JPWO2006028204A1 - 無線通信装置および無線通信方法 - Google Patents
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Abstract
高スループットを維持しつつ、フィードバック情報のデータ量を削減することができる無線通信装置。この装置では、CSI(Channel State Information)処理部(38)は、測定されたサブキャリア毎のSNR(Signal power to Noise power Ratio)に基づいてCSIフレームを生成し、CSI送信制御部(39)は、CSIフレームの生成に必要な制御情報およびタイミング信号を生成して、CSI処理部(38)を制御する。CSI処理部(38)は、SNRの変動量が閾値未満であるサブキャリアのCSIからなる第1のフレーム(CSI1)を、SNRの変動量が閾値以上であるサブキャリアのCSIからなる第2のフレーム(CSI2)の生成周期より大きい生成周期で生成する。
Description
本発明は、無線通信装置および無線通信方法に関する。
第4世代などの次世代移動通信システムでは、高速移動時においても100Mbpsを超えるデータレートが要求される。その要求を満たすために100MHz程度の帯域幅を使った様々な無線通信が検討されている。その中でも特に、周波数選択性フェージング環境への適応性や、周波数利用効率の観点から、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)方式に代表されるマルチキャリア伝送方式が次世代移動通信システムの伝送方式として有力視されている。
従来、OFDM等のマルチキャリア伝送方式を用いた通信システムにおいて高スループットを得るために、パイロット信号などを用いてサブキャリア毎あるいは複数のサブキャリアをまとめたセグメント毎の回線状態を推定し、その回線状態を示す情報(Channel State Information:CSI)に応じて、サブキャリア(セグメント)毎に誤り訂正能力、変調多値数、電力、位相、送信アンテナなどの変調パラメータを決定して送信する技術が検討されている。
例えば、サブキャリア(セグメント)毎に変調パラメータを制御する場合、サブキャリア(セグメント)毎のCSIまたは変調パラメータ等のフィードバック情報が伝送される。このため、サブキャリア(セグメント)の数が大きくなるほど、そのフィードバックに必要なデータ量が大きくなり、フィードバック情報のオーバーヘッドが増大する。
また、移動局の移動や周辺物の移動に伴い、伝送路特性は時間変動する。その時間変動量は移動速度や搬送波周波数に比例する。伝送路特性の時間変動量が大きくなると、回線状態が推定された時点と、フィードバック情報に基づいて決定された変調パラメータにより送信が行われる時点との回線状態の誤差が大きくなり、その結果、受信特性が劣化してスループットが低下する。受信特性の劣化を低減するためには、伝送路特性の時間変動量が大きくなるほどCSIをフィードバックする周期を小さくする(つまり、頻繁にCSIを報知する)必要がある。このため、移動局の移動速度が大きくなるほどフィードバック情報の伝送量が大きくなってしまう。
そこで、フィードバック情報の伝送量を抑えるための技術として、サブキャリア(セグメント)毎に変調パラメータを制御する移動局の移動速度を低速度(例えば3km/h)に限定し、それ以上の速度で移動する移動局に対しては、サブキャリア(セグメント)毎の制御ではなく、全サブキャリア共通の制御に切替える技術がある(例えば、非特許文献1参照)。
また、最大移動速度よりも遅く移動する移動局は、最小フィードバック周期の整数倍の周期でCSIを送信することにより、フィードバック情報のデータ量を削減する技術がある(例えば、非特許文献2および3参照)。なお、非特許文献2および3では、各タイミングで送信されるフィードバック情報には、常にすべてのサブキャリア(セグメント)のCSIが含まれている。
Brian Classon,Philippe Sartori,Vijay Nangia,Xiangyang Zhuang,Kevin Baum,"Multi−dimensional Adaptation and Multi−user Scheduling Techniques for Wireless OFDM Systems",IEEE International Conference on Communications 2003(ICC2003),Volume3,pp.2251−pp.2255,11−15 May,2003 原 嘉孝、川端 孝史、段 勁松、関口 高志「周波数スケジューリングを用いたMC−CDMA方式」,RCS2002−129,電子情報通信学会,2002年7月 "3GPP TSGRAN High Speed Downlink Packet Access;Physical Layer Aspects(Release 5)",3GPP TR25.858 v5.0.0,March 2002.
Brian Classon,Philippe Sartori,Vijay Nangia,Xiangyang Zhuang,Kevin Baum,"Multi−dimensional Adaptation and Multi−user Scheduling Techniques for Wireless OFDM Systems",IEEE International Conference on Communications 2003(ICC2003),Volume3,pp.2251−pp.2255,11−15 May,2003 原 嘉孝、川端 孝史、段 勁松、関口 高志「周波数スケジューリングを用いたMC−CDMA方式」,RCS2002−129,電子情報通信学会,2002年7月 "3GPP TSGRAN High Speed Downlink Packet Access;Physical Layer Aspects(Release 5)",3GPP TR25.858 v5.0.0,March 2002.
しかしながら、上記従来の技術では、最大移動速度よりも低速な移動局がフィードバックするCSIのデータ量は削減されるが、最大移動速度で移動する移動局がフィードバックするCSIのデータ量は依然として削減されない。よって、移動速度の大きい移動局が多く存在する場合などは、フィードバックされるCSIのデータ量が増大する。
本発明の目的は、高スループットを維持しつつ、フィードバック情報のデータ量を削減することができる無線通信装置および無線通信方法を提供することである。
本発明の無線通信装置は、複数のサブキャリアからなるマルチキャリア信号を受信する受信手段と、前記マルチキャリア信号のサブキャリア毎またはセグメント毎の品質レベルを測定する測定手段と、前記品質レベルまたは前記品質レベルの変動量と閾値とを比較する比較手段と、前記品質レベルが前記閾値未満である一部のサブキャリアまたは一部のセグメント、または、前記変動量が前記閾値を超える一部のサブキャリアまたは一部のセグメントのCSIまたは変調パラメータを第1のフィードバック周期で送信するとともに、すべてのサブキャリアまたはすべてのセグメントのCSIまたは変調パラメータを前記第1のフィードバック周期より大きい第2のフィードバック周期で送信する送信手段と、を具備する構成を採る。
本発明によれば、高スループットを維持しつつ、フィードバック情報のデータ量を削減することができる。
以下、本発明の実施の形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1に示す無線通信装置は、CSI受信側の無線通信装置である。また、図2に示す無線通信装置は、CSI送信側の無線通信装置である。以下の説明では、CSI受信側の無線通信装置をCSI受信装置といい、CSI送信側の無線通信装置をCSI送信装置という。また、CSI受信装置は、複数のサブキャリアからなるマルチキャリア信号を、CSIに基づいて決定される変調パラメータ(符号化方式、符号化率、変調方式および送信電力のいずれか1つ以上)にてCSI送信装置へ送信する。一方、CSI送信装置は、CSI受信装置から送信されたマルチキャリア信号を受信し、マルチキャリア信号のサブキャリア毎またはセグメント毎の伝送路応答値に基づいてCSIを生成する。また、これらのCSI受信装置およびCSI送信装置は、例えば移動体通信システムにおいて使用される無線通信基地局装置や無線通信端末装置に搭載されるものである。
図1に示す無線通信装置は、CSI受信側の無線通信装置である。また、図2に示す無線通信装置は、CSI送信側の無線通信装置である。以下の説明では、CSI受信側の無線通信装置をCSI受信装置といい、CSI送信側の無線通信装置をCSI送信装置という。また、CSI受信装置は、複数のサブキャリアからなるマルチキャリア信号を、CSIに基づいて決定される変調パラメータ(符号化方式、符号化率、変調方式および送信電力のいずれか1つ以上)にてCSI送信装置へ送信する。一方、CSI送信装置は、CSI受信装置から送信されたマルチキャリア信号を受信し、マルチキャリア信号のサブキャリア毎またはセグメント毎の伝送路応答値に基づいてCSIを生成する。また、これらのCSI受信装置およびCSI送信装置は、例えば移動体通信システムにおいて使用される無線通信基地局装置や無線通信端末装置に搭載されるものである。
図1に示すように、本実施の形態に係るCSI受信装置は、符号化部11、変調部12、電力制御部13、IFFT(逆フーリエ変換)部14、GI(ガードインターバル)挿入部15、送信無線処理部16、アンテナ17、受信無線処理部21、GI除去部22、FFT(フーリエ変換)部23、復調部24、復号化部25、CSI処理部26、CSI受信制御部27、および変調パラメータ決定部28を備える。
以下の説明では、受信したCSIに基づいて、サブキャリア毎またはセグメント毎に最適な変調パラメータを設定してマルチキャリア信号を送信するCSI受信装置について説明する。なお、セグメントとは、複数のサブキャリアを複数のグループに分けた場合の各グループのことをいう。
符号化部11は、入力される時系列の送信データを、変調パラメータ決定部28から指示された符号化方式および符号化率でサブキャリア(セグメント)毎に符号化する。
変調部12は、符号化された送信データを、変調パラメータ決定部28から指示された変調方式(M−PSK、M−QAM等)によってサブキャリア(セグメント)毎に変調する。
電力制御部13は、サブキャリア(セグメント)毎の送信電力を、変調パラメータ決定部28から指示された送信電力値に設定する。
IFFT部14は、サブキャリア(セグメント)毎に変調された信号を複数の直交するサブキャリアで多重するIFFT処理を行い、マルチキャリア信号であるOFDMシンボルを生成する。
GI挿入部15は、遅延波によるシンボル間干渉(ISI:Inter Symbol Interference)を低減するために、OFDMシンボル間にGIを挿入する。
送信無線処理部16は、OFDMシンボルにアップコンバート等の所定の無線処理を施して、無線処理後のOFDMシンボルをアンテナ17からCSI送信装置へ送信する。
受信無線処理部21は、アンテナ17で受信されるOFDMシンボルに対してダウンコンバート等の所定の無線処理を施す。受信されるOFDMシンボルには、フレーム化されているCSI(CSIフレーム)が含まれている。
GI除去部22は、OFDMシンボル間に挿入されているGIを除去する。
FFT部23は、GI除去後のOFDMシンボルに対してFFT処理を行い、サブキャリア毎の信号を得る。
復調部24は、FFT後の信号を復調し、復号化部25は、変調後の信号を復号する。これにより受信データが得られる。受信データには、データフレームおよびCSIフレームが含まれている。
CSI処理部26は、CSIフレームからサブキャリア(セグメント)毎のCSIを得る。処理するCSIフレームの種別や処理タイミングについては、CSI受信制御部27の制御に従う。CSI処理部26の詳細については後述する。
CSI受信制御部27は、CSIフレームの処理およびCSIの更新に必要な制御情報およびタイミング信号を生成して、CSI処理部26を制御する。
変調パラメータ決定部28は、CSI処理部26から入力されるサブキャリア(セグメント)毎のCSIに基づいて、サブキャリア(セグメント)毎の符号化率、変調方式および送信電力を決定する。
次いで、CSI送信装置について説明する。図2に示すように、本実施の形態に係るCSI送信装置は、アンテナ31、受信無線処理部32、GI除去部33、FFT部34、復調部35、復号化部36、伝送路応答推定部37、CSI処理部38、CSI送信制御部39、符号化部41、変調部42、電力制御部43、IFFT部44、GI挿入部45、および送信無線処理部46を備える。
受信無線処理部32は、アンテナ31で受信されるOFDMシンボルに対してダウンコンバート等の所定の無線処理を施す。
GI除去部33は、OFDMシンボル間に挿入されているGIを除去する。
FFT部34は、GI除去後のOFDMシンボルに対してFFT処理を行い、サブキャリア毎の信号を得る。
復調部35には、FFT後の信号のうち、パイロット信号等を除いた情報信号が入力される。復調部35は、CSI受信装置での変調に使用された変調方式に対応する復調方式で情報信号を復調する。
復号化部36は、CSI受信装置での符号化に使用された符号化方式に対応する復号化方式で変調後の信号に対して誤り訂正等の復号処理を行って受信データを得る。
伝送路応答推定部37には、FFT後の信号のうち、パイロット信号等の伝送路応答の推定に必要な信号が入力される。伝送路応答推定部37は、サブキャリア(セグメント)毎の伝送路応答値を推定する。
CSI処理部38は、推定された伝送路応答値に基づいてサブキャリア(セグメント)毎のCSIを求め、それらのCSIをCSI受信装置へフィードバックするためのCSIフレームを生成する。生成するCSIフレームの種別や生成タイミングについては、CSI送信制御部39の制御に従う。CSI処理部38の詳細については後述する。
CSI送信制御部39は、CSIフレームの生成に必要な制御情報およびタイミング信号を生成して、CSI処理部38を制御する。
符号化部41は、入力される時系列の送信データおよびCSIフレームを、所定の符号化方式および符号化率でサブキャリア(セグメント)毎に符号化する。
変調部42は、符号化された送信データおよびCSIフレームを、所定の変調方式によってサブキャリア(セグメント)毎に変調する。
電力制御部43は、サブキャリア(セグメント)毎の送信電力を制御する。
IFFT部44は、サブキャリア(セグメント)毎に変調された信号を複数の直交するサブキャリアで多重するIFFT処理を行い、マルチキャリア信号であるOFDMシンボルを生成する。
GI挿入部45は、遅延波によるISIを低減するために、OFDMシンボル間にGIを挿入する。
送信無線処理部46は、OFDMシンボルにアップコンバート等の所定の無線処理を施して、無線処理後のOFDMシンボルをアンテナ31からCSI受信装置へ送信する。
次いで、図2に示すCSI送信装置のCSI処理部38の詳細について図3を用いて説明する。図3に示すように、CSI処理部38は、品質レベル測定部381、回線状態メモリ382、瞬時変動測定部383、比較部384、比較結果メモリ385およびCSIフレーム生成部386を備える。
品質レベル測定部381は、回線状態を示す値として、伝送路応答推定部37より入力されるサブキャリア毎の伝送路応答値からサブキャリア(セグメント)毎のSNR(Signal to Noise Ratio)を測定する。なお、ここでは品質レベルとしてSNRを用いたが、CNR(Carrier to Noise Ratio)、受信電力、受信振幅等を品質レベルとして用いることも可能である。また、セルラシステムのように、雑音電力だけでなく干渉電力もCSIとして重要となる通信システムでは、SIR(Signal to Interference Ratio)、CIR(Carrier to Interference Ratio)、SINR(Signal to Interference and Noise Ratio)、CINR(Carrier to Interference and Noise Ratio)等を品質レベルとして用いることも可能である。
回線状態メモリ382は、品質レベル測定部381により測定されたサブキャリア(セグメント)毎のSNR値を保持する。
瞬時変動測定部383は、回線状態メモリ382に保持されているSNR値から、サブキャリア(セグメント)毎にSNRの瞬時の時間変動量(SNR変動量)を測定する。瞬時変動測定部383の詳細については後述する。
比較部384は、サブキャリア(セグメント)毎のSNR変動量を閾値と比較する。なお、閾値を平均SNRやドップラ周波数に応じて適応的に変化させることも可能である。
比較結果メモリ385は、比較部384での比較結果をサブキャリア(セグメント)毎に記憶し保持する。比較結果メモリ385の記憶内容は、CSI送信制御部39より入力される更新タイミング信号に従って更新される。
CSIフレーム生成部386は、CSI送信制御部39から入力されるCSIフレーム種別および生成タイミング信号に従ってCSIフレームを生成する。CSIフレーム生成部386は、生成タイミング信号が入力されるタイミングで、CSIフレーム種別と比較結果メモリ385の記憶内容とに応じてCSIフレームを生成する。
次いで、図3に示す瞬時変動測定部383の詳細について図4を用いて説明する。図4に示すように、瞬時変動測定部383は、遅延部3831、減算部3832、および絶対値演算部3833を備える。
遅延部3831は、サブキャリア(セグメント)毎のSNR値を、次のSNR値が入力されるまで保持することで、減算部3832に入力されるSNR値を遅延させる。
減算部3832は、回線状態メモリ382より入力されるサブキャリア(セグメント)毎のSNR値と遅延部3831に保持されている1つ過去のサブキャリア(セグメント)毎のSNR値の差を算出する。
絶対値演算部3833は、減算部3832より入力される差の値の絶対値を算出してSNR変動量を求める。
次いで、図3に示すCSI処理部38の動作についてより詳細に説明する。なお、ここでは、サブキャリア毎にCSIを得る場合について説明する。また、以下の説明では、サブキャリア毎に変調パラメータが設定される通信システムを対象として説明するが、「サブキャリア」を「セグメント」と読み替えることにより、セグメント毎に変調パラメータが設定される通信システムに対しても本実施の形態を同様に実施可能である。
CSI送信装置が受信するOFDMシンボルでは、図5に示すように、伝送路の周波数応答(伝送路応答)を推定するための伝送路応答推定用キャリアが、データキャリアの間に所定の間隔で挿入されている。伝送路応答推定部37では、伝送路応答推定用キャリアを用いて、サブキャリア毎に、OFDMシンボルが伝送路で受けた振幅変動および位相変動が時刻tk(kは整数)のタイミングで推定される。なお、伝送路推定用キャリアは、例えば、既知のパイロット信号等である。また、ブラインド推定を行うような通信システムでは、伝送路推定用キャリアとしてデータ用キャリアが使用されることがある。
品質レベル測定部381は、伝送路応答推定部37から入力される伝送路応答推定値からサブキャリア毎のSNR値γm,kを測定し、回線状態メモリ部382へ出力する。ここでγm,kはm番目のサブキャリア(m=1,2,3,…,M)の時刻tkのときのSNR値を対数変換した値(単位[dB])を表す。
回線状態メモリ382は、品質レベル測定部381により測定されたサブキャリア毎のSNR値γm,kを記憶する。回線状態メモリ382に記憶されるSNR値γm,kは、品質レベル測定部381により新たなSNR値が測定されるたびに更新される。
なお、伝送路応答値の推定周期およびSNRの測定周期は、CSIのフィードバック周期と同一またはCSIのフィードバック周期よりも小さく設定される。回線状態メモリ382の更新周期は、CSIのフィードバック周期と独立であってもよい。ただし、CSIフレーム生成途中での回線状態メモリ382の更新処理は発生しないように制御される。
瞬時変動測定部383において、減算部3822は、回線状態メモリ382に記憶されているSNR値γm,kと、遅延部3831に保持されている、tkの1つ前のタイミングtk−1で測定されたSNR値γm,k−1との差を求め、絶対値演算部3833は、その差の絶対値を求める。これにより、SNR値の測定時間間隔あたりのサブキャリア毎のSNR変動量Δγm,kが得られる。よって、SNR変動量Δγm,kは以下の式(1)のように表すことができる。
比較部384は、サブキャリア毎のSNR変動量と閾値とを比較し、その比較結果を比較結果メモリ385へ書き込む。比較結果メモリ385への書き込みは以下のようにして行われる。以下の説明では、OFDMシンボルが24本のサブキャリア(サブキャリア1〜24)で構成される場合を一例に挙げて説明する。
図6は、各サブキャリアのSNR変動量Δγm,kと閾値との関係を示す。図6に示す例の場合、比較部384では、サブキャリア毎のSNR変動量と閾値との比較の結果、サブキャリア(SC)1〜4,10,12〜15,20,21,23,24のSNR変動量が閾値以下と判定され、サブキャリア(SC)5〜9,11,16〜19,22のSNR変動量が閾値を超えると判定される。比較結果は、図7に示すようにして比較結果メモリ385に格納される。図7において‘1’はSNR変動量が閾値以下であると判定されたことを示し、‘0’はSNR変動量が閾値を超えると判定されたことを示す。比較結果メモリ385の更新は、CSI送信制御部39より更新タイミング信号が入力されるタイミングで行われる。
CSIフレーム生成部386は、CSI送信制御部39より生成タイミング信号が入力されるタイミングで、CSI送信制御部39から入力されるCSIフレーム種別と比較結果メモリ385に記憶されている図7に示す比較結果に応じて、CSIをCSI受信装置へフィードバックするサブキャリアをサブキャリア1〜24の中から選択してCSIフレームを生成する。CSIフレーム生成部386は、図8に示すように動作する。図8に示す例では、CSI送信装置は、比較部384での比較結果に応じて、2種類のCSIフレームを周期的にCSI受信装置へフィードバックする。2種類のCSIフレームのうち、一方は、SNR変動量が閾値以下のサブキャリア(サブキャリア1〜4,10,12〜15,20,21,23,24)のSNR値からなるCSIフレーム(CSI1)であり、他方は、SNR変動量が閾値を超えるサブキャリア(サブキャリア5〜9,11,16〜19,22)のSNR値からなるCSIフレーム(CSI2)である。つまり、CSI2には、SNR変動量が閾値以下のサブキャリア(サブキャリア1〜4,10,12〜15,20,21,23,24)のSNR値は含まれない。
図8において、まず、タイミングt3nでは、CSI送信制御部39より、生成タイミング信号がCSIフレーム生成部386に入力される。また、同時に、更新タイミング信号が比較結果メモリ385に入力されるため、比較結果メモリ385の内容が、比較部384で新たに得られた比較結果で更新される。今、更新後の比較結果メモリ385の内容が図7に示すようになったものとする。また、CSI送信制御部39より、CSIフレーム種別として「CSI1+CSI2」を示す信号がCSIフレーム生成部386に入力されるので、CSIフレーム生成部386は、指示されたCSIフレーム種別に従って、サブキャリア(SC)1〜24のすべてのサブキャリアのSNR値を含むCSIフレーム(CSI1+CSI2)を生成する。
フレームフォーマットを図9に示す。このフレームフォーマットはCSI受信装置でも既知である。これにより、CSI送信装置は、タイミングt3nでは、すべてのサブキャリアのCSIをCSI受信装置へフィードバックすることができる。なお、タイミングt3nでは、全サブキャリアのSNR値を含むCSIフレームを生成するため、サブキャリア1から順にSNR値を並べるフレームフォーマットとしたが、CSI1とCSI2とをそれぞれ生成してそれらを結合したフレームフォーマットとすることも可能である。例えば、サブキャリア1〜4,10,12〜15,20,21,23,24で構成されるCSI1の後ろにサブキャリア5〜9,11,16〜19,22で構成されるCSI2を配置するフレームフォーマットをとることも可能である。
次いで、タイミングt3n+1では、タイミングt3n同様、CSI送信制御部39より、生成タイミング信号がCSIフレーム生成部386に入力され、更新タイミング信号が比較結果メモリ385に入力される。そして、更新後の比較結果メモリ385の内容が再び図7に示すようになったものとする。また、CSI送信制御部39より、CSIフレーム種別として「CSI2」を示す信号がCSIフレーム生成部386に入力されるので、CSIフレーム生成部386は、指示されたCSIフレーム種別に従って、SNR変動量が閾値を超えるサブキャリア5〜9,11,16〜19,22のSNR値からなるCSIフレーム(CSI2)を生成する。これにより、CSI送信装置は、タイミングt3n+1では、SNR変動量が閾値を超えるサブキャリアだけを対象として、CSIをCSI受信装置へフィードバックすることができる。
フレームフォーマットを図10に示す。図10に示す例では、フレームの前半部分(201)にサブキャリア番号がサブキャリアの識別子として配置され、後半部分(202)に前半部分のサブキャリア番号に対応させてSNR値がサブキャリア番号と同じ順序で配置される。また、別のフレームフォーマットとして、図11に示すフレームフォーマットをとることも可能である。図11に示す例では、サブキャリア番号とそのサブキャリア番号に対応するSNR値とをそれぞれ一組とし(301〜304)、それらの各組(301〜304)がフレーム内に配置される。
次いで、タイミングt3n+2では、タイミングt3n+1と同様の処理が行われ、また、タイミングt3(n+1)では、タイミングt3nと同様の処理が行われる。よって、図8に示す例では、CSI1の送信周期(フィードバック周期)102は、CSI2の送信周期(フィードバック周期)101の3倍になる。このように、CSI1の送信周期を、CSI2の送信周期の整数倍にすることにより、すべてのサブキャリアのCSIをフィードバックする際(図8では、タイミングt3n、t3(n+1))に、CSIを1つのフレームにまとめて送信することができるため、ヘッダ情報などを共通化することができ、その結果、フィードバック情報の送信に必要なデータ量を低減することができる。
次いで、図1に示すCSI処理部26の詳細について図12を用いて説明する。図12に示すように、CSI処理部26は、品質レベル抽出部261および回線状態メモリ262を備える。
品質レベル抽出部261は、CSI受信制御部27から受信タイミング信号が入力されるタイミングで、CSI受信制御部27から入力されるCSIフレーム種別に従って、CSIフレーム(CSI送信装置からCSI受信装置宛に送信されたCSIフレーム)からサブキャリア毎のSNR値をCSIとして抽出し、サブキャリア番号と共に回線状態メモリ262へ出力する。
回線状態メモリ262は、サブキャリア毎のSNR値を保持する。この際、回線状態メモリ262は、品質レベル抽出部261から入力されるサブキャリア番号に従って、対応するサブキャリアのSNR値を更新する。
CSI処理部26は、CSIフレーム生成部386の図8に示す動作に対応して、図13に示すように動作する。
図13において、まず、タイミングt3nでは、CSI受信制御部27より、受信タイミング信号が品質レベル抽出部261に入力される。また、CSI受信制御部27より、CSIフレーム種別として「CSI1+CSI2」を示す信号が品質レベル抽出部261に入力される。よって、品質レベル抽出部261は、図9に示すCSIフレーム、すなわち、サブキャリア1〜24のすべてのサブキャリアのSNR値を含むCSIフレーム(CSI1+CSI2)を受け取る。そして、品質レベル抽出部261は、CSIフレームからサブキャリア1〜24の各々のSNR値を抽出し、対応するサブキャリア番号を付加して回線状態メモリ262へ出力する。回線状態メモリ262は、全サブキャリアのSNR値を更新する。この処理により、タイミングt3nでの、CSI送信装置の回線状態メモリ382の内容とCSI受信装置の回線状態メモリ262の内容とを同期させることができる。また、CSI送信装置とCSI受信装置との間で、CSIフレームにおいてSNR値を配置する順番を、CSI送信装置とCSI受信装置宛との間で予め取り決めておくことにより、サブキャリア番号をCSIフレームに含めて送らなくても、各SNR値に対応するサブキャリア番号を両者で共通に認識することができる。
次いで、タイミングt3n+1では、タイミングt3n同様、CSI受信制御部27より、受信タイミング信号が品質レベル抽出部261に入力される。また、CSI受信制御部27より、CSIフレーム種別として「CSI2」を示す信号が品質レベル抽出部261に入力される。よって、品質レベル抽出部261は、図10または図11に示すCSIフレーム、すなわち、SNR変動量が閾値を超えるサブキャリア5〜9,11,16〜19,22のサブキャリア番号とSNR値とからなるCSIフレーム(CSI2)を受け取る。そして、品質レベル抽出部261は、CSI2からサブキャリア5〜9,11,16〜19,22の各々のサブキャリア番号およびSNR値を抽出して回線状態メモリ262へ出力する。回線状態メモリ262は、品質レベル抽出部261から入力されたサブキャリア番号に対応するSNR値を更新する。つまり、サブキャリア1〜24のうち、サブキャリア5〜9,11,16〜19,22のSNR値だけを更新する。その結果、タイミングt3n+1での更新後の回線状態メモリ262の状態は図14に示すようになる。括弧内の3n、3n+1は、更新タイミングt3n、t3n+1をそれぞれ示す。この処理により、タイミングt3n+1での、CSI送信装置の回線状態メモリ382の内容とCSI受信装置の回線状態メモリ262の内容とを同期させることができる。
次いで、タイミングt3n+2では、タイミングt3n+1と同様の処理が行われ、また、タイミングt3(n+1)では、タイミングt3nと同様の処理が行われる。
このように、本実施の形態によれば、マルチキャリア信号を構成する複数のサブキャリアを伝送路特性の時間変動量の大きなサブキャリアと小さなサブキャリアとに分類し、伝送路特性の時間変動量が小さいサブキャリアのCSIのフィードバック周期を、伝送路特性の時間変動量が大きいサブキャリアのCSIのフィードバック周期より大きくする。よって、本実施の形態によれば、伝送路特性の時間変動量が大きいサブキャリアのCSIのフィードバック周期を保ったまま、伝送路特性の時間変動量が小さいサブキャリアのCSIの伝送量を削減することができるため、高いシステムスループットを維持しつつ、フィードバック情報のデータ量を削減することができる。
(実施の形態2)
本実施の形態に係るCSI送信装置は、実施の形態1と同様の構成を有し、サブキャリア1〜24の全サブキャリアのCSIをフィードバックするタイミングでのみ更新タイミング信号が比較結果メモリ385に入力され、その他のタイミングでは比較結果が更新されない点において実施の形態1と異なる。
本実施の形態に係るCSI送信装置は、実施の形態1と同様の構成を有し、サブキャリア1〜24の全サブキャリアのCSIをフィードバックするタイミングでのみ更新タイミング信号が比較結果メモリ385に入力され、その他のタイミングでは比較結果が更新されない点において実施の形態1と異なる。
以下、本実施の形態に係るCSIフレーム生成部386の動作について説明する。本実施の形態では、CSIフレーム生成部386は、図15に示すように動作する。
図15において、まず、タイミングt3nでは、CSI送信制御部39より、生成タイミング信号がCSIフレーム生成部386に入力される。また、同時に、更新タイミング信号が比較結果メモリ385に入力されるため、比較結果メモリ385の内容が、比較部384で新たに得られた比較結果で更新される。今、更新後の比較結果メモリ385の内容が図7に示すようになったものとする。また、CSI送信制御部39より、CSIフレーム種別として「CSI1+CSI2」を示す信号がCSIフレーム生成部386に入力されるので、CSIフレーム生成部386は、指示されたCSIフレーム種別に従って、サブキャリア(SC)1〜24のすべてのサブキャリアの比較結果とSNR値とを含むCSIフレーム(CSI1+CSI2)を生成する。
フレームフォーマットを図16および図17に示す。つまり、各サブキャリアの比較結果がCSIとして送信される。また、このフレームフォーマットはCSI受信装置でも既知である。図16に示す例では、フレームの前半部分(401)にサブキャリア1〜24の比較結果がサブキャリア番号の昇順に配置され、後半部分(402)に前半部分の比較結果に対応させて各サブキャリアのSNR値が配置される。また、図17に示す例では、各サブキャリアの比較結果とSNR値とをそれぞれ一組とし(501〜503)、それらの各組(501〜503)がサブキャリア番号の昇順に配置される。また、図16および図17に示すフレームフォーマットのいずれにおいても、比較結果は、それぞれ‘0’または‘1’の1ビットのデータとなる。
次いで、タイミングt3n+1では、タイミングt3n同様、CSI送信制御部39より、生成タイミング信号がCSIフレーム生成部386に入力される。但し、更新タイミング信号は入力されないため、比較結果メモリ385は更新されない。よって、比較結果メモリ385の内容は図7に示すままである。また、CSI送信制御部39より、CSIフレーム種別として「CSI2」を示す信号がCSIフレーム生成部386に入力されるので、CSIフレーム生成部386は、指示されたCSIフレーム種別に従って、SNR変動量が閾値を超えるサブキャリア5〜9,11,16〜19,22のSNR値からなるCSIフレーム(CSI2)を生成する。これにより、CSI送信装置は、タイミングt3n+1では、SNR変動量が閾値を超えるサブキャリアだけを対象として、CSIをCSI受信装置へフィードバックすることができる。
フレームフォーマットを図18に示す。図18に示す例では、サブキャリア5〜9,11,16〜19,22のSNR値をサブキャリア番号の昇順に並べて配置する。但し、サブキャリア番号は含めない。このように、SNR値をサブキャリア番号の昇順(または降順)に並べることをCSI送信装置とCSI受信装置との間で予め取り決めておくことにより、サブキャリア番号をCSIフレームに含めて送らなくても、各SNR値に対応するサブキャリア番号を両者で共通に認識することができる。よって、サブキャリア番号をCSIフレームに含めて送る必要がなくなるので、CSI2のデータ量を抑えることができる。
次いで、タイミングt3n+2では、タイミングt3n+1と同様の処理が行われ、また、タイミングt3(n+1)では、タイミングt3nと同様の処理が行われる。
次いで、本実施の形態に係るCSI処理部26の構成について図19を用いて説明する。図19に示すように、本実施の形態に係るCSI処理部26は、実施の形態1に係るCSI処理部26(図12)にさらに比較結果メモリ263を備えて構成される。
品質レベル抽出部261は、CSI受信制御部27から受信タイミング信号が入力されるタイミングで、CSI受信制御部27から入力されるCSIフレーム種別に従って、CSI送信装置から受信したCSIフレームからサブキャリア毎のSNR値をCSIとして抽出し、サブキャリア番号と共に回線状態メモリ262へ出力する。また、品質レベル抽出部261は、CSIフレームからサブキャリア毎の比較結果を抽出して、比較結果メモリ263へ出力する。
比較結果メモリ263は、品質レベル抽出部261から入力される比較結果を保持し、CSI受信制御部27より更新タイミング信号が入力されると、保持している比較結果を新たなCSIフレームから抽出された比較結果で更新する。
図19に示すCSI処理部26は、CSIフレーム生成部386の図15に示す動作に対応して、図20に示すように動作する。
図20において、まず、タイミングt3nでは、CSI受信制御部27より、受信タイミング信号が品質レベル抽出部261に入力される。また、CSI受信制御部27より、CSIフレーム種別として「CSI1+CSI2」を示す信号が品質レベル抽出部261に入力される。よって、品質レベル抽出部261は、図16または図17に示すCSIフレーム、すなわち、サブキャリア1〜24のすべてのサブキャリアの比較結果とSNR値とを含むCSIフレーム(CSI1+CSI2)を受け取る。そして、品質レベル抽出部261は、CSIフレームからサブキャリア1〜24の各々の比較結果とSNR値とを抽出し、比較結果を比較結果メモリ263へ出力すると共に、SNR値にサブキャリア番号を付加して回線状態メモリ262へ出力する。回線状態メモリ262は、全サブキャリアのSNR値を更新する。
また、タイミングt3nでは、更新タイミング信号が比較結果メモリ263に入力されるため、比較結果メモリ263は、保持している比較結果を、タイミングt3nで抽出された比較結果で更新する。この処理により、タイミングt3nでの、CSI送信装置の比較結果メモリ385の内容とCSI受信装置の比較結果メモリ263の内容とを同期させることができる。
次いで、タイミングt3n+1では、タイミングt3n同様、CSI受信制御部27より、受信タイミング信号が品質レベル抽出部261に入力される。また、CSI受信制御部27より、CSIフレーム種別として「CSI2」を示す信号が品質レベル抽出部261に入力される。但し、比較結果メモリ263へは更新タイミング信号が入力されない。よって、タイミングt3n+1では、比較結果メモリ263は更新されない。
品質レベル抽出部261は、図18に示すCSIフレーム、すなわち、SNR変動量が閾値を超えるサブキャリア5〜9,11,16〜19,22のSNR値(つまり、比較結果が‘0’のSNR値)のみからなるCSIフレーム(CSI2)を受け取る。そして、品質レベル抽出部261は、CSI2からサブキャリア5〜9,11,16〜19,22の各々のSNR値を抽出して、さらに比較結果メモリ263を参照して比較結果が‘0’のサブキャリアのサブキャリア番号を比較結果メモリ263から取得する。そして、品質レベル抽出部261は、抽出したSNR値に、それぞれ対応するサブキャリア番号を付加して回線状態メモリ262へ出力する。
上記のようにCSI2におけるSNR値の配置順序はサブキャリア番号の昇順(または降順)に予め設定されているため、CSI2にサブキャリア番号が含まれていなくても、品質レベル抽出部261は、比較結果メモリ263を参照することにより、各SNR値がどのサブキャリアのSNR値であるかを認識することができる。また、CSI2によってサブキャリア番号を伝送する必要がなくなるため、フィードバック情報のデータ量を削減することができる。
回線状態メモリ262は、品質レベル抽出部261から入力されたサブキャリア番号に対応するSNR値を更新する。つまり、サブキャリア1〜24のうち、サブキャリア5〜9,11,16〜19,22のSNR値だけを更新する。その結果、タイミングt3n+1での更新後の回線状態メモリ262の状態は図14に示すようになる。この処理により、タイミングt3n+1での、CSI送信装置の回線状態メモリ382の内容とCSI受信装置の回線状態メモリ262の内容とを同期させることができる。
次いで、タイミングt3n+2では、タイミングt3n+1と同様の処理が行われ、また、タイミングt3(n+1)では、タイミングt3nと同様の処理が行われる。
このように、本実施の形態によれば、各サブキャリアの比較結果を1ビットで伝送することで、比較結果をCSI送信装置とCSI受信装置とで共有することができ、CSI2においてSNR値毎のサブキャリア番号を伝送する必要がなくなるため、実施の形態1に比べて、さらにフィードバック情報のデータ量を削減することができる。よって、実施の形態2は、1OFDMシンボルに含まれるサブキャリア数(またはセグメント数)が多くなるほど有効である。
(実施の形態3)
マルチパス環境は、そのほとんどが送信局と受信局との間に障害物が存在するNLOS(Non line of sight)環境であり、各遅延波がレイリー変動することが知られている。また遅延波の遅延時間がシンボル時間に比べて大きくなると、その特性が周波数選択性を持つ。このような周波数選択性レイリーフェージング伝送路における、サブキャリア毎のSNRに対する累積分布を以下に示す。
マルチパス環境は、そのほとんどが送信局と受信局との間に障害物が存在するNLOS(Non line of sight)環境であり、各遅延波がレイリー変動することが知られている。また遅延波の遅延時間がシンボル時間に比べて大きくなると、その特性が周波数選択性を持つ。このような周波数選択性レイリーフェージング伝送路における、サブキャリア毎のSNRに対する累積分布を以下に示す。
図21は、周波数選択性レイリーフェージング伝送路における、平均SNR=30dBの場合の、サブキャリア毎のSNRの正規化した累積分布を示すグラフである。601は、全サブキャリアのSNRの正規化累積分布であり、602は、単位時間当たりの変動量が1dB未満であったサブキャリアのSNRの正規化累積分布であり、603は、単位時間当たりの変動量が1dB以上であったサブキャリアのSNRの正規化累積分布である。
図21より、単位時間あたりのSNR値の変動量が1dB以上となるサブキャリアは、そのサブキャリアのSNR値が分布する領域のうち比較的小さいSNR値の領域に分布することが分かる。一方、単位時間あたりのSNR値の変動量が1dB未満となるサブキャリアは、そのサブキャリアのSNR値が分布する領域のうち比較的大きいSNR値の領域に分布することが分かる。よって、全サブキャリアに渡って(周波数領域で)平均したSNR値(平均SNR)に基づいて閾値を設定し、各サブキャリアのSNR値とその閾値とを比較することにより、単位時間当たりのSNR値の変動量が大きいサブキャリアのグループと、単位時間当たりのSNR値の変動量が小さいサブキャリアのグループとに分けることができる。
そこで、本実施の形態では、図22に示すように、平均SNRに基づいて設定した閾値と各サブキャリアのSNR値とを比較して、OFDMシンボルを構成する複数のサブキャリア(ここでは、サブキャリア1〜24)をSNR変動量が大きいサブキャリアとSNR変動量が小さいサブキャリアとに分ける。
本実施の形態に係るCSI処理部38の構成について図23を用いて説明する。図23に示すように、本実施の形態に係るCSI処理部38は、実施の形態1に係るCSI処理部38(図3)と比べて、瞬時変動測定部383がなく、閾値算出部387をさらに備えて構成される。
閾値算出部387は、回線状態メモリ382に記憶されているサブキャリア毎のSNR値を全サブキャリアに渡って平均して平均SNRを求め、その平均SNRを用いて比較部384の閾値を設定する。閾値算出部387の詳細については後述する。
比較部384は、閾値算出部387で算出される閾値と回線状態メモリ382に記憶されているサブキャリア毎のSNR値とを比較する。
比較結果メモリ385は、比較部384での比較結果をサブキャリア毎に記憶し保持する。比較結果メモリ385の記憶内容は、CSI送信制御部39より入力される更新タイミング信号に従って更新される。
次いで、図23に示す閾値算出部387の詳細について図24を用いて説明する。図24に示すように、閾値算出部387は、対数/線形変換部3871、周波数平均部3872、時間フィルタ部3873、線形/対数変換部3874、およびオフセット付加部3875を備える。
対数/線形(Log−linear)変換部3871は、回線状態メモリ382から入力されるサブキャリア毎のSNR値γm,kをdB値から真値のSNR値Γm,kに変換する。なお、入力されるサブキャリア毎のSNR値がもともと真値であれば、この対数/線形変換部3871は不要である。
周波数平均部3872は、以下の式(2)に従って、サブキャリア毎のSNR値(真値)Γm,kを全サブキャリア1〜24に渡って平均して、周波数領域におけるSNRの平均値(平均SNR)を算出する。この例では、SNRの平均値を求めているが、中央値を求めてもよい。
時間フィルタ部3873は、平均SNR(真値)に対して、時間方向のフィルタリング(時間フィルタリング)を行う。平均SNRに対して時間フィルタリングを行うことにより、伝送路の瞬時変動に対しては追従しないが、短区間変動(シャドーイング変動)に対して追従する平均SNRを得ることができる。また、そのような平均SNRが得られるような時定数を時間フィルタ部3873に設定する。よって、通信帯域に渡って十分な周波数選択性が得られる伝送路状況では、時間フィルタリングすることなく、周波数領域で求めたSNRの平均値または中央値をそのまま使用してもよい。また、時間フィルタリングとしては、過去全サブキャリアにわたる平均SNR(真値)の移動平均処理を行ってもよいし、FIRフィルタやIIRフィルタを利用してもよい。なお、フィルタの時定数は、短区間変動(シャドーイング変動)の速度よりも小さく設定する。また、最も簡易な構成では、例えば、時間フィルタ部3873を以下の式(3)に従って構成してもよい。
線形/対数(linear−Log)変換部3874は、時間フィルタリングされた平均SNR値(真値)をdB値の平均SNR値に変換する。
オフセット付加部3875は、dB値の平均SNR値に対してオフセット値を加える。これにより、比較部384において使用される閾値が算出される。よって、閾値は以下の式(4)で表される。なお、閾値算出部387は、オフセット付加部387を備えない構成を採ることも可能である。
そして、比較部384は、サブキャリア毎のSNR値と閾値とを比較し、その比較結果を比較結果メモリ385へ書き込む。比較結果メモリ385への書き込みは以下のようにして行われる。
図22に示す例の場合、比較部384では、サブキャリア毎のSNR値と閾値との比較の結果、サブキャリア1〜4,10,12〜15,20,21,23,24のSNR値が閾値以上と判定され、サブキャリア5〜9,11,16〜19,22のSNR値が閾値未満と判定される。比較結果は、図7に示すようにして比較結果メモリ385に格納される。本実施の形態では、図7において‘1’はSNR値が閾値以上であると判定されたことを示し、‘0’はSNR値が閾値未満であると判定されたことを示す。比較結果メモリ385の更新は、CSI送信制御部39より更新タイミング信号が入力されるタイミングで行われる。
CSIフレーム生成部386は、CSI送信制御部39より生成タイミング信号が入力されるタイミングで、CSI送信制御部39から入力されるCSIフレーム種別と比較結果メモリ385に記憶されている図7に示す比較結果とに応じて、CSIをCSI受信装置へフィードバックするサブキャリアをサブキャリア1〜24の中から選択してCSIフレームを生成する。CSIフレーム生成部386は、図15に示すように動作する。
すなわち、まず、タイミングt3nでは、CSI送信制御部39より、生成タイミング信号がCSIフレーム生成部386に入力される。また、同時に、更新タイミング信号が比較結果メモリ385に入力されるため、比較結果メモリ385の内容が、比較部384で新たに得られた比較結果で更新される。また、このとき比較部384で使用される閾値は、タイミングt3nで閾値算出部387により新たに算出された閾値である。今、更新後の比較結果メモリ385の内容が図7に示すようになったものとする。また、CSI送信制御部39より、CSIフレーム種別として「CSI1+CSI2」を示す信号がCSIフレーム生成部386に入力されるので、CSIフレーム生成部386は、指示されたCSIフレーム種別に従って、サブキャリア1〜24のすべてのサブキャリアのSNR値を含むCSIフレーム(CSI1+CSI2)を生成する。フレームフォーマットは図9に示したとおりである。
次いで、タイミングt3n+1では、タイミングt3n同様、CSI送信制御部39より、生成タイミング信号がCSIフレーム生成部386に入力される。但し、更新タイミング信号は入力されないため、比較結果メモリ385は更新されない。よって、比較結果メモリ385の内容は図7に示すままである。また、新たな閾値も算出されない。また、CSI送信制御部39より、CSIフレーム種別として「CSI2」を示す信号がCSIフレーム生成部386に入力されるので、CSIフレーム生成部386は、指示されたCSIフレーム種別に従って、SNR値が閾値未満のサブキャリア5〜9,11,16〜19,22のSNR値からなるCSIフレーム(CSI2)を生成する。これにより、CSI送信装置は、タイミングt3n+1では、SNR値が閾値未満のサブキャリアだけを対象として、CSIをCSI受信装置へフィードバックすることができる。フレームフォーマットは図18に示したとおりである。
次いで、タイミングt3n+2では、タイミングt3n+1と同様の処理が行われ、また、タイミングt3(n+1)では、タイミングt3nと同様の処理が行われる。
以上の動作をフロー図で示すと図25のようになる。すなわち、ST(ステップ)701において生成タイミング信号が入力されるか否か判断され、生成タイミング信号が入力された場合(ST701:YES)は、ST702において更新タイミング信号が入力されるか否か判断される。そして、更新タイミング信号が入力された場合(ST702:YES)は、比較結果メモリが更新された後ST704へ進み、更新タイミング信号が入力されない場合(ST702:NO)は、比較結果メモリが更新されることなくST704へ進む。ST704では、CSIフレーム種別が判断される。つまり、CSIフレーム種別として「CSI1+CSI2」を示す信号が入力された場合は、ST705において、サブキャリア1〜24のすべてのサブキャリアのSNR値を含むCSIフレーム(CSI1+CSI2)が生成される。一方、CSIフレーム種別として「CSI2」を示す信号が入力された場合は、ST706において、SNR値が閾値未満のサブキャリア5〜9,11,16〜19,22のSNR値からなるCSIフレーム(CSI2)が生成される。
次いで、本実施の形態に係るCSI処理部26の構成について図26を用いて説明する。図26に示すように、本実施の形態に係るCSI処理部26は、実施の形態2に係るCSI処理部26(図19)にさらに閾値算出部264および比較部265を備えて構成される。閾値算出部264および比較部265は、CSI送信装置の閾値算出部387および比較部384と同一の構成を採り(図23および図24)、その動作も上記同様となるため説明を省略する。
図26に示すCSI処理部26は、図23に示すCSIフレーム生成部386の動作に対応して、図20に示すように動作する。
すなわち、まず、タイミングt3nでは、CSI受信制御部27より、受信タイミング信号が品質レベル抽出部261に入力される。また、CSI受信制御部27より、CSIフレーム種別として「CSI1+CSI2」を示す信号が品質レベル抽出部261に入力される。よって、品質レベル抽出部261は、図9に示すCSIフレーム、すなわち、サブキャリア1〜24のすべてのサブキャリアのSNR値を含むCSIフレーム(CSI1+CSI2)を受け取る。そして、品質レベル抽出部261は、CSIフレームからサブキャリア1〜24の各々のSNR値を抽出し、対応するサブキャリア番号を付加して回線状態メモリ262へ出力する。回線状態メモリ262は、全サブキャリアのSNR値を更新する。
また、タイミングt3nでは、更新タイミング信号が比較結果メモリ263に入力されるため、比較メモリ263は、保持している比較結果を、比較部265によってタイミングt3nおいて得られる比較結果で更新する。また、このとき比較部265で使用される閾値は、タイミングt3nで閾値算出部264により新たに算出された閾値である。閾値算出部264での閾値の算出方法は、CSI送信装置の閾値算出部387と同一の方法を用いる。この処理により、タイミングt3nでの、CSI送信装置の比較結果メモリ385の内容とCSI受信装置の比較結果メモリ263の内容とを同期させることができる。
次いで、タイミングt3n+1では、タイミングt3n同様、CSI受信制御部27より、受信タイミング信号が品質レベル抽出部261に入力される。また、CSI受信制御部27より、CSIフレーム種別として「CSI2」を示す信号が品質レベル抽出部261に入力される。但し、比較結果メモリ263へは更新タイミング信号が入力されない。よって、タイミングt3n+1では、比較結果メモリ263は更新されず、比較結果メモリ263の状態は、t3nで更新された状態のままとなる。また、新たな閾値も算出されない。
品質レベル抽出部261は、図18に示すCSIフレーム、すなわち、SNR値が閾値未満のサブキャリア5〜9,11,16〜19,22のSNR値(つまり、比較結果が‘0’のSNR値)のみからなるCSIフレーム(CSI2)を受け取る。そして、品質レベル抽出部261は、CSI2からサブキャリア5〜9,11,16〜19,22の各々のSNR値を抽出して、さらに比較結果メモリ263を参照して比較結果が‘0’のサブキャリアのサブキャリア番号を比較結果メモリ263から取得する。そして、品質レベル抽出部261は、抽出したSNR値に、それぞれ対応するサブキャリア番号を付加して回線状態メモリ262へ出力する。
図18に示す例では、サブキャリア5〜9,11,16〜19,22のSNR値をサブキャリア番号の昇順に並べて配置する。但し、サブキャリア番号は含めない。このように、SNR値をサブキャリア番号の昇順(または降順)に並べることをCSI送信装置とCSI受信装置との間で予め取り決めておくことにより、サブキャリア番号をCSIフレームに含めて送らなくても、各SNR値に対応するサブキャリア番号を両者で共通に認識することができる。よって、サブキャリア番号をCSIフレームに含めて送る必要がなくなるので、CSI2のデータ量を抑えることができる。
回線状態メモリ262は、品質レベル抽出部261から入力されたサブキャリア番号に対応するSNR値を更新する。つまり、サブキャリア1〜24のうち、サブキャリア5〜9,11,16〜19,22のSNR値だけを更新する。その結果、タイミングt3n+1での更新後の回線状態メモリ262の状態は図14に示すようになる。この処理により、タイミングt3n+1での、CSI送信装置の回線状態メモリ382の内容とCSI受信装置の回線状態メモリ262の内容とを同期させることができる。
次いで、タイミングt3n+2では、タイミングt3n+1と同様の処理が行われ、また、タイミングt3(n+1)では、タイミングt3nと同様の処理が行われる。
以上の動作をフロー図で示すと図27のようになる。すなわち、ST801において受信タイミング信号が入力されるか否か判断され、受信タイミング信号が入力された場合(ST801:YES)は、ST802においてCSIフレーム種別が判断される。つまり、CSIフレーム種別として「CSI1+CSI2」を示す信号が入力された場合は、ST803において、全サブキャリアの回線状態(すなわち、サブキャリア1〜24のSNR値)が更新される。一方、CSIフレーム種別として「CSI2」を示す信号が入力された場合は、ST804において、CSI2の回線状態(すなわち、SNR値が閾値未満のサブキャリア5〜9,11,16〜19,22のSNR値)が更新される。次いで、ST805において、更新タイミング信号が入力されるか否か判断される。そして、更新タイミング信号が入力された場合(ST805:YES)は、比較結果メモリが更新される。一方、更新タイミング信号が入力されない場合(ST805:NO)は、ST801に戻って、再び、受信タイミング信号が入力されるか否か判断される。
このように、本実施の形態によれば、CSI受信装置においても、CSI送信装置と同様に、閾値を算出し、その算出した閾値と各サブキャリアのSNR値とを比較するため、CSI送信装置からCSI受信装置へフィードバックするCSIフレームにサブキャリア番号およびサブキャリア毎の比較結果を含める必要がなくなるので、実施の形態1および2に比べて、さらにフィードバック情報のデータ量を削減することができる。
ここで、上述したように、マルチパス環境は、そのほとんどが送信局と受信局との間に障害物が存在するNLOS(Non line of sight)環境であり、各遅延波がレイリー変動することが知られている。また遅延波の遅延時間がシンボル時間に比べて大きくなると、その特性が周波数選択性を持つ。このような周波数選択性レイリーフェージング伝送路における、サブキャリア毎のSNRに対する単位時間当たりの変動量のヒストグラムを以下に示す。
図28は、周波数選択性レイリーフェージング伝送路における、平均SNR=30dBの場合の、サブキャリア毎のSNRの出現回数の分布を示すグラフである。701は、全サブキャリアのSNR値の出現回数の分布であり、702は、単位時間当たりの変動量が1dB未満であったサブキャリアのSNR値の出現回数の分布であり、703は、単位時間当たりの変動量が1dB以上であったサブキャリアのSNR値の出現回数の分布である。
図28より、全サブキャリアのうち、単位時間当たりのSNR値の変動量が1dB未満であるサブキャリアがほとんどである。このことは、フィードバック周期を大きくとることが可能なサブキャリアの数が多いことを示し、よって、本発明によりフィードバック情報のデータ量が削減される効果が大きいことを示す。例えば、上記従来技術における最大移動速度で比べた場合、上記従来技術では、全てのサブキャリアのCSIを時間変動量の大きいサブキャリアに合わせて毎回フィードバックしていた。これに対し、本発明では、上述のように、時間変動量の大きい(つまり、SNR値の小さい)サブキャリアのみCSIを毎回フィードバックし、時間変動量の小さい(つまり、SNR値の大きい)サブキャリアについてはCSIのフィードバックを毎回行わない。よって、本発明では、フィードバック情報のデータ量を削減することができる。
(実施の形態4)
本実施の形態は、OFDMシンボルを構成する複数のサブキャリア(ここでは、サブキャリア1〜24)を、CSIフレームサイズに応じて複数のグループに分類する点において実施の形態3と相違する。
本実施の形態は、OFDMシンボルを構成する複数のサブキャリア(ここでは、サブキャリア1〜24)を、CSIフレームサイズに応じて複数のグループに分類する点において実施の形態3と相違する。
本実施の形態に係るCSI処理部38の構成について図29を用いて説明する。図29に示すように、本実施の形態に係るCSI処理部38は、実施の形態1に係るCSI処理部38(図3)と比べて、瞬時変動測定部383、比較部384および比較結果メモリ385がなく、分類部388および分類結果メモリ389をさらに備えて構成される。
分類部388は、回線状態メモリ382に記憶されているサブキャリア毎のSNR値を、CSIフレームサイズ情報にて示されるCSIフレームサイズに応じて複数のグループに分類する。分類部388は、CSIフレームサイズが小さいほど、1つのCSIフレームに含めることができるCSIのデータ量が少なくなるため、より多くのグループに分類する。また、分類部388は、各サブキャリアのSNR値が大きい順、または、小さい順に各サブキャリアを複数のグループに分類する。分類の具体例については後述する。
分類結果メモリ389は、分類部388での分類結果をサブキャリア毎に記憶し保持する。分類結果メモリ389の記憶内容は、CSI送信制御部39より入力される更新タイミング信号に従って更新される。
次いで、分類部388での分類の具体例について図30を用いて説明する。ここでは、CSIフレームサイズが8つのサブキャリアのSNR値を送信可能なサイズであり、サブキャリア1〜24を3つのグループに分類する場合を一例として説明する。
各サブキャリア1〜24のSNRが図30に示すようになる場合、分類部388は、サブキャリア1〜24を、SNR値が大きい順(すなわち、SNR値の変動量が小さい順)に、グループ1,2,3の3つのグループに分類する。なお、分類部388は、サブキャリア1〜24を、SNR値が小さい順(すなわち、SNR値の変動量が大きい順)に、グループ3,2,1の3つのグループに分類してもよい。その結果、サブキャリア1,3,4,10,12,14,21,23はグループ1に、サブキャリア2,5,6,9,13,15,20,24はグループ2に、サブキャリア7,8,11,16,17,18,19,22はグループ3に分類される。この分類結果は、図31に示すようにして分類結果メモリ389に格納される。分類結果メモリ389の更新は、CSI送信制御部39より更新タイミング信号が入力されるタイミングで行われる。
CSIフレーム生成部386は、CSI送信制御部39より生成タイミング信号が入力されるタイミングで、CSI送信制御部39から入力されるCSIフレーム種別と分類結果メモリ389に記憶されている図31に示す分類結果とに応じて、CSIをCSI受信装置へフィードバックするサブキャリアをサブキャリア1〜24の中から選択してCSIフレームを生成する。CSIフレーム生成部386は、図32に示すように動作する。図32に示す例では、CSI送信装置は、上記分類結果に応じて、3種類のCSIフレームを周期的にCSI受信装置へフィードバックする。CSI1〜CSI3の3種類のCSIフレームのうち、CSI1はグループ1(サブキャリア1,3,4,10,12,14,21,23)のSNR値からなるCSIフレームであり、CSI2はグループ2(サブキャリア2,5,6,9,13,15,20,24)のSNR値からなるCSIフレームであり、CSI3はグループ3(サブキャリア7,8,11,16,17,18,19,22)のSNR値からなるCSIフレームである。
図32において、まず、タイミングt4nでは、CSI送信制御部39より、生成タイミング信号がCSIフレーム生成部386に入力される。また、同時に、更新タイミング信号が分類結果メモリ389に入力されるため、分類結果メモリ389の内容が、分類部388で新たに得られた分類結果で更新される。今、更新後の分類結果メモリ389の内容が図31に示すようになったものとする。また、CSI送信制御部39より、CSIフレーム種別として「CSI1+CSI2+CSI3」を示す信号がCSIフレーム生成部386に入力されるので、CSIフレーム生成部386は、指示されたCSIフレーム種別に従って、サブキャリア1〜24のすべてのサブキャリアのSNR値を含むCSIフレーム(CSI1+CSI2+CSI3)を生成する。なお、フレームフォーマットは図9に示したとおりである。
次いで、タイミングt4n+1では、タイミングt4n同様、CSI送信制御部39より、生成タイミング信号がCSIフレーム生成部386に入力される。但し、更新タイミング信号は分類結果メモリ389に入力されないため、分類結果メモリ389は更新されない。よって、分類結果メモリ389の内容は図31に示すままである。また、CSI送信制御部39より、CSIフレーム種別として「CSI3」を示す信号がCSIフレーム生成部386に入力されるので、CSIフレーム生成部386は、指示されたCSIフレーム種別に従って、グループ3のサブキャリア7,8,11,16,17,18,19,22のSNR値からなるCSIフレーム(CSI3)を生成する。これにより、CSI送信装置は、タイミングt4n+1では、SNR値が最も小さい(すなわち、SNR変動量が最も大きい)グループ3のサブキャリアだけを対象として、CSIをCSI受信装置へフィードバックすることができる。なお、フレームフォーマットは、図18と同様、図33に示すようにする。
次いで、タイミングt4n+2では、タイミングt4n+1同様、CSI送信制御部39より生成タイミング信号がCSIフレーム生成部386に入力されるが、更新タイミング信号は分類結果メモリ389に入力されないため、分類結果メモリ389は更新されない。よって、分類結果メモリ389の内容は図31に示すままである。また、CSI送信制御部39より、CSIフレーム種別として「CSI2+CSI3」を示す信号がCSIフレーム生成部386に入力されるので、CSIフレーム生成部386は、指示されたCSIフレーム種別に従って、グループ2のサブキャリア2,5,6,9,13,15,20,24のSNR値、および、グループ3のサブキャリア7,8,11,16,17,18,19,22のSNR値からなるCSIフレーム(CSI2+CSI3)を生成する。これにより、CSI送信装置は、タイミングt4n+2では、グループ2および3のサブキャリアだけを対象として、CSIをCSI受信装置へフィードバックすることができる。なお、フレームフォーマットは、図18および図33と同様にする。
次いで、タイミングt4n+3では、タイミングt4n+1と同様の処理が行われ、また、タイミングt4(n+1)では、タイミングt4nと同様の処理が行われる。よって、図32に示す例では、CSI1の送信周期(フィードバック周期)107は、CSI3の送信周期(フィードバック周期)105の4倍になり、CSI2の送信周期(フィードバック周期)106は、CSI3の送信周期105の2倍になる。また、CSI1の送信周期107は、CSI2の送信周期106の2倍になる。このように、CSI1および2の送信周期を、CSI3の送信周期の整数倍にすることにより、すべてのサブキャリアのCSIをフィードバックする際(図32では、タイミングt4n、t4(n+1))に、CSIを1つのフレームにまとめて送信することができるため、ヘッダ情報などを共通化することができ、その結果、フィードバック情報の送信に必要なデータ量を低減することができる。
次いで、本実施の形態に係るCSI処理部26の構成について図34を用いて説明する。図34に示すように、本実施の形態に係るCSI処理部26は、実施の形態1に係るCSI処理部26(図12)にさらに分類部266および分類結果メモリ267を備えて構成される。
図34に示すCSI処理部26は、図29に示すCSIフレーム生成部386の動作に対応して、図35に示すように動作する。
すなわち、まず、タイミングt4nでは、CSI受信制御部27より、受信タイミング信号が品質レベル抽出部261に入力される。また、CSI受信制御部27より、CSIフレーム種別として「CSI1+CSI2+CSI3」を示す信号が品質レベル抽出部261に入力される。よって、品質レベル抽出部261は、図9に示すCSIフレーム、すなわち、サブキャリア1〜24のすべてのサブキャリアのSNR値を含むCSIフレーム(CSI1+CSI2+CSI3)を受け取る。そして、品質レベル抽出部261は、CSIフレームからサブキャリア1〜24の各々のSNR値を抽出し、対応するサブキャリア番号を付加して回線状態メモリ262へ出力する。回線状態メモリ262は、全サブキャリアのSNR値を更新する。
また、タイミングt4nでは、更新タイミング信号が分類結果メモリ267に入力されるため、分類結果メモリ267は、保持している分類結果を、分類部266によってタイミングt4nおいて得られる分類結果で更新する。分類部266での分類方法は、CSI送信装置の分類部388と同一の方法を用いる。この処理により、タイミングt4nでの、CSI送信装置の分類結果メモリ389の内容とCSI受信装置の分類結果メモリ267の内容とを同期させることができる。
次いで、タイミングt4n+1では、タイミングt4n同様、CSI受信制御部27より、受信タイミング信号が品質レベル抽出部261に入力される。また、CSI受信制御部27より、CSIフレーム種別として「CSI3」を示す信号が品質レベル抽出部261に入力される。但し、分類結果メモリ267へは更新タイミング信号が入力されない。よって、タイミングt4n+1では、分類結果メモリ267は更新されず、分類結果メモリ267の状態は、t4nで更新された状態のままとなる。
品質レベル抽出部261は、図33に示すCSIフレーム、すなわち、グループ3のサブキャリア7,8,11,16,17,18,19,22のSNR値からなるCSIフレーム(CSI3)を受け取る。そして、品質レベル抽出部261は、CSI3からサブキャリア7,8,11,16,17,18,19,22の各々のSNR値を抽出し、さらに分類結果メモリ267を参照してグループ3のサブキャリアのサブキャリア番号を分類結果メモリ267から取得する。そして、品質レベル抽出部261は、抽出したSNR値に、それぞれ対応するサブキャリア番号を付加して回線状態メモリ262へ出力する。
図33に示す例では、グループ3のサブキャリア7,8,11,16,17,18,19,22のSNR値をサブキャリア番号の昇順に並べて配置する。但し、サブキャリア番号は含めない。このように、SNR値をサブキャリア番号の昇順(または降順)に並べることをCSI送信装置とCSI受信装置との間で予め取り決めておくことにより、サブキャリア番号をCSIフレームに含めて送らなくても、各SNR値に対応するサブキャリア番号を両者で共通に認識することができる。よって、サブキャリア番号をCSIフレームに含めて送る必要がなくなるので、CSI3のデータ量を抑えることができる。
回線状態メモリ262は、品質レベル抽出部261から入力されたサブキャリア番号に対応するSNR値を更新する。つまり、サブキャリア1〜24のうち、サブキャリア7,8,11,16,17,18,19,22のSNR値だけを更新する。その結果、タイミングt4n+1での更新後の回線状態メモリ262の状態は図36に示すようになる。この処理により、タイミングt4n+1での、CSI送信装置の回線状態メモリ382の内容とCSI受信装置の回線状態メモリ262の内容とを同期させることができる。
次いで、タイミングt4n+2では、CSI受信制御部27より、受信タイミング信号が品質レベル抽出部261に入力される。また、CSI受信制御部27より、CSIフレーム種別として「CSI2+CSI3」を示す信号が品質レベル抽出部261に入力される。但し、分類結果メモリ267へは更新タイミング信号が入力されない。よって、タイミングt4n+2では、分類結果メモリ267は更新されず、分類結果メモリ267の状態は、t4nで更新された状態のままとなる。
品質レベル抽出部261は、図33と同様のフレームフォーマットをとるCSIフレーム、すなわち、グループ2のサブキャリア2,5,6,9,13,15,20,24のSNR値、および、グループ3のサブキャリア7,8,11,16,17,18,19,22のSNR値からなるCSIフレーム(CSI2+CSI3)を受け取る。そして、品質レベル抽出部261は、CSI2からサブキャリア2,5,6,9,13,15,20,24の各々のSNR値を抽出するとともに、CSI3からサブキャリア7,8,11,16,17,18,19,22の各々のSNR値を抽出し、さらに分類結果メモリ267を参照してグループ2および3のサブキャリアのサブキャリア番号を分類結果メモリ267から取得する。そして、品質レベル抽出部261は、抽出したSNR値に、それぞれ対応するサブキャリア番号を付加して回線状態メモリ262へ出力する。
回線状態メモリ262は、品質レベル抽出部261から入力されたサブキャリア番号に対応するSNR値を更新する。つまり、サブキャリア1〜24のうち、グループ2のサブキャリア2,5,6,9,13,15,20,24のSNR値、および、グループ3のサブキャリア7,8,11,16,17,18,19,22のSNR値だけを更新する。その結果、タイミングt4n+2での更新後の回線状態メモリ262の状態は図37に示すようになる。この処理により、タイミングt4n+2での、CSI送信装置の回線状態メモリ382の内容とCSI受信装置の回線状態メモリ262の内容とを同期させることができる。
次いで、タイミングt4n+3では、タイミングt4n+1と同様の処理が行われ、また、タイミングt4(n+1)では、タイミングt4nと同様の処理が行われる。
このように、本実施の形態によれば、OFDMシンボルを構成する複数のサブキャリアをCSIフレームサイズに応じて複数のグループに分類するため、CSIフレームサイズが固定または数種類に限定され予め決まっている通信システムにおいて、伝送路特性の時間変動量に応じてCSIのフィードバック周期を複数段階に渡って変化させることができる。また、CSI送信装置からCSI受信装置へフィードバックするCSIフレームにサブキャリア番号およびサブキャリアの分類結果を含める必要がないので、実施の形態3同様、さらにフィードバック情報のデータ量を削減することができる。
なお、本実施の形態において、CSI3にて送信されるSNR値は小さいSNR値であり、よって、CSI3にてSNR値がフィードバックされるグループ3のサブキャリア7,8,11,16,17,18,19,22の伝送レートは低くなる。一方で、CSI3にて送信されるSNR値の変動量は大きいため、CSI3は短い周期でのフィードバックが必要となる。そこで、CSI3にてCSIがフィードバックされるサブキャリアの伝送レートに対してCSI3のオーバーヘッドが大きくなる場合は、CSI3の送信を省くようにしてもよい。つまり、複数のサブキャリアのSNR値(または、SNR値の変動量)を大きさに応じて複数のグループに分類する場合、SNR値が最も小さいグループ(または、SNR値の変動量が最も大きいグループ)のフィードバックを省くようにしてもよい。
(実施の形態5)
本実施の形態は、OFDMシンボルを構成するサブキャリア1〜24のすべてのサブキャリアのCSIを送信するタイミングでは、互いに隣接するサブキャリア間でのSNR値の差分をCSIとして送信し、一部のサブキャリアのCSIを送信するタイミングでは、同一サブキャリアにおいて互いに異なるタイミング間でのSNR値の差分をCSIとして送信する点において実施の形態4と相違する。以下、実施の形態4との相違点についてのみ説明する。
本実施の形態は、OFDMシンボルを構成するサブキャリア1〜24のすべてのサブキャリアのCSIを送信するタイミングでは、互いに隣接するサブキャリア間でのSNR値の差分をCSIとして送信し、一部のサブキャリアのCSIを送信するタイミングでは、同一サブキャリアにおいて互いに異なるタイミング間でのSNR値の差分をCSIとして送信する点において実施の形態4と相違する。以下、実施の形態4との相違点についてのみ説明する。
まず、本実施の形態に係るCSIフレーム生成部386の動作について再び図32を用いて説明する。
図32において、タイミングt4nでは、CSIフレーム生成部386は、サブキャリア1〜24のすべてのサブキャリアのCSIを含むCSIフレーム(CSI1+CSI2+CSI3)を生成する。タイミングt4nでは、CSIフレーム生成部386は、回線状態メモリ382に保持されている各サブキャリアのSNR値から、互いに隣接するサブキャリア間でのSNR値の差分(差分SNR値)Δγm,4nを求め、これらの差分SNR値からなるCSIフレーム(CSI1+CSI2+CSI3)を生成する。タイミングt4nでのフレームフォーマットを図38に示す。つまり、タイミングt4nでは、サブキャリア1のSNR値に続いて、互いに隣接するサブキャリア間での差分SNR値がCSIとして送信される。また、タイミングt4nでの差分SNR値Δγm,4nは以下の式(5)のように表すことができる。なお、式(5)においてγm,4nはm番目のサブキャリアのタイミングt4nにおけるSNR値を対数変換した値(単位[dB])を表す。
次いで、タイミングt4n+1では、CSIフレーム生成部386は、グループ3のサブキャリア7,8,11,16,17,18,19,22において、タイミングt4n+1とタイミングt4nとの間でのSNR値の差分(差分SNR値)Δγm,4n+1を求め、これらの差分SNR値Δγm,4n+1からなるCSIフレーム(CSI3)を生成する。タイミングt4n+1でのフレームフォーマットを図39に示す。また、タイミングt4n+1での差分SNR値Δγm,4n+1は以下の式(6)のように表すことができる。
次いで、タイミングt4n+2では、CSIフレーム生成部386は、グループ2のサブキャリア2,5,6,9,13,15,20,24において、タイミングt4n+2とタイミングt4nとの間でのSNR値の差分(差分SNR値)Δγk,4n+2を求めるとともに、グループ3のサブキャリア7,8,11,16,17,18,19,22において、タイミングt4n+2とタイミングt4n+1との間でのSNR値の差分(差分SNR値)Δγm,4n+2を求め、これらの差分SNR値からなるCSIフレーム(CSI2+CSI3)を生成する。タイミングt4n+2でのフレームフォーマットは、図39と同様にする。また、タイミングt4n+2での差分SNR値Δγk,4n+2およびΔγm,4n+2は以下の式(7),(8)のように表すことができる。なお、式(7)においてγk,4nはk番目のサブキャリアのタイミングt4nにおけるSNR値を対数変換した値(単位[dB])を表す。
次いで、タイミングt4n+3では、タイミングt4n+1と同様の処理が行われ、また、タイミングt4(n+1)では、タイミングt4nと同様の処理が行われる。
次いで、本実施の形態に係る品質レベル抽出部261の動作について再び図35を用いて説明する。本実施の形態に係る品質レベル抽出部261は、CSIフレーム生成部386の動作に対応して、図35に示すように動作する。
すなわち、タイミングt4nでは、品質レベル抽出部261は、図38に示すCSIフレーム(CSI1+CSI2+CSI3)を受け取る。そして、品質レベル抽出部261は、CSIフレームから、サブキャリア1のSNR値、および、互いに隣接するサブキャリア間での差分SNR値Δγm,4nを抽出し、式(9)に示す加算処理を行ってサブキャリア1〜24の各々のSNR値γm,4nを求め、対応するサブキャリア番号を付加して回線状態メモリ262へ出力する。
次いで、タイミングt4n+1では、品質レベル抽出部261は、図33に示すCSIフレーム(CSI3)を受け取る。そして、品質レベル抽出部261は、CSIフレームからグループ3のサブキャリア7,8,11,16,17,18,19,22での差分SNR値Δγm,4n+1を抽出し、式(10)に示す加算処理を行ってサブキャリア7,8,11,16,17,18,19,22の各々のSNR値γm,4n+1を求め、さらに分類結果メモリ267を参照してグループ3のサブキャリアのサブキャリア番号を分類結果メモリ267から取得する。そして、品質レベル抽出部261は、求めたSNR値γm,4n+1に、それぞれ対応するサブキャリア番号を付加して回線状態メモリ262へ出力する。
次いで、タイミングt4n+2では、品質レベル抽出部261は、図39と同様のフレームフォーマットをとるCSIフレーム(CSI2+CSI3)を受け取る。そして、品質レベル抽出部261は、CSIフレームからグループ2のサブキャリア2,5,6,9,13,15,20,24における差分SNR値Δγk,4n+2を抽出するとともに、グループ3のサブキャリア7,8,11,16,17,18,19,22における差分SNR値Δγm,4n+2を抽出する。そして、品質レベル抽出部261は、グループ2については式(11)に示す加算処理を行ってサブキャリア2,5,6,9,13,15,20,24の各々のSNR値γk,4n+2を求めるとともに、グループ3については式(12)に示す加算処理を行ってサブキャリア7,8,11,16,17,18,19,22の各々のSNR値γm,4n+2を求め、さらに分類結果メモリ267を参照してグループ2および3のサブキャリアのサブキャリア番号を分類結果メモリ267から取得する。そして、品質レベル抽出部261は、求めたSNR値γk,4n+2およびγm,4n+2に、それぞれ対応するサブキャリア番号を付加して回線状態メモリ262へ出力する。
次いで、タイミングt4n+3では、タイミングt4n+1と同様の処理が行われ、また、タイミングt4(n+1)では、タイミングt4nと同様の処理が行われる。
このように、本実施の形態によれば、SNR値の差分をCSIとして送信するので、さらにフィードバック情報のデータ量を削減することができる。また、サブキャリア1〜24のすべてのサブキャリアのCSIを送信するタイミングt4nおよびt4(n+1)では、互いに隣接するサブキャリア間でのSNR値の差分をCSIとして送信するので、タイミングt4n+1〜t4n+3においてCSI2またはCSI3に伝送誤りが生じても、その誤りがタイミングt4(n+1)以降のCSIに伝搬することを防止できる。
このように本実施の形態では、サブキャリア1〜24のすべてのサブキャリアのCSIを含むCSIフレーム(CSI1+CSI2+CSI3)は伝送誤りの伝搬を防止するために重要なCSIフレームであり、よって、このCSIフレームに伝送誤りが生じないようにすることが重要である。そこで、本実施の形態では、図40に示すように、タイミングt4nおよびt4(n+1)では、図2に示す符号化部41および変調部42が、他のタイミングt4n+1〜t4n+3より符号化率Rを小さくし、変調レベルを小さくして、誤り耐性を高めるようにしてもよい。
(実施の形態6)
本実施の形態は、OFDMシンボルを構成する複数のサブキャリア(ここでは、サブキャリア1〜24)をSNRに基づいて複数のグループに分類する場合に、SNR値が所定の閾値未満のグループのCSIの送信を間引く点において実施の形態4と相違する。なお、以下の説明では、実施の形態4同様、サブキャリア1〜24を3つのグループに分類する場合を一例として説明する。
本実施の形態は、OFDMシンボルを構成する複数のサブキャリア(ここでは、サブキャリア1〜24)をSNRに基づいて複数のグループに分類する場合に、SNR値が所定の閾値未満のグループのCSIの送信を間引く点において実施の形態4と相違する。なお、以下の説明では、実施の形態4同様、サブキャリア1〜24を3つのグループに分類する場合を一例として説明する。
本実施の形態に係るCSI処理部38の構成について図41を用いて説明する。図41において、閾値1,2(閾値1>閾値2)の2つの閾値が、分類部390およびCSI送信制御部39に入力される。なお、図41において、実施の形態4(図29)と同一の構成については同一符号を付し、説明を省略する。
分類部390は、回線状態メモリ382に記憶されているサブキャリア毎のSNR値を閾値1,2と比較し、比較結果に応じて、サブキャリア1〜24を3つのグループに分類する。分類部390は、SNR値が閾値1以上であるサブキャリアをグループ1に、SNR値が閾値2以上かつ閾値1未満であるサブキャリアをグループ2に、SNR値が閾値2未満であるサブキャリアをグループ3に分類する。
分類部390での分類の具体例を図42に示す。各サブキャリア1〜24のSNRが図42に示すようになる場合、分類部390は、サブキャリア1〜24を、閾値1,2に応じて、グループ1,2,3の3つのグループに分類する。その結果、サブキャリア1,2,3,4,10,12,13,14,15,20,21,23,24はグループ1に、サブキャリア5,6,7,9,11,16,17,18,22はグループ2に、サブキャリア8,19はグループ3に分類される。この分類結果は、図43に示すようにして分類結果メモリ389に格納される。
CSIフレーム生成部386は、CSI送信制御部39より生成タイミング信号が入力されるタイミングで、CSI送信制御部39から入力されるCSIフレーム種別と分類結果メモリ389に記憶されている図43に示す分類結果とに応じて、CSIをCSI受信装置へフィードバックするサブキャリアをサブキャリア1〜24の中から選択してCSIフレームを生成する。CSIフレーム生成部386は、図44に示すように動作する。図44に示す例では、CSI送信装置は、上記分類結果に応じて、3種類のCSIフレームを周期的にCSI受信装置へフィードバックする。CSI1〜CSI3の3種類のCSIフレームのうち、CSI1はグループ1(サブキャリア1,2,3,4,10,12,13,14,15,20,21,23,24)のSNR値からなるCSIフレームであり、CSI2はグループ2(サブキャリア5,6,7,9,11,16,17,18,22)のSNR値からなるCSIフレームであり、CSI3はグループ3(サブキャリア8,19)のSNR値からなるCSIフレームである。
また、CSI送信制御部39には、閾値1,2が入力されるとともに、図42に示すフレーム割当閾値(閾値2≦フレーム割当閾値<閾値1)が設定されている。そして、図44に示すようにCSI送信制御部39およびCSIフレーム生成部386が動作して、フレーム割当閾値以下の閾値(すなわち、閾値2)よりSNR値が小さいグループ(すなわち、グループ3)のSNR値からなるCSIフレーム(すなわち、CSI3)の送信が間引かれる。
図44において、まず、タイミングt4nでは、CSI送信制御部39より、生成タイミング信号がCSIフレーム生成部386に入力される。また、同時に、更新タイミング信号が分類結果メモリ389に入力されるため、分類結果メモリ389の内容が、分類部390で新たに得られた分類結果で更新される。今、更新後の分類結果メモリ389の内容が図43に示すようになったものとする。また、CSI送信制御部39より、CSIフレーム種別として「CSI1+CSI2+CSI3」を示す信号がCSIフレーム生成部386に入力されるので、CSIフレーム生成部386は、指示されたCSIフレーム種別に従って、サブキャリア1〜24のすべてのサブキャリアのSNR値を含むCSIフレーム(CSI1+CSI2+CSI3)を生成する。
次いで、タイミングt4n+1では、CSI送信制御部39より、生成タイミング信号がCSIフレーム生成部386に入力される。但し、更新タイミング信号は分類結果メモリ389に入力されないため、分類結果メモリ389は更新されない。よって、分類結果メモリ389の内容は図43に示すままである。また、タイミングt4n+1では、CSI送信制御部39より、CSIフレーム種別を示す信号がCSIフレーム生成部386に入力されない。よって、本実施の形態では、CSIフレーム生成部386は、実施形態4においてタイミングt4n+1で生成されていたCSI3を生成しない。このようにして、本実施の形態では、CSI3の送信が間引かれる。
次いで、タイミングt4n+2では、CSI送信制御部39より生成タイミング信号がCSIフレーム生成部386に入力されるが、更新タイミング信号は分類結果メモリ389に入力されないため、分類結果メモリ389は更新されない。よって、分類結果メモリ389の内容は図43に示すままである。また、CSI送信制御部39より、CSIフレーム種別として「CSI2」を示す信号がCSIフレーム生成部386に入力されるので、CSIフレーム生成部386は、指示されたCSIフレーム種別に従って、グループ2のサブキャリア5,6,7,9,11,16,17,18,22のSNR値からなるCSIフレーム(CSI2)を生成する。つまり、本実施の形態では、CSIフレーム生成部386は、タイミングt4n+2でも、実施形態4においてタイミングt4n+2で生成されていたCSI3を生成しない。
次いで、タイミングt4n+3では、タイミングt4n+1と同様の処理が行われ、また、タイミングt4(n+1)では、タイミングt4nと同様の処理が行われる。このようにしてタイミングt4n+1,t4n+2,t4n+3でのCSI3の送信が行われない結果、図44に示すように、CSI3の送信周期(フィードバック周期)107は、CSI1の送信周期(フィードバック周期)107と同様、CSI2の送信周期(フィードバック周期)106の2倍になる。
次いで、本実施の形態に係るCSI処理部26の構成について図45を用いて説明する。なお、図45において、実施の形態4(図34)と同一の構成については同一符号を付し、説明を省略する。
図45に示すCSI処理部26は、図41に示すCSIフレーム生成部386の動作に対応して、図46に示すように動作する。
すなわち、まず、タイミングt4nでは、CSI受信制御部27より、受信タイミング信号が品質レベル抽出部261に入力される。また、CSI受信制御部27より、CSIフレーム種別として「CSI1+CSI2+CSI3」を示す信号が品質レベル抽出部261に入力される。よって、品質レベル抽出部261は、サブキャリア1〜24のすべてのサブキャリアのSNR値を含むCSIフレーム(CSI1+CSI2+CSI3)を受け取る。そして、品質レベル抽出部261は、CSIフレームからサブキャリア1〜24の各々のSNR値を抽出し、対応するサブキャリア番号を付加して回線状態メモリ262へ出力する。回線状態メモリ262は、全サブキャリアのSNR値を更新する。
また、タイミングt4nでは、更新タイミング信号が分類結果メモリ267に入力されるため、分類結果メモリ267は、保持している分類結果を、分類部268によってタイミングt4nおいて得られる分類結果で更新する。分類部268での分類方法は、CSI送信装置の分類部390と同一の方法を用いる。この処理により、タイミングt4nでの、CSI送信装置の分類結果メモリ389の内容とCSI受信装置の分類結果メモリ267の内容とを同期させることができる。
次いで、タイミングt4n+1では、CSI受信制御部27より、受信タイミング信号が品質レベル抽出部261に入力される。但し、分類結果メモリ267へは更新タイミング信号が入力されない。よって、タイミングt4n+1では、分類結果メモリ267は更新されず、分類結果メモリ267の状態は、t4nで更新された状態のままとなる。また、タイミングt4n+1では、CSI受信制御部27より、CSIフレーム種別を示す信号が品質レベル抽出部261に入力されない。よって、品質レベル抽出部261は、実施形態4においてタイミングt4n+1で受け取っていたCSI3を受け取らない。
次いで、タイミングt4n+2では、CSI受信制御部27より、受信タイミング信号が品質レベル抽出部261に入力される。また、CSI受信制御部27より、CSIフレーム種別として「CSI2」を示す信号が品質レベル抽出部261に入力される。但し、分類結果メモリ267へは更新タイミング信号が入力されない。よって、タイミングt4n+2では、分類結果メモリ267は更新されず、分類結果メモリ267の状態は、t4nで更新された状態のままとなる。
品質レベル抽出部261は、グループ2のサブキャリア5,6,7,9,11,16,17,18,22のSNR値からなるCSIフレーム(CSI2)を受け取る。そして、品質レベル抽出部261は、CSI2からサブキャリア5,6,7,9,11,16,17,18,22の各々のSNR値を抽出し、さらに分類結果メモリ267を参照してグループ2のサブキャリアのサブキャリア番号を分類結果メモリ267から取得する。そして、品質レベル抽出部261は、抽出したSNR値に、それぞれ対応するサブキャリア番号を付加して回線状態メモリ262へ出力する。
回線状態メモリ262は、品質レベル抽出部261から入力されたサブキャリア番号に対応するSNR値を更新する。つまり、サブキャリア1〜24のうち、グループ2のサブキャリア5,6,7,9,11,16,17,18,22のSNR値だけを更新する。この処理により、タイミングt4n+2での、CSI送信装置の回線状態メモリ382の内容とCSI受信装置の回線状態メモリ262の内容とを同期させることができる。
次いで、タイミングt4n+3では、タイミングt4n+1と同様の処理が行われ、また、タイミングt4(n+1)では、タイミングt4nと同様の処理が行われる。
なお、図44および図45のタイミングt4n+1,t4n+3において、生成タイミング信号および受信タイミング信号がCSIフレーム生成部386および品質レベル抽出部261に入力されないようにしてもよい。
また、閾値2をフレーム割当閾値と兼用してもよい。
このように、本実施の形態によれば、所定の閾値未満のグループのCSIの送信を間引くため、スループットの向上に寄与しないサブキャリア(ここでは、サブキャリア8,19)のフィードバックデータ量を削減することができるので、スループット特性を低減させることなくフィードバックデータ量を削減することができる。
次いで、フレーム割当閾値の設定例について説明する。
<設定例1>
最低受信SNR値または最低受信電力値をフレーム割当閾値として設定する。最低受信SNR値(最低受信電力値)とは、その値を下回るSNR値(電力値)では通信不能なことを示す値である。よって、この最低受信SNR値(最低受信電力値)以下のサブキャリアのCSIをフィードバックしても、そのサブキャリアをデータ送信に利用することはできないからである。
最低受信SNR値または最低受信電力値をフレーム割当閾値として設定する。最低受信SNR値(最低受信電力値)とは、その値を下回るSNR値(電力値)では通信不能なことを示す値である。よって、この最低受信SNR値(最低受信電力値)以下のサブキャリアのCSIをフィードバックしても、そのサブキャリアをデータ送信に利用することはできないからである。
<設定例2>
選択可能な複数の変調方式のうち変調レベルが最も小さい変調方式(すなわち、最もロバストな変調方式)に対応する選択閾値をフレーム割当閾値として設定する。最低受信SNR値を下回るサブキャリアもデータ送信に利用するような通信システムでは、最もロバストな変調方式に対応する選択閾値を下回るサブキャリアは、すべて最もロバストな変調方式で送信するため、CSIを頻繁にフィードバックする必要がないからである。
選択可能な複数の変調方式のうち変調レベルが最も小さい変調方式(すなわち、最もロバストな変調方式)に対応する選択閾値をフレーム割当閾値として設定する。最低受信SNR値を下回るサブキャリアもデータ送信に利用するような通信システムでは、最もロバストな変調方式に対応する選択閾値を下回るサブキャリアは、すべて最もロバストな変調方式で送信するため、CSIを頻繁にフィードバックする必要がないからである。
<設定例3>
CSIとなる値(例えば、SNR値)の時間変動速度に応じてフレーム割当閾値を設定する。例えば、SNR値の時間変動速度は、移動局の移動や周辺物の移動に伴い発生する。また、移動局の移動速度が高くなるほど、CSIのフィードバック周期が短くなる。さらに、本発明では、上記のように、SNR値が小さいほどフィードバック周期を短くする。また、通信システムにおいて許容される最短のフィードバック周期より短い周期でフィードバックすることはできない。そこで、その最短のフィードバック周期を下回るフィードバック周期となってしまうCSIフレームを送信しないために、SNR値の時間変動速度に応じたフレーム割当閾値を設定する。
CSIとなる値(例えば、SNR値)の時間変動速度に応じてフレーム割当閾値を設定する。例えば、SNR値の時間変動速度は、移動局の移動や周辺物の移動に伴い発生する。また、移動局の移動速度が高くなるほど、CSIのフィードバック周期が短くなる。さらに、本発明では、上記のように、SNR値が小さいほどフィードバック周期を短くする。また、通信システムにおいて許容される最短のフィードバック周期より短い周期でフィードバックすることはできない。そこで、その最短のフィードバック周期を下回るフィードバック周期となってしまうCSIフレームを送信しないために、SNR値の時間変動速度に応じたフレーム割当閾値を設定する。
<設定例4>
データの伝送レートに応じてフレーム割当閾値を設定する。例えば、OFDMAシステムのように複数のサブキャリアを複数の移動局に割り当てる通信システムでは、データ伝送レートが高い移動局には多くのサブキャリアが割り当てられ、データ伝送レートが低い移動局にはわずかなサブキャリアしか割り当てられない。そこで、データ伝送レートが高い移動局に対してはフレーム割当閾値を低く設定し、データ伝送レートが低い移動局に対してはフレーム割当閾値を高く設定することにより、CSIがフィードバックされるサブキャリアの数を制御することができる。
データの伝送レートに応じてフレーム割当閾値を設定する。例えば、OFDMAシステムのように複数のサブキャリアを複数の移動局に割り当てる通信システムでは、データ伝送レートが高い移動局には多くのサブキャリアが割り当てられ、データ伝送レートが低い移動局にはわずかなサブキャリアしか割り当てられない。そこで、データ伝送レートが高い移動局に対してはフレーム割当閾値を低く設定し、データ伝送レートが低い移動局に対してはフレーム割当閾値を高く設定することにより、CSIがフィードバックされるサブキャリアの数を制御することができる。
(実施の形態7)
本実施の形態は、MCS(Modulation and Coding Scheme)値をCSIとして送信する点において実施の形態3と相違する。
本実施の形態は、MCS(Modulation and Coding Scheme)値をCSIとして送信する点において実施の形態3と相違する。
本実施の形態に係るCSI処理部38の構成について図47を用いて説明する。図47において、実施の形態3(図23)と同一の構成については同一の符号を付し、説明を省略する。
品質レベル測定部381により測定されたサブキャリア毎のSNR値はMCS変換部391に入力される。
MCS変換部391は、サブキャリア毎のSNR値をMCS値に変換する。SNR値からMCS値への変換は図48,49に示すようにして行う。すなわち、MCS変換部391は、SNR値と閾値TH1〜TH7とを比較し、比較結果に従ってSNR値をMCS値0〜7に変換する。具体的には、例えば、SNR値がTH4以上TH3未満の範囲にある場合は、図48において、そのSNR値に対応するMCSはQPSK,R=3/4であり、図49において、QPSK,R=3/4のMSCに対応するMCS値は4であるため、MCS変換部391は、そのSNR値をMCS値=4に変換する。なお、SNR値がTH7未満である場合は、受信不能としてそのSNR値はMCS値=0に変換される。このようにして変換された各サブキャリアのMCS値は、回線状態メモリ382に入力される。
回線状態メモリ382は、MCS変換部391から入力されたサブキャリア毎のMCS値を保持する。
閾値算出部392は、回線状態メモリ382に記憶されているサブキャリア毎のMCS値を全サブキャリアに渡って平均して平均MCS値を求め、その平均MCS値を用いて比較部384の閾値を設定する。閾値算出部392の詳細については後述する。
比較部384は、閾値算出部392で算出される閾値と回線状態メモリ382に記憶されているサブキャリア毎のMCS値とを比較する。
比較結果メモリ385は、比較部384での比較結果をサブキャリア毎に記憶し保持する。比較結果メモリ385の記憶内容は、CSI送信制御部39より入力される更新タイミング信号に従って更新される。
次いで、図47に示す閾値算出部392の詳細について図50を用いて説明する。図50において、実施の形態3(図24)と同一の構成については同一の符号を付し、説明を省略する。
MCS/対数変換部3876は、回線状態メモリ382に記憶されているサブキャリア毎のMCS値を図48,49に従ってSNR値に変換する。つまり、MCS/対数変換部3876は、MCS変換部391での変換と逆の変換を行う。具体的には、例えば、入力されたMCS値が4である場合は、MCS/対数変換部3876は、そのMCS値をTH4の値のSNR値に変換する。ここで、MCS値=4の場合に、TH3の値のSNR値でなく、TH4の値のSNR値に変換するのは、QPSK,R=3/4のMSCが選択される所定範囲(すなわち、TH4以上TH3未満の範囲)のSNR値のうち下限値TH4に変換することにより、変換後のSNR値が品質レベル測定部381にて測定された実際のSNR値より大きくなってしまうことを防止するためである。このようにして変換されたサブキャリア毎のSNR値は、対数/線形変換部3871に入力される。
一方、MCS変換部3877は、MCS変換部391と同じ動作にて、オフセット付加部3875から入力される、オフセット付加後の平均SNR値[dB]をMCS値に変換する。これにより、比較部384において使用される閾値が得られる。
そして、比較部384は、回線状態メモリ382に保持されているサブキャリア毎のMCS値と閾値とを比較し、その比較結果を比較結果メモリ385へ書き込む。
なお、比較結果メモリ385への書き込み以降の処理は、実施の形態3と同様であるため説明を省略する。但し、本実施の形態に係るCSIフレームフォーマットは、図9,図18において、SNR値をMCS値としたものになる。
また、本実施の形態に係るCSI処理部26は、品質レベル抽出部261がMCS値を抽出する点、および、閾値算出部264が閾値算出部392と同様にしてMCS値の閾値を算出する点において実施の形態3(図26)と異なり、その他の点については実施の形態3と同様であるため、説明を省略する。
なお、オフセット付加部3875にて、平均SNR値[dB]に互いに異なる複数のオフセットを付加することにより、複数の閾値を設定し、各サブキャリアのMCS値を3つ以上のグループに分類することも可能である。実施の形態3においても同様にして、各サブキャリアのSNR値を3つ以上のグループに分類してもよい。
このように、本実施の形態によれば、各サブキャリアのMCS値をCSIとして伝送するため、SNR値をCSIとする場合に比べ、フィードバック情報のデータ量を削減することができる。特に、適応変調が行われる通信システムにおいて、適応変調されたデータの受信側がMCSを決定し送信側にフィードバックすることになっている場合は、本実施の形態により適応変調に必要なフィードバックも併せて行うことが可能となり、フィードバックを効率よく行うことができる。
(実施の形態8)
本実施の形態では、伝送路応答の時間変動量、SNR値の周波数領域における分散値(分散SNR値)、全サブキャリアに渡るSNRの平均値(平均SNR値)を用いて、閾値の値、閾値の数、閾値の間隔、CSIフレームの送信周期を適切に制御する。
本実施の形態では、伝送路応答の時間変動量、SNR値の周波数領域における分散値(分散SNR値)、全サブキャリアに渡るSNRの平均値(平均SNR値)を用いて、閾値の値、閾値の数、閾値の間隔、CSIフレームの送信周期を適切に制御する。
本実施の形態に係るCSI送信装置の構成について図51を用いて説明する。図51において、実施の形態1(図2)と同一の構成については同一の符号を付し、説明を省略する。
時間変動量測定部51は、サブキャリア毎の伝送路応答値より、伝送路応答の時間変動量を測定する。例えば、“三瓶政一、「基礎からシステム設計までディジタルワイヤレス伝送技術」、ピアソン・エデュケーション、2002年9月、2.4.6節(page33−35)”には、直交座標系および極座標系でのフェージング変動の観測方法について記載されている。そこで、時間変動量算出部51は、例えば、以下のようにして伝送路応答の時間変動量を測定する。
<測定例1>
極座標系を用いた伝送路応答の時間変動量の測定例を図52に示す。図52に示すように、時間変動量測定部51では、伝送路応答の包絡線の変動に対し閾値を設定し、所定の測定期間においてその変動が閾値を上から下へ交差する(または、下から上へ交差する)回数を測定して、伝送路応答の単位時間あたりの時間変動量を測定する。
極座標系を用いた伝送路応答の時間変動量の測定例を図52に示す。図52に示すように、時間変動量測定部51では、伝送路応答の包絡線の変動に対し閾値を設定し、所定の測定期間においてその変動が閾値を上から下へ交差する(または、下から上へ交差する)回数を測定して、伝送路応答の単位時間あたりの時間変動量を測定する。
<測定例2>
図53に示すように、時間変動量測定部51では、I−chまたはQ−chの振幅値の時間変動を観測し、その変動の方向(微分値の符号)が単位時間あたりに変化した回数を測定して、伝送路応答の単位時間あたりの時間変動量を測定する。
図53に示すように、時間変動量測定部51では、I−chまたはQ−chの振幅値の時間変動を観測し、その変動の方向(微分値の符号)が単位時間あたりに変化した回数を測定して、伝送路応答の単位時間あたりの時間変動量を測定する。
<測定例3>
時間変動量測定部51は、最大ドップラ周波数を検出し、最大ドップラ周波数より伝送路応答の単位時間あたりの時間変動量を測定する。
時間変動量測定部51は、最大ドップラ周波数を検出し、最大ドップラ周波数より伝送路応答の単位時間あたりの時間変動量を測定する。
また、図51におけるSNR算出部52は、図54に示す構成を採り、平均SNR値と分散SNR値を算出する。
図54において、品質レベル測定部521は、実施の形態1の品質レベル測定部381同様、伝送路応答推定部37より入力されるサブキャリア毎の伝送路応答値からサブキャリア毎のSNRを測定する。
平均SNR算出部522は、サブキャリア毎のSNR値から、全サブキャリアの平均SNR値を算出する。
分散SNR算出部523、サブキャリア毎のSNR値および平均SNR値から、全サブキャリアの分散SNR値を算出する。
より具体的には、平均SNR値および分散SNR値は以下のようにして算出される。
平均SNR算出部522は、サブキャリア毎のSNR値γm,kをdB値から真値のSNR値Γm,kに変換した後、上式(2)に従って、サブキャリア毎のSNR値(真値)Γm,kを全サブキャリアに渡って平均して、平均SNR値(真値)を算出する。また、平均SNR算出部522は、同様にして、dB値の平均SNR値を算出する。
分散SNR算出部523は、サブキャリア毎のSNR値γm,kをdB値から真値のSNR値Γm,kに変換し、SNR値Γm,kと平均SNR算出部522で算出された平均SNR値(真値)とから、分散SNR値(真値)を式(13)により算出する。さらに、分散SNR算出部523は、線形―対数変換により、分散SNR値(真値)からdB値の分散SNR値を得る。
なお、伝送路応答の周波数変動を表すパラメータとして、分散SNR値の代わりに以下のパラメータを用いてもよい。・瞬時SNRの平均変化量
・瞬時SNRの最大変化量
・瞬時SNRの最大変化量の二乗
・瞬時SNRの最大と最小の差
・瞬時SNRの最大の二乗と最小の二乗の差
CSI処理部38およびCSI送信制御部39は、伝送路応答の時間変動量、平均SNR値(dB値)および分散SNR値(dB値)に応じて、図55に示すように、閾値の値、閾値の数、閾値の間隔、CSIフレームの送信周期を制御する。以下、典型的な制御例をいくつか挙げる。
<制御例1:伝送路応答の時間変動量に基づいた閾値の値の制御>
伝送路応答の時間変動量が大きい場合は、サブキャリア全体のSNRの時間変動も大きくなる。一方、伝送路応答の時間変動量が小さい場合は、サブキャリア全体のSNRの時間変動も小さくなる。そこで、CSI処理部38では、時間変動量に合ったCSIフレームの割当を行うために、伝送路応答の時間変動量が大きい場合はSNR値に対する閾値を上げ、伝送路応答の時間変動量が小さい場合はSNR値に対する閾値を下げる制御を行う。この制御により、サブキャリア毎のチャネルの時間変動速度に応じたCSIフレーム割当が可能となるため、受信性能を劣化させることなくフィードバックデータ量を削減することができる。
伝送路応答の時間変動量が大きい場合は、サブキャリア全体のSNRの時間変動も大きくなる。一方、伝送路応答の時間変動量が小さい場合は、サブキャリア全体のSNRの時間変動も小さくなる。そこで、CSI処理部38では、時間変動量に合ったCSIフレームの割当を行うために、伝送路応答の時間変動量が大きい場合はSNR値に対する閾値を上げ、伝送路応答の時間変動量が小さい場合はSNR値に対する閾値を下げる制御を行う。この制御により、サブキャリア毎のチャネルの時間変動速度に応じたCSIフレーム割当が可能となるため、受信性能を劣化させることなくフィードバックデータ量を削減することができる。
<制御例2:平均SNR値に基づいた閾値の数の制御>
平均SNR値が高い場合は、SNR値が低いサブキャリアであってもロバストな変調方式を適用することが可能であり、全サブキャリアでの通信が可能となるため、CSI処理部38では、閾値の数を増やしてCSIフレームの種類を増加させる。一方、平均SNR値が低い場合は、SNR値が低いサブキャリアがノイズ領域に含まれてしまうため、CSI処理部38では、閾値の数を減らす。
平均SNR値が高い場合は、SNR値が低いサブキャリアであってもロバストな変調方式を適用することが可能であり、全サブキャリアでの通信が可能となるため、CSI処理部38では、閾値の数を増やしてCSIフレームの種類を増加させる。一方、平均SNR値が低い場合は、SNR値が低いサブキャリアがノイズ領域に含まれてしまうため、CSI処理部38では、閾値の数を減らす。
<制御例3:分散SNR値に基づいた閾値の間隔の制御>
分散SNR値が大きい場合は、各サブキャリアのSNR値がとり得る範囲が広くなる。一方、分散SNR値が小さい場合は、各サブキャリアのSNR値がとり得る範囲が狭くなる。そこで、CSI処理部38では、このような範囲の変化に合わせるために、分散SNR値が大きい場合は閾値の間隔を広げ、分散SNR値が小さい場合は閾値の間隔を狭める。
分散SNR値が大きい場合は、各サブキャリアのSNR値がとり得る範囲が広くなる。一方、分散SNR値が小さい場合は、各サブキャリアのSNR値がとり得る範囲が狭くなる。そこで、CSI処理部38では、このような範囲の変化に合わせるために、分散SNR値が大きい場合は閾値の間隔を広げ、分散SNR値が小さい場合は閾値の間隔を狭める。
<制御例4:分散SNR値に基づいた閾値の数の制御>
分散SNR値が大きい場合は、各サブキャリアのSNR値がとり得る範囲が広くなる。一方、分散SNR値が小さい場合は、各サブキャリアのSNR値がとり得る範囲が狭くなる。そこで、CSI処理部38では、このような範囲の変化に合わせて、分散SNR値が大きい場合は閾値の数を増やし、分散SNR値が小さい場合は閾値の数を増やす。
分散SNR値が大きい場合は、各サブキャリアのSNR値がとり得る範囲が広くなる。一方、分散SNR値が小さい場合は、各サブキャリアのSNR値がとり得る範囲が狭くなる。そこで、CSI処理部38では、このような範囲の変化に合わせて、分散SNR値が大きい場合は閾値の数を増やし、分散SNR値が小さい場合は閾値の数を増やす。
また、CSI処理部38内のCSIフレーム生成部386は、閾値や送信周期に対する設定をCSI送信装置とCSI受信装置とで共有するために、図9に示すフレームフォーマットに代えて、図56に示すような、伝送路応答の時間変動量、平均SNR値および分散SNR値を含むフレームフォーマットを用いる。このように、伝送路応答の時間変動量、平均SNR値および分散SNR値のすべてをフィードバックすることにより、CSI受信装置では、これらの算出が不要となる。また、平均SNR値および分散SNR値は、全サブキャリアのSNR値よりCSI受信装置において算出可能なため、CSIフレーム生成部386は、図9に示すフレームフォーマットに代えて、図57に示すような、平均SNR値および分散SNR値を含まないフレームフォーマットを用いてもよい。
次いで、本実施の形態に係るCSI処理部26の構成について図58を用いて説明する。図58に示す構成は、CSI送信装置が図57に示すフレームフォーマットを用いる場合のCSI処理部26の構成である。CSI送信装置が図56に示すフレームフォーマットを用いる場合は、平均SNR算出部268および分散SNR算出部269が不要となる。なお、図58において、実施の形態3(図26)と同一の構成については同一の符号を付し、説明を省略する。
品質レベル抽出部261は、CSIフレームからサブキャリア毎のSNR値を抽出し、サブキャリア番号と共に回線状態メモリ262へ出力する。また、品質レベル抽出部261は、CSIフレームから伝送路応答の時間変動量を抽出して閾値パラメータ決定部270に出力する。
平均SNR算出部268は、図54の平均SNR算出部522と同様の処理により、平均SNR値を算出する。また、分散SNR算出部269は、図54の分散SNR算出部523と同様の処理により、分散SNR値を算出する。
閾値パラメータ決定部270は、図55に従って、伝送路応答の時間変動量、平均SNR値および分散SNR値に基づいて、閾値の値、閾値の数および閾値の間隔に関する制御情報を生成し、閾値算出部264に出力する。
そして、閾値算出部264は、その制御情報に従って閾値を算出する。
CSI処理部26におけるこのような動作により、CSI送信装置で用いる閾値と同じ閾値をCSI受信装置でも設定することができる。
このようにして、本実施の形態では、伝送路応答の時間変動量、平均SNR値、分散SNR値に応じて、適切なCSIフレーム割当て、適切なCSIフレーム数の設定、および、適切なフィードバック周期の設定が可能となるため、適応制御によって最良に調節されたスループット特性を低下させることなく、フィードバック情報のデータ量を削減することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明した。
なお、上記実施の形態では、図2に示す無線通信装置がCSIを送信し、図1に示す無線通信装置が受信したCSIに基づいて変調パラメータを決定する構成について説明した。しかし、図2に示す無線通信装置がCSIの代わりに変調パラメータを送信する構成を採ることも可能である。つまり、図2に示す無線通信装置が、品質レベルに基づいてサブキャリア(セグメント)毎の変調パラメータを決定し、上述したCSIの送信と同様にして変調パラメータを送信し、図1に示す無線通信装置が受信した変調パラメータに従って符号化、変調、送信電力制御を行う構成としてもよい。
なお、上記実施の形態では、CSIフレームの種類を2種類として説明したが、複数の閾値を設定して、CSIフレームの種類を3種類以上としてもよい。
また、セグメントは、リソースブロック、サブチャネル、サブキャリアブロック、サブバンド、または、チャンクと称されることがある。
また、無線通信端末装置(移動局)はUE、無線通信基地局装置はNode B、サブキャリアはトーンと称されることがある。
また、上記実施の形態では、本発明をハードウェアで構成する場合を例にとって説明したが、本発明はソフトウェアで実現することも可能である。
また、上記実施の形態の説明に用いた各機能ブロックは、典型的には集積回路であるLSIとして実現される。これらは個別に1チップ化されても良いし、一部又は全てを含むように1チップ化されても良い。
ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセッサで実現しても良い。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサーを利用しても良い。
さらには、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行っても良い。バイオ技術の適応等が可能性としてありえる。
本明細書は、2004年9月10日出願の特願2004−264606および2005年8月26日出願の特願2005−246088に基づくものである。これらの内容はすべてここに含めておく。
本発明は、移動体通信システムにおいて使用される無線通信基地局装置や無線通信端末装置等に好適である。
本発明は、無線通信装置および無線通信方法に関する。
第4世代などの次世代移動通信システムでは、高速移動時においても100Mbpsを超えるデータレートが要求される。その要求を満たすために100MHz程度の帯域幅を使った様々な無線通信が検討されている。その中でも特に、周波数選択性フェージング環境への適応性や、周波数利用効率の観点から、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)方式に代表されるマルチキャリア伝送方式が次世代移動通信システムの伝送方式として有力視されている。
従来、OFDM等のマルチキャリア伝送方式を用いた通信システムにおいて高スループットを得るために、パイロット信号などを用いてサブキャリア毎あるいは複数のサブキャリアをまとめたセグメント毎の回線状態を推定し、その回線状態を示す情報(Channel State Information:CSI)に応じて、サブキャリア(セグメント)毎に誤り訂正能力、変調多値数、電力、位相、送信アンテナなどの変調パラメータを決定して送信する技術が検討されている。
例えば、サブキャリア(セグメント)毎に変調パラメータを制御する場合、サブキャリア(セグメント)毎のCSIまたは変調パラメータ等のフィードバック情報が伝送される。このため、サブキャリア(セグメント)の数が大きくなるほど、そのフィードバックに必要なデータ量が大きくなり、フィードバック情報のオーバーヘッドが増大する。
また、移動局の移動や周辺物の移動に伴い、伝送路特性は時間変動する。その時間変動量は移動速度や搬送波周波数に比例する。伝送路特性の時間変動量が大きくなると、回線状態が推定された時点と、フィードバック情報に基づいて決定された変調パラメータにより送信が行われる時点との回線状態の誤差が大きくなり、その結果、受信特性が劣化してスループットが低下する。受信特性の劣化を低減するためには、伝送路特性の時間変動量が大きくなるほどCSIをフィードバックする周期を小さくする(つまり、頻繁にCSIを報知する)必要がある。このため、移動局の移動速度が大きくなるほどフィードバック情報の伝送量が大きくなってしまう。
そこで、フィードバック情報の伝送量を抑えるための技術として、サブキャリア(セグメント)毎に変調パラメータを制御する移動局の移動速度を低速度(例えば3km/h)に限定し、それ以上の速度で移動する移動局に対しては、サブキャリア(セグメント)毎の制御ではなく、全サブキャリア共通の制御に切替える技術がある(例えば、非特許文献1参照)。
また、最大移動速度よりも遅く移動する移動局は、最小フィードバック周期の整数倍の周期でCSIを送信することにより、フィードバック情報のデータ量を削減する技術がある(例えば、非特許文献2および3参照)。なお、非特許文献2および3では、各タイミングで送信されるフィードバック情報には、常にすべてのサブキャリア(セグメント)のCSIが含まれている。
Brian Classon, Philippe Sartori, Vijay Nangia, Xiangyang Zhuang, Kevin Baum, "Multi-dimensional Adaptation and Multi-user Scheduling Techniques for Wireless OFDM Systems", IEEE International Conference on Communications 2003 (ICC2003), Volume3, pp.2251- pp.2255, 11-15 May, 2003 原 嘉孝、川端 孝史、段 勁松、関口 高志 「周波数スケジューリングを用いたMC-CDMA方式」, RCS2002-129, 電子情報通信学会, 2002年7月 "3GPP TSGRAN High Speed Downlink Packet Access; Physical Layer Aspects (Release 5)", 3GPP TR25.858 v5.0.0, March 2002.
Brian Classon, Philippe Sartori, Vijay Nangia, Xiangyang Zhuang, Kevin Baum, "Multi-dimensional Adaptation and Multi-user Scheduling Techniques for Wireless OFDM Systems", IEEE International Conference on Communications 2003 (ICC2003), Volume3, pp.2251- pp.2255, 11-15 May, 2003 原 嘉孝、川端 孝史、段 勁松、関口 高志 「周波数スケジューリングを用いたMC-CDMA方式」, RCS2002-129, 電子情報通信学会, 2002年7月 "3GPP TSGRAN High Speed Downlink Packet Access; Physical Layer Aspects (Release 5)", 3GPP TR25.858 v5.0.0, March 2002.
しかしながら、上記従来の技術では、最大移動速度よりも低速な移動局がフィードバックするCSIのデータ量は削減されるが、最大移動速度で移動する移動局がフィードバックするCSIのデータ量は依然として削減されない。よって、移動速度の大きい移動局が多く存在する場合などは、フィードバックされるCSIのデータ量が増大する。
本発明の目的は、高スループットを維持しつつ、フィードバック情報のデータ量を削減することができる無線通信装置および無線通信方法を提供することである。
本発明の無線通信装置は、複数のサブキャリアからなるマルチキャリア信号を受信する受信手段と、前記マルチキャリア信号のサブキャリア毎またはセグメント毎の品質レベルを測定する測定手段と、前記品質レベルまたは前記品質レベルの変動量と閾値とを比較する比較手段と、前記品質レベルが前記閾値未満である一部のサブキャリアまたは一部のセグメント、または、前記変動量が前記閾値を超える一部のサブキャリアまたは一部のセグメントのCSIまたは変調パラメータを第1のフィードバック周期で送信するとともに、すべてのサブキャリアまたはすべてのセグメントのCSIまたは変調パラメータを前記第1のフィードバック周期より大きい第2のフィードバック周期で送信する送信手段と、を具備する構成を採る。
本発明によれば、高スループットを維持しつつ、フィードバック情報のデータ量を削減することができる。
以下、本発明の実施の形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1に示す無線通信装置は、CSI受信側の無線通信装置である。また、図2に示す無線通信装置は、CSI送信側の無線通信装置である。以下の説明では、CSI受信側の無線通信装置をCSI受信装置といい、CSI送信側の無線通信装置をCSI送信装置という。また、CSI受信装置は、複数のサブキャリアからなるマルチキャリア信号を、CSIに基づいて決定される変調パラメータ(符号化方式、符号化率、変調方式および送信電力のいずれか1つ以上)にてCSI送信装置へ送信する。一方、CSI送信装置は、CSI受信装置から送信されたマルチキャリア信号を受信し、マルチキャリア信号のサブキャリア毎またはセグメント毎の伝送路応答値に基づいてCSIを生成する。また、これらのCSI受信装置およびCSI送信装置は、例えば移動体通信システムにおいて使用される無線通信基地局装置や無線通信端末装置に搭載されるものである。
図1に示す無線通信装置は、CSI受信側の無線通信装置である。また、図2に示す無線通信装置は、CSI送信側の無線通信装置である。以下の説明では、CSI受信側の無線通信装置をCSI受信装置といい、CSI送信側の無線通信装置をCSI送信装置という。また、CSI受信装置は、複数のサブキャリアからなるマルチキャリア信号を、CSIに基づいて決定される変調パラメータ(符号化方式、符号化率、変調方式および送信電力のいずれか1つ以上)にてCSI送信装置へ送信する。一方、CSI送信装置は、CSI受信装置から送信されたマルチキャリア信号を受信し、マルチキャリア信号のサブキャリア毎またはセグメント毎の伝送路応答値に基づいてCSIを生成する。また、これらのCSI受信装置およびCSI送信装置は、例えば移動体通信システムにおいて使用される無線通信基地局装置や無線通信端末装置に搭載されるものである。
図1に示すように、本実施の形態に係るCSI受信装置は、符号化部11、変調部12、電力制御部13、IFFT(逆フーリエ変換)部14、GI(ガードインターバル)挿入部15、送信無線処理部16、アンテナ17、受信無線処理部21、GI除去部22、FFT(フーリエ変換)部23、復調部24、復号化部25、CSI処理部26、CSI受信制御部27、および変調パラメータ決定部28を備える。
以下の説明では、受信したCSIに基づいて、サブキャリア毎またはセグメント毎に最適な変調パラメータを設定してマルチキャリア信号を送信するCSI受信装置について説明する。なお、セグメントとは、複数のサブキャリアを複数のグループに分けた場合の各グループのことをいう。
符号化部11は、入力される時系列の送信データを、変調パラメータ決定部28から指示された符号化方式および符号化率でサブキャリア(セグメント)毎に符号化する。
変調部12は、符号化された送信データを、変調パラメータ決定部28から指示された変調方式(M−PSK、M−QAM等)によってサブキャリア(セグメント)毎に変調する。
電力制御部13は、サブキャリア(セグメント)毎の送信電力を、変調パラメータ決定部28から指示された送信電力値に設定する。
IFFT部14は、サブキャリア(セグメント)毎に変調された信号を複数の直交するサブキャリアで多重するIFFT処理を行い、マルチキャリア信号であるOFDMシンボルを生成する。
GI挿入部15は、遅延波によるシンボル間干渉(ISI:Inter Symbol Interference)を低減するために、OFDMシンボル間にGIを挿入する。
送信無線処理部16は、OFDMシンボルにアップコンバート等の所定の無線処理を施して、無線処理後のOFDMシンボルをアンテナ17からCSI送信装置へ送信する。
受信無線処理部21は、アンテナ17で受信されるOFDMシンボルに対してダウンコンバート等の所定の無線処理を施す。受信されるOFDMシンボルには、フレーム化されているCSI(CSIフレーム)が含まれている。
GI除去部22は、OFDMシンボル間に挿入されているGIを除去する。
FFT部23は、GI除去後のOFDMシンボルに対してFFT処理を行い、サブキャリア毎の信号を得る。
復調部24は、FFT後の信号を復調し、復号化部25は、変調後の信号を復号する。これにより受信データが得られる。受信データには、データフレームおよびCSIフレームが含まれている。
CSI処理部26は、CSIフレームからサブキャリア(セグメント)毎のCSIを得る。処理するCSIフレームの種別や処理タイミングについては、CSI受信制御部27の制御に従う。CSI処理部26の詳細については後述する。
CSI受信制御部27は、CSIフレームの処理およびCSIの更新に必要な制御情報およびタイミング信号を生成して、CSI処理部26を制御する。
変調パラメータ決定部28は、CSI処理部26から入力されるサブキャリア(セグメント)毎のCSIに基づいて、サブキャリア(セグメント)毎の符号化率、変調方式および送信電力を決定する。
次いで、CSI送信装置について説明する。図2に示すように、本実施の形態に係るCSI送信装置は、アンテナ31、受信無線処理部32、GI除去部33、FFT部34、復調部35、復号化部36、伝送路応答推定部37、CSI処理部38、CSI送信制御部39、符号化部41、変調部42、電力制御部43、IFFT部44、GI挿入部45、および送信無線処理部46を備える。
受信無線処理部32は、アンテナ31で受信されるOFDMシンボルに対してダウンコンバート等の所定の無線処理を施す。
GI除去部33は、OFDMシンボル間に挿入されているGIを除去する。
FFT部34は、GI除去後のOFDMシンボルに対してFFT処理を行い、サブキャリア毎の信号を得る。
復調部35には、FFT後の信号のうち、パイロット信号等を除いた情報信号が入力される。復調部35は、CSI受信装置での変調に使用された変調方式に対応する復調方式で情報信号を復調する。
復号化部36は、CSI受信装置での符号化に使用された符号化方式に対応する復号化方式で変調後の信号に対して誤り訂正等の復号処理を行って受信データを得る。
伝送路応答推定部37には、FFT後の信号のうち、パイロット信号等の伝送路応答の推定に必要な信号が入力される。伝送路応答推定部37は、サブキャリア(セグメント)毎の伝送路応答値を推定する。
CSI処理部38は、推定された伝送路応答値に基づいてサブキャリア(セグメント)
毎のCSIを求め、それらのCSIをCSI受信装置へフィードバックするためのCSIフレームを生成する。生成するCSIフレームの種別や生成タイミングについては、CSI送信制御部39の制御に従う。CSI処理部38の詳細については後述する。
毎のCSIを求め、それらのCSIをCSI受信装置へフィードバックするためのCSIフレームを生成する。生成するCSIフレームの種別や生成タイミングについては、CSI送信制御部39の制御に従う。CSI処理部38の詳細については後述する。
CSI送信制御部39は、CSIフレームの生成に必要な制御情報およびタイミング信号を生成して、CSI処理部38を制御する。
符号化部41は、入力される時系列の送信データおよびCSIフレームを、所定の符号化方式および符号化率でサブキャリア(セグメント)毎に符号化する。
変調部42は、符号化された送信データおよびCSIフレームを、所定の変調方式によってサブキャリア(セグメント)毎に変調する。
電力制御部43は、サブキャリア(セグメント)毎の送信電力を制御する。
IFFT部44は、サブキャリア(セグメント)毎に変調された信号を複数の直交するサブキャリアで多重するIFFT処理を行い、マルチキャリア信号であるOFDMシンボルを生成する。
GI挿入部45は、遅延波によるISIを低減するために、OFDMシンボル間にGIを挿入する。
送信無線処理部46は、OFDMシンボルにアップコンバート等の所定の無線処理を施して、無線処理後のOFDMシンボルをアンテナ31からCSI受信装置へ送信する。
次いで、図2に示すCSI送信装置のCSI処理部38の詳細について図3を用いて説明する。図3に示すように、CSI処理部38は、品質レベル測定部381、回線状態メモリ382、瞬時変動測定部383、比較部384、比較結果メモリ385およびCSIフレーム生成部386を備える。
品質レベル測定部381は、回線状態を示す値として、伝送路応答推定部37より入力されるサブキャリア毎の伝送路応答値からサブキャリア(セグメント)毎のSNR(Signal to Noise Ratio)を測定する。なお、ここでは品質レベルとしてSNRを用いたが、CNR(Carrier to Noise Ratio)、受信電力、受信振幅等を品質レベルとして用いることも可能である。また、セルラシステムのように、雑音電力だけでなく干渉電力もCSIとして重要となる通信システムでは、SIR(Signal to Interference Ratio)、CIR(Carrier to Interference Ratio)、SINR(Signal to Interference and Noise Ratio)、CINR(Carrier to Interference and Noise Ratio)等を品質レベルとして用いることも可能である。
回線状態メモリ382は、品質レベル測定部381により測定されたサブキャリア(セグメント)毎のSNR値を保持する。
瞬時変動測定部383は、回線状態メモリ382に保持されているSNR値から、サブキャリア(セグメント)毎にSNRの瞬時の時間変動量(SNR変動量)を測定する。瞬時変動測定部383の詳細については後述する。
比較部384は、サブキャリア(セグメント)毎のSNR変動量を閾値と比較する。なお、閾値を平均SNRやドップラ周波数に応じて適応的に変化させることも可能である。
比較結果メモリ385は、比較部384での比較結果をサブキャリア(セグメント)毎に記憶し保持する。比較結果メモリ385の記憶内容は、CSI送信制御部39より入力される更新タイミング信号に従って更新される。
CSIフレーム生成部386は、CSI送信制御部39から入力されるCSIフレーム種別および生成タイミング信号に従ってCSIフレームを生成する。CSIフレーム生成部386は、生成タイミング信号が入力されるタイミングで、CSIフレーム種別と比較結果メモリ385の記憶内容とに応じてCSIフレームを生成する。
次いで、図3に示す瞬時変動測定部383の詳細について図4を用いて説明する。図4に示すように、瞬時変動測定部383は、遅延部3831、減算部3832、および絶対値演算部3833を備える。
遅延部3831は、サブキャリア(セグメント)毎のSNR値を、次のSNR値が入力されるまで保持することで、減算部3832に入力されるSNR値を遅延させる。
減算部3832は、回線状態メモリ382より入力されるサブキャリア(セグメント)毎のSNR値と遅延部3831に保持されている1つ過去のサブキャリア(セグメント)毎のSNR値の差を算出する。
絶対値演算部3833は、減算部3832より入力される差の値の絶対値を算出してSNR変動量を求める。
次いで、図3に示すCSI処理部38の動作についてより詳細に説明する。なお、ここでは、サブキャリア毎にCSIを得る場合について説明する。また、以下の説明では、サブキャリア毎に変調パラメータが設定される通信システムを対象として説明するが、「サブキャリア」を「セグメント」と読み替えることにより、セグメント毎に変調パラメータが設定される通信システムに対しても本実施の形態を同様に実施可能である。
CSI送信装置が受信するOFDMシンボルでは、図5に示すように、伝送路の周波数応答(伝送路応答)を推定するための伝送路応答推定用キャリアが、データキャリアの間に所定の間隔で挿入されている。伝送路応答推定部37では、伝送路応答推定用キャリアを用いて、サブキャリア毎に、OFDMシンボルが伝送路で受けた振幅変動および位相変動が時刻tk(kは整数)のタイミングで推定される。なお、伝送路推定用キャリアは、例えば、既知のパイロット信号等である。また、ブラインド推定を行うような通信システムでは、伝送路推定用キャリアとしてデータ用キャリアが使用されることがある。
品質レベル測定部381は、伝送路応答推定部37から入力される伝送路応答推定値からサブキャリア毎のSNR値γm,kを測定し、回線状態メモリ部382へ出力する。ここでγm,kはm番目のサブキャリア(m=1,2,3,…,M)の時刻tkのときのSNR値を対数変換した値(単位[dB])を表す。
回線状態メモリ382は、品質レベル測定部381により測定されたサブキャリア毎のSNR値γm,kを記憶する。回線状態メモリ382に記憶されるSNR値γm,kは、品質レベル測定部381により新たなSNR値が測定されるたびに更新される。
なお、伝送路応答値の推定周期およびSNRの測定周期は、CSIのフィードバック周期と同一またはCSIのフィードバック周期よりも小さく設定される。回線状態メモリ382の更新周期は、CSIのフィードバック周期と独立であってもよい。ただし、CSIフレーム生成途中での回線状態メモリ382の更新処理は発生しないように制御される。
瞬時変動測定部383において、減算部3822は、回線状態メモリ382に記憶されているSNR値γm,kと、遅延部3831に保持されている、tkの1つ前のタイミングtk−1で測定されたSNR値γm,k−1との差を求め、絶対値演算部3833は、その差の絶対値を求める。これにより、SNR値の測定時間間隔あたりのサブキャリア毎のSNR変動量Δγm,kが得られる。よって、SNR変動量Δγm,kは以下の式(1)のように表すことができる。
比較部384は、サブキャリア毎のSNR変動量と閾値とを比較し、その比較結果を比較結果メモリ385へ書き込む。比較結果メモリ385への書き込みは以下のようにして行われる。以下の説明では、OFDMシンボルが24本のサブキャリア(サブキャリア1〜24)で構成される場合を一例に挙げて説明する。
図6は、各サブキャリアのSNR変動量Δγm,kと閾値との関係を示す。図6に示す例の場合、比較部384では、サブキャリア毎のSNR変動量と閾値との比較の結果、サブキャリア(SC)1〜4,10,12〜15,20,21,23,24のSNR変動量が閾値以下と判定され、サブキャリア(SC)5〜9,11,16〜19,22のSNR変動量が閾値を超えると判定される。比較結果は、図7に示すようにして比較結果メモリ385に格納される。図7において‘1’はSNR変動量が閾値以下であると判定されたことを示し、‘0’はSNR変動量が閾値を超えると判定されたことを示す。比較結果メモリ385の更新は、CSI送信制御部39より更新タイミング信号が入力されるタイミングで行われる。
CSIフレーム生成部386は、CSI送信制御部39より生成タイミング信号が入力されるタイミングで、CSI送信制御部39から入力されるCSIフレーム種別と比較結果メモリ385に記憶されている図7に示す比較結果に応じて、CSIをCSI受信装置へフィードバックするサブキャリアをサブキャリア1〜24の中から選択してCSIフレームを生成する。CSIフレーム生成部386は、図8に示すように動作する。図8に示す例では、CSI送信装置は、比較部384での比較結果に応じて、2種類のCSIフレームを周期的にCSI受信装置へフィードバックする。2種類のCSIフレームのうち、一方は、SNR変動量が閾値以下のサブキャリア(サブキャリア1〜4,10,12〜15,20,21,23,24)のSNR値からなるCSIフレーム(CSI1)であり、他方は、SNR変動量が閾値を超えるサブキャリア(サブキャリア5〜9,11,16〜19,22)のSNR値からなるCSIフレーム(CSI2)である。つまり、CSI2には、SNR変動量が閾値以下のサブキャリア(サブキャリア1〜4,10,12〜15,20,21,23,24)のSNR値は含まれない。
図8において、まず、タイミングt3nでは、CSI送信制御部39より、生成タイミング信号がCSIフレーム生成部386に入力される。また、同時に、更新タイミング信号が比較結果メモリ385に入力されるため、比較結果メモリ385の内容が、比較部384で新たに得られた比較結果で更新される。今、更新後の比較結果メモリ385の内容が図7に示すようになったものとする。また、CSI送信制御部39より、CSIフレーム種別として「CSI1+CSI2」を示す信号がCSIフレーム生成部386に入力されるので、CSIフレーム生成部386は、指示されたCSIフレーム種別に従って、サブキャリア(SC)1〜24のすべてのサブキャリアのSNR値を含むCSIフレーム(CSI1+CSI2)を生成する。
フレームフォーマットを図9に示す。このフレームフォーマットはCSI受信装置でも既知である。これにより、CSI送信装置は、タイミングt3nでは、すべてのサブキャリアのCSIをCSI受信装置へフィードバックすることができる。なお、タイミングt3nでは、全サブキャリアのSNR値を含むCSIフレームを生成するため、サブキャリア1から順にSNR値を並べるフレームフォーマットとしたが、CSI1とCSI2とをそれぞれ生成してそれらを結合したフレームフォーマットとすることも可能である。例えば、サブキャリア1〜4,10,12〜15,20,21,23,24で構成されるCSI1の後ろにサブキャリア5〜9,11,16〜19,22で構成されるCSI2を配置するフレームフォーマットをとることも可能である。
次いで、タイミングt3n+1では、タイミングt3n同様、CSI送信制御部39より、生成タイミング信号がCSIフレーム生成部386に入力され、更新タイミング信号が比較結果メモリ385に入力される。そして、更新後の比較結果メモリ385の内容が再び図7に示すようになったものとする。また、CSI送信制御部39より、CSIフレーム種別として「CSI2」を示す信号がCSIフレーム生成部386に入力されるので、CSIフレーム生成部386は、指示されたCSIフレーム種別に従って、SNR変動量が閾値を超えるサブキャリア5〜9,11,16〜19,22のSNR値からなるCSIフレーム(CSI2)を生成する。これにより、CSI送信装置は、タイミングt3n+1では、SNR変動量が閾値を超えるサブキャリアだけを対象として、CSIをCSI受信装置へフィードバックすることができる。
フレームフォーマットを図10に示す。図10に示す例では、フレームの前半部分(201)にサブキャリア番号がサブキャリアの識別子として配置され、後半部分(202)に前半部分のサブキャリア番号に対応させてSNR値がサブキャリア番号と同じ順序で配置される。また、別のフレームフォーマットとして、図11に示すフレームフォーマットをとることも可能である。図11に示す例では、サブキャリア番号とそのサブキャリア番号に対応するSNR値とをそれぞれ一組とし(301〜304)、それらの各組(301〜304)がフレーム内に配置される。
次いで、タイミングt3n+2では、タイミングt3n+1と同様の処理が行われ、また、タイミングt3(n+1)では、タイミングt3nと同様の処理が行われる。よって、図8に示す例では、CSI1の送信周期(フィードバック周期)102は、CSI2の送信周期(フィードバック周期)101の3倍になる。このように、CSI1の送信周期を、CSI2の送信周期の整数倍にすることにより、すべてのサブキャリアのCSIをフィードバックする際(図8では、タイミングt3n、t3(n+1))に、CSIを1つのフレームにまとめて送信することができるため、ヘッダ情報などを共通化することができ、その結果、フィードバック情報の送信に必要なデータ量を低減することができる。
次いで、図1に示すCSI処理部26の詳細について図12を用いて説明する。図12に示すように、CSI処理部26は、品質レベル抽出部261および回線状態メモリ262を備える。
品質レベル抽出部261は、CSI受信制御部27から受信タイミング信号が入力されるタイミングで、CSI受信制御部27から入力されるCSIフレーム種別に従って、CSIフレーム(CSI送信装置からCSI受信装置宛に送信されたCSIフレーム)からサブキャリア毎のSNR値をCSIとして抽出し、サブキャリア番号と共に回線状態メモリ262へ出力する。
回線状態メモリ262は、サブキャリア毎のSNR値を保持する。この際、回線状態メモリ262は、品質レベル抽出部261から入力されるサブキャリア番号に従って、対応
するサブキャリアのSNR値を更新する。
するサブキャリアのSNR値を更新する。
CSI処理部26は、CSIフレーム生成部386の図8に示す動作に対応して、図13に示すように動作する。
図13において、まず、タイミングt3nでは、CSI受信制御部27より、受信タイミング信号が品質レベル抽出部261に入力される。また、CSI受信制御部27より、CSIフレーム種別として「CSI1+CSI2」を示す信号が品質レベル抽出部261に入力される。よって、品質レベル抽出部261は、図9に示すCSIフレーム、すなわち、サブキャリア1〜24のすべてのサブキャリアのSNR値を含むCSIフレーム(CSI1+CSI2)を受け取る。そして、品質レベル抽出部261は、CSIフレームからサブキャリア1〜24の各々のSNR値を抽出し、対応するサブキャリア番号を付加して回線状態メモリ262へ出力する。回線状態メモリ262は、全サブキャリアのSNR値を更新する。この処理により、タイミングt3nでの、CSI送信装置の回線状態メモリ382の内容とCSI受信装置の回線状態メモリ262の内容とを同期させることができる。また、CSI送信装置とCSI受信装置との間で、CSIフレームにおいてSNR値を配置する順番を、CSI送信装置とCSI受信装置宛との間で予め取り決めておくことにより、サブキャリア番号をCSIフレームに含めて送らなくても、各SNR値に対応するサブキャリア番号を両者で共通に認識することができる。
次いで、タイミングt3n+1では、タイミングt3n同様、CSI受信制御部27より、受信タイミング信号が品質レベル抽出部261に入力される。また、CSI受信制御部27より、CSIフレーム種別として「CSI2」を示す信号が品質レベル抽出部261に入力される。よって、品質レベル抽出部261は、図10または図11に示すCSIフレーム、すなわち、SNR変動量が閾値を超えるサブキャリア5〜9,11,16〜19,22のサブキャリア番号とSNR値とからなるCSIフレーム(CSI2)を受け取る。そして、品質レベル抽出部261は、CSI2からサブキャリア5〜9,11,16〜19,22の各々のサブキャリア番号およびSNR値を抽出して回線状態メモリ262へ出力する。回線状態メモリ262は、品質レベル抽出部261から入力されたサブキャリア番号に対応するSNR値を更新する。つまり、サブキャリア1〜24のうち、サブキャリア5〜9,11,16〜19,22のSNR値だけを更新する。その結果、タイミングt3n+1での更新後の回線状態メモリ262の状態は図14に示すようになる。括弧内の3n、3n+1は、更新タイミングt3n、t3n+1をそれぞれ示す。この処理により、タイミングt3n+1での、CSI送信装置の回線状態メモリ382の内容とCSI受信装置の回線状態メモリ262の内容とを同期させることができる。
次いで、タイミングt3n+2では、タイミングt3n+1と同様の処理が行われ、また、タイミングt3(n+1)では、タイミングt3nと同様の処理が行われる。
このように、本実施の形態によれば、マルチキャリア信号を構成する複数のサブキャリアを伝送路特性の時間変動量の大きなサブキャリアと小さなサブキャリアとに分類し、伝送路特性の時間変動量が小さいサブキャリアのCSIのフィードバック周期を、伝送路特性の時間変動量が大きいサブキャリアのCSIのフィードバック周期より大きくする。よって、本実施の形態によれば、伝送路特性の時間変動量が大きいサブキャリアのCSIのフィードバック周期を保ったまま、伝送路特性の時間変動量が小さいサブキャリアのCSIの伝送量を削減することができるため、高いシステムスループットを維持しつつ、フィードバック情報のデータ量を削減することができる。
(実施の形態2)
本実施の形態に係るCSI送信装置は、実施の形態1と同様の構成を有し、サブキャリ
ア1〜24の全サブキャリアのCSIをフィードバックするタイミングでのみ更新タイミング信号が比較結果メモリ385に入力され、その他のタイミングでは比較結果が更新されない点において実施の形態1と異なる。
本実施の形態に係るCSI送信装置は、実施の形態1と同様の構成を有し、サブキャリ
ア1〜24の全サブキャリアのCSIをフィードバックするタイミングでのみ更新タイミング信号が比較結果メモリ385に入力され、その他のタイミングでは比較結果が更新されない点において実施の形態1と異なる。
以下、本実施の形態に係るCSIフレーム生成部386の動作について説明する。本実施の形態では、CSIフレーム生成部386は、図15に示すように動作する。
図15において、まず、タイミングt3nでは、CSI送信制御部39より、生成タイミング信号がCSIフレーム生成部386に入力される。また、同時に、更新タイミング信号が比較結果メモリ385に入力されるため、比較結果メモリ385の内容が、比較部384で新たに得られた比較結果で更新される。今、更新後の比較結果メモリ385の内容が図7に示すようになったものとする。また、CSI送信制御部39より、CSIフレーム種別として「CSI1+CSI2」を示す信号がCSIフレーム生成部386に入力されるので、CSIフレーム生成部386は、指示されたCSIフレーム種別に従って、サブキャリア(SC)1〜24のすべてのサブキャリアの比較結果とSNR値とを含むCSIフレーム(CSI1+CSI2)を生成する。
フレームフォーマットを図16および図17に示す。つまり、各サブキャリアの比較結果がCSIとして送信される。また、このフレームフォーマットはCSI受信装置でも既知である。図16に示す例では、フレームの前半部分(401)にサブキャリア1〜24の比較結果がサブキャリア番号の昇順に配置され、後半部分(402)に前半部分の比較結果に対応させて各サブキャリアのSNR値が配置される。また、図17に示す例では、各サブキャリアの比較結果とSNR値とをそれぞれ一組とし(501〜503)、それらの各組(501〜503)がサブキャリア番号の昇順に配置される。また、図16および図17に示すフレームフォーマットのいずれにおいても、比較結果は、それぞれ‘0’または‘1’の1ビットのデータとなる。
次いで、タイミングt3n+1では、タイミングt3n同様、CSI送信制御部39より、生成タイミング信号がCSIフレーム生成部386に入力される。但し、更新タイミング信号は入力されないため、比較結果メモリ385は更新されない。よって、比較結果メモリ385の内容は図7に示すままである。また、CSI送信制御部39より、CSIフレーム種別として「CSI2」を示す信号がCSIフレーム生成部386に入力されるので、CSIフレーム生成部386は、指示されたCSIフレーム種別に従って、SNR変動量が閾値を超えるサブキャリア5〜9,11,16〜19,22のSNR値からなるCSIフレーム(CSI2)を生成する。これにより、CSI送信装置は、タイミングt3n+1では、SNR変動量が閾値を超えるサブキャリアだけを対象として、CSIをCSI受信装置へフィードバックすることができる。
フレームフォーマットを図18に示す。図18に示す例では、サブキャリア5〜9,11,16〜19,22のSNR値をサブキャリア番号の昇順に並べて配置する。但し、サブキャリア番号は含めない。このように、SNR値をサブキャリア番号の昇順(または降順)に並べることをCSI送信装置とCSI受信装置との間で予め取り決めておくことにより、サブキャリア番号をCSIフレームに含めて送らなくても、各SNR値に対応するサブキャリア番号を両者で共通に認識することができる。よって、サブキャリア番号をCSIフレームに含めて送る必要がなくなるので、CSI2のデータ量を抑えることができる。
次いで、タイミングt3n+2では、タイミングt3n+1と同様の処理が行われ、また、タイミングt3(n+1)では、タイミングt3nと同様の処理が行われる。
次いで、本実施の形態に係るCSI処理部26の構成について図19を用いて説明する。図19に示すように、本実施の形態に係るCSI処理部26は、実施の形態1に係るCSI処理部26(図12)にさらに比較結果メモリ263を備えて構成される。
品質レベル抽出部261は、CSI受信制御部27から受信タイミング信号が入力されるタイミングで、CSI受信制御部27から入力されるCSIフレーム種別に従って、CSI送信装置から受信したCSIフレームからサブキャリア毎のSNR値をCSIとして抽出し、サブキャリア番号と共に回線状態メモリ262へ出力する。また、品質レベル抽出部261は、CSIフレームからサブキャリア毎の比較結果を抽出して、比較結果メモリ263へ出力する。
比較結果メモリ263は、品質レベル抽出部261から入力される比較結果を保持し、CSI受信制御部27より更新タイミング信号が入力されると、保持している比較結果を新たなCSIフレームから抽出された比較結果で更新する。
図19に示すCSI処理部26は、CSIフレーム生成部386の図15に示す動作に対応して、図20に示すように動作する。
図20において、まず、タイミングt3nでは、CSI受信制御部27より、受信タイミング信号が品質レベル抽出部261に入力される。また、CSI受信制御部27より、CSIフレーム種別として「CSI1+CSI2」を示す信号が品質レベル抽出部261に入力される。よって、品質レベル抽出部261は、図16または図17に示すCSIフレーム、すなわち、サブキャリア1〜24のすべてのサブキャリアの比較結果とSNR値とを含むCSIフレーム(CSI1+CSI2)を受け取る。そして、品質レベル抽出部261は、CSIフレームからサブキャリア1〜24の各々の比較結果とSNR値とを抽出し、比較結果を比較結果メモリ263へ出力すると共に、SNR値にサブキャリア番号を付加して回線状態メモリ262へ出力する。回線状態メモリ262は、全サブキャリアのSNR値を更新する。
また、タイミングt3nでは、更新タイミング信号が比較結果メモリ263に入力されるため、比較結果メモリ263は、保持している比較結果を、タイミングt3nで抽出された比較結果で更新する。この処理により、タイミングt3nでの、CSI送信装置の比較結果メモリ385の内容とCSI受信装置の比較結果メモリ263の内容とを同期させることができる。
次いで、タイミングt3n+1では、タイミングt3n同様、CSI受信制御部27より、受信タイミング信号が品質レベル抽出部261に入力される。また、CSI受信制御部27より、CSIフレーム種別として「CSI2」を示す信号が品質レベル抽出部261に入力される。但し、比較結果メモリ263へは更新タイミング信号が入力されない。よって、タイミングt3n+1では、比較結果メモリ263は更新されない。
品質レベル抽出部261は、図18に示すCSIフレーム、すなわち、SNR変動量が閾値を超えるサブキャリア5〜9,11,16〜19,22のSNR値(つまり、比較結果が‘0’のSNR値)のみからなるCSIフレーム(CSI2)を受け取る。そして、品質レベル抽出部261は、CSI2からサブキャリア5〜9,11,16〜19,22の各々のSNR値を抽出して、さらに比較結果メモリ263を参照して比較結果が‘0’のサブキャリアのサブキャリア番号を比較結果メモリ263から取得する。そして、品質レベル抽出部261は、抽出したSNR値に、それぞれ対応するサブキャリア番号を付加して回線状態メモリ262へ出力する。
上記のようにCSI2におけるSNR値の配置順序はサブキャリア番号の昇順(または降順)に予め設定されているため、CSI2にサブキャリア番号が含まれていなくても、品質レベル抽出部261は、比較結果メモリ263を参照することにより、各SNR値がどのサブキャリアのSNR値であるかを認識することができる。また、CSI2によってサブキャリア番号を伝送する必要がなくなるため、フィードバック情報のデータ量を削減することができる。
回線状態メモリ262は、品質レベル抽出部261から入力されたサブキャリア番号に対応するSNR値を更新する。つまり、サブキャリア1〜24のうち、サブキャリア5〜9,11,16〜19,22のSNR値だけを更新する。その結果、タイミングt3n+1での更新後の回線状態メモリ262の状態は図14に示すようになる。この処理により、タイミングt3n+1での、CSI送信装置の回線状態メモリ382の内容とCSI受信装置の回線状態メモリ262の内容とを同期させることができる。
次いで、タイミングt3n+2では、タイミングt3n+1と同様の処理が行われ、また、タイミングt3(n+1)では、タイミングt3nと同様の処理が行われる。
このように、本実施の形態によれば、各サブキャリアの比較結果を1ビットで伝送することで、比較結果をCSI送信装置とCSI受信装置とで共有することができ、CSI2においてSNR値毎のサブキャリア番号を伝送する必要がなくなるため、実施の形態1に比べて、さらにフィードバック情報のデータ量を削減することができる。よって、実施の形態2は、1OFDMシンボルに含まれるサブキャリア数(またはセグメント数)が多くなるほど有効である。
(実施の形態3)
マルチパス環境は、そのほとんどが送信局と受信局との間に障害物が存在するNLOS(Non line of sight)環境であり、各遅延波がレイリー変動することが知られている。また遅延波の遅延時間がシンボル時間に比べて大きくなると、その特性が周波数選択性を持つ。このような周波数選択性レイリーフェージング伝送路における、サブキャリア毎のSNRに対する累積分布を以下に示す。
マルチパス環境は、そのほとんどが送信局と受信局との間に障害物が存在するNLOS(Non line of sight)環境であり、各遅延波がレイリー変動することが知られている。また遅延波の遅延時間がシンボル時間に比べて大きくなると、その特性が周波数選択性を持つ。このような周波数選択性レイリーフェージング伝送路における、サブキャリア毎のSNRに対する累積分布を以下に示す。
図21は、周波数選択性レイリーフェージング伝送路における、平均SNR=30dBの場合の、サブキャリア毎のSNRの正規化した累積分布を示すグラフである。601は、全サブキャリアのSNRの正規化累積分布であり、602は、単位時間当たりの変動量が1dB未満であったサブキャリアのSNRの正規化累積分布であり、603は、単位時間当たりの変動量が1dB以上であったサブキャリアのSNRの正規化累積分布である。
図21より、単位時間あたりのSNR値の変動量が1dB以上となるサブキャリアは、そのサブキャリアのSNR値が分布する領域のうち比較的小さいSNR値の領域に分布することが分かる。一方、単位時間あたりのSNR値の変動量が1dB未満となるサブキャリアは、そのサブキャリアのSNR値が分布する領域のうち比較的大きいSNR値の領域に分布することが分かる。よって、全サブキャリアに渡って(周波数領域で)平均したSNR値(平均SNR)に基づいて閾値を設定し、各サブキャリアのSNR値とその閾値とを比較することにより、単位時間当たりのSNR値の変動量が大きいサブキャリアのグループと、単位時間当たりのSNR値の変動量が小さいサブキャリアのグループとに分けることができる。
そこで、本実施の形態では、図22に示すように、平均SNRに基づいて設定した閾値と各サブキャリアのSNR値とを比較して、OFDMシンボルを構成する複数のサブキャリア(ここでは、サブキャリア1〜24)をSNR変動量が大きいサブキャリアとSNR
変動量が小さいサブキャリアとに分ける。
変動量が小さいサブキャリアとに分ける。
本実施の形態に係るCSI処理部38の構成について図23を用いて説明する。図23に示すように、本実施の形態に係るCSI処理部38は、実施の形態1に係るCSI処理部38(図3)と比べて、瞬時変動測定部383がなく、閾値算出部387をさらに備えて構成される。
閾値算出部387は、回線状態メモリ382に記憶されているサブキャリア毎のSNR値を全サブキャリアに渡って平均して平均SNRを求め、その平均SNRを用いて比較部384の閾値を設定する。閾値算出部387の詳細については後述する。
比較部384は、閾値算出部387で算出される閾値と回線状態メモリ382に記憶されているサブキャリア毎のSNR値とを比較する。
比較結果メモリ385は、比較部384での比較結果をサブキャリア毎に記憶し保持する。比較結果メモリ385の記憶内容は、CSI送信制御部39より入力される更新タイミング信号に従って更新される。
次いで、図23に示す閾値算出部387の詳細について図24を用いて説明する。図24に示すように、閾値算出部387は、対数/線形変換部3871、周波数平均部3872、時間フィルタ部3873、線形/対数変換部3874、およびオフセット付加部3875を備える。
対数/線形(Log-linear)変換部3871は、回線状態メモリ382から入力されるサブキャリア毎のSNR値γm,kをdB値から真値のSNR値Γm,kに変換する。なお、入力されるサブキャリア毎のSNR値がもともと真値であれば、この対数/線形変換部3871は不要である。
周波数平均部3872は、以下の式(2)に従って、サブキャリア毎のSNR値(真値)Γm,kを全サブキャリア1〜24に渡って平均して、周波数領域におけるSNRの平均値(平均SNR)を算出する。この例では、SNRの平均値を求めているが、中央値を求めてもよい。
時間フィルタ部3873は、平均SNR(真値)に対して、時間方向のフィルタリング(時間フィルタリング)を行う。平均SNRに対して時間フィルタリングを行うことにより、伝送路の瞬時変動に対しては追従しないが、短区間変動(シャドーイング変動)に対して追従する平均SNRを得ることができる。また、そのような平均SNRが得られるような時定数を時間フィルタ部3873に設定する。よって、通信帯域に渡って十分な周波数選択性が得られる伝送路状況では、時間フィルタリングすることなく、周波数領域で求めたSNRの平均値または中央値をそのまま使用してもよい。また、時間フィルタリングとしては、過去全サブキャリアにわたる平均SNR(真値)の移動平均処理を行ってもよいし、FIRフィルタやIIRフィルタを利用してもよい。なお、フィルタの時定数は、短区間変動(シャドーイング変動)の速度よりも小さく設定する。また、最も簡易な構成では、例えば、時間フィルタ部3873を以下の式(3)に従って構成してもよい。
線形/対数(linear-Log)変換部3874は、時間フィルタリングされた平均SNR値(真値)をdB値の平均SNR値に変換する。
オフセット付加部3875は、dB値の平均SNR値に対してオフセット値を加える。これにより、比較部384において使用される閾値が算出される。よって、閾値は以下の式(4)で表される。なお、閾値算出部387は、オフセット付加部387を備えない構成を採ることも可能である。
そして、比較部384は、サブキャリア毎のSNR値と閾値とを比較し、その比較結果を比較結果メモリ385へ書き込む。比較結果メモリ385への書き込みは以下のようにして行われる。
図22に示す例の場合、比較部384では、サブキャリア毎のSNR値と閾値との比較の結果、サブキャリア1〜4,10,12〜15,20,21,23,24のSNR値が閾値以上と判定され、サブキャリア5〜9,11,16〜19,22のSNR値が閾値未満と判定される。比較結果は、図7に示すようにして比較結果メモリ385に格納される。本実施の形態では、図7において‘1’はSNR値が閾値以上であると判定されたことを示し、‘0’はSNR値が閾値未満であると判定されたことを示す。比較結果メモリ385の更新は、CSI送信制御部39より更新タイミング信号が入力されるタイミングで行われる。
CSIフレーム生成部386は、CSI送信制御部39より生成タイミング信号が入力されるタイミングで、CSI送信制御部39から入力されるCSIフレーム種別と比較結果メモリ385に記憶されている図7に示す比較結果とに応じて、CSIをCSI受信装置へフィードバックするサブキャリアをサブキャリア1〜24の中から選択してCSIフレームを生成する。CSIフレーム生成部386は、図15に示すように動作する。
すなわち、まず、タイミングt3nでは、CSI送信制御部39より、生成タイミング信号がCSIフレーム生成部386に入力される。また、同時に、更新タイミング信号が比較結果メモリ385に入力されるため、比較結果メモリ385の内容が、比較部384で新たに得られた比較結果で更新される。また、このとき比較部384で使用される閾値は、タイミングt3nで閾値算出部387により新たに算出された閾値である。今、更新後の比較結果メモリ385の内容が図7に示すようになったものとする。また、CSI送信制御部39より、CSIフレーム種別として「CSI1+CSI2」を示す信号がCSIフレーム生成部386に入力されるので、CSIフレーム生成部386は、指示されたCSIフレーム種別に従って、サブキャリア1〜24のすべてのサブキャリアのSNR値
を含むCSIフレーム(CSI1+CSI2)を生成する。フレームフォーマットは図9に示したとおりである。
を含むCSIフレーム(CSI1+CSI2)を生成する。フレームフォーマットは図9に示したとおりである。
次いで、タイミングt3n+1では、タイミングt3n同様、CSI送信制御部39より、生成タイミング信号がCSIフレーム生成部386に入力される。但し、更新タイミング信号は入力されないため、比較結果メモリ385は更新されない。よって、比較結果メモリ385の内容は図7に示すままである。また、新たな閾値も算出されない。また、CSI送信制御部39より、CSIフレーム種別として「CSI2」を示す信号がCSIフレーム生成部386に入力されるので、CSIフレーム生成部386は、指示されたCSIフレーム種別に従って、SNR値が閾値未満のサブキャリア5〜9,11,16〜19,22のSNR値からなるCSIフレーム(CSI2)を生成する。これにより、CSI送信装置は、タイミングt3n+1では、SNR値が閾値未満のサブキャリアだけを対象として、CSIをCSI受信装置へフィードバックすることができる。フレームフォーマットは図18に示したとおりである。
次いで、タイミングt3n+2では、タイミングt3n+1と同様の処理が行われ、また、タイミングt3(n+1)では、タイミングt3nと同様の処理が行われる。
以上の動作をフロー図で示すと図25のようになる。すなわち、ST(ステップ)701において生成タイミング信号が入力されるか否か判断され、生成タイミング信号が入力された場合(ST701:YES)は、ST702において更新タイミング信号が入力されるか否か判断される。そして、更新タイミング信号が入力された場合(ST702:YES)は、比較結果メモリが更新された後ST704へ進み、更新タイミング信号が入力されない場合(ST702:NO)は、比較結果メモリが更新されることなくST704へ進む。ST704では、CSIフレーム種別が判断される。つまり、CSIフレーム種別として「CSI1+CSI2」を示す信号が入力された場合は、ST705において、サブキャリア1〜24のすべてのサブキャリアのSNR値を含むCSIフレーム(CSI1+CSI2)が生成される。一方、CSIフレーム種別として「CSI2」を示す信号が入力された場合は、ST706において、SNR値が閾値未満のサブキャリア5〜9,11,16〜19,22のSNR値からなるCSIフレーム(CSI2)が生成される。
次いで、本実施の形態に係るCSI処理部26の構成について図26を用いて説明する。図26に示すように、本実施の形態に係るCSI処理部26は、実施の形態2に係るCSI処理部26(図19)にさらに閾値算出部264および比較部265を備えて構成される。閾値算出部264および比較部265は、CSI送信装置の閾値算出部387および比較部384と同一の構成を採り(図23および図24)、その動作も上記同様となるため説明を省略する。
図26に示すCSI処理部26は、図23に示すCSIフレーム生成部386の動作に対応して、図20に示すように動作する。
すなわち、まず、タイミングt3nでは、CSI受信制御部27より、受信タイミング信号が品質レベル抽出部261に入力される。また、CSI受信制御部27より、CSIフレーム種別として「CSI1+CSI2」を示す信号が品質レベル抽出部261に入力される。よって、品質レベル抽出部261は、図9に示すCSIフレーム、すなわち、サブキャリア1〜24のすべてのサブキャリアのSNR値を含むCSIフレーム(CSI1+CSI2)を受け取る。そして、品質レベル抽出部261は、CSIフレームからサブキャリア1〜24の各々のSNR値を抽出し、対応するサブキャリア番号を付加して回線状態メモリ262へ出力する。回線状態メモリ262は、全サブキャリアのSNR値を更新する。
また、タイミングt3nでは、更新タイミング信号が比較結果メモリ263に入力されるため、比較結果メモリ263は、保持している比較結果を、比較部265によってタイミングt3nおいて得られる比較結果で更新する。また、このとき比較部265で使用される閾値は、タイミングt3nで閾値算出部264により新たに算出された閾値である。閾値算出部264での閾値の算出方法は、CSI送信装置の閾値算出部387と同一の方法を用いる。この処理により、タイミングt3nでの、CSI送信装置の比較結果メモリ385の内容とCSI受信装置の比較結果メモリ263の内容とを同期させることができる。
次いで、タイミングt3n+1では、タイミングt3n同様、CSI受信制御部27より、受信タイミング信号が品質レベル抽出部261に入力される。また、CSI受信制御部27より、CSIフレーム種別として「CSI2」を示す信号が品質レベル抽出部261に入力される。但し、比較結果メモリ263へは更新タイミング信号が入力されない。よって、タイミングt3n+1では、比較結果メモリ263は更新されず、比較結果メモリ263の状態は、t3nで更新された状態のままとなる。また、新たな閾値も算出されない。
品質レベル抽出部261は、図18に示すCSIフレーム、すなわち、SNR値が閾値未満のサブキャリア5〜9,11,16〜19,22のSNR値(つまり、比較結果が‘0’のSNR値)のみからなるCSIフレーム(CSI2)を受け取る。そして、品質レベル抽出部261は、CSI2からサブキャリア5〜9,11,16〜19,22の各々のSNR値を抽出して、さらに比較結果メモリ263を参照して比較結果が‘0’のサブキャリアのサブキャリア番号を比較結果メモリ263から取得する。そして、品質レベル抽出部261は、抽出したSNR値に、それぞれ対応するサブキャリア番号を付加して回線状態メモリ262へ出力する。
図18に示す例では、サブキャリア5〜9,11,16〜19,22のSNR値をサブキャリア番号の昇順に並べて配置する。但し、サブキャリア番号は含めない。このように、SNR値をサブキャリア番号の昇順(または降順)に並べることをCSI送信装置とCSI受信装置との間で予め取り決めておくことにより、サブキャリア番号をCSIフレームに含めて送らなくても、各SNR値に対応するサブキャリア番号を両者で共通に認識することができる。よって、サブキャリア番号をCSIフレームに含めて送る必要がなくなるので、CSI2のデータ量を抑えることができる。
回線状態メモリ262は、品質レベル抽出部261から入力されたサブキャリア番号に対応するSNR値を更新する。つまり、サブキャリア1〜24のうち、サブキャリア5〜9,11,16〜19,22のSNR値だけを更新する。その結果、タイミングt3n+1での更新後の回線状態メモリ262の状態は図14に示すようになる。この処理により、タイミングt3n+1での、CSI送信装置の回線状態メモリ382の内容とCSI受信装置の回線状態メモリ262の内容とを同期させることができる。
次いで、タイミングt3n+2では、タイミングt3n+1と同様の処理が行われ、また、タイミングt3(n+1)では、タイミングt3nと同様の処理が行われる。
以上の動作をフロー図で示すと図27のようになる。すなわち、ST801において受信タイミング信号が入力されるか否か判断され、受信タイミング信号が入力された場合(ST801:YES)は、ST802においてCSIフレーム種別が判断される。つまり、CSIフレーム種別として「CSI1+CSI2」を示す信号が入力された場合は、ST803において、全サブキャリアの回線状態(すなわち、サブキャリア1〜24のSN
R値)が更新される。一方、CSIフレーム種別として「CSI2」を示す信号が入力された場合は、ST804において、CSI2の回線状態(すなわち、SNR値が閾値未満のサブキャリア5〜9,11,16〜19,22のSNR値)が更新される。次いで、ST805において、更新タイミング信号が入力されるか否か判断される。そして、更新タイミング信号が入力された場合(ST805:YES)は、比較結果メモリが更新される。一方、更新タイミング信号が入力されない場合(ST805:NO)は、ST801に戻って、再び、受信タイミング信号が入力されるか否か判断される。
R値)が更新される。一方、CSIフレーム種別として「CSI2」を示す信号が入力された場合は、ST804において、CSI2の回線状態(すなわち、SNR値が閾値未満のサブキャリア5〜9,11,16〜19,22のSNR値)が更新される。次いで、ST805において、更新タイミング信号が入力されるか否か判断される。そして、更新タイミング信号が入力された場合(ST805:YES)は、比較結果メモリが更新される。一方、更新タイミング信号が入力されない場合(ST805:NO)は、ST801に戻って、再び、受信タイミング信号が入力されるか否か判断される。
このように、本実施の形態によれば、CSI受信装置においても、CSI送信装置と同様に、閾値を算出し、その算出した閾値と各サブキャリアのSNR値とを比較するため、CSI送信装置からCSI受信装置へフィードバックするCSIフレームにサブキャリア番号およびサブキャリア毎の比較結果を含める必要がなくなるので、実施の形態1および2に比べて、さらにフィードバック情報のデータ量を削減することができる。
ここで、上述したように、マルチパス環境は、そのほとんどが送信局と受信局との間に障害物が存在するNLOS(Non line of sight)環境であり、各遅延波がレイリー変動することが知られている。また遅延波の遅延時間がシンボル時間に比べて大きくなると、その特性が周波数選択性を持つ。このような周波数選択性レイリーフェージング伝送路における、サブキャリア毎のSNRに対する単位時間当たりの変動量のヒストグラムを以下に示す。
図28は、周波数選択性レイリーフェージング伝送路における、平均SNR=30dBの場合の、サブキャリア毎のSNRの出現回数の分布を示すグラフである。701は、全サブキャリアのSNR値の出現回数の分布であり、702は、単位時間当たりの変動量が1dB未満であったサブキャリアのSNR値の出現回数の分布であり、703は、単位時間当たりの変動量が1dB以上であったサブキャリアのSNR値の出現回数の分布である。
図28より、全サブキャリアのうち、単位時間当たりのSNR値の変動量が1dB未満であるサブキャリアがほとんどである。このことは、フィードバック周期を大きくとることが可能なサブキャリアの数が多いことを示し、よって、本発明によりフィードバック情報のデータ量が削減される効果が大きいことを示す。例えば、上記従来技術における最大移動速度で比べた場合、上記従来技術では、全てのサブキャリアのCSIを時間変動量の大きいサブキャリアに合わせて毎回フィードバックしていた。これに対し、本発明では、上述のように、時間変動量の大きい(つまり、SNR値の小さい)サブキャリアのみCSIを毎回フィードバックし、時間変動量の小さい(つまり、SNR値の大きい)サブキャリアについてはCSIのフィードバックを毎回行わない。よって、本発明では、フィードバック情報のデータ量を削減することができる。
(実施の形態4)
本実施の形態は、OFDMシンボルを構成する複数のサブキャリア(ここでは、サブキャリア1〜24)を、CSIフレームサイズに応じて複数のグループに分類する点において実施の形態3と相違する。
本実施の形態は、OFDMシンボルを構成する複数のサブキャリア(ここでは、サブキャリア1〜24)を、CSIフレームサイズに応じて複数のグループに分類する点において実施の形態3と相違する。
本実施の形態に係るCSI処理部38の構成について図29を用いて説明する。図29に示すように、本実施の形態に係るCSI処理部38は、実施の形態1に係るCSI処理部38(図3)と比べて、瞬時変動測定部383、比較部384および比較結果メモリ385がなく、分類部388および分類結果メモリ389をさらに備えて構成される。
分類部388は、回線状態メモリ382に記憶されているサブキャリア毎のSNR値を
、CSIフレームサイズ情報にて示されるCSIフレームサイズに応じて複数のグループに分類する。分類部388は、CSIフレームサイズが小さいほど、1つのCSIフレームに含めることができるCSIのデータ量が少なくなるため、より多くのグループに分類する。また、分類部388は、各サブキャリアのSNR値が大きい順、または、小さい順に各サブキャリアを複数のグループに分類する。分類の具体例については後述する。
、CSIフレームサイズ情報にて示されるCSIフレームサイズに応じて複数のグループに分類する。分類部388は、CSIフレームサイズが小さいほど、1つのCSIフレームに含めることができるCSIのデータ量が少なくなるため、より多くのグループに分類する。また、分類部388は、各サブキャリアのSNR値が大きい順、または、小さい順に各サブキャリアを複数のグループに分類する。分類の具体例については後述する。
分類結果メモリ389は、分類部388での分類結果をサブキャリア毎に記憶し保持する。分類結果メモリ389の記憶内容は、CSI送信制御部39より入力される更新タイミング信号に従って更新される。
次いで、分類部388での分類の具体例について図30を用いて説明する。ここでは、CSIフレームサイズが8つのサブキャリアのSNR値を送信可能なサイズであり、サブキャリア1〜24を3つのグループに分類する場合を一例として説明する。
各サブキャリア1〜24のSNRが図30に示すようになる場合、分類部388は、サブキャリア1〜24を、SNR値が大きい順(すなわち、SNR値の変動量が小さい順)に、グループ1,2,3の3つのグループに分類する。なお、分類部388は、サブキャリア1〜24を、SNR値が小さい順(すなわち、SNR値の変動量が大きい順)に、グループ3,2,1の3つのグループに分類してもよい。その結果、サブキャリア1,3,4,10,12,14,21,23はグループ1に、サブキャリア2,5,6,9,13,15,20,24はグループ2に、サブキャリア7,8,11,16,17,18,19,22はグループ3に分類される。この分類結果は、図31に示すようにして分類結果メモリ389に格納される。分類結果メモリ389の更新は、CSI送信制御部39より更新タイミング信号が入力されるタイミングで行われる。
CSIフレーム生成部386は、CSI送信制御部39より生成タイミング信号が入力されるタイミングで、CSI送信制御部39から入力されるCSIフレーム種別と分類結果メモリ389に記憶されている図31に示す分類結果とに応じて、CSIをCSI受信装置へフィードバックするサブキャリアをサブキャリア1〜24の中から選択してCSIフレームを生成する。CSIフレーム生成部386は、図32に示すように動作する。図32に示す例では、CSI送信装置は、上記分類結果に応じて、3種類のCSIフレームを周期的にCSI受信装置へフィードバックする。CSI1〜CSI3の3種類のCSIフレームのうち、CSI1はグループ1(サブキャリア1,3,4,10,12,14,21,23)のSNR値からなるCSIフレームであり、CSI2はグループ2(サブキャリア2,5,6,9,13,15,20,24)のSNR値からなるCSIフレームであり、CSI3はグループ3(サブキャリア7,8,11,16,17,18,19,22)のSNR値からなるCSIフレームである。
図32において、まず、タイミングt4nでは、CSI送信制御部39より、生成タイミング信号がCSIフレーム生成部386に入力される。また、同時に、更新タイミング信号が分類結果メモリ389に入力されるため、分類結果メモリ389の内容が、分類部388で新たに得られた分類結果で更新される。今、更新後の分類結果メモリ389の内容が図31に示すようになったものとする。また、CSI送信制御部39より、CSIフレーム種別として「CSI1+CSI2+CSI3」を示す信号がCSIフレーム生成部386に入力されるので、CSIフレーム生成部386は、指示されたCSIフレーム種別に従って、サブキャリア1〜24のすべてのサブキャリアのSNR値を含むCSIフレーム(CSI1+CSI2+CSI3)を生成する。なお、フレームフォーマットは図9に示したとおりである。
次いで、タイミングt4n+1では、タイミングt4n同様、CSI送信制御部39よ
り、生成タイミング信号がCSIフレーム生成部386に入力される。但し、更新タイミング信号は分類結果メモリ389に入力されないため、分類結果メモリ389は更新されない。よって、分類結果メモリ389の内容は図31に示すままである。また、CSI送信制御部39より、CSIフレーム種別として「CSI3」を示す信号がCSIフレーム生成部386に入力されるので、CSIフレーム生成部386は、指示されたCSIフレーム種別に従って、グループ3のサブキャリア7,8,11,16,17,18,19,22のSNR値からなるCSIフレーム(CSI3)を生成する。これにより、CSI送信装置は、タイミングt4n+1では、SNR値が最も小さい(すなわち、SNR変動量が最も大きい)グループ3のサブキャリアだけを対象として、CSIをCSI受信装置へフィードバックすることができる。なお、フレームフォーマットは、図18と同様、図33に示すようにする。
り、生成タイミング信号がCSIフレーム生成部386に入力される。但し、更新タイミング信号は分類結果メモリ389に入力されないため、分類結果メモリ389は更新されない。よって、分類結果メモリ389の内容は図31に示すままである。また、CSI送信制御部39より、CSIフレーム種別として「CSI3」を示す信号がCSIフレーム生成部386に入力されるので、CSIフレーム生成部386は、指示されたCSIフレーム種別に従って、グループ3のサブキャリア7,8,11,16,17,18,19,22のSNR値からなるCSIフレーム(CSI3)を生成する。これにより、CSI送信装置は、タイミングt4n+1では、SNR値が最も小さい(すなわち、SNR変動量が最も大きい)グループ3のサブキャリアだけを対象として、CSIをCSI受信装置へフィードバックすることができる。なお、フレームフォーマットは、図18と同様、図33に示すようにする。
次いで、タイミングt4n+2では、タイミングt4n+1同様、CSI送信制御部39より生成タイミング信号がCSIフレーム生成部386に入力されるが、更新タイミング信号は分類結果メモリ389に入力されないため、分類結果メモリ389は更新されない。よって、分類結果メモリ389の内容は図31に示すままである。また、CSI送信制御部39より、CSIフレーム種別として「CSI2+CSI3」を示す信号がCSIフレーム生成部386に入力されるので、CSIフレーム生成部386は、指示されたCSIフレーム種別に従って、グループ2のサブキャリア2,5,6,9,13,15,20,24のSNR値、および、グループ3のサブキャリア7,8,11,16,17,18,19,22のSNR値からなるCSIフレーム(CSI2+CSI3)を生成する。これにより、CSI送信装置は、タイミングt4n+2では、グループ2および3のサブキャリアだけを対象として、CSIをCSI受信装置へフィードバックすることができる。なお、フレームフォーマットは、図18および図33と同様にする。
次いで、タイミングt4n+3では、タイミングt4n+1と同様の処理が行われ、また、タイミングt4(n+1)では、タイミングt4nと同様の処理が行われる。よって、図32に示す例では、CSI1の送信周期(フィードバック周期)107は、CSI3の送信周期(フィードバック周期)105の4倍になり、CSI2の送信周期(フィードバック周期)106は、CSI3の送信周期105の2倍になる。また、CSI1の送信周期107は、CSI2の送信周期106の2倍になる。このように、CSI1および2の送信周期を、CSI3の送信周期の整数倍にすることにより、すべてのサブキャリアのCSIをフィードバックする際(図32では、タイミングt4n、t4(n+1))に、CSIを1つのフレームにまとめて送信することができるため、ヘッダ情報などを共通化することができ、その結果、フィードバック情報の送信に必要なデータ量を低減することができる。
次いで、本実施の形態に係るCSI処理部26の構成について図34を用いて説明する。図34に示すように、本実施の形態に係るCSI処理部26は、実施の形態1に係るCSI処理部26(図12)にさらに分類部266および分類結果メモリ267を備えて構成される。
図34に示すCSI処理部26は、図29に示すCSIフレーム生成部386の動作に対応して、図35に示すように動作する。
すなわち、まず、タイミングt4nでは、CSI受信制御部27より、受信タイミング信号が品質レベル抽出部261に入力される。また、CSI受信制御部27より、CSIフレーム種別として「CSI1+CSI2+CSI3」を示す信号が品質レベル抽出部261に入力される。よって、品質レベル抽出部261は、図9に示すCSIフレーム、すなわち、サブキャリア1〜24のすべてのサブキャリアのSNR値を含むCSIフレーム
(CSI1+CSI2+CSI3)を受け取る。そして、品質レベル抽出部261は、CSIフレームからサブキャリア1〜24の各々のSNR値を抽出し、対応するサブキャリア番号を付加して回線状態メモリ262へ出力する。回線状態メモリ262は、全サブキャリアのSNR値を更新する。
(CSI1+CSI2+CSI3)を受け取る。そして、品質レベル抽出部261は、CSIフレームからサブキャリア1〜24の各々のSNR値を抽出し、対応するサブキャリア番号を付加して回線状態メモリ262へ出力する。回線状態メモリ262は、全サブキャリアのSNR値を更新する。
また、タイミングt4nでは、更新タイミング信号が分類結果メモリ267に入力されるため、分類結果メモリ267は、保持している分類結果を、分類部266によってタイミングt4nおいて得られる分類結果で更新する。分類部266での分類方法は、CSI送信装置の分類部388と同一の方法を用いる。この処理により、タイミングt4nでの、CSI送信装置の分類結果メモリ389の内容とCSI受信装置の分類結果メモリ267の内容とを同期させることができる。
次いで、タイミングt4n+1では、タイミングt4n同様、CSI受信制御部27より、受信タイミング信号が品質レベル抽出部261に入力される。また、CSI受信制御部27より、CSIフレーム種別として「CSI3」を示す信号が品質レベル抽出部261に入力される。但し、分類結果メモリ267へは更新タイミング信号が入力されない。よって、タイミングt4n+1では、分類結果メモリ267は更新されず、分類結果メモリ267の状態は、t4nで更新された状態のままとなる。
品質レベル抽出部261は、図33に示すCSIフレーム、すなわち、グループ3のサブキャリア7,8,11,16,17,18,19,22のSNR値からなるCSIフレーム(CSI3)を受け取る。そして、品質レベル抽出部261は、CSI3からサブキャリア7,8,11,16,17,18,19,22の各々のSNR値を抽出し、さらに分類結果メモリ267を参照してグループ3のサブキャリアのサブキャリア番号を分類結果メモリ267から取得する。そして、品質レベル抽出部261は、抽出したSNR値に、それぞれ対応するサブキャリア番号を付加して回線状態メモリ262へ出力する。
図33に示す例では、グループ3のサブキャリア7,8,11,16,17,18,19,22のSNR値をサブキャリア番号の昇順に並べて配置する。但し、サブキャリア番号は含めない。このように、SNR値をサブキャリア番号の昇順(または降順)に並べることをCSI送信装置とCSI受信装置との間で予め取り決めておくことにより、サブキャリア番号をCSIフレームに含めて送らなくても、各SNR値に対応するサブキャリア番号を両者で共通に認識することができる。よって、サブキャリア番号をCSIフレームに含めて送る必要がなくなるので、CSI3のデータ量を抑えることができる。
回線状態メモリ262は、品質レベル抽出部261から入力されたサブキャリア番号に対応するSNR値を更新する。つまり、サブキャリア1〜24のうち、サブキャリア7,8,11,16,17,18,19,22のSNR値だけを更新する。その結果、タイミングt4n+1での更新後の回線状態メモリ262の状態は図36に示すようになる。この処理により、タイミングt4n+1での、CSI送信装置の回線状態メモリ382の内容とCSI受信装置の回線状態メモリ262の内容とを同期させることができる。
次いで、タイミングt4n+2では、CSI受信制御部27より、受信タイミング信号が品質レベル抽出部261に入力される。また、CSI受信制御部27より、CSIフレーム種別として「CSI2+CSI3」を示す信号が品質レベル抽出部261に入力される。但し、分類結果メモリ267へは更新タイミング信号が入力されない。よって、タイミングt4n+2では、分類結果メモリ267は更新されず、分類結果メモリ267の状態は、t4nで更新された状態のままとなる。
品質レベル抽出部261は、図33と同様のフレームフォーマットをとるCSIフレー
ム、すなわち、グループ2のサブキャリア2,5,6,9,13,15,20,24のSNR値、および、グループ3のサブキャリア7,8,11,16,17,18,19,22のSNR値からなるCSIフレーム(CSI2+CSI3)を受け取る。そして、品質レベル抽出部261は、CSI2からサブキャリア2,5,6,9,13,15,20,24の各々のSNR値を抽出するとともに、CSI3からサブキャリア7,8,11,16,17,18,19,22の各々のSNR値を抽出し、さらに分類結果メモリ267を参照してグループ2および3のサブキャリアのサブキャリア番号を分類結果メモリ267から取得する。そして、品質レベル抽出部261は、抽出したSNR値に、それぞれ対応するサブキャリア番号を付加して回線状態メモリ262へ出力する。
ム、すなわち、グループ2のサブキャリア2,5,6,9,13,15,20,24のSNR値、および、グループ3のサブキャリア7,8,11,16,17,18,19,22のSNR値からなるCSIフレーム(CSI2+CSI3)を受け取る。そして、品質レベル抽出部261は、CSI2からサブキャリア2,5,6,9,13,15,20,24の各々のSNR値を抽出するとともに、CSI3からサブキャリア7,8,11,16,17,18,19,22の各々のSNR値を抽出し、さらに分類結果メモリ267を参照してグループ2および3のサブキャリアのサブキャリア番号を分類結果メモリ267から取得する。そして、品質レベル抽出部261は、抽出したSNR値に、それぞれ対応するサブキャリア番号を付加して回線状態メモリ262へ出力する。
回線状態メモリ262は、品質レベル抽出部261から入力されたサブキャリア番号に対応するSNR値を更新する。つまり、サブキャリア1〜24のうち、グループ2のサブキャリア2,5,6,9,13,15,20,24のSNR値、および、グループ3のサブキャリア7,8,11,16,17,18,19,22のSNR値だけを更新する。その結果、タイミングt4n+2での更新後の回線状態メモリ262の状態は図37に示すようになる。この処理により、タイミングt4n+2での、CSI送信装置の回線状態メモリ382の内容とCSI受信装置の回線状態メモリ262の内容とを同期させることができる。
次いで、タイミングt4n+3では、タイミングt4n+1と同様の処理が行われ、また、タイミングt4(n+1)では、タイミングt4nと同様の処理が行われる。
このように、本実施の形態によれば、OFDMシンボルを構成する複数のサブキャリアをCSIフレームサイズに応じて複数のグループに分類するため、CSIフレームサイズが固定または数種類に限定され予め決まっている通信システムにおいて、伝送路特性の時間変動量に応じてCSIのフィードバック周期を複数段階に渡って変化させることができる。また、CSI送信装置からCSI受信装置へフィードバックするCSIフレームにサブキャリア番号およびサブキャリアの分類結果を含める必要がないので、実施の形態3同様、さらにフィードバック情報のデータ量を削減することができる。
なお、本実施の形態において、CSI3にて送信されるSNR値は小さいSNR値であり、よって、CSI3にてSNR値がフィードバックされるグループ3のサブキャリア7,8,11,16,17,18,19,22の伝送レートは低くなる。一方で、CSI3にて送信されるSNR値の変動量は大きいため、CSI3は短い周期でのフィードバックが必要となる。そこで、CSI3にてCSIがフィードバックされるサブキャリアの伝送レートに対してCSI3のオーバーヘッドが大きくなる場合は、CSI3の送信を省くようにしてもよい。つまり、複数のサブキャリアのSNR値(または、SNR値の変動量)を大きさに応じて複数のグループに分類する場合、SNR値が最も小さいグループ(または、SNR値の変動量が最も大きいグループ)のフィードバックを省くようにしてもよい。
(実施の形態5)
本実施の形態は、OFDMシンボルを構成するサブキャリア1〜24のすべてのサブキャリアのCSIを送信するタイミングでは、互いに隣接するサブキャリア間でのSNR値の差分をCSIとして送信し、一部のサブキャリアのCSIを送信するタイミングでは、同一サブキャリアにおいて互いに異なるタイミング間でのSNR値の差分をCSIとして送信する点において実施の形態4と相違する。以下、実施の形態4との相違点についてのみ説明する。
本実施の形態は、OFDMシンボルを構成するサブキャリア1〜24のすべてのサブキャリアのCSIを送信するタイミングでは、互いに隣接するサブキャリア間でのSNR値の差分をCSIとして送信し、一部のサブキャリアのCSIを送信するタイミングでは、同一サブキャリアにおいて互いに異なるタイミング間でのSNR値の差分をCSIとして送信する点において実施の形態4と相違する。以下、実施の形態4との相違点についてのみ説明する。
まず、本実施の形態に係るCSIフレーム生成部386の動作について再び図32を用いて説明する。
図32において、タイミングt4nでは、CSIフレーム生成部386は、サブキャリア1〜24のすべてのサブキャリアのCSIを含むCSIフレーム(CSI1+CSI2+CSI3)を生成する。タイミングt4nでは、CSIフレーム生成部386は、回線状態メモリ382に保持されている各サブキャリアのSNR値から、互いに隣接するサブキャリア間でのSNR値の差分(差分SNR値)Δγm,4nを求め、これらの差分SNR値からなるCSIフレーム(CSI1+CSI2+CSI3)を生成する。タイミングt4nでのフレームフォーマットを図38に示す。つまり、タイミングt4nでは、サブキャリア1のSNR値に続いて、互いに隣接するサブキャリア間での差分SNR値がCSIとして送信される。また、タイミングt4nでの差分SNR値Δγm,4nは以下の式(5)のように表すことができる。なお、式(5)においてγm,4nはm番目のサブキャリアのタイミングt4nにおけるSNR値を対数変換した値(単位[dB])を表す。
次いで、タイミングt4n+1では、CSIフレーム生成部386は、グループ3のサブキャリア7,8,11,16,17,18,19,22において、タイミングt4n+1とタイミングt4nとの間でのSNR値の差分(差分SNR値)Δγm,4n+1を求め、これらの差分SNR値Δγm,4n+1からなるCSIフレーム(CSI3)を生成する。タイミングt4n+1でのフレームフォーマットを図39に示す。また、タイミングt4n+1での差分SNR値Δγm,4n+1は以下の式(6)のように表すことができる。
次いで、タイミングt4n+2では、CSIフレーム生成部386は、グループ2のサブキャリア2,5,6,9,13,15,20,24において、タイミングt4n+2とタイミングt4nとの間でのSNR値の差分(差分SNR値)Δγk,4n+2を求めるとともに、グループ3のサブキャリア7,8,11,16,17,18,19,22において、タイミングt4n+2とタイミングt4n+1との間でのSNR値の差分(差分SNR値)Δγm,4n+2を求め、これらの差分SNR値からなるCSIフレーム(CSI2+CSI3)を生成する。タイミングt4n+2でのフレームフォーマットは、図39と同様にする。また、タイミングt4n+2での差分SNR値Δγk,4n+2およびΔγm,4n+2は以下の式(7),(8)のように表すことができる。なお、式(7)においてγk,4nはk番目のサブキャリアのタイミングt4nにおけるSNR値を対数変換した値(単位[dB])を表す。
次いで、タイミングt4n+3では、タイミングt4n+1と同様の処理が行われ、また、タイミングt4(n+1)では、タイミングt4nと同様の処理が行われる。
次いで、本実施の形態に係る品質レベル抽出部261の動作について再び図35を用いて説明する。本実施の形態に係る品質レベル抽出部261は、CSIフレーム生成部386の動作に対応して、図35に示すように動作する。
すなわち、タイミングt4nでは、品質レベル抽出部261は、図38に示すCSIフレーム(CSI1+CSI2+CSI3)を受け取る。そして、品質レベル抽出部261は、CSIフレームから、サブキャリア1のSNR値、および、互いに隣接するサブキャリア間での差分SNR値Δγm,4nを抽出し、式(9)に示す加算処理を行ってサブキャリア1〜24の各々のSNR値γm,4nを求め、対応するサブキャリア番号を付加して回線状態メモリ262へ出力する。
次いで、タイミングt4n+1では、品質レベル抽出部261は、図33に示すCSIフレーム(CSI3)を受け取る。そして、品質レベル抽出部261は、CSIフレームからグループ3のサブキャリア7,8,11,16,17,18,19,22での差分SNR値Δγm,4n+1を抽出し、式(10)に示す加算処理を行ってサブキャリア7,8,11,16,17,18,19,22の各々のSNR値γm,4n+1を求め、さらに分類結果メモリ267を参照してグループ3のサブキャリアのサブキャリア番号を分類結果メモリ267から取得する。そして、品質レベル抽出部261は、求めたSNR値γm,4n+1に、それぞれ対応するサブキャリア番号を付加して回線状態メモリ262へ出力する。
次いで、タイミングt4n+2では、品質レベル抽出部261は、図39と同様のフレームフォーマットをとるCSIフレーム(CSI2+CSI3)を受け取る。そして、品質レベル抽出部261は、CSIフレームからグループ2のサブキャリア2,5,6,9,13,15,20,24における差分SNR値Δγk,4n+2を抽出するとともに、グループ3のサブキャリア7,8,11,16,17,18,19,22における差分SNR値Δγm,4n+2を抽出する。そして、品質レベル抽出部261は、グループ2については式(11)に示す加算処理を行ってサブキャリア2,5,6,9,13,15,20,24の各々のSNR値γk,4n+2を求めるとともに、グループ3については式(12)に示す加算処理を行ってサブキャリア7,8,11,16,17,18,19,22の各々のSNR値γm,4n+2を求め、さらに分類結果メモリ267を参照してグループ2および3のサブキャリアのサブキャリア番号を分類結果メモリ267から取得する。そして、品質レベル抽出部261は、求めたSNR値γk,4n+2およびγm,4n+2に、それぞれ対応するサブキャリア番号を付加して回線状態メモリ262へ出力する。
次いで、タイミングt4n+3では、タイミングt4n+1と同様の処理が行われ、また、タイミングt4(n+1)では、タイミングt4nと同様の処理が行われる。
このように、本実施の形態によれば、SNR値の差分をCSIとして送信するので、さらにフィードバック情報のデータ量を削減することができる。また、サブキャリア1〜24のすべてのサブキャリアのCSIを送信するタイミングt4nおよびt4(n+1)で
は、互いに隣接するサブキャリア間でのSNR値の差分をCSIとして送信するので、タイミングt4n+1〜t4n+3においてCSI2またはCSI3に伝送誤りが生じても、その誤りがタイミングt4(n+1)以降のCSIに伝搬することを防止できる。
は、互いに隣接するサブキャリア間でのSNR値の差分をCSIとして送信するので、タイミングt4n+1〜t4n+3においてCSI2またはCSI3に伝送誤りが生じても、その誤りがタイミングt4(n+1)以降のCSIに伝搬することを防止できる。
このように本実施の形態では、サブキャリア1〜24のすべてのサブキャリアのCSIを含むCSIフレーム(CSI1+CSI2+CSI3)は伝送誤りの伝搬を防止するために重要なCSIフレームであり、よって、このCSIフレームに伝送誤りが生じないようにすることが重要である。そこで、本実施の形態では、図40に示すように、タイミングt4nおよびt4(n+1)では、図2に示す符号化部41および変調部42が、他のタイミングt4n+1〜t4n+3より符号化率Rを小さくし、変調レベルを小さくして、誤り耐性を高めるようにしてもよい。
(実施の形態6)
本実施の形態は、OFDMシンボルを構成する複数のサブキャリア(ここでは、サブキャリア1〜24)をSNRに基づいて複数のグループに分類する場合に、SNR値が所定の閾値未満のグループのCSIの送信を間引く点において実施の形態4と相違する。なお、以下の説明では、実施の形態4同様、サブキャリア1〜24を3つのグループに分類する場合を一例として説明する。
本実施の形態は、OFDMシンボルを構成する複数のサブキャリア(ここでは、サブキャリア1〜24)をSNRに基づいて複数のグループに分類する場合に、SNR値が所定の閾値未満のグループのCSIの送信を間引く点において実施の形態4と相違する。なお、以下の説明では、実施の形態4同様、サブキャリア1〜24を3つのグループに分類する場合を一例として説明する。
本実施の形態に係るCSI処理部38の構成について図41を用いて説明する。図41において、閾値1,2(閾値1>閾値2)の2つの閾値が、分類部390およびCSI送信制御部39に入力される。なお、図41において、実施の形態4(図29)と同一の構成については同一符号を付し、説明を省略する。
分類部390は、回線状態メモリ382に記憶されているサブキャリア毎のSNR値を閾値1,2と比較し、比較結果に応じて、サブキャリア1〜24を3つのグループに分類する。分類部390は、SNR値が閾値1以上であるサブキャリアをグループ1に、SNR値が閾値2以上かつ閾値1未満であるサブキャリアをグループ2に、SNR値が閾値2未満であるサブキャリアをグループ3に分類する。
分類部390での分類の具体例を図42に示す。各サブキャリア1〜24のSNRが図42に示すようになる場合、分類部390は、サブキャリア1〜24を、閾値1,2に応じて、グループ1,2,3の3つのグループに分類する。その結果、サブキャリア1,2,3,4,10,12,13,14,15,20,21,23,24はグループ1に、サブキャリア5,6,7,9,11,16,17,18,22はグループ2に、サブキャリア8,19はグループ3に分類される。この分類結果は、図43に示すようにして分類結果メモリ389に格納される。
CSIフレーム生成部386は、CSI送信制御部39より生成タイミング信号が入力されるタイミングで、CSI送信制御部39から入力されるCSIフレーム種別と分類結果メモリ389に記憶されている図43に示す分類結果とに応じて、CSIをCSI受信装置へフィードバックするサブキャリアをサブキャリア1〜24の中から選択してCSIフレームを生成する。CSIフレーム生成部386は、図44に示すように動作する。図44に示す例では、CSI送信装置は、上記分類結果に応じて、3種類のCSIフレームを周期的にCSI受信装置へフィードバックする。CSI1〜CSI3の3種類のCSIフレームのうち、CSI1はグループ1(サブキャリア1,2,3,4,10,12,13,14,15,20,21,23,24)のSNR値からなるCSIフレームであり、CSI2はグループ2(サブキャリア5,6,7,9,11,16,17,18,22)のSNR値からなるCSIフレームであり、CSI3はグループ3(サブキャリア8,19)のSNR値からなるCSIフレームである。
また、CSI送信制御部39には、閾値1,2が入力されるとともに、図42に示すフレーム割当閾値(閾値2≦フレーム割当閾値<閾値1)が設定されている。そして、図44に示すようにCSI送信制御部39およびCSIフレーム生成部386が動作して、フレーム割当閾値以下の閾値(すなわち、閾値2)よりSNR値が小さいグループ(すなわち、グループ3)のSNR値からなるCSIフレーム(すなわち、CSI3)の送信が間引かれる。
図44において、まず、タイミングt4nでは、CSI送信制御部39より、生成タイミング信号がCSIフレーム生成部386に入力される。また、同時に、更新タイミング信号が分類結果メモリ389に入力されるため、分類結果メモリ389の内容が、分類部390で新たに得られた分類結果で更新される。今、更新後の分類結果メモリ389の内容が図43に示すようになったものとする。また、CSI送信制御部39より、CSIフレーム種別として「CSI1+CSI2+CSI3」を示す信号がCSIフレーム生成部386に入力されるので、CSIフレーム生成部386は、指示されたCSIフレーム種別に従って、サブキャリア1〜24のすべてのサブキャリアのSNR値を含むCSIフレーム(CSI1+CSI2+CSI3)を生成する。
次いで、タイミングt4n+1では、CSI送信制御部39より、生成タイミング信号がCSIフレーム生成部386に入力される。但し、更新タイミング信号は分類結果メモリ389に入力されないため、分類結果メモリ389は更新されない。よって、分類結果メモリ389の内容は図43に示すままである。また、タイミングt4n+1では、CSI送信制御部39より、CSIフレーム種別を示す信号がCSIフレーム生成部386に入力されない。よって、本実施の形態では、CSIフレーム生成部386は、実施形態4においてタイミングt4n+1で生成されていたCSI3を生成しない。このようにして、本実施の形態では、CSI3の送信が間引かれる。
次いで、タイミングt4n+2では、CSI送信制御部39より生成タイミング信号がCSIフレーム生成部386に入力されるが、更新タイミング信号は分類結果メモリ389に入力されないため、分類結果メモリ389は更新されない。よって、分類結果メモリ389の内容は図43に示すままである。また、CSI送信制御部39より、CSIフレーム種別として「CSI2」を示す信号がCSIフレーム生成部386に入力されるので、CSIフレーム生成部386は、指示されたCSIフレーム種別に従って、グループ2のサブキャリア5,6,7,9,11,16,17,18,22のSNR値からなるCSIフレーム(CSI2)を生成する。つまり、本実施の形態では、CSIフレーム生成部386は、タイミングt4n+2でも、実施形態4においてタイミングt4n+2で生成されていたCSI3を生成しない。
次いで、タイミングt4n+3では、タイミングt4n+1と同様の処理が行われ、また、タイミングt4(n+1)では、タイミングt4nと同様の処理が行われる。このようにしてタイミングt4n+1,t4n+2,t4n+3でのCSI3の送信が行われない結果、図44に示すように、CSI3の送信周期(フィードバック周期)107は、CSI1の送信周期(フィードバック周期)107と同様、CSI2の送信周期(フィードバック周期)106の2倍になる。
次いで、本実施の形態に係るCSI処理部26の構成について図45を用いて説明する。なお、図45において、実施の形態4(図34)と同一の構成については同一符号を付し、説明を省略する。
図45に示すCSI処理部26は、図41に示すCSIフレーム生成部386の動作に
対応して、図46に示すように動作する。
対応して、図46に示すように動作する。
すなわち、まず、タイミングt4nでは、CSI受信制御部27より、受信タイミング信号が品質レベル抽出部261に入力される。また、CSI受信制御部27より、CSIフレーム種別として「CSI1+CSI2+CSI3」を示す信号が品質レベル抽出部261に入力される。よって、品質レベル抽出部261は、サブキャリア1〜24のすべてのサブキャリアのSNR値を含むCSIフレーム(CSI1+CSI2+CSI3)を受け取る。そして、品質レベル抽出部261は、CSIフレームからサブキャリア1〜24の各々のSNR値を抽出し、対応するサブキャリア番号を付加して回線状態メモリ262へ出力する。回線状態メモリ262は、全サブキャリアのSNR値を更新する。
また、タイミングt4nでは、更新タイミング信号が分類結果メモリ267に入力されるため、分類結果メモリ267は、保持している分類結果を、分類部268によってタイミングt4nおいて得られる分類結果で更新する。分類部268での分類方法は、CSI送信装置の分類部390と同一の方法を用いる。この処理により、タイミングt4nでの、CSI送信装置の分類結果メモリ389の内容とCSI受信装置の分類結果メモリ267の内容とを同期させることができる。
次いで、タイミングt4n+1では、CSI受信制御部27より、受信タイミング信号が品質レベル抽出部261に入力される。但し、分類結果メモリ267へは更新タイミング信号が入力されない。よって、タイミングt4n+1では、分類結果メモリ267は更新されず、分類結果メモリ267の状態は、t4nで更新された状態のままとなる。また、タイミングt4n+1では、CSI受信制御部27より、CSIフレーム種別を示す信号が品質レベル抽出部261に入力されない。よって、品質レベル抽出部261は、実施形態4においてタイミングt4n+1で受け取っていたCSI3を受け取らない。
次いで、タイミングt4n+2では、CSI受信制御部27より、受信タイミング信号が品質レベル抽出部261に入力される。また、CSI受信制御部27より、CSIフレーム種別として「CSI2」を示す信号が品質レベル抽出部261に入力される。但し、分類結果メモリ267へは更新タイミング信号が入力されない。よって、タイミングt4n+2では、分類結果メモリ267は更新されず、分類結果メモリ267の状態は、t4nで更新された状態のままとなる。
品質レベル抽出部261は、グループ2のサブキャリア5,6,7,9,11,16,17,18,22のSNR値からなるCSIフレーム(CSI2)を受け取る。そして、品質レベル抽出部261は、CSI2からサブキャリア5,6,7,9,11,16,17,18,22の各々のSNR値を抽出し、さらに分類結果メモリ267を参照してグループ2のサブキャリアのサブキャリア番号を分類結果メモリ267から取得する。そして、品質レベル抽出部261は、抽出したSNR値に、それぞれ対応するサブキャリア番号を付加して回線状態メモリ262へ出力する。
回線状態メモリ262は、品質レベル抽出部261から入力されたサブキャリア番号に対応するSNR値を更新する。つまり、サブキャリア1〜24のうち、グループ2のサブキャリア5,6,7,9,11,16,17,18,22のSNR値だけを更新する。この処理により、タイミングt4n+2での、CSI送信装置の回線状態メモリ382の内容とCSI受信装置の回線状態メモリ262の内容とを同期させることができる。
次いで、タイミングt4n+3では、タイミングt4n+1と同様の処理が行われ、また、タイミングt4(n+1)では、タイミングt4nと同様の処理が行われる。
なお、図44および図45のタイミングt4n+1,t4n+3において、生成タイミング信号および受信タイミング信号がCSIフレーム生成部386および品質レベル抽出部261に入力されないようにしてもよい。
また、閾値2をフレーム割当閾値と兼用してもよい。
このように、本実施の形態によれば、所定の閾値未満のグループのCSIの送信を間引くため、スループットの向上に寄与しないサブキャリア(ここでは、サブキャリア8,19)のフィードバックデータ量を削減することができるので、スループット特性を低減させることなくフィードバックデータ量を削減することができる。
次いで、フレーム割当閾値の設定例について説明する。
<設定例1>
最低受信SNR値または最低受信電力値をフレーム割当閾値として設定する。最低受信SNR値(最低受信電力値)とは、その値を下回るSNR値(電力値)では通信不能なことを示す値である。よって、この最低受信SNR値(最低受信電力値)以下のサブキャリアのCSIをフィードバックしても、そのサブキャリアをデータ送信に利用することはできないからである。
最低受信SNR値または最低受信電力値をフレーム割当閾値として設定する。最低受信SNR値(最低受信電力値)とは、その値を下回るSNR値(電力値)では通信不能なことを示す値である。よって、この最低受信SNR値(最低受信電力値)以下のサブキャリアのCSIをフィードバックしても、そのサブキャリアをデータ送信に利用することはできないからである。
<設定例2>
選択可能な複数の変調方式のうち変調レベルが最も小さい変調方式(すなわち、最もロバストな変調方式)に対応する選択閾値をフレーム割当閾値として設定する。最低受信SNR値を下回るサブキャリアもデータ送信に利用するような通信システムでは、最もロバストな変調方式に対応する選択閾値を下回るサブキャリアは、すべて最もロバストな変調方式で送信するため、CSIを頻繁にフィードバックする必要がないからである。
選択可能な複数の変調方式のうち変調レベルが最も小さい変調方式(すなわち、最もロバストな変調方式)に対応する選択閾値をフレーム割当閾値として設定する。最低受信SNR値を下回るサブキャリアもデータ送信に利用するような通信システムでは、最もロバストな変調方式に対応する選択閾値を下回るサブキャリアは、すべて最もロバストな変調方式で送信するため、CSIを頻繁にフィードバックする必要がないからである。
<設定例3>
CSIとなる値(例えば、SNR値)の時間変動速度に応じてフレーム割当閾値を設定する。例えば、SNR値の時間変動速度は、移動局の移動や周辺物の移動に伴い発生する。また、移動局の移動速度が高くなるほど、CSIのフィードバック周期が短くなる。さらに、本発明では、上記のように、SNR値が小さいほどフィードバック周期を短くする。また、通信システムにおいて許容される最短のフィードバック周期より短い周期でフィードバックすることはできない。そこで、その最短のフィードバック周期を下回るフィードバック周期となってしまうCSIフレームを送信しないために、SNR値の時間変動速度に応じたフレーム割当閾値を設定する。
CSIとなる値(例えば、SNR値)の時間変動速度に応じてフレーム割当閾値を設定する。例えば、SNR値の時間変動速度は、移動局の移動や周辺物の移動に伴い発生する。また、移動局の移動速度が高くなるほど、CSIのフィードバック周期が短くなる。さらに、本発明では、上記のように、SNR値が小さいほどフィードバック周期を短くする。また、通信システムにおいて許容される最短のフィードバック周期より短い周期でフィードバックすることはできない。そこで、その最短のフィードバック周期を下回るフィードバック周期となってしまうCSIフレームを送信しないために、SNR値の時間変動速度に応じたフレーム割当閾値を設定する。
<設定例4>
データの伝送レートに応じてフレーム割当閾値を設定する。例えば、OFDMAシステムのように複数のサブキャリアを複数の移動局に割り当てる通信システムでは、データ伝送レートが高い移動局には多くのサブキャリアが割り当てられ、データ伝送レートが低い移動局にはわずかなサブキャリアしか割り当てられない。そこで、データ伝送レートが高い移動局に対してはフレーム割当閾値を低く設定し、データ伝送レートが低い移動局に対してはフレーム割当閾値を高く設定することにより、CSIがフィードバックされるサブキャリアの数を制御することができる。
データの伝送レートに応じてフレーム割当閾値を設定する。例えば、OFDMAシステムのように複数のサブキャリアを複数の移動局に割り当てる通信システムでは、データ伝送レートが高い移動局には多くのサブキャリアが割り当てられ、データ伝送レートが低い移動局にはわずかなサブキャリアしか割り当てられない。そこで、データ伝送レートが高い移動局に対してはフレーム割当閾値を低く設定し、データ伝送レートが低い移動局に対してはフレーム割当閾値を高く設定することにより、CSIがフィードバックされるサブキャリアの数を制御することができる。
(実施の形態7)
本実施の形態は、MCS(Modulation and Coding Scheme)値をCSIとして送信する点において実施の形態3と相違する。
本実施の形態は、MCS(Modulation and Coding Scheme)値をCSIとして送信する点において実施の形態3と相違する。
本実施の形態に係るCSI処理部38の構成について図47を用いて説明する。図47において、実施の形態3(図23)と同一の構成については同一の符号を付し、説明を省略する。
品質レベル測定部381により測定されたサブキャリア毎のSNR値はMCS変換部391に入力される。
MCS変換部391は、サブキャリア毎のSNR値をMCS値に変換する。SNR値からMCS値への変換は図48,49に示すようにして行う。すなわち、MCS変換部391は、SNR値と閾値TH1〜TH7とを比較し、比較結果に従ってSNR値をMCS値0〜7に変換する。具体的には、例えば、SNR値がTH4以上TH3未満の範囲にある場合は、図48において、そのSNR値に対応するMCSはQPSK,R=3/4であり、図49において、QPSK,R=3/4のMSCに対応するMCS値は4であるため、MCS変換部391は、そのSNR値をMCS値=4に変換する。なお、SNR値がTH7未満である場合は、受信不能としてそのSNR値はMCS値=0に変換される。このようにして変換された各サブキャリアのMCS値は、回線状態メモリ382に入力される。
回線状態メモリ382は、MCS変換部391から入力されたサブキャリア毎のMCS値を保持する。
閾値算出部392は、回線状態メモリ382に記憶されているサブキャリア毎のMCS値を全サブキャリアに渡って平均して平均MCS値を求め、その平均MCS値を用いて比較部384の閾値を設定する。閾値算出部392の詳細については後述する。
比較部384は、閾値算出部392で算出される閾値と回線状態メモリ382に記憶されているサブキャリア毎のMCS値とを比較する。
比較結果メモリ385は、比較部384での比較結果をサブキャリア毎に記憶し保持する。比較結果メモリ385の記憶内容は、CSI送信制御部39より入力される更新タイミング信号に従って更新される。
次いで、図47に示す閾値算出部392の詳細について図50を用いて説明する。図50において、実施の形態3(図24)と同一の構成については同一の符号を付し、説明を省略する。
MCS/対数変換部3876は、回線状態メモリ382に記憶されているサブキャリア毎のMCS値を図48,49に従ってSNR値に変換する。つまり、MCS/対数変換部3876は、MCS変換部391での変換と逆の変換を行う。具体的には、例えば、入力されたMCS値が4である場合は、MCS/対数変換部3876は、そのMCS値をTH4の値のSNR値に変換する。ここで、MCS値=4の場合に、TH3の値のSNR値でなく、TH4の値のSNR値に変換するのは、QPSK,R=3/4のMSCが選択される所定範囲(すなわち、TH4以上TH3未満の範囲)のSNR値のうち下限値TH4に変換することにより、変換後のSNR値が品質レベル測定部381にて測定された実際のSNR値より大きくなってしまうことを防止するためである。このようにして変換されたサブキャリア毎のSNR値は、対数/線形変換部3871に入力される。
一方、MCS変換部3877は、MCS変換部391と同じ動作にて、オフセット付加部3875から入力される、オフセット付加後の平均SNR値[dB]をMCS値に変換する。これにより、比較部384において使用される閾値が得られる。
そして、比較部384は、回線状態メモリ382に保持されているサブキャリア毎のMCS値と閾値とを比較し、その比較結果を比較結果メモリ385へ書き込む。
なお、比較結果メモリ385への書き込み以降の処理は、実施の形態3と同様であるため説明を省略する。但し、本実施の形態に係るCSIフレームフォーマットは、図9,図18において、SNR値をMCS値としたものになる。
また、本実施の形態に係るCSI処理部26は、品質レベル抽出部261がMCS値を抽出する点、および、閾値算出部264が閾値算出部392と同様にしてMCS値の閾値を算出する点において実施の形態3(図26)と異なり、その他の点については実施の形態3と同様であるため、説明を省略する。
なお、オフセット付加部3875にて、平均SNR値[dB]に互いに異なる複数のオフセットを付加することにより、複数の閾値を設定し、各サブキャリアのMCS値を3つ以上のグループに分類することも可能である。実施の形態3においても同様にして、各サブキャリアのSNR値を3つ以上のグループに分類してもよい。
このように、本実施の形態によれば、各サブキャリアのMCS値をCSIとして伝送するため、SNR値をCSIとする場合に比べ、フィードバック情報のデータ量を削減することができる。特に、適応変調が行われる通信システムにおいて、適応変調されたデータの受信側がMCSを決定し送信側にフィードバックすることになっている場合は、本実施の形態により適応変調に必要なフィードバックも併せて行うことが可能となり、フィードバックを効率よく行うことができる。
(実施の形態8)
本実施の形態では、伝送路応答の時間変動量、SNR値の周波数領域における分散値(分散SNR値)、全サブキャリアに渡るSNRの平均値(平均SNR値)を用いて、閾値の値、閾値の数、閾値の間隔、CSIフレームの送信周期を適切に制御する。
本実施の形態では、伝送路応答の時間変動量、SNR値の周波数領域における分散値(分散SNR値)、全サブキャリアに渡るSNRの平均値(平均SNR値)を用いて、閾値の値、閾値の数、閾値の間隔、CSIフレームの送信周期を適切に制御する。
本実施の形態に係るCSI送信装置の構成について図51を用いて説明する。図51において、実施の形態1(図2)と同一の構成については同一の符号を付し、説明を省略する。
時間変動量測定部51は、サブキャリア毎の伝送路応答値より、伝送路応答の時間変動量を測定する。例えば、“三瓶政一、「基礎からシステム設計まで ディジタルワイヤレス伝送技術」、ピアソン・エデュケーション、2002年9月、2.4.6節(page 33-35)”には、直交座標系および極座標系でのフェージング変動の観測方法について記載されている。そこで、時間変動量算出部51は、例えば、以下のようにして伝送路応答の時間変動量を測定する。
<測定例1>
極座標系を用いた伝送路応答の時間変動量の測定例を図52に示す。図52に示すように、時間変動量測定部51では、伝送路応答の包絡線の変動に対し閾値を設定し、所定の測定期間においてその変動が閾値を上から下へ交差する(または、下から上へ交差する)回数を測定して、伝送路応答の単位時間あたりの時間変動量を測定する。
極座標系を用いた伝送路応答の時間変動量の測定例を図52に示す。図52に示すように、時間変動量測定部51では、伝送路応答の包絡線の変動に対し閾値を設定し、所定の測定期間においてその変動が閾値を上から下へ交差する(または、下から上へ交差する)回数を測定して、伝送路応答の単位時間あたりの時間変動量を測定する。
<測定例2>
図53に示すように、時間変動量測定部51では、I-chまたはQ-chの振幅値の時間変動を観測し、その変動の方向(微分値の符号)が単位時間あたりに変化した回数を測定して、伝送路応答の単位時間あたりの時間変動量を測定する。
図53に示すように、時間変動量測定部51では、I-chまたはQ-chの振幅値の時間変動を観測し、その変動の方向(微分値の符号)が単位時間あたりに変化した回数を測定して、伝送路応答の単位時間あたりの時間変動量を測定する。
<測定例3>
時間変動量測定部51は、最大ドップラ周波数を検出し、最大ドップラ周波数より伝送路応答の単位時間あたりの時間変動量を測定する。
時間変動量測定部51は、最大ドップラ周波数を検出し、最大ドップラ周波数より伝送路応答の単位時間あたりの時間変動量を測定する。
また、図51におけるSNR算出部52は、図54に示す構成を採り、平均SNR値と分散SNR値を算出する。
図54において、品質レベル測定部521は、実施の形態1の品質レベル測定部381同様、伝送路応答推定部37より入力されるサブキャリア毎の伝送路応答値からサブキャリア毎のSNRを測定する。
平均SNR算出部522は、サブキャリア毎のSNR値から、全サブキャリアの平均SNR値を算出する。
分散SNR算出部523、サブキャリア毎のSNR値および平均SNR値から、全サブキャリアの分散SNR値を算出する。
より具体的には、平均SNR値および分散SNR値は以下のようにして算出される。
平均SNR算出部522は、サブキャリア毎のSNR値γm,kをdB値から真値のSNR値Γm,kに変換した後、上式(2)に従って、サブキャリア毎のSNR値(真値)Γm,kを全サブキャリアに渡って平均して、平均SNR値(真値)を算出する。また、平均SNR算出部522は、同様にして、dB値の平均SNR値を算出する。
分散SNR算出部523は、サブキャリア毎のSNR値γm,kをdB値から真値のSNR値Γm,kに変換し、SNR値Γm,kと平均SNR算出部522で算出された平均SNR値(真値)とから、分散SNR値(真値)を式(13)により算出する。さらに、分散SNR算出部523は、線形―対数変換により、分散SNR値(真値)からdB値の分散SNR値を得る。
なお、伝送路応答の周波数変動を表すパラメータとして、分散SNR値の代わりに以下のパラメータを用いてもよい。
・瞬時SNRの平均変化量
・瞬時SNRの最大変化量
・瞬時SNRの最大変化量の二乗
・瞬時SNRの最大と最小の差
・瞬時SNRの最大の二乗と最小の二乗の差
・瞬時SNRの平均変化量
CSI処理部38およびCSI送信制御部39は、伝送路応答の時間変動量、平均SNR値(dB値)および分散SNR値(dB値)に応じて、図55に示すように、閾値の値、閾値の数、閾値の間隔、CSIフレームの送信周期を制御する。以下、典型的な制御例をいくつか挙げる。
<制御例1:伝送路応答の時間変動量に基づいた閾値の値の制御>
伝送路応答の時間変動量が大きい場合は、サブキャリア全体のSNRの時間変動も大きくなる。一方、伝送路応答の時間変動量が小さい場合は、サブキャリア全体のSNRの時間変動も小さくなる。そこで、CSI処理部38では、時間変動量に合ったCSIフレームの割当を行うために、伝送路応答の時間変動量が大きい場合はSNR値に対する閾値を上げ、伝送路応答の時間変動量が小さい場合はSNR値に対する閾値を下げる制御を行う。この制御により、サブキャリア毎のチャネルの時間変動速度に応じたCSIフレーム割当が可能となるため、受信性能を劣化させることなくフィードバックデータ量を削減することができる。
伝送路応答の時間変動量が大きい場合は、サブキャリア全体のSNRの時間変動も大きくなる。一方、伝送路応答の時間変動量が小さい場合は、サブキャリア全体のSNRの時間変動も小さくなる。そこで、CSI処理部38では、時間変動量に合ったCSIフレームの割当を行うために、伝送路応答の時間変動量が大きい場合はSNR値に対する閾値を上げ、伝送路応答の時間変動量が小さい場合はSNR値に対する閾値を下げる制御を行う。この制御により、サブキャリア毎のチャネルの時間変動速度に応じたCSIフレーム割当が可能となるため、受信性能を劣化させることなくフィードバックデータ量を削減することができる。
<制御例2:平均SNR値に基づいた閾値の数の制御>
平均SNR値が高い場合は、SNR値が低いサブキャリアであってもロバストな変調方式を適用することが可能であり、全サブキャリアでの通信が可能となるため、CSI処理部38では、閾値の数を増やしてCSIフレームの種類を増加させる。一方、平均SNR値が低い場合は、SNR値が低いサブキャリアがノイズ領域に含まれてしまうため、CSI処理部38では、閾値の数を減らす。
平均SNR値が高い場合は、SNR値が低いサブキャリアであってもロバストな変調方式を適用することが可能であり、全サブキャリアでの通信が可能となるため、CSI処理部38では、閾値の数を増やしてCSIフレームの種類を増加させる。一方、平均SNR値が低い場合は、SNR値が低いサブキャリアがノイズ領域に含まれてしまうため、CSI処理部38では、閾値の数を減らす。
<制御例3:分散SNR値に基づいた閾値の間隔の制御>
分散SNR値が大きい場合は、各サブキャリアのSNR値がとり得る範囲が広くなる。一方、分散SNR値が小さい場合は、各サブキャリアのSNR値がとり得る範囲が狭くなる。そこで、CSI処理部38では、このような範囲の変化に合わせるために、分散SNR値が大きい場合は閾値の間隔を広げ、分散SNR値が小さい場合は閾値の間隔を狭める。
分散SNR値が大きい場合は、各サブキャリアのSNR値がとり得る範囲が広くなる。一方、分散SNR値が小さい場合は、各サブキャリアのSNR値がとり得る範囲が狭くなる。そこで、CSI処理部38では、このような範囲の変化に合わせるために、分散SNR値が大きい場合は閾値の間隔を広げ、分散SNR値が小さい場合は閾値の間隔を狭める。
<制御例4:分散SNR値に基づいた閾値の数の制御>
分散SNR値が大きい場合は、各サブキャリアのSNR値がとり得る範囲が広くなる。一方、分散SNR値が小さい場合は、各サブキャリアのSNR値がとり得る範囲が狭くなる。そこで、CSI処理部38では、このような範囲の変化に合わせて、分散SNR値が大きい場合は閾値の数を増やし、分散SNR値が小さい場合は閾値の数を増やす。
分散SNR値が大きい場合は、各サブキャリアのSNR値がとり得る範囲が広くなる。一方、分散SNR値が小さい場合は、各サブキャリアのSNR値がとり得る範囲が狭くなる。そこで、CSI処理部38では、このような範囲の変化に合わせて、分散SNR値が大きい場合は閾値の数を増やし、分散SNR値が小さい場合は閾値の数を増やす。
また、CSI処理部38内のCSIフレーム生成部386は、閾値や送信周期に対する設定をCSI送信装置とCSI受信装置とで共有するために、図9に示すフレームフォーマットに代えて、図56に示すような、伝送路応答の時間変動量、平均SNR値および分散SNR値を含むフレームフォーマットを用いる。このように、伝送路応答の時間変動量、平均SNR値および分散SNR値のすべてをフィードバックすることにより、CSI受信装置では、これらの算出が不要となる。また、平均SNR値および分散SNR値は、全
サブキャリアのSNR値よりCSI受信装置において算出可能なため、CSIフレーム生成部386は、図9に示すフレームフォーマットに代えて、図57に示すような、平均SNR値および分散SNR値を含まないフレームフォーマットを用いてもよい。
サブキャリアのSNR値よりCSI受信装置において算出可能なため、CSIフレーム生成部386は、図9に示すフレームフォーマットに代えて、図57に示すような、平均SNR値および分散SNR値を含まないフレームフォーマットを用いてもよい。
次いで、本実施の形態に係るCSI処理部26の構成について図58を用いて説明する。図58に示す構成は、CSI送信装置が図57に示すフレームフォーマットを用いる場合のCSI処理部26の構成である。CSI送信装置が図56に示すフレームフォーマットを用いる場合は、平均SNR算出部268および分散SNR算出部269が不要となる。なお、図58において、実施の形態3(図26)と同一の構成については同一の符号を付し、説明を省略する。
品質レベル抽出部261は、CSIフレームからサブキャリア毎のSNR値を抽出し、サブキャリア番号と共に回線状態メモリ262へ出力する。また、品質レベル抽出部261は、CSIフレームから伝送路応答の時間変動量を抽出して閾値パラメータ決定部270に出力する。
平均SNR算出部268は、図54の平均SNR算出部522と同様の処理により、平均SNR値を算出する。また、分散SNR算出部269は、図54の分散SNR算出部523と同様の処理により、分散SNR値を算出する。
閾値パラメータ決定部270は、図55に従って、伝送路応答の時間変動量、平均SNR値および分散SNR値に基づいて、閾値の値、閾値の数および閾値の間隔に関する制御情報を生成し、閾値算出部264に出力する。
そして、閾値算出部264は、その制御情報に従って閾値を算出する。
CSI処理部26におけるこのような動作により、CSI送信装置で用いる閾値と同じ閾値をCSI受信装置でも設定することができる。
このようにして、本実施の形態では、伝送路応答の時間変動量、平均SNR値、分散SNR値に応じて、適切なCSIフレーム割当て、適切なCSIフレーム数の設定、および、適切なフィードバック周期の設定が可能となるため、適応制御によって最良に調節されたスループット特性を低下させることなく、フィードバック情報のデータ量を削減することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明した。
なお、上記実施の形態では、図2に示す無線通信装置がCSIを送信し、図1に示す無線通信装置が受信したCSIに基づいて変調パラメータを決定する構成について説明した。しかし、図2に示す無線通信装置がCSIの代わりに変調パラメータを送信する構成を採ることも可能である。つまり、図2に示す無線通信装置が、品質レベルに基づいてサブキャリア(セグメント)毎の変調パラメータを決定し、上述したCSIの送信と同様にして変調パラメータを送信し、図1に示す無線通信装置が受信した変調パラメータに従って符号化、変調、送信電力制御を行う構成としてもよい。
なお、上記実施の形態では、CSIフレームの種類を2種類として説明したが、複数の閾値を設定して、CSIフレームの種類を3種類以上としてもよい。
また、セグメントは、リソースブロック、サブチャネル、サブキャリアブロック、サブバンド、または、チャンクと称されることがある。
また、無線通信端末装置(移動局)はUE、無線通信基地局装置はNode B、サブキャリアはトーンと称されることがある。
また、上記実施の形態では、本発明をハードウェアで構成する場合を例にとって説明したが、本発明はソフトウェアで実現することも可能である。
また、上記実施の形態の説明に用いた各機能ブロックは、典型的には集積回路であるLSIとして実現される。これらは個別に1チップ化されても良いし、一部又は全てを含むように1チップ化されても良い。
ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセッサで実現しても良い。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサーを利用しても良い。
さらには、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行っても良い。バイオ技術の適応等が可能性としてありえる。
本明細書は、2004年9月10日出願の特願2004−264606および2005年8月26日出願の特願2005−246088に基づくものである。これらの内容はすべてここに含めておく。
本発明は、移動体通信システムにおいて使用される無線通信基地局装置や無線通信端末装置等に好適である。
Claims (7)
- 複数のサブキャリアからなるマルチキャリア信号を受信する受信手段と、
前記マルチキャリア信号のサブキャリア毎またはセグメント毎の品質レベルを測定する測定手段と、
前記品質レベルまたは前記品質レベルの変動量と閾値とを比較する比較手段と、
前記品質レベルが前記閾値未満である一部のサブキャリアまたは一部のセグメント、または、前記変動量が前記閾値を超える一部のサブキャリアまたは一部のセグメントのCSIまたは変調パラメータを第1のフィードバック周期で送信するとともに、
すべてのサブキャリアまたはすべてのセグメントのCSIまたは変調パラメータを前記第1のフィードバック周期より大きい第2のフィードバック周期で送信する送信手段と、
を具備する無線通信装置。 - 前記送信手段は、前記比較手段での比較結果をCSIとして送信する、
請求項1記載の無線通信装置。 - 前記複数のサブキャリアの前記品質レベルの平均値または中央値を用いて前記閾値を設定する設定手段、をさらに具備する、
請求項1記載の無線通信装置。 - 前記品質レベルが前記閾値を超えるサブキャリアまたはセグメント、または、前記変動量が前記閾値未満であるサブキャリアまたはセグメントのCSIまたは変調パラメータからなる第1のフレームを生成するとともに、
前記品質レベルが前記閾値未満であるサブキャリアまたはセグメント、または、前記変動量が前記閾値を超えるサブキャリアまたはセグメントのCSIまたは変調パラメータからなる第2のフレームを生成する生成する生成手段、をさらに具備し、
前記送信手段は、前記第1のフレームを前記第2のフレームのフィードバック周期の整数倍のフィードバック周期で送信する、
請求項1記載の無線通信装置。 - 請求項1記載の無線通信装置を具備する無線通信端末装置。
- 請求項1記載の無線通信装置を具備する無線通信基地局装置。
- 複数のサブキャリアからなるマルチキャリア信号を受信する受信工程と、
前記マルチキャリア信号のサブキャリア毎またはセグメント毎の品質レベルを測定する測定工程と、
前記品質レベルまたは前記品質レベルの変動量と閾値とを比較する比較工程と、
前記品質レベルが前記閾値未満である一部のサブキャリアまたは一部のセグメント、または、前記変動量が前記閾値を超える一部のサブキャリアまたは一部のセグメントのCSIまたは変調パラメータを第1のフィードバック周期で送信するとともに、
すべてのサブキャリアまたはすべてのセグメントのCSIまたは変調パラメータを前記第1のフィードバック周期より大きい第2のフィードバック周期で送信する送信工程と、
を具備する無線通信方法。
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