JPWO2007015539A1 - クロスオーバノード検出前処理方法、この方法をコンピュータにより実行するためのクロスオーバノード検出前処理用プログラム、及びこの方法で用いられる移動端末 - Google Patents

クロスオーバノード検出前処理方法、この方法をコンピュータにより実行するためのクロスオーバノード検出前処理用プログラム、及びこの方法で用いられる移動端末 Download PDF

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Abstract

MNがハンドオーバをしてCRNを検出する際、入れ子のように重なっている集合(複数のネットワークレイヤ)のうち、いずれのレイヤまでCRNの検出のための処理を実行するかを決め、集合の最も外側に位置するレイヤから決められたレイヤまでのレイヤ数を決定することにより、CRN検出に時間がかからず、2重予約をできるだけ少なくすることができ、QoS破綻を避けることができるクロスオーバノード検出前処理方法などを提供する技術が開示され、その技術によれば移動端末10が、入れ子のように重なっている複数のネットワークレイヤのうち、いずれのネットワークレイヤまでクロスオーバノードの検出のための処理を実行するかを決め、複数のネットワークレイヤの最も外側に位置するネットワークレイヤから決められたネットワークレイヤまでのレイヤ数を決定するステップと、決定されたレイヤ数の情報を含むメッセージを生成するステップとを有する。

Description

本発明は、無線通信を行う移動端末(モバイルノード)のハンドオーバによるクロスオーバノード検出前処理方法、この方法をコンピュータにより実行するためのクロスオーバノード検出前処理用プログラム、及びこの方法で用いられる移動端末に関し、特に、次世代インターネットプロトコルであるモバイルIPv6(Mobile Internet Protocol version 6)プロトコルを利用した無線通信を行うモバイルノードにおけるハンドオーバによるクロスオーバノード検出前処理方法、この方法をコンピュータにより実行するためのクロスオーバノード検出前処理用プログラム、及びこの方法で用いられる移動端末に関する。
移動端末から無線ネットワークを通じてインターネットなどの通信ネットワークにアクセスするユーザに対して、移動しながらでもシームレスに通信ネットワークの接続を提供できる技術として、次世代インターネットプロトコルであるモバイルIPv6を利用したものが普及してきている。このモバイルIPv6を利用した無線通信システムについて、図11を参照しながら説明する。なお、以下に説明するモバイルIPv6の技術に関しては、例えば、下記の非特許文献1に開示されている。
図11に示す無線通信システムは、インターネットなどのIPネットワーク(通信ネットワーク)15、IPネットワーク15に接続する複数のサブネット(サブネットワークとも呼ばれる)20、30、これらの複数のサブネット20、30のいずれかに接続することが可能な移動端末(MN:Mobile Node)10を含んでいる。なお、図11では、複数のサブネット20、30として、2つのサブネット20、30が図示されている。
サブネット20は、IPパケット(パケットデータ)に対するルーティングを行うアクセスルータ(AR:Access Router)21、固有の無線カバーエリア(通信可能領域)28、29をそれぞれ形成する複数のアクセスポイント(AP:Access Point)22、23により構成されている。これらのAP22、23は、それぞれAR21に接続されており、AR21は、IPネットワーク15に接続されている。なお、図11では、複数のAP22、23として、2つのAP22、23が図示されている。また、サブネット30に関しても、AR31及び複数のAP32、33により、上述のサブネット20と同一の接続態様によって構成されている。
また、サブネット20の構成要素であるAR21と、サブネット30の構成要素であるAR31とは、IPネットワーク15を通じて通信を行うことが可能であり、すなわち、サブネット20とサブネット30とは、IPネットワーク15を通じてつながっている。
図11に示す無線通信システムにおいて、MN10が、無線カバーエリア29内でAP23との無線通信を開始したとする。このとき、MN10に割り当てられているIPv6アドレスが、サブネット20のIPアドレス体系に適さない場合、無線カバーエリア29内に存在するMN10は、AP23との間における無線通信を介して、サブネット20に適合したIPv6アドレス、すなわち気付アドレス(CoA:Care of Address)を取得する。
なお、MN10がCoAを取得する方法には、DHCPv6などの方法によりDHCPサーバからステートフルに割り当ててもらう方法と、サブネット20のネットワークプリフィックス及びプリフィックスレングスをAR21から取得し、MN10において、AR21から取得したネットワークプリフィックス及びプリフィックスレングスと、MN10のリンクレイヤアドレスなどとを組み合わせて、ステートレスにCoAを自動生成する方法とが存在する。
そして、MN10は、取得したCoAを自分のホームネットワーク上のルータ(ホームエージェント)や特定の通信相手(CN:Correspondent Node)に対して登録(BU:Binding Update)することによって、サブネット20内において、パケットデータの送信又は受信が行えるようになる。
これにより、所定の通信相手からMN10に対して送信されたパケットデータは、MN10のCoAに基づいて、AR21及びAP23を介して、MN10に伝えられる一方、MN10が所望の通信相手に対して送信したパケットデータは、AP23及びAR21を介して上記所望の通信相手に伝えられる。また、MN10あてにホームネットワークに送信されてきたパケットデータも、ホームエージェントに登録されたMN10のCoAに基づいてサブネット20のAR21に送られ、AP23を介してMN10に伝えられる。
上述のように、図11に示すモバイルIPv6を利用した無線通信システムは、MN10があるサブネットから別のサブネットにハンドオーバを行った場合でも、CoAを利用して、MN10における無線通信が継続されるよう構成されている。このハンドオーバ処理を高速化するための技術としては、例えば、下記の非特許文献2に開示されているファストハンドオーバ技術が知られている。
このファストハンドオーバ技術では、MN10がL2ハンドオーバを行う前に、MN10は、サブネット30で使用する新しい(New)CoA(以降、NCoAと呼ぶ)をあらかじめ取得して、このNCoAをAR21に通知することによって、AR21とAR31との間にトンネルを生成することが可能となり、MN10がL2ハンドオーバを行ってAP23からAP32に接続を切り換えてから、サブネット30に移動して、あらかじめ取得したNCoAを正式に登録(BU)するまでの間でも、サブネット20で使用していたMN10の古い(Previous)CoA(以降、PCoAと呼ぶ)あてに送られたパケットデータは、トンネル経由でAR31及びAP32を介してMN10に転送されるようになるとともに、MN10から送信されるパケットデータも、AP32及びAR31を介してトンネル経由でAR21に到達して、AR21から通信相手に送られるようになる。
一方、ネットワークを利用した通信においては、QoS(Quality of Service)保証を始めとしたサービス(本明細書では、こうしたサービスを付加的サービスと呼ぶことにする)が存在しており、こうした付加的サービスを実現するための様々な通信プロトコルが存在している。このような様々な通信プロトコルのうち、QoS保証をするためのプロトコルとして、例えば、RSVP(Resource Reservation Protocol)が挙げられる(例えば、下記の非特許文献3参照)。RSVPは、データの送信を行う送信側通信端末からデータの受信を行う受信側通信端末への経路(フロー)上における帯域予約を行うことによって、送信側通信端末から受信側通信端末に、データがスムーズに伝送されるようにするものである。
サブネット20、30間のハンドオーバを行うMN10に関しては、ハンドオーバ前に受けていたQoS保証を始めとする付加的サービスを、ハンドオーバ後においても継続して受けられなければならないという要請があるが、上述したRSVPは、特に下記の点において上記の要請を満たすことができず、MN10の移動に対応不可能である。図12は、従来の技術におけるRSVPがMNの移動に対応不可能であることを説明するための模式図である。
RSVPでは、MN10の通信相手端末60からMN10への2点間経路(end-to-end path)においてQoS経路が設定され、MN10及びCN60のアドレスに基づいて、2点間経路の間をつなぐ複数の中継ノード61によるデータ転送が行われる。したがって、例えば、MN10がサブネット20、30間でハンドオーバを行い、MN10のCoAが変更された場合には、QoS経路において、フローの変更に加えてアドレス変更に係る処理が行われる必要があるが、RSVPは、このような変更に対応できずに、結果的にQoS保証が破綻することとなる(第1の問題点:QoS経路の変更が困難)。さらに、新たにQoS経路が設定された場合でも、ハンドオーバ前後においてQoS経路が重複する部分が発生した場合には、この重複する部分において2重のリソース予約(double reservation)が起こってしまう可能性もある(第2の問題点:2重のリソース予約)。
上述のような問題点を解決するために、現在、IETF(Internet Engineering Task Force)において、NSIS(Next Step in Signaling)と呼ばれる新しいプロトコルを標準化するための議論が行われている(下記の非特許文献4参照)。このNSISは、モバイル環境において、QoS保証を始めとする様々な付加的サービスに特に有効であると期待されており、NSISにおいてQoS保証やモビリティサポートを実現するための要件や実現方法などが記載された文献も存在する(例えば、下記の非特許文献5〜11参照)。以下に、現在IETFのNSISワーキンググループでドラフト仕様となっているNSISの概要と、QoS経路確立の方法を説明する(非特許文献6及び非特許文献9参照)。
図13には、従来の技術におけるNSISのプロトコル構成を説明するために、NSIS及びその下位層のプロトコルスタックが図示されている。NSISプロトコル層はIP及び下位層のすぐ上に位置する。さらにNSISプロトコル層は、それぞれの付加的サービスを提供するためのシグナリングメッセージ生成、及びその処理を行うプロトコルであるNSLP(NSIS Signaling Layer Protocol)と、NSLPのシグナリングメッセージのルーティングを行うNTLP(NSIS Transport Layer Protocol)の2層からなる。NSLPには、QoSのためのNSLP(QoS NSLP)や、その他のある付加的サービス(サービスAやサービスB)のためのNSLP(サービスAのNSLP、サービスBのNSLP)など、様々なNSLPが存在している。
また、図14は、従来の技術におけるNSISのノードであるNEやQNEが「隣り合う」という概念を説明するための模式図である。図14に示すように、NSIS機能を持ったすべてのノード(NE:NSIS Entity)には、少なくともNTLPが実装されている。このNTLPの上には、NSLPが必ずしも存在しなくてもよく、また、1つ以上のNSLPが存在してもよい。なお、ここでは、特に、QoSのためのNSLPを持ったNEをQNE(QoS NSIS Entity)と呼ぶことにする。なお、NEになり得るのは端末やルータである。また、隣り合うNEの間には、NEではない複数のルータが存在することもあり得るし、隣り合うQNEの間には、NEではないルータ及びQoS NSLPを持たないNEが複数存在することもあり得る。
次に、従来のQoS経路確立方法(QoSリソース予約)の一例を、図15を用いて説明する。サブネット20でAR21に接続されているMN10は、ある目的(セッション)のために、CN60からデータを受信する予定であるか、若しくは受信している(受信中である)ものとする。MN10は、QoS経路の確立を行う場合には、QoS経路確立のためのRESERVEメッセージをCN60に向けて送信する。RESERVEメッセージには、CN60からのデータ受信のために所望されるQoSの情報(Qspec)が含まれている。送信されたRESERVEメッセージはAR21とNE62及びその他のNSIS機能を持たないルータ(不図示)を経由し、QNE63に到着する。QNE63のNSLPは、RESERVEメッセージ中に含まれるQspecに記されているQoSリソースを、このセッションのために予約する。QNE63を通過したRESERVEメッセージは、さらに、NE64やその他のNSISの機能を持たないルータ(不図示)を経由し、QNE65に到着する。QNE65においても、QNE63と同様の処理が行われ、QoSリソースの予約が行われる。この操作が繰り返され、最終的にRESERVEメッセージがCN60に届けられることによって、MN10とCN60との間において、QoS経路が確立される。
また、リソース予約を識別するために、フロー識別子(flow identifier)及びセッション識別子(session identifier)が使われる。フロー識別子はMN10のCoAやCN60のIPアドレスに依存するものであり、各QNE63、65は各データパケットの送信元・送信先のIPアドレスを確認することにより、このデータパケットに対するリソース予約の有無を知ることができる。なお、MN10が他のサブネットに移動してCoAが変わる場合には、MN10のCoAの変更に応じて、フロー識別子も変わる。一方、セッション識別子は、セッションのための一連のデータ伝送を識別するためのものであり、フロー識別子のように端末の移動に伴い変化するものではない。
また、任意の経路に対してQoSリソースの入手可能性などを調べる方法として、QUERYという手法が存在する。この方法は、例えば、MN10からCN60に対してQoS経路の確立が行われる際に、所望するQspecが各QNEで予約可能かどうかを前もって調べるための方法であり、所望するQspecが各QNEで予約可能かどうかを調べるためのQUERYメッセージが送信され、このQUREYメッセージの応答であるRESPONSEメッセージによって、その結果を受け取ることが可能である。なお、このQUERY及びRESPONSEメッセージにより、現在のリソース予約の状態が変わることは一切ない。また、QNEが他のQNEに対して何らかの通知を行うためには、NOTIFYメッセージの使用が可能である。このNOTIFYメッセージは、例えば、エラー通知などのために使われる。上記のRESERVE、QUERY、RESPONSE及びNOTIFYメッセージは、いずれもQoS保証のためのNSLPのメッセージであり、非特許文献6に記載されている。
次に、従来の技術において、MN10がサブネット20からサブネット30へ移動した際の、2重のリソース予約の回避方法を、図16を用いて説明する。MN10がCN60からデータを受信中であり、QoS経路(経路24)が確立されているとき、QNE63、QNE65及びQNE66には、それぞれMN10が所望したQoSリソースが予約されている。このときのフロー識別子とセッション識別子をそれぞれX、Yとする。実際、フロー識別子Xには、前述の通り、MN10の現在のIPアドレスと、CN60のIPアドレスとが含まれ、また、セッション識別子Yには、十分大きな任意の数値が設定されている。この状態で、MN10がサブネット30に移動した後、新しいQoS経路を確立するためにCN60にRESERVEメッセージを送る。なお、古い経路(経路24)は、MN10の移動後すぐに解放されることはない。
前述の通り、MN10の移動に伴ってフロー識別子は変わるので、経路24におけるフロー識別子Xと、経路34におけるフロー識別子(この経路34におけるフロー識別子をZとする)は、異なるものとなる。QNE67はどのインターフェースにもセッション識別子Yに対するリソース予約が無いので、新規の経路確立であると判断して、フロー識別子Z及びセッション識別子Yに対するリソース予約を行う。一方、QNE65及びQNE66には、セッション識別子Yに対するリソースの予約が存在している。QNE65やQNE66は、ここでフロー識別子を比較し、フロー識別子がXからZに変わっていることを確認することによって、MN10の移動に伴う新しい経路確立であると判断し、2重のリソース予約を避けるために、新しくリソースを予約することなく、古い予約を更新するなどの手段を取る。この古い経路と新しい経路とが交わり始めるQNEは、CRN(cross over node:クロスオーバノード)と呼ばれている。なお、CRNとは、実際に経路が交わり始めるルータ(図16ではNE64)を指す場合もあるが、QoS経路の議論を行う場合は、古い経路(経路24)と新しい経路(経路34)において、片方の隣り合うQNE(図16ではQNE66)は同じであるが、もう片方の隣り合うQNE(図16ではQNE63とQNE67)は異なっているようなQNE(図16ではQNE65)を指す。
このように、CRNはハンドオーバの際に2重のリソース予約を避けるために重要な役割を果たす。そのため、CRNを発見することはハンドオーバにおいて重要な問題の1つである。
ここで、ネットワーク内でのシグナリングなどを減らすため、多数フローにおける予約を一緒にまとめる(入れ子集合させる)ことが考えられる。図17には入れ子集合予約の例を示す。CN60とMN10との間(end-to-end)におけるフロー予約は、通常どおり開始される。アグリゲーターでは入れ子集合フローの予約が開始される。アグリゲーターは、入れ子集合予約においてQoS NSIS Initiator(QNI)として振る舞う。アグリゲーターは、個別フロー予約の代わりに入れ子集合予約(例えば、トンネルなど)のためのフローIDを有している。また、入れ子集合予約として振る舞う際に用いられるマーキングは、中間のルータが個別フロー予約を調べる必要がないようにするために用いられる。デアグリゲーターは、end-to-endにおけるフロー予約の次のQNEとなる。デアグリゲーターは、入れ子集合予約においてQoS NSIS Responder(QNR)として振る舞う。
D. Johnson, C. Perkins and J. Arkko, "Mobility Support in IPv6", draft-ietf-mobileip-ipv6-24, June 2003 Rajeev Koodli "Fast Handovers for Mobile IPv6", draft-ietf-mobileip-fast-mipv6-08, October 2003 R. Braden, L. Zhang, S. Berson, S. Herzog and S. Jamin, "Resource ReSerVation Protocol - Version 1 Functional Specification", RFC 2205, September 1997 NSIS WG http://www.ietf.org/html.charters/nsis-charter.html) H. Chaskar, Ed, "Requirements of a Quality of Service (QoS) Solution for Mobile IP", RFC3583, September 2003 Sven Van den Bosch, et al.,"NSLP for Quality-of-Service signalling", draft-ietf-nsis-qos-nslp-05.txt, October 2004 X. Fu, H. Schulzrinne, H. Tschofenig, "Mobility issues in Next Step signaling", draft-fu-nsis-mobility-01.txt, October 2003 Roland Bless, et. Al., "Mobility and Internet Signaling Protocol", draft-manyfolks-signaling-protocol-mobility-00.txt, January 2004 R. Hancock et al.,"Next Steps in Signaling: Framework", draft-ietf-nsis-fw-07.txt, November 2004 S. Lee, et al., "Applicability Statement of NSIS Protocols in Mobile Environments", draft-ietf-nsis-applicability-mobility-signaling-00.txt, October 2004 M. Brunner (Editor), "Requirements for Signaling Protocols", RFC3726, April 2004 T.Ue,T.Sanda,K.Honma,"QoS Mobility Support with Proxy-assisted Fast Crossover Node Discovery", WPMC2004,September 2004
図17で説明した例と上述したアグリゲーターのない例との主な違いは、入れ子集合予約のためのフローIDがend-to-end予約におけるフローIDと異なるところである。入れ子集合予約は、end-to-end予約とは独立して更新することが可能である。MNがハンドオーバをし、CRN検出を開始すると、アグリゲーター又はデアグリゲーターは、実際のCRNは集合の中に存在するがend-to-end予約におけるCRNとして検出する。この場合、2重予約がend-to-end予約におけるCRNと実際のCRNとの間に起こる。CRN検出は2重予約を避けるためにも入れ子集合になった内側まで行う必要がある。しかしながら、入れ子集合におけるCRN検出を完全に行うには時間がかかり、QoSハンドオーバにおける遅延の原因にもなる。結果としてQoSの破綻が起こってしまう。
本発明は、上記の問題点に鑑み、移動端末がハンドオーバをしてCRNを検出する際、入れ子のように重なっている集合(複数のレイヤ)のうち、いずれのレイヤまでCRNの検出のための処理を実行するかを決め、集合(複数のレイヤ)の最も外側に位置するレイヤから決められたレイヤまでのレイヤ数を決定することにより、CRN検出に時間がかからず、2重予約をできるだけ少なくすることができ、QoS破綻を避けることができるクロスオーバノード検出前処理方法、その方法をコンピュータにより実行するためのクロスオーバノード検出前処理用プログラム、及びこの方法で用いられる移動端末を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明によれば、それぞれがサブネットを構成する複数のアクセスルータが、複数のネットワークレイヤが入れ子のように重なって構成された通信ネットワークを介して接続されており、固有の通信可能領域を形成するアクセスポイントが前記複数のアクセスルータのそれぞれに少なくとも1つ以上接続されている通信システムで、前記通信可能領域内で前記アクセスポイントとの無線通信を通じて、前記アクセスポイントが接続されている前記アクセスルータとの通信を行うよう構成されている移動端末が、移動により、現在通信中のアクセスポイントから別のアクセスポイントへ接続が切り替わる場合の、前記通信ネットワーク上の新旧の通信経路が交わり、かつ分岐するクロスオーバノードを検出するために必要な情報を取得するクロスオーバノード検出前処理方法であって、前記移動端末が、入れ子のように重なっている前記複数のネットワークレイヤのうち、いずれのネットワークレイヤまで前記クロスオーバノードの検出のための処理を実行するかを決め、前記複数のネットワークレイヤの最も外側に位置するネットワークレイヤから決められた前記ネットワークレイヤまでのレイヤ数を決定するステップと、決定された前記レイヤ数の情報を含むメッセージを生成するステップとを有するクロスオーバノード検出前処理方法が提供される。この構成により、CRN検出に時間がかからず、2重予約をできるだけ少なくすることができ、QoS破綻を避けることができる。なお、ネットワークレイヤとは、後述するend-to-end層やネスト層を言い、コンピュータの持つべき通信機能を階層構造に分割したOSIモデルにおける層とは異なる。以下ではネットワークレイヤを単にレイヤとも言う。
また、本発明のクロスオーバノード検出前処理方法において、前記複数のネットワークレイヤの最も外側に位置するネットワークレイヤから決められた前記ネットワークレイヤまでのレイヤ数が、前記通信ネットワークを管理する管理装置によって決定されることは、本発明の好ましい態様である。この構成により、通信ネットワーク側でレイヤ数を決定することが可能となる。
また、本発明のクロスオーバノード検出前処理方法において、前記複数のネットワークレイヤの最も外側に位置するネットワークレイヤから決められた前記ネットワークレイヤまでのレイヤ数が、少なくとも前記通信ネットワークリソース、前記通信ネットワークのポリシー、QoS要求の情報に基づいて決定されることは、本発明の好ましい態様である。この構成により、より適切なレイヤ数を決定することができる。
また、本発明のクロスオーバノード検出前処理方法において、前記クロスオーバノードの検出のための処理を実行する際に基礎となる、前記入れ子のように重なっている前記複数のネットワークレイヤの数が、前記移動端末によって送信される前記複数のネットワークレイヤの数を検出するためのレイヤ数検出メッセージを受信する、前記複数のネットワークレイヤの各ネットワークレイヤのエッジに位置するエッジノードが、前記レイヤ数検出メッセージを受信したときに、前記レイヤ数検出メッセージに含まれる、上位のネットワークレイヤの数を示すネストカウントの値に1を加える前記レイヤ数検出メッセージに基づいて検出されることは、本発明の好ましい態様である。この構成により、通信ネットワーク全体のレイヤ数を把握することができる。なお、ネットワークレイヤのエッジに位置するエッジノードとは、後述するアグリゲーター又はデアグリゲーターを言う。
また、本発明によれば、上記発明のいずれかに記載のクロスオーバノード検出前処理方法をコンピュータにより実行するためのクロスオーバノード検出前処理用プログラムが提供される。この構成により、CRN検出に時間がかからず、2重予約をできるだけ少なくすることができ、QoS破綻を避けることができる。
また、本発明によれば、それぞれがサブネットを構成する複数のアクセスルータが、複数のネットワークレイヤが入れ子のように重なって構成された通信ネットワークを介して接続されており、固有の通信可能領域を形成するアクセスポイントが前記複数のアクセスルータのそれぞれに少なくとも1つ以上接続されている通信システムで、前記通信可能領域内で前記アクセスポイントとの無線通信を通じて、前記アクセスポイントが接続されている前記アクセスルータとの通信を行うよう構成されている移動端末が、移動により、現在通信中のアクセスポイントから別のアクセスポイントへ接続が切り替わる場合の、前記通信ネットワーク上の新旧の通信経路が交わり、かつ分岐するクロスオーバノードを検出するために必要な情報を取得するクロスオーバノード検出前処理方法で用いられる前記移動端末であって、入れ子のように重なっている前記複数のネットワークレイヤのうち、いずれのネットワークレイヤまで前記クロスオーバノードの検出のための処理を実行するかを決め、前記複数のネットワークレイヤの最も外側に位置するネットワークレイヤから決められた前記ネットワークレイヤまでのレイヤ数を決定する決定手段と、決定された前記レイヤ数の情報を含むメッセージを生成するメッセージ生成手段とを備える移動端末が提供される。この構成により、CRN検出に時間がかからず、2重予約をできるだけ少なくすることができ、QoS破綻を避けることができる。
また、本発明の移動端末における前記決定手段が、前記複数のネットワークレイヤの最も外側に位置するネットワークレイヤから決められた前記ネットワークレイヤまでのレイヤ数を、少なくとも前記通信ネットワークリソース、前記通信ネットワークのポリシー、QoS要求の情報に基づいて決定することは、本発明の好ましい態様である。この構成により、より適切なレイヤ数を決定することができる。
また、本発明の移動端末において、前記クロスオーバノードの検出のための処理を実行する際に基礎となる、前記入れ子のように重なっている前記複数のネットワークレイヤの数が、前記メッセージ生成手段によって生成された前記複数のネットワークレイヤの数を検出するためのレイヤ数検出メッセージを受信する、前記複数のネットワークレイヤの各ネットワークレイヤのエッジに位置するエッジノードが、前記レイヤ数検出メッセージを受信したときに、前記レイヤ数検出メッセージに含まれる、上位のネットワークレイヤの数を示すネストカウントの値に1を加える前記レイヤ数検出メッセージに基づいて検出されることは、本発明の好ましい態様である。この構成により、通信ネットワーク全体のレイヤ数を把握することができる。
本発明のクロスオーバノード検出前処理方法、その方法をコンピュータにより実行するためのクロスオーバノード検出前処理用プログラム、及びこの方法で用いられる移動端末は、上記構成を有し、移動端末がハンドオーバをしてCRNを検出する際、入れ子のように重なっている集合(複数のネットワークレイヤ)のうち、いずれのネットワークレイヤまでCRNの検出のための処理を実行するかを決め、集合の最も外側に位置するネットワークレイヤから決められたネットワークレイヤまでのレイヤ数を決定することにより、CRN検出に時間がかからず、2重予約をできるだけ少なくすることができ、QoS破綻を避けることができる。
本発明の実施の形態における通信ネットワークの構成を示す模式図 本発明の実施の形態における通信ネットワークの入れ子集合予約を示す模式図 本発明の実施の形態に係る移動端末の構成を示す構成図 本発明の実施の形態に係るクロスオーバノード検出前処理のフローについて説明するためのフローチャート 本発明の実施の形態の新たな上流リンクパスにおけるCRN検出の一例を説明するためのシーケンスチャート 本発明の実施の形態におけるQUERYとRESERVEメッセージを使った状態予約の手続きの一例について説明するためのシーケンスチャート 本発明の実施の形態における通信ネットワークのレイヤ数の検出方法を説明するためのシーケンスチャート 本発明の実施の形態における通信ネットワークのレイヤ数の他の検出方法を説明するためのシーケンスチャートである。 本発明の実施の形態における通信ネットワークのレイヤ数の他の検出方法を説明するためのシーケンスチャート 本発明の実施の形態における通信ネットワークのレイヤ数の他の検出方法を説明するためのシーケンスチャート 本発明及び従来の技術に共通した無線通信システムの構成を示す模式図 従来の技術におけるRSVPがMNの移動に対応不可能であることを説明するための模式図 従来の技術におけるNSISのプロトコル構成を説明するための模式図 従来の技術におけるNSISのノードであるNEやQNEが「隣り合う」という概念を説明するための模式図 従来の技術におけるNSISで、どのようにQoSリソース予約が行われるかを示す模式図 従来の技術におけるNSISにおいて、どのように2重のリソース予約を回避するとされているかを説明するための模式図 通信ネットワークが入れ子状態にある場合の入れ子集合予約の一例を説明するための模式図
以下、本発明の実施の形態について図1から図10を用いて説明する。図1は本発明の実施の形態における通信ネットワークの構成を示す模式図である。図2は本発明の実施の形態における通信ネットワークの入れ子集合予約を示す模式図である。図3は本発明の実施の形態に係る移動端末の構成を示す構成図である。図4は本発明の実施の形態に係るクロスオーバノード検出前処理のフローについて説明するためのフローチャートである。図5は本発明の実施の形態の新たな上流リンクパスにおけるCRN検出の一例を説明するためのシーケンスチャートである。図6は本発明の実施の形態におけるQUERYとRESERVEメッセージを使った状態予約の手続きの一例について説明するためのシーケンスチャートである。
図7は本発明の実施の形態における通信ネットワークのレイヤ数の検出方法を説明するためのシーケンスチャートである。図8は本発明の実施の形態における通信ネットワークのレイヤ数の他の検出方法を説明するためのシーケンスチャートである。図9は本発明の実施の形態における通信ネットワークのレイヤ数の他の検出方法を説明するためのシーケンスチャートである。図10は本発明の実施の形態における通信ネットワークのレイヤ数の他の検出方法を説明するためのシーケンスチャートである。
まず、本発明の実施の形態における通信ネットワークの構成について図1を用いて説明する。図1に示すように、MN10とCN60との間における通信ネットワークは入れ子になった複数のレイヤ(ここでは、ネストとも言う)から構成されており、図1では3つのレイヤ(end-to-end、ネストB、ネストC)から構成されている。その構成の様子を図2に示す。QNE-B0、QNE-B1、QNE-B2はネストBにおけるアグリゲーター/デアグリゲーターに相当する位置にある。QNE-C0、QNE-C1、QNE-C2はネストCにおけるアグリゲーター/デアグリゲーターに相当する位置にある。この場合、実際のCRNはQNE-C3である。
現在、MN10は、ハンドオーバする前のパス(QNE-A0−QNE-B0−QNE-C0−QNE-C3−QNE-C2−QNE-B2−QNE-A2)に沿ってCN60と通信を行っているとする。そして、MN10がハンドオーバをすると、MN10は新たなパス(QNE-A1−QNE-B1−QNE-C1−QNE-C3−QNE-C2−QNE-B2−QNE-A2)に沿ってCN60と通信を行うことになる。end-to-endにおける予約状態は、それぞれハンドオーバ前ではQNE-A0、QNE-B0、QNE-B2、QNE-A2、ハンドオーバ後ではQNE-A1、QNE-B1、QNE-B2、QNE-A2となっている。end-to-endの場合にCRN検出が行われると、QNE-B2がCRNとして検出される。この場合の2重予約はQNE-B2と実際のCRN(QNE-C3)との間で起こる。
MN10が更にCRN検出をすることを決めるのであれば、検出の処理はネストBにおいてもなされる。予約状態は、ハンドオーバ前ではQNE-B0、QNE-C0、QNE-C2、QNE-B2、ハンドオーバ後ではQNE-B1、QNE-C1、QNE-C2、QNE-B2とそれぞれなっている。この場合、QNE-C2がCRNとして検出され、2重予約はQNE-C2と実際のCRN(QNE-C3)との間で起こる。実際のCRN(QNE-C3)を検出するにはネストCまで検出処理を行わなければならない。そのときの予約状態は、ハンドオーバ前ではQNE-C0、QNE-C3、QNE-C2、ハンドオーバ後ではQNE-C1、QNE-C3、QNE-C2とそれぞれなっている。これにより、QNE-C3がCRNとして検出され、QNE-C3が実際のCRNとなる。結果として、CRNの検出処理はこの実施の形態の場合、3回繰り返す必要がある。この繰り返す回数に関しては、通信ネットワークのリソース、通信ネットワークのポリシー、QoS要求などに基づいてMN10又は通信ネットワーク側(例えば、通信ネットワークを管理する管理装置など)によって決定される。なお、この決定された回数の情報は、CRN検出のための初期のシグナリングに含まれる。
次に、本発明の実施の形態に係る移動端末(MN10)の構成について図3を用いて説明する。なお、図3では、MN10が有する各機能がブロックにより図示されているが、これらの各機能はハードウェア及び/又はソフトウェアによって実現可能である。図3に示すように、MN10は、受信手段300、決定手段301、メッセージ生成手段302、送信手段303、情報格納手段304から構成されている。受信手段300は、例えばMN10自身の通信相手となるCN60から送信されたメッセージやデータなどを受信する手段である。また、送信手段303は、例えば後述するメッセージ生成手段302によって生成されたメッセージやその他のデータなどを送信する手段である。
決定手段301は、図1で示した通信ネットワークのように、入れ子のように重なっている複数のレイヤのうち、いずれのレイヤまでCRNの検出のための処理を実行するかを決め、複数のレイヤの最も外側に位置するレイヤ(図1の場合、end-to-end)から決められたレイヤまでのレイヤ数(以下、CRNの検出のための処理を行わせるレイヤまでのレイヤ数とも言う)を決定する手段である。なお、決定手段301は、複数のレイヤの最も外側に位置するレイヤから決められたレイヤまでのレイヤ数を、例えば通信ネットワークのリソース、通信ネットワークのポリシー、QoS要求の情報に基づいて決定する。また、複数のレイヤの最も外側に位置するレイヤから決められたレイヤまでのレイヤ数を決定手段301が決定するのではなく、例えば通信ネットワークを管理する側の不図示の管理装置などが決定するようにしてもよい。
メッセージ生成手段302は、決定されたレイヤ数の情報を含むメッセージを生成する手段である。生成されるメッセージには、決定されたレイヤ数の情報以外に、例えばMN10を識別するための識別情報、タイムアウト情報などが含まれるようにしてもよい。ここで、タイムアウト情報とは、決定されたレイヤ数までのCRN検出の処理が終わらなくても強制的に処理を打ち切らせる時間を言い、例えば処理開始から30秒などといった情報である。タイムアウト情報の設定により、時間のかかるCRN検出によるQoSハンドオーバの遅延を解消することが可能となる。なお、CRNの検出のための処理を行わせるレイヤまでのレイヤ数を決定せず、メッセージにCRNの検出のための処理を行わせるレイヤまでのレイヤ数を挿入しないでタイムアウト情報のみを挿入したメッセージを生成するようにしてもよい。
次に、本発明の実施の形態に係るクロスオーバノード検出前処理のフローについて図4を用いて説明する。まず、MN10が現在接続しているQNE-A0からハンドオーバをしてQNE-A1に接続する場合に、MN10は、例えば通信ネットワークのリソース、通信ネットワークのポリシー、QoS要求の情報に基づいて、CRNの検出のための処理を行わせるレイヤまでのレイヤ数を決定する(ステップS401)。MN10は、決定されたレイヤ数の情報を含むメッセージを生成する(ステップS402)。そして、MN10は、例えばQNE機能を有する新たな接続先のサブネットのNAR(New Access Router)であって、CRN検出の処理のプロキシとして振る舞うNARに対して生成されたメッセージを送信する(ステップS403)。なお、CRNの検出のための処理を行わせるレイヤまでのレイヤ数は、MN10が決定するのではなく、通信ネットワークを管理する不図示の管理装置が決定をしてNARに送信するようにしてもよい。
このように、CRNの検出のための処理を行わせるレイヤまでのレイヤ数を決定して、決定されたレイヤ数をNARに送信することにより、NARは受信したレイヤ数に基づいてCRN検出の処理を開始する。CRNを検出する方法は1つに限られるものではなく、様々な方法で検出することができる。以下では、CRNの検出の方法の一例として、非特許文献12に示された、WPMC2004という国際会議において2004年9月に発表されたQoS Mobility Support with Proxy-assisted Fast Crossover Node Discoveryに記載された方法を挙げて説明する。
ここでは、拡張されたQoS NSLPメッセージを使ったCRN検出の手続きの一例について図5を用いて説明する。図5は新しい上流リンクパスにおけるCRN検出のシーケンスチャートである。図5のシーケンスチャートは上述した図1の通信ネットワークに基づくものであり、プロキシは図1に示すQNE-A1として説明する。まず、MN10は、QUERY(メッセージ)をQNE-A1(以下、プロキシとも言う)に送信する(ステップS501)。このとき、上述したレイヤの数の情報を含んだメッセージ(以下、メッセージAとも言う)もプロキシに送信される。また、MN10は、そのとき、実際のハンドオーバの前に新たな上流リンクパスに沿ってリソース情報を集めるようにプロキシに要求する。QUERYメッセージは、従来のパラメータに加えて、上流リンク(MN10からCN60)と下流リンク(CN60からMN10)における現在のフロー識別子とセッション識別子とを含んでいる。
そして、MN10からQUERYメッセージを受信すると、プロキシはCN60に対してQUERYメッセージを転送する(ステップS502)。このとき、メッセージAもQUERYメッセージと同様に転送する。なお、レイヤ数の情報をQUERYメッセージに含めるようにしてもよい。また、CN60のIPアドレスはフロー識別子に含まれている。上流リンクのend-to-endレイヤ上に位置するQNEは、QUERYメッセージとメッセージAを取得し、QUERYメッセージにリソースが利用可能である旨の情報を付加し、メッセージAに含まれるレイヤ数の情報に基づいてQUERYメッセージとメッセージAを転送する(ステップS503)。それと同時にそれぞれのQNEは、QUERYメッセージのフロー識別子とセッション識別子のペアが上流リンクで存在する予約状態と合う(マッチする)か否かをチェックする。もし合えば、QNEはQUERYメッセージにインターフェースのIPアドレスを付加する(ステップS504)。QUERYメッセージとメッセージAがCN60に到達したとき、QUERYメッセージは、end-to-endレイヤ上において現在の上流リンクパス(MN10からCN60)と新たな上流リンクパス(プロキシからCN60)の間でオーバーラップしている(重なっている)インターフェースのIPアドレスを含んでいる。
ここで、メッセージAに含まれるレイヤ数の情報が図1に示すネストBまでのCRN検出の処理をさせる旨の情報である場合を考える。このとき、QNE-B1はQUERYメッセージにリソースが利用可能である旨の情報を付加し、メッセージAに含まれるレイヤ数の情報に基づいてQUERYメッセージとメッセージAを転送する。そうすると、転送されたQUERYメッセージとメッセージAはQNE-B2に到達する。そして、QNE-B2はQUERYメッセージにリソースが利用可能である旨の情報及びインターフェースのIPアドレスを付加し、上流リンクに転送する。それと同時にQNE−B2は、メッセージAに含まれるレイヤ数の情報に基づいてネストB内のCRN検出を実施することを決定し(ステップS505)、処理を開始するためのメッセージをQNE−B1に向けて送信する(ステップS506)。
このメッセージ(QUERY−trg)は、ネストB内のCRN検出に必要な情報として、QNE−B0とQNE−B2との間で確立されているフロー識別子とセッション識別子を含んでいる。また、メッセージAも同様に送信される。なお、メッセージAに含まれるレイヤ数の情報を、QUERY−trgメッセージに含めてもよい。QUERY−trgメッセージ及びメッセージAを受信したQNE−B1は、識別子情報及びレイヤ数情報を含んだQUERYメッセージを、QNE−B2に向けてネストBレイヤ上を転送させる(ステップS507)。ネストBレイヤでは、QNE−C2においてフロー識別子とセッション識別子のペアがマッチするため、QNE−C2はリソースが利用可能である旨の情報とともにインターフェースのIPアドレスをQUERYメッセージに付加し、上流リンクに転送する。
それと同時にQNE−C2は、メッセージAに含まれるレイヤ数の情報に基づいてネストC内のCRN検出を実施しないことを決定する(ステップS508)。ネストBレイヤ上のQUERYメッセージを受信したQNE−B2は、QUERYメッセージ内のリソース利用可能情報とIPアドレス情報をRESPONSEメッセージに付加し(ステップS509)、QNE−B1に対して送信する(ステップS510)。RESPONSEメッセージは、ネストB上のQUERYメッセージにおける逆方向のパスに沿ってQNE−B1に届けられる。RESPONSEメッセージを受信すると、QNE−B1は付加されたIPアドレスの情報から最初に付加されたIPアドレスを抽出することにより、ネストBレイヤ上のCRN(QNE−C2)を検出する(ステップS511)。
end-to-endレイヤ上においても、同様の処理が行われる。QUERYメッセージを受信すると、CN60はRESPONSEメッセージをプロキシに対して送信する(ステップS512)。RESPONSEメッセージには、上流リンクにおける、集められたリソースが利用可能である旨の情報と、QUERYメッセージに付加されたIPアドレスの情報が含まれている。RESPONSEメッセージは、QUERYメッセージにおける逆方向のパスに沿ってプロキシに届けられる。RESPONSEメッセージを受信すると、プロキシは付加されたIPアドレスの情報から最初に付加されたIPアドレスを抽出することにより上流リンクのCRN(QNE−B2)を検出する。また、プロキシは新たな上流リンクパス上における、集められたリソースが利用可能である旨の情報を得ることもできる。
RESPONSEメッセージの伝達と平行して、CN60はプロキシにQUERYメッセージとメッセージAをend-to-endレイヤ上において送信する。このQUERYメッセージは下流リンクにおける現在のフロー識別子とセッション識別子を含み、それらは上流リンクQUERYメッセージから抽出される。上流リンクにおける方法と同様に、下流リンクのシグナリングパス上におけるそれぞれのQNEはQUERYメッセージを取得し、リソースが利用可能である旨の情報を付加し、メッセージAに含まれるレイヤ数の情報に基づいてQUERYメッセージとメッセージAを転送する。それと同時に、それぞれのQNEは、QUERYメッセージのフロー識別子とセッション識別子のペアが下流リンクで存在する予約状態と合う(マッチする)か否かをチェックする。
もし合えば、QNEはQUERYメッセージにインターフェースのIPアドレスを付加する。QUERYメッセージがプロキシに到達したとき、QUERYメッセージは、end-to-endレイヤ上において現在の下流リンクパス(CN60からMN10)と新たな下流リンクパス(CN60からプロキシ)の間でオーバーラップしている(重なっている)インターフェースのIPアドレスを含んでいる。プロキシは、付加されたIPアドレスの情報から最後に付加されたIPアドレスを抽出することにより下流リンクのCRNを検出する。また、プロキシは新たな下流リンクパス上における、集められたリソースが利用可能である旨の情報を得ることもできる。下流リンクにおけるネストBレイヤ上のCRN検出においても上流リンクにおけるCRN検出と同様に考えられる。
プロキシは、end-to-endレイヤ上に対して、ハンドオーバ後に実際の予約におけるCRNやリソースの利用可能性の情報を保持する。プロキシは、MN10がハンドオーバ先の決定でリソースが利用可能である旨の情報を利用できるようにMN10にRESPONSEメッセージを送信するようにしてもよい。また、QNE−B1は、ネストBレイヤに対して、ハンドオーバ後の実際の予約におけるCRNやリソースの利用可能性の情報を保持する。
上述した方法はハンドオーバ前のCRN検出の手続き(方法)である。上述した方法は、プロキシとCN60がCRN検出と平行して予約を開始することができる。以下では、QUERYメッセージとRESERVEメッセージを使った状態の予約の手続きの一例について図6を用いて説明する。図6は新たな上流リンクパスにおける状態の予約のシーケンスチャートである。まず、MN10は、上述した方法のQUERYメッセージをプロキシに送信する(ステップS601)。このとき、QUERYメッセージにはハンドオーバ先で使用するNCoAが含まれている。また、上述した方法と同様に、レイヤの数の情報を含んだメッセージAもプロキシに送信される。
プロキシは、受信したNCoAでDAD(Duplicate Address Detection:2重アドレス検出)を行い、パスすれば(問題がなければ)プロキシはNCoAの情報を含めてCN60に向けてQUERYメッセージを送信する(ステップS602)。それぞれのQNEは上述したCRN検出と同様の方法を行う。QUERYメッセージから、CN60はend-to-endレイヤ上における上流リンクのCRN(QNE−B2)を検出し、予約のための新たなフロー識別子がNCoAから得られる(ステップS609)。同様に、QNE−B2はネストBレイヤ上における上流リンクのCRN(QNE−C2)を検出する。CN60はQUERYメッセージにおける逆方向のパスに沿って、RESPONSEメッセージの代わりにRESERVEメッセージをend-to-endレイヤ上に送信する(ステップS610)。QNE−B2はRESERVEメッセージを受信すると、end-to-endレイヤのためのRESERVEメッセージをQNE−B1に送信するとともに、ネストBレイヤのためのRESERVEメッセージをQNE−B1に向けて送信する。
インターフェースがオーバーラップしている(すなわち、end-to-endレイヤ上ではCN60からCRNであるQNE−B2までの間、また、ネストBレイヤ上ではQNE−B2からCRNであるQNE−C2までの間の)QNEは、2重予約を避けるために予約状態を更新する。新たな上流リンクパス上(end-to-endレイヤ上ではCRNであるQNE−B2からプロキシまでの間、また、ネストBレイヤ上ではCRNであるQNE−C2からQNE−B1までの間)における他のQNEは新たな予約状態を生成する。このようにして新たな下流リンクパスにおいても同様の方法で予約状態の更新や生成を行うことができる。MN10が実際のハンドオーバを行うときに、新たな予約状態はMN10とプロキシとの間で生成される。そして、結果として新たなend-to-endのQoSパスが構築される。
ここで、MN10又は通信ネットワークを管理する側の不図示の管理装置が、CRNの検出のための処理を行わせるレイヤまでのレイヤ数を決定する際に基礎となる通信ネットワークのレイヤ数(ネスト数とも言う)の検出方法について以下に4つ述べる。
1つ目は、アグリゲーターがQUERYを受信したときにカウントする方法である。具体的に図7を用いて説明する。なお、以下で説明する4つの検出方法におけるQUERY(QUERYメッセージ)にはカウントしたネストの数を示すネストカウント(すなわち、上位のネットワークレイヤの数を示すネストカウント)を設ける。なお、ここでのQUERYは、上述したレイヤ数検出メッセージに相当し、このメッセージはMN10のメッセージ生成手段302によって生成され、送信手段303によって送信される。図7に示すように、MN10(例えば、メッセージ生成手段302)はネストカウントをリセット(ネストカウント=0)する(ステップS701)。MN10はネストカウントをリセットしたQUERYをプロキシ(QNE−A1)に送信する。QUERYを受信したプロキシはQUERYをQNE−B1に転送する。ネストBのアグリゲーターであるQNE−B1は、ネストカウント=1とカウントアップする(ステップS702)。すなわち、ネストカウントの値に1を加える。
QNE−B1はカウントアップしたQUERYをQNE−B2に転送する。QUERYを受信したQNE−B2はその応答としてQUERY−trgをQNE−B1に送信する。QUERY−trgを受信したQNE−B1は、更なるネストがあるかを検出するためQUERYをQNE−C1に送信する。QUERYを受信した、ネストCのアグリゲーターであるQNE−C1はネストカウント=2とカウントアップする(ステップS703)。QNE−C1はカウントアップしたQUERYをQNE−C2に転送する。QUERYを受信したQNE−C2はその応答としてQUERY−trgをQNE−C1に送信する。QUERY−trgを受信したQNE−C1は、更なるネストがあるかを検出するためQUERYをQNE−C3に送信する。
この例では、QNE−C3はネストC内にありQUERYをQNE−C2に転送する。QNE−C2は受信したQUERYをCN60に向けて転送する。そして、QUERYを受信したCN60は、例えばカウントされたネスト数の情報を含めたRESPONSE(RESPONSEメッセージ)をMN10に向けて送信する。これにより、MN10は通信ネットワークのレイヤ数を検出することができる。なお、このときQUERYに対するRESPONSE要求は、最上層のQUERYにのみ付加される。後述する3つの検出方法においても同様である。
2つ目は、デアグリゲーターがQUERYを受信したときにカウントする方法である。具体的に図8を用いて説明する。図8に示すように、MN10はネストカウントをリセット(ネストカウント=0)する(ステップS801)。MN10はネストカウントをリセットしたQUERYをプロキシ(QNE−A1)に送信する。QUERYを受信したプロキシはQUERYをQNE−B1に転送する。QNE−B1は受信したQUERYをQNE−B2に転送する。QUERYを受信した、ネストBのデアグリゲーターであるQNE−B2はネストカウント=1とカウントアップする(ステップS802)。
QNE−B2は受信したQUERYの応答として、ネストカウントの情報を含めたQUERY−trgをQNE−B1に送信する。QUERY−trgを受信したQNE−B1は、ネストカウントの情報を含めたQUERYをQNE−C1に送信する。QUERYを受信したネストCのエッジに位置するQNE−C1は、QNE−C2にQUERYを転送する。QUERYを受信した、ネストCのデアグリゲーターであるQNE−C2はネストカウント=2とカウントアップする(ステップS803)。QUERYを受信したQNE−C2はその応答としてQUERY−trgをQNE−C1に送信する。QUERY−trgを受信したQNE−C1は、更なるネストがあるかを検出するためQUERYをQNE−C3に送信する。
この例では、QNE−C3はネストC内にありQUERYをQNE−C2に転送する。QNE−C2は受信したQUERYをCN60に向けて転送する。そして、QUERYを受信したCN60は、例えばカウントされたネスト数の情報を含めたRESPONSEをMN10に向けて送信する。
3つ目は、アグリゲーターがQUERY−trgを受信したときにカウントする方法である。具体的に図9を用いて説明する。図9に示すように、MN10はネストカウントをリセット(ネストカウント=0)する(ステップS901)。MN10はネストカウントをリセットしたQUERYをプロキシ(QNE−A1)に送信する。QUERYを受信したプロキシはQUERYをQNE−B1に転送する。QNE−B1は受信したQUERYをQNE−B2に転送する。QUERYを受信したQNE−B2はその応答としてQUERY−trgをQNE−B1に送信する。
QUERY−trgを受信した、ネストBのアグリゲーターであるQNE−B1はネストカウント=1とカウントアップする(ステップS902)。そして、QNE−B1はQUERYをネストCのQNE−C1に送信する。QNE−C1は受信したQUERYをQNE−C2に転送する。QNE−C2はその応答としてQUERY−trgをQNE−C1に送信する。QUERY−trgを受信した、ネストCのアグリゲーターであるQNE−C1はネストカウント=2とカウントアップする(ステップS903)。QNE−C1は、更なるネストがあるかを検出するためQUERYをQNE−C3に送信する。
この例では、QNE−C3はネストC内にありQUERYをQNE−C2に転送する。QNE−C2は受信したQUERYをCN60に向けて転送する。そして、QUERYを受信したCN60は、例えばカウントされたネスト数の情報を含めたRESPONSEをMN10に向けて送信する。
4つ目は、デアグリゲーターがQUERY−trgに対応した内部的なQUERYを受信したときにカウントする方法である。具体的に図10を用いて説明する。図10に示すように、MN10はネストカウントをリセット(ネストカウント=0)する(ステップS1001)。MN10はネストカウントをリセットしたQUERYをプロキシ(QNE−A1)に送信する。QUERYを受信したプロキシはQUERYをQNE−B1に転送する。QNE−B1は受信したQUERYをQNE−B2に転送する。QUERYを受信したQNE−B2はその応答としてQUERY−trgをQNE―B1に送信する。
QUERY−trgを受信したQNE−B1は、ネストを検出するためにQUERYをネストCのアグリゲーターであるQNE−C1に送信する。QNE−C1は受信したQUERYをQNE−C2に転送する。QNE−C2はその応答としてQUERY−trgをQNE−C1に送信する。QUERY−trgを受信したQNE−C1は、ネストを検出するためにQUERYをQNE−C3に送信する。QUERYを受信したQNE−C3は、ネストC内にありそのQUERYをQNE−C2に転送する。
QUERYを受信した、ネストCのデアグリゲーターであるQNE−C2はネストカウント=1とカウントアップする(ステップS1002)。そして、QNE−C2はそのQUERYをネストBのデアグリゲーターであるQNE−B2に送信する。QUERYを受信したQNE−B2はネストカウント=2とカウントアップする(ステップS1003)。そして、QNE−B2はそのQUERYをCN60に向けて送信する。そして、QUERYを受信したCN60は、例えばカウントされたネスト数の情報を含めたRESPONSEをMN10に向けて送信する。
なお、これら4つの検出方法におけるシグナリングは、MN10がハンドオーバをする前でも後でも可能である。ハンドオーバをする前の場合にはプロキシを利用することになる。
以上説明したように、本発明の実施の形態によれば、MNがハンドオーバをしてCRNを検出する際、入れ子のように重なっている集合(複数のレイヤ)のうち、いずれのレイヤまでCRNの検出のための処理を実行するかを決め、集合(複数のレイヤ)の最も外側に位置するレイヤから決められたレイヤまでのレイヤ数を決定することにより、CRN検出に時間がかからず、2重予約をできるだけ少なくすることができ、QoS破綻を避けることができる。
なお、上記実施の形態の説明に用いた各機能ブロックは、典型的には集積回路であるLSIとして実現される。これらは個別に1チップ化されてもよいし、一部又はすべてを含むように1チップ化されてもよい。ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。さらには、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。例えばバイオ技術の適応などが可能性としてあり得る。
本発明に係るクロスオーバノード検出前処理方法、この方法をコンピュータにより実行するためのクロスオーバノード検出前処理用プログラム、及びこの方法で用いられる移動端末は、ハンドオーバをしてCRNを検出する際、入れ子のように重なっている集合(複数のネットワークレイヤ)のうち、いずれのネットワークレイヤまでCRNの検出のための処理を実行するかを決め、集合(複数のネットワークレイヤ)の最も外側に位置するネットワークレイヤから決められたネットワークレイヤまでのレイヤ数を決定することにより、CRN検出に時間がかからず、2重予約をできるだけ少なくすることができ、QoS破綻を避けることができるため、無線通信を行う移動端末(モバイルノード)のハンドオーバによるクロスオーバノード検出前処理方法、この方法をコンピュータにより実行するためのクロスオーバノード検出前処理用プログラム、及びこの方法で用いられる移動端末に関し、特に、次世代インターネットプロトコルであるモバイルIPv6(Mobile Internet Protocol version 6)プロトコルを利用した無線通信を行うモバイルノードにおけるハンドオーバによるクロスオーバノード検出前処理方法、この方法をコンピュータにより実行するためのクロスオーバノード検出前処理用プログラム、及びこの方法で用いられる移動端末などに有用である。
本発明は、無線通信を行う移動端末(モバイルノード)のハンドオーバによるクロスオーバノード検出前処理方法、この方法をコンピュータにより実行するためのクロスオーバノード検出前処理用プログラム、及びこの方法で用いられる移動端末に関し、特に、次世代インターネットプロトコルであるモバイルIPv6(Mobile Internet Protocol version 6)プロトコルを利用した無線通信を行うモバイルノードにおけるハンドオーバによるクロスオーバノード検出前処理方法、この方法をコンピュータにより実行するためのクロスオーバノード検出前処理用プログラム、及びこの方法で用いられる移動端末に関する。
移動端末から無線ネットワークを通じてインターネットなどの通信ネットワークにアクセスするユーザに対して、移動しながらでもシームレスに通信ネットワークの接続を提供できる技術として、次世代インターネットプロトコルであるモバイルIPv6を利用したものが普及してきている。このモバイルIPv6を利用した無線通信システムについて、図11を参照しながら説明する。なお、以下に説明するモバイルIPv6の技術に関しては、例えば、下記の非特許文献1に開示されている。
図11に示す無線通信システムは、インターネットなどのIPネットワーク(通信ネットワーク)15、IPネットワーク15に接続する複数のサブネット(サブネットワークとも呼ばれる)20、30、これらの複数のサブネット20、30のいずれかに接続することが可能な移動端末(MN:Mobile Node)10を含んでいる。なお、図11では、複数のサブネット20、30として、2つのサブネット20、30が図示されている。
サブネット20は、IPパケット(パケットデータ)に対するルーティングを行うアクセスルータ(AR:Access Router)21、固有の無線カバーエリア(通信可能領域)28、29をそれぞれ形成する複数のアクセスポイント(AP:Access Point)22、23により構成されている。これらのAP22、23は、それぞれAR21に接続されており、AR21は、IPネットワーク15に接続されている。なお、図11では、複数のAP22、23として、2つのAP22、23が図示されている。また、サブネット30に関しても、AR31及び複数のAP32、33により、上述のサブネット20と同一の接続態様によって構成されている。
また、サブネット20の構成要素であるAR21と、サブネット30の構成要素であるAR31とは、IPネットワーク15を通じて通信を行うことが可能であり、すなわち、サブネット20とサブネット30とは、IPネットワーク15を通じてつながっている。
図11に示す無線通信システムにおいて、MN10が、無線カバーエリア29内でAP23との無線通信を開始したとする。このとき、MN10に割り当てられているIPv6アドレスが、サブネット20のIPアドレス体系に適さない場合、無線カバーエリア29内に存在するMN10は、AP23との間における無線通信を介して、サブネット20に適合したIPv6アドレス、すなわち気付アドレス(CoA:Care of Address)を取得する。
なお、MN10がCoAを取得する方法には、DHCPv6などの方法によりDHCPサーバからステートフルに割り当ててもらう方法と、サブネット20のネットワークプリフィックス及びプリフィックスレングスをAR21から取得し、MN10において、AR21から取得したネットワークプリフィックス及びプリフィックスレングスと、MN10のリンクレイヤアドレスなどとを組み合わせて、ステートレスにCoAを自動生成する方法とが存在する。
そして、MN10は、取得したCoAを自分のホームネットワーク上のルータ(ホームエージェント)や特定の通信相手(CN:Correspondent Node)に対して登録(BU:Binding Update)することによって、サブネット20内において、パケットデータの送信又は受信が行えるようになる。
これにより、所定の通信相手からMN10に対して送信されたパケットデータは、MN10のCoAに基づいて、AR21及びAP23を介して、MN10に伝えられる一方、MN10が所望の通信相手に対して送信したパケットデータは、AP23及びAR21を介して上記所望の通信相手に伝えられる。また、MN10あてにホームネットワークに送信されてきたパケットデータも、ホームエージェントに登録されたMN10のCoAに基づいてサブネット20のAR21に送られ、AP23を介してMN10に伝えられる。
上述のように、図11に示すモバイルIPv6を利用した無線通信システムは、MN10があるサブネットから別のサブネットにハンドオーバを行った場合でも、CoAを利用して、MN10における無線通信が継続されるよう構成されている。このハンドオーバ処理を高速化するための技術としては、例えば、下記の非特許文献2に開示されているファストハンドオーバ技術が知られている。
このファストハンドオーバ技術では、MN10がL2ハンドオーバを行う前に、MN10は、サブネット30で使用する新しい(New)CoA(以降、NCoAと呼ぶ)をあらかじめ取得して、このNCoAをAR21に通知することによって、AR21とAR31との間にトンネルを生成することが可能となり、MN10がL2ハンドオーバを行ってAP23からAP32に接続を切り換えてから、サブネット30に移動して、あらかじめ取得したNCoAを正式に登録(BU)するまでの間でも、サブネット20で使用していたMN10の古い(Previous)CoA(以降、PCoAと呼ぶ)あてに送られたパケットデータは、トンネル経由でAR31及びAP32を介してMN10に転送されるようになるとともに、MN10から送信されるパケットデータも、AP32及びAR31を介してトンネル経由でAR21に到達して、AR21から通信相手に送られるようになる。
一方、ネットワークを利用した通信においては、QoS(Quality of Service)保証を始めとしたサービス(本明細書では、こうしたサービスを付加的サービスと呼ぶことにする)が存在しており、こうした付加的サービスを実現するための様々な通信プロトコルが存在している。このような様々な通信プロトコルのうち、QoS保証をするためのプロトコルとして、例えば、RSVP(Resource Reservation Protocol)が挙げられる(例えば、下記の非特許文献3参照)。RSVPは、データの送信を行う送信側通信端末からデータの受信を行う受信側通信端末への経路(フロー)上における帯域予約を行うことによって、送信側通信端末から受信側通信端末に、データがスムーズに伝送されるようにするものである。
サブネット20、30間のハンドオーバを行うMN10に関しては、ハンドオーバ前に受けていたQoS保証を始めとする付加的サービスを、ハンドオーバ後においても継続して受けられなければならないという要請があるが、上述したRSVPは、特に下記の点において上記の要請を満たすことができず、MN10の移動に対応不可能である。図12は、従来の技術におけるRSVPがMNの移動に対応不可能であることを説明するための模式図である。
RSVPでは、MN10の通信相手端末60からMN10への2点間経路(end-to-end path)においてQoS経路が設定され、MN10及びCN60のアドレスに基づいて、2点間経路の間をつなぐ複数の中継ノード61によるデータ転送が行われる。したがって、例えば、MN10がサブネット20、30間でハンドオーバを行い、MN10のCoAが変更された場合には、QoS経路において、フローの変更に加えてアドレス変更に係る処理が行われる必要があるが、RSVPは、このような変更に対応できずに、結果的にQoS保証が破綻することとなる(第1の問題点:QoS経路の変更が困難)。さらに、新たにQoS経路が設定された場合でも、ハンドオーバ前後においてQoS経路が重複する部分が発生した場合には、この重複する部分において2重のリソース予約(double reservation)が起こってしまう可能性もある(第2の問題点:2重のリソース予約)。
上述のような問題点を解決するために、現在、IETF(Internet Engineering Task Force)において、NSIS(Next Step in Signaling)と呼ばれる新しいプロトコルを標準化するための議論が行われている(下記の非特許文献4参照)。このNSISは、モバイル環境において、QoS保証を始めとする様々な付加的サービスに特に有効であると期待されており、NSISにおいてQoS保証やモビリティサポートを実現するための要件や実現方法などが記載された文献も存在する(例えば、下記の非特許文献5〜11参照)。以下に、現在IETFのNSISワーキンググループでドラフト仕様となっているNSISの概要と、QoS経路確立の方法を説明する(非特許文献6及び非特許文献9参照)。
図13には、従来の技術におけるNSISのプロトコル構成を説明するために、NSIS及びその下位層のプロトコルスタックが図示されている。NSISプロトコル層はIP及び下位層のすぐ上に位置する。さらにNSISプロトコル層は、それぞれの付加的サービスを提供するためのシグナリングメッセージ生成、及びその処理を行うプロトコルであるNSLP(NSIS Signaling Layer Protocol)と、NSLPのシグナリングメッセージのルーティングを行うNTLP(NSIS Transport Layer Protocol)の2層からなる。NSLPには、QoSのためのNSLP(QoS NSLP)や、その他のある付加的サービス(サービスAやサービスB)のためのNSLP(サービスAのNSLP、サービスBのNSLP)など、様々なNSLPが存在している。
また、図14は、従来の技術におけるNSISのノードであるNEやQNEが「隣り合う」という概念を説明するための模式図である。図14に示すように、NSIS機能を持ったすべてのノード(NE:NSIS Entity)には、少なくともNTLPが実装されている。このNTLPの上には、NSLPが必ずしも存在しなくてもよく、また、1つ以上のNSLPが存在してもよい。なお、ここでは、特に、QoSのためのNSLPを持ったNEをQNE(QoS NSIS Entity)と呼ぶことにする。なお、NEになり得るのは端末やルータである。また、隣り合うNEの間には、NEではない複数のルータが存在することもあり得るし、隣り合うQNEの間には、NEではないルータ及びQoS NSLPを持たないNEが複数存在することもあり得る。
次に、従来のQoS経路確立方法(QoSリソース予約)の一例を、図15を用いて説明する。サブネット20でAR21に接続されているMN10は、ある目的(セッション)のために、CN60からデータを受信する予定であるか、若しくは受信している(受信中である)ものとする。MN10は、QoS経路の確立を行う場合には、QoS経路確立のためのRESERVEメッセージをCN60に向けて送信する。RESERVEメッセージには、CN60からのデータ受信のために所望されるQoSの情報(Qspec)が含まれている。送信されたRESERVEメッセージはAR21とNE62及びその他のNSIS機能を持たないルータ(不図示)を経由し、QNE63に到着する。QNE63のNSLPは、RESERVEメッセージ中に含まれるQspecに記されているQoSリソースを、このセッションのために予約する。QNE63を通過したRESERVEメッセージは、さらに、NE64やその他のNSISの機能を持たないルータ(不図示)を経由し、QNE65に到着する。QNE65においても、QNE63と同様の処理が行われ、QoSリソースの予約が行われる。この操作が繰り返され、最終的にRESERVEメッセージがCN60に届けられることによって、MN10とCN60との間において、QoS経路が確立される。
また、リソース予約を識別するために、フロー識別子(flow identifier)及びセッション識別子(session identifier)が使われる。フロー識別子はMN10のCoAやCN60のIPアドレスに依存するものであり、各QNE63、65は各データパケットの送信元・送信先のIPアドレスを確認することにより、このデータパケットに対するリソース予約の有無を知ることができる。なお、MN10が他のサブネットに移動してCoAが変わる場合には、MN10のCoAの変更に応じて、フロー識別子も変わる。一方、セッション識別子は、セッションのための一連のデータ伝送を識別するためのものであり、フロー識別子のように端末の移動に伴い変化するものではない。
また、任意の経路に対してQoSリソースの入手可能性などを調べる方法として、QUERYという手法が存在する。この方法は、例えば、MN10からCN60に対してQoS経路の確立が行われる際に、所望するQspecが各QNEで予約可能かどうかを前もって調べるための方法であり、所望するQspecが各QNEで予約可能かどうかを調べるためのQUERYメッセージが送信され、このQUREYメッセージの応答であるRESPONSEメッセージによって、その結果を受け取ることが可能である。なお、このQUERY及びRESPONSEメッセージにより、現在のリソース予約の状態が変わることは一切ない。また、QNEが他のQNEに対して何らかの通知を行うためには、NOTIFYメッセージの使用が可能である。このNOTIFYメッセージは、例えば、エラー通知などのために使われる。上記のRESERVE、QUERY、RESPONSE及びNOTIFYメッセージは、いずれもQoS保証のためのNSLPのメッセージであり、非特許文献6に記載されている。
次に、従来の技術において、MN10がサブネット20からサブネット30へ移動した際の、2重のリソース予約の回避方法を、図16を用いて説明する。MN10がCN60からデータを受信中であり、QoS経路(経路24)が確立されているとき、QNE63、QNE65及びQNE66には、それぞれMN10が所望したQoSリソースが予約されている。このときのフロー識別子とセッション識別子をそれぞれX、Yとする。実際、フロー識別子Xには、前述の通り、MN10の現在のIPアドレスと、CN60のIPアドレスとが含まれ、また、セッション識別子Yには、十分大きな任意の数値が設定されている。この状態で、MN10がサブネット30に移動した後、新しいQoS経路を確立するためにCN60にRESERVEメッセージを送る。なお、古い経路(経路24)は、MN10の移動後すぐに解放されることはない。
前述の通り、MN10の移動に伴ってフロー識別子は変わるので、経路24におけるフロー識別子Xと、経路34におけるフロー識別子(この経路34におけるフロー識別子をZとする)は、異なるものとなる。QNE67はどのインターフェースにもセッション識別子Yに対するリソース予約が無いので、新規の経路確立であると判断して、フロー識別子Z及びセッション識別子Yに対するリソース予約を行う。一方、QNE65及びQNE66には、セッション識別子Yに対するリソースの予約が存在している。QNE65やQNE66は、ここでフロー識別子を比較し、フロー識別子がXからZに変わっていることを確認することによって、MN10の移動に伴う新しい経路確立であると判断し、2重のリソース予約を避けるために、新しくリソースを予約することなく、古い予約を更新するなどの手段を取る。この古い経路と新しい経路とが交わり始めるQNEは、CRN(cross over node:クロスオーバノード)と呼ばれている。なお、CRNとは、実際に経路が交わり始めるルータ(図16ではNE64)を指す場合もあるが、QoS経路の議論を行う場合は、古い経路(経路24)と新しい経路(経路34)において、片方の隣り合うQNE(図16ではQNE66)は同じであるが、もう片方の隣り合うQNE(図16ではQNE63とQNE67)は異なっているようなQNE(図16ではQNE65)を指す。
このように、CRNはハンドオーバの際に2重のリソース予約を避けるために重要な役割を果たす。そのため、CRNを発見することはハンドオーバにおいて重要な問題の1つである。
ここで、ネットワーク内でのシグナリングなどを減らすため、多数フローにおける予約を一緒にまとめる(入れ子集合させる)ことが考えられる。図17には入れ子集合予約の例を示す。CN60とMN10との間(end-to-end)におけるフロー予約は、通常どおり開始される。アグリゲーターでは入れ子集合フローの予約が開始される。アグリゲーターは、入れ子集合予約においてQoS NSIS Initiator(QNI)として振る舞う。アグリゲーターは、個別フロー予約の代わりに入れ子集合予約(例えば、トンネルなど)のためのフローIDを有している。また、入れ子集合予約として振る舞う際に用いられるマーキングは、中間のルータが個別フロー予約を調べる必要がないようにするために用いられる。デアグリゲーターは、end-to-endにおけるフロー予約の次のQNEとなる。デアグリゲーターは、入れ子集合予約においてQoS NSIS Responder(QNR)として振る舞う。
D. Johnson, C. Perkins and J. Arkko, "Mobility Support in IPv6", draft-ietf-mobileip-ipv6-24, June 2003 Rajeev Koodli "Fast Handovers for Mobile IPv6", draft-ietf-mobileip-fast-mipv6-08, October 2003 R. Braden, L. Zhang, S. Berson, S. Herzog and S. Jamin, "Resource ReSerVation Protocol - Version 1 Functional Specification", RFC 2205, September 1997 NSIS WG http://www.ietf.org/html.charters/nsis-charter.html) H. Chaskar, Ed, "Requirements of a Quality of Service (QoS) Solution for Mobile IP", RFC3583, September 2003 Sven Van den Bosch, et al.,"NSLP for Quality-of-Service signalling", draft-ietf-nsis-qos-nslp-05.txt, October 2004 X. Fu, H. Schulzrinne, H. Tschofenig, "Mobility issues in Next Step signaling", draft-fu-nsis-mobility-01.txt, October 2003 Roland Bless, et. Al., "Mobility and Internet Signaling Protocol", draft-manyfolks-signaling-protocol-mobility-00.txt, January 2004 R. Hancock et al.,"Next Steps in Signaling: Framework", draft-ietf-nsis-fw-07.txt, November 2004 S. Lee, et al., "Applicability Statement of NSIS Protocols in Mobile Environments", draft-ietf-nsis-applicability-mobility-signaling-00.txt, October 2004 M. Brunner (Editor), "Requirements for Signaling Protocols", RFC3726, April 2004 T.Ue,T.Sanda,K.Honma,"QoS Mobility Support with Proxy-assisted Fast Crossover Node Discovery", WPMC2004,September 2004
図17で説明した例と上述したアグリゲーターのない例との主な違いは、入れ子集合予約のためのフローIDがend-to-end予約におけるフローIDと異なるところである。入れ子集合予約は、end-to-end予約とは独立して更新することが可能である。MNがハンドオーバをし、CRN検出を開始すると、アグリゲーター又はデアグリゲーターは、実際のCRNは集合の中に存在するがend-to-end予約におけるCRNとして検出する。この場合、2重予約がend-to-end予約におけるCRNと実際のCRNとの間に起こる。CRN検出は2重予約を避けるためにも入れ子集合になった内側まで行う必要がある。しかしながら、入れ子集合におけるCRN検出を完全に行うには時間がかかり、QoSハンドオーバにおける遅延の原因にもなる。結果としてQoSの破綻が起こってしまう。
本発明は、上記の問題点に鑑み、移動端末がハンドオーバをしてCRNを検出する際、入れ子のように重なっている集合(複数のレイヤ)のうち、いずれのレイヤまでCRNの検出のための処理を実行するかを決め、集合(複数のレイヤ)の最も外側に位置するレイヤから決められたレイヤまでのレイヤ数を決定することにより、CRN検出に時間がかからず、2重予約をできるだけ少なくすることができ、QoS破綻を避けることができるクロスオーバノード検出前処理方法、その方法をコンピュータにより実行するためのクロスオーバノード検出前処理用プログラム、及びこの方法で用いられる移動端末を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明によれば、それぞれがサブネットを構成する複数のアクセスルータが、複数のネットワークレイヤが入れ子のように重なって構成された通信ネットワークを介して接続されており、固有の通信可能領域を形成するアクセスポイントが前記複数のアクセスルータのそれぞれに少なくとも1つ以上接続されている通信システムで、前記通信可能領域内で前記アクセスポイントとの無線通信を通じて、前記アクセスポイントが接続されている前記アクセスルータとの通信を行うよう構成されている移動端末が、移動により、現在通信中のアクセスポイントから別のアクセスポイントへ接続が切り替わる場合の、前記通信ネットワーク上の新旧の通信経路が交わり、かつ分岐するクロスオーバノードを検出するために必要な情報を取得するクロスオーバノード検出前処理方法であって、前記移動端末が、入れ子のように重なっている前記複数のネットワークレイヤのうち、いずれのネットワークレイヤまで前記クロスオーバノードの検出のための処理を実行するかを決め、前記複数のネットワークレイヤの最も外側に位置するネットワークレイヤから決められた前記ネットワークレイヤまでのレイヤ数を決定するステップと、決定された前記レイヤ数の情報を含むメッセージを生成するステップとを有するクロスオーバノード検出前処理方法が提供される。この構成により、CRN検出に時間がかからず、2重予約をできるだけ少なくすることができ、QoS破綻を避けることができる。なお、ネットワークレイヤとは、後述するend-to-end層やネスト層を言い、コンピュータの持つべき通信機能を階層構造に分割したOSIモデルにおける層とは異なる。以下ではネットワークレイヤを単にレイヤとも言う。
また、本発明のクロスオーバノード検出前処理方法において、前記複数のネットワークレイヤの最も外側に位置するネットワークレイヤから決められた前記ネットワークレイヤまでのレイヤ数が、前記通信ネットワークを管理する管理装置によって決定されることは、本発明の好ましい態様である。この構成により、通信ネットワーク側でレイヤ数を決定することが可能となる。
また、本発明のクロスオーバノード検出前処理方法において、前記複数のネットワークレイヤの最も外側に位置するネットワークレイヤから決められた前記ネットワークレイヤまでのレイヤ数が、少なくとも前記通信ネットワークリソース、前記通信ネットワークのポリシー、QoS要求の情報に基づいて決定されることは、本発明の好ましい態様である。この構成により、より適切なレイヤ数を決定することができる。
また、本発明のクロスオーバノード検出前処理方法において、前記クロスオーバノードの検出のための処理を実行する際に基礎となる、前記入れ子のように重なっている前記複数のネットワークレイヤの数が、前記移動端末によって送信される前記複数のネットワークレイヤの数を検出するためのレイヤ数検出メッセージを受信する、前記複数のネットワークレイヤの各ネットワークレイヤのエッジに位置するエッジノードが、前記レイヤ数検出メッセージを受信したときに、前記レイヤ数検出メッセージに含まれる、上位のネットワークレイヤの数を示すネストカウントの値に1を加える前記レイヤ数検出メッセージに基づいて検出されることは、本発明の好ましい態様である。この構成により、通信ネットワーク全体のレイヤ数を把握することができる。なお、ネットワークレイヤのエッジに位置するエッジノードとは、後述するアグリゲーター又はデアグリゲーターを言う。
また、本発明によれば、上記発明のいずれかに記載のクロスオーバノード検出前処理方法をコンピュータにより実行するためのクロスオーバノード検出前処理用プログラムが提供される。この構成により、CRN検出に時間がかからず、2重予約をできるだけ少なくすることができ、QoS破綻を避けることができる。
また、本発明によれば、それぞれがサブネットを構成する複数のアクセスルータが、複数のネットワークレイヤが入れ子のように重なって構成された通信ネットワークを介して接続されており、固有の通信可能領域を形成するアクセスポイントが前記複数のアクセスルータのそれぞれに少なくとも1つ以上接続されている通信システムで、前記通信可能領域内で前記アクセスポイントとの無線通信を通じて、前記アクセスポイントが接続されている前記アクセスルータとの通信を行うよう構成されている移動端末が、移動により、現在通信中のアクセスポイントから別のアクセスポイントへ接続が切り替わる場合の、前記通信ネットワーク上の新旧の通信経路が交わり、かつ分岐するクロスオーバノードを検出するために必要な情報を取得するクロスオーバノード検出前処理方法で用いられる前記移動端末であって、入れ子のように重なっている前記複数のネットワークレイヤのうち、いずれのネットワークレイヤまで前記クロスオーバノードの検出のための処理を実行するかを決め、前記複数のネットワークレイヤの最も外側に位置するネットワークレイヤから決められた前記ネットワークレイヤまでのレイヤ数を決定する決定手段と、決定された前記レイヤ数の情報を含むメッセージを生成するメッセージ生成手段とを備える移動端末が提供される。この構成により、CRN検出に時間がかからず、2重予約をできるだけ少なくすることができ、QoS破綻を避けることができる。
また、本発明の移動端末における前記決定手段が、前記複数のネットワークレイヤの最も外側に位置するネットワークレイヤから決められた前記ネットワークレイヤまでのレイヤ数を、少なくとも前記通信ネットワークリソース、前記通信ネットワークのポリシー、QoS要求の情報に基づいて決定することは、本発明の好ましい態様である。この構成により、より適切なレイヤ数を決定することができる。
また、本発明の移動端末において、前記クロスオーバノードの検出のための処理を実行する際に基礎となる、前記入れ子のように重なっている前記複数のネットワークレイヤの数が、前記メッセージ生成手段によって生成された前記複数のネットワークレイヤの数を検出するためのレイヤ数検出メッセージを受信する、前記複数のネットワークレイヤの各ネットワークレイヤのエッジに位置するエッジノードが、前記レイヤ数検出メッセージを受信したときに、前記レイヤ数検出メッセージに含まれる、上位のネットワークレイヤの数を示すネストカウントの値に1を加える前記レイヤ数検出メッセージに基づいて検出されることは、本発明の好ましい態様である。この構成により、通信ネットワーク全体のレイヤ数を把握することができる。
本発明のクロスオーバノード検出前処理方法、その方法をコンピュータにより実行するためのクロスオーバノード検出前処理用プログラム、及びこの方法で用いられる移動端末は、上記構成を有し、移動端末がハンドオーバをしてCRNを検出する際、入れ子のように重なっている集合(複数のネットワークレイヤ)のうち、いずれのネットワークレイヤまでCRNの検出のための処理を実行するかを決め、集合の最も外側に位置するネットワークレイヤから決められたネットワークレイヤまでのレイヤ数を決定することにより、CRN検出に時間がかからず、2重予約をできるだけ少なくすることができ、QoS破綻を避けることができる。
以下、本発明の実施の形態について図1から図10を用いて説明する。図1は本発明の実施の形態における通信ネットワークの構成を示す模式図である。図2は本発明の実施の形態における通信ネットワークの入れ子集合予約を示す模式図である。図3は本発明の実施の形態に係る移動端末の構成を示す構成図である。図4は本発明の実施の形態に係るクロスオーバノード検出前処理のフローについて説明するためのフローチャートである。図5は本発明の実施の形態の新たな上流リンクパスにおけるCRN検出の一例を説明するためのシーケンスチャートである。図6は本発明の実施の形態におけるQUERYとRESERVEメッセージを使った状態予約の手続きの一例について説明するためのシーケンスチャートである。
図7は本発明の実施の形態における通信ネットワークのレイヤ数の検出方法を説明するためのシーケンスチャートである。図8は本発明の実施の形態における通信ネットワークのレイヤ数の他の検出方法を説明するためのシーケンスチャートである。図9は本発明の実施の形態における通信ネットワークのレイヤ数の他の検出方法を説明するためのシーケンスチャートである。図10は本発明の実施の形態における通信ネットワークのレイヤ数の他の検出方法を説明するためのシーケンスチャートである。
まず、本発明の実施の形態における通信ネットワークの構成について図1を用いて説明する。図1に示すように、MN10とCN60との間における通信ネットワークは入れ子になった複数のレイヤ(ここでは、ネストとも言う)から構成されており、図1では3つのレイヤ(end-to-end、ネストB、ネストC)から構成されている。その構成の様子を図2に示す。QNE-B0、QNE-B1、QNE-B2はネストBにおけるアグリゲーター/デアグリゲーターに相当する位置にある。QNE-C0、QNE-C1、QNE-C2はネストCにおけるアグリゲーター/デアグリゲーターに相当する位置にある。この場合、実際のCRNはQNE-C3である。
現在、MN10は、ハンドオーバする前のパス(QNE-A0−QNE-B0−QNE-C0−QNE-C3−QNE-C2−QNE-B2−QNE-A2)に沿ってCN60と通信を行っているとする。そして、MN10がハンドオーバをすると、MN10は新たなパス(QNE-A1−QNE-B1−QNE-C1−QNE-C3−QNE-C2−QNE-B2−QNE-A2)に沿ってCN60と通信を行うことになる。end-to-endにおける予約状態は、それぞれハンドオーバ前ではQNE-A0、QNE-B0、QNE-B2、QNE-A2、ハンドオーバ後ではQNE-A1、QNE-B1、QNE-B2、QNE-A2となっている。end-to-endの場合にCRN検出が行われると、QNE-B2がCRNとして検出される。この場合の2重予約はQNE-B2と実際のCRN(QNE-C3)との間で起こる。
MN10が更にCRN検出をすることを決めるのであれば、検出の処理はネストBにおいてもなされる。予約状態は、ハンドオーバ前ではQNE-B0、QNE-C0、QNE-C2、QNE-B2、ハンドオーバ後ではQNE-B1、QNE-C1、QNE-C2、QNE-B2とそれぞれなっている。この場合、QNE-C2がCRNとして検出され、2重予約はQNE-C2と実際のCRN(QNE-C3)との間で起こる。実際のCRN(QNE-C3)を検出するにはネストCまで検出処理を行わなければならない。そのときの予約状態は、ハンドオーバ前ではQNE-C0、QNE-C3、QNE-C2、ハンドオーバ後ではQNE-C1、QNE-C3、QNE-C2とそれぞれなっている。これにより、QNE-C3がCRNとして検出され、QNE-C3が実際のCRNとなる。結果として、CRNの検出処理はこの実施の形態の場合、3回繰り返す必要がある。この繰り返す回数に関しては、通信ネットワークのリソース、通信ネットワークのポリシー、QoS要求などに基づいてMN10又は通信ネットワーク側(例えば、通信ネットワークを管理する管理装置など)によって決定される。なお、この決定された回数の情報は、CRN検出のための初期のシグナリングに含まれる。
次に、本発明の実施の形態に係る移動端末(MN10)の構成について図3を用いて説明する。なお、図3では、MN10が有する各機能がブロックにより図示されているが、これらの各機能はハードウェア及び/又はソフトウェアによって実現可能である。図3に示すように、MN10は、受信手段300、決定手段301、メッセージ生成手段302、送信手段303、情報格納手段304から構成されている。受信手段300は、例えばMN10自身の通信相手となるCN60から送信されたメッセージやデータなどを受信する手段である。また、送信手段303は、例えば後述するメッセージ生成手段302によって生成されたメッセージやその他のデータなどを送信する手段である。
決定手段301は、図1で示した通信ネットワークのように、入れ子のように重なっている複数のレイヤのうち、いずれのレイヤまでCRNの検出のための処理を実行するかを決め、複数のレイヤの最も外側に位置するレイヤ(図1の場合、end-to-end)から決められたレイヤまでのレイヤ数(以下、CRNの検出のための処理を行わせるレイヤまでのレイヤ数とも言う)を決定する手段である。なお、決定手段301は、複数のレイヤの最も外側に位置するレイヤから決められたレイヤまでのレイヤ数を、例えば通信ネットワークのリソース、通信ネットワークのポリシー、QoS要求の情報に基づいて決定する。また、複数のレイヤの最も外側に位置するレイヤから決められたレイヤまでのレイヤ数を決定手段301が決定するのではなく、例えば通信ネットワークを管理する側の不図示の管理装置などが決定するようにしてもよい。
メッセージ生成手段302は、決定されたレイヤ数の情報を含むメッセージを生成する手段である。生成されるメッセージには、決定されたレイヤ数の情報以外に、例えばMN10を識別するための識別情報、タイムアウト情報などが含まれるようにしてもよい。ここで、タイムアウト情報とは、決定されたレイヤ数までのCRN検出の処理が終わらなくても強制的に処理を打ち切らせる時間を言い、例えば処理開始から30秒などといった情報である。タイムアウト情報の設定により、時間のかかるCRN検出によるQoSハンドオーバの遅延を解消することが可能となる。なお、CRNの検出のための処理を行わせるレイヤまでのレイヤ数を決定せず、メッセージにCRNの検出のための処理を行わせるレイヤまでのレイヤ数を挿入しないでタイムアウト情報のみを挿入したメッセージを生成するようにしてもよい。
次に、本発明の実施の形態に係るクロスオーバノード検出前処理のフローについて図4を用いて説明する。まず、MN10が現在接続しているQNE-A0からハンドオーバをしてQNE-A1に接続する場合に、MN10は、例えば通信ネットワークのリソース、通信ネットワークのポリシー、QoS要求の情報に基づいて、CRNの検出のための処理を行わせるレイヤまでのレイヤ数を決定する(ステップS401)。MN10は、決定されたレイヤ数の情報を含むメッセージを生成する(ステップS402)。そして、MN10は、例えばQNE機能を有する新たな接続先のサブネットのNAR(New Access Router)であって、CRN検出の処理のプロキシとして振る舞うNARに対して生成されたメッセージを送信する(ステップS403)。なお、CRNの検出のための処理を行わせるレイヤまでのレイヤ数は、MN10が決定するのではなく、通信ネットワークを管理する不図示の管理装置が決定をしてNARに送信するようにしてもよい。
このように、CRNの検出のための処理を行わせるレイヤまでのレイヤ数を決定して、決定されたレイヤ数をNARに送信することにより、NARは受信したレイヤ数に基づいてCRN検出の処理を開始する。CRNを検出する方法は1つに限られるものではなく、様々な方法で検出することができる。以下では、CRNの検出の方法の一例として、非特許文献12に示された、WPMC2004という国際会議において2004年9月に発表されたQoS Mobility Support with Proxy-assisted Fast Crossover Node Discoveryに記載された方法を挙げて説明する。
ここでは、拡張されたQoS NSLPメッセージを使ったCRN検出の手続きの一例について図5を用いて説明する。図5は新しい上流リンクパスにおけるCRN検出のシーケンスチャートである。図5のシーケンスチャートは上述した図1の通信ネットワークに基づくものであり、プロキシは図1に示すQNE-A1として説明する。まず、MN10は、QUERY(メッセージ)をQNE-A1(以下、プロキシとも言う)に送信する(ステップS501)。このとき、上述したレイヤの数の情報を含んだメッセージ(以下、メッセージAとも言う)もプロキシに送信される。また、MN10は、そのとき、実際のハンドオーバの前に新たな上流リンクパスに沿ってリソース情報を集めるようにプロキシに要求する。QUERYメッセージは、従来のパラメータに加えて、上流リンク(MN10からCN60)と下流リンク(CN60からMN10)における現在のフロー識別子とセッション識別子とを含んでいる。
そして、MN10からQUERYメッセージを受信すると、プロキシはCN60に対してQUERYメッセージを転送する(ステップS502)。このとき、メッセージAもQUERYメッセージと同様に転送する。なお、レイヤ数の情報をQUERYメッセージに含めるようにしてもよい。また、CN60のIPアドレスはフロー識別子に含まれている。上流リンクのend-to-endレイヤ上に位置するQNEは、QUERYメッセージとメッセージAを取得し、QUERYメッセージにリソースが利用可能である旨の情報を付加し、メッセージAに含まれるレイヤ数の情報に基づいてQUERYメッセージとメッセージAを転送する(ステップS503)。それと同時にそれぞれのQNEは、QUERYメッセージのフロー識別子とセッション識別子のペアが上流リンクで存在する予約状態と合う(マッチする)か否かをチェックする。もし合えば、QNEはQUERYメッセージにインターフェースのIPアドレスを付加する(ステップS504)。QUERYメッセージとメッセージAがCN60に到達したとき、QUERYメッセージは、end-to-endレイヤ上において現在の上流リンクパス(MN10からCN60)と新たな上流リンクパス(プロキシからCN60)の間でオーバーラップしている(重なっている)インターフェースのIPアドレスを含んでいる。
ここで、メッセージAに含まれるレイヤ数の情報が図1に示すネストBまでのCRN検出の処理をさせる旨の情報である場合を考える。このとき、QNE-B1はQUERYメッセージにリソースが利用可能である旨の情報を付加し、メッセージAに含まれるレイヤ数の情報に基づいてQUERYメッセージとメッセージAを転送する。そうすると、転送されたQUERYメッセージとメッセージAはQNE-B2に到達する。そして、QNE-B2はQUERYメッセージにリソースが利用可能である旨の情報及びインターフェースのIPアドレスを付加し、上流リンクに転送する。それと同時にQNE−B2は、メッセージAに含まれるレイヤ数の情報に基づいてネストB内のCRN検出を実施することを決定し(ステップS505)、処理を開始するためのメッセージをQNE−B1に向けて送信する(ステップS506)。
このメッセージ(QUERY−trg)は、ネストB内のCRN検出に必要な情報として、QNE−B0とQNE−B2との間で確立されているフロー識別子とセッション識別子を含んでいる。また、メッセージAも同様に送信される。なお、メッセージAに含まれるレイヤ数の情報を、QUERY−trgメッセージに含めてもよい。QUERY−trgメッセージ及びメッセージAを受信したQNE−B1は、識別子情報及びレイヤ数情報を含んだQUERYメッセージを、QNE−B2に向けてネストBレイヤ上を転送させる(ステップS507)。ネストBレイヤでは、QNE−C2においてフロー識別子とセッション識別子のペアがマッチするため、QNE−C2はリソースが利用可能である旨の情報とともにインターフェースのIPアドレスをQUERYメッセージに付加し、上流リンクに転送する。
それと同時にQNE−C2は、メッセージAに含まれるレイヤ数の情報に基づいてネストC内のCRN検出を実施しないことを決定する(ステップS508)。ネストBレイヤ上のQUERYメッセージを受信したQNE−B2は、QUERYメッセージ内のリソース利用可能情報とIPアドレス情報をRESPONSEメッセージに付加し(ステップS509)、QNE−B1に対して送信する(ステップS510)。RESPONSEメッセージは、ネストB上のQUERYメッセージにおける逆方向のパスに沿ってQNE−B1に届けられる。RESPONSEメッセージを受信すると、QNE−B1は付加されたIPアドレスの情報から最初に付加されたIPアドレスを抽出することにより、ネストBレイヤ上のCRN(QNE−C2)を検出する(ステップS511)。
end-to-endレイヤ上においても、同様の処理が行われる。QUERYメッセージを受信すると、CN60はRESPONSEメッセージをプロキシに対して送信する(ステップS512)。RESPONSEメッセージには、上流リンクにおける、集められたリソースが利用可能である旨の情報と、QUERYメッセージに付加されたIPアドレスの情報が含まれている。RESPONSEメッセージは、QUERYメッセージにおける逆方向のパスに沿ってプロキシに届けられる。RESPONSEメッセージを受信すると、プロキシは付加されたIPアドレスの情報から最初に付加されたIPアドレスを抽出することにより上流リンクのCRN(QNE−B2)を検出する。また、プロキシは新たな上流リンクパス上における、集められたリソースが利用可能である旨の情報を得ることもできる。
RESPONSEメッセージの伝達と平行して、CN60はプロキシにQUERYメッセージとメッセージAをend-to-endレイヤ上において送信する。このQUERYメッセージは下流リンクにおける現在のフロー識別子とセッション識別子を含み、それらは上流リンクQUERYメッセージから抽出される。上流リンクにおける方法と同様に、下流リンクのシグナリングパス上におけるそれぞれのQNEはQUERYメッセージを取得し、リソースが利用可能である旨の情報を付加し、メッセージAに含まれるレイヤ数の情報に基づいてQUERYメッセージとメッセージAを転送する。それと同時に、それぞれのQNEは、QUERYメッセージのフロー識別子とセッション識別子のペアが下流リンクで存在する予約状態と合う(マッチする)か否かをチェックする。
もし合えば、QNEはQUERYメッセージにインターフェースのIPアドレスを付加する。QUERYメッセージがプロキシに到達したとき、QUERYメッセージは、end-to-endレイヤ上において現在の下流リンクパス(CN60からMN10)と新たな下流リンクパス(CN60からプロキシ)の間でオーバーラップしている(重なっている)インターフェースのIPアドレスを含んでいる。プロキシは、付加されたIPアドレスの情報から最後に付加されたIPアドレスを抽出することにより下流リンクのCRNを検出する。また、プロキシは新たな下流リンクパス上における、集められたリソースが利用可能である旨の情報を得ることもできる。下流リンクにおけるネストBレイヤ上のCRN検出においても上流リンクにおけるCRN検出と同様に考えられる。
プロキシは、end-to-endレイヤ上に対して、ハンドオーバ後に実際の予約におけるCRNやリソースの利用可能性の情報を保持する。プロキシは、MN10がハンドオーバ先の決定でリソースが利用可能である旨の情報を利用できるようにMN10にRESPONSEメッセージを送信するようにしてもよい。また、QNE−B1は、ネストBレイヤに対して、ハンドオーバ後の実際の予約におけるCRNやリソースの利用可能性の情報を保持する。
上述した方法はハンドオーバ前のCRN検出の手続き(方法)である。上述した方法は、プロキシとCN60がCRN検出と平行して予約を開始することができる。以下では、QUERYメッセージとRESERVEメッセージを使った状態の予約の手続きの一例について図6を用いて説明する。図6は新たな上流リンクパスにおける状態の予約のシーケンスチャートである。まず、MN10は、上述した方法のQUERYメッセージをプロキシに送信する(ステップS601)。このとき、QUERYメッセージにはハンドオーバ先で使用するNCoAが含まれている。また、上述した方法と同様に、レイヤの数の情報を含んだメッセージAもプロキシに送信される。
プロキシは、受信したNCoAでDAD(Duplicate Address Detection:2重アドレス検出)を行い、パスすれば(問題がなければ)プロキシはNCoAの情報を含めてCN60に向けてQUERYメッセージを送信する(ステップS602)。それぞれのQNEは上述したCRN検出と同様の方法を行う。QUERYメッセージから、CN60はend-to-endレイヤ上における上流リンクのCRN(QNE−B2)を検出し、予約のための新たなフロー識別子がNCoAから得られる(ステップS609)。同様に、QNE−B2はネストBレイヤ上における上流リンクのCRN(QNE−C2)を検出する。CN60はQUERYメッセージにおける逆方向のパスに沿って、RESPONSEメッセージの代わりにRESERVEメッセージをend-to-endレイヤ上に送信する(ステップS610)。QNE−B2はRESERVEメッセージを受信すると、end-to-endレイヤのためのRESERVEメッセージをQNE−B1に送信するとともに、ネストBレイヤのためのRESERVEメッセージをQNE−B1に向けて送信する。
インターフェースがオーバーラップしている(すなわち、end-to-endレイヤ上ではCN60からCRNであるQNE−B2までの間、また、ネストBレイヤ上ではQNE−B2からCRNであるQNE−C2までの間の)QNEは、2重予約を避けるために予約状態を更新する。新たな上流リンクパス上(end-to-endレイヤ上ではCRNであるQNE−B2からプロキシまでの間、また、ネストBレイヤ上ではCRNであるQNE−C2からQNE−B1までの間)における他のQNEは新たな予約状態を生成する。このようにして新たな下流リンクパスにおいても同様の方法で予約状態の更新や生成を行うことができる。MN10が実際のハンドオーバを行うときに、新たな予約状態はMN10とプロキシとの間で生成される。そして、結果として新たなend-to-endのQoSパスが構築される。
ここで、MN10又は通信ネットワークを管理する側の不図示の管理装置が、CRNの検出のための処理を行わせるレイヤまでのレイヤ数を決定する際に基礎となる通信ネットワークのレイヤ数(ネスト数とも言う)の検出方法について以下に4つ述べる。
1つ目は、アグリゲーターがQUERYを受信したときにカウントする方法である。具体的に図7を用いて説明する。なお、以下で説明する4つの検出方法におけるQUERY(QUERYメッセージ)にはカウントしたネストの数を示すネストカウント(すなわち、上位のネットワークレイヤの数を示すネストカウント)を設ける。なお、ここでのQUERYは、上述したレイヤ数検出メッセージに相当し、このメッセージはMN10のメッセージ生成手段302によって生成され、送信手段303によって送信される。図7に示すように、MN10(例えば、メッセージ生成手段302)はネストカウントをリセット(ネストカウント=0)する(ステップS701)。MN10はネストカウントをリセットしたQUERYをプロキシ(QNE−A1)に送信する。QUERYを受信したプロキシはQUERYをQNE−B1に転送する。ネストBのアグリゲーターであるQNE−B1は、ネストカウント=1とカウントアップする(ステップS702)。すなわち、ネストカウントの値に1を加える。
QNE−B1はカウントアップしたQUERYをQNE−B2に転送する。QUERYを受信したQNE−B2はその応答としてQUERY−trgをQNE−B1に送信する。QUERY−trgを受信したQNE−B1は、更なるネストがあるかを検出するためQUERYをQNE−C1に送信する。QUERYを受信した、ネストCのアグリゲーターであるQNE−C1はネストカウント=2とカウントアップする(ステップS703)。QNE−C1はカウントアップしたQUERYをQNE−C2に転送する。QUERYを受信したQNE−C2はその応答としてQUERY−trgをQNE−C1に送信する。QUERY−trgを受信したQNE−C1は、更なるネストがあるかを検出するためQUERYをQNE−C3に送信する。
この例では、QNE−C3はネストC内にありQUERYをQNE−C2に転送する。QNE−C2は受信したQUERYをCN60に向けて転送する。そして、QUERYを受信したCN60は、例えばカウントされたネスト数の情報を含めたRESPONSE(RESPONSEメッセージ)をMN10に向けて送信する。これにより、MN10は通信ネットワークのレイヤ数を検出することができる。なお、このときQUERYに対するRESPONSE要求は、最上層のQUERYにのみ付加される。後述する3つの検出方法においても同様である。
2つ目は、デアグリゲーターがQUERYを受信したときにカウントする方法である。具体的に図8を用いて説明する。図8に示すように、MN10はネストカウントをリセット(ネストカウント=0)する(ステップS801)。MN10はネストカウントをリセットしたQUERYをプロキシ(QNE−A1)に送信する。QUERYを受信したプロキシはQUERYをQNE−B1に転送する。QNE−B1は受信したQUERYをQNE−B2に転送する。QUERYを受信した、ネストBのデアグリゲーターであるQNE−B2はネストカウント=1とカウントアップする(ステップS802)。
QNE−B2は受信したQUERYの応答として、ネストカウントの情報を含めたQUERY−trgをQNE−B1に送信する。QUERY−trgを受信したQNE−B1は、ネストカウントの情報を含めたQUERYをQNE−C1に送信する。QUERYを受信したネストCのエッジに位置するQNE−C1は、QNE−C2にQUERYを転送する。QUERYを受信した、ネストCのデアグリゲーターであるQNE−C2はネストカウント=2とカウントアップする(ステップS803)。QUERYを受信したQNE−C2はその応答としてQUERY−trgをQNE−C1に送信する。QUERY−trgを受信したQNE−C1は、更なるネストがあるかを検出するためQUERYをQNE−C3に送信する。
この例では、QNE−C3はネストC内にありQUERYをQNE−C2に転送する。QNE−C2は受信したQUERYをCN60に向けて転送する。そして、QUERYを受信したCN60は、例えばカウントされたネスト数の情報を含めたRESPONSEをMN10に向けて送信する。
3つ目は、アグリゲーターがQUERY−trgを受信したときにカウントする方法である。具体的に図9を用いて説明する。図9に示すように、MN10はネストカウントをリセット(ネストカウント=0)する(ステップS901)。MN10はネストカウントをリセットしたQUERYをプロキシ(QNE−A1)に送信する。QUERYを受信したプロキシはQUERYをQNE−B1に転送する。QNE−B1は受信したQUERYをQNE−B2に転送する。QUERYを受信したQNE−B2はその応答としてQUERY−trgをQNE−B1に送信する。
QUERY−trgを受信した、ネストBのアグリゲーターであるQNE−B1はネストカウント=1とカウントアップする(ステップS902)。そして、QNE−B1はQUERYをネストCのQNE−C1に送信する。QNE−C1は受信したQUERYをQNE−C2に転送する。QNE−C2はその応答としてQUERY−trgをQNE−C1に送信する。QUERY−trgを受信した、ネストCのアグリゲーターであるQNE−C1はネストカウント=2とカウントアップする(ステップS903)。QNE−C1は、更なるネストがあるかを検出するためQUERYをQNE−C3に送信する。
この例では、QNE−C3はネストC内にありQUERYをQNE−C2に転送する。QNE−C2は受信したQUERYをCN60に向けて転送する。そして、QUERYを受信したCN60は、例えばカウントされたネスト数の情報を含めたRESPONSEをMN10に向けて送信する。
4つ目は、デアグリゲーターがQUERY−trgに対応した内部的なQUERYを受信したときにカウントする方法である。具体的に図10を用いて説明する。図10に示すように、MN10はネストカウントをリセット(ネストカウント=0)する(ステップS1001)。MN10はネストカウントをリセットしたQUERYをプロキシ(QNE−A1)に送信する。QUERYを受信したプロキシはQUERYをQNE−B1に転送する。QNE−B1は受信したQUERYをQNE−B2に転送する。QUERYを受信したQNE−B2はその応答としてQUERY−trgをQNE―B1に送信する。
QUERY−trgを受信したQNE−B1は、ネストを検出するためにQUERYをネストCのアグリゲーターであるQNE−C1に送信する。QNE−C1は受信したQUERYをQNE−C2に転送する。QNE−C2はその応答としてQUERY−trgをQNE−C1に送信する。QUERY−trgを受信したQNE−C1は、ネストを検出するためにQUERYをQNE−C3に送信する。QUERYを受信したQNE−C3は、ネストC内にありそのQUERYをQNE−C2に転送する。
QUERYを受信した、ネストCのデアグリゲーターであるQNE−C2はネストカウント=1とカウントアップする(ステップS1002)。そして、QNE−C2はそのQUERYをネストBのデアグリゲーターであるQNE−B2に送信する。QUERYを受信したQNE−B2はネストカウント=2とカウントアップする(ステップS1003)。そして、QNE−B2はそのQUERYをCN60に向けて送信する。そして、QUERYを受信したCN60は、例えばカウントされたネスト数の情報を含めたRESPONSEをMN10に向けて送信する。
なお、これら4つの検出方法におけるシグナリングは、MN10がハンドオーバをする前でも後でも可能である。ハンドオーバをする前の場合にはプロキシを利用することになる。
以上説明したように、本発明の実施の形態によれば、MNがハンドオーバをしてCRNを検出する際、入れ子のように重なっている集合(複数のレイヤ)のうち、いずれのレイヤまでCRNの検出のための処理を実行するかを決め、集合(複数のレイヤ)の最も外側に位置するレイヤから決められたレイヤまでのレイヤ数を決定することにより、CRN検出に時間がかからず、2重予約をできるだけ少なくすることができ、QoS破綻を避けることができる。
なお、上記実施の形態の説明に用いた各機能ブロックは、典型的には集積回路であるLSIとして実現される。これらは個別に1チップ化されてもよいし、一部又はすべてを含むように1チップ化されてもよい。ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。さらには、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。例えばバイオ技術の適応などが可能性としてあり得る。
本発明に係るクロスオーバノード検出前処理方法、この方法をコンピュータにより実行するためのクロスオーバノード検出前処理用プログラム、及びこの方法で用いられる移動端末は、ハンドオーバをしてCRNを検出する際、入れ子のように重なっている集合(複数のネットワークレイヤ)のうち、いずれのネットワークレイヤまでCRNの検出のための処理を実行するかを決め、集合(複数のネットワークレイヤ)の最も外側に位置するネットワークレイヤから決められたネットワークレイヤまでのレイヤ数を決定することにより、CRN検出に時間がかからず、2重予約をできるだけ少なくすることができ、QoS破綻を避けることができるため、無線通信を行う移動端末(モバイルノード)のハンドオーバによるクロスオーバノード検出前処理方法、この方法をコンピュータにより実行するためのクロスオーバノード検出前処理用プログラム、及びこの方法で用いられる移動端末に関し、特に、次世代インターネットプロトコルであるモバイルIPv6(Mobile Internet Protocol version 6)プロトコルを利用した無線通信を行うモバイルノードにおけるハンドオーバによるクロスオーバノード検出前処理方法、この方法をコンピュータにより実行するためのクロスオーバノード検出前処理用プログラム、及びこの方法で用いられる移動端末などに有用である。
本発明の実施の形態における通信ネットワークの構成を示す模式図 本発明の実施の形態における通信ネットワークの入れ子集合予約を示す模式図 本発明の実施の形態に係る移動端末の構成を示す構成図 本発明の実施の形態に係るクロスオーバノード検出前処理のフローについて説明するためのフローチャート 本発明の実施の形態の新たな上流リンクパスにおけるCRN検出の一例を説明するためのシーケンスチャート 本発明の実施の形態におけるQUERYとRESERVEメッセージを使った状態予約の手続きの一例について説明するためのシーケンスチャート 本発明の実施の形態における通信ネットワークのレイヤ数の検出方法を説明するためのシーケンスチャート 本発明の実施の形態における通信ネットワークのレイヤ数の他の検出方法を説明するためのシーケンスチャートである。 本発明の実施の形態における通信ネットワークのレイヤ数の他の検出方法を説明するためのシーケンスチャート 本発明の実施の形態における通信ネットワークのレイヤ数の他の検出方法を説明するためのシーケンスチャート 本発明及び従来の技術に共通した無線通信システムの構成を示す模式図 従来の技術におけるRSVPがMNの移動に対応不可能であることを説明するための模式図 従来の技術におけるNSISのプロトコル構成を説明するための模式図 従来の技術におけるNSISのノードであるNEやQNEが「隣り合う」という概念を説明するための模式図 従来の技術におけるNSISで、どのようにQoSリソース予約が行われるかを示す模式図 従来の技術におけるNSISにおいて、どのように2重のリソース予約を回避するとされているかを説明するための模式図 通信ネットワークが入れ子状態にある場合の入れ子集合予約の一例を説明するための模式図

Claims (8)

  1. それぞれがサブネットを構成する複数のアクセスルータが、複数のネットワークレイヤが入れ子のように重なって構成された通信ネットワークを介して接続されており、固有の通信可能領域を形成するアクセスポイントが前記複数のアクセスルータのそれぞれに少なくとも1つ以上接続されている通信システムで、前記通信可能領域内で前記アクセスポイントとの無線通信を通じて、前記アクセスポイントが接続されている前記アクセスルータとの通信を行うよう構成されている移動端末が、移動により、現在通信中のアクセスポイントから別のアクセスポイントへ接続が切り替わる場合の、前記通信ネットワーク上の新旧の通信経路が交わり、かつ分岐するクロスオーバノードを検出するために必要な情報を取得するクロスオーバノード検出前処理方法であって、
    前記移動端末が、入れ子のように重なっている前記複数のネットワークレイヤのうち、いずれのネットワークレイヤまで前記クロスオーバノードの検出のための処理を実行するかを決め、前記複数のネットワークレイヤの最も外側に位置するネットワークレイヤから決められた前記ネットワークレイヤまでのレイヤ数を決定するステップと、
    決定された前記レイヤ数の情報を含むメッセージを生成するステップとを、
    有するクロスオーバノード検出前処理方法。
  2. 前記複数のネットワークレイヤの最も外側に位置するネットワークレイヤから決められた前記ネットワークレイヤまでのレイヤ数は、前記通信ネットワークを管理する管理装置によって決定される請求項1に記載のクロスオーバノード検出前処理方法。
  3. 前記複数のネットワークレイヤの最も外側に位置するネットワークレイヤから決められた前記ネットワークレイヤまでのレイヤ数は、少なくとも前記通信ネットワークリソース、前記通信ネットワークのポリシー、QoS要求の情報に基づいて決定される請求項1に記載のクロスオーバノード検出前処理方法。
  4. 前記クロスオーバノードの検出のための処理を実行する際に基礎となる、前記入れ子のように重なっている前記複数のネットワークレイヤの数は、
    前記移動端末によって送信される前記複数のネットワークレイヤの数を検出するためのレイヤ数検出メッセージを受信する、前記複数のネットワークレイヤの各ネットワークレイヤのエッジに位置するエッジノードが、前記レイヤ数検出メッセージを受信したときに、前記レイヤ数検出メッセージに含まれる、上位のネットワークレイヤの数を示すネストカウントの値に1を加える前記レイヤ数検出メッセージに基づいて検出される請求項1に記載のクロスオーバノード検出前処理方法。
  5. 請求項1に記載のクロスオーバノード検出前処理方法をコンピュータにより実行するためのクロスオーバノード検出前処理用プログラム。
  6. それぞれがサブネットを構成する複数のアクセスルータが、複数のネットワークレイヤが入れ子のように重なって構成された通信ネットワークを介して接続されており、固有の通信可能領域を形成するアクセスポイントが前記複数のアクセスルータのそれぞれに少なくとも1つ以上接続されている通信システムで、前記通信可能領域内で前記アクセスポイントとの無線通信を通じて、前記アクセスポイントが接続されている前記アクセスルータとの通信を行うよう構成されている移動端末が、移動により、現在通信中のアクセスポイントから別のアクセスポイントへ接続が切り替わる場合の、前記通信ネットワーク上の新旧の通信経路が交わり、かつ分岐するクロスオーバノードを検出するために必要な情報を取得するクロスオーバノード検出前処理方法で用いられる前記移動端末であって、
    入れ子のように重なっている前記複数のネットワークレイヤのうち、いずれのネットワークレイヤまで前記クロスオーバノードの検出のための処理を実行するかを決め、前記複数のネットワークレイヤの最も外側に位置するネットワークレイヤから決められた前記ネットワークレイヤまでのレイヤ数を決定する決定手段と、
    決定された前記レイヤ数の情報を含むメッセージを生成するメッセージ生成手段とを、
    備える移動端末。
  7. 前記決定手段は、前記複数のネットワークレイヤの最も外側に位置するネットワークレイヤから決められた前記ネットワークレイヤまでのレイヤ数を、少なくとも前記通信ネットワークリソース、前記通信ネットワークのポリシー、QoS要求の情報に基づいて決定する請求項6に記載の移動端末。
  8. 前記クロスオーバノードの検出のための処理を実行する際に基礎となる、前記入れ子のように重なっている前記複数のネットワークレイヤの数は、
    前記メッセージ生成手段によって生成された前記複数のネットワークレイヤの数を検出するためのレイヤ数検出メッセージを受信する、前記複数のネットワークレイヤの各ネットワークレイヤのエッジに位置するエッジノードが、前記レイヤ数検出メッセージを受信したときに、前記レイヤ数検出メッセージに含まれる、上位のネットワークレイヤの数を示すネストカウントの値に1を加える前記レイヤ数検出メッセージに基づいて検出される請求項6に記載の移動端末。
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