JPWO2005069590A1 - 鍵システム、鍵装置及び情報機器 - Google Patents

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Abstract

本発明は、携帯電話機やパーソナルコンピュータ等の情報機器に対するセキュリティ技術に関し、特に、鍵情報を用いて情報機器の使用制限あるいは使用制限の解除を行う技術において、安価な構成で当該技術を実現することが可能な技術を提供することを目的とする。 そして、上記目的を達成するために、鍵システム(100)は、鍵装置(1)と、当該鍵装置(1)によってロックあるいはロックの解除が可能である携帯電話機(11)とを備えている。鍵装置(1)のLED(4)と、携帯電話機(11)のLED(14)とはデータ通信可能であって、鍵情報がLED(4)からLED(14)に送信される。携帯電話機(11)はLED(14)で受信した鍵情報に基づいてロックあるいはロックの解除を行う。

Description

本発明は、携帯電話機やパーソナルコンピュータ等の情報機器に対するセキュリティ技術に関し、特に、鍵情報を用いて情報機器の使用制限あるいは使用制限の解除を行う技術に関する。
特許文献1には、情報機器に対するセキュリティ技術が開示されている。特許文献1に記載の技術では、外部記憶媒体に情報機器固有のID(識別情報)を記憶させている。そして、外部記憶媒体が情報機器に装着された際に、当該外部記憶媒体内のIDを読み取って、情報機器に記憶されているIDと一致するか否かで当該情報機器の起動を制限している。
以上のような、正当使用者以外による装置の使用を制限することが可能な情報機器においては、安価な構成でセキュリティを向上することが望まれている。
なお、LEDを用いてデータ通信を行う技術が特許文献2〜4に開示されている。
特開2001−331233号公報 特開2002−26812号公報 米国特許出願公開第2003/0189211A1号明細書 国際公開第03/084102A1号パンフレット
本発明は、上記点に鑑みて成されたものであり、安価な構成で情報機器の使用制限、あるいは情報機器の使用制限の解除を行うことが可能な技術を提供することを目的とする。
本発明に係る鍵システムは、データ受信を行う第1のLED、及び第1の制御部を有する情報機器と、データ送信を行う第2のLED、前記情報機器に対する鍵情報を記憶する記憶部、及び前記第2のLEDの動作制御を行う第2の制御部を有する鍵装置とを備え、前記鍵装置における前記第2の制御部は、前記記憶部内の前記鍵情報を前記第2のLEDに送信させ、前記情報機器における前記第1のLEDは、前記第2のLEDによって送信される前記鍵情報を受信し、前記情報機器における前記第1の制御部は、前記第1のLEDで受信される前記鍵情報に基づいて前記情報機器のロック及びロックの解除の少なくとも一方を行う。
また、本発明に係る鍵装置は、鍵装置と、当該鍵装置によってロック及びロックの解除のいずれか一方が行われる情報機器とを備え、両者の間でLEDによるデータ通信が行われる鍵システムに用いられる鍵装置であって、データ送信を行うLEDと、前記情報機器に対する鍵情報を記憶する記憶部と、前記LEDの動作制御を行う制御部とを備え、前記制御部は、前記記憶部内の前記鍵情報を前記LEDに送信させる。
また、本発明に係る情報機器は、鍵装置と、当該鍵装置によってロック及びロックの解除のいずれか一方が行われる情報機器とを備え、両者の間でLEDによるデータ通信が行われる鍵システムに用いられる情報機器であって、データ受信を行うLEDと、制御部とを備え、前記LEDは、前記鍵装置から送信される、前記情報機器に対する鍵情報を受信し、前記制御部は、前記LEDで受信される前記鍵情報に基づいて前記情報機器のロック及びロックの解除の少なくとも一方を行う。
本発明に係る鍵システム、鍵装置、あるいは情報機器によれば、LEDのデータ通信を利用して情報機器のロックあるいはロックの解除を行うことができるため、安価な構成で、情報機器の使用制限あるいは使用制限の解除を行うことができる鍵システムを構築することができる。
この発明の目的、特徴、局面、および利点は、以下の詳細な説明と添付図面とによって、より明白となる。
図1は、本発明の実施の形態1に係る鍵システムの構成を示すブロック図である。
図2は、本発明の実施の形態1に係る鍵システムの構成の一部を示す回路図である。
図3は、本発明の実施の形態1に係る鍵装置の動作を示すフローチャートである。
図4は、本発明の実施の形態1に係る鍵装置の動作を示す図である。
図5は、本発明の実施の形態1に係る鍵装置の動作を示すフローチャートである。
図6は、本発明の実施の形態1に係る情報機器の動作を示すフローチャートである。
図7は、本発明の実施の形態2に係る鍵システムの構成を示すブロック図である。
図8は、本発明の実施の形態2に係る鍵システムの変形例の構成を示すブロック図である。
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1に係る鍵システム100の構成を示すブロック図である。図1に示されるように、本実施の形態1に係る鍵システム100は、鍵装置1と、情報機器の一種である携帯電話機11とを備えており、鍵装置1と携帯電話機11とはデータ通信、例えば非同期式のシリアルデータ通信を行う。そして、本鍵システム100では、鍵装置1によって携帯電話機11のロック、あるいはロックの解除を行うことができる。ここで「ロック」とは、情報機器に対する少なくとも一部の使用の制限、言い換えれば、情報機器における少なくとも一部の機能制限を意味するものである。
鍵装置1は、CPU2と、ROM及びRAMを有する記憶部3と、可視光を発するLED4とを備えており、これらの構成要素は、例えば一般的な携帯電話機よりも小さな筐体内に収納されている。CPU2は、記憶部3及びLED4の動作制御を行う制御部として機能し、記憶部3に対してデータの読み書きを行う。記憶部3はCPU1の実行プログラム等を記憶しており、携帯電話機11から送信される鍵情報を記憶する。LED4は携帯電話機11からのシリアルデータの受信、及び携帯電話機11へのシリアルデータの送信を行うことが可能である。なお、鍵装置1が記憶する鍵情報とは、携帯電話機11をロックする際、あるいは携帯電話機11のロックを解除する際に使用されるものであって、詳細については後述する。
携帯電話機11は、制御部12と、記憶部13と、LED14と、無線部15と、アンテナ16と、表示部17と、通話部18と、操作部19とを備えている。制御部12は、他のブロックとのインターフェイス回路やCPU等を備えており、他のブロックの動作制御や、携帯電話機11全体の動作管理などを行う。記憶部13はROM及びRAMを備えており、制御部12内のCPUの実行プログラムや、鍵情報として使用される、携帯電話機11固有のID番号、例えば製品番号などを記憶している。
LED14は、鍵装置1からのシリアルデータの受信、及び鍵装置1へのシリアルデータの送信を行うことが可能であり、制御部12内のCPUと直接接続されている。またLED14は、制御部12内のCPUによって制御されて、相手端末からの信号の着信時に点滅する。通話部18はマイクやスピーカ等を備えており、外部に音声信号を出力したり、外部からの音声信号を受け付ける。操作部19は複数のキースイッチで構成されており、数値や文字などを入力するためのキースイッチを備えている。
表示部17は、例えば液晶表示装置(LCD)であって、操作部19から入力された文字情報の表示や、相手端末から送られてきた画像情報の表示などの各種情報の表示を行う。無線部15は、基地局との間で無線通信を行う送受信回路であって、通話部18のマイクより入力された音声信号は、制御部12で符号化された後、無線部15及びアンテナ16を介して相手端末へと送信される。また、相手端末が送信した音声データはアンテナ16及び無線部15を介して受信され、制御部12で復号化された後、通話部18のスピーカより出力される。
ユーザーによって操作部19が操作されると、その操作情報が制御部12に通知され、制御部12は受け取った操作情報に基づいて表示部17や通話部18などの他のブロックの動作制御を行う。これにより携帯電話機11では、相手端末に電話をかけたり、相手端末からの電話を受けるなどの、操作部19での操作内容に応じた機能が実行される。
本実施の形態1に係る携帯電話機11では、鍵装置1を使用する以外にも、一般的な携帯電話機と同様に、操作部19を操作することによってロックすることができる。また、携帯電話機11のロックの解除も同様に、操作部19を操作することによって実行することができる。
例えば、操作部19における所定のキースイッチが押下されて、操作部19に対して所定の操作が行われると、その操作情報が制御部12に通知され、制御部12は、その後、操作部19が操作された場合であっても、電話を受けるための操作や電源をON/0FFするための操作、あるいはロックを解除するための操作などの一定の操作以外については受け付けを拒否し、これらの受け付け拒否対象である操作に対応する機能の実行を禁止する。これにより、携帯電話機11がロックされる。
また携帯電話機11では、ロック解除用の暗証番号が入力されるなど、ロックを解除するための操作が操作部19に対して行われると、その操作情報が制御部12に通知され、制御部12は受け付けを拒否していた操作を受け付けるようにする。これにより、携帯電話機11のロックが解除される。なお、制御部12は携帯電話機11が現在ロックされているか否かの情報を記憶部13に書き込み、ロック状況が変更するたびにその情報を更新する。
次に、LED4,14におけるデータの送受信方法について説明する。なお、LED14におけるデータの送受信方法はLED4と同様であるため、その詳細な説明は省略する。
図2は鍵装置1におけるCPU2とLED4との接続関係を示す図である。CPU2は、一般的なCPUと同様に複数の入出力ポート2aを備えており、図2に示されるように、その一つとLED4のアノードが接続されている。そして、LED4のカソードは抵抗5を介して接地されている。CPU2においては、CPU2内部における所定のレジスタ内のデータを変更することによって、入出力ポート2aを入力ポートとして使用するか、出力ポートとして使用するかを任意に切り替えることができる。
入出力ポート2aを出力ポートに設定し、入出力ポート2aにHighレベルの信号を出力すると、LED4には電流が流れ、当該LED4は発光する。そして、入出力ポート2aにLowレベルの信号を出力すると、LED4には電流が流れなくなり、当該LED4の発光が停止する。
LED4は、それ自身が発光することによって、携帯電話機11へのデータの送信を行うことができる。そして、本実施の形態1では、LED4の発光時間の相違によって、データの“1”,“0”を表現している。例えば、LED1がデータ“1”を出力する際には1msの間発光し、データ“0”を出力する際には0.5msの間発光する。
このように、CPU2の入出力ポート2aを入力ポートに設定してLED4を発光させることにより、LED4からデータが送信される。このとき、所定の転送速度でデータがシリアル送信される。そして、鍵装置1から送信されたデータは携帯電話機11のLED14によって受信される。
なお、携帯電話機11においては、鍵装置1と同様に、制御部12内のCPUの入出力ポートにLED14のアノードが接続されており、LED14のカソードは抵抗を介して接地されている。そして、当該入出力ポートを入力ポートに設定してLED14を発光させることにより、LED14から所定の転送レートのシリアルデータが送信される。以後、LED4,14がデータ“1”を出力する際に発光する期間を「発光期間LT1」と呼び、データ“0”を出力する際に発光する期間を「発光期間LT0」と呼ぶ。
次にLED4のデータ受信方法について図3,4を参照して説明する。図3はLED4におけるデータ受信動作を示すフローチャートであって、図4は当該データ受信動作を示す図である。図3に示されるように、まずステップs1において、CPU2は入出力ポート2aを出力ポートに設定する。そしてステップs2において、CPU2は入出力ポート2aにLowレベルの信号を出力する。これにより、LED4が有するPN接合における接合容量に蓄積されている電荷が放電される。
次にステップs3において、CPU2は入出力ポート2aを入力ポートに設定し、ステップs4において、CPU2は入出力ポート2aの信号レベルを確認する。ここで、LED4が携帯電話機11からデータを受信していれば、つまりLED14が発する光を受光していれば、LED4の接合容量には電荷が蓄積され、入出力ポート2aの信号レベルがHighレベルとなるため、入出力ポート2aの信号レベルを確認することによって、CPU2は携帯電話機11からのデータ受信を確認できる。そして、ステップs5において、上記ステップs1〜s4を例えば10回繰り返して実行し、入出力ポート2aの信号レベルを10回確認する。
図4における矢印50は、ステップs4において、CPU2が入出力ポート2aの信号レベルを確認するタイミングを示している。図4に示されるように、ステップs4は等間隔で実行され、鍵装置1と携帯電話機11との間におけるシリアルデータ通信のデータ転送周期T1の1周期内において10回実行される。つまり、データ転送周期T1の1周期内においては、CPU2によって入出力ポート2aの信号レベルが10回確認される。
次にステップs6において、入出力ポート2aの信号レベルを10回確認した結果、Highレベルであった回数が例えば5回以下のときには、ステップs7において、CPU2はLED4が受信したデータが“0”であると判断し、6回以上のときには、ステップs8において、CPU2はLED4が受信したデータが“1”であると判断する。なお図4の例では、受信データが“1”のときにはCPU2によって7回Highレベルが検出され、受信データが“0”のときには4回Highレベルが検出される様子が示されている。
このように、入出力ポート2aの信号レベルを複数回確認し、Highレベルである回数を計測することによって、LED14の発光時間を確認することができる。その結果、LEDの発光時間の相違によって表現されたデータ“1”,“0”をCPU2は判別することができる。そして、上記ステップを繰り返して実行することによって、LED4は携帯電話機11から送信されるデータを連続的に受信することができる。
携帯電話機11におけるLED14のデータ受信動作もLED4と同様であって、制御部12内のCPUの入出力ポートの信号レベルを複数回確認し、Highレベルである回数を計測することによって、LED4の発光時間を確認することができ、その結果、LEDの発光時間の相違によって表現されたデータ“1”,“0”を制御部12内のCPUは判別することができる。
なおこのように、CPUがLEDに接続された入出力ポートの信号レベルを確認することによってデータ受信を行う動作を「LEDデータ受信動作」と呼ぶ。
次に、本実施の形態1に係る鍵システム100において、鍵装置1を使用して携帯電話機11のロック、あるいはロックの解除を行う際の動作について説明する。図5,6は、この場合の鍵装置1及び携帯電話機11の動作をそれぞれ示すフローチャートであって、まず図5を参照して、鍵装置1の動作について説明する。
図5に示されるように、ステップs11において、鍵装置1のCPU2は、記憶部3内に鍵情報が記憶されているか否かを確認する。なお、鍵装置1の初期状態では、記憶部3内には鍵情報は記憶されていない。CPU2は記憶部3内に鍵情報が記憶されていないと判断すると、ステップs16において、LED4の動作制御を行い、LED4に鍵情報要求信号を送信させる。これにより、鍵装置1は、携帯電話機11と通信可能かどうかを確認するとともに、携帯電話機11に鍵情報を要求する。
ステップs17において、携帯電話機11が鍵装置1と通信可能な範囲内に位置しており、鍵情報要求信号を受け取った携帯電話機11からLED4が鍵情報を受信すると、CPU2は携帯電話機11と通信可能である判断するとともに、受け取った鍵情報を記憶部3に記憶する。これにより、鍵装置1には携帯電話機11に対する鍵情報が記憶され、当該鍵情報が鍵装置1と携帯電話機11とで共有される。そしてステップs15において、CPU2は一定時間動作を休止し、一定時間経過後、ステップs11が再度実行される。
一方、ステップs17において、携帯電話機11が鍵装置1と通信可能な範囲外に位置しており、所定時間内にLED4が携帯電話機11から鍵情報を受信しなかった場合には、CPU2は携帯電話機11と通信不可能であると判断し、ステップs15において、一定時間動作を休止する。そして一定時間経過後、ステップs11が再度実行される。
ステップs11において、CPU2は記憶部3内に鍵情報を確認すると、ステップs12において、LED4の動作制御を行い、LED4に通信状態確認信号を送信させる。これにより、鍵装置1は携帯電話機11と通信可能かどうかを確認する。そして、ステップs13において、携帯電話機11が鍵装置1と通信可能な範囲内に位置しており、通信状態確認信号を受け取った携帯電話機11からLED4が鍵情報送信要求信号を受信すると、CPU2は携帯電話機11と通信可能であると判断するとともに、携帯電話機11が鍵情報を要求しているものと判断する。
そして、ステップs14において、CPU2は記憶部3から鍵情報を読み出してLED4に当該鍵情報を送信させ、ステップs15において一定時間動作を休止する。一定時間経過後、ステップs11が再度実行され、以下同様の動作が行われる。
このように、鍵装置1は一定時間間隔で携帯電話機11と通信可能かどうかを確認し、通信可能であれば、携帯電話機11の要求に応じて自身が記憶する鍵情報を携帯電話機11に送信する。そして、後述するように携帯電話機11では鍵情報の認証が実行され、認証が成功すればロックの解除、あるいはロックが行われる。
次に携帯電話機11の動作について図6を参照して説明する。図6に示されるように、ステップs21において、制御部12内のCPUはLEDデータ受信動作を行う。そして、携帯電話機11のLED14が通信状態確認信号及び鍵情報要求信号のどちらも受信しない場合には、ステップs29において、制御部12内のCPUは一定時間LEDデータ受信動作を休止し、一定時間経過後、再度ステップs21が実行される。
ステップ21において、LED14が鍵装置1から鍵情報要求信号を受信すると、制御部12は、鍵装置1が通信可能な範囲内に位置すると判断するとともに、鍵装置1が鍵情報を要求しているものと判断する。そして、ステップs31において、制御部12は記憶部13に記憶されている、鍵情報としてのID番号を読み出して、LED14の動作制御を行い、当該1D番号をLED14送信させる。そして、ステップs29において、制御部12内のCPUは、一定時間LEDデータ受信動作を休止し、一定時間経過後、再度ステップs21が実行される。
ステップs21において、LED14が通信状態確認信号を鍵装置1から受信すると、ステップs22において、制御部12は鍵情報送信要求信号を出力し、鍵装置1に鍵情報を送信するように要求する。その後、ステップs23において、LED14が鍵装置1から鍵情報を受信すると、ステップs24において、制御部12はその鍵情報の認証を行う。具体的には、制御部12は記憶部13内の鍵情報と、鍵装置1から受信した鍵情報とが一致するか否かを判定し、一致する場合には認証に成功したものとし、一致しない場合には認証に失敗したものとする。そしてステップs25において、制御部12は受信した鍵情報の認証に失敗すると、表示部17の動作制御を行って、認証に失敗した旨をユーザーに知らせるエラー表示を表示部17に行わせる。
一方、ステップs25において認証に成功すると、制御部12はステップs26において携帯電話機11が現在ロックしているか否かを確認する。上述のように、記憶部13には携帯電話機11がロックしているか否かの情報が記憶されているため、制御部12はこの情報を参照することによって、現在の携帯電話機11のロック状況を確認することができる。そして、操作部19における所定の操作によって、あるいは鍵装置1によって携帯電話機11がロックしている場合には、ステップs27において、制御部12は、受け付け拒否されている操作部19での所定の操作を受け付け可能にし、ロックの解除を行う。
一方、ステップs26において携帯電話機11のロックが解除されている場合には、ステップs27において、制御部12は、操作部19における電話を受けるための操作などの一定操作以外を受け付けないようにし、携帯電話機11のロックを行う。
以上のようにして、制御部12が、鍵装置1から受信した鍵情報に基づいて携帯電話機11のロックあるいはロックの解除を行うと、ステップs29において、制御部12内のCPUはLEDデータ受信動作を一定時間休止する。そして、一定時間経過後、ステップs21が再度実行され、以後同様の動作が行われる。
このように、携帯電話機11はLED14によって鍵装置1から鍵情報を受信し、その受信した鍵情報の認証を行って、認証に成功すればロックあるいはロックの解除を実行し、認証に失敗すれば現状の状態を維持する。なお、本携帯電話機11では、着信時のLED14の発光は、鍵装置1とのデータ通信に優先して行われる。つまり、携帯電話機11のLED14が鍵装置1のLED4とデータ通信中に、相手端末からの信号の着信があれば、当該データ通信を中止し、着信をユーザーに知らせるためのLED14の点滅を実行する。
以上のように、本鍵システム100においては、ユーザーが、携帯電話機11と通信可能な範囲内にまで鍵装置1を近づけることによって、LEDによるデータ通信が開始し、このLEDによるデータ通信を利用して携帯電話機11のロックや、ロックの解除が行われる。
ここで、LEDによるデータの送受信は、本実施の形態1のようにCPUがLEDの動作制御を直接行うことによって実現可能であり、更に一般的な携帯電話機には本携帯電話機11と同様に着信時に発光するLEDが装備されているため、LEDによるデータ通信を実現するために携帯電話機11側には特別な装置を必要としない。また、一般的にLEDはメモリカード等の外部記憶媒体よりも安価である。従って、本鍵システム100のようにLEDによるデータ通信を利用して携帯電話機11のロックあるいはロックの解除を行うことによって、特許文献1の技術よりも安価な構成でセキュリティの高い鍵システムを構築することができる。
なお本実施の形態1では、鍵情報として使用されるID番号として携帯電話機11の製品番号を用いたが、携帯電話機11が第3世代端末(3G端末)であれば、それが通常有するUIM(User Identity Module)カード内に格納されているIMEI(International Mobile Equipment Identity)番号をID番号として用いても良い。また、更にセキュリティを向上するために、情報機器に対する鍵情報としてのID番号を周知の方法で暗号化してもよい。
実施の形態2.
図7は本発明の実施の形態2に係る鍵システム200の構成を示すブロック図である。上述の実施の形態1に係る鍵システム100では、鍵装置1で携帯電話機11のロック及びロックの解除を行っていたが、本実施の形態2に係る鍵システム200では、携帯電話機とは異なる情報機器、具体的にはPCのロックあるいはロックの解除を鍵装置1で行っている。
図7に示されるように、本鍵システム200は、上述の鍵装置1とPC21とを備えており、鍵装置1とPC21とはデータ通信を行う。そして、本鍵システム200では、鍵装置1によってPC21をロックすること、あるいはPC21のロックを解除することができる。
PC21は、制御部22と、記憶部23と、LED24と、読取装置25と、表示部26と、電源部27と、操作部28とを備えている。制御部22は、他のブロックとのインターフェイス回路やCPU等を備えており、他のブロックの動作制御や、PC21全体の動作管理などを行う。記憶部23はROM、RAM及びハードディスクを備えており、制御部22内のCPUの実行プログラムや、鍵情報として用いられる、製品番号などのPC21固有のID番号や、各種アプリケーションプログラムなどを記憶している。
LED24は、実施の形態1に係る携帯電話機11のLED14と同様に、鍵装置1からのシリアルデータの受信、及び鍵装置1へのシリアルデータの送信を行うことが可能であり、制御部22内のCPUと直接接続されている。またLED24は、PC21に電源が供給されているか否かをユーザーに知らせる機能を備えており、PC21に電源が供給されている際に制御部22内のCPUによって制御されて発光する。
読取装置25は、PC21の外部から挿入される光ディスク等の記憶媒体からデータを読み出す装置であって、読取装置25から読み出されたデータは制御部22に入力される。操作部28はキーボード、マウス及び電源のON/OFFスイッチを備えており、PC21の外部からの入力を受け付ける。表示部26は、例えば液晶表示装置(LCD)であって、操作部28から入力された文字情報の表示や、読取装置25によって記憶媒体から読み取られた画像情報などの各種情報の表示を行う。電源部27は、PC21の外部から入力された交流電圧を直流電圧に変換し、当該直流電圧を制御部22や記憶部23等に供給する。
本PC21においては、ユーザーによって操作部28が操作されると、その操作情報が制御部22に通知され、制御部22は受け取った操作情報に基づいて表示部26や読取装置25などの他のブロックの動作制御を行う。これによりPC21では、入力された文字情報が表示されたり、所定のアプリケーションが実行されるなど、操作部28での操作内容に応じた機能が実行される。
なおPC21は、一般的なPCが有する回路、例えばLANインターフェイス回路やモデム等(図示せず)も備えており、マイクやヘッドフォンと接続可能である。
本実施の形態2に係るPC21では、一般的なPCと同様に、「キーボードロック」と呼ばれるロック機能が実装されており、鍵装置1を使用する以外にも、操作部28を操作することによってロック及びロックの解除を行うことができる。
例えば、操作部28に対して所定の操作が行われると、その情報が制御部22に通知され、制御部22は、その後、操作部28が操作された場合であっても、ロックを解除するための操作や、電源をON/OFFするための操作などの一定の操作以外の受け付けを拒否し、これらの受け付け拒否対象である操作に対応する機能の実行を禁止する。これにより、PC21がロックされる。
PC21では、操作部28が操作されてロック解除用の暗証番号が入力されると、その情報が制御部22に通知され、制御部22は受け付け拒否していた操作を受け付け可能とする。これにより、PC21のロックが解除される。なお、制御部22はPC21が現在ロックされているか否かの情報を記憶部23に書き込み、ロック状況が変更するたびにその情報を更新する。
また、本実施の形態2に係るPC21においては、鍵装置1と同様に、制御部22内のCPUの入出力ポートにLED24のアノードが接続されており、LED24のカソードは抵抗(図示せず)を介して接地されている。そして、当該入出力ポートを入力ポートに設定してLED24を発光させることにより、LED24から所定の転送レートのシリアルデータが送信される。
また、PC21におけるLED24のデータ受信動作も鍵装置1のLED4と同様であって、制御部22内のCPUの入出力ポートの信号レベルを複数回確認し、Highレベルである回数を計測することによって、LED4の発光時間を確認することができ、その結果、LEDの発光時間の相違によって表現されたデータ“1”,“0”を制御部22内のCPUは判別することができる。これを繰り返して実行することにより、PC21は鍵装置1からのデータを連続的に受信することができる。
本実施の形態2に係る鍵システム200では、上述の実施の形態1に係る鍵システム100と同様に、LEDによるデータ通信によって、鍵装置1でPC21のロックあるいはロックの解除を行うことができる。以下に、鍵装置1を使用してPC21をロックする際、あるいはPC21のロックを解除する際の本鍵システム200の動作について説明する。なお、鍵装置1の動作は実施の形態1と同様であるため、以下ではPC21の動作を中心にして説明する。
まず、PC21における制御部22内のCPUはLEDデータ受信動作を行う。PC21のLED24が通信状態確認信号及び鍵情報要求信号のどちらも受信しない場合には、制御部22内のCPUは一定時間LEDデータ受信動作を休止し、一定時間経過後、再度LEDデータ受信動作を行ってLED24か通信状態確認信号あるいは鍵情報要求信号を受信するか否かを確認する。なお、制御部22内のCPUがLEDデータ受信動作を休止している間は、LED24はPC21に電源が供給されている旨を示すLEDとして機能する。つまり、この間、制御部22内のCPUはLED24を常時発光させる。
LED24が鍵装置1から鍵情報要求信号を受信すると、制御部22は記憶部23内の鍵情報を読み出してLED24に送信させる。そして、制御部22内のCPUは、一定時間LEDデータ受信動作を休止し、一定時間経過後、再度LEDデータ受信動作を行ってLED24が通信状態確認信号あるいは鍵情報要求信号を受信するか否かを確認する。
LED24が通信状態確認信号を鍵装置1から受信すると、制御部22は鍵情報送信要求信号を出力する。その後、LED24が鍵装置1から鍵情報を受信すると、制御部22はその鍵情報の認証を行う。具体的には、制御部22は記憶部23内の鍵情報と、鍵装置1から受信した鍵情報とが一致するか否かを判定し、一致する場合には認証に成功したものとし、一致しない場合には認証に失敗したものとする。そして、制御部22は受信した鍵情報の認証に失敗するとエラー表示を表示部26に行わせる。
一方、認証に成功すると、制御部22はPC21が現在ロックしているか否かを確認する。上述のように記憶部23にはPC21がロックしているか否かの情報が記憶されているため、制御部22はこの情報を参照することによって、現在のPC21のロック状況を確認することができる。そして、PC21が、操作部28での所定の操作や、鍵装置1によってロックしている場合には、制御部22は受け付け拒否している操作部28での操作を受け付けるようにし、ロックの解除を行う。一方、PC21のロックが解除されている場合には、制御部22は、ロックを解除するための操作などの一定の操作以外の受け付けを拒否し、PC21のロックを行う。
以上のようにして、制御部22が鍵装置1から受信した鍵情報に基づいてPC21のロックあるいはロックの解除を行うと、制御部22内のCPUはLEDデータ受信動作を一定時間休止する。そして、一定時間経過後、再度LEDデータ受信動作を行ってLED24が通信状態確認信号あるいは鍵情報要求信号を受信するか否かを確認する。
このように、本実施の形態2に係る鍵システム200では、ユーザーが、PC21と通信可能な範囲内にまで鍵装置1を近づけることによって、LEDによるデータ通信が開始し、このLEDによるデータ通信を利用してPC21のロックや、ロックの解除が行われる。
ここで、LEDによるデータの送受信は、本実施の形態2のようにCPUがLEDの動作制御を直接行うことによって実現可能であり、更に一般的なPCには本PC21と同様に電源供給時に発光するLEDが装備されているため、LEDによるデータ通信を実現するためにPC21側には特別な装置を必要としない。また、一般的にLEDはメモリカード等の外部記録媒体よりも安価である。そのため、本鍵システム200のようにLEDによるデータ通信を利用してPC21のロックあるいはロックの解除を行うことによって、安価な構成でPC21に対するセキュリティを向上することができる。
なお、本実施の形態2に係るPC21では、電源供給の有無を示すLEDを利用して鍵装置1とデータ通信を行っていたが、一般的なPCが有する他のLED、例えば、記憶部23内のハードディスクにアクセスされた際に点灯するLEDを利用して鍵装置1とデータ通信を行ってもよい。
また、上述の携帯電話機11やPC21と同様に、LEDと、当該LEDの動作制御を行う制御部とを備える、PDA(Personal Digital Assistance)などの他の情報機器においても、実施の形態1,2に係る発明を利用すれば、鍵装置1によりロック及びロックの解除を行えることは言うまでもない。
また、鍵装置1が有する機能を携帯電話機やPDAなどの携帯情報機器に内蔵しても良い。図8は、本鍵システム200において、鍵装置1が有する機能を実施の形態1に係る携帯電話機11に内蔵した際のシステム構成を示すブロック図であって、図8における破線60で囲まれたブロックに鍵装置1が有する機能が実装されている。すなわち、制御部12、記憶部13及びLED14は、それぞれ鍵装置1のCPU2、記憶部3及びLED4と同様の動作を行い、鍵装置1としても動作する。以下に、図8に示されるシステムにおいて、鍵装置1が内蔵された携帯電話機11を用いてPC21のロックあるいはロックの解除を行う場合の当該携帯電話機11の動作について説明する。
制御部12内のCPUは、記憶部13内に鍵情報が記憶されているか否かを確認し(以後、「鍵情報確認動作」と呼ぶ)、記憶部13内に鍵情報が記憶されていないと判断すると、LED14に鍵情報要求信号を送信させる。そして、LED14がPC21から鍵情報を受信すると、制御部12内のCPUは受け取った鍵情報を記憶部13に記憶し、携帯電話機11は一定時間、鍵装置1としての動作を休止する。そして、一定時間経過後、制御部12内のCPUは再度鍵情報確認動作を行う。なお、携帯電話機11は、鍵装置1としての動作を休止している間に上述の図6に示される動作を行う。
一方、所定時間内にLED14がPC21から鍵情報を受信しなかった場合には、携帯電話機11は、一定時間、鍵装置1としての動作を休止する。そして一定時間経過後、制御部12内のCPUは再度鍵情報確認動作を実行する。
制御部12内のCPUは記憶部13内に鍵情報を確認すると、LED14に通信状態確認信号を送信させる。そして、LED14がPC21から鍵情報送信要求信号を受信すると、制御部12内のCPUは記憶部13から鍵情報を読み出してLED14に当該鍵情報を送信させる。PC21においては、携帯電話機11から送信された鍵情報が受信され、当該鍵情報に基づいてロックあるいはロックの解除が行われる。
その後、携帯電話機11は一定時間、鍵装置1としての動作を休止し、一定時間経過後、再度鍵情報確認動作を実行する。そして、以下同様の動作が行われる。
このように、鍵装置1が有する機能を携帯電話機やPDAなどの携帯機器に内蔵させて、当該携帯機器でPC等の情報機器のロックあるいはロックの解除を行うことによって、携帯機器とは別途に鍵装置を準備する必要がない。従って、ユーザーに安価で使い勝手の良い鍵システムを提供することができる。
この発明は詳細に説明されたが、上記した説明は、すべての局面において、例示であって、この発明がそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、この発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。

Claims (7)

  1. データ受信を行う第1のLED(14,24)、及び第1の制御部(12,22)を有する情報機器(11,21)と、
    データ送信を行う第2のLED(4)、前記情報機器に対する鍵情報を記憶する記憶部(3)、及び前記第2のLEDの動作制御を行う第2の制御部(2)を有する鍵装置(1)と
    を備え、
    前記鍵装置における前記第2の制御部は、前記記憶部内の前記鍵情報を前記第2のLEDに送信させ、
    前記情報機器における前記第1のLEDは、前記第2のLEDによって送信される前記鍵情報を受信し、
    前記情報機器における前記第1の制御部は、前記第1のLEDで受信される前記鍵情報に基づいて前記情報機器のロック及びロックの解除の少なくとも一方を行う、鍵システム。
  2. 前記情報機器は、携帯電話機、パーソナルコンピュータ及びPDAのいずれかである、請求の範囲1に記載の鍵システム。
  3. 前記鍵装置(1)は携帯情報機器(11)に内蔵されている、請求の範囲1に記載の鍵システム。
  4. 鍵装置(1)と、当該鍵装置によってロック及びロックの解除のいずれか一方が行われる情報機器(11,21)とを備え、両者の間でLEDによるデータ通信が行われる鍵システムに用いられる鍵装置であって、
    データ送信を行うLED(4)と、
    前記情報機器に対する鍵情報を記憶する記憶部(3)と、
    前記LEDの動作制御を行う制御部(2)と
    を備え、
    前記制御部は、前記記憶部内の前記鍵情報を前記LEDに送信させる、鍵装置。
  5. 前記鍵装置(1)は携帯情報機器(11)に内蔵されている、請求の範囲4に記載の鍵装置。
  6. 鍵装置(1)と、当該鍵装置によってロック及びロックの解除のいずれか一方が行われる情報機器(11,21)とを備え、両者の間でLEDによるデータ通信が行われる鍵システムに用いられる情報機器であって、
    データ受信を行うLED(14,24)と、
    制御部(12,22)と
    を備え、
    前記LEDは、前記鍵装置から送信される、前記情報機器に対する鍵情報を受信し、
    前記制御部は、前記LEDで受信される前記鍵情報に基づいて前記情報機器のロック及びロックの解除の少なくとも一方を行う、情報機器。
  7. 前記情報機器は、携帯電話機、パーソナルコンピュータおよびPDAのいずれかである、請求の範囲6に記載の情報機器。
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