JPWO2007072818A1 - 液体製造装置、液浸露光装置、及びデバイス製造方法 - Google Patents
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Abstract
液体製造装置(16)は、露光装置(EX)へ供給される液体(LQ)の状態を計測する計測装置(61Kなど)を備え、計測装置(61Kなど)の計測結果を露光装置(EX)に出力する。
Description
本発明は、液体を介して基板を露光する液浸露光装置に用いられる液体製造装置、液体を介して基板を露光する液浸露光装置、及びデバイス製造方法に関するものである。
本願は、2005年12月19日に出願された特願2005−365626号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
本願は、2005年12月19日に出願された特願2005−365626号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
半導体デバイス、液晶表示デバイス等は、感光性の基板を露光して、基板上にパターンを形成する、いわゆるフォトリソグラフィの手法により製造される。このフォトリソグラフィ工程で使用される露光装置として、例えば下記特許文献1に開示されている液浸露光装置が提案されている。この液浸露光装置は、水、有機溶媒等の液体で基板上に液浸領域を形成し、その液体を介して基板に露光光を照射するものである。
国際公開第99/49504号パンフレット
液浸露光装置においては、液体を介して露光処理及び計測処理を精度良く行うために、液体を所望状態に維持することが重要である。そのため、液体に異常がある場合には、その異常に応じた適切な処置を迅速に施すことが重要である。
本発明は、液体を介して基板を露光する液浸露光装置に好適な液体製造装置、液体を用いる露光処理及び計測処理を精度良く行うことができる液浸露光装置、及びその液浸露光装置を用いるデバイス製造方法を提供することを目的とする。
本発明は以下の構成を採用している。
本発明の第1の態様によれば、基板を露光する液浸露光装置へ供給される露光用液体を製造する液体製造装置であって、露光用の液体の状態を計測する計測装置を備え、計測装置の計測結果を露光装置に出力する液体製造装置が提供される。
本発明の第1の態様によれば、基板を露光する液浸露光装置へ供給される露光用液体を製造する液体製造装置であって、露光用の液体の状態を計測する計測装置を備え、計測装置の計測結果を露光装置に出力する液体製造装置が提供される。
本発明の第1の態様によれば、液体製造装置に液体の状態を計測する計測装置を設けて、その計測結果を露光装置に出力するので、その計測結果に基づいて、液体が所望状態であるか否かを液浸露光装置で判別することができる。そして、液体に異常がある場合には、その異常に応じた適切な処置を迅速に施すことができる。したがって、液体製造装置からの液体を用いる液浸露光装置での露光処理及び計測処理を精度良く行うことができる。
本発明の第2の態様によれば、基板を露光する液浸露光装置であって、液体を製造する液体製造装置及び前記液体製造装置で製造された液体の状態を計測する計測装置を有する液体製造システムと、前記液体製造システムからの送出された液体が流れる流路と、前記流路の開閉を行うバルブとを備え、前記液体製造システムから前記流路を介して前記基板上に供給された液体を介して前記基板に露光光が照射される露光装置が提供される。
本発明の第2の態様によれば、液体製造装置から供給される液体に異常がある場合には、その異常に応じた適切な処置を迅速に施すことができる。したがって、液体を用いる露光処理及び計測処理を精度良く行うことができる。
本発明の第3の態様によれば、上記記載の露光装置を用いるデバイス製造方法が提供される。本発明の第3の態様によれば、露光精度及び計測精度を良好に維持した状態でデバイスを製造できるので、所望の性能を発揮するデバイスを製造できる。
本発明によれば、液浸露光装置において露光処理及び計測処理を精度良く行うことができ、その液浸露光装置を用いて所望性能のデバイスを製造することができる。
2…光学素子、10…液体供給機構、11…液体供給部、16…純水製造装置、17…温調装置、20…第1液体回収機構、21…第1液体回収部、60…計測装置、61〜64…計測器、61K〜64K…分岐管、70…第1ノズル部材、161…純水製造器、173…脱気装置、174…フィルタ、AR1…投影領域、AR2…液浸領域、EX…露光装置、INF…報知装置、MRY…記憶装置、LQ…液体、P…基板、PL…投影光学系、PST…基板ステージ
以下、本発明について図面を参照しながら説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されない。
図1は本発明に係る露光装置の一実施形態を示す概略構成図である。
図1は本発明に係る露光装置の一実施形態を示す概略構成図である。
図1において、露光装置EXは、マスクMを保持して移動可能なマスクステージMSTと、基板Pを保持して移動可能な基板ステージPSTと、マスクステージMSTに保持されているマスクMを露光光ELで照明する照明光学系ILと、露光光ELで照明されたマスクMのパターン像を基板ステージPSTに保持されている基板Pに投影する投影光学系PLと、露光装置EX全体の動作を統括制御する制御装置CONTとを備えている。制御装置CONTには、露光処理に関する情報を報知する報知装置INFが接続されている。報知装置INFは、ディスプレイ装置(表示装置)、音又は光を使って警報(警告)を発する警報装置等を含む。更に、制御装置CONTには、露光処理に関する情報を記憶する記憶装置MRYが接続されている。
本実施形態の露光装置EXは、液浸法を適用した液浸露光装置であり、投影光学系PLの像面側に液体LQを供給する液体供給機構10と、液体LQを回収する第1液体回収機構20とを備えている。露光装置EXは、少なくともマスクMのパターン像を基板P上に投影している間、液体供給機構10から供給した液体LQにより投影光学系PLの投影領域AR1を含む基板P上の一部に、投影領域AR1よりも大きく且つ基板Pよりも小さい液浸領域AR2を局所的に形成する。すなわち、露光装置EXは、投影光学系PLの像面側端部の光学素子2と、投影光学系PLの像面側に配置された基板P表面との間に液体LQを満たす局所液浸方式を採用している。投影光学系PLと基板Pとの間の液体LQ及び投影光学系PLを介して露光光ELを基板Pに照射することによって基板Pが露光される。制御装置CONTは、液体供給機構10を使って基板P上に液体LQを供給するとともに、第1液体回収機構20を使って基板P上の液体LQを回収することで、基板P上に液体LQの液浸領域AR2を局所的に形成する。
投影光学系PLの像面近傍には、後に詳述する第1ノズル部材70が配置されている。第1ノズル部材70は、光学素子2の周りを囲むように設けられた環状部材である。基板Pの露光中、第1ノズル部材70は、基板P(基板ステージPST)の上方に配置され、基板P及び基板ステージPSTの少なくとも一方が、第1ノズル部材70の下面と対向する。本実施形態において、第1ノズル部材70は液体供給機構10及び第1液体回収機構20それぞれの一部を構成している。
本実施形態では、露光装置EXは、マスクMと基板Pとをそれぞれの走査方向に同期移動しつつマスクMに形成されたパターンの像で基板Pを露光する走査型露光装置(所謂スキャニングステッパ)である。以下の説明において、投影光学系PLの光軸AXと平行な方向をZ軸方向、Z軸方向に垂直な平面内でマスクMと基板Pとの同期移動方向(走査方向)をX軸方向、Z軸方向及びX軸方向に垂直な方向(非走査方向)をY軸方向とする。また、X軸、Y軸、及びZ軸まわりの回転(傾斜)方向をそれぞれ、θX、θY、及びθZ方向とする。
露光装置EXは、床面上に設けられたベースBPと、そのベースBP上に設置されたメインコラム1とを備えている。メインコラム1には、内側に向けて突出する上側支持部7及び下側支持部8が形成されている。照明光学系ILは、メインコラム1の上部に固定された支持フレーム3により支持されている。
照明光学系ILは、露光用光源、露光用光源から射出された光束の照度を均一化するオプティカルインテグレータ、オプティカルインテグレータからの露光光ELを集光するコンデンサレンズ、リレーレンズ系、及び露光光ELによるマスクM上の照明領域をスリット状に設定する可変視野絞り等を有している。マスクM上の所定の照明領域は照明光学系ILにより均一な照度分布の露光光ELで照明される。照明光学系ILから射出される露光光ELとしては、例えば水銀ランプから射出される輝線(g線、h線、i線)及びKrFエキシマレーザ光(波長248nm)等の遠紫外光(DUV光)、ArFエキシマレーザ光(波長193nm)及びF2レーザ光(波長157nm)等の真空紫外光(VUV光)などが用いられる。本実施形態においてはArFエキシマレーザ光が用いられる。
本実施形態においては、液体LQとして純水が用いられる。純水はArFエキシマレーザ光のみならず、例えば水銀ランプから射出される輝線(g線、h線、i線)及びKrFエキシマレーザ光(波長248nm)等の遠紫外光(DUV光)も透過可能である。
マスクステージMSTは、マスクMを保持して移動可能である。マスクステージMSTの下面には気体軸受(エアベアリング)45が複数設けられている。マスクステージMSTは、エアベアリング45によりマスク定盤4の上面(ガイド面)に支持されている。マスクステージMST及びマスク定盤4の中央部にはマスクMのパターン像を通過させる開口MK1、MK2がそれぞれ形成されている。マスク定盤4は、メインコラム1の上側支持部7に防振装置46を介して支持されている。防振装置46によって、メインコラム1の振動が、マスクステージMSTを支持するマスク定盤4に伝わらないように、マスク定盤4とメインコラム1とが分離されている。
マスクステージMSTは、制御装置CONTにより制御されるリニアモータ等を含むマスクステージ駆動装置MSTDにより、マスク定盤4上において、XY平面内で2次元移動可能及びθZ方向に微少回転可能である。
マスクステージMST上には反射鏡41が設けられている。また、所定位置にはレーザ干渉計42が設けられている。マスクステージMST上のマスクMの2次元方向の位置、及びθX方向、θY方向、θZ方向の回転角はレーザ干渉計42によりリアルタイムで計測される。レーザ干渉計42の計測結果は制御装置CONTに出力される。制御装置CONTは、レーザ干渉計42の計測結果に基づいてマスクステージ駆動装置MSTDを制御し、マスクステージMSTに保持されているマスクMの位置制御を行う。
なお、反射鏡41は平面鏡のみでなくコーナーキューブ(レトロリフレクタ)を含むものとしてもよいし、反射鏡41をマスクステージに固設する代わりに、例えばマスクステージMSTの端面(側面)を鏡面加工して反射面を形成してもよい。また、マスクステージMSTは、例えば特開平8−130179号公報(対応米国特許第6,721,034号)に開示される粗微動可能な構成としてもよい。
投影光学系PLは、マスクMのパターンの像を所定の投影倍率βで基板Pに投影する。投影光学系PLは、その終端に設けられた光学素子2を含む複数の光学素子で構成されており、それら光学素子は鏡筒PKで支持されている。本実施形態において、投影光学系PLは、投影倍率βが例えば1/4、1/5、あるいは1/8の縮小系であり、前述の照明領域と共役な投影領域にマスクパターンの縮小像を形成する。なお、投影光学系PLは縮小系、等倍系及び拡大系のいずれでもよい。また、投影光学系PLは屈折素子を含まない反射系であってもよいし、反射素子と屈折素子とを含む反射屈折系であってもよい。また、本実施形態においては、投影光学系PLの終端の光学素子2のみが液浸領域AR2の液体LQと接触する。
投影光学系PLを保持する鏡筒PKの外周にはフランジPFが設けられている。投影光学系PLはフランジPFを介して鏡筒定盤5に支持されている。鏡筒定盤5は、メインコラム1の下側支持部8に防振装置47を介して支持されている。すなわち、防振装置47によって、メインコラム1の振動が、投影光学系PLを支持する鏡筒定盤5に伝わらないように、鏡筒定盤5とメインコラム1とが分離されている。
基板ステージPSTは、基板Pを保持する基板ホルダPHを支持して移動可能である。基板ステージPSTの下面には気体軸受(エアベアリング)48が複数設けられている。基板ステージPSTは、エアベアリング48により基板定盤6の上面(ガイド面)に支持されている。基板定盤6は、ベースBP上に防振装置49を介して支持されている。また、防振装置49によって、ベースBP(床面)やメインコラム1の振動が、基板ステージPSTを支持する基板定盤6に伝わらないように、基板定盤6とメインコラム1及びベースBP(床面)とが分離されている。
基板ステージPSTは、制御装置CONTにより制御されるリニアモータ等を含む基板ステージ駆動装置PSTDにより、基板ホルダPHに基板Pを保持した状態で、基板定盤6上において、XY平面内で2次元移動可能及びθZ方向に微小回転可能である。更に基板ステージPSTは、Z軸方向、θX方向、及びθY方向にも移動可能である。
基板ステージPST上には反射鏡43が設けられている。また、所定位置にはレーザ干渉計44が設けられている。基板ステージPST上の基板Pの2次元方向の位置、及び回転角はレーザ干渉計44によりリアルタイムで計測される。また、不図示ではあるが、露光装置EXは、基板ステージPSTに支持されている基板Pの表面の位置情報を検出するフォーカス・レベリング検出系を備えている。フォーカス・レベリング検出系は、基板P表面のZ軸方向の位置情報、及び基板PのθX及びθY方向の傾斜情報を検出する。
フォーカス・レベリング検出系はその複数の計測点でそれぞれ基板のZ軸方向の位置情報を計測することで、基板のθX及びθY方向の傾斜情報(回転角)を検出するものである。さらに、例えばレーザ干渉計を使って基板のZ軸、θX及びθY方向の位置情報を計測可能であるときは、基板の露光動作中にそのZ軸方向の位置情報が計測可能となるようにフォーカス・レベリング検出系を設けなくてもよく、少なくとも露光動作中はレーザ干渉計の計測結果を用いてZ軸、θX及びθY方向に関する基板の位置制御を行うようにしてもよい。
レーザ干渉計44の計測結果は制御装置CONTに出力される。フォーカス・レベリング検出系の検出結果も制御装置CONTに出力される。制御装置CONTは、フォーカス・レベリング検出系の検出結果に基づいて、基板ステージ駆動装置PSTDを制御し、基板Pのフォーカス位置及び傾斜角を制御して基板Pの表面を投影光学系PLの像面に合わせ込むとともに、レーザ干渉計44の計測結果に基づいて、基板PのX軸方向及びY軸方向における位置制御を行う。
基板ステージPST上には凹部50が設けられており、基板Pを保持するための基板ホルダPHは凹部50に配置されている。そして、基板ステージPSTの凹部50の周囲に形成された上面51は、基板ホルダPHに保持された基板Pの表面とほぼ同じ高さ(面一)の平坦面となっている。なお、基板ホルダPHに保持された基板Pの表面と基板ステージPSTの上面51との間に段差があってもよい。なお、基板ステージPSTの上面51はその一部、例えば基板Pを囲む所定領域のみ、基板Pの表面とほぼ同じ高さとしてもよい。また、本実施形態では基板ホルダPHと基板ステージPSTとを別々に構成し、例えば真空吸着などによって基板ホルダPHを基板ステージPSTの凹部に固定しているが、基板ホルダPHを基板ステージPSTと一体に形成してもよい。
液体供給機構10は、液体LQを送出可能な液体供給部11と、液体供給部11にその一端部が接続された供給管13とを備えている。供給管13の他端部は第1ノズル部材70に接続されている。本実施形態においては、液体供給機構10は液体LQとして純水を供給するもので、液体供給部11には、接続管19を介して純水製造装置16が接続されている。
図2は純水製造装置16、及び液体供給部11の構成の一例を示す概略図である。純水製造装置16は、例えば浮遊物、不純物などを含む水道水あるいは純水を精製して所定の純度の純水を製造する純水製造器161と、純水製造器161で製造され、液体供給部11へ供給される純水(液体LQ)の状態(液体LQの性質及び成分のうち少なくとも一方)を計測する計測装置60を備えている。
純水製造装置16の純水製造器161には、工場などから水道水あるいは純水が接続管18を介して供給される。純水製造器161は、イオン交換膜、パーティクルフィルタ等の液体改質部材、及び紫外光照射装置(UVランプ)等の液体改質装置を備えており、これら液体改質部材及び液体改質装置により、液体の比抵抗値、異物(微粒子、気泡)の数、全有機体炭素(TOC:total organic carbon)、溶存気体濃度、及び生菌の量等を許容範囲内の所望値に調整する。
計測装置60は、純水製造器161から送出される液体LQの状態(液体LQの性質、成分の少なくとも一方を含む)を計測する。計測装置60の計測項目は、液体LQの比抵抗値、液体LQ中の全有機体炭素、液体LQ中のパーティクル(気泡を含む)の数、液体LQの溶存気体濃度(溶存酸素濃度(DO:dissolved oxygen)、及び/または溶存窒素濃度(DN:dissolved nitrogen)を含む)、液体LQ中のシリカ濃度、液体LQ中の金属イオン濃度などの少なくとも1つを含む。計測装置60の計測項目は、露光される基板Pへの悪影響、露光装置EXを構成する部材(光学素子2など)への悪影響などを考慮して選択され、選択された計測項目を計測するために、計測装置60は少なくとも1つの計測器を備えている。計測器としては、比抵抗値を計測するための比抵抗計、全有機体炭素を計測するためのTOC計、液体LQ中の微粒子及び気泡を含む異物の数を計測するためのパーティクルカウンタ、溶存酸素(溶存酸素濃度)を計測するためのDO計、溶存窒素(溶存窒素濃度)を計測するためのDN計、シリカ濃度を計測するためのシリカ計等を用いることができる。
本実施形態では、計測装置60は、液体LQ中の全有機炭素を計測するためのTOC計61、液体LQ中の微粒子及び気泡を含む異物の数を計測するためのパーティクルカウンタ62、液体LQ中の溶存気体濃度(溶存酸素濃度、及び/または溶存窒素濃度を含む)を計測するための溶存気体濃度計63、及び比抵抗計64を含む。
図3は計測装置60の概略構成図である。図3に示すように、計測装置60のTOC計61は、純水製造器161から送出された液体LQの流路を形成する配管の途中から分岐された分岐管(分岐流路)61Kに接続されている。純水製造器161より送出された液体LQの一部は分岐管61Kを流れてTOC計61に流入する。TOC計61は、分岐管61Kによって形成された分岐流路を流れる液体LQの全有機体炭素(TOC)を計測する。同様に、パーティクルカウンタ62、溶存気体濃度計63、及び比抵抗計64は、純水製造器161から送出された液体LQの流路を形成する配管の途中から分岐された分岐管62K、63K、64Kのそれぞれに接続されており、それら分岐管62K、63K、64Kによって形成された分岐流路を流れる液体LQ中の異物(微粒子及び気泡)の数、溶存気体濃度、比抵抗値をそれぞれ計測する。
本実施形態においては、分岐管61K〜64Kはそれぞれ独立した分岐流路を形成し、分岐流路のそれぞれに、各計測器61〜64が接続されている。すなわち、複数の計測器61〜64は、純水製造器161から送出された液体LQの流路に対して分岐管61K〜64Kを介して並列に接続されている。なお、純水製造器161から送出された液体LQの流路に対して一つの分岐流路を形成し、その一部の分岐流路に複数の計測器を直列に接続してもよい。すなわち、1つの分岐管に流入した液体LQの状態を第1の計測器で計測し、その第1の計測器を通過した液体LQを第2の計測器で計測するようにしてもよい。また、各計測器61〜64での計測に使用された液体LQは、後述の回収管23を介して回収される。
本実施形態においては、純水製造器161から液体LQが送出されている間、計測装置60には液体LQが常時供給されるため、計測装置60は液体LQの状態(性質、及び/又は成分)を、基板Pの露光中及び露光前後を含めて、常時計測することができる。すなわち、計測装置60は、露光装置EXで行われる動作(例えば、基板Pに対する液浸露光動作)と並行して、液体LQの状態を計測可能である。計測装置60の計測結果は制御装置CONTに出力される。露光装置EXの制御装置CONTは、計測装置60の計測結果に基づいて、純水製造装置16から送出される液体LQの状態(性質、及び/又は成分)を常時モニタ可能である。
純水製造装置16から送出された液体LQは、接続管19を介して液体供給機構10の液体供給部11に送出され、液体供給部11の温調装置17に供給される。
温調装置17は、純水製造装置16で製造され、供給管13に供給される液体(純水)LQの温度調整を行う。温調装置17の一端は接続管19に接続され、他端は供給管13に接続されている。温調装置17は、液体LQの温度を粗く調整するラフ温調器171と、ラフ温調器171の下流側に設けられ、供給管13に流す液体LQの単位時間当たりの量を制御するマスフローコントローラと呼ばれる流量制御器172と、流量制御器172を通過した液体LQ中の溶存気体濃度(溶存酸素濃度、及び/または溶存窒素濃度を含む)を低下させるための脱気装置173と、脱気装置173で脱気された液体LQ中の異物(微粒子、気泡など)を取り除くフィルタ174と、フィルタ174を通過した液体LQの温度の微調整を行うファイン温調器175とを備えている。
温調装置17は、純水製造装置16で製造され、供給管13に供給される液体(純水)LQの温度調整を行う。温調装置17の一端は接続管19に接続され、他端は供給管13に接続されている。温調装置17は、液体LQの温度を粗く調整するラフ温調器171と、ラフ温調器171の下流側に設けられ、供給管13に流す液体LQの単位時間当たりの量を制御するマスフローコントローラと呼ばれる流量制御器172と、流量制御器172を通過した液体LQ中の溶存気体濃度(溶存酸素濃度、及び/または溶存窒素濃度を含む)を低下させるための脱気装置173と、脱気装置173で脱気された液体LQ中の異物(微粒子、気泡など)を取り除くフィルタ174と、フィルタ174を通過した液体LQの温度の微調整を行うファイン温調器175とを備えている。
ラフ温調器171は、純水製造装置16から接続管19を介して送出された液体LQの温度を目標温度(例えば23℃)に対して例えば±0.1℃程度の粗い精度で温度調整する。流量制御器172は、ラフ温調器171と脱気装置173との間に配置されており、ラフ温調器171で温度調整された液体LQの脱気装置173側に対する単位時間当たりの流量を制御する。
脱気装置173は、ラフ温調器171とファイン温調器175との間、具体的には流量制御器172とフィルタ174との間に配置されており、流量制御器172から送出された液体LQを脱気して、液体LQ中の溶存気体濃度を所望値まで低下させる。脱気装置173としては、中空糸膜フィルタ等のフィルタを用いて液体LQを気液分離し、分離された気体成分を真空系を使って除く脱気フィルタを含む装置などを用いることができる。
フィルタ174は、ラフ温調器171とファイン温調器175との間、具体的には脱気装置173とファイン温調器175との間に配置されており、脱気装置173から送出された液体LQ中の異物を取り除くものである。流量制御器172、及び脱気装置173を通過するときに、液体LQ中に僅かに異物(particle)が混入する可能性が考えられるが、流量制御器172及び脱気装置173の下流にフィルタ174を設けたことにより、そのフィルタ174によって異物を取り除くことができる。フィルタ174としては、中空糸膜フィルタ及び/又はパーティクルフィルタなど公知のフィルタを用いることができる。なお、脱気装置173は、例えば米国特許公開第2005/0219490号公報に開示されている装置を用いることができる。
ファイン温調器175は、ラフ温調器171と供給管13との間、具体的にはフィルタ174と供給管13との間に配置されており、高精度に液体LQの温度調整を行う。例えばファイン温調器175は、フィルタ174から送出された液体LQの温度(温度安定性、温度均一性)を目標温度に対して±0.01℃〜±0.001℃程度の高い精度で調整する。温調装置17で温度調整された液体LQは供給管13、第1ノズル部材70を介して基板P上に供給される。
第1液体回収機構20は、投影光学系PLの像面側の液体LQを回収するためのものであって、液体LQを回収可能な第1液体回収部21と、第1液体回収部21にその一端部が接続された回収管23とを備えている。回収管23の他端部は第1ノズル部材70に接続されている。第1液体回収部21は例えば真空ポンプ等の真空系(吸引装置)26、及び回収された液体LQと気体とを分離する気液分離器27等を備えている。なお真空系として、露光装置EXに真空ポンプを設けずに、露光装置EXが配置される工場の真空系を用いるようにしてもよい。
液体供給機構10及び第1液体回収機構20の一部を構成する第1ノズル部材70は第1ノズル保持部材52に保持されており、その第1ノズル保持部材52はメインコラム1の下側支持部8に接続されている。
液体供給部11の液体供給動作は制御装置CONTにより制御される。液浸領域AR2を形成するために、制御装置CONTは、純水製造装置16と液体供給部11との間の接続管19に配置されたバルブ19Bを制御して、純水製造装置16で製造された液体LQを液体供給部11に送出するとともに、液体供給部11より液体LQを供給管13に送出する。液体供給部11より送出された液体LQは、供給管13を流れた後、第1ノズル部材70の内部に形成された供給流路の一端部に流入し、第1ノズル部材70に設けられた不図示の供給口より、投影光学系PLの像面側の光路空間(基板Pの露光中においては、光学素子2と基板Pとの間の空間)に供給される。
回収管23の他端部は、第1ノズル部材70の内部に形成された回収流路の一端部に接続されている。一方、第1ノズル部材70の内部に形成された回収流路の他端は、第1ノズル部材70に設けられた不図示の回収口に接続されている。
第1液体回収部21の液体回収動作は制御装置CONTに制御される。制御装置CONTは、液体LQを回収するために、第1液体回収機構20の第1液体回収部21を動作させる。例えば、基板Pの露光中、第1液体回収部21の動作により、基板P上の液体LQは、その基板Pの上方に設けられている不図示の回収口から回収され、第1ノズル部材70内部の回収流路を介して回収管23に流れ込む。その後、液体LQは、回収管23を介して第1液体回収部21に回収される。
なお、本実施形態においては、1台の露光装置EXに対して純水製造装置16を1台配置している(図1参照)がこれに限られず、1台の純水製造装置16を複数台の露光装置EXで共用しても構わない。
更に純水製造装置16を、露光装置EXが設置された床とは異なる床(たとえば、床下)に配置すれば、露光装置EXが設置されるクリーンルームの空間をより有効に用いることができる。
次に、上述した構成を有する露光装置EXを用いてマスクMのパターン像を基板Pに投影して、基板Pを露光する方法について図を参照しながら説明する。
制御装置CONTは、投影光学系PLの光学素子2と基板P、基板ステージPSTの上面51の少なくとも一方とが対向した状態で、液体供給機構10による基板P上に対する液体LQの供給を開始する。また、制御装置CONTは、液体供給機構10による液体LQの供給の開始とほぼ同時に、第1液体回収機構20による液体回収を開始する。基板Pを液浸露光するために形成された液浸領域AR2の液体LQは、光学素子2の下面及び第1ノズル部材70の下面に接触する。
制御装置CONTは、投影光学系PLの光学素子2と基板P、基板ステージPSTの上面51の少なくとも一方とが対向した状態で、液体供給機構10による基板P上に対する液体LQの供給を開始する。また、制御装置CONTは、液体供給機構10による液体LQの供給の開始とほぼ同時に、第1液体回収機構20による液体回収を開始する。基板Pを液浸露光するために形成された液浸領域AR2の液体LQは、光学素子2の下面及び第1ノズル部材70の下面に接触する。
液浸領域AR2を形成した後、制御装置CONTは、投影光学系PLと基板Pとを対向した状態で、基板Pに露光光ELを照射し、マスクMのパターン像を投影光学系PLと液体LQとを介して基板P上に投影して、基板Pを露光する。基板Pを露光するときも、制御装置CONTは、液体供給機構10による液体LQの供給と並行して、第1液体回収機構20による液体LQの回収を行う。また基板Pを露光するときは、基板Pを支持する基板ステージPSTをX軸方向(走査方向)に移動しながら、マスクMのパターン像を投影光学系PLと液体LQとを介して基板P上に投影する。
本実施形態における露光装置EXは、マスクMと基板PとをX軸方向(走査方向)に移動しながらマスクMのパターン像を基板Pに投影するものであって、基板上の各ショット領域の走査露光中に、液浸領域AR2の液体LQ及び投影光学系PLを介してマスクMの一部のパターン像が投影領域AR1内に投影され、マスクMが−X方向(又は+X方向)に速度Vで移動するのに同期して、基板Pが投影領域AR1に対して+X方向(又は−X方向)に速度β・V(βは投影倍率)で移動する。
純水製造装置16から液体供給機構10の液体供給部11に供給される液体LQの状態(性質、及び/又は成分を含む)は、計測装置60により常時計測(モニタ)されている。計測装置60の計測結果は制御装置CONTに出力され、制御装置CONTは、計測装置60の計測結果(モニタ情報)を記憶装置MRYに記憶する。
本実施形態においては、制御装置CONTは、計測装置60の計測結果を時間に対応付けて記憶装置MRYに記憶する。以下の説明においては、計測装置60の計測結果を時間経過に対応付けて記憶した情報を適宜「ログ情報」と称する。
制御装置CONTは、計測装置60の計測結果が異常か否かを判別する。そして、制御装置CONTは、前記判別結果に基づいて、露光動作を制御する。
ここで、計測装置60の計測結果が異常であるとは、計測装置60で計測される複数の項目(比抵抗値、TOC、パーティクルの数、溶存気体濃度)の少なくとも一つの計測値が許容範囲外となり、液体LQを介した露光処理及び計測処理を所望状態で行うことができない状況である場合を指す。例えば、液体LQの比抵抗値が許容値(一例として、25℃において18.2MΩ・cm)よりも小さい場合(異常である場合)、液体LQ中にナトリウムイオン等の金属イオンが多く含まれている可能性がある。その金属イオンを多く含んだ液体LQで基板P上に液浸領域AR2を形成すると、液体LQの金属イオンが基板P上のデバイスパターン(配線パターン)に付着し、デバイスの動作不良を引き起こす可能性がある。また、液体LQ中の全有機体炭素の値が許容値(一例として、5.0ppb、より好ましくは1.0ppb)よりも大きい場合、液体LQの光透過率が低下している可能性がある。その場合、液体LQを介した露光精度及び、液体LQを介した光計測部による計測精度が劣化する。具体的には、液体LQの光透過率が下がると基板P上での露光量が変動し、基板P上に形成される露光線幅にばらつきが生じてしまう。また光透過率の低下により、液体LQは光透過率低下分だけ多くの光エネルギーを吸収していることになるので、液体温度が上昇する。この温度上昇に起因して、投影光学系PLと液体LQを介して形成されるパターン像が劣化する可能性もある。また、液体LQ中の微粒子及び/又は気泡を含む異物の量が許容値(一例として、大きさが0.1μm以上のものが1m1中に0.1個、より好ましくは0.01個)よりも多い場合、液体LQを介して基板P上に転写されるパターンに欠陥が生じる可能性が高くなる。また、液体LQ中の溶存気体濃度の値が許容値(一例として、溶存酸素の場合、3ppb、より好ましくは1ppb。溶存窒素の場合、一例として3ppm)よりも大きい場合、液体LQ中に気泡が生成される可能性が高くなる。液体LQ中に気泡が生成されると、上述同様、基板P上に転写されるパターンに欠陥が生じる可能性が高くなる。
ここで、計測装置60の計測結果が異常であるとは、計測装置60で計測される複数の項目(比抵抗値、TOC、パーティクルの数、溶存気体濃度)の少なくとも一つの計測値が許容範囲外となり、液体LQを介した露光処理及び計測処理を所望状態で行うことができない状況である場合を指す。例えば、液体LQの比抵抗値が許容値(一例として、25℃において18.2MΩ・cm)よりも小さい場合(異常である場合)、液体LQ中にナトリウムイオン等の金属イオンが多く含まれている可能性がある。その金属イオンを多く含んだ液体LQで基板P上に液浸領域AR2を形成すると、液体LQの金属イオンが基板P上のデバイスパターン(配線パターン)に付着し、デバイスの動作不良を引き起こす可能性がある。また、液体LQ中の全有機体炭素の値が許容値(一例として、5.0ppb、より好ましくは1.0ppb)よりも大きい場合、液体LQの光透過率が低下している可能性がある。その場合、液体LQを介した露光精度及び、液体LQを介した光計測部による計測精度が劣化する。具体的には、液体LQの光透過率が下がると基板P上での露光量が変動し、基板P上に形成される露光線幅にばらつきが生じてしまう。また光透過率の低下により、液体LQは光透過率低下分だけ多くの光エネルギーを吸収していることになるので、液体温度が上昇する。この温度上昇に起因して、投影光学系PLと液体LQを介して形成されるパターン像が劣化する可能性もある。また、液体LQ中の微粒子及び/又は気泡を含む異物の量が許容値(一例として、大きさが0.1μm以上のものが1m1中に0.1個、より好ましくは0.01個)よりも多い場合、液体LQを介して基板P上に転写されるパターンに欠陥が生じる可能性が高くなる。また、液体LQ中の溶存気体濃度の値が許容値(一例として、溶存酸素の場合、3ppb、より好ましくは1ppb。溶存窒素の場合、一例として3ppm)よりも大きい場合、液体LQ中に気泡が生成される可能性が高くなる。液体LQ中に気泡が生成されると、上述同様、基板P上に転写されるパターンに欠陥が生じる可能性が高くなる。
計測装置60の計測結果が異常でないと判断したとき、制御装置CONTは、実施している動作、例えば液浸露光動作を継続する。一方、計測装置60の計測結果が異常であると判断したとき、制御装置CONTは、実施中の動作、例えば露光動作を停止する。計測装置60の計測結果が異常の場合、制御装置CONTは、純水製造装置16と液体供給部11との間の接続管19に設けられたバルブ19Bを制御して、純水製造装置16から液体供給部11への液体の供給を停止する。これにより、液体供給部11内に配置されている、温調器171,175、脱気装置173、及びフィルタ174などが、異常な液体LQによってダメージを受けたり、各種交換部品の寿命が短くなったりする、悪影響を抑えることができる。
また、計測装置60の計測結果が異常であると判断したとき、制御装置CONTは、報知装置INFで警報(警告)を発するなど、純水製造装置16から供給される液体LQが異常である旨を報知装置INFで報知することができる。
また、制御装置CONTは、計測装置60の計測結果に基づいて、液体LQ複数の異常を特定し、その対応策を報知装置INFで報知することができる。例えば、計測装置60の比抵抗計64の計測結果に基づいて、液体LQの比抵抗値が異常であると判断した場合、制御装置CONTは、純水製造器161のイオン交換膜のメンテナンス(点検・交換)を促す内容の表示を報知装置INFで表示(報知)する。また、計測装置60のTOC計61の計測結果に基づいて、液体LQの全有機体炭素が異常であると判断した場合、制御装置CONTは、純水製造器161のUVランプのメンテナンス(点検・交換)を促す内容の表示を報知装置INFで表示(報知)する。また、計測装置60のパーティクルカウンタ62の計測結果に基づいて、液体LQ中の異物(微粒子、気泡)の数(量)が異常であると判断した場合、制御装置CONTは、純水製造器161のパーティクルフィルタのメンテナンス(点検・交換)を促す内容の表示を報知装置INFで表示(報知)する。また、計測装置60の溶存気体濃度計63の計測結果に基づいて、液体LQ中の溶存気体濃度が異常であると判断した場合、制御装置CONTは、温調装置17の脱気装置173の脱気能力を上げる。
なお、制御装置CONTは、計測装置60の計測結果(モニタ情報)を、報知装置INFで常時報知することもできるし、計測装置60の計測結果を所定間隔で報知装置INFで報知することも可能であるし、計測装置60の計測結果の時間変化(ログ情報)を報知装置INFで報知することもできる。
また、制御装置CONTは、計測装置60の計測結果が異常の場合に、露光装置EXで実施されている各種動作を停止させずに、各種動作を継続するための調整を行うこともできる。例えば、基板Pの露光中に、液体LQ中のTOCが変動することに起因して、液体LQの光透過率が変動する可能性がある。液体LQの光透過率が変動すると、基板P上での露光量(積算露光量)に変動が生じ、その結果、ショット領域に形成されるデバイスパターンの露光線幅に異常が生じる可能性がある。そこで、液体LQ中のTOCとそのときの液体LQの光透過率との関係を予め求めて記憶装置MRYに記憶しておき、制御装置CONTは、前記記憶情報と、計測装置60(TOC計61)の計測結果とに基づいて、露光量を制御することで、所望線幅のパターンを得ることができる。
以上説明したように、純水製造装置16に液体LQの状態(性質及び成分のうち少なくとも一方を含む)を計測する計測装置60を設けたことにより、その計測結果に基づいて、液浸領域AR2を形成するための液体LQが所望状態であるか否か(異常か否か)を判別することができる。そして、計測装置60の計測結果が異常である場合には、液体LQを所望状態にするための適切な処置を迅速に施したり、露光装置EXの動作を制御することで、露光装置EXで実行される計測、露光などの精度劣化を防止することができる。
なお、上述の実施形態においては、計測装置60は純水製造装置16から送出される液体LQの状態を常時計測しているが、所定の時間間隔ごと、あるいは所定のタイミング(例えばロット先頭)で液体LQの状態を計測するようにしてもよい。
なお、上述の実施形態において、露光装置EX内(例えば、液体供給部11と第1ノズル部材70との間、及び/または第1ノズル部材70と第1液体回収部21との間)に、純水製造装置16内に設けられている計測装置と同様の計測装置を設けてもよい。この場合、純水製造装置16内の計測装置60の計測結果と露光装置EX内の計測装置の計測結果とを比較することによって、露光装置EX内における液体LQの劣化を検知することができる。
また上述の実施形態においては、純水製造装置16の計測装置60の計測結果に基づいて制御装置CONTが露光装置EXの動作を制御しているが、露光装置EXの状態(露光中、計測中、エラー発生中など)を純水製造装置16に出力し、純水製造装置16が、露光装置EXからの情報に基づいて、純水製造装置16自身の動作を制御(例えば、純水製造動作を最適化)するようにしてもよい。
また、上述の実施形態においては、液体供給部11の温調装置17は、フィルタ174と脱気装置173と流量制御器172を備えているが、これらの少なくとも一つを省略してもよい。
また、上述の実施形態においては、純水製造装置16で製造された純水(液体LQ)は、温調装置17を含む液体供給部11を介して第1ノズル部材70に供給されているが、液体供給部11を省いて、純水製造装置16で製造された純水(液体LQ)を供給管13に直接送出するようにしてもよい。
上述した実施形態における液体LQは純水である。純水は、半導体製造工場等で容易に大量に入手できるとともに、基板P上のフォトレジストや光学素子(レンズ)等に対する悪影響がない利点がある。また、純水は環境に対する悪影響がないとともに、不純物の含有量が極めて低いため、基板Pの表面、及び投影光学系PLの先端面に設けられている光学素子の表面を洗浄する作用も期待できる。
上述の各実施形態においては、露光装置EXは、投影光学系PLの光学素子2の射出側の光路空間を液体LQで満たして基板Pを露光しているが、国際公開第2004/019128号に開示されているように、投影光学系PLの光学素子2の入射側の光路空間も液体LQで満たすようにしてもよい。この場合において、光学素子2の入射側の光路空間に供給される液体LQ(純水)を製造する液体製造装置(純水製造装置)にも、液体LQの状態を計測する計測装置を設けることが望ましい。
なお、本実施形態の液体LQは純水であるが、純水以外の液体であってもよい。例えば、露光光ELの光源がF2レーザである場合、液体LQとしてはF2レーザ光を透過可能な、過フッ化ポリエーテル(PFPE)、フッ素系オイル等を用いることができる。
また、液体LQとしては、屈折率が1.6〜1.8程度のものを使用してもよい。液体LQとしては、例えば、屈折率が約1.50のイソプロパノール、屈折率が約1.61のグリセロール(グリセリン)といったC−H結合あるいはO−H結合を持つ所定液体、ヘキサン、ヘプタン、デカン等の所定液体(有機溶剤)、デカリン、バイサイクロヘクシル等の所定液体が挙げられる。あるいは、これら所定液体のうち任意の2種類以上の液体が混合されたものであってもよいし、純水に上記所定液体が添加(混合)されたものであってもよい。あるいは、液体LQとしては、純水に、H+、Cs+、K+、Cl−、SO4 2−、PO4 2−等の塩基又は酸を添加(混合)したものであってもよい。更には、純水にAl酸化物等の微粒子を添加(混合)したものであってもよい。これら液体LQは、ArFエキシマレーザ光を透過可能である。また、液体LQとしては、光の吸収係数が小さく、温度依存性が少なく、投影光学系PL及び/又は基板Pの表面に塗布されている感光材(又は保護膜(トップコート膜)あるいは反射防止膜など)に対して安定なものであることが好ましい。
光学素子2は、例えば石英(シリカ)で形成することができる。あるいは、フッ化カルシウム(蛍石)、フッ化バリウム、フッ化ストロンチウム、フッ化リチウム、フッ化ナトリウム、及びBaLiF3等のフッ化化合物の単結晶材料で形成されてもよい。更に、最終光学素子は、ルテチウムアルミニウムガーネット(LuAG)で形成されてもよい。及びフッ化ナトリウム等のフッ化化合物の単結晶材料で形成されてもよい。
投影光学系の少なくとも1つの光学素子を、石英及び/又は蛍石よりも屈折率が高い(例えば1.6以上)材料で形成してもよい。例えば、国際公開第2005/059617号パンフレットに開示されているような、サファイア、二酸化ゲルマニウム等、あるいは、国際公開第2005/059618号パンフレットに開示されているような、塩化カリウム(屈折率約1.75)等を用いることができる。
上記各実施形態では複数の光学素子を有する投影光学系を備えた露光装置を例に挙げて説明してきたが、一つの光学素子で構成された投影光学系を用いてもよい。あるいは、投影光学系を用いない露光装置及び露光方法に本発明を適用することができる。投影光学系を用いない場合であっても、露光光はマスク又はレンズなどの光学部材を介して基板に照射され、そのような光学部材と基板との間の所定空間に液浸領域が形成される。
上記各実施形態では干渉計システムを用いてマスクステージ及び基板ステージの位置情報を計測するものとしたが、これに限らず、例えば基板ステージの上面に設けられるスケール(回折格子)を検出するエンコーダシステムを用いてもよい。この場合、干渉計システムとエンコーダシステムの両方を備えるハイブリッドシステムとし、干渉計システムの計測結果を用いてエンコーダシステムの計測結果の較正(キャリブレーション)を行うことが好ましい。また、干渉計システムとエンコーダシステムとを切り替えて用いる、あるいはその両方を用いて、基板ステージの位置制御を行うようにしてもよい。
また、本発明は、特開平10−163099号公報、特開平10−214783号公報、特表2000−505958号公報、米国特許6,341,007号、米国特許6,400,441号、米国特許6,549,269号、及び米国特許6,590,634号、米国特許6,208,407号、米国特許6,262,796号などに開示されているような複数の基板ステージを備えたマルチステージ型の露光装置にも適用できる。
なお、上記各実施形態の基板Pとしては、半導体デバイス製造用の半導体ウエハのみならず、ディスプレイデバイス用のガラス基板や、薄膜磁気ヘッド用のセラミックウエハ、あるいは露光装置で用いられるマスクまたはレチクルの原版(合成石英、シリコンウエハ)等が適用される。基板はその形状が円形に限られるものでなく、矩形など他の形状でもよい。
露光装置EXとしては、マスクMと基板Pとを同期移動しながら基板Pを露光するステップ・アンド・スキャン方式の走査型露光装置(スキャニングステッパ)の他に、マスクMと基板Pとを静止した状態でマスクMのパターンを露光する静止露光型の投影露光装置(ステッパ)にも適用することができる。
また、露光装置EXとしては、第1パターンと基板Pとをほぼ静止した状態で第1パターンの縮小像を投影光学系(例えば1/8縮小倍率で反射素子を含まない屈折型投影光学系)を用いて基板P上に一括露光する方式の露光装置にも適用できる。この場合、更にその後に、第2パターンと基板Pとをほぼ静止した状態で第2パターンの縮小像をその投影光学系を用いて、第1パターンと部分的に重ねて基板P上に一括露光するスティッチ方式の一括露光装置にも適用できる。また、スティッチ方式の露光装置としては、基板P上で少なくとも2つのパターンを部分的に重ねて転写し、基板Pを順次移動させるステップ・アンド・スティッチ方式の露光装置にも適用できる。
また、本発明は、特開平10−163099号公報、特開平10−214783号公報、特表2000−505958号公報、米国特許6,341,007号、米国特許6,400,441号、米国特許6,549,269号、及び米国特許6,590,634号、米国特許6,208,407号、米国特許6,262,796号などに開示されているツインステージ型の露光装置にも適用できる。
また、特開平11−135400号公報、特開2000−164504号公報、米国特許6,897,963号などに開示されているように、基板Pを保持する基板ステージと、各種計測センサなどを搭載した計測ステージとを備えた露光装置にも本発明を適用することができる。
また、上述の実施形態においては、基板の表面が局所的に液体で覆われる液浸露光装置を採用しているが、本発明は、特開平6−124873号公報に開示されているような露光対象の基板表面の全体が液体で覆われる液浸露光装置にも適用可能である。
また、上述の実施形態においては、基板の表面が局所的に液体で覆われる液浸露光装置を採用しているが、本発明は、特開平6−124873号公報に開示されているような露光対象の基板表面の全体が液体で覆われる液浸露光装置にも適用可能である。
露光装置EXの種類としては、基板Pに半導体素子パターンを露光する半導体素子製造用の露光装置に限られず、液晶表示素子製造用又はディスプレイ製造用の露光装置や、薄膜磁気ヘッド、撮像素子(CCD)、マイクロマシン、MEMS、DNAチップ、あるいはレチクル又はマスクなどを製造するための露光装置などにも広く適用できる。
なお、本国際出願で指定又は選択された国の法令で許容される限りにおいて、上記各実施形態及び変形例で引用した露光装置などに関する全ての公開公報及び米国特許の開示を援用して本文の記載の一部とする。
露光装置EXは、各構成要素を含む各種サブシステムを、所定の機械的精度、電気的精度、光学的精度を保つように、組み立てることで製造される。これら各種精度を確保するために、この組み立ての前後には、各種光学系については光学的精度を達成するための調整、各種機械系については機械的精度を達成するための調整、各種電気系については電気的精度を達成するための調整が行われる。
各種サブシステムから露光装置への組み立て工程は、各種サブシステム相互の、機械的接続、電気回路の配線接続、気圧回路の配管接続等が含まれる。この各種サブシステムから露光装置への組み立て工程の前に、各サブシステム個々の組み立て工程があることはいうまでもない。各種サブシステムの露光装置への組み立て工程が終了したら、総合調整が行われ、露光装置全体としての各種精度が確保される。なお、露光装置の製造は温度およびクリーン度等が管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。
半導体デバイス等のマイクロデバイスは、図4に示すように、マイクロデバイスの機能・性能設計を行うステップ201、この設計ステップに基づいたマスク(レチクル)を製作するステップ202、デバイスの基材である基板を製造するステップ203、前述した実施形態の露光装置EXにより基板を露光する工程、露光した基板を現像する工程、現像した基板の加熱(キュア)及びエッチング工程などの基板処理プロセスを含むステップ204、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程を含む)205、検査ステップ206等を経て製造される。
Claims (15)
- 基板を露光する液浸露光装置に供給される露光用の液体を製造する液体製造装置であって、
前記露光用の液体の状態を計測する計測装置を備え、該計測装置の計測結果を前記露光装置に出力する液体製造装置。 - 前記液体は純水である請求項1記載の液体製造装置。
- 前記計測装置は、前記液体の性質、及び成分の少なくとも一方を計測する請求項1又は2記載の液体製造装置。
- 前記計測装置は、前記液体中のパーティクルの数、前記液体中の溶存気体濃度、前記液体の比抵抗値、前記液体中の全有機炭素、前記液体中のシリカ濃度の少なくとも一つを計測する請求項1〜3のいずれか一項記載の液体製造装置。
- 基板を露光する液浸露光装置であって、
液体を製造する液体製造装置と、前記液体製造装置で製造された液体の状態を計測する計測装置とを有する液体製造システムと、
前記液体製造システムからの送出された液体が流れる流路と、
前記流路の開閉を行うバルブとを備え、
前記液体製造システムから前記流路を介して前記基板上に供給された液体を介して前記基板に露光光が照射される露光装置。 - 前記計測装置の計測結果を記憶する記憶装置を備える請求項5の露光装置。
- 前記記憶装置は、前記計測結果を時間に対応付けて記憶する請求項6記載の露光装置。
- 前記計測装置の計測結果に基づいて、露光動作を制御する制御装置を備えたことを特徴とする請求項5〜7のいずれか一項記載の露光装置。
- 前記液体は純水である請求項5〜8のいずれか一項記載の露光装置。
- 前記計測装置は、前記液体の性質、及び成分の少なくとも一方を計測する請求項5〜9のいずれか一項記載の露光装置。
- 前記計測装置は、液体中のパーティクルの数、液体中の溶存気体濃度、液体の比抵抗値、液体中の全有機炭素、液体中のシリカ濃度の少なくとも一つを計測する請求項5〜10のいずれか一項記載の露光装置。
- 前記計測装置の計測結果に基づいて、前記バルブを用いて前記流路の開閉が制御される請求項5〜11のいずれか一項記載の露光装置。
- 前記液体製造装置から供給される液体の温度調整を行う液体調整装置をさらに備え、
前記バルブは、前記液体製造装置と前記液体調整装置との間に配置される請求項12記載の露光装置。 - 前記液体調整装置は、脱気装置を有する請求項13記載の露光装置。
- 請求項5〜14のいずれか一項記載の露光装置を用いて基板を露光することと、
該露光された基板を現像することと、
を含むデバイス製造方法。
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