JPWO2006049237A1 - 法線情報推定装置、登録画像群作成装置および画像照合装置ならびに法線情報推定方法 - Google Patents

法線情報推定装置、登録画像群作成装置および画像照合装置ならびに法線情報推定方法 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2006049237A1
JPWO2006049237A1 JP2006542439A JP2006542439A JPWO2006049237A1 JP WO2006049237 A1 JPWO2006049237 A1 JP WO2006049237A1 JP 2006542439 A JP2006542439 A JP 2006542439A JP 2006542439 A JP2006542439 A JP 2006542439A JP WO2006049237 A1 JPWO2006049237 A1 JP WO2006049237A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
unit
normal information
reflection component
specular reflection
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2006542439A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4353246B2 (ja
Inventor
島野 美保子
美保子 島野
長尾 健司
健司 長尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp, Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Panasonic Corp
Publication of JPWO2006049237A1 publication Critical patent/JPWO2006049237A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4353246B2 publication Critical patent/JP4353246B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T5/00Image enhancement or restoration
    • G06T5/90Dynamic range modification of images or parts thereof
    • G06T5/94Dynamic range modification of images or parts thereof based on local image properties, e.g. for local contrast enhancement
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T5/00Image enhancement or restoration
    • G06T5/50Image enhancement or restoration using two or more images, e.g. averaging or subtraction
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06VIMAGE OR VIDEO RECOGNITION OR UNDERSTANDING
    • G06V10/00Arrangements for image or video recognition or understanding
    • G06V10/40Extraction of image or video features
    • G06V10/60Extraction of image or video features relating to illumination properties, e.g. using a reflectance or lighting model
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T2207/00Indexing scheme for image analysis or image enhancement
    • G06T2207/20Special algorithmic details
    • G06T2207/20212Image combination
    • G06T2207/20221Image fusion; Image merging
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06VIMAGE OR VIDEO RECOGNITION OR UNDERSTANDING
    • G06V40/00Recognition of biometric, human-related or animal-related patterns in image or video data
    • G06V40/10Human or animal bodies, e.g. vehicle occupants or pedestrians; Body parts, e.g. hands
    • G06V40/16Human faces, e.g. facial parts, sketches or expressions
    • G06V40/172Classification, e.g. identification

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • Software Systems (AREA)
  • Multimedia (AREA)
  • Collating Specific Patterns (AREA)
  • Image Analysis (AREA)

Abstract

被写体の画像から被写体の法線情報を推定する法線情報推定装置であって、画像の輝度値から画像における被写体に対する照明方向を推定する照明方向推定部と、照明方向にもとづいて、画像における被写体の法線情報を推定する法線情報推定部と、被写体の法線情報および被写体に対する照明方向から画像の鏡面反射成分を推定する鏡面反射成分推定部とを備え、法線情報推定部は、鏡面反射成分除去部において鏡面反射成分を除去された画像から再度法線情報を推定し、鏡面反射成分を除去された画像から推定された法線情報を出力する。

Description

本発明は、入力された二次元画像とあらかじめ記録された二次元画像とを比較照合する画像照合装置に関し、特に画像照合に用いる法線情報推定装置、登録画像群作成装置および画像照合装置ならびに法線情報推定方法に関する。
従来から、入力された二次元画像とあらかじめ記録された二次元画像とを比較照合する画像照合装置が実用化されており、特に、バイオメトリクスを用いた認証方法の一つである顔認証方法を実現するための、画像照合装置が各種提案されてきている。顔認証方法を実現するための画像照合装置においては、認証可能な複数の者(以下、登録された者と記す)の顔画像をあらかじめ登録顔画像としてデータベースに登録しておき、認証される者(以下、被認証者と記す)の顔画像と登録顔画像とを比較照合して、その結果、被認証者の顔画像が特定の登録された者の登録顔画像と互いに一致するまたは類似すると判定された場合に、被認証者がその特定の登録された者であるとして認証される。
このような画像照合装置においては、被認証者の顔画像と登録顔画像との様々な撮影条件の違いによって、認証率が低下してしまうという課題があった。
例えば、被認証者の顔画像において照明が被認証者を照射する方向(以下、この方向のことを照明方向と記す)と、登録顔画像における被写体の照明方向とが異なる場合には、たとえ被写体が同一の画像同士であっても、比較照合を行った結果、互いに一致しないと判定されてしまう可能性があった。
この課題を解決するために様々な技術が提案されている。例えば、登録された者それぞれについて、一枚の登録顔画像からその撮影時の照明方向および顔の形状(法線ベクトル)等を推定し、これらの条件を用いて複数の異なる照明方向下における複数の画像(以下、登録顔画像群と記す)を作成してデータベースに登録し、認証時には被写体の顔画像とデータベースに登録された全ての登録顔画像群とを比較照合することにより、認証率を向上させる技術が提案されている(例えば、T.Sim,T.Kanade,”Combining Models and Exemplars for Face Recognition:An Illuminating Example,”Proc.CVPR Workshop on Models versus Exemplars in Computer Vision,2001.を参照)。
しかしながら、前述したような従来の技術においては、画像における照明方向を推定する際に、顔における反射が全て拡散反射であると仮定して照明方向を推定するが、現実の顔における反射は全てが拡散反射ではないので、顔の法線ベクトルの方向が正しく推定されない場合があった。このため、作成された登録顔画像群が必ずしも所定の照明方向において現実に撮影される画像と合致せず、後に認証処理を行った場合にも認証率が向上しないという課題があった。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、現実に合致した登録顔画像群を作成でき、認証率の高い画像照合装置を提供するものである。
このような課題を解決するために、本発明の法線情報推定装置は、被写体の画像から被写体の法線情報を推定する法線情報推定装置であって、画像の輝度値から画像における被写体に対する照明方向を推定する照明方向推定部と、照明方向にもとづいて、画像における被写体の法線情報を推定する法線情報推定部と、被写体の法線情報および被写体に対する照明方向から画像の鏡面反射成分を推定する鏡面反射成分推定部と、画像から鏡面反射成分を除去する鏡面反射成分除去部とを備え、法線情報推定部は、鏡面反射成分除去部において鏡面反射成分を除去された画像から再度法線情報を推定することを特徴としている。なお、法線情報の推定とは、法線方向または法線方向を含む情報(例えば反射率等の情報)を推定することをいう。
このような構成によれば、光源の映りこみ等の影響による鏡面反射成分を除去した画像から法線推定を行うので、この法線情報推定装置を用いることにより、顔のテカリ等による光源の映りこみ等の悪影響を除去し、現実に合致した登録画像群を作成するための法線情報の推定を行うことができ、これを用いることにより認証率の高い画像照合装置を提供することができる。
また、鏡面反射成分を除去される前に法線情報推定部で推定された法線情報の値と、鏡面反射成分を除去された後に法線情報推定部で推定された法線情報の値とを比較して、法線情報の値が収束しているか否かを判定する収束判定部をさらに備え、収束判定部で収束していると判定された法線情報の値を出力する構成であってもよい。
このような構成によれば、さらに、収束判定部によって収束されたと判定された法線情報の値を出力するので、より正確な法線情報の算出を行うことができる。
また、照明方向推定部は、鏡面反射成分除去部において鏡面反射成分を除去された画像から再度被写体の照明方向を推定し、法線情報推定部は、照明方向推定部で再度推定された照明方向を用いて、鏡面反射成分を除去された画像から再度法線情報を推定する構成であってもよい。
このような構成によれば、さらに、鏡面反射成分を除去された画像から照明方向の推定を再度行い、その結果得られた照明方向を用いて再度法線情報を推定するので、さらに、現実に合致した法線情報を推定することが可能となる。
さらに、本発明の登録画像群作成装置は、本発明の法線情報推定装置と、登録すべき登録画像を法線情報推定装置に入力する登録画像入力部と、互いに異なる複数の照明方向が入力される照明方向入力部と、法線情報推定装置から出力された登録画像に対応する法線情報にもとづいて、互いに異なる複数の照明方向における被写体の鏡面反射成分を算出する鏡面反射成分算出部と、法線情報推定装置から出力された登録画像に対応する法線情報にもとづいて、互いに異なる複数の照明方向における被写体の拡散反射成分を算出する拡散反射成分算出部と、鏡面反射成分と拡散反射成分とを加算して互いに異なる複数の照明方向における登録画像群を作成する画像合成部とを備えたことを特徴としている。
このような構成によれば、鏡面反射成分を除去した画像から法線推定を行うので、映りこみ等の悪影響を除去し、現実に合致した登録画像群を作成することができるので、これを用いることにより、認証率の高い画像照合装置を提供することができる。
次に、本発明の画像照合装置は、本発明の登録画像群作成装置と、登録画像群作成装置で作成された登録画像群を記憶する登録画像群記憶部と、比較すべき比較画像を入力する比較画像入力部と、比較画像入力部から入力された比較画像と登録画像群記憶部に記憶された登録画像群とを比較照合する比較照合部とを備えたことを特徴としている。
このような構成によれば、鏡面反射成分を除去した画像から法線推定を行うので、映りこみ等の悪影響を除去し、現実に合致した登録画像群を作成することができるので、認証率の高い画像照合装置を提供することができる。
さらに、比較画像入力部が入力した比較画像における照明方向を推定する比較画像照明方向推定部と、比較画像照明方向推定部で推定された照明方向の登録画像を登録画像群記憶部から検索する画像検索部とを備え、比較照合部は、画像検索部で検索された登録画像と比較画像とを照合する構成であってもよい。
このような構成によれば、さらに、比較画像からその照明方向を推定し、登録画像群記憶部に記憶された登録画像群から、推定された照明方向に対応する登録画像を検索して、比較照合を行うことができ、比較照合処理を行う回数を減少させることができ、CPU等に対する演算負荷を軽減することのできる、小型の装置に適した構成を実現できる。
さらに、登録画像群作成装置で作成された登録画像群の特徴量を算出する第1の特徴量算出部と、比較画像入力部で入力された比較画像の特徴量を算出する第2の特徴量算出部とを備え、登録画像群記憶部は、登録画像群の特徴量を記憶し、比較照合部は、登録画像群と比較画像とをその特徴量によって比較照合する構成であってもよい。
このような構成によれば、さらに、登録画像群記憶部には、特徴量算出部によって算出された特徴量のデータが記憶されているので、登録画像群の画像情報そのものを記憶する構成と比較して、必要な記憶容量が少なくて済むとともに、比較照合部が、登録画像群記憶部および特徴量算出部からそれぞれ出力された特徴量を用いて比較照合を行うので、画像全体のマッチングを行う構成と比較して、比較照合部での演算処理が小規模で済み、CPU等に対する演算負荷を軽減することのできる、小型の装置に適した構成を実現できる。
次に、本発明の法線情報推定方法は、被写体の画像から被写体の法線情報を推定する法線情報推定方法であって、画像の輝度値から画像における被写体に対する照明方向を推定する第1のステップと、照明方向にもとづいて、画像における被写体の法線情報を推定する第2のステップと、被写体の法線情報および被写体に対する照明方向から画像の鏡面反射成分を推定する第3のステップと、画像から鏡面反射成分を除去する第4のステップと、第4のステップにおいて鏡面反射成分を除去された画像から、再度法線情報を推定する第5のステップとを備えたことを特徴としている。
このような方法によれば、鏡面反射成分を除去した画像から法線推定を行うので、この法線情報推定方法を用いることにより、顔のテカリ等による光源の映りこみ等の悪影響を除去し、現実に合致した法線情報推定を行うことができる。
次に、本発明のプログラムは、被写体の画像から被写体の法線情報を推定するプログラムであって、コンピュータに、画像の輝度値から画像における被写体に対する照明方向を推定する第1のステップと、照明方向にもとづいて、画像における被写体の法線情報を推定する第2のステップと、被写体の法線情報および被写体に対する照明方向から画像の鏡面反射成分を推定する第3のステップと、画像から鏡面反射成分を除去する第4のステップと、第4のステップにおいて鏡面反射成分を除去された画像から、再度法線情報を推定する第5のステップとを実行させることを特徴としている。
このようなプログラムによれば、鏡面反射成分を除去した画像から法線推定を行うので、このプログラムを用いることにより、顔のテカリ等による映りこみ等の悪影響を除去し、現実に合致した法線情報推定を行うことができる。
以上述べたように、本発明によれば、現実に合致した登録画像群を作成でき、認証率の高い画像照合装置を提供することができる。
図1は、本発明の第1の実施の形態における画像照合装置の構成を示すブロック図である。 図2は、本発明の第1の実施の形態における登録画像群作成装置の構成を示すブロック図である。 図3は、本発明の第1の実施の形態における法線情報推定装置の構成を示すブロック図である。 図4は、本発明の第1の実施の形態における画像照合装置の登録画像群作成装置の動作ステップを示すフローチャートである。 図5は、本発明の第1の実施の形態における登録画像の一例を概念的に示す図である。 図6は、本発明の第1の実施の形態における登録画像群の一例を概念的に示す図である。 図7は、本発明の実施の形態における比較画像の一例を概念的に示す図である。 図8は、本発明の第2の実施の形態における画像照合装置の構成を示すブロック図である。 図9は、本発明の第3の実施の形態における画像照合装置の構成を示すブロック図である。
符号の説明
1,40,50 画像照合装置
2 登録画像入力部
3 登録画像群作成装置
4 登録画像群記憶部
5 比較画像入力部
6 照明方向推定部
7 画像検索部
8,33 比較照合部
9 出力部
20,26 登録画像
25 比較画像
30 登録画像群
31,32 特徴量算出部
34 特徴量記憶部
41 照明方向推定部
42 法線情報推定装置
43 反射成分情報算出部
44 照明方向入力部
45 画像合成部
52 法線情報推定部
53 鏡面反射成分推定部
54 鏡面反射成分除去部
55 収束判定部
61 鏡面反射成分算出部
62 拡散反射成分算出部
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
まず、本発明の第1の実施の形態における画像照合装置について説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態における画像照合装置1の構成を示すブロック図である。
図1に示したように、本発明の第1の実施の形態における画像照合装置1は、登録された者の登録画像20(図5を参照)が入力される登録画像入力部2、登録画像入力部2によって入力された登録画像20から、後述する方法により、複数の照明方向下における登録画像群を作成する登録画像群作成装置3、登録画像群作成装置3で作成された登録画像群を記憶する登録画像群記憶部4、被認証者の顔画像(以下、比較画像と記す)が入力される比較画像入力部5、比較画像入力部5から入力された比較画像と登録画像群記憶部4に記憶された登録画像群とを比較照合する比較照合部8、および、比較照合部8で比較照合された結果等の情報が出力される出力部9を備える。
登録画像入力部2および比較画像入力部5は、公知の記憶媒体から画像を入力する構成であってもよいし、スキャナ等の公知の読取手段を用いて構成することも可能であるし、カメラ等で撮影された画像が入力される構成であってもよい。また、本発明の第1の実施の形態における画像照合装置1は、登録画像入力部2と比較画像入力部5とをそれぞれ独立に備える構成に限定されるものではなく、単独の入力手段を共用する構成であってもよい。
登録画像群作成装置3の各構成要素および比較照合部8については、後述する機能がソフトウェアによって実現されていてもよいし、専用回路等のハードウェアによって機能が実現されていてもよい。
登録画像群記憶部4は、HDDや半導体メモリ等の公知の記録媒体から選択したものを用いることができる。
出力部9は、比較照合部8からの照合可能か不可能かを示す信号をそのまま出力する構成であってもよいし、被認証者に対して映像または音声によって照合結果を知らしめる構成であってもよい。
比較照合部8の機能としては、例えば、固有空間法、部分空間法またはKNN法等の公知の画像比較照合方法を用いることが可能である。
ここで、本発明の第1の実施の形態における登録画像群作成装置3の構成および機能について詳細に説明する。図2は、本発明の第1の実施の形態における登録画像群作成装置3の構成を示すブロック図である。
図2に示したように、本発明の第1の実施の形態における登録画像群作成装置3は、登録画像入力部2から登録画像20が入力され、入力された登録画像20からその被写体の法線アルベドベクトルを含む法線情報を推定する法線情報推定装置42、登録画像群を作成すべき複数の照明方向が入力される照明方向入力部44、法線情報推定装置42によって推定された法線情報を用いて照明方向入力部44に入力された複数の照明方向における被写体の鏡面反射成分および拡散反射成分を算出する反射成分情報算出部43、および、反射成分情報算出部43で算出された反射成分情報にもとづいて、登録画像群の合成処理を行う画像処理部45を備える。反射成分情報算出部43は、鏡面反射成分を算出する鏡面反射成分算出部61および拡散反射成分を算出する拡散反射成分算出部62を有する。
また、ここで本発明の第1の実施の形態における法線情報推定装置42の構成および機能について詳細に説明する。図3は、本発明の第1の実施の形態における法線情報推定装置42の構成を示すブロック図である。
図3に示したように、本発明の第1の実施の形態における法線情報推定装置42は、登録画像入力部2から登録画像20が入力され、入力された登録画像20からその照明方向を推定する照明方向推定部41、照明方向推定部41で推定された照明方向および登録画像20の濃淡値から登録画像20における被写体の法線情報を推定する法線情報推定部52、法線情報推定部52で推定された法線情報および照明方向推定部41で推定された照明方向から登録画像20の濃淡値における鏡面反射成分を推定する鏡面反射成分推定部53、登録画像20の濃淡値から鏡面反射成分推定部53で推定された鏡面反射成分を除去する鏡面反射成分除去部54、ならびに、法線情報推定部52で推定された法線情報の値が収束しているか否かを判定する収束判定部55を備える。
法線情報推定部52は、鏡面反射成分除去部54で鏡面反射成分を除去された画像から再度法線情報を推定し、収束判定部55は、鏡面反射成分を除去された画像から推定された法線情報と、鏡面反射成分を除去される前の画像から推定された法線情報とを比較して、その差が所定の値よりも小さくなったときに、法線情報が収束したものと判定して、鏡面反射成分を除去された画像から推定された法線情報または鏡面反射成分を除去される前の画像から推定された法線情報を出力する(値が収束しているので、いずれを出力してもよい)。なお、本発明は、上述のように、法線情報推定部52が鏡面反射成分を除去される前後の画像から法線情報を推定する構成に限定されず、鏡面反射成分を除去される前の画像から法線情報を推定する第1の法線情報推定部および鏡面反射成分を除去された後の画像から法線情報を推定する第2の法線情報推定部の二つの法線情報推定部を用いることも可能である。この場合、収束判定部55は、第1の法線情報推定部で算出された法線情報と、第2の法線情報推定部で算出された法線情報とを比較して、収束判定を行う。
ここで、本発明の第1の実施の形態における画像照合装置1の動作について説明する。図4は、本発明の第1の実施の形態における画像照合装置1の登録画像群作成装置3の動作ステップを示すフローチャートである。なお、登録画像群作成装置3の各構成要素および画像照合部8の機能は、ハードウェアまたはソフトウェアのいずれでも実現することが可能である。これらの機能をソフトウェアにて実現しようとする場合には、後述する図4におけるステップS1からステップS13までの各処理をソフトウェアにて記述して、コンピュータに実行させる。
図4に示したように、まず、登録画像入力部2から、登録画像群作成装置3に登録画像20が入力される(S1)。ここで、登録画像20は、登録されるべき者の一枚の顔画像であるとする。図5は本発明の第1の実施の形態における登録画像20の一例を概念的に示す図である。実際には、登録画像20は、縦120×横90の計10800画素の陰影を有する画像を用いている。
登録画像20は、登録画像群作成装置3の法線情報推定装置42に送られ、法線情報推定装置42の照明方向推定部41は、一枚の登録画像20の撮影時における照明方向を推定する(S2)。照明方向の推定は、統計量を算出するための学習画像セットにおけるJ個の照明パターンを各々sとおき、そのガウスカーネルの幅をσとおき、学習画像の各照明パターンの平均をaとおき、入力画像をbとすると、下式のような単純なカーネルリグレッション(kenel regression)によって、登録画像20の照明方向を推定することができる。
Figure 2006049237
Figure 2006049237
Figure 2006049237
次に、法線情報推定装置42の法線情報推定部52は、登録画像20における反射率を考慮した法線アルベドベクトルの初期値を推定する(S3)。なお、法線アルベドベクトルとは、法線方向ベクトルにそのアルベド(反射率)を積算したベクトルのことをいう。
画像ベクトルは、例えばy(x)を画素xの濃淡値とし、SをJ個の照明方向ベクトル(学習用)とし、b(x)を画素xの法線アルベドベクトルとし、v(x)を画素xの照明J個のエラー値ベクトルとしたときに、(4)式のように表すことができる。
Figure 2006049237
ステップS3における、法線アルベドベクトルの初期値は、ステップS2で推定した照明方向ベクトルS’を用いて、MAP推定で得られた法線アルベドベクトルbMAP(x)として推定することができる。
Figure 2006049237
次に、法線情報推定装置42の鏡面反射成分推定部53は、法線情報推定部52で推定された法線アルベドベクトルの初期値から、鏡面反射成分を算出する(S4)。
鏡面反射成分M(x)の算出は、ステップS2で推定した照明方向と、法線アルベドベクトルbMAP(x)とから算出することができる。
M(x)=y(x)−SbMAP(x)=v(x) (7)
(7)式においては、実際の輝度値y(x)と、ステップS2で推定した照明方向と法線アルベドベクトルbMAP(x)とから算出した輝度成分SbMAP(x)との差v(x)を鏡面反射成分M(x)とみなしている。すなわち、ステップS4における鏡面反射成分M(x)の推定は、その初期値の推定であるので、もっとも処理を高速に行うために、エラー値ベクトルv(x)全てを鏡面反射成分M(x)であるとして演算したものである。
また、鏡面反射成分M(x)の正確な演算を行うためには、ステップS4において、後述するフォーン(Phong)のモデルやトランス−スパロウ(Torrance−Sparrow)モデル等の推定モデルを用いてその推定を行うことも可能である。
さらに、登録画像20を画像照合装置1の管理者が目測して、一見して登録画像20に、例えば、輝度の著しく高い部分(顔のテカリや眼鏡のフレーム等の影響による鏡面反射成分と推定される)や輝度が著しく低い部分(鼻等の高い部分の影の成分、いわゆるキャストシャドウ成分と推定される)といった、特定部分の輝度が他の部分のそれと著しく異なっていると判別できる部分が含まれている場合には、それぞれの部分を分離して、そのうち輝度が著しく高い部分を鏡面反射成分であるとみなす演算を行い、輝度が著しく低い部分をキャストシャドウ成分とみなす演算を行ってもよい。このような管理者の主観的な判断が介在することが好ましくない場合には、例えば、エラー成分v(x)のうち、正の値の部分のみを抽出して、その部分を鏡面反射成分であるとし、負の値の部分をキャストシャドウ成分であるとして演算を行うことも可能である。なお、本実施の形態においては、鏡面反射成分を法線情報推定の阻害要因として説明しているが、鏡面反射成分やキャストシャドウ成分の他にも、エラー成分に含まれる成分については、法線情報推定の阻害要因となり得る。鏡面反射成分を用いて説明を行った例と同様に、これらの法線情報推定の阻害要因となる成分についても除去して、法線情報の推定を行うことも可能である。
次に、法線情報推定装置42の鏡面反射成分除去部54は、登録画像20の濃淡値y(x)から、ステップS4で鏡面反射成分推定部53が推定した鏡面反射成分M(x)を除去する(ステップS5)。
そして、法線情報推定装置42の法線情報推定部52は、ステップS5において鏡面反射成分M(x)を除去された画像y’(x)からステップS3で法線アルベドベクトルの初期値を推定したときと同じ方法で再度法線アルベドベクトルを推定する(S6)。
次に、法線情報推定装置42の収束判定部55は、前のステップS3において推定された法線アルベドベクトルの値bMAP(x)と、ステップS6で推定された法線アルベドベクトルの値とを比較して、値が収束するまで、ステップS4からステップS6までの処理を法線情報推定部52、鏡面反射成分53および鏡面反射成分除去部54に継続させる(S7)。
収束判定部55は、ステップS4からステップS6までの処理を法線情報推定部52、鏡面反射成分53および鏡面反射成分除去部54に繰り返させる際に、前回推定された法線アルベドベクトルと今回推定された法線アルベドベクトルとの一致度を比較し、一致度が所定の閾値以上であれば収束したとして、その値を登録画像20の法線アルベドベクトルの値であるとして決定し、登録画像群作成装置3の反射成分情報算出部43に出力する(S8)。このときの一致度は、例えば法線アルベドベクトル同士の相関距離の和、ユークリッド距離の和の逆数、または、単位法線ベクトルに変換した後の法線アルベドベクトルの相関距離の和等、比較対照となる2つの法線アルベドベクトルまたは法線ベクトルの類似性を表現し得るものであればよい。
また、ステップS6において、鏡面反射成分推定部53によって鏡面反射成分の推定を行う際に、同時に照明方向推定部41によって照明方向の推定処理を行うことにより、照明方向および鏡面反射成分双方の推定精度を向上させることが可能である。反射モデルを用いた鏡面反射成分は、後述のように記述できるが、ここで照明方向の推定精度を高めることができれば、同時に鏡面反射成分の推定精度も向上させることができるからである。
ステップS8においては、登録画像20についての法線アルベドベクトルの値を決定するとともに、登録画像群作成装置3の反射成分情報算出部43が、登録画像20における鏡面反射成分M(x)と拡散反射成分I(x)とを決定する。具体的には、鏡面反射成分算出部61が鏡面反射成分M(x)を算出し、拡散反射成分算出部62が拡散反射成分I(x)を算出する。
鏡面反射成分M(x)の算出を、ある1点、あるいは1画素について行う場合について説明する。全画面中の鏡面反射成分の算出は、この処理を全画面中の全画素について行うことで可能となる。
例えば、Phongのモデルでは、鏡面反射項I
=I(pm) (8)
を用いて算出することが可能である。すなわち、mは次式を満たす。
n=−ln,m(l×n)=0 (9)
ここで、Iは入射光の強さ、rは鏡面反射率、qは表面の滑らかさを表すパラメータ、nは法線方向単位ベクトル、lは入射光方向単位ベクトル、pは視線方向単位ベクトル、mはlおよびnと同じ平面上にあり、かつ、入射角と反射角とが等しくなる方向を表す単位ベクトルである。
他にも、Torrance−Sparrowモデルを用いることができ、
=Iexp{−((cos−1(pm))/σ)} (10)
ここで、σは表面の滑らかさを表すパラメータであり、他のパラメータは前述のPhongのモデルで説明した通りである。
なお、本発明は、ここで説明した鏡面反射成分の算出方法に限定されるものではなく、広く知られた方法を適宜用いることができる。例えば、前述のモデルを含む各種の鏡面反射成分の算出方法については、例えば「徐剛、“写真から作る3次元CG”、近代科学社、2001年、p.95−96」に記載されている方法を用いることもできる。
次に、拡散反射成分I(x)の算出は、
I=BS(11)
を用いて行う。ここで、
I:画像データ(N画素×c入力画像数)
B:物体の法線方向と反射率よりなる行列(N×3)
S:光源方向&強さ行列(3×c)
である。ここまでで、被写体の登録画像20を用いた前処理は終了する。
次に、登録画像群作成装置3の反射成分情報算出部43は、照明方向入力部44から複数の照明方向を入力し(S10)、その照明方向に対応する鏡面反射成分M(x)および拡散反射成分I(x)を算出する(S11)。具体的には、鏡面反射成分算出部61が鏡面反射成分M(x)を算出し、拡散反射成分算出部62が拡散反射成分I(x)を算出する。
照明方向の一例としては、例えば顔の正面方向を、(左右の角度:0°、上下の角度:0°)と置いたときに左右上下ともに20°間隔に60°まで取ることができる。この場合、−60°、−40°、−20°、0°、20°、40°、60°の7種類の角度があり、上下左右合わせて7×7の49通りの照明方向ができる。なお、角度は等間隔である必要はなく、使用目的や用途に合わせて適宜効果のある角度を選択すればよい。
そして、ステップS11で、反射成分情報算出部43で算出された所定の角度に対応する鏡面反射成分M(x)および拡散反射成分I(x)を、画像合成部45が加えることにより、互いに異なる所定の照明方向に対応した被写体の複数の登録画像からなる群を得ることができる(S12)。このような処理を、照明方向入力部44から入力された複数の照明方向それぞれについて行うことによって(S13)、登録画像群30を作成することができる。図6は本発明の第1の実施の形態における登録画像群30の一例を概念的に示す図である。なお、本発明の第1の実施の形態においては、あらかじめ定められた照明方向が照明方向入力部44から入力された例を示したが、本発明はこの構成に限定されず、照明方向入力部44から管理者等によって、任意の照明方向が入力される構成であってもよい。
図1または図2に示したように、本発明の第1の実施の形態の画像照合装置1において、登録画像群作成装置3で作成された登録画像群30は、登録画像群記憶部4に記憶される。ここまでで、本発明の第1の実施の形態の画像照合装置1における照合の準備が完了する。
本発明の第1の実施の形態の画像照合装置1において、被認証者の比較画像25が比較画像入力部5から入力された場合には、比較画像25は比較画像入力部5から比較照合部8に送られ、比較照合部8において、比較画像25と登録画像群30との比較照合処理がなされ、その結果が出力部9から出力される。図7に、本発明の実施の形態における比較画像25の一例を概念的に示す。
以上述べたように、本発明の第1の実施の形態における画像照合装置1によれば、被写体の画像から鏡面反射成分M(x)を算出して、鏡面反射成分M(x)を除去してから法線アルベドベクトルの推定を行うので、鏡面反射成分M(x)の悪影響(例えば、顔に油が浮いているときに照明が鏡面反射することによるテカリの影響等)を受けない法線アルベドベクトルの推定を行うことが可能となり、より実際の被写体に近い法線アルベドベクトルを出力することができる。よって、本発明の第1の実施の形態における画像照合装置1によって推定された法線アルベドベクトルを用いて、想定される複数の照明方向下における登録画像群30を作成した場合にも、より実際に近い、正確な登録画像群30を得ることが可能となる。
例えば、本発明の第1の実施の形態における画像照合装置1を用いて比較画像25との照合を行った場合と従来技術における画像照合装置とを比較すれば、その一位照合率を向上させることができる。なお、一位照合率とは、比較画像と同一の被写体が撮影された登録画像が一位で認証される割合のことをいい、その比率が高いほど精度の高い認証ができていることを示す。
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態における画像照合装置40について説明する。図8は本発明の第2の実施の形態における画像照合装置40の構成を示すブロック図である。
図8に示したように、本発明の第2の実施の形態における画像照合装置40は、前述の第1の実施の形態における画像照合装置1と比較して、比較画像入力部5から入力された比較画像から、その照明方向等を推定する照明方向推定部6と、照明方向推定部6で推定された照明方向の情報を登録画像群記憶部4に送るとともに、登録画像群記憶部4に記憶された登録画像群30から前述の比較画像の照明方向に適合した照明方向に対応する登録画像を検索、抽出して、比較照合部8に出力する画像検索部7を備えている。
他の構成要件、すなわち、登録画像入力部2、登録画像群作成装置3、登録画像群記憶部4、比較画像入力部5、比較照合部8および出力部9のそれぞれの機能に関しては、第1の実施の形態における画像照合装置1における各構成要素の機能と同様であるので、その説明を省略する。
このような構成とすることにより、本発明の第2の実施の形態の画像照合装置40によれば、第1の実施の形態における画像照合装置1が奏する効果に加えて、さらに、比較画像25から照明方向推定部6によってその照明方向を推定し、登録画像群記憶部4に記憶された登録画像群30から、照明方向推定部6によって推定された照明方向に対応する登録画像を検索して、比較照合部8に送ることができる。例えば、第1の実施の形態で説明したような比較画像25が入力された場合には、その照明方向に対応する登録画像26が、登録画像群記憶部4から画像検索部7によって比較照合部8に送られる。
よって、比較照合部8における比較照合処理を行う回数を減少させることができ、CPU等に対する演算負荷を軽減することのできる、小型の装置に最適な構成を実現できる。
(第3の実施の形態)
次に、本発明の第3の実施の形態における画像照合装置50について説明する。図9は本発明の第3の実施の形態における画像照合装置50の構成を示すブロック図である。
図9に示したように、本発明の第3の実施の形態における画像照合装置50は、前述の第1の実施の形態における画像照合装置1と比較して、比較画像入力部5から入力された比較画像からその特徴量を算出する特徴量算出部31、および、登録画像群作成装置3で作成された登録画像から、それぞれの登録画像の特徴量を算出する特徴量算出部32を備えた点が異なる。
ここで、特徴量算出部31および特徴量算出部32における画像からの特徴量算出方法としては、顔の特徴を表すポイントに、グラフと呼ばれるパターンを配置し、正確な顔の特徴点を見つけ、そのポイントごとの特徴量を登録データと比較、照合するグラフマッチング法や、変換対象からウェーブレット波形を利用し、その波形が持つ特徴(周波数成分等)のみを取り出す、信号解析や画像圧縮に用いられる手法であるガボールウェーブレット変換を用いることが可能であるが、本発明はこの特徴点の算出方法について、なんら限定するものではない。
また、本発明の第3の実施の形態における画像照合装置50は、第1の実施の形態における画像照合装置1の登録画像群記憶部4の代わりに、登録画像群から特徴量算出部31によって算出された特徴量を記憶する特徴量記憶部34を備えている。
さらに、本発明の第3の実施の形態における画像照合装置50は、第1の実施の形態における画像照合装置1の比較照合部8の代わりに、比較画像から特徴量算出部32で算出された特徴量と特徴量記憶部34に記憶された登録画像群の特徴量とを比較照合する比較照合部33を備えている。
他の構成要件、すなわち、登録画像入力部2、登録画像群作成装置3、比較画像入力部5および出力部9のそれぞれの機能に関しては、第1の実施の形態における画像照合装置1における各構成要素の機能と同様であるので、その説明を省略する。
このような構成とすることにより、本発明の第3の実施の形態の画像照合装置50によれば、第1の実施の形態における画像照合装置1が奏する効果に加えて、さらに、特徴量記憶部34には、特徴量算出部31によって算出された特徴量のデータが記憶されているので、登録画像群記憶部4の画像情報そのものを記憶する構成と比較して、必要な記憶容量が少なくて済む。
さらに、本発明の第3の実施の形態における画像照合装置50によれば、第1の実施の形態における画像照合装置1が奏する効果に加えて、さらに、比較照合部33が、特徴量記憶部34および特徴量算出部32からそれぞれ出力された特徴量を用いて比較照合を行うので、画像全体のマッチングを行う構成と比較して、比較照合部33での演算処理が小規模で済み、CPU等に対する演算負荷を軽減することのできる、小型の装置に最適な構成を実現できる。
本発明に係る法線情報推定装置、登録画像群作成装置および画像照合装置ならびに法線情報推定方法およびプログラムによれば、現実に合致した登録画像群を作成でき、認証率の高い画像照合装置を提供することができるという効果を奏することができるので、特に画像照合に用いる法線情報推定装置、登録画像群作成装置および画像照合装置ならびに法線情報推定方法およびプログラム等として有用である。
本発明は、入力された二次元画像とあらかじめ記録された二次元画像とを比較照合する画像照合装置に関し、特に画像照合に用いる法線情報推定装置、登録画像群作成装置および画像照合装置ならびに法線情報推定方法に関する。
従来から、入力された二次元画像とあらかじめ記録された二次元画像とを比較照合する画像照合装置が実用化されており、特に、バイオメトリクスを用いた認証方法の一つである顔認証方法を実現するための、画像照合装置が各種提案されてきている。顔認証方法を実現するための画像照合装置においては、認証可能な複数の者(以下、登録された者と記す)の顔画像をあらかじめ登録顔画像としてデータベースに登録しておき、認証される者(以下、被認証者と記す)の顔画像と登録顔画像とを比較照合して、その結果、被認証者の顔画像が特定の登録された者の登録顔画像と互いに一致するまたは類似すると判定された場合に、被認証者がその特定の登録された者であるとして認証される。
このような画像照合装置においては、被認証者の顔画像と登録顔画像との様々な撮影条件の違いによって、認証率が低下してしまうという課題があった。
例えば、被認証者の顔画像において照明が被認証者を照射する方向(以下、この方向のことを照明方向と記す)と、登録顔画像における被写体の照明方向とが異なる場合には、たとえ被写体が同一の画像同士であっても、比較照合を行った結果、互いに一致しないと判定されてしまう可能性があった。
この課題を解決するために様々な技術が提案されている。例えば、登録された者それぞれについて、一枚の登録顔画像からその撮影時の照明方向および顔の形状(法線ベクトル)等を推定し、これらの条件を用いて複数の異なる照明方向下における複数の画像(以下、登録顔画像群と記す)を作成してデータベースに登録し、認証時には被写体の顔画像とデータベースに登録された全ての登録顔画像群とを比較照合することにより、認証率を向上させる技術が提案されている(例えば、T.Sim,T.Kanade,”Combining Models and Exemplars for Face Recognition: An Illuminating Example,”Proc.CVPR Workshop on Models versus Exemplars in Computer Vision,2001.を参照)。
しかしながら、前述したような従来の技術においては、画像における照明方向を推定する際に、顔における反射が全て拡散反射であると仮定して照明方向を推定するが、現実の顔における反射は全てが拡散反射ではないので、顔の法線ベクトルの方向が正しく推定されない場合があった。このため、作成された登録顔画像群が必ずしも所定の照明方向において現実に撮影される画像と合致せず、後に認証処理を行った場合にも認証率が向上しないという課題があった。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、現実に合致した登録顔画像群を作成でき、認証率の高い画像照合装置を提供するものである。
このような課題を解決するために、本発明の法線情報推定装置は、被写体の画像から被写体の法線情報を推定する法線情報推定装置であって、画像の輝度値から画像における被写体に対する照明方向を推定する照明方向推定部と、照明方向にもとづいて、画像における被写体の法線情報を推定する法線情報推定部と、被写体の法線情報および被写体に対する照明方向から画像の鏡面反射成分を推定する鏡面反射成分推定部と、画像から鏡面反射成分を除去する鏡面反射成分除去部とを備え、法線情報推定部は、鏡面反射成分除去部において鏡面反射成分を除去された画像から再度法線情報を推定することを特徴としている。なお、法線情報の推定とは、法線方向または法線方向を含む情報(例えば反射率等の情報)を推定することをいう。
このような構成によれば、光源の映りこみ等の影響による鏡面反射成分を除去した画像から法線推定を行うので、この法線情報推定装置を用いることにより、顔のテカリ等による光源の映りこみ等の悪影響を除去し、現実に合致した登録画像群を作成するための法線情報の推定を行うことができ、これを用いることにより認証率の高い画像照合装置を提供することができる。
また、鏡面反射成分を除去される前に法線情報推定部で推定された法線情報の値と、鏡面反射成分を除去された後に法線情報推定部で推定された法線情報の値とを比較して、法線情報の値が収束しているか否かを判定する収束判定部をさらに備え、収束判定部で収束していると判定された法線情報の値を出力する構成であってもよい。
このような構成によれば、さらに、収束判定部によって収束されたと判定された法線情報の値を出力するので、より正確な法線情報の算出を行うことができる。
また、照明方向推定部は、鏡面反射成分除去部において鏡面反射成分を除去された画像から再度被写体の照明方向を推定し、法線情報推定部は、照明方向推定部で再度推定された照明方向を用いて、鏡面反射成分を除去された画像から再度法線情報を推定する構成であってもよい。
このような構成によれば、さらに、鏡面反射成分を除去された画像から照明方向の推定を再度行い、その結果得られた照明方向を用いて再度法線情報を推定するので、さらに、現実に合致した法線情報を推定することが可能となる。
さらに、本発明の登録画像群作成装置は、本発明の法線情報推定装置と、登録すべき登録画像を法線情報推定装置に入力する登録画像入力部と、互いに異なる複数の照明方向が入力される照明方向入力部と、法線情報推定装置から出力された登録画像に対応する法線情報にもとづいて、互いに異なる複数の照明方向における被写体の鏡面反射成分を算出する鏡面反射成分算出部と、法線情報推定装置から出力された登録画像に対応する法線情報にもとづいて、互いに異なる複数の照明方向における被写体の拡散反射成分を算出する拡散反射成分算出部と、鏡面反射成分と拡散反射成分とを加算して互いに異なる複数の照明方向における登録画像群を作成する画像合成部とを備えたことを特徴としている。
このような構成によれば、鏡面反射成分を除去した画像から法線推定を行うので、映りこみ等の悪影響を除去し、現実に合致した登録画像群を作成することができるので、これを用いることにより、認証率の高い画像照合装置を提供することができる。
次に、本発明の画像照合装置は、本発明の登録画像群作成装置と、登録画像群作成装置で作成された登録画像群を記憶する登録画像群記憶部と、比較すべき比較画像を入力する比較画像入力部と、比較画像入力部から入力された比較画像と登録画像群記憶部に記憶された登録画像群とを比較照合する比較照合部とを備えたことを特徴としている。
このような構成によれば、鏡面反射成分を除去した画像から法線推定を行うので、映りこみ等の悪影響を除去し、現実に合致した登録画像群を作成することができるので、認証率の高い画像照合装置を提供することができる。
さらに、比較画像入力部が入力した比較画像における照明方向を推定する比較画像照明方向推定部と、比較画像照明方向推定部で推定された照明方向の登録画像を登録画像群記憶部から検索する画像検索部とを備え、比較照合部は、画像検索部で検索された登録画像と比較画像とを照合する構成であってもよい。
このような構成によれば、さらに、比較画像からその照明方向を推定し、登録画像群記憶部に記憶された登録画像群から、推定された照明方向に対応する登録画像を検索して、比較照合を行うことができ、比較照合処理を行う回数を減少させることができ、CPU等に対する演算負荷を軽減することのできる、小型の装置に適した構成を実現できる。
さらに、登録画像群作成装置で作成された登録画像群の特徴量を算出する第1の特徴量算出部と、比較画像入力部で入力された比較画像の特徴量を算出する第2の特徴量算出部とを備え、登録画像群記憶部は、登録画像群の特徴量を記憶し、比較照合部は、登録画像群と比較画像とをその特徴量によって比較照合する構成であってもよい。
このような構成によれば、さらに、登録画像群記憶部には、特徴量算出部によって算出された特徴量のデータが記憶されているので、登録画像群の画像情報そのものを記憶する構成と比較して、必要な記憶容量が少なくて済むとともに、比較照合部が、登録画像群記憶部および特徴量算出部からそれぞれ出力された特徴量を用いて比較照合を行うので、画像全体のマッチングを行う構成と比較して、比較照合部での演算処理が小規模で済み、CPU等に対する演算負荷を軽減することのできる、小型の装置に適した構成を実現できる。
次に、本発明の法線情報推定方法は、被写体の画像から被写体の法線情報を推定する法線情報推定方法であって、画像の輝度値から画像における被写体に対する照明方向を推定する第1のステップと、照明方向にもとづいて、画像における被写体の法線情報を推定する第2のステップと、被写体の法線情報および被写体に対する照明方向から画像の鏡面反射成分を推定する第3のステップと、画像から鏡面反射成分を除去する第4のステップと、第4のステップにおいて鏡面反射成分を除去された画像から、再度法線情報を推定する第5のステップとを備えたことを特徴としている。
このような方法によれば、鏡面反射成分を除去した画像から法線推定を行うので、この法線情報推定方法を用いることにより、顔のテカリ等による光源の映りこみ等の悪影響を除去し、現実に合致した法線情報推定を行うことができる。
次に、本発明のプログラムは、被写体の画像から被写体の法線情報を推定するプログラムであって、コンピュータに、画像の輝度値から画像における被写体に対する照明方向を推定する第1のステップと、照明方向にもとづいて、画像における被写体の法線情報を推定する第2のステップと、被写体の法線情報および被写体に対する照明方向から画像の鏡面反射成分を推定する第3のステップと、画像から鏡面反射成分を除去する第4のステップと、第4のステップにおいて鏡面反射成分を除去された画像から、再度法線情報を推定する第5のステップとを実行させることを特徴としている。
このようなプログラムによれば、鏡面反射成分を除去した画像から法線推定を行うので、このプログラムを用いることにより、顔のテカリ等による映りこみ等の悪影響を除去し、現実に合致した法線情報推定を行うことができる。
以上述べたように、本発明によれば、現実に合致した登録画像群を作成でき、認証率の高い画像照合装置を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
まず、本発明の第1の実施の形態における画像照合装置について説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態における画像照合装置1の構成を示すブロック図である。
図1に示したように、本発明の第1の実施の形態における画像照合装置1は、登録された者の登録画像20(図5を参照)が入力される登録画像入力部2、登録画像入力部2によって入力された登録画像20から、後述する方法により、複数の照明方向下における登録画像群を作成する登録画像群作成装置3、登録画像群作成装置3で作成された登録画像群を記憶する登録画像群記憶部4、被認証者の顔画像(以下、比較画像と記す)が入力される比較画像入力部5、比較画像入力部5から入力された比較画像と登録画像群記憶部4に記憶された登録画像群とを比較照合する比較照合部8、および、比較照合部8で比較照合された結果等の情報が出力される出力部9を備える。
登録画像入力部2および比較画像入力部5は、公知の記憶媒体から画像を入力する構成であってもよいし、スキャナ等の公知の読取手段を用いて構成することも可能であるし、カメラ等で撮影された画像が入力される構成であってもよい。また、本発明の第1の実施の形態における画像照合装置1は、登録画像入力部2と比較画像入力部5とをそれぞれ独立に備える構成に限定されるものではなく、単独の入力手段を共用する構成であってもよい。
登録画像群作成装置3の各構成要素および比較照合部8については、後述する機能がソフトウェアによって実現されていてもよいし、専用回路等のハードウェアによって機能が実現されていてもよい。
登録画像群記憶部4は、HDDや半導体メモリ等の公知の記録媒体から選択したものを用いることができる。
出力部9は、比較照合部8からの照合可能か不可能かを示す信号をそのまま出力する構成であってもよいし、被認証者に対して映像または音声によって照合結果を知らしめる構成であってもよい。
比較照合部8の機能としては、例えば、固有空間法、部分空間法またはKNN法等の公知の画像比較照合方法を用いることが可能である。
ここで、本発明の第1の実施の形態における登録画像群作成装置3の構成および機能について詳細に説明する。図2は、本発明の第1の実施の形態における登録画像群作成装置3の構成を示すブロック図である。
図2に示したように、本発明の第1の実施の形態における登録画像群作成装置3は、登録画像入力部2から登録画像20が入力され、入力された登録画像20からその被写体の法線アルベドベクトルを含む法線情報を推定する法線情報推定装置42、登録画像群を作成すべき複数の照明方向が入力される照明方向入力部44、法線情報推定装置42によって推定された法線情報を用いて照明方向入力部44に入力された複数の照明方向における被写体の鏡面反射成分および拡散反射成分を算出する反射成分情報算出部43、および、反射成分情報算出部43で算出された反射成分情報にもとづいて、登録画像群の合成処理を行う画像処理部45を備える。反射成分情報算出部43は、鏡面反射成分を算出する鏡面反射成分算出部61および拡散反射成分を算出する拡散反射成分算出部62を有する。
また、ここで本発明の第1の実施の形態における法線情報推定装置42の構成および機能について詳細に説明する。図3は、本発明の第1の実施の形態における法線情報推定装置42の構成を示すブロック図である。
図3に示したように、本発明の第1の実施の形態における法線情報推定装置42は、登録画像入力部2から登録画像20が入力され、入力された登録画像20からその照明方向を推定する照明方向推定部41、照明方向推定部41で推定された照明方向および登録画像20の濃淡値から登録画像20における被写体の法線情報を推定する法線情報推定部52、法線情報推定部52で推定された法線情報および照明方向推定部41で推定された照明方向から登録画像20の濃淡値における鏡面反射成分を推定する鏡面反射成分推定部53、登録画像20の濃淡値から鏡面反射成分推定部53で推定された鏡面反射成分を除去する鏡面反射成分除去部54、ならびに、法線情報推定部52で推定された法線情報の値が収束しているか否かを判定する収束判定部55を備える。
法線情報推定部52は、鏡面反射成分除去部54で鏡面反射成分を除去された画像から再度法線情報を推定し、収束判定部55は、鏡面反射成分を除去された画像から推定された法線情報と、鏡面反射成分を除去される前の画像から推定された法線情報とを比較して、その差が所定の値よりも小さくなったときに、法線情報が収束したものと判定して、鏡面反射成分を除去された画像から推定された法線情報または鏡面反射成分を除去される前の画像から推定された法線情報を出力する(値が収束しているので、いずれを出力してもよい)。なお、本発明は、上述のように、法線情報推定部52が鏡面反射成分を除去される前後の画像から法線情報を推定する構成に限定されず、鏡面反射成分を除去される前の画像から法線情報を推定する第1の法線情報推定部および鏡面反射成分を除去された後の画像から法線情報を推定する第2の法線情報推定部の二つの法線情報推定部を用いることも可能である。この場合、収束判定部55は、第1の法線情報推定部で算出された法線情報と、第2の法線情報推定部で算出された法線情報とを比較して、収束判定を行う。
ここで、本発明の第1の実施の形態における画像照合装置1の動作について説明する。図4は、本発明の第1の実施の形態における画像照合装置1の登録画像群作成装置3の動作ステップを示すフローチャートである。なお、登録画像群作成装置3の各構成要素および画像照合部8の機能は、ハードウェアまたはソフトウェアのいずれでも実現することが可能である。これらの機能をソフトウェアにて実現しようとする場合には、後述する図4におけるステップS1からステップS13までの各処理をソフトウェアにて記述して、コンピュータに実行させる。
図4に示したように、まず、登録画像入力部2から、登録画像群作成装置3に登録画像20が入力される(S1)。ここで、登録画像20は、登録されるべき者の一枚の顔画像であるとする。図5は本発明の第1の実施の形態における登録画像20の一例を概念的に示す図である。実際には、登録画像20は、縦120×横90の計10800画素の陰影を有する画像を用いている。
登録画像20は、登録画像群作成装置3の法線情報推定装置42に送られ、法線情報推定装置42の照明方向推定部41は、一枚の登録画像20の撮影時における照明方向を推定する(S2)。照明方向の推定は、統計量を算出するための学習画像セットにおけるJ個の照明パターンを各々sとおき、そのガウスカーネルの幅をσとおき、学習画像の各照明パターンの平均をaとおき、入力画像をbとすると、下式のような単純なカーネルリグレッション(kenel regression)によって、登録画像20の照明方向を推定することができる。
Figure 2006049237
Figure 2006049237
Figure 2006049237
次に、法線情報推定装置42の法線情報推定部52は、登録画像20における反射率を考慮した法線アルベドベクトルの初期値を推定する(S3)。なお、法線アルベドベクトルとは、法線方向ベクトルにそのアルベド(反射率)を積算したベクトルのことをいう。
画像ベクトルは、例えばy(x)を画素xの濃淡値とし、SをJ個の照明方向ベクトル(学習用)とし、b(x)を画素xの法線アルベドベクトルとし、v(x)を画素xの照明J個のエラー値ベクトルとしたときに、(4)式のように表すことができる。
Figure 2006049237
ステップS3における、法線アルベドベクトルの初期値は、ステップS2で推定した照明方向ベクトルS’を用いて、MAP推定で得られた法線アルベドベクトルbMAP(x)として推定することができる。
Figure 2006049237
次に、法線情報推定装置42の鏡面反射成分推定部53は、法線情報推定部52で推定された法線アルベドベクトルの初期値から、鏡面反射成分を算出する(S4)。
鏡面反射成分M(x)の算出は、ステップS2で推定した照明方向と、法線アルベドベクトルbMAP(x)とから算出することができる。
M(x)=y(x)−SbMAP(x)=v(x) (7)
(7)式においては、実際の輝度値y(x)と、ステップS2で推定した照明方向と法線アルベドベクトルbMAP(x)とから算出した輝度成分SbMAP(x)との差v(x)を鏡面反射成分M(x)とみなしている。すなわち、ステップS4における鏡面反射成分M(x)の推定は、その初期値の推定であるので、もっとも処理を高速に行うために、エラー値ベクトルv(x)全てを鏡面反射成分M(x)であるとして演算したものである。
また、鏡面反射成分M(x)の正確な演算を行うためには、ステップS4において、後述するフォーン(Phong)のモデルやトランス−スパロウ(Torrance−Sparrow)モデル等の推定モデルを用いてその推定を行うことも可能である。
さらに、登録画像20を画像照合装置1の管理者が目測して、一見して登録画像20に、例えば、輝度の著しく高い部分(顔のテカリや眼鏡のフレーム等の影響による鏡面反射成分と推定される)や輝度が著しく低い部分(鼻等の高い部分の影の成分、いわゆるキャストシャドウ成分と推定される)といった、特定部分の輝度が他の部分のそれと著しく異なっていると判別できる部分が含まれている場合には、それぞれの部分を分離して、そのうち輝度が著しく高い部分を鏡面反射成分であるとみなす演算を行い、輝度が著しく低い部分をキャストシャドウ成分とみなす演算を行ってもよい。このような管理者の主観的な判断が介在することが好ましくない場合には、例えば、エラー成分v(x)のうち、正の値の部分のみを抽出して、その部分を鏡面反射成分であるとし、負の値の部分をキャストシャドウ成分であるとして演算を行うことも可能である。なお、本実施の形態においては、鏡面反射成分を法線情報推定の阻害要因として説明しているが、鏡面反射成分やキャストシャドウ成分の他にも、エラー成分に含まれる成分については、法線情報推定の阻害要因となり得る。鏡面反射成分を用いて説明を行った例と同様に、これらの法線情報推定の阻害要因となる成分についても除去して、法線情報の推定を行うことも可能である。
次に、法線情報推定装置42の鏡面反射成分除去部54は、登録画像20の濃淡値y(x)から、ステップS4で鏡面反射成分推定部53が推定した鏡面反射成分M(x)を除去する(ステップS5)。
そして、法線情報推定装置42の法線情報推定部52は、ステップS5において鏡面反射成分M(x)を除去された画像y’(x)からステップS3で法線アルベドベクトルの初期値を推定したときと同じ方法で再度法線アルベドベクトルを推定する(S6)。
次に、法線情報推定装置42の収束判定部55は、前のステップS3において推定された法線アルベドベクトルの値bMAP(x)と、ステップS6で推定された法線アルベドベクトルの値とを比較して、値が収束するまで、ステップS4からステップS6までの処理を法線情報推定部52、鏡面反射成分53および鏡面反射成分除去部54に継続させる(S7)。
収束判定部55は、ステップS4からステップS6までの処理を法線情報推定部52、鏡面反射成分53および鏡面反射成分除去部54に繰り返させる際に、前回推定された法線アルベドベクトルと今回推定された法線アルベドベクトルとの一致度を比較し、一致度が所定の閾値以上であれば収束したとして、その値を登録画像20の法線アルベドベクトルの値であるとして決定し、登録画像群作成装置3の反射成分情報算出部43に出力する(S8)。このときの一致度は、例えば法線アルベドベクトル同士の相関距離の和、ユークリッド距離の和の逆数、または、単位法線ベクトルに変換した後の法線アルベドベクトルの相関距離の和等、比較対照となる2つの法線アルベドベクトルまたは法線ベクトルの類似性を表現し得るものであればよい。
また、ステップS6において、鏡面反射成分推定部53によって鏡面反射成分の推定を行う際に、同時に照明方向推定部41によって照明方向の推定処理を行うことにより、照明方向および鏡面反射成分双方の推定精度を向上させることが可能である。反射モデルを用いた鏡面反射成分は、後述のように記述できるが、ここで照明方向の推定精度を高めることができれば、同時に鏡面反射成分の推定精度も向上させることができるからである。
ステップS8においては、登録画像20についての法線アルベドベクトルの値を決定するとともに、登録画像群作成装置3の反射成分情報算出部43が、登録画像20における鏡面反射成分M(x)と拡散反射成分I(x)とを決定する。具体的には、鏡面反射成分算出部61が鏡面反射成分M(x)を算出し、拡散反射成分算出部62が拡散反射成分I(x)を算出する。
鏡面反射成分M(x)の算出を、ある1点、あるいは1画素について行う場合について説明する。全画面中の鏡面反射成分の算出は、この処理を全画面中の全画素について行うことで可能となる。
例えば、Phongのモデルでは、鏡面反射項I
=I(pm)(8)
を用いて算出することが可能である。すなわち、mは次式を満たす。
n=−ln,m(l×n)=0 (9)
ここで、Iは入射光の強さ、rは鏡面反射率、qは表面の滑らかさを表すパラメータ、nは法線方向単位ベクトル、lは入射光方向単位ベクトル、pは視線方向単位ベクトル、mはlおよびnと同じ平面上にあり、かつ、入射角と反射角とが等しくなる方向を表す単位ベクトルである。
他にも、Torrance−Sparrowモデルを用いることができ、
=Iexp{−((cos−1(pm))/σ)} (10)
ここで、σは表面の滑らかさを表すパラメータであり、他のパラメータは前述のPhongのモデルで説明した通りである。
なお、本発明は、ここで説明した鏡面反射成分の算出方法に限定されるものではなく、広く知られた方法を適宜用いることができる。例えば、前述のモデルを含む各種の鏡面反射成分の算出方法については、例えば「徐剛、“写真から作る3次元CG”、近代科学社、2001年、p.95−96」に記載されている方法を用いることもできる。
次に、拡散反射成分I(x)の算出は、
I=BS (11)
を用いて行う。ここで、
I:画像データ(N画素×c入力画像数)
B:物体の法線方向と反射率よりなる行列(N×3)
S:光源方向&強さ行列(3×c)
である。ここまでで、被写体の登録画像20を用いた前処理は終了する。
次に、登録画像群作成装置3の反射成分情報算出部43は、照明方向入力部44から複数の照明方向を入力し(S10)、その照明方向に対応する鏡面反射成分M(x)および拡散反射成分I(x)を算出する(S11)。具体的には、鏡面反射成分算出部61が鏡面反射成分M(x)を算出し、拡散反射成分算出部62が拡散反射成分I(x)を算出する。
照明方向の一例としては、例えば顔の正面方向を、(左右の角度:0°、上下の角度:0°)と置いたときに左右上下ともに20°間隔に60°まで取ることができる。この場合、−60°、−40°、−20°、0°、20°、40°、60°の7種類の角度があり、上下左右合わせて7×7の49通りの照明方向ができる。なお、角度は等間隔である必要はなく、使用目的や用途に合わせて適宜効果のある角度を選択すればよい。
そして、ステップS11で、反射成分情報算出部43で算出された所定の角度に対応する鏡面反射成分M(x)および拡散反射成分I(x)を、画像合成部45が加えることにより、互いに異なる所定の照明方向に対応した被写体の複数の登録画像からなる群を得ることができる(S12)。このような処理を、照明方向入力部44から入力された複数の照明方向それぞれについて行うことによって(S13)、登録画像群30を作成することができる。図6は本発明の第1の実施の形態における登録画像群30の一例を概念的に示す図である。なお、本発明の第1の実施の形態においては、あらかじめ定められた照明方向が照明方向入力部44から入力された例を示したが、本発明はこの構成に限定されず、照明方向入力部44から管理者等によって、任意の照明方向が入力される構成であってもよい。
図1または図2に示したように、本発明の第1の実施の形態の画像照合装置1において、登録画像群作成装置3で作成された登録画像群30は、登録画像群記憶部4に記憶される。ここまでで、本発明の第1の実施の形態の画像照合装置1における照合の準備が完了する。
本発明の第1の実施の形態の画像照合装置1において、被認証者の比較画像25が比較画像入力部5から入力された場合には、比較画像25は比較画像入力部5から比較照合部8に送られ、比較照合部8において、比較画像25と登録画像群30との比較照合処理がなされ、その結果が出力部9から出力される。図7に、本発明の実施の形態における比較画像25の一例を概念的に示す。
以上述べたように、本発明の第1の実施の形態における画像照合装置1によれば、被写体の画像から鏡面反射成分M(x)を算出して、鏡面反射成分M(x)を除去してから法線アルベドベクトルの推定を行うので、鏡面反射成分M(x)の悪影響(例えば、顔に油が浮いているときに照明が鏡面反射することによるテカリの影響等)を受けない法線アルベドベクトルの推定を行うことが可能となり、より実際の被写体に近い法線アルベドベクトルを出力することができる。よって、本発明の第1の実施の形態における画像照合装置1によって推定された法線アルベドベクトルを用いて、想定される複数の照明方向下における登録画像群30を作成した場合にも、より実際に近い、正確な登録画像群30を得ることが可能となる。
例えば、本発明の第1の実施の形態における画像照合装置1を用いて比較画像25との照合を行った場合と従来技術における画像照合装置とを比較すれば、その一位照合率を向上させることができる。なお、一位照合率とは、比較画像と同一の被写体が撮影された登録画像が一位で認証される割合のことをいい、その比率が高いほど精度の高い認証ができていることを示す。
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態における画像照合装置40について説明する。図8は本発明の第2の実施の形態における画像照合装置40の構成を示すブロック図である。
図8に示したように、本発明の第2の実施の形態における画像照合装置40は、前述の第1の実施の形態における画像照合装置1と比較して、比較画像入力部5から入力された比較画像から、その照明方向等を推定する照明方向推定部6と、照明方向推定部6で推定された照明方向の情報を登録画像群記憶部4に送るとともに、登録画像群記憶部4に記憶された登録画像群30から前述の比較画像の照明方向に適合した照明方向に対応する登録画像を検索、抽出して、比較照合部8に出力する画像検索部7を備えている。
他の構成要件、すなわち、登録画像入力部2、登録画像群作成装置3、登録画像群記憶部4、比較画像入力部5、比較照合部8および出力部9のそれぞれの機能に関しては、第1の実施の形態における画像照合装置1における各構成要素の機能と同様であるので、その説明を省略する。
このような構成とすることにより、本発明の第2の実施の形態の画像照合装置40によれば、第1の実施の形態における画像照合装置1が奏する効果に加えて、さらに、比較画像25から照明方向推定部6によってその照明方向を推定し、登録画像群記憶部4に記憶された登録画像群30から、照明方向推定部6によって推定された照明方向に対応する登録画像を検索して、比較照合部8に送ることができる。例えば、第1の実施の形態で説明したような比較画像25が入力された場合には、その照明方向に対応する登録画像26が、登録画像群記憶部4から画像検索部7によって比較照合部8に送られる。
よって、比較照合部8における比較照合処理を行う回数を減少させることができ、CPU等に対する演算負荷を軽減することのできる、小型の装置に最適な構成を実現できる。
(第3の実施の形態)
次に、本発明の第3の実施の形態における画像照合装置50について説明する。図9は本発明の第3の実施の形態における画像照合装置50の構成を示すブロック図である。
図9に示したように、本発明の第3の実施の形態における画像照合装置50は、前述の第1の実施の形態における画像照合装置1と比較して、比較画像入力部5から入力された比較画像からその特徴量を算出する特徴量算出部31、および、登録画像群作成装置3で作成された登録画像から、それぞれの登録画像の特徴量を算出する特徴量算出部32を備えた点が異なる。
ここで、特徴量算出部31および特徴量算出部32における画像からの特徴量算出方法としては、顔の特徴を表すポイントに、グラフと呼ばれるパターンを配置し、正確な顔の特徴点を見つけ、そのポイントごとの特徴量を登録データと比較、照合するグラフマッチング法や、変換対象からウェーブレット波形を利用し、その波形が持つ特徴(周波数成分等)のみを取り出す、信号解析や画像圧縮に用いられる手法であるガボールウェーブレット変換を用いることが可能であるが、本発明はこの特徴点の算出方法について、なんら限定するものではない。
また、本発明の第3の実施の形態における画像照合装置50は、第1の実施の形態における画像照合装置1の登録画像群記憶部4の代わりに、登録画像群から特徴量算出部31によって算出された特徴量を記憶する特徴量記憶部34を備えている。
さらに、本発明の第3の実施の形態における画像照合装置50は、第1の実施の形態における画像照合装置1の比較照合部8の代わりに、比較画像から特徴量算出部32で算出された特徴量と特徴量記憶部34に記憶された登録画像群の特徴量とを比較照合する比較照合部33を備えている。
他の構成要件、すなわち、登録画像入力部2、登録画像群作成装置3、比較画像入力部5および出力部9のそれぞれの機能に関しては、第1の実施の形態における画像照合装置1における各構成要素の機能と同様であるので、その説明を省略する。
このような構成とすることにより、本発明の第3の実施の形態の画像照合装置50によれば、第1の実施の形態における画像照合装置1が奏する効果に加えて、さらに、特徴量記憶部34には、特徴量算出部31によって算出された特徴量のデータが記憶されているので、登録画像群記憶部4の画像情報そのものを記憶する構成と比較して、必要な記憶容量が少なくて済む。
さらに、本発明の第3の実施の形態における画像照合装置50によれば、第1の実施の形態における画像照合装置1が奏する効果に加えて、さらに、比較照合部33が、特徴量記憶部34および特徴量算出部32からそれぞれ出力された特徴量を用いて比較照合を行うので、画像全体のマッチングを行う構成と比較して、比較照合部33での演算処理が小規模で済み、CPU等に対する演算負荷を軽減することのできる、小型の装置に最適な構成を実現できる。
本発明に係る法線情報推定装置、登録画像群作成装置および画像照合装置ならびに法線情報推定方法およびプログラムによれば、現実に合致した登録画像群を作成でき、認証率の高い画像照合装置を提供することができるという効果を奏することができるので、特に画像照合に用いる法線情報推定装置、登録画像群作成装置および画像照合装置ならびに法線情報推定方法およびプログラム等として有用である。
本発明の第1の実施の形態における画像照合装置の構成を示すブロック図 本発明の第1の実施の形態における登録画像群作成装置の構成を示すブロック図 本発明の第1の実施の形態における法線情報推定装置の構成を示すブロック図 本発明の第1の実施の形態における画像照合装置の登録画像群作成装置の動作ステップを示すフローチャート 本発明の第1の実施の形態における登録画像の一例を概念的に示す図 本発明の第1の実施の形態における登録画像群の一例を概念的に示す図 本発明の実施の形態における比較画像の一例を概念的に示す図 本発明の第2の実施の形態における画像照合装置の構成を示すブロック図 本発明の第3の実施の形態における画像照合装置の構成を示すブロック図
符号の説明
1,40,50 画像照合装置
2 登録画像入力部
3 登録画像群作成装置
4 登録画像群記憶部
5 比較画像入力部
6 照明方向推定部
7 画像検索部
8,33 比較照合部
9 出力部
20,26 登録画像
25 比較画像
30 登録画像群
31,32 特徴量算出部
34 特徴量記憶部
41 照明方向推定部
42 法線情報推定装置
43 反射成分情報算出部
44 照明方向入力部
45 画像合成部
52 法線情報推定部
53 鏡面反射成分推定部
54 鏡面反射成分除去部
55 収束判定部
61 鏡面反射成分算出部
62 拡散反射成分算出部

Claims (8)

  1. 被写体の画像から前記被写体の法線情報を推定する法線情報推定装置であって、
    前記画像の輝度値から前記画像における前記被写体に対する照明方向を推定する照明方向推定部と、
    前記照明方向にもとづいて、前記画像における前記被写体の法線情報を推定する法線情報推定部と、
    前記被写体の法線情報および前記被写体に対する照明方向から前記画像の鏡面反射成分を推定する鏡面反射成分推定部と、
    前記画像から前記鏡面反射成分を除去する鏡面反射成分除去部とを備え、
    前記法線情報推定部は、前記鏡面反射成分除去部において前記鏡面反射成分を除去された画像から再度法線情報を推定することを特徴とする法線情報推定装置。
  2. 前記鏡面反射成分を除去される前に前記法線情報推定部で推定された法線情報の値と、前記鏡面反射成分を除去された後に前記法線情報推定部で推定された法線情報の値とを比較して、法線情報の値が収束しているか否かを判定する収束判定部をさらに備え、
    前記収束判定部で収束していると判定された法線情報の値を出力することを特徴とする請求項1に記載の法線情報推定装置。
  3. 前記照明方向推定部は、前記鏡面反射成分除去部において前記鏡面反射成分を除去された画像から再度前記被写体の照明方向を推定し、
    前記法線情報推定部は、前記照明方向推定部で再度推定された照明方向を用いて、前記鏡面反射成分を除去された前記画像から再度法線情報を推定することを特徴とする請求項1に記載の法線情報推定装置。
  4. 請求項1に記載の法線情報推定装置と、
    登録すべき登録画像を前記法線情報推定装置に入力する登録画像入力部と、
    互いに異なる複数の照明方向が入力される照明方向入力部と、
    前記法線情報推定装置から出力された前記登録画像に対応する法線情報にもとづいて、前記互いに異なる複数の照明方向における前記被写体の鏡面反射成分を算出する鏡面反射成分算出部と、
    前記法線情報推定装置から出力された前記登録画像に対応する法線情報にもとづいて、前記互いに異なる複数の照明方向における前記被写体の拡散反射成分を算出する拡散反射成分算出部と、
    前記鏡面反射成分と前記拡散反射成分とを加算して前記互いに異なる複数の照明方向における登録画像群を作成する画像合成部とを備えたことを特徴とする登録画像群作成装置。
  5. 請求項4に記載の登録画像群作成装置と、
    前記登録画像群作成装置で作成された登録画像群を記憶する登録画像群記憶部と、
    比較すべき比較画像を入力する比較画像入力部と、
    前記比較画像入力部から入力された比較画像と前記登録画像群記憶部に記憶された登録画像群とを比較照合する比較照合部とを備えたことを特徴とする画像照合装置。
  6. 前記比較画像入力部が入力した前記比較画像における照明方向を推定する比較画像照明方向推定部と、
    前記比較画像照明方向推定部で推定された照明方向の登録画像を前記登録画像群記憶部から検索する画像検索部とを備え、
    前記比較照合部は、前記画像検索部で検索された登録画像と前記比較画像とを照合することを特徴とする請求項5に記載の画像照合装置。
  7. 前記登録画像群作成装置で作成された登録画像群の特徴量を算出する第1の特徴量算出部と、
    前記比較画像入力部で入力された比較画像の特徴量を算出する第2の特徴量算出部とを備え、
    前記登録画像群記憶部は、前記登録画像群の特徴量を記憶し、
    前記比較照合部は、前記登録画像群と前記比較画像とをその特徴量によって比較照合することを特徴とする請求項5に記載の画像照合装置。
  8. 被写体の画像から前記被写体の法線情報を推定する法線情報推定方法であって、
    前記画像の輝度値から前記画像における前記被写体に対する照明方向を推定する第1のステップと、
    前記照明方向にもとづいて、前記画像における前記被写体の法線情報を推定する第2のステップと、
    前記被写体の法線情報および前記被写体に対する照明方向から前記画像の鏡面反射成分を推定する第3のステップと、
    前記画像から前記鏡面反射成分を除去する第4のステップと、
    前記第4のステップにおいて前記鏡面反射成分を除去された前記画像から、再度法線情報を推定する第5のステップとを備えたことを特徴とする法線情報推定方法。
JP2006542439A 2004-11-08 2005-11-04 法線情報推定装置、登録画像群作成装置および画像照合装置ならびに法線情報推定方法 Expired - Fee Related JP4353246B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004323389 2004-11-08
JP2004323389 2004-11-08
PCT/JP2005/020271 WO2006049237A1 (ja) 2004-11-08 2005-11-04 法線情報推定装置、登録画像群作成装置および画像照合装置ならびに法線情報推定方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2006049237A1 true JPWO2006049237A1 (ja) 2008-05-29
JP4353246B2 JP4353246B2 (ja) 2009-10-28

Family

ID=36319237

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006542439A Expired - Fee Related JP4353246B2 (ja) 2004-11-08 2005-11-04 法線情報推定装置、登録画像群作成装置および画像照合装置ならびに法線情報推定方法

Country Status (4)

Country Link
US (1) US7853082B2 (ja)
JP (1) JP4353246B2 (ja)
CN (1) CN100517388C (ja)
WO (1) WO2006049237A1 (ja)

Families Citing this family (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8503800B2 (en) * 2007-03-05 2013-08-06 DigitalOptics Corporation Europe Limited Illumination detection using classifier chains
JP4140619B2 (ja) * 2005-06-14 2008-08-27 松下電器産業株式会社 画像合成装置およびそれを用いた画像照合装置ならびに画像合成方法
EP2202688B1 (en) 2007-02-13 2013-11-20 Panasonic Corporation System, method and apparatus for image processing and image format
US8929586B2 (en) * 2008-05-09 2015-01-06 Hartford Fire Insurance Company System and method for detecting potential property insurance fraud
JP5136965B2 (ja) * 2008-09-03 2013-02-06 日本電気株式会社 画像処理装置、画像処理方法、及び画像処理プログラム
JP5237037B2 (ja) * 2008-10-01 2013-07-17 キヤノン株式会社 画像処理装置および画像処理方法、プログラム
CN102596517B (zh) * 2009-07-28 2015-06-17 悠进机器人股份公司 移动机器人定位和导航控制方法及使用该方法的移动机器人
US8577135B2 (en) * 2009-11-17 2013-11-05 Tandent Vision Science, Inc. System and method for detection of specularity in an image
JP5443533B2 (ja) * 2012-03-22 2014-03-19 株式会社東芝 画像処理装置、画像表示装置及び画像処理方法
JP2014078808A (ja) 2012-10-09 2014-05-01 Toshiba Corp 画像処理装置、画像処理方法
JP5652886B2 (ja) * 2012-11-28 2015-01-14 Necカシオモバイルコミュニケーションズ株式会社 顔認証装置、認証方法とそのプログラム、情報機器
CN105829867A (zh) * 2014-11-27 2016-08-03 松下知识产权经营株式会社 图像取得装置、图像形成系统和图像形成方法
JP6693514B2 (ja) * 2015-04-30 2020-05-13 ソニー株式会社 画像処理装置と画像処理方法およびプログラム
JP6865351B2 (ja) * 2015-07-27 2021-04-28 パナソニックIpマネジメント株式会社 顔照合装置およびこれを備えた顔照合システムならびに顔照合方法
US10186023B2 (en) * 2016-01-25 2019-01-22 Qualcomm Incorporated Unified multi-image fusion approach
WO2018022017A1 (en) 2016-07-26 2018-02-01 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Determining illumination direction with three-dimensional illumination charts
CN112789849B (zh) * 2018-10-05 2023-09-05 伟视达电子工贸有限公司 用于修改立体图像对的方法和装置

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6714665B1 (en) * 1994-09-02 2004-03-30 Sarnoff Corporation Fully automated iris recognition system utilizing wide and narrow fields of view
JP3575679B2 (ja) * 2000-03-31 2004-10-13 日本電気株式会社 顔照合方法と該照合方法を格納した記録媒体と顔照合装置
JP2002004830A (ja) 2000-06-27 2002-01-09 Nakagawa Sangyo Kk 消音材と消音材の製造方法
JP2002024830A (ja) 2000-07-05 2002-01-25 Nec Corp 画像照合装置、方法及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体
US6980697B1 (en) * 2001-02-01 2005-12-27 At&T Corp. Digitally-generated lighting for video conferencing applications
US6859565B2 (en) * 2001-04-11 2005-02-22 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Method and apparatus for the removal of flash artifacts
US7058217B2 (en) * 2001-09-28 2006-06-06 Nec Laboratories America, Inc. Broadened-specular reflection and linear subspaces for object recognition
JP4552431B2 (ja) 2003-12-08 2010-09-29 日本電気株式会社 画像照合装置、画像照合方法及び画像照合プログラム

Also Published As

Publication number Publication date
US7853082B2 (en) 2010-12-14
CN100517388C (zh) 2009-07-22
US20090208108A1 (en) 2009-08-20
CN101048801A (zh) 2007-10-03
JP4353246B2 (ja) 2009-10-28
WO2006049237A1 (ja) 2006-05-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4353246B2 (ja) 法線情報推定装置、登録画像群作成装置および画像照合装置ならびに法線情報推定方法
JP4443722B2 (ja) 画像認識装置及び方法
JP4692773B2 (ja) 物体の姿勢推定及び照合システム、物体の姿勢推定及び照合方法、並びにそのためのプログラム
Matern et al. Gradient-based illumination description for image forgery detection
US7167578B2 (en) Probabilistic exemplar-based pattern tracking
US9747493B2 (en) Face pose rectification method and apparatus
US9621779B2 (en) Face recognition device and method that update feature amounts at different frequencies based on estimated distance
US7376270B2 (en) Detecting human faces and detecting red eyes
JP4556873B2 (ja) 画像照合システム及び画像照合方法
JP4140619B2 (ja) 画像合成装置およびそれを用いた画像照合装置ならびに画像合成方法
JP4774818B2 (ja) 画像処理装置及び画像処理方法
WO2007116208A1 (en) Method of locating features of an object
CN110069989B (zh) 人脸图像处理方法及装置、计算机可读存储介质
JP2007072620A (ja) 画像認識装置及びその方法
EP3198522A1 (en) A face pose rectification method and apparatus
CN109858433B (zh) 一种基于三维人脸模型识别二维人脸图片的方法及装置
WO2024109772A1 (zh) 一种基于结构光系统的人脸姿态估计方法及装置
Wu et al. Privacy leakage of sift features via deep generative model based image reconstruction
Di Martino et al. Rethinking shape from shading for spoofing detection
JP6430102B2 (ja) 人物属性推定装置、人物属性推定方法及びプログラム
CN112990047A (zh) 一种结合面部角度信息的多姿态人脸验证方法
JP4816874B2 (ja) パラメータ学習装置、パラメータ学習方法、およびプログラム
Paterson et al. 3D head tracking using non-linear optimization.
CN114694137B (zh) 图像检测方法,三维成像方法及设备
JP6763408B2 (ja) 情報処理装置、情報処理方法、及び、プログラム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080910

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090331

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090528

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090707

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090720

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120807

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130807

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees