JPWO2005077317A1 - 吸引マッサージ方法および吸引マッサージ装置 - Google Patents

吸引マッサージ方法および吸引マッサージ装置 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2005077317A1
JPWO2005077317A1 JP2005517897A JP2005517897A JPWO2005077317A1 JP WO2005077317 A1 JPWO2005077317 A1 JP WO2005077317A1 JP 2005517897 A JP2005517897 A JP 2005517897A JP 2005517897 A JP2005517897 A JP 2005517897A JP WO2005077317 A1 JPWO2005077317 A1 JP WO2005077317A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sealed space
scalp
decompression
hair
suction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2005517897A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4335876B2 (ja
Inventor
光男 堀
光男 堀
Original Assignee
株式会社シーエムエス
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社シーエムエス filed Critical 株式会社シーエムエス
Publication of JPWO2005077317A1 publication Critical patent/JPWO2005077317A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4335876B2 publication Critical patent/JP4335876B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61HPHYSICAL THERAPY APPARATUS, e.g. DEVICES FOR LOCATING OR STIMULATING REFLEX POINTS IN THE BODY; ARTIFICIAL RESPIRATION; MASSAGE; BATHING DEVICES FOR SPECIAL THERAPEUTIC OR HYGIENIC PURPOSES OR SPECIFIC PARTS OF THE BODY
    • A61H7/00Devices for suction-kneading massage; Devices for massaging the skin by rubbing or brushing not otherwise provided for
    • A61H7/006Helmets for head-massage
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61HPHYSICAL THERAPY APPARATUS, e.g. DEVICES FOR LOCATING OR STIMULATING REFLEX POINTS IN THE BODY; ARTIFICIAL RESPIRATION; MASSAGE; BATHING DEVICES FOR SPECIAL THERAPEUTIC OR HYGIENIC PURPOSES OR SPECIFIC PARTS OF THE BODY
    • A61H9/00Pneumatic or hydraulic massage
    • A61H9/005Pneumatic massage

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Pain & Pain Management (AREA)
  • Physical Education & Sports Medicine (AREA)
  • Rehabilitation Therapy (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Dermatology (AREA)
  • Massaging Devices (AREA)

Abstract

【課題】被施術者がリラックスした快適な状態で頭皮の吸引施術を受けられるようにし、頭髪の育毛発毛促進にも役立つ吸引マッサージ方法および吸引マッサージ装置を提供する。【解決手段】本発明の吸引マッサージ方法は、被施術者の頭部をヘアキャップで覆い、ヘアキャップと頭皮との間の密閉空間を減圧して被施術者の頭皮を吸引マッサージする。密閉空間の減圧度は、被施術者に聴かせる音楽の曲調に合わせて変化させる。吸引マッサージ装置は、被施術者の頭皮の周囲に密閉空間を形成するヘアキャップ12と、密閉空間を減圧することにより頭皮を吸引する真空ポンプ10と、真空ポンプ10の減圧通路で密閉空間の減圧度を制御する電空レギュレータ14と、被施術者に聴かせる音楽の音響信号を、圧力制御信号に変換する音響信号変換器16とを備えており、電空レギュレータ14は、圧力制御信号に基づいて密閉空間の減圧度を音楽の曲調に合わせて変化させる。

Description

本発明は、頭髪の育毛・発毛促進に適した吸引マッサージ方法および吸引マッサージ装置に関するものである。
従来、被施術者の頭皮を吸引する育毛・発毛方法の一種として、育毛・発毛用真空含浸方法が開示されている(特許文献1〜4)。この種の方法では、被施術者の頭部をヘアキャップで覆い、頭皮の周囲に密閉空間を形成する。次いで、その密閉空間を排気して真空状態とすることにより、頭皮の毛穴から脂肪分を吸い出し、真空状態の密閉室内に育毛剤を供給してこれを霧化する。その後、密閉室の真空状態を開放して内気圧を瞬間的に上昇させることにより、霧状の育毛剤を毛穴の奧にまで到達(浸透)させ、毛根を活性化させている。
一方、特許文献5には、被施術者の頭皮の血流を改善する育毛・発毛方法が開示されている。この種の方法では、被施術者の頭部を可撓性ネット付きのヘアキャップで覆い、頭側部の耳上位置をほぼ水平なラインに沿って遮蔽部材で押圧し、頭皮の周囲に密閉空間を形成する。そして、この密閉空間の減圧時に、可撓性ネットで頭皮を面的に加圧して頭皮毛細血管の血流を促進し、毛根細胞の物質代謝を活性化させるようにしている。
この種の育毛・発毛方法は、いずれも頭皮を真空ポンプにより吸引する一種のマッサージ的な施術を伴うものであるが、その吸引圧および吸引時間は、被施術者に頭皮に適した一定パターンでデジタル的に行うのが一般的である。
特許第3160184号公報 特許第2818935号公報 特許第2988935号公報 特許第3026085号公報 特許第3307634号公報 特開2003−79687号公報
しかしながら、このような頭皮の吸引を伴う施術方法では、その吸引操作をデジタル的に繰り返すため、被施術者にストレスを与えやすくなる。すなわち、頭皮は、血管や神経が集中する刺激を受けやすい部分であり、このような部分に強制的な力を繰り返し与えると、刺激が不快感に変わりやすい。また、頭皮の吸引時には、ヘアキャップによって被施術者が圧迫感や痛みを感じることもある。
本発明は、このような現状に鑑みなされたもので、被施術者がリラックスした快適な状態で頭皮の吸引施術を受けられるようにし、しかも、頭髪の育毛発毛促進にも役立つ吸引マッサージ方法および吸引マッサージ装置を提供することを目的としている。
[第1発明]
前記課題を解決するために、本発明(第1発明)の吸引マッサージ方法は、被施術者の頭部をヘアキャップで覆い、このヘアキャップと頭皮との間の密閉空間を減圧することで被施術者の頭皮を吸引マッサージする方法であって、
前記密閉空間の減圧度は、被施術者に聴かせる音楽の曲調に合わせて変化することを特徴としている。
本発明(第1発明)によれば、被施術者が音楽を聴きながら頭皮の吸引を受ける。このとき、音楽に合わせて吸引力の強弱や吸引時間が変化するため、被施術者に心地よい刺激を与えることができる。すなわち、音楽の演奏とともに、そのリズム、テンポが被施術者の頭皮の吸引力となってアナログ的に伝達されるため、被施術者が快適な気分で施術を受けることができる。
このような効果は、“1/fゆらぎ”(f=frequency)の効果としても説明することができる。“1/fゆらぎ”とは、温度、音量、密度、周波数、濃淡、力などを測定して得る観測値に対して、その統計的な平均値の近くで変動する現象であり、ヒトの生体リズムも“1/fゆらぎ”であるとされている。脳が感知する際に神経繊維に発する微弱な電気パルス(脳波、特にα波)にも“1/fゆらぎ”が存在することが検証されており、外界より“1/fゆらぎ”のある刺激を受けると、気持ちが和む等の感覚が生じる。
通常、音楽は、生体リズムに共鳴する“1/fゆらぎ”のメロディーを持っている。このため、このような音楽に合わせて頭皮を吸引マッサージすることで、脳に“1/fゆらぎ”の刺激が伝わり、被施術者の精神を安定させ、心を和ませるものとなる。
また、本発明(第1発明)の吸引マッサージ方法では、被施術者が音楽に合わせて施術を受けることにより、頭皮の吸引時間および吸引力を予測しやすく、しかもその吸引タイミングに呼吸を合わせることができる。これにより、ヘアキャップ等から受ける圧迫感や痛み等の不快感を大幅に低減することができる。例えば、曲の出だしの静かなメロディーの部分で吸引力を弱くし、曲の盛り上がるサビの部分で吸引力を強くすると、このサビの部分で被施術者が自然に深呼吸して吸引前の準備態勢をとることができ、吸引時の圧迫感や痛み等を感じにくくなる。この結果、デジタル的な従来の施術を行う場合よりも、より強い吸引力で頭皮を吸引することも可能になる。
なお、従来より、音楽に合わせて、エアークッションの空気圧を変化させるマッサージ装置が知られているが(特許文献6)、この種の装置では、身体の各部にエアークッションを押し当てるものであり、頭皮を吸引する構成は想定されていない。本発明は、音楽を認識する頭部に対し、吸引による刺激を直接与えるものであるため、音楽と頭皮の吸引との相乗作用によるマッサージ効果が極めて高く、従来にはない爽快な感覚を味わうことができる。これにより、頭皮の血行が促進され、育毛発毛の促進を図ることができるとともに、頭痛等の解消に繋がり、また、“1/fゆらぎ”効果の高い音楽に合わせて吸引マッサージを繰り返すと、脳が活性化してα波を誘導しやすい状態にすることが可能になる。
[第2発明]
前記課題を解決するための本発明(第2発明)の吸引マッサージ装置は、
被施術者の頭皮の周囲に密閉空間を形成するヘアキャップと、
前記密閉空間を減圧することにより頭皮を吸引する真空ポンプと、
前記真空ポンプの減圧通路に設けられ、前記密閉空間の減圧度を制御する電空レギュレータと、
被施術者に聴かせる音楽の音響信号を、圧力制御信号に変換する音響信号変換器とを備え、
前記電空レギュレータは、前記音響信号変換器の圧力制御信号に基づいて、前記密閉空間の減圧度を、前記音楽の曲調に合わせて変化させることを特徴としている。
本発明(第2発明)の吸引マッサージ装置によれば、頭皮の周囲の密閉空間が音楽に合わせて吸引されるので、上記に示したように、被施術者が快適な気分でな吸引マッサージを受けることができる。すなわち、前記第1発明と同様な効果を得ることができる。
また、音響信号変換器が音響信号を圧力制御信号に変換し、この圧力制御信号により電空レギュレータの制御圧を調節するため、簡単な構成でかつ高い信頼性をもって密閉空間の減圧度(吸引力)を音楽に合わせて制御することができる。
なお、本発明において、「電空レギュレータ」とは、入力信号の大きさに応じて減圧度を変化させる制御器を意味し、望ましくは、入力信号に比例した圧力(減圧度)が得られる比例制御器であるとよい。圧力制御方式としては、例えば、真空吸気用と大気給気用の2つの電磁弁を開閉制御することで出力圧を直接制御するタイプであってもよいし、真空吸気用と大気給気用の2つの電磁弁の出力をパイロット圧(2次圧)としてブースタを介して出力圧を間接的に制御するタイプであってもよい。その他、減圧通路に減圧開放バルブ(真空ポンプの吸引空気を大気中に排気可能なバルブ)を設けて、このバルブからの吸引空気の排気量(例えばオリフィスの大きさや数など)を入力信号により切り替えて減圧度を調整するものであってもよい。
[第3発明]
本発明(第3発明)の吸引マッサージ装置は、前記第2発明の吸引マッサージ装置の構成を有するものであって、
前記音響信号変換器は、音楽再生用アンプと圧力制御用アンプとを備えており、
前記圧力制御用アンプは、前記音楽再生用アンプの増幅回路よりも低感度の増幅回路により圧力制御信号を発生させることを特徴としている。
一般に、音楽再生用アンプは、音響信号を高感度で増幅して音楽再生信号に変換する構成になっている。このような音楽再生信号で電空レギュレータの減圧度を制御することも可能であるが、空気圧は電圧に比べて変動しにくく、制御時の応答時間が長くなりやすいために電圧信号の感度が高すぎると、音楽の曲調に合わせて圧力を制御しにくくなることがある。そこで、本発明(第3発明)においては、音響信号を圧力制御信号に変換するための専用のアンプ(圧力制御用アンプ)を音響信号変換器に設ける構成とし、上述の不具合を解消するようにした。
[第4発明]
本発明(第4発明)の吸引マッサージ装置は、前記第2発明の吸引マッサージ装置の構成を有するものであって、
前記ヘアキャップは、
ヘアキャップ本体と、
前記ヘアキャップ本体の周縁部に設けられ、前記密閉空間の気密を保持する、弾性体からなる遮蔽部材と、
前記ヘアキャップ本体の開口部で前記密閉空間を仕切る可撓性ネットとを有しており、
前記密閉空間の減圧時に、前記遮蔽部材の弾性変形に伴って前記可撓性ネットで被施術者の頭皮を面的に加圧するものであることを特徴としている。
このような構成によれば、密閉空間を減圧して頭皮を吸引する際に、遮蔽部材で頭側部(頭部外周)の血流を抑制しつつ、可撓性ネットにより頭皮を面的に圧迫するため、頭皮の毛細血管の隅々まで血流を行き渡らせることができる。これにより、マッサージ効果が高まり、毛根細胞を活性化させることで育毛・発毛促進効果を大幅に高めることができる。
また、本発明では、曲調に合わせて可撓性ネットの加圧力も制御されることになるため、被施術者が可撓性ネットから受ける圧迫感も和らげることができる。
なお、本発明において、「可撓性ネット」は、通気性を有するものであればよく、その製法は問わない。「可撓性ネット」の通気孔は、網目状、パンチ孔状等に形成することができる。「可撓性ネット」の材料としては、金属、樹脂(エラストマーを含む。)、ゴム、布材、皮材等が挙げられる。複合材からなる網や布を「可撓性ネット」として使用していもよい。
[第5発明]
本発明(第5発明)の吸引マッサージ装置は、前記第4発明の吸引マッサージ装置の構成を有するものであって、
前記遮蔽部材は、被施術者の頭側部を加圧する中空状のエアーバンドを有することを特徴としている。
このような構成によれば、遮蔽部材のエアクッション効果により、遮蔽部材と頭皮との密着度が高まり、密閉空間の気密性を高めることできる。これにより、より高い減圧度で頭皮を吸引することができ、マッサージ効果を高めることができる。
[第6発明]
本発明(第6発明)の吸引マッサージ装置は、前記第5発明の吸引マッサージ装置の構成を有するものであって、
前記エアーバンドは、前記密閉空間の減圧度の変動に応じて加圧力が増減するものであることを特徴としている。
このような構成によれば、密閉空間の減圧度に応じてエアーバンドの加圧力(締め付け力)が増減するため、密閉空間の気密性を保ちつつ、締め付け感の少ない快適な施術を行うことが可能になる。例えば、減圧度を上げるときには、エアーバンドへの空気量を多くして頭皮の密閉性を高め、減圧度を下げるときには、空気量を少なくしてエアーバンドの締め付け感を和らげる。このようにすることで、頭皮の締め付け感が良好になり、快適な吸引マッサージをすることが可能になる。
また、エアーバンドの締め付け力が音楽に合わせて増減することになるため、被施術者にストレスを感じさせにくくなる。
[第7発明]
本発明(第7発明)の吸引マッサージ装置は、前記第2発明の吸引マッサージ装置の構成を有するものであって、
前記音響信号変換器は、被施術者に聴かせる音楽の音量調節により圧力制御信号の信号レベルが増減するものであることを特徴としている。
本発明(第7発明)の構成によれば、被施術者に同一の音楽を聴かせる場合でも、音楽の音量を調節することにより、圧力制御信号の信号レベル(基準値)を増減させることができ、吸引力の変動範囲を適宜変更することができる。この結果、被施術者毎にその頭皮にあった最適な吸引力で効果的なマッサージを行うことができる。
[第8発明]
本発明(第8発明)の育毛・発毛用真空含浸機能付き吸引マッサージ装置は、前記第2〜7発明のいずれか一項に記載の吸引マッサージ装置の構成を有するものであって、
被施術者の頭皮の周囲に密閉空間を形成し、かつ、この密閉空間に通じる減圧口、注入口および減圧開放口を有するヘアキャップと、
前記ヘアキャップの減圧口に接続され、前記密閉空間を減圧する真空ポンプと、
育毛・発毛用の薬液を貯留する容器であって、前記ヘアキャップの注入口から前記密閉空間に前記薬液を供給可能な薬液容器と、
前記減圧開放口に通じる通気通路に設けられ、前記ヘアキャップ外部の空気を前記減圧開放口から前記密閉空間に導入可能な真空開放バルブとを備えたことを特徴としている。
本発明(第8発明)の育毛・発毛用真空含浸機能付き吸引マッサージ装置によれば、頭皮の毛穴に育毛・発毛用の薬液を真空含浸させることができる。すなわち、被施術者の頭部をヘアキャップで覆い、頭皮の周囲に密閉空間を形成し、次いで、その密閉空間を真空ポンプで排気して真空状態とすることにより、頭皮の毛穴から脂肪分を吸い出し、真空状態の密閉室内に育毛剤を供給してこれを霧化する。その後、密閉室の真空状態を開放して内気圧を瞬間的に上昇させることにより、霧状の育毛剤を毛穴の奧にまで到達(浸透)させることができる。
本発明(第8発明)の育毛・発毛用真空含浸機能付き吸引マッサージ装置は、頭皮への育毛剤の供給に先立って、音楽に合わせた吸引マッサージを行うことより頭皮毛細血管の血流を活性化させることができるため、育毛・発毛効果を大幅に向上させることができる。
また、頭皮に対して薬液を真空含浸させる場合、曲の盛り上がるタイミングに合わせて密閉空間の減圧度を上げるように設定すれば、被施術者がヘアキャップ内で頭皮を強く吸引されても圧迫感など不快な感覚を受けることなく、リラックスした状態で施術を受けることが可能になる。
本発明(第1〜8発明)の吸引マッサージ方法および吸引マッサージ装置は、頭皮の血流改善等に有効であることから、頭髪の育毛・発毛促進を目的として用いるとよいが、このような目的に限定されることなく、リラクゼーション効果を狙った他の用途、例えば、エステサロン等で使用することができるのは勿論である。
本発明(第1〜8発明)は、必要に応じて単独で適用してもよいし、これらの発明を組み合わせて適用してもよい。また、本明細書に記載される他の発明を組み合わせてもよい。
本発明の第1実施形態による吸引マッサージ装置を示す概略構成図である。 同第1実施形態によるヘアキャップを示す断面図である。 同第1実施形態による音響信号変換器の概略構成を示す回路図である。 同第1実施形態による音響信号、圧力制御信号および制御圧の一例を示す特性図である。 同第1実施形態によるヘアキャップを示すもので、減圧度が小さいときの状態を示す断面図である。 同第1実施形態によるヘアキャップを示すもので、減圧度が大きいときの状態を示す断面図である。 本発明の第2実施形態による育毛・発毛用真空含浸機能付き吸引マッサージ装置を示す概略構成図である。
符号の説明
10 真空ポンプ
12 ヘアキャップ
14 電空レギュレータ
15 CDプレーヤ
16 音響信号変換器
17 ヘッドフォン
21 ヘアキャップ本体
22 可撓性ネット
23 遮蔽部材
24 金属バンド
26 エアーバンド
28 フィルタ
31 音楽再生用アンプ
32 圧力制御用アンプ
35 音量調節回路
52 薬液バルブ
53 真空開放バルブ
45 減圧口
46 注入口
47 減圧開放口
T 薬液貯留タンク
C 空気圧縮ポンプ
S1 密閉空間
S2 中空領域
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
第1実施形態による吸引マッサージ装置の概略構成を図1に示した。
第1実施形態による吸引マッサージ装置は、真空ポンプ10、ヘアキャップ12、電空レギュレータ14、CDプレーヤ15、音響信号変換器16およびヘッドフォン17を備えている。真空ポンプ10とヘアキャップ12とを接続する減圧ホース13に電空レギュレータ14が設けられる。CDプレーヤ15には音響信号変換器16が接続され、この音響信号変換器16に電空レギュレータ14およびヘッドフォン17が電気的に接続されている。
真空ポンプ10としては、低真空用または高真空用の各種のポンプ(回転ポンプ、ピストンポンプ、拡散ポンプ、エジェクターポンプ、拡散エジェクターポンプ等)を用いることができる。なお、真空ポンプ10は単一の真空ポンプで構成されてもよいし、低真空用と高真空用の2台の真空ポンプで構成されてもよい。
図2に示すように、ヘアキャップ12は、半球状のヘアキャップ本体21に可撓性ネット22および略円筒状の遮蔽部材23を金属バンド24を用いて固定することにより構成されている。被施術者の頭部にヘアキャップ12を被せることで、頭皮の周囲に密閉空間S1が形成される。
ヘアキャップ本体21は、金属または硬質樹脂材料によって半球ヘルメット状に形成されており、減圧操作時にも十分な剛性(機械的強度)を保持する。ヘアキャップ本体21の頂部にはジョイント25が設けられ、このジョイント25に減圧ホース13が接続される。
可撓性ネット22は、軟質樹脂材料からなるもので、ヘアキャップ本体21の下側開口端に固定されている。可撓性ネット22の周縁部は、ヘアキャップ本体21の下端部外周面上に折り曲げられた状態で金属バンド24により押圧固定される。すなわち、可撓性ネット22は、ヘアキャップ本体21の下側開口端を覆いつつ突っ張った状態で設けられており、密閉空間S1を上下に仕切っている。
可撓性ネット22のネット面には、例えば四角形状の連通孔22a(例えば5〜25mm角)が多数形成されており、密閉空間S1の上下空間の通気性が保たれている。
この可撓性ネット22は、被施術者がヘアキャップ12を被ったときに、被施術者の頭部がヘアキャップ12の内側面に直接接触するのを防止するとともに、被施術者の頭部とヘアキャップ本体21の内壁面との間に密閉空間S1を確保しつつ、頭部上方にヘアキャップ本体21を浮上状態で支持するための頭部支持部材としての役割を果たす。
遮蔽部材23は、弾性材料(例えばシリコンゴム)からなるもので、ヘアキャップ本体21の周縁部に設けられる。密閉空間S1の下側の空間を外部から隔離遮蔽するように、ヘアキャップ本体21の周縁を取り囲んでいる。遮蔽部材23の上端部はヘアキャップ本体21の下端部外周に嵌め合わされ、その周囲を取り巻く金属バンド24で強固に固定されている。
ヘアキャップ12の使用時、密閉空間S1が大気圧下にあるときには、被施術者の頭皮には吸引力は作用しない。このとき、可撓性ネット22もほぼ水平に張った状態を保ち、頭皮をほとんど加圧しない。
一方、密閉空間S1を減圧すると、頭皮が吸引されるとともに、その減圧度の上昇に伴って遮蔽部材23が下向きに縮むように弾性変形する。これにより、可撓性ネット22が頭皮に押し付けられ、その撓みによって頭皮を面的に加圧する(図5および図6参照)。
遮蔽部材23の下端部には、チューブ状のエアーバンド26が一体形成されている。このエアーバンド26は、ヘアキャップ12を被施術者の頭部に取り付けたときに、額、耳上位置の両サイドおよび後頭部をめぐって頭の周囲を一周する環状部材である。エアーバンド26は、遮蔽部材23と同様に弾性材料からなるため、径方向への伸縮性にも富む。
エアーバンド26の内部には、頭の周囲に沿って閉じた環を形成する環状の中空領域S2が確保されており、これによりエアーバンド26はチューブ形状をなす。エアーバンド26の内側周長は、中空領域S2に加圧空気を充填しない状態(非膨張状態)において平均的な日本人男性の頭の大きさ(即ち周長)にほぼ合致するように設定されている。
エアーバンド26の中空領域S2は、空気圧縮ポンプ(図示省略)と接続されている。中空領域S2に空気圧縮ポンプで加圧空気を充填すると、エアーバンド26が膨らんで被施術者の頭部の周囲に対し締め付け力を発揮する。
エアーバンド26によれば、ヘアキャップ12を被施術者の頭部に取り付けたときに被施術者の頭部の周囲とエアーバンド26の内周面との間に生じがちな僅かな隙間を、チューブ状のエアーバンド26を膨張させることで完全に埋め尽くし、頭皮に密着して密閉空間S1の気密性を保持する。
また、エアーバンド26は、中空領域S2に加圧空気を送ることで、被施術者の頭側部の耳上位置を、これに略水平なラインに沿って加圧(押圧)し、被施術者の頭側部を巡る主要な血管群の血流を一時的に抑制する役割をも果たす。このような状態で頭皮が可撓性ネット22で加圧されると、頭皮の血管にポンピング効果が生じ、血液の脈動的流動が活発化して、それまで血の通っていなかった毛細血管の先々にまで血液が行き渡る。この結果、頭髪の育毛促進効果を高めることができる。
なお、図2に示すように、ヘアキャップ12の使用時において、任意的な付属品(または使い捨ての消耗品)としてフィルタ28を適宜使用することは好ましい。フィルタ28は、例えば吸油性に優れた紙パルプ製または繊維製の不織布を採用するとよい。ヘアキャップ12の装着時、フィルタ28は被施術者の頭皮とネット22との間に介在し、減圧操作によって毛穴から吸い出された皮脂等の老廃物を最初に吸収する。つまりフィルタ28は、減圧時に毛穴から吸い出された被除去物(主に油分)を捕捉するための捕捉部材である。なお、フィルタ28で万一捕捉しきれなかった被除去物は、フィルタ28の上側に位置する可撓性ネット22で捕捉されることになる。このようにフィルタ28により、毛穴から吸い出された被除去物が減圧ホース13を介して電空レギュレータ等の周辺機構に達する事態が回避され、周辺機構の汚損や故障が未然に防止される。
電空レギュレータ14は、真空ポンプ10に繋がる真空ポートと、大気に開放された大気ポートと、外部から入力される入力信号に応じた制御圧(負圧)を出力させる出力ポートとを備えている。半導体圧力センサ、電子制御回路等を有しており、音響信号変換器から出力される圧力制御信号をフィードバック制御することにより減圧度を連続的に変化させることが可能になっている。
図3に示すように、音響信号変換器16は、音楽再生用アンプ31と圧力制御用アンプ32とを備えている。CDプレーヤからの音響信号は、音楽再生用アンプ31と圧力制御用アンプ32に送られ、各アンプでそれぞれ増幅されて音楽再生信号と圧力制御信号に変換される。そして、音楽再生用アンプ31で増幅された音楽再生信号は、ヘッドフォン17で音声として被施術者の耳に届き、圧力制御用アンプ32で増幅された圧力制御信号は、電空レギュレータ14の入力信号(入力電圧)となり、密閉空間S1の減圧度をコントロールする。
ここで、音楽再生用アンプ31は、通常の音響用アンプと同様な構成であり、音声を忠実に再現するための高感度の増幅回路を備えている。
一方、圧力制御用アンプ32は、音楽再生用アンプ31よりも低感度の増幅回路で構成される。このように低感度の増幅回路を用いることで、音響信号が滑らかな電圧波形に変換され、電空レギュレータ14の出力(制御圧)をコントロールしやすくなる。なお、圧力制御用アンプ32は、IC、コンデンサ、抵抗等の電子部品を適宜組み合わせることで実現することができる。
電空レギュレータ14が音響信号に基づいて減圧度を変化させる一例を図4に示した。例えば図4(A)に示すような音響信号が圧力制御用アンプ32で増幅されると、図4(B)に示すように、音響信号よりも滑らかな波形の圧力制御信号に変換され、この圧力制御信号が電空レギュレータ14に出力される。電空レギュレータ14は、このような圧力制御信号により密閉空間S1の減圧度を図4(C)に示すように変化させる。
電空レギュレータ14による制御圧(密閉空間S1の減圧度)は、圧力制御信号の変化に対して応答時間(圧力制御信号を受けてから制御圧が変動するまでの時間)が長いことから、圧力制御信号の波形とは異なる特性を示す(図4(C)参照)。すなわち、圧力制御信号の一定時間の平均的な値として制御圧(密閉空間S1の減圧度)が変化する。この結果、音楽の曲調が盛り上がる部分ではしだいに減圧度が大きくなり、また、曲調が静かになる部分では、減圧度がしだいに小さくなるような変化を与えることが可能になる。
図3に示すように、音楽再生用アンプ31には、音量調節回路35が設けられている。音量調節回路35は、音楽再生用アンプ31と圧力制御用アンプ32とに並列に接続されている。音量調節回路35により音楽再生用の音量を調節すると、この調節度に応じて圧力制御用アンプ32の圧力制御信号の信号レベルが増減する。すなわち、音量を大きくすると、減圧度が全体的に上がって頭皮の吸引力が強くなり、また、音量を小さくすると、減圧度が全体的に下がって頭皮の吸引力を弱くなる。このように音量調節により吸引力のレベルを調節することで、被施術者の希望にかなった最適な吸引マッサージを行うことができる。
次に、吸引マッサージ装置の使用方法について説明する。
本装置を使用する場合、まず、被施術者の頭部にヘアキャップ12を装着する(図2参照)。このとき、頭皮に接触する程度の位置に可撓性ネット22を取り付け、被施術者の耳のやや上のラインに沿って遮蔽部材23を取り付ける(図2参照)。次いで、エアーバンド26に空気を充填し、被施術者の頭皮の周囲に密閉空間S1を形成する。
なお、エアーバンド26への空気の充填量は、被施術者の側頭部を締め付けすぎず、かつ、密閉空間S1からの空気漏れがない程度とする。このような状態で被施術者は、ヘッドフォン17を取り付けて待機する。
CDプレーヤ15には、所定の音楽用CDを予め入れておく。音楽用CDは、被施術者の希望に応じて自由に選ぶことができる。特に、“1/fゆらぎ”効果の高いものを選ぶと、マッサージ効果を高めることができる。
吸引マッサージ装置の駆動スイッチを入れると、真空ポンプ10、電空レギュレータ14およびCDプレーヤ15が作動を開始する。この段階から被施術者は、ヘッドフォン17で音楽を聴きながら、この音楽に合わせて強弱のある吸引力で頭皮を吸引されることになる。
例えば音楽の曲調が静かなときには、図5に示すように、密閉空間S1の減圧度は、比較的低く保たれ、頭皮の吸引力も小さい。このとき、ヘアキャップ本体21がわずかに下降して可撓性ネット22がやや変形した状態で被施術者の頭皮を加圧する。
一方、音楽の曲調が激しくなると、図6に示すように、減圧度が高まって頭皮の吸引力が大きくなる。そして、ヘアキャップ本体21がさらに下降して可撓性ネット22が大きく撓み、被施術者の頭皮全体を面的に加圧することになる。
このように、音楽の曲調に合わせてヘアキャップ12が上下して被施術者の頭皮を吸引しながら、可撓性ネット22で繰り返し頭皮を加圧する。
なお、減圧度は、例えば0〜−100kPa、望ましくは、0〜−60kPa程度の範囲で変動させるとよい。
このように第1実施形態の吸引マッサージ装置によれば、音楽の曲調に合わせて強弱を変化させながら頭皮を吸引マッサージするため、被施術者に心地よい刺激を与えることができる。これにより、被施術者は、聴覚と触覚を通じてゆらぎ効果のある刺激を受け、α波の出やすいリラックスした状態に入りやすくなる。ストレスによる頭痛の解消にも役立つ。
すなわち、従来の頭皮の吸引方法は、数秒の間吸引して開放するといったデジタル的な方法であったのに対して、本装置では、音楽の強弱に発生する微妙な揺れを、頭皮の吸引力および加圧力に変換するものである。
また、本装置では、市販の音楽メディアを使用できるため、自分の好みの音楽に合わせて、頭皮の刺激の変化を楽しむことができる。CDプレーヤに限らず、DVDプレーヤ等の他の音楽再生装置を本装置に適用してもよいのはもちろんである。映画の効果音などの音量に合わせて減圧度(吸引力)を変化させることによりマッサージ効果を高めることもできる。
また、被施術者は、マッサージを受けている間、音楽に意識が集中し、ヘアキャップの装着を忘れやすい状態になる。このため、吸引時の圧迫感や痛みをほとんど受けずに済む。
さらに、被施術者は、音楽の曲調から吸引力の変化を予測することで、ヘアキャップによる圧迫や締め付けのタイミングを知ることができるため、このようなタイミングに合わせて自然に呼吸を合わせやすく、吸引時の圧迫感や締付け感を和らげることができる。この結果、頭皮の吸引マッサージを快適に受けることができる。
さらに、頭皮の血行促進を促して毛根細胞を活性化させることができるため、育毛・発毛促進にも役立つものとなる。
さらには、頭皮を吸引マッサージすることで、視覚機能の改善にも繋がり、視力回復効果も期待できる。
第1実施形態による試作機で吸引マッサージの評価試験を行った結果を表1に示した。
評価試験は、被施術者8名(A〜H)に対して、同一の音楽用CDで一定音量の条件で音楽を再生し、5〜10分間、頭皮の吸引マッサージを行った後、施術後の感想を聞くことにより行った。なお、評価項目は、「気持ちよさ」については、「◎」:気持ちよい、「○」:どちらでもない、「△」:不快とし、また、「吸引時の痛み」については、「◎」:痛み少ない、「○」:どちらでもない、「△」:痛み大きいとし、被施術者の回答を集計した。
Figure 2005077317
評価試験によれば、吸引時に痛みがあると感じた人はゼロで、また、8名中6名が吸引マッサージにより気持ちがよいとの回答した。このように本装置によれば頭皮に対して効果的な吸引マッサージを行えることが判る。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態を図7に示した。第2実施形態は、本発明の吸引マッサージ装置を育毛・発毛用真空含浸装置に適用したものである。
図7に示すように、育毛・発毛用真空含浸機能付き吸引マッサージ装置の構成は、前記第1実施形態の吸引マッサージ装置の減圧ホース13に加え、少なくとも3本のホース42〜44(薬液供給ホース42,減圧開放ホース43,調圧ホース44)がヘアキャップ12に取り付けられる。これらのホースのうち、減圧ホース13、薬液供給ホース42および減圧開放ホース43は、ヘアキャップ12の減圧口45、注入口46および減圧開放口47にそれぞれ接続される。また、調圧ホース44はヘアキャップ12のエアーバンド26に接続されている。
なお、吸引マッサージ装置のその他の構成(真空ポンプ10、ヘアキャップ12、電空レギュレータ14、CDプレーヤ15、音響信号変換器16およびヘッドフォン17)については、前記第1実施形態の構成と実質的に同様である。
薬液供給ホース42は、薬液貯留器Tの育毛・発毛用の薬液をヘアキャップ12の密閉空間S1(図2参照)に送るためのホースであって、この薬液供給ホース42には、薬液バルブ52が設けられている。薬液バルブ52の開閉操作に応じて貯留器T内の薬液が、薬液供給ホース42から注入口46の噴霧ノズルを介して密閉空間S1に供給される。
なお、育毛・発毛用の薬液については、特に限定されず、各種の市販品を使用することができる。薬液に配合しうる有効成分としては、例えば、パントテン酸カルシウム、ビタミンAアセテート、パントデニルアルコール、塩酸ピリドキシン、アミノ酸類(メチオニン、セリン)、酢酸α−トコフェロール、塩化カルプロニウム、スウェルチノーゲン(センブリエキス)、トウガラシチンキ、ニコチン酸ベンジル、ノニル酸バニリルアミド、l−メントール、朝鮮人参、女性ホルモン(エチニルエストラジオール、ジプロピオン酸エストラジオール)、ペンタデカン酸グリセリド(PDG)、ミノキシジル、セファランチン、t−フラバノン、6−ベンジルアミノプリン等が挙げられる。
減圧開放ホース43は、ヘアキャップ12の密閉空間S1に外気を導入するための吸気用通路であり、その途中には真空開放バルブ53が設けられている。
調圧ホース44は、空気圧縮ポンプCをエアーバンド26の中空領域S2に送り込むためのもので、この調圧ホース44には、中空領域S2の内圧を測定するための圧力計54と、三方弁55とが設けられている。三方弁55の切換え操作に応じて、空気圧縮ポンプCから圧縮空気が中空領域S2(図2参照)に導かれ、また、中空領域S2内の加圧空気が大気中に放出される。
さらに図2に示すように、本実施形態の育毛・発毛用真空含浸機能付き吸引マッサージ装置は、コントローラ61および条件設定器62を備えている。コントローラ61は、CPU、RAM、ROM、データ記憶装置(例えばハードディスクドライブ)および入出力インターフェイスを内蔵した制御ユニットであり、電空レギュレータ14、薬液バルブ52、真空開放バルブ53、三方弁55および空気圧縮ポンプCと電気的に接続されている。コントローラ61は、センサ類から提供される各種情報を参照しつつ、上記バルブ類や各種機構等のアクチュエータ類の駆動を制御する。
また、条件設定器62は、例えばディスプレイモニター、キーボードまたはタッチパネルから構成されるマン・マシンインターフェイスであり、電空レギュレータ14の作動状況等をモニタ表示したり、各種の作動条件(例えば減圧操作における減圧度)等をコントローラ61に設定または指令するための入出力機器である。つまり、この装置では、オペレータ(操作者)が条件設定器62を介して作動条件を設定または指令することにより、コントローラ61により各アクチュエータの駆動を半自動制御または全自動制御することができる。
次に、本装置の使用方法について説明する。
本装置では、頭皮への薬液供給の前に、頭皮に対して吸引マッサージを行う。この際、被施術者に聴かせる音楽に合わせて頭皮を吸引する。次いで、頭皮の密閉空間S1が所定の減圧度(目標減圧度)に達したときに、密閉空間S1を真空開放し、頭皮の毛穴に薬液を真空含浸させる。具体的には、次のような工程により行うことができる。
(1)準備工程
まず、被施術者の頭部に、例えば研磨剤入りのシャンプーを塗布してマッサージし、頭皮の被除去物(老廃物等)をある程度洗い落とす。洗浄後はタオル等で頭皮の水分を拭き取っておく。
次に、図2に示すように、被施術者の頭上にフィルタ28を載せ、被施術者の頭部にヘアキャップ12を取り付ける。このとき、フィルタ28上面に可撓性ネット22が当たり、この可撓性ネット22を介してヘアキャップ本体21が頭上に浮上状態で支持されるとともに、遮蔽部材23の下端部にあるエアーバンド26が左右の耳上位置において頭の周りを取り囲む。
被施術者の頭部にヘアキャップ12を装着した後、条件設定器62に「頭部のシール」を指令する。すると、空気圧縮ポンプCから三方弁55を介してエアーバンド26内の中空領域S2に所定量の空気が圧送され、エアーバンド26が膨張する。この膨張により、エアーバンド26の内周面と頭部との間に若干生じていた隙間が埋め尽くされ、頭皮とヘアキャップ12との間に密閉空間S1が形成される。
(2)吸引マッサージ工程
ヘアキャップ12の装着と頭部のシール性確保とを完了した後、条件設定器62に「目標減圧度」等の施術条件を入力し、本処理工程の開始を条件設定器62に指令する。すると、真空ポンプ10が密閉空間S1の吸引を開始し、同時にCDプレーヤ15が演奏を開始して音楽に合わせて頭皮の吸引マッサージを行う。
このとき、コントローラ61の制御信号により、空気圧縮ポンプCから三方弁55を介してエアーバンド26の中空領域S2に送る加圧空気量を音楽に合わせて調節してもよい。例えば、音楽の曲調に合わせて密閉空間の減圧度が大きくなるときには、加圧空気量を増大させることで頭皮の密閉性を確保することができ、減圧度が小さくなるときには、加圧空気量を減らすことでエアーバンドによる過剰な締め付けを抑えることができる。
(3)真空含浸工程
所定の時間・回数の頭皮の吸引マッサージを繰り返した後、音楽の曲調が次第に激しくなるタイミングで密閉空間を目標減圧度(例えば−60kPaまたはそれ以下の疑似真空状態)まで減圧する。この減圧度に達すると、コントローラ61からの指令により電空レギュレータ14が強制的に減圧ホース13の通気路を遮断し、密閉空間S1の減圧度を保った状態で、薬液バルブ52が一瞬開かれる。すると、薬液貯留器Tに蓄えられていた所定量の育毛剤が、密閉空間S1に入り込んで瞬間的に微粒子と化して霧化拡散する。その後、真空開放バルブ53を開いて密閉空間S1を開放し、その内圧を瞬間的に大気圧にまで戻すと、密閉空間S1に拡散していた育毛剤の一部が空気と共に頭皮の毛穴に吸い込まれ、その結果、育毛剤が毛穴の奧の毛根にまで浸透する。
なお、このような真空含浸工程は、前記(2)吸引マッサージ工程とともに繰り返して行ってもよい。
その後、条件設定器62に「頭部のシール解除」を指令すると、三方弁55が切り換えられ、エアーバンド26の中空領域S2内の空気が大気中に逃がされる。被施術者の頭部からヘアキャップ12を取り外すことで、本装置による施術が終了する。
第2実施形態による育毛・発毛用真空含浸機能付き吸引マッサージ装置によれば、吸引マッサージ工程によって被施術者の気分をリラックスさせた状態で、被施術者の頭皮に育毛剤を効率よく浸透させることができる。被施術者は、音楽に合わせて頭皮を吸引されるため、圧迫感や締め付け感をほとんど感じることがなく、施術時間が長くなってもストレスを感じることが少なくなる。また、吸引時に締め付け感や痛みを感じにくいため、より高い吸引力で施術を行うことが可能になり、育毛剤の浸透効果を高めることができる。
[変形例]
第1実施形態および第2実施形態を説明したが、本発明の実施形態はこれらに限られることはなく、各種の変更を伴ってもよい。
電空レギュレータ14は、真空ポンプ10に内蔵させてもよい。また、ヘッドフォン17に代えて、音響スピーカにより被施術者に音楽を聴かせるようにしてもよい。
また、吸引マッサージの施術中に、被施術者に音楽に合わせてリラックス効果の高い映像等を見せるようにしてもよい。
ヘアキャップ12の構成は、可撓性ネット22を省略して頭皮を直接吸引するようにしてもよい。また、前記実施形態のヘアキャップ12では、遮蔽部材23の下端部にチューブ状のエアーバンド26を一体形成したが、遮蔽部材23とエアーバンド26とをそれぞれ別個の部材として構成してもよい。さらに、ヘアキャップ12において、チューブ状エアーバンド26の外側に当該エアーバンド26を環状に取り囲む硬質な帯状部材(例えば金属バンド)を配置してもよい。このような構成によれば、エアーバンド26に加圧空気が供給されたとき、外方向への膨張が帯状部材で抑制されて内方向への膨張圧力が高まるため、頭側部のシール性を更に高めることができる。

Claims (8)

  1. 被施術者の頭部をヘアキャップで覆い、このヘアキャップと頭皮との間の密閉空間を減圧することで被施術者の頭皮を吸引マッサージする方法であって、
    前記密閉空間の減圧度は、被施術者に聴かせる音楽の曲調に合わせて変化するものである吸引マッサージ方法。
  2. 被施術者の頭皮の周囲に密閉空間を形成するヘアキャップと、
    前記密閉空間を減圧することにより頭皮を吸引する真空ポンプと、
    前記真空ポンプの減圧通路に設けられ、前記密閉空間の減圧度を制御する電空レギュレータと、
    被施術者に聴かせる音楽の音響信号を、圧力制御信号に変換する音響信号変換器とを備え、
    前記電空レギュレータは、前記音響信号変換器の圧力制御信号に基づいて、前記密閉空間の減圧度を、前記音楽の曲調に合わせて変化させることを特徴とする吸引マッサージ装置。
  3. 請求項2記載の吸引マッサージ装置であって、
    前記音響信号変換器は、音楽再生用アンプと圧力制御用アンプとを備えており、
    前記圧力制御用アンプは、前記音楽再生用アンプの増幅回路よりも低感度の増幅回路により圧力制御信号を発生させるものである、吸引マッサージ装置。
  4. 請求項2記載の吸引マッサージ装置であって、
    前記ヘアキャップは、
    ヘアキャップ本体と、
    前記ヘアキャップ本体の周縁部に設けられ、前記密閉空間の気密を保持する、弾性体からなる遮蔽部材と、
    前記ヘアキャップ本体の開口部で前記密閉空間を仕切る可撓性ネットとを有しており、
    前記密閉空間の減圧時に、前記遮蔽部材の弾性変形に伴って前記可撓性ネットで被施術者の頭皮を面的に加圧するものである、吸引マッサージ装置。
  5. 請求項4記載の吸引マッサージ装置であって、
    前記遮蔽部材は、被施術者の頭側部を加圧する中空状のエアーバンドを有する、吸引マッサージ装置。
  6. 請求項5記載の吸引マッサージ装置であって、
    前記エアーバンドは、前記密閉空間の減圧度の変動に応じて加圧力が増減するものである、吸引マッサージ装置。
  7. 請求項2記載の吸引マッサージ装置であって、
    前記音響信号変換器は、被施術者に聴かせる音楽の音量調節により圧力制御信号の信号レベルが増減するものである、吸引マッサージ装置。
  8. 請求項2〜7のいずれか一項記載の吸引マッサージ装置であって、
    被施術者の頭皮の周囲に密閉空間を形成し、かつ、この密閉空間に通じる減圧口、注入口および減圧開放口を有するヘアキャップと、
    前記ヘアキャップの減圧口に接続され、前記密閉空間を減圧する真空ポンプと、
    育毛・発毛用の薬液を貯留する容器であって、前記ヘアキャップの注入口から前記密閉空間に前記薬液を供給可能な薬液容器と、
    前記減圧開放口に通じる通気通路に設けられ、前記ヘアキャップ外部の空気を前記減圧開放口から前記密閉空間に導入可能な真空開放バルブとを備えたことを特徴とする育毛・発毛用真空含浸機能付き吸引マッサージ装置。
JP2005517897A 2004-02-13 2004-09-29 吸引マッサージ方法および吸引マッサージ装置 Active JP4335876B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004035919 2004-02-13
JP2004035919 2004-02-13
PCT/JP2004/014205 WO2005077317A1 (ja) 2004-02-13 2004-09-29 吸引マッサージ方法および吸引マッサージ装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2005077317A1 true JPWO2005077317A1 (ja) 2008-01-10
JP4335876B2 JP4335876B2 (ja) 2009-09-30

Family

ID=34857705

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005517897A Active JP4335876B2 (ja) 2004-02-13 2004-09-29 吸引マッサージ方法および吸引マッサージ装置

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP4335876B2 (ja)
TW (1) TW200529800A (ja)
WO (1) WO2005077317A1 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2012056756A1 (ja) * 2010-10-25 2014-03-20 学校法人立命館 導入対象物質の送達装置の作動方法および導入対象物質の送達方法
RU2454215C1 (ru) * 2011-02-18 2012-06-27 Светлана Вячеславовна Грекова Устройство для вакуумного массажа
CN105879132A (zh) * 2014-12-22 2016-08-24 呼木吉勒 一种头部负压理疗装置
CN107865986B (zh) * 2016-09-24 2023-06-16 福建辉伦婴童用品有限公司 音乐吸奶器及控制方法
DE102017000835B4 (de) 2017-01-31 2019-03-21 Michael Pieper Massagegerät für den Kopf eines Menschen
CN109925105A (zh) * 2019-03-29 2019-06-25 中国医学科学院整形外科医院 一种用于促进毛发生长速率及移植成活率的便携式装置

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6136641U (ja) * 1984-08-06 1986-03-06 タカラベルモント株式会社 イオン導入装置
US5228431A (en) * 1990-04-26 1993-07-20 Giarretto Ralph R Drug-free method for treatment of the scalp for therapeutic purposes
JPH09299422A (ja) * 1996-05-17 1997-11-25 Yoshikatsu Kobayashi 頭髪毛根部及び頭皮の血行促進器
JPH11290368A (ja) * 1998-04-13 1999-10-26 Hayashibara Takeshi 頭皮刺激装置
JP3307634B1 (ja) * 2001-09-25 2002-07-24 株式会社シーエムエス 頭髪の育毛発毛方法

Also Published As

Publication number Publication date
WO2005077317A1 (ja) 2005-08-25
JP4335876B2 (ja) 2009-09-30
TW200529800A (en) 2005-09-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8500661B2 (en) Apparatus and method of body contouring and skin conditioning
US20060206040A1 (en) aparatus and method of body contouring and skin conditioning using a mobile suction device
KR101214552B1 (ko) 안면마사지용 마스크
JPH01175867A (ja) 耳に装着して治療する装置
JP4335876B2 (ja) 吸引マッサージ方法および吸引マッサージ装置
CN105012128B (zh) 骨传导智能音乐椅及其控制方法
CN106074110A (zh) 一种具有多种理疗功能的便捷保健装置
KR20150010075A (ko) 피부마사지기
KR101367895B1 (ko) 안마기
CN210673742U (zh) 一种鸣天鼓治疗椅
WO2007068060A1 (en) A miniaturised apparatus of body contouring and skin conditioning using a handpiece
JP2007307179A (ja) 肩等のマッサージ器具及びマッサージ機能を備えた腰掛け具
KR101545469B1 (ko) 실리콘 마스크 커버
KR100623208B1 (ko) 두피 맛사지기
JP3307634B1 (ja) 頭髪の育毛発毛方法
CN210205329U (zh) 一种作用于人体穴位的音频振动头和音频按摩装置
JP2009201606A (ja) 睡眠誘導装置
CN2132507Y (zh) 吸吮式导出型美容按摩器
JP2598051Y2 (ja) オゾンマッサージ器
KR200486856Y1 (ko) 진공흡착식 마사지기용 매트
KR101686744B1 (ko) 혈류 개선 및 혈액 순환 촉진을 위한 마사지 장치
WO2006094337A1 (en) An apparatus and method of body contouring and skin conditioning using a mobile handpiece
JP2021069527A (ja) 仮眠システム
JP6771249B1 (ja) 口腔内マッサージ器
JP6961276B1 (ja) 美容機器

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060808

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070524

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090623

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090625

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120703

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4335876

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120703

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150703

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250