言い換え規則Rを記憶する言い換え規則記憶手段104と、前記テキストから言い換え規則Rに登録されているキーワードを検出し言い換え表現を出力する言い換え検出手段103と、前記テキストと言い換え検出手段103が出力した言い換え表現から顧客の知識レベルLを判定する知識レベル判定手段105と、前記テキストおよび言い換え表現を出力する出力手段102で構成される。
Description
本発明は、コールセンタにおける顧客の問い合わせに回答するオペレータ業務を支援する方法および装置に関し、特に、回答内容と顧客の理解度のミスマッチをオペレータに気づかせることで、オペレータが顧客の理解度に合わせた回答を行うことが出来るものとし、これによりコールセンタの顧客満足度改善および業務の効率化を支援する方法および装置に関する。
コールセンタにおけるオペレータと顧客のやりとりにおいて、オペレータにとって、または、その業界では常識と思われる単語でも顧客が知らないことが考えられる。そのような場合、オペレータが説明に使った単語が分からないため、同じ事項に関する説明や、使った言葉に関する説明を何度もやり取りをすることがしばしば見受けられる。このようなやり取りは、それ自体時間の浪費であるとともに、オペレータが顧客の分からない単語を連呼することで顧客満足度が低下する危険がある。
このような場面でオペレータには、
(1)説明に使った単語や表現が顧客にとって理解可能かどうかの判断できるスキル
(2)前記の単語や表現を顧客の理解度に合わせて言い換えることの出来るスキル
の、2つのスキルが要求される。ベテランのオペレータに比べて経験の浅いオペレータはこれら2つのスキルが不足していると考えられるため、前述のような問題が発生しがちであると考えられる。
(1)説明に使った単語や表現が顧客にとって理解可能かどうかの判断できるスキル
(2)前記の単語や表現を顧客の理解度に合わせて言い換えることの出来るスキル
の、2つのスキルが要求される。ベテランのオペレータに比べて経験の浅いオペレータはこれら2つのスキルが不足していると考えられるため、前述のような問題が発生しがちであると考えられる。
一方、ベテランのオペレータでも前述の2つのスキルを要しているにもかかわらず、説明に使った言葉が顧客にとって不適当であることに気が付かないため、前述のような問題が発生することも考えられる。
従来、上記のような問題に対処するための技術として、特許文献1(特開2004−355108号公報)や特許文献2(特開2004−240859号公報)には、顧客の知識レベルを判定し、専門的な語彙を顧客の知識レベルに合わせて変更させて提示するオペレータ業務支援システムが開示されている。
特許文献1に記載の技術では、音声認識技術を用いて顧客の問い合わせから知識レベルを判定するための点数の付いたキーワードを検出し、検出されたキーワードの点数の合計で顧客の知識レベルの判定を行い、知識レベルに応じて回答文の生成を行う。
特許文献2に記載の技術では、事前に集められた顧客の問い合わせやそのほか身体的な顧客情報などを用いて顧客の知識レベルの判定を行い、特許文献1同様に顧客レベルに応じて顧客への回答内容を校正する。
特開2004−355108号公報
特開2004−240859号公報
特許文献2に記載の技術では、顧客の知識レベルの判定を行うためには、事前に顧客の問い合わせ履歴を収集しなければならい。しかしながら、不特定多数の顧客を相手にするようなコールセンタでは事前に顧客情報を得ることは非常に困難であり、これらの技術を実現することは不可能に近い。仮に事前に顧客情報を集められたとしても、これまでとは異なる情報に関する問い合わせに関しては適切な知識レベルの判断は不可能である。特許文献2では、顧客の知識レベルを顧客自身に判定させているが、そもそも顧客は問い合わせる分野にオペレータほど精通していないことが多く、その顧客自身が適切に自身の知識レベルを判断するのは困難である。加えて、オペレータ業務支援システムが想定している知識レベルと顧客が自任する知識レベルが一致しない可能性もある。
そもそも、誤った判断に基づく語彙の変更は的外れになる可能性が高く、その場合かえって業務の邪魔になることも考えられるのであるが、特許文献1、2のいずれも、顧客の知識レベルの判断が不適切であった場合の修正方法は明確にされていない。
また、特許文献1、2とも、オペレータが顧客に分かりづらい表現を使って対応したあとどのように適切な表現を取得するのかについて述べていない。オペレータが不適切な表現を用いてしまった際に、改めて顧客の知識レベルに合わせた回答表現を取得するために明示的な操作が必要であるとすれば、対応効率が悪化するとも考えられる。
本発明の目的は、コールセンタにおけるオペレータと顧客とのやり取りにおいて、オペレータが顧客にとって分かりづらい表現を用いた場合、直ちにそれを指摘しオペレータに対し注意を促すことで、顧客への説明を円滑に進むよう支援することを目的とするオペレータ業務支援システムを提供することにある。
本発明の他の目的は、顧客に分かりづらい表現が使われた場合、直ちにそれを指摘し、同時に適切な言い換え表現を提示することで、オペレータが常に顧客にとって理解しやすい表現を用いることを可能とすることによって、顧客への説明を円滑に進めるよう支援することを目的とするオペレータ業務支援システムを提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、オペレータの使う表現を指摘して言い換え表現を提示する際に、その言い換え表現の提示を顧客の知識レベルに合わせて制御することで、顧客への説明がさらに円滑に進むよう支援することを目的とする、オペレータ業務支援システムを提供することにある。
本発明のオペレータ業務支援方法は、入力された音声をテキストデータ化する音声認識ステップと、
キーワードを記憶させた言い換え規則記憶手段から、前記テキストデータに含まれるキーワードを検出し、検出情報を出力するキーワード検出ステップと、
を含むことを特徴とする。
キーワードを記憶させた言い換え規則記憶手段から、前記テキストデータに含まれるキーワードを検出し、検出情報を出力するキーワード検出ステップと、
を含むことを特徴とする。
この場合、前記検出情報を通知する検出情報通知ステップを含むこととしてもよい。
また、前記検出情報通知ステップが、表示及び音声出力のいずれかもしくは両方で行われることとしてもよい。
また、前記検出情報が、検出イベント発生情報であるとしてもよい。
また、前記言い換え規則記憶手段が前記キーワードに対応する付随情報を記憶しており、前記検出情報が、検出されたキーワードと該キーワードに対応する付随情報のいずれかもしくは両方であるとしてもよい。
また、前記付随情報が、キーワードの難易度及び該キーワードの少なくとも一つ以上の言い換え表現の、いずれか一方もしくは両方を含むこととしてもよい。
また、前記検出情報に基づいて顧客知識レベルを判定する知識レベル判定ステップを含むこととしてもよい。
また、前記付随情報が、キーワードの難易度を含み、
前記知識レベル判定ステップが、前記顧客知識レベルを前記キーワードの難易度に基づいて判定することこととしてもよい。
前記知識レベル判定ステップが、前記顧客知識レベルを前記キーワードの難易度に基づいて判定することこととしてもよい。
また、前記付随情報が、キーワードの難易度と該キーワードの少なくとも一つ以上の言い換え表現を含み、
前記知識レベル判定ステップが、前記顧客知識レベルを、前記言い換え表現をオペレータが採択したか否かに基づいて判定することとしてもよい。
前記知識レベル判定ステップが、前記顧客知識レベルを、前記言い換え表現をオペレータが採択したか否かに基づいて判定することとしてもよい。
また、前記知識レベル判定ステップが、前記顧客知識レベルを、オペレータにより入力された顧客知識レベル推定情報に基づいて判定することとしてもよい。
また、前記付随情報が、キーワードの難易度と該キーワードの少なくとも一つ以上の言い換え表現を含み、
前記知識レベル判定ステップが、前記顧客知識レベルを、前記キーワードの難易度、前記言い換え表現をオペレータが採択したか否か、及び、オペレータにより入力された顧客知識レベル推定情報、のいずれか2つ以上に基づいて判定することとしてもよい。
前記知識レベル判定ステップが、前記顧客知識レベルを、前記キーワードの難易度、前記言い換え表現をオペレータが採択したか否か、及び、オペレータにより入力された顧客知識レベル推定情報、のいずれか2つ以上に基づいて判定することとしてもよい。
また、前記知識レベル判定結果を通知する判定結果通知ステップを含むこととしてもよい。
また、前記付随情報が、キーワードの少なくとも一つ以上の言い換え表現を含み、
前記顧客知識レベル判定結果に基づいて言い換え表現を選択する言い換え表現選択ステップと、
前記選択結果を通知する選択結果通知ステップと、
を含むこととしてもよい。
前記顧客知識レベル判定結果に基づいて言い換え表現を選択する言い換え表現選択ステップと、
前記選択結果を通知する選択結果通知ステップと、
を含むこととしてもよい。
また、前記付随情報が、キーワードの難易度を含み、
前記検出されたキーワードの難易度と顧客知識レベル判定結果の差と予め設定された閾値を比較する比較ステップと、
上記比較結果が閾値以上の場合に警告を出力する警告出力ステップと、
前記警告を通知する警告通知ステップと、
を含むこととしてもよい。
前記検出されたキーワードの難易度と顧客知識レベル判定結果の差と予め設定された閾値を比較する比較ステップと、
上記比較結果が閾値以上の場合に警告を出力する警告出力ステップと、
前記警告を通知する警告通知ステップと、
を含むこととしてもよい。
本発明のオペレータ業務支援装置は、入力された音声をテキストデータ化する単語入力手段と、
キーワードを記憶する言い換え規則記憶手段と、
前記テキストデータに含まれるキーワードを検出する言い換え検出手段と、
キーワードが検出された検出情報を出力する出力手段と、
を含むことを特徴とする。
キーワードを記憶する言い換え規則記憶手段と、
前記テキストデータに含まれるキーワードを検出する言い換え検出手段と、
キーワードが検出された検出情報を出力する出力手段と、
を含むことを特徴とする。
この場合、前記出力手段は検出情報を通知することとしてもよい。
また、前記検出情報の通知が、表示手段及び音声出力手段のいずれかもしくは両方を用いて行われることとしてもよい。
また、前記検出情報が、検出イベント発生情報であるとしてもよい。
また、前記言い換え規則記憶手段が前記キーワードに対応する付随情報を記憶しており、前記検出情報が、検出されたキーワードと該キーワードに対応する付随情報のいずれかもしくは両方であるとしてもよい。
また、前記付随情報が、キーワードの難易度及び該キーワードの少なくとも一つ以上の言い換え表現の、いずれか一方もしくは両方を含むこととしてもよい。
また、前記検出情報に基づいて顧客知識レベルを判定する知識レベル判定手段を含むこととしてもよい。
また、前記付随情報が、キーワードの難易度を含み、
前記知識レベル判定手段が、前記顧客知識レベルを前記キーワードの難易度に基づいて判定するとしてもよい。
前記知識レベル判定手段が、前記顧客知識レベルを前記キーワードの難易度に基づいて判定するとしてもよい。
また、前記付随情報が、キーワードの難易度と該キーワードの少なくとも一つ以上の言い換え表現を含み、
前記知識レベル判定手段が、前記顧客知識レベルを、前記言い換え表現をオペレータが採択したか否かに基づいて判定するとしてもよい。
前記知識レベル判定手段が、前記顧客知識レベルを、前記言い換え表現をオペレータが採択したか否かに基づいて判定するとしてもよい。
また、前記知識レベル判定手段が、前記顧客知識レベルを、オペレータにより入力された顧客知識レベル推定情報に基づいて判定することとしてもよい。
また、前記付随情報が、キーワードの難易度と該キーワードの少なくとも一つ以上の言い換え表現を含み、
前記知識レベル判定手段が、前記顧客知識レベルを、前記キーワードの難易度、前記言い換え表現をオペレータが採択したか否か、及び、オペレータにより入力された顧客知識レベル推定情報、のいずれか2つ以上に基づいて判定することとしてもよい。
前記知識レベル判定手段が、前記顧客知識レベルを、前記キーワードの難易度、前記言い換え表現をオペレータが採択したか否か、及び、オペレータにより入力された顧客知識レベル推定情報、のいずれか2つ以上に基づいて判定することとしてもよい。
また、前記知識レベル判定手段が、前記知識レベル判定結果を通知することとしてもよい。
また、前記付随情報が、キーワードの少なくとも一つ以上の言い換え表現を含み、
前記言い換え検出手段が前記顧客知識レベル判定結果に基づいて言い換え表現を選択し、前記選択結果を通知することとしてもよい。
前記言い換え検出手段が前記顧客知識レベル判定結果に基づいて言い換え表現を選択し、前記選択結果を通知することとしてもよい。
また、前記付随情報が、キーワードの難易度を含み、
前記検出されたキーワードの難易度と顧客知識レベル判定結果の差と予め設定された閾値を比較し、前記比較結果が閾値以上の場合に警告を出力して通知する警告判定手段を含むこととしてもよい。
前記検出されたキーワードの難易度と顧客知識レベル判定結果の差と予め設定された閾値を比較し、前記比較結果が閾値以上の場合に警告を出力して通知する警告判定手段を含むこととしてもよい。
本発明のプログラムは、入力された音声をテキストデータ化する音声認識ステップと、
キーワードを記憶させた言い換え規則記憶手段から、前記テキストデータに含まれるキーワードを検出し、検出情報を出力するキーワード検出ステップと、をコンピュータシステムに行わせる。
キーワードを記憶させた言い換え規則記憶手段から、前記テキストデータに含まれるキーワードを検出し、検出情報を出力するキーワード検出ステップと、をコンピュータシステムに行わせる。
本発明の記録媒体は上記のプログラムを格納する。
第1の効果は、オペレータが顧客への応対に適さない表現を用いた際に、これを察知することができることにある。その理由は、顧客とオペレータのやり取りを音声認識し、その認識結果から不適切な表現を検出し、提示するからである。
第2の効果は、オペレータが顧客への応答に適さない表現を用いた際に、これを察知し、適切な表現に言い換えることにより、顧客への説明を円滑に行うことができる。その理由は、音声認識し、その認識結果から不適切な表現を検出し、適切な言い換え表現を提示するためである。
第3の効果は、オペレータが顧客への応答に適さない表現を用いた際に、顧客に関する事前知識や顧客自身の自己の知識レベルの判断を待たずに、顧客の知識レベルに応じた言い換え表現が提示されるため、不特定多数の顧客を対象としたコンタクトセンターであっても、顧客にとって適切な表現で応対することが可能なことである。その理由は、本発明によるオペレータ業務支援システムが提示した言い換え表現をオペレータが採用したかどうかによって、顧客の知識レベルを動的に決定するためである。
第4の効果は、追加の特別な操作なしにオペレータが顧客の知識レベルを調整することが可能なことである。その理由は、オペレータの応対音声を音声認識することによって、本発明によるオペレータ業務支援システムが提示した言い換え表現が採用されたかどうかを自動的に判断することによって、その時点での顧客の知識レベルに対する判断をオペレータが支持したかどうか確認するためである。
101 単語入力手段
102 出力手段
103 言い換え検出手段
104 言い換え規則記憶手段
105 知識レベル判定手段
401 警告判定手段
402 第2出力手段
S101 音声入力
S102 テキスト検出
S103 言い換え検出
S104 表示
S105 知識レベル判定
S106 警告判定
W テキスト情報
A 言い換え情報
L 知識レベル
C 警告情報
R 言い換え規則
102 出力手段
103 言い換え検出手段
104 言い換え規則記憶手段
105 知識レベル判定手段
401 警告判定手段
402 第2出力手段
S101 音声入力
S102 テキスト検出
S103 言い換え検出
S104 表示
S105 知識レベル判定
S106 警告判定
W テキスト情報
A 言い換え情報
L 知識レベル
C 警告情報
R 言い換え規則
次に、発明を実施するための最良の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明の第1の実施の形態の腰部構成を示すブロック図である。図1に示されるように本実施形態は、単語入力手段101と出力手段102と言い換え検出手段103と言い換え規則記憶手段104と知識レベル判定手段105で構成される。
なお、本実施形態は、入力装置、出力装置、記憶装置および制御装置からなる一般的なコンピュータシステムにより構成されるもので、単語入力手段101、言い換え検出手段103、知識レベル判定手段105はコンピュータシステム内に仮想的に構成される。言い換え規則記憶手段104はハードディスク、ROM、RAM、CD−ROM、DVD−ROMなどの記憶装置に設けられ、出力手段102は液晶表示装置、CRTなどの表示機器、プリンタなどの印刷装置、スピーカやブザーなどの鳴音装置が該当する。また、単語入力手段101は電話回線やモデム(ともに不図示)と接続されてオペレータと顧客のやり取りを取得可能に構成されている。以下に、各構成要素について詳細に説明する。
単語入力手段101は、オペレータと顧客のやり取りのうち、オペレータが顧客に提示した説明などのテキストデータを検出して、テキストデータWを出力する。テキストデータWの検出方法は、例えばオペレータと顧客の電話における会話音声を直接または録音して取得し、取得した会話音声を音声認識ソフトウエアなどを用いてテキストデータWに変換する方法がある。
言い換え規則記憶手段104は、キーワードとそれに対応するキーワードレベル(難易度)、および、別の言い換え表現である言い換え規則を記憶する。キーワードには、例えばコンピュータ業界を想定した場合、「エクスプローラ」、「OS」、「ブート」、「ログイン」などが登録されている。キーワードに対応する言い換え表現として、図2に示すようなものがあげられる。
図2は、キーワードと難易度をあらわす指標と、キーワードに対する言い換え表現とその言い換え表現の難易度の情報で構成されている。ここで難易度とは、レベル1〜Nで表されており、初心者に分かり易いものほど大きな数字とする。例えば図2では、初心者には言葉の言い換えよりもその意味は分からなくても目に見える現象や具体的な操作方法を提示したほうが良いと考えられるので、そのような表現はレベル数が大きく設定されている。
また、反対に、上級者に丁寧に操作方法を提示するよりも、適切な1語で表したほうが良い場合も考えられるので、レベル数の大きいキーワードに対しての言い換え表現にレベル数の小さい表現を対応させて登録することも可能である。このような、キーワードと一連の難易度に応じた言い換え表現を言い換え規則Rと呼ぶ。また、キーワードの難易度をあらわすレベル数と後述の知識レベルLは連動するものとする。
言い換え検出手段103は、単語検出手段101が出力するテキストデータWと言い換え規則Rのキーワードを照合し、キーワードを検出する。検出されたキーワードに対し、それに対応する言い換え表現を出力する。そのとき、言い換え表現に対応するキーワードの情報もあわせて出力する。
ここで、対応するキーワードの情報とは、テキストデータWに対するキーワードの位置や設定されるレベルなどである。出力される言い換え規則とその付随情報をあわせて言い換え情報Aとする。言い換え表現の選別は、後述する知識レベル判定手段105によって出力される、知識レベルLに応じて選別する。知識レベルLが未定の場合、全ての言い換え表現や、図2で表されるレベル1など予め設定されたものを出力する。
知識レベル判定手段105は、単語入力手段101の出力するテキストデータWと、言い換え検出手段103から出力される言い換え情報Aを用いて知識レベルLを判定する。知識レベルの判定方法は、言い換え情報Aで直前の過去に提示された表現をオペレータが使ったかどうかで判定される。
すなわち、過去に提示した言い換え情報Aのうち、オペレータが図2で示されるレベル2の表現を使った場合、その結果はテキストデータWに反映され、テキストデータWと過去に提示されたレベル2の言い換え表現を照合することで、顧客の知識レベルLを判定する。
例えば、図2における「OS」というキーワードで提示された言い換え表現「ウィンドウズ(マイクロソフト社登録商標)」という提示に対し、オペレータが顧客の理解度が不十分と感じたため「ウィンドウズ」という表現を使った場合、知識レベル判定手段105は、過去に提示した「ウィンドウズ」とテキストデータWに検出された「ウィンドウズ」を照合することで知識レベルLの判定を行う。
また、判定の際に、過去に判定した知識レベルLを鑑みて、過去の知識レベルLと現在(次回)の知識レベルLが、予め設定された知識レベルの差以内になるように知識レベルLの判定を行う。具体的には、予め設定された知識レベルの差が1の場合、前回に知識レベルLがレベル2に判定されていた場合、次回の知識レベルLがレベル1、レベル2、レベル3になるように制御される。
ここで、知識レベル判定手段105は、自動的に知識レベルを判定することを例に挙げたが、例えばオペレータが知識レベルを判定し、それを受け付ける仕組みにも置き換えることができる。
出力手段102は、キーワードを知らせるのではなく、例えばアラーム音などで検出が起きたことのみを最初にオペレータへ通知する。
また、出力手段102は、テキストデータWを出力する。出力方法は、例えばコンピュータに接続されているディスプレイなどが考えられ、特に、マイクロソフト社のウィンドウズ上で動作するシステムの場合、ウィンドウズのある特定の窓へ時系列に表示するなどの手段が考えられる。
また、出力手段102は、言い換え情報Aを用いて、テキストデータW上の言い換え情報Aに対応するキーワードを他のテキストと色を変える、キーワードに下線を引く、キーワードを太字にする、キーワードのフォントを変える、キーワードを点滅させるなど、何らかの形でキーワードを強調して出力する。
さらに、出力手段102は、言い換え情報Aをキーワードと関連付けて表示する。その方法は、例えば、窓に言い換え表現を表示させ、その窓とキーワードを矢印などの線で結ぶイメージで表示したり、キーワードと言い換え表現を同じ色やフォント、大きさ、太字などにしたりするなど、キーワードと言い換え表現が関連づいていることを示すように出力する。
また、出力手段102は、音声出力でもよい。例えば、キーワードと言い換え情報Aのテキストデータを音声出力することでオペレータに通知してもよい。
次に図1及び図3のフローチャートを参照して本実施の形態の全体の動作について詳細に説明する。ここでの動作例は、単語入力手段101が音声認識によりテキストデータWを検出することを想定する。
図3に示すように、先ずオペレータが顧客とのやり取りの音声を単語入力手段101に入力する(ステップS101)。
次に、音声認識を用いて実施された単語入力手段101が音声をテキストデータWに変換し、出力する(ステップS102)。
次に、言い換え検出手段103がステップS102で得られたテキストデータWと言い換え規則Rのキーワードを照合し、言い換え表現とそれに付随する情報を言い換え情報Aとして出力する(ステップS103)。
次に、出力手段102が、テキストデータWをディスプレイ上の窓に黒く表示する。また、テキストデータWに言い換え情報Aに該当するキーワードがあれば、別の窓を開いて言い換え表現を表示し、キーワードを指し示す矢印を表示する。このときキーワードは、赤く強調して表示する(ステップS104)。
上記のステップS101〜S104は、オペレータが言い換え情報Aに提示される言い換え表現を使い、テキストデータWに検出されるまで繰り返される。
この後、知識レベル判定手段105は、過去の言い換え情報Aと現在のテキストデータWを照合し、言い換え情報Aに示される言い換え表現が使われているか判定し、使われている場合、使われた言い換え表現のレベルに応じて知識レベルLを決定する(ステップS105)。
ステップS105を経たステップS101では、オペレータは顧客とのやり取りの音声を、単語入力手段101に入力する
ステップS105を経たステップS102では、単語入力手段101が音声をテキストデータWに変換し、出力する。
ステップS105を経たステップS102では、単語入力手段101が音声をテキストデータWに変換し、出力する。
ステップS105を経たステップS103では、言い換え検出手段103がステップS105を経たステップS102で得られたテキストデータWと言い換え規則Rのキーワードを照合し、言い換え表現とそれに付随する情報を言い換え情報Aとして出力する。このとき、ステップS105で判定された知識レベルLを鑑みて、出力する言い換え情報Aを制御する。例えば、知識レベルLがレベル2の場合、提示する言い換え表現は、レベル1、レベル2、レベル3とする。
ステップS105を経たステップS104では、出力手段102が、テキストデータWをディスプレイ上の窓に黒く表示する。また、テキストデータWに言い換え情報Aに該当するキーワードがあれば、別の窓を開うて言い換え表現を表示し、キーワードを指し示す矢印を表示する。このときキーワードは、赤く強調して表示する。
ステップS105を経た2度目以降のステップS105では、言い換え検出手段103がステップS102で得られたテキストデータWと言い換え規則記憶手段104に記憶されているキーワードを照合し、過去の知識レベルLから前後1つまでの変更を行う。例えば、過去の知識レベルLがレベル3だった場合、次の知識レベルLが、レベル2、レベル3、レベル4のいずれかになるようにする。
次に、図4を参照して、本発明の第2の実施の形態の説明をする。
本発明の第2の実施の形態は、単語入力手段101と第2出力手段402と言い換え検出手段103と言い換え規則記憶手段104と知識レベル判定手段105と警告判定手段401で構成される。
なお、本実施形態も第1の実施形態と同様に、入力装置、出力装置、記憶装置および制御装置からなる一般的なコンピュータシステムにより構成されるもので、単語入力手段101、言い換え検出手段103、知識レベル判定手段105、警告判定手段401はコンピュータシステム内に仮想的に構成される。言い換え規則記憶手段104はハードディスク、ROM、RAM、CD−ROM、DVD−ROMなどの記憶装置に設けられ、第2出力手段402は液晶表示装置、CRTなどの表示機器およびプリンタなどの印刷装置が該当する。また、単語入力手段101は電話回線やモデム(ともに不図示)と接続されてオペレータと顧客のやり取りを取得可能に構成されている。以下に、各構成要素について詳細に説明する。
警告判定手段401は、テキストデータWと言い換え規則Rを照合し、テキストデータWに含まれる表現の難易度を判定する。方法は、テキストデータWと言い換え規則Rに含まれるキーワードや言い換え表現をパターンマッチすることで難易度を判定する。
例えば、図2における「エクスプローラ」がテキストデータW中に出てきたらレベル3に判定される。また、警告判定手段401は、前述のテキストデータWを言い換え規則Rと照合することで得られた難易度と現在の知識レベルLが予め設定されたレベル差以上の場合に、どの単語や表現が不適当かを示す警告情報Cを出力する。
例えば、予め設定されたレベル差を1とした場合、現在の知識レベルLがレベル3なのにレベル1の表現やキーワードそのものが検出された場合、逆に現在の知識レベルLがレベル1なのにレベル3の表現が検出された場合などが考えられる。
第2出力手段402は、出力手段102の機能に加え、警告情報Cを元に単語や表現の色を通常の場合や言い換え情報Aを用いたときとは別の色に表示する。ここで、出力の形態として色を変えて表示としたが、これは警告されたことが分かればどのようなものでも良い。そのような例として、警告の対象となった単語や表現に、横棒を引く、ふと文字にする、斜線を引く、下線を引く、上線を引く、警告の窓を表示するなどが考えられる。
次に、図4及び図5のフローチャートを参照して本発明における第2の実施形態の全体の動作について詳細に説明する。
図5に示されるステップS101〜S105までの動作は、図3に示した第1の実施形態のステップS101〜S105と同じである。
本実施形態においては、図S105に続くステップS106で、警告判定部401がテキストデータWと知識レベルLを受け取り、警告情報Cを出力する。
ステップS505を経たステップS103において、第2出力手段402は、2つの動作を行う。第2出力手段402が行う第1の動作は、出力手段102と同様に、テキストデータWをディスプレイのある窓に出力し、言い換え情報Aに従って、言い換え表現などの表示を行う。第2出力手段402が行う第2の動作は、テキストデータWに含まれる表現に対し、警告情報Cに従って色を変えるなどのオペレータに警告だと分かるように強調して表示を行う。
なお、上述したように、本発明の各実施形態は一般的なコンピュータシステムにより構成されるものであり、本発明には図1および図4に示される各手段をコンピュータシステム上に構成するためのプログラムや該プログラムを格納した記録媒体も含まれる。
なお、本実施の形態では、知識レベル判定手段105を有しているが、知識レベル判定手段105を除いた構成としてもよい。つまり、単語入力手段101と出力手段102と言い換え検出手段103と言い換え規則記憶手段104で構成される。その場合の動作は図3に示した第1の実施の形態と同様であるが、S105における知識レベルの判定は行わない。また、出力手段102は、必ずしもキーワードを出力する必要はない。例えばアラーム音などで検出が起きたことのみをオペレータへ通知する形式としてもよい。その場合でも、オペレータが言い換え表現に注意すべき単語を自分が利用したことを認識できるため、本発明の第1の効果を得ることができる。
コールセンタのオペレータ業務において、オペレータの発話中から顧客にとり分かりにくい表現を検出し、適切な表現を提示することで顧客への説明が円滑になる。このため、オペレータの業務効率改善につながる。本発明は、そのようなオペレータの支援方法に関する発明で、本発明によれば、オペレータを支援するオペレータ支援装置や、オペレータ支援装置をコンピュータに実現するためのプログラムに転用できる。
Claims (30)
- 入力された音声をテキストデータ化する音声認識ステップと、
キーワードを記憶させた言い換え規則記憶手段から、前記テキストデータに含まれるキーワードを検出し、検出情報を出力するキーワード検出ステップと、
を含むことを特徴とするオペレータ業務支援方法。 - 前記検出情報を通知する検出情報通知ステップを含むことを特徴とする請求項1記載のオペレータ業務支援方法。
- 前記検出情報通知ステップが、表示及び音声出力のいずれかもしくは両方で行われることを特徴とする請求項2記載のオペレータ業務支援方法。
- 前記検出情報が、検出イベント発生情報であることを特徴とする請求項1記載のオペレータ業務支援方法。
- 前記言い換え規則記憶手段が前記キーワードに対応する付随情報を記憶しており、前記検出情報が、検出されたキーワードと該キーワードに対応する付随情報のいずれかもしくは両方であることを特徴とする請求項1記載のオペレータ業務支援方法。
- 前記付随情報が、キーワードの難易度及び該キーワードの少なくとも一つ以上の言い換え表現の、いずれか一方もしくは両方を含むことを特徴とする請求項5記載のオペレータ業務支援方法。
- 前記検出情報に基づいて顧客知識レベルを判定する知識レベル判定ステップを含むことを特徴とする請求項5記載のオペレータ業務支援方法。
- 前記付随情報が、キーワードの難易度を含み、
前記知識レベル判定ステップが、前記顧客知識レベルを前記キーワードの難易度に基づいて判定することを特徴とする請求項7記載のオペレータ業務支援方法。 - 前記付随情報が、キーワードの難易度と該キーワードの少なくとも一つ以上の言い換え表現を含み、
前記知識レベル判定ステップが、前記顧客知識レベルを、前記言い換え表現をオペレータが採択したか否かに基づいて判定することを特徴とする請求項7記載のオペレータ業務支援方法。 - 前記知識レベル判定ステップが、前記顧客知識レベルを、オペレータにより入力された顧客知識レベル推定情報に基づいて判定することを特徴とする請求項7記載のオペレータ業務支援方法。
- 前記付随情報が、キーワードの難易度と該キーワードの少なくとも一つ以上の言い換え表現を含み、
前記知識レベル判定ステップが、前記顧客知識レベルを、前記キーワードの難易度、前記言い換え表現をオペレータが採択したか否か、及び、オペレータにより入力された顧客知識レベル推定情報、のいずれか2つ以上に基づいて判定することを特徴とする請求項7記載のオペレータ業務支援方法。 - 前記知識レベル判定結果を通知する判定結果通知ステップを含むことを特徴とする請求項7記載のオペレータ業務支援方法。
- 前記付随情報が、キーワードの少なくとも一つ以上の言い換え表現を含み、
前記顧客知識レベル判定結果に基づいて言い換え表現を選択する言い換え表現選択ステップと、
前記選択結果を通知する選択結果通知ステップと、
を含むことを特徴とする請求項7記載のオペレータ業務支援方法。 - 前記付随情報が、キーワードの難易度を含み、
前記検出されたキーワードの難易度と顧客知識レベル判定結果の差と予め設定された閾値を比較する比較ステップと、
上記比較結果が閾値以上の場合に警告を出力する警告出力ステップと、
前記警告を通知する警告通知ステップと、
を含むことを特徴とする請求項7記載のオペレータ業務支援方法。 - 入力された音声をテキストデータ化する単語入力手段と、
キーワードを記憶する言い換え規則記憶手段と、
前記テキストデータに含まれるキーワードを検出する言い換え検出手段と、
キーワードが検出された検出情報を出力する出力手段と、
を含むことを特徴とするオペレータ業務支援装置。 - 前記出力手段は検出情報を通知することを特徴とする請求項15記載のオペレータ業務支援装置。
- 前記検出情報の通知が、表示手段及び音声出力手段のいずれかもしくは両方を用いて行われることを特徴とする請求項16記載のオペレータ業務支援装置。
- 前記検出情報が、検出イベント発生情報であることを特徴とする請求項15記載のオペレータ業務支援装置。
- 前記言い換え規則記憶手段が前記キーワードに対応する付随情報を記憶しており、前記検出情報が、検出されたキーワードと該キーワードに対応する付随情報のいずれかもしくは両方であることを特徴とする請求項15記載のオペレータ業務支援装置。
- 前記付随情報が、キーワードの難易度及び該キーワードの少なくとも一つ以上の言い換え表現の、いずれか一方もしくは両方を含むことを特徴とする請求項19記載のオペレータ業務支援装置。
- 前記検出情報に基づいて顧客知識レベルを判定する知識レベル判定手段を含むことを特徴とする請求項19記載のオペレータ業務支援装置。
- 前記付随情報が、キーワードの難易度を含み、
前記知識レベル判定手段が、前記顧客知識レベルを前記キーワードの難易度に基づいて判定することを特徴とする請求項21記載のオペレータ業務支援装置。 - 前記付随情報が、キーワードの難易度と該キーワードの少なくとも一つ以上の言い換え表現を含み、
前記知識レベル判定手段が、前記顧客知識レベルを、前記言い換え表現をオペレータが採択したか否かに基づいて判定することを特徴とする請求項21記載のオペレータ業務支援装置。 - 前記知識レベル判定手段が、前記顧客知識レベルを、オペレータにより入力された顧客知識レベル推定情報に基づいて判定することを特徴とする請求項21記載のオペレータ業務支援装置。
- 前記付随情報が、キーワードの難易度と該キーワードの少なくとも一つ以上の言い換え表現を含み、
前記知識レベル判定手段が、前記顧客知識レベルを、前記キーワードの難易度、前記言い換え表現をオペレータが採択したか否か、及び、オペレータにより入力された顧客知識レベル推定情報、のいずれか2つ以上に基づいて判定することを特徴とする請求項21記載のオペレータ業務支援装置。 - 前記知識レベル判定手段が、前記知識レベル判定結果を通知することを特徴とする請求項21記載のオペレータ業務支援装置。
- 前記付随情報が、キーワードの少なくとも一つ以上の言い換え表現を含み、
前記言い換え検出手段が前記顧客知識レベル判定結果に基づいて言い換え表現を選択し、前記選択結果を通知することを特徴とする請求項21記載のオペレータ業務支援装置。 - 前記付随情報が、キーワードの難易度を含み、
前記検出されたキーワードの難易度と顧客知識レベル判定結果の差と予め設定された閾値を比較し、前記比較結果が閾値以上の場合に警告を出力して通知する警告判定手段を含むことを特徴とする請求項7記載のオペレータ業務支援装置。 - 入力された音声をテキストデータ化する音声認識ステップと、
キーワードを記憶させた言い換え規則記憶手段から、前記テキストデータに含まれるキーワードを検出し、検出情報を出力するキーワード検出ステップと、
をコンピュータシステムに行わせるプログラム。 - 請求項29記載のプログラムを格納した記録媒体。
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