JPWO2006035974A1 - オリゴリボヌクレオチド - Google Patents
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Abstract
HPV E6/E7を標的とした最も効果の優れたsiRNA配列を決定する。 特定の塩基配列を有するオリゴリボヌクレオチド、及びこれを含有する抗ウイルス剤及び子宮頚癌治療剤を提供する。
Description
本発明は、ヒトパピローマウイルス(以下、HPVという)18型陽性子宮頸癌に対する遺伝子標的治療のために使用できる特定のオリゴリボヌクレオチド、およびこれを含有するHPVに対する抗ウイルス剤並びに子宮頚癌治療剤に関する。
近年の分子生物学の進歩と共に、主に米国ではいくつかの標的に対する癌の遺伝子治療の臨床応用が試みられているが、残念ながら現在まで満足な効果が得られていない。より効率的なベクターの開発と共に、正常細胞と癌細胞の本質的な差異を標的としたこれまで以上に効果的かつ危険性の少ない方法の確立が待ち望まれている。
このような状況の中、アンチセンス法といわれる相補的DNAを用いて遺伝子発現を抑制する治療法が開発され、欧米において実際の治療に用いられている。しかしこの治療では遺伝子発現抑制の効率が悪いため、満足のいく治療効果が得られていないのが実情である。
近年、遺伝子発現を特異的に阻害する新たな方法としてRNA干渉(以下、RNAiという)が発見された。この方法は、標的遺伝子に相補的なRNA2重短鎖(small interfering RNA、以下siRNAという)の導入により標的遺伝子の発現をきわめて効果的に阻害する画期的な方法であり、機能ジェノミクスの分野に変革をもたらすことが期待されている。また、2001年には哺乳動物培養細胞での遺伝子発現抑制の成功が初めて報告され、以後、数多くの遺伝子発現の抑制に成功した研究結果が次々と報告されている。
このようなことから、siRNAは新しい遺伝子発現のノックダウン方法として大きな期待が寄せられている。子宮頸癌は婦人科領域の主要な悪性腫瘍の一つで、その主な原因は、HPV、特に16型(HPV16)および18型(HPV18)であり、これらのウイルスのE6およびE7癌遺伝子の発現は、細胞癌化と癌化形質の維持に不可欠であることが証明されている。頚癌では大部分の癌細胞にHPVゲノムの組み込みがみられ、上記E6およびE7遺伝子はそれぞれ癌抑制遺伝子産物P53、Rbタンパクと結合し、これらを不活性化することから、頚癌の発生と増殖に深いかかわりをもっていることが知られている。
現在までにsiRNAを用いてHPV16型陽性子宮頸癌細胞株の増殖抑制を行った報告は2編ある(非特許文献1及び2)。非特許文献1の報告では、HPV E6上のsiRNAよりE7上のsiRNAの方がより増殖抑制効果が著明であるとしている。しかしながら、本発明者は、先に報告した非特許文献2において、HPV E6上のsiRNAを用いて十分な抑制効果が得られることを確認した。これらの結果からは、どのような配列を標的とした場合に最も効果的な抑制効果が得られるかは明らかでなかった。
ジアン(M.Jiang)及びミルナー(J.Milner),「siRNA、RNAインターフェアレンスのプライマーで処置したHPV陽性ヒト子宮頚癌細胞におけるウイルス遺伝子発現の選択的サイレンシング(Selective silencing of viral gene expression in HPV−positive human cervical carcinoma cells treated with siRNA,a primer of RNA interference.)」オンコジーン(Oncogene)2002年,第21巻,p.6041−6048 吉野内(M.Yoshinouchi)ら,「E6 siRNAによるヒトパピローマウイルス(HPV)16−陽性子宮頚癌細胞のin vitro及びin vivo増殖の抑制(In vitro and in vivo growth suppression of human papilloma virus(HPV)16−positive cervical cancer cells by E6 siRNA)」モレキュラー・セラピー(Molecular Therapy)2003年、第8巻,第5号,p.762−768
このような状況の中、アンチセンス法といわれる相補的DNAを用いて遺伝子発現を抑制する治療法が開発され、欧米において実際の治療に用いられている。しかしこの治療では遺伝子発現抑制の効率が悪いため、満足のいく治療効果が得られていないのが実情である。
近年、遺伝子発現を特異的に阻害する新たな方法としてRNA干渉(以下、RNAiという)が発見された。この方法は、標的遺伝子に相補的なRNA2重短鎖(small interfering RNA、以下siRNAという)の導入により標的遺伝子の発現をきわめて効果的に阻害する画期的な方法であり、機能ジェノミクスの分野に変革をもたらすことが期待されている。また、2001年には哺乳動物培養細胞での遺伝子発現抑制の成功が初めて報告され、以後、数多くの遺伝子発現の抑制に成功した研究結果が次々と報告されている。
このようなことから、siRNAは新しい遺伝子発現のノックダウン方法として大きな期待が寄せられている。子宮頸癌は婦人科領域の主要な悪性腫瘍の一つで、その主な原因は、HPV、特に16型(HPV16)および18型(HPV18)であり、これらのウイルスのE6およびE7癌遺伝子の発現は、細胞癌化と癌化形質の維持に不可欠であることが証明されている。頚癌では大部分の癌細胞にHPVゲノムの組み込みがみられ、上記E6およびE7遺伝子はそれぞれ癌抑制遺伝子産物P53、Rbタンパクと結合し、これらを不活性化することから、頚癌の発生と増殖に深いかかわりをもっていることが知られている。
現在までにsiRNAを用いてHPV16型陽性子宮頸癌細胞株の増殖抑制を行った報告は2編ある(非特許文献1及び2)。非特許文献1の報告では、HPV E6上のsiRNAよりE7上のsiRNAの方がより増殖抑制効果が著明であるとしている。しかしながら、本発明者は、先に報告した非特許文献2において、HPV E6上のsiRNAを用いて十分な抑制効果が得られることを確認した。これらの結果からは、どのような配列を標的とした場合に最も効果的な抑制効果が得られるかは明らかでなかった。
ジアン(M.Jiang)及びミルナー(J.Milner),「siRNA、RNAインターフェアレンスのプライマーで処置したHPV陽性ヒト子宮頚癌細胞におけるウイルス遺伝子発現の選択的サイレンシング(Selective silencing of viral gene expression in HPV−positive human cervical carcinoma cells treated with siRNA,a primer of RNA interference.)」オンコジーン(Oncogene)2002年,第21巻,p.6041−6048 吉野内(M.Yoshinouchi)ら,「E6 siRNAによるヒトパピローマウイルス(HPV)16−陽性子宮頚癌細胞のin vitro及びin vivo増殖の抑制(In vitro and in vivo growth suppression of human papilloma virus(HPV)16−positive cervical cancer cells by E6 siRNA)」モレキュラー・セラピー(Molecular Therapy)2003年、第8巻,第5号,p.762−768
HPV陽性子宮頸癌の約三分の二はHPV16型と18型であるので、これら2タイプのE6癌遺伝子に対するsiRNA療法が確立できれば、多くの子宮頸癌患者にとって有効かつ侵襲の少ない治療法となる。ところがHPV18型については、十分な増殖抑制を示す標的配列が未だ明らかにされていない。
siRNAの効果は標的とする部位によって大きく異なることが知られており、またその効果を予測することは非常に難しいとされている。
本発明者は、HPV E6/E7を標的としたsiRNAのデザインは無数に可能であり、その中で最も効果の優れた配列を決定することがきわめて重要であることに鑑み、HPV18型を標的としたsiRNAの作用機序を種々検討し、HPV18型陽性子宮頸癌の効果的治療に最適なsiRNAの配列を明らかにして、かかる子宮頸癌の効果的治療薬を開発、提供せんとするものである。
本発明者は、子宮頸癌に対して蓄積してきたこれまでの研究成果を踏まえ、HPV18−E6を標的としたsiRNAを第一エクソン上、スプライシングドナーサイト上から作製してその生物学的効果を比較解析し、増殖抑制効果のよりすぐれた標的配列を決定し、本発明を完成した。
従って本発明は以下の(1)〜(9)を提供する。
(1) 配列番号1で示される塩基配列からなるDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、ヒトパピローマウイルス18型のE6遺伝子の発現を抑制し得る、塩基長19塩基のオリゴリボヌクレオチド、またはこれを含む塩基長21〜23塩基のオリゴリボヌクレオチド。
catagaaata acctgtgtat attgcaagac agtattggaa cttacagagg tatttgaatt tgcatttaaa gattt(配列番号1)
(2) 配列番号2または4で示される塩基配列において、ウラシルがチミンで置換された配列からなるDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、ヒトパピローマウイルス18型のE6遺伝子の発現を抑制し得る、塩基長21〜23塩基のオリゴリボヌクレオチド。
(3) 配列番%2、配列番%3、配列番号4または配列番号5で示される塩基配列の5’側の19塩基からなるオリゴリボヌクレオチドと90%以上の配列同一性を有し、ヒトパピローマウイルス18型のE6遺伝子の発現を抑制し得る、塩基長21〜23塩基のオリゴリボヌクレオチド。
(4) 配列番号2、配列番号3、配列番号4または配列番号5で示される塩基配列からなるオリゴリボヌクレオチド。
(5) 二本鎖である、上記(1)〜(4)のいずれか記載のオリゴリボヌクレオチド。
(6) 配列番号2で示される塩基配列のうち5’側の19塩基をDNAに変換した塩基配列を含む発現ベクター。
(7) 配列番号3で示される塩基配列のうち5’側の19塩基をDNAに変換した塩基配列を含む発現ベクター。
(8) 上記(1)〜(4)のいずれか記載のオリゴリボヌクレオチド、または上記(6)若しくは(7)記載の発現ベクターを含有する抗ウイルス剤。
(9) 上記(1)〜(4)のいずれか記載のオリゴリボヌクレオチド、または上記(6)若しくは(7)記載の発現ベクターを含有する子宮頚癌治療剤。
本明細書は本願の優先権の基礎である日本国特許出願2004−279994号の明細書および/または図面に記載される内容を包含する。
siRNAの効果は標的とする部位によって大きく異なることが知られており、またその効果を予測することは非常に難しいとされている。
本発明者は、HPV E6/E7を標的としたsiRNAのデザインは無数に可能であり、その中で最も効果の優れた配列を決定することがきわめて重要であることに鑑み、HPV18型を標的としたsiRNAの作用機序を種々検討し、HPV18型陽性子宮頸癌の効果的治療に最適なsiRNAの配列を明らかにして、かかる子宮頸癌の効果的治療薬を開発、提供せんとするものである。
本発明者は、子宮頸癌に対して蓄積してきたこれまでの研究成果を踏まえ、HPV18−E6を標的としたsiRNAを第一エクソン上、スプライシングドナーサイト上から作製してその生物学的効果を比較解析し、増殖抑制効果のよりすぐれた標的配列を決定し、本発明を完成した。
従って本発明は以下の(1)〜(9)を提供する。
(1) 配列番号1で示される塩基配列からなるDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、ヒトパピローマウイルス18型のE6遺伝子の発現を抑制し得る、塩基長19塩基のオリゴリボヌクレオチド、またはこれを含む塩基長21〜23塩基のオリゴリボヌクレオチド。
catagaaata acctgtgtat attgcaagac agtattggaa cttacagagg tatttgaatt tgcatttaaa gattt(配列番号1)
(2) 配列番号2または4で示される塩基配列において、ウラシルがチミンで置換された配列からなるDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、ヒトパピローマウイルス18型のE6遺伝子の発現を抑制し得る、塩基長21〜23塩基のオリゴリボヌクレオチド。
(3) 配列番%2、配列番%3、配列番号4または配列番号5で示される塩基配列の5’側の19塩基からなるオリゴリボヌクレオチドと90%以上の配列同一性を有し、ヒトパピローマウイルス18型のE6遺伝子の発現を抑制し得る、塩基長21〜23塩基のオリゴリボヌクレオチド。
(4) 配列番号2、配列番号3、配列番号4または配列番号5で示される塩基配列からなるオリゴリボヌクレオチド。
(5) 二本鎖である、上記(1)〜(4)のいずれか記載のオリゴリボヌクレオチド。
(6) 配列番号2で示される塩基配列のうち5’側の19塩基をDNAに変換した塩基配列を含む発現ベクター。
(7) 配列番号3で示される塩基配列のうち5’側の19塩基をDNAに変換した塩基配列を含む発現ベクター。
(8) 上記(1)〜(4)のいずれか記載のオリゴリボヌクレオチド、または上記(6)若しくは(7)記載の発現ベクターを含有する抗ウイルス剤。
(9) 上記(1)〜(4)のいずれか記載のオリゴリボヌクレオチド、または上記(6)若しくは(7)記載の発現ベクターを含有する子宮頚癌治療剤。
本明細書は本願の優先権の基礎である日本国特許出願2004−279994号の明細書および/または図面に記載される内容を包含する。
図1は、本発明で用いた3×FLAG−18E6発現ベクターの構造を示す。
図2は、本発明のsiRNAによるヒトパピローマウイルス(HPV)18型E6遺伝子発現に対する抑制効果を示す。
図3は、HeLa細胞及びSW756細胞におけるlamin A/C発現のsiRNAによる抑制を示す。
図4は、HeLa細胞におけるE6及びE7 mRNAの発現に対する本発明のsiRNAの抑制効果を示す。
図5は、HeLa細胞及びSW756細胞におけるp53及びE7蛋白質発現に対するsiRNAの効果を示す。
図6は、HeLa細胞及びSW756細胞の単層増殖及び足場非依存性増殖のsiRNAによる抑制効果を示す。
図7は、siRNAによるHeLa細胞のアポトーシス誘導をフローサイトメトリーを用いて確認した結果を示す。
図8は、siRNAによるHeLa細胞のアポトーシス誘導をグラフで示す。
図2は、本発明のsiRNAによるヒトパピローマウイルス(HPV)18型E6遺伝子発現に対する抑制効果を示す。
図3は、HeLa細胞及びSW756細胞におけるlamin A/C発現のsiRNAによる抑制を示す。
図4は、HeLa細胞におけるE6及びE7 mRNAの発現に対する本発明のsiRNAの抑制効果を示す。
図5は、HeLa細胞及びSW756細胞におけるp53及びE7蛋白質発現に対するsiRNAの効果を示す。
図6は、HeLa細胞及びSW756細胞の単層増殖及び足場非依存性増殖のsiRNAによる抑制効果を示す。
図7は、siRNAによるHeLa細胞のアポトーシス誘導をフローサイトメトリーを用いて確認した結果を示す。
図8は、siRNAによるHeLa細胞のアポトーシス誘導をグラフで示す。
本発明は、HPV18型のE6遺伝子の塩基配列に基づき、その発現を抑制し得る効果的なsiRNAを得るべく多数のsiRNA候補を作製し、その効果を検討した。HPV18型のゲノム配列情報に関しては、GenBank等のデータベースに例えば登録番号X04354、Y18491として登録されており、これらの情報に基づいてsiRNA候補を作製することができる。
その結果、配列番号1:
catagaaata acctgtgtat attgcaagac agtattggaa cttacagagg tatttgaatt tgcatttaaa gatttで示される塩基配列を認識するsiRNAが、HPV18型のE6遺伝子の発現を効果的に抑制することを見出し、本発明を完成するに到った。
本発明は、配列番号1で示される塩基配列からなるDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、ヒトパピローマウイルス18型のE6遺伝子の発現を抑制し得る塩基長19塩基のオリゴリボヌクレオチド、またはこれを含む塩基長21〜23塩基のオリゴリボヌクレオチドを提供する。
本明細書において、ストリンジェントな条件としては、限定するものではないが、例えばSSC/5×デンハルト溶液/1.0%SDS中で68℃におけるハイブリダイゼーション、及び0.2×SSC/0.1%SDS中で42℃における洗浄または0.1×SSC/0.1%SDS中で68℃における洗浄が含まれる。これらの条件に関しては、例えばSambrookらの「分子クローニング:実験室マニュアル」(Molecular Cloning:A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor Laboratory Press,New York,US,1989)及びAusubelら編「分子生物学の現行プロトコル」(Current Protocols in Molecular Biology,Third Edition,John Wiley & Sons,Inc.,1995)を参照のこと。
本発明のオリゴリボヌクレオチドとしては、例えば、配列番号2または3で示される塩基配列において、ウラシルがチミンで置換された配列からなるDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、ヒトパピローマウイルス18型のE6遺伝子の発現を抑制し得る、塩基長21〜23塩基のオリゴリボヌクレオチドが挙げられる。
また、本発明のオリゴリボヌクレオチドとして、配列番号2、配列番号3、配列番号4または配列番号5で示される塩基配列の5’側の19塩基からなるオリゴリボヌクレオチドと90%以上の配列同一性を有する塩基配列を含む21〜23塩基のオリゴリボヌクレオチドであって、ヒトパピローマウイルス18型のE6遺伝子の発現を抑制し得るものが挙げられる。
本発明のオリゴリボヌクレオチドとして特に好ましいものとしては、配列番号2、配列番号3、配列番号4または配列番号5で示される塩基配列からなるオリゴリボヌクレオチドが挙げられる。
配列番号2〜5において、3’末端の2塩基のみがチミンとなるように設計されている。3’末端をウラシルではなくチミンにすることで、siRNAが安定化するものと考えられる。尚、塩基がチミンの場合には、糖はリボースではなくデオキシリボースである。
上記オリゴリボヌクレオチドは、HPV18のE6遺伝子及びE7遺伝子の発現を効果的に抑制することができる。これらオリゴリボヌクレオチドは、一本鎖で用いることもできるが、好ましくは二本鎖である。この場合、配列番号2で示されるオリゴリボヌクレオチドと配列番号3で示されるオリゴリボヌクレオチド、配列番号4で示されるオリゴリボヌクレオチドと配列番号5で示されるオリゴリボヌクレオチドがそれぞれハイブリダイズして、3’末端の2個のチミン塩基が突出した(オーバーハング)二本鎖を形成し、これが本明細書において記載するsiRNAとして作用する。以下、本明細書において、配列番号2で示されるオリゴリボヌクレオチドと配列番号3で示されるオリゴリボヌクレオチドが二本鎖を形成したオリゴリボヌクレオチドをSp−18E6、配列番号4で示されるオリゴリボヌクレオチドと配列番号5で示されるオリゴリボヌクレオチドをEx−18E6とそれぞれ記載する。
本発明のオリゴリボヌクレオチドによるHPV18型E6遺伝子及びE7遺伝子の発現抑制は、mRNAの分解、発現抑制、これらによる蛋白質の発現抑制として観察することができる。尚、本明細書において、発現の「抑制」とは、発現レベルをオリゴリボヌクレオチド不在下における対照となる発現と比較して、50%以下に低下させることをいう。
しかしながら、HPV関連癌細胞株においては、E6及びE7蛋白質の発現レベルが低く、特にE6蛋白質の発現を検出する方法や抗体が存在しない。本発明者等は、siRNAの抑制効果を高感度かつ簡便に検出するために、3×FLAGタグ付きE6及びE7発現プラスミドを開発した。その構成を図1に示す(E6の場合)。このプラスミドをCOS−1培養細胞に導入し、24時間の培養後にCOS−1細胞の蛋白質を抽出し、FLAG抗体を用いたウエスタンブロット法を行うことによって、E6及びE7蛋白質の発現を測定することができる。このプラスミドを、評価すべきsiRNAと共にCOS−1培養細胞に導入すれば、E6及びE7蛋白質の発現の抑制率を測定することができる。この方法を用いることによって、合成二本鎖siRNAだけでなく、より導入効率の低いsiRNA発現プラスミド、shRNA発現プラスミドのRNAi活性についても容易に測定できる。
上記の方法によって蛋白質発現に対する抑制効果が確認されれば、RNAi活性を有するsiRNAをHeLa細胞に導入して、RT−PCRによりE6及びE7をコードするRNAレベルにおける発現抑制を評価すれば良い。
本発明において用いられるHPV18型陽性子宮頸癌の最適siRNAは上記配列番号2で示されるオリゴリボヌクレオチドと配列番号3で示されるオリゴリボヌクレオチドが二本鎖を形成したオリゴリボヌクレオチド(Sp−18E6)である。これは、E6遺伝子におけるスプライシングドナーサイトを含む配列であることを特徴とする。かかるsiRNAは培養法、人工的な合成法や遺伝子操作法などいずれの方法により調達されるものであっても良い。
E6・E7遺伝子からはE6/E7 mRNAおよびスプライシングを受けたE6*/E7 mRNAが転写される。Ex−18E6,Sp−18E6はともにE6 mRNAの発現をほぼ完全に抑制したが、E7 mRNAの発現はEx−18E6でより完全に抑制された。このことは、E7蛋白の発現レベルでも同様であり、その結果としてRb蛋白総量の増加と非リン酸化型Rb蛋白の増加を惹起した。一方、Sp−18E6はP53をより強力に増加させた。生物学的効果としての足場依存性および非依存性増殖の抑制効果は圧倒的にSp−18E6の方が優れており、Sp−18E6はより強力にアポトーシスを誘導した。
本発明のsiRNAは、E6蛋白質を発現する細胞中に単独で用いることができる。あるいはまた、発現ベクター中に組み込むことも可能である。本発明のために好適に使用できる発現ベクターとして、配列番号2で示される塩基配列のうち5’側の19塩基をDNAに変換した塩基配列を含む発現ベクター、及び配列番号3で示される塩基配列のうち5’側の19塩基をDNAに変換した塩基配列を含む発現ベクターが挙げられる。また、二本鎖を形成するそれぞれのオリゴヌクレオチドが共に転写されるように、例えば配列番号2で示される塩基配列及び配列番号3で示される塩基配列、あるいは配列番号4で示される塩基配列及び配列番号5で示される塩基配列を共に含む発現ベクターを構築することも好ましい。ベクターとしては、siRNAの発現のために用いられることが知られているベクターであればいずれを使用することもできる。
本発明はまた、上記の本発明のオリゴリボヌクレオチド、または上記の本発明の発現ベクターを含有する抗ウイルス剤を提供する。
本発明は更に、上記の本発明のオリゴリボヌクレオチド、または上記の本発明の発現ベクターを含有する子宮頚癌治療剤を提供する。
本発明における抗ウイルス剤及び子宮頚癌治療剤は、本発明のオリゴリボヌクレオチド、または本発明の発現ベクターを有効量含有する他、必要に応じて緩衝剤、賦形剤、担体等の通常用いられる成分を適宜含有し得る。投与量は、患者の年齢、体重、癌の進行度、症状等に応じて適宜決定されるものであり、特に限定されるものではないが、通常、1ng〜100mg/日の範囲であれば良い。投与方法は、当分野において通常用いられる投与経路のいずれであっても良く、経口投与、静脈内注射等の注射を含む非経口投与のいずれであっても良い。
siRNAは、あたらしい遺伝子発現のノックダウン方法として注目を集めているが、アンチセンスオリゴDNAやリボザイムに比較して低濃度でしかも、長期間配列特異的に細胞内遺伝子発現を抑制し、将来の癌治療薬として大きな期待がよせられている。子宮頚癌の発癌にはHPVが大きく関与しており、これらのウイルスのE6およびE7癌遺伝子の発現を抑制することが子宮頚癌の治療に結びつくことには疑いの余地がない。外因性ウイルスであるHPVを標的にしたsiRNAはその配列特異性からHPV陽性細胞以外には作用しないため、副作用のない理想的な遺伝子標的治療であるといえる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例により限定されるものではない。
その結果、配列番号1:
catagaaata acctgtgtat attgcaagac agtattggaa cttacagagg tatttgaatt tgcatttaaa gatttで示される塩基配列を認識するsiRNAが、HPV18型のE6遺伝子の発現を効果的に抑制することを見出し、本発明を完成するに到った。
本発明は、配列番号1で示される塩基配列からなるDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、ヒトパピローマウイルス18型のE6遺伝子の発現を抑制し得る塩基長19塩基のオリゴリボヌクレオチド、またはこれを含む塩基長21〜23塩基のオリゴリボヌクレオチドを提供する。
本明細書において、ストリンジェントな条件としては、限定するものではないが、例えばSSC/5×デンハルト溶液/1.0%SDS中で68℃におけるハイブリダイゼーション、及び0.2×SSC/0.1%SDS中で42℃における洗浄または0.1×SSC/0.1%SDS中で68℃における洗浄が含まれる。これらの条件に関しては、例えばSambrookらの「分子クローニング:実験室マニュアル」(Molecular Cloning:A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor Laboratory Press,New York,US,1989)及びAusubelら編「分子生物学の現行プロトコル」(Current Protocols in Molecular Biology,Third Edition,John Wiley & Sons,Inc.,1995)を参照のこと。
本発明のオリゴリボヌクレオチドとしては、例えば、配列番号2または3で示される塩基配列において、ウラシルがチミンで置換された配列からなるDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、ヒトパピローマウイルス18型のE6遺伝子の発現を抑制し得る、塩基長21〜23塩基のオリゴリボヌクレオチドが挙げられる。
また、本発明のオリゴリボヌクレオチドとして、配列番号2、配列番号3、配列番号4または配列番号5で示される塩基配列の5’側の19塩基からなるオリゴリボヌクレオチドと90%以上の配列同一性を有する塩基配列を含む21〜23塩基のオリゴリボヌクレオチドであって、ヒトパピローマウイルス18型のE6遺伝子の発現を抑制し得るものが挙げられる。
本発明のオリゴリボヌクレオチドとして特に好ましいものとしては、配列番号2、配列番号3、配列番号4または配列番号5で示される塩基配列からなるオリゴリボヌクレオチドが挙げられる。
配列番号2〜5において、3’末端の2塩基のみがチミンとなるように設計されている。3’末端をウラシルではなくチミンにすることで、siRNAが安定化するものと考えられる。尚、塩基がチミンの場合には、糖はリボースではなくデオキシリボースである。
上記オリゴリボヌクレオチドは、HPV18のE6遺伝子及びE7遺伝子の発現を効果的に抑制することができる。これらオリゴリボヌクレオチドは、一本鎖で用いることもできるが、好ましくは二本鎖である。この場合、配列番号2で示されるオリゴリボヌクレオチドと配列番号3で示されるオリゴリボヌクレオチド、配列番号4で示されるオリゴリボヌクレオチドと配列番号5で示されるオリゴリボヌクレオチドがそれぞれハイブリダイズして、3’末端の2個のチミン塩基が突出した(オーバーハング)二本鎖を形成し、これが本明細書において記載するsiRNAとして作用する。以下、本明細書において、配列番号2で示されるオリゴリボヌクレオチドと配列番号3で示されるオリゴリボヌクレオチドが二本鎖を形成したオリゴリボヌクレオチドをSp−18E6、配列番号4で示されるオリゴリボヌクレオチドと配列番号5で示されるオリゴリボヌクレオチドをEx−18E6とそれぞれ記載する。
本発明のオリゴリボヌクレオチドによるHPV18型E6遺伝子及びE7遺伝子の発現抑制は、mRNAの分解、発現抑制、これらによる蛋白質の発現抑制として観察することができる。尚、本明細書において、発現の「抑制」とは、発現レベルをオリゴリボヌクレオチド不在下における対照となる発現と比較して、50%以下に低下させることをいう。
しかしながら、HPV関連癌細胞株においては、E6及びE7蛋白質の発現レベルが低く、特にE6蛋白質の発現を検出する方法や抗体が存在しない。本発明者等は、siRNAの抑制効果を高感度かつ簡便に検出するために、3×FLAGタグ付きE6及びE7発現プラスミドを開発した。その構成を図1に示す(E6の場合)。このプラスミドをCOS−1培養細胞に導入し、24時間の培養後にCOS−1細胞の蛋白質を抽出し、FLAG抗体を用いたウエスタンブロット法を行うことによって、E6及びE7蛋白質の発現を測定することができる。このプラスミドを、評価すべきsiRNAと共にCOS−1培養細胞に導入すれば、E6及びE7蛋白質の発現の抑制率を測定することができる。この方法を用いることによって、合成二本鎖siRNAだけでなく、より導入効率の低いsiRNA発現プラスミド、shRNA発現プラスミドのRNAi活性についても容易に測定できる。
上記の方法によって蛋白質発現に対する抑制効果が確認されれば、RNAi活性を有するsiRNAをHeLa細胞に導入して、RT−PCRによりE6及びE7をコードするRNAレベルにおける発現抑制を評価すれば良い。
本発明において用いられるHPV18型陽性子宮頸癌の最適siRNAは上記配列番号2で示されるオリゴリボヌクレオチドと配列番号3で示されるオリゴリボヌクレオチドが二本鎖を形成したオリゴリボヌクレオチド(Sp−18E6)である。これは、E6遺伝子におけるスプライシングドナーサイトを含む配列であることを特徴とする。かかるsiRNAは培養法、人工的な合成法や遺伝子操作法などいずれの方法により調達されるものであっても良い。
E6・E7遺伝子からはE6/E7 mRNAおよびスプライシングを受けたE6*/E7 mRNAが転写される。Ex−18E6,Sp−18E6はともにE6 mRNAの発現をほぼ完全に抑制したが、E7 mRNAの発現はEx−18E6でより完全に抑制された。このことは、E7蛋白の発現レベルでも同様であり、その結果としてRb蛋白総量の増加と非リン酸化型Rb蛋白の増加を惹起した。一方、Sp−18E6はP53をより強力に増加させた。生物学的効果としての足場依存性および非依存性増殖の抑制効果は圧倒的にSp−18E6の方が優れており、Sp−18E6はより強力にアポトーシスを誘導した。
本発明のsiRNAは、E6蛋白質を発現する細胞中に単独で用いることができる。あるいはまた、発現ベクター中に組み込むことも可能である。本発明のために好適に使用できる発現ベクターとして、配列番号2で示される塩基配列のうち5’側の19塩基をDNAに変換した塩基配列を含む発現ベクター、及び配列番号3で示される塩基配列のうち5’側の19塩基をDNAに変換した塩基配列を含む発現ベクターが挙げられる。また、二本鎖を形成するそれぞれのオリゴヌクレオチドが共に転写されるように、例えば配列番号2で示される塩基配列及び配列番号3で示される塩基配列、あるいは配列番号4で示される塩基配列及び配列番号5で示される塩基配列を共に含む発現ベクターを構築することも好ましい。ベクターとしては、siRNAの発現のために用いられることが知られているベクターであればいずれを使用することもできる。
本発明はまた、上記の本発明のオリゴリボヌクレオチド、または上記の本発明の発現ベクターを含有する抗ウイルス剤を提供する。
本発明は更に、上記の本発明のオリゴリボヌクレオチド、または上記の本発明の発現ベクターを含有する子宮頚癌治療剤を提供する。
本発明における抗ウイルス剤及び子宮頚癌治療剤は、本発明のオリゴリボヌクレオチド、または本発明の発現ベクターを有効量含有する他、必要に応じて緩衝剤、賦形剤、担体等の通常用いられる成分を適宜含有し得る。投与量は、患者の年齢、体重、癌の進行度、症状等に応じて適宜決定されるものであり、特に限定されるものではないが、通常、1ng〜100mg/日の範囲であれば良い。投与方法は、当分野において通常用いられる投与経路のいずれであっても良く、経口投与、静脈内注射等の注射を含む非経口投与のいずれであっても良い。
siRNAは、あたらしい遺伝子発現のノックダウン方法として注目を集めているが、アンチセンスオリゴDNAやリボザイムに比較して低濃度でしかも、長期間配列特異的に細胞内遺伝子発現を抑制し、将来の癌治療薬として大きな期待がよせられている。子宮頚癌の発癌にはHPVが大きく関与しており、これらのウイルスのE6およびE7癌遺伝子の発現を抑制することが子宮頚癌の治療に結びつくことには疑いの余地がない。外因性ウイルスであるHPVを標的にしたsiRNAはその配列特異性からHPV陽性細胞以外には作用しないため、副作用のない理想的な遺伝子標的治療であるといえる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例により限定されるものではない。
以下の2種類のsiRNA(配列番号2/3の二本鎖からなるSp−18E6及び配列番号4/5の二本鎖からなるEx−18E6)をRNA−DNAハイブリッドとして合成し、HPLC(Japan BioServices Co.Ltd,Saitama,Japan;Dharmacon Research,Inc.,Lafayette,CO)によって精製した。
対照となる二本鎖RNAとしては、以下の非特異的二本鎖XII(31%GC含量、Dharmacon Research,Inc.)を用いた。
それぞれ20μMのセンス及びアンチセンス鎖を、100mMの酢酸カリウム、30mMのHEPES−KOH、pH7.4、2mMの酢酸マグネシウム中で90℃、1分間加熱後、37℃で1時間処理して重合させて使用した。
COS−1細胞を24穴プレートあたり8万まき、24時間後に500ngの3×FLAG/18E6発現ベクター(図1)と20pmoleのsiRNAを遺伝子導入した。導入にはLipofectamine2000(LifeTechnologies)を用い、添付文書の方法に準じた。導入48時間後にPBSで洗浄した後、100μlのSDS−ゲルローディングバッファーに直接溶解して95℃で5分間処理し、ウェスタンブロットを行った。抗体は抗FLAGモノクローナル抗体(M2)Sigma(SaintLouis,MZ)を用いた。蛋白量をモニターするため、抗−αビメンチン抗体(Oncogene,Boston,MA)でも反応させた。尚、HPV18ゲノムは京都大学ウイルス研究所の酒井博幸先生から御供与頂き、このゲノムを鋳型としたPCRによってE6及びE7コード領域を増幅してプラスミドにクローニングし、塩基配列を決定した後にpcDNA3−3×FLAGにサブクローニングした。E6領域内にスプライシングドナーサイトとレシピエントサイトがあるため、pcDNA3−3×FLAG−18E6を発現させることによって3×FLAG−E6及び3×FLAG−E6*の双方が発現する。
その結果、図2に示すように、Sp−18E6はE6の発現をほぼ完全に抑制したが、E6*の発現には影響しなかった。これに対して、Ex−18E6はE6/E6*の両者の発現を中程度に抑制した。
対照となる二本鎖RNAとしては、以下の非特異的二本鎖XII(31%GC含量、Dharmacon Research,Inc.)を用いた。
それぞれ20μMのセンス及びアンチセンス鎖を、100mMの酢酸カリウム、30mMのHEPES−KOH、pH7.4、2mMの酢酸マグネシウム中で90℃、1分間加熱後、37℃で1時間処理して重合させて使用した。
COS−1細胞を24穴プレートあたり8万まき、24時間後に500ngの3×FLAG/18E6発現ベクター(図1)と20pmoleのsiRNAを遺伝子導入した。導入にはLipofectamine2000(LifeTechnologies)を用い、添付文書の方法に準じた。導入48時間後にPBSで洗浄した後、100μlのSDS−ゲルローディングバッファーに直接溶解して95℃で5分間処理し、ウェスタンブロットを行った。抗体は抗FLAGモノクローナル抗体(M2)Sigma(SaintLouis,MZ)を用いた。蛋白量をモニターするため、抗−αビメンチン抗体(Oncogene,Boston,MA)でも反応させた。尚、HPV18ゲノムは京都大学ウイルス研究所の酒井博幸先生から御供与頂き、このゲノムを鋳型としたPCRによってE6及びE7コード領域を増幅してプラスミドにクローニングし、塩基配列を決定した後にpcDNA3−3×FLAGにサブクローニングした。E6領域内にスプライシングドナーサイトとレシピエントサイトがあるため、pcDNA3−3×FLAG−18E6を発現させることによって3×FLAG−E6及び3×FLAG−E6*の双方が発現する。
その結果、図2に示すように、Sp−18E6はE6の発現をほぼ完全に抑制したが、E6*の発現には影響しなかった。これに対して、Ex−18E6はE6/E6*の両者の発現を中程度に抑制した。
HPV18型陽性子宮頚癌細胞株HeLa及びSW756においてsiRNA投与によってRNAiを惹起し得ることを確認するため、laminA/Cの抑制実験を行った。
HeLaおよびSW756細胞は、10%FBS含有DMEM培地、5%CO2、37℃にて培養した。用いたlaminA/c siRNAの配列は
HeLaおよびSW756細胞を24穴プレートあたりそれぞれ5×104個、及び7×104個ずつまき、24時間後にlaminA/C siRNAを投与し、さらに導入48時間後にPBSで洗浄した後、100μlのSDS−ゲルローディングバッファーに直接溶解し、95℃で5分間処理後、ウェスタンブロットを行った。抗体は抗−lamin A/C抗体(Cell Signaling Technology,Beverly,MA)を用いた。
siRNAの導入は次のように行った。3μlのオリゴフェクタミン(Life Technology)を12μlのOPTI−MEM I培地(Life Technology)と混合した。一方、3μlのsiRNA(20μM)を50μlのOPTI−MEM I培地と混合し、室温で5分静置した。両者を混合し、20分間室温静置後、32μlのOPTI MEM I培地を加えた計100μlを500μlの培地に加えた。siRNAの最終濃度は100nMである。血清非存在下の導入は500μlの血清不含培地で行い、siRNA投与4時間後に血清60μlを加えた。
その結果、図3に示すように、いずれの細胞でもlaminA/Cは効率的に抑制され、特に血清存在下でのsiRNA投与がより効率的であった。
HeLaおよびSW756細胞は、10%FBS含有DMEM培地、5%CO2、37℃にて培養した。用いたlaminA/c siRNAの配列は
HeLaおよびSW756細胞を24穴プレートあたりそれぞれ5×104個、及び7×104個ずつまき、24時間後にlaminA/C siRNAを投与し、さらに導入48時間後にPBSで洗浄した後、100μlのSDS−ゲルローディングバッファーに直接溶解し、95℃で5分間処理後、ウェスタンブロットを行った。抗体は抗−lamin A/C抗体(Cell Signaling Technology,Beverly,MA)を用いた。
siRNAの導入は次のように行った。3μlのオリゴフェクタミン(Life Technology)を12μlのOPTI−MEM I培地(Life Technology)と混合した。一方、3μlのsiRNA(20μM)を50μlのOPTI−MEM I培地と混合し、室温で5分静置した。両者を混合し、20分間室温静置後、32μlのOPTI MEM I培地を加えた計100μlを500μlの培地に加えた。siRNAの最終濃度は100nMである。血清非存在下の導入は500μlの血清不含培地で行い、siRNA投与4時間後に血清60μlを加えた。
その結果、図3に示すように、いずれの細胞でもlaminA/Cは効率的に抑制され、特に血清存在下でのsiRNA投与がより効率的であった。
HeLa細胞に実施例1で用いた2種のsiRNA(Sp−18E6及びEx−18E6)を投与し、E6/E7 mRNAの変化をそれぞれRT−PCRで確認した。鋳型cDNAの25倍希釈、5倍希釈、希釈なしで増幅を行った。
siRNA導入72時間後にRNAを抽出した。RNAの抽出はRNeasy Kit(Qiagen GmbH,Hilden,Germany),RNase−Free DNase Set(Qiagen)で行った。500ngのRNAからReverse Transcription System(Promega,Madison,WI)を用いてcDNAに逆転写し,1:5および1:25に希釈してPCRを行った。PCRプライマーはHPV 18 E6、E7、β−アクチンを増幅するよう設定し、ExTaqポリメラーゼ(Takara,Kyoto,JAPAN)を用いて増幅した。
その結果、図4に示すように、Ex−18E6/Sp−18E6はいずれもE6 mRNAの発現を強力に抑制した。一方、E7 mRNAの発現はSp−18E6では中等度に、Ex−18E6ではほぼ完全に抑制された。
siRNA導入72時間後にRNAを抽出した。RNAの抽出はRNeasy Kit(Qiagen GmbH,Hilden,Germany),RNase−Free DNase Set(Qiagen)で行った。500ngのRNAからReverse Transcription System(Promega,Madison,WI)を用いてcDNAに逆転写し,1:5および1:25に希釈してPCRを行った。PCRプライマーはHPV 18 E6、E7、β−アクチンを増幅するよう設定し、ExTaqポリメラーゼ(Takara,Kyoto,JAPAN)を用いて増幅した。
その結果、図4に示すように、Ex−18E6/Sp−18E6はいずれもE6 mRNAの発現を強力に抑制した。一方、E7 mRNAの発現はSp−18E6では中等度に、Ex−18E6ではほぼ完全に抑制された。
HeLa及びSW756細胞に60pmoleのSp−18E6またはEx−18E6 siRNAを投与し、72時間後のp53/Rb/E7蛋白レベルへの影響を検討した。siRNA投与、ウェスタンブロットについては実施例2と同様に行った。用いた抗体は抗p53抗体(Bp53−12)、抗HPV18−E7抗体(Santa Cruz Biotechnology Incorporation(Santa Cruz,CA)、及び抗−αビメンチン抗体(Oncogene,Boston,MA)である。
その結果、図5に示すように、Sp−18E6及びEx−18E6はいずれもp53蛋白質を増加させ、その効果はSp−18E6においてより強力であった。また、E7蛋白質の発現は、Sp−18E6は中等度に、Ex−18E6はほぼ完全に抑制した。
その結果、図5に示すように、Sp−18E6及びEx−18E6はいずれもp53蛋白質を増加させ、その効果はSp−18E6においてより強力であった。また、E7蛋白質の発現は、Sp−18E6は中等度に、Ex−18E6はほぼ完全に抑制した。
2種のsiRNAをHeLa及びSW756細胞に投与し、その増殖抑制効果を確認した。
単層増殖の検討はWST−8(Cell Counting Kit8,Dojin Laboratories,Kumamoto,Japan)で行った。
「コロニー形成能(足場非依存性増殖)」の検討は次のように行った。siRNA導入後24時間で細胞を回収し、10%FCS、0.8mlの0.5% agar noble(Difco)10%FCS含有DMEM培地に1.2mlの0.3% agar noble10%FCS含有DMEM培地を重層し、500細胞/ml(HeLa)、2000細胞/ml(SW756)でまいた。寒天培地上に1mlの増殖培地をおき、3日毎に交換した。10〜20日後に50細胞以上のコロニーをカウントした。実験はすべてトリプリケートで3回行った。
結果を図6に示すように、いずれのsiRNAも単層培養での増殖を効率的に抑制したが、その効果はSp−18E6において著明であった(図6の上部のグラフ)。また、足場非依存性増殖の抑制を軟寒天培地でのコロニー形成能で確認すると、Sp−18E6は単層培養の場合と同様に足場非依存性増殖をほぼ完全に抑制した(図6の下部のグラフ)。
単層増殖の検討はWST−8(Cell Counting Kit8,Dojin Laboratories,Kumamoto,Japan)で行った。
「コロニー形成能(足場非依存性増殖)」の検討は次のように行った。siRNA導入後24時間で細胞を回収し、10%FCS、0.8mlの0.5% agar noble(Difco)10%FCS含有DMEM培地に1.2mlの0.3% agar noble10%FCS含有DMEM培地を重層し、500細胞/ml(HeLa)、2000細胞/ml(SW756)でまいた。寒天培地上に1mlの増殖培地をおき、3日毎に交換した。10〜20日後に50細胞以上のコロニーをカウントした。実験はすべてトリプリケートで3回行った。
結果を図6に示すように、いずれのsiRNAも単層培養での増殖を効率的に抑制したが、その効果はSp−18E6において著明であった(図6の上部のグラフ)。また、足場非依存性増殖の抑制を軟寒天培地でのコロニー形成能で確認すると、Sp−18E6は単層培養の場合と同様に足場非依存性増殖をほぼ完全に抑制した(図6の下部のグラフ)。
本発明のsiRNAによるHeLa細胞の増殖抑制はアポトーシス誘導によることを確認するために、アネキシンV陽性細胞をフローサイトメトリーで同定した。アネキシンV陽性細胞の同定は、siRNA投与72時間後に、Annexin V−FITC アポトーシス検出キット(Oncogene)を用い、添付の説明書に記載された方法で行った。
その結果、図7及び8に示すように、Sp−18E6及びEx−18E6は共にアポトーシスを誘導し、Sp−18E6はEx−18E6より効果的にアポトーシスを誘導していることが確認された。
その結果、図7及び8に示すように、Sp−18E6及びEx−18E6は共にアポトーシスを誘導し、Sp−18E6はEx−18E6より効果的にアポトーシスを誘導していることが確認された。
siRNAによる子宮頚癌に対する遺伝子標的治療剤あるいはHPVに対する抗ウイルス剤の開発においては、我々のデザインした配列を用いるのがもっとも有効であり、本発明によって、子宮頸癌がsiRNA遺伝子標的治療法の最初の成功例になるものと期待される。
RNAiは細胞自体が持つ自己防衛システムともいうべき現象であり、その効果はアンチセンスDNAによる遺伝子発現抑制の数十倍効率的で、かつ遺伝子配列特異性がきわめて高いことが特徴である。このことは、RNAiを遺伝子治療に応用した場合副作用の危険性が低いことを意味している。さらに、21−23塩基の合成RNA2重短鎖のみの投与で遺伝子発現を抑制できることから、プラスミドやウイルスゲノムの人体への効果を考慮する必要がないという大きな利点がある。本発明は、siRNAにより癌遺伝子の発現を特異的かつ効果的に抑制することができ、新たな遺伝子治療の戦略として期待が大きい。
本明細書で引用した全ての刊行物、特許および特許出願をそのまま参考として本明細書にとり入れるものとする。
RNAiは細胞自体が持つ自己防衛システムともいうべき現象であり、その効果はアンチセンスDNAによる遺伝子発現抑制の数十倍効率的で、かつ遺伝子配列特異性がきわめて高いことが特徴である。このことは、RNAiを遺伝子治療に応用した場合副作用の危険性が低いことを意味している。さらに、21−23塩基の合成RNA2重短鎖のみの投与で遺伝子発現を抑制できることから、プラスミドやウイルスゲノムの人体への効果を考慮する必要がないという大きな利点がある。本発明は、siRNAにより癌遺伝子の発現を特異的かつ効果的に抑制することができ、新たな遺伝子治療の戦略として期待が大きい。
本明細書で引用した全ての刊行物、特許および特許出願をそのまま参考として本明細書にとり入れるものとする。
Claims (9)
- 配列番号1で示される塩基配列からなるDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、ヒトパピローマウイルス18型のE6遺伝子の発現を抑制し得る塩基長19塩基のオリゴリボヌクレオチド、またはこれを含む塩基長21〜23塩基のオリゴリボヌクレオチド。
catagaaata acctgtgtat attgcaagac agtattggaa cttacagagg tatttgaatt tgcatttaaa gattt(配列番号1) - 配列番号2または4で示される塩基配列において、ウラシルがチミンで置換された配列からなるDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、ヒトパピローマウイルス18型のE6遺伝子の発現を抑制し得る、塩基長21〜23塩基のオリゴリボヌクレオチド。
- 配列番号2、配列番号3、配列番号4または配列番号5で示される塩基配列の5’側の19塩基からなるオリゴリボヌクレオチドと90%以上の配列同一性を有する塩基配列を含む21〜23塩基のオリゴリボヌクレオチドであって、ヒトパピローマウイルス18型のE6遺伝子の発現を抑制し得るオリゴリボヌクレオチド。
- 配列番号2、配列番号3、配列番号4または配列番号5で示される塩基配列からなるオリゴリボヌクレオチド。
- 二本鎖である、請求項1〜4のいずれか1項記載のオリゴリボヌクレオチド。
- 配列番号2で示される塩基配列のうち5’側の19塩基をDNAに変換した塩基配列を含む発現ベクター。
- 配列番号3で示される塩基配列のうち5’側の19塩基をDNAに変換した塩基配列を含む発現ベクター。
- 請求項1〜4のいずれか1項記載のオリゴリボヌクレオチド、または請求項6若しくは7記載の発現ベクターを含有する抗ウイルス剤。
- 請求項1〜4のいずれか1項記載のオリゴリボヌクレオチド、または請求項6若しくは7記載の発現ベクターを含有する子宮頚癌治療剤。
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