JPWO2005057973A1 - 送信時刻差測定方法およびそのシステム - Google Patents

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Abstract

端末(1304)と基地局(1302)との信号の往復伝搬時間(1601)と、端末(1304)が基地局(1302)から信号を受信して基地局(1302)に信号を送信するまでの折り返し時間(1603)とにより、端末(1304)と基地局(1302)との間の信号の伝搬時間(1605)を算出する。同様にして、端末(1304)と基地局(1303)との間の信号の伝搬時間(1606)を算出する。そして、伝搬時間(1605)と伝搬時間(1606)との差分と、端末(1304)で測定された到着時間差(1607)と比較することにより、基地局(1302)と基地局(1303)との間の送信タイミング差(1608)を算出する。

Description

本発明は、移動無線通信分野における送信時刻差測定方法およびそのシステムに関し、特に、移動通信網における移動局の地理的位置を決定する際に、基地局間の送信タイミング差を測定する送信時刻差測定方法およびそのシステムに関する。
近年、携帯電話端末(以下、端末と記す)の位置を特定する方法として多数の方法が報告されており、複数の標準化団体においても、端末の位置を特定するための測位方式および測位シーケンスについて標準化が行われている。
標準化を行っている団体の一つであり、W−CDMA方式の標準を定めている3rd General Partnership Project(以下、3GPPと記す)においても、測位方式や測位シーケンスについては標準化が行われている。3GPPの標準化文書であるTS25.305では、GPS衛星からの信号を利用した測位方式と、基地局からの信号を利用する測位方式と、端末が在圏しているセクタの情報を利用する測位方式との3つの測位方式とが既定されている。
上記の3つの測位方式のうち、基地局からの信号を利用する測位方式では、端末で測定された2つの基地局からのパイロット信号の到着時間差を用いて、端末の位置を特定する。
ただし、W−CDMA網では基地局は同期して動作していないため、パイロット信号の送信タイミングは一致していない。そのため、端末の位置を高精度に特定するためには、端末で測定されたパイロット信号の到着時間差を、基地局からパイロット信号が送信されたタイミングの差分で補正する必要がある。このタイミングの差分は、Relative Time Differenceと呼ばれ、以降RTDと記す。
3GPPの標準化文書であるTS25.305では、2種類のRTD測定の方法を規定している。以下、各々の測定方法について図面を参照しながら説明する。
図1は、3GPPが既定しているRTD測定の方法の一つを説明する図面である。
図1に示すシステムは、RNC101と、基地局102,103とから構成されている。
RNC101は、基地局102,103の制御を行う装置である。
基地局102,103は、不図示の端末と無線を用いて通信を行う装置であり、RNC101の制御に従って動作する。
図2は、RNC101の構成を示す図である。なお、図2には、説明に必要な部分の構成のみが記されている。
図2に示すRNC101は、制御部301と、メッセージ処理部302と、メッセージ送受信部303と、記憶部304とから構成されている。
制御部301は、RTDの測定シーケンスの制御や測定結果からRTDを算出する機能を担う。
メッセージ処理部302は、制御部301からの要求に応じたメッセージを生成し、生成したメッセージの送信をメッセージ送受信部303に要求する。加えて、メッセージ処理部302は、メッセージ送受信部303から通知されたメッセージの内容を確認し、そのメッセージの種別とその内容を制御部301に通知する。
メッセージ送受信部303は、メッセージ処理部302からの要求に応じてメッセージを送信し、メッセージを受信したことをメッセージ処理部302に通知する。
記憶部304は、RTDを格納する。
図3は、基地局102,103の構成を示す図である。なお、図3には、説明に必要な部分の構成のみが記されている。
図3に示す基地局102,103は、制御部401と、メッセージ処理部402と、メッセージ送受信部403と、無線信号送受信部404と、送信タイミング測定部405と、GPS信号受信部406とから構成されている。
制御部401は、メッセージ処理部402から通知されたメッセージの内容に応じて送信タイミング測定部405に送信タイミングの送信を要求する。また、制御部401は、送信タイミング測定部405での測定結果を報告するためのメッセージの生成をメッセージ処理部402に要求する。
メッセージ処理部402は、制御部401からの要求に応じたメッセージを生成し、生成したメッセージの送信をメッセージ送受信部403に要求する。加えて、メッセージ処理部402は、メッセージ送受信部403から通知されたメッセージの内容を確認し、そのメッセージの種別とその内容を制御部401に通知する。
メッセージ送受信部403は、メッセージ処理部402からの要求に応じてメッセージを送信し、メッセージを受信したことをメッセージ処理部402に通知する。
無線信号送受信部404は、端末に対して無線信号を送信し、端末からの無線信号を受信する機能を有している。
送信タイミング測定部405は、制御部401からの要求に応じて、無線信号送受信部404から送信されるパイロット信号の送信タイミングを測定し、測定結果を制御部401に通知する。なお、送信タイミング測定にはGPS信号受信部406から通知されるGPS時刻が利用される。
GPS信号受信部406は、GPS衛星からの信号を受信して、受信した信号に含まれているGPS時刻を送信タイミング測定部405に通知する。
図4は、RTDを測定する際のシーケンスを説明する図である。
RTDを測定する場合、RNC101の制御部301は、基地局102,103に対してパイロット信号の送信時刻の測定を要求するメッセージの送信を、メッセージ処理部302に対して要求する。要求を受けたメッセージ処理部302は、測定要求メッセージを生成し、メッセージ送受信部303を介して、基地局102,103に対して測定要求メッセージを送信する(ステップ501a、ステップ501b)。
基地局102,103のメッセージ受信部403は、RNC101からの測定要求メッセージを受信すると、メッセージの受信と受信したメッセージの内容をメッセージ処理部402に通知する。メッセージ処理部402では、通知されたメッセージの内容を参照して、RNC101からの測定要求メッセージを受信したことを認識し、RNC101からの測定要求メッセージの受信を制御部401に通知する。
測定要求メッセージを通知された制御部401は、要求されている測定の内容を確認する。この場合、制御部401は、パイロット信号の送信タイミングの測定を要求されていることを認識し、送信タイミング測定部405に対して、送信タイミングの測定を要求する。
測定を要求された送信タイミング測定部405は、無線信号送受信部405から送信されるパイロット信号の送信タイミングを測定する(ステップ502a、ステップ502b)。送信タイミングは、GPS信号受信部406から通知されるGPS時刻で表現される。送信タイミング測定部405は、測定が完了したら、測定結果を制御部401に通知する。
送信タイミングの測定結果を通知された制御部401は、メッセージ処理部402に対して測定結果をRNC101に報告するためのメッセージの送信を要求する。要求を受けたメッセージ処理部402は、測定結果報告メッセージを生成し、生成したメッセージの送信をメッセージ送受信部403に要求する。メッセージ送信の要求を受けたメッセージ送受信部403は、測定結果報告メッセージをRNC101に対して送信する(ステップ503a、ステップ503b)。
RNC101のメッセージ送受信部303は、メッセージの受信と受信したメッセージの内容をメッセージ処理部302に通知する。通知を受けたメッセージ処理部302は、メッセージの内容を確認し、基地局102あるいは基地局103からの測定結果報告メッセージを受信したことを制御部301に通知する。この時、メッセージ処理部302は、同時に、測定結果を制御部301に通知する。
制御部301は、基地局102,103から報告された送信タイミングの差分を計算して、RTDを算出し、記憶部304にRTDを格納する(ステップ504)。
図5は、3GPPが既定している他のRTD測定方法を説明する図である。この方法では、Location Measurement UNIT(以降、LMUと記す)と呼ばれる測定ノードを使用する。
図5に示すシステムは、RNC601と、基地局602,603と、LMU604とから構成されている。
RNC601は、基地局602,603の制御を行う装置である。なお、RNC601は、RNC101と同様の構成であるため、構成の説明は省略する。
基地局602,603は、不図示の端末と無線を用いて通信を行う装置であり、RNC601の制御に従って動作する。なお、基地局602,603は、基地局102,103と同様の構成であるため、構成の説明は省略する。また、RNC601は、基地局602,603の地理的位置を認識している。
LMU604は、基地局602,603から送信されるパイロット信号の受信タイミングを測定する装置である。なお、RNC601は、LMU604の地理的位置を認識している。
図6は、LMU604の構成を示す図である。
図6に示すLMU604は、制御部701と、メッセージ処理部702と、メッセージ送受信部703と、無線信号送受信部704と、受信タイミング測定部705とから構成されている。
制御部701は、メッセージ処理部702から通知されたメッセージの内容に応じて受信タイミング測定部705にパイロット信号の受信タイミングの測定を要求する。また、制御部701は、受信タイミング測定部705での測定結果を報告するためのメッセージの生成をメッセージ処理部702に要求する。
メッセージ処理部702は、制御部701からの要求に応じたメッセージを生成し、生成したメッセージの送信をメッセージ送受信部703に要求する。加えて、メッセージ処理部702は、メッセージ送受信部703から通知されたメッセージの内容を確認し、そのメッセージの種別とその内容を制御部701に通知する。
メッセージ送受信部703は、メッセージ処理部702からの要求に応じてメッセージを送信し、メッセージを受信したことをメッセージ処理部702に通知する。
無線信号送受信部704は、基地局602,603に対して無線信号を送信し、基地局602,603からの無線信号を受信する機能を有している。
図7は、LMU604を用いたRTD測定のシーケンスを説明する図である。
RTDを測定する場合、RNC601の制御部301は、LMU604に対して基地局602,603から受信するパイロット信号の受信時刻の時間差測定を要求するメッセージの送信を、メッセージ処理部302に対して要求する。要求を受けたメッセージ処理部302は、測定要求メッセージを生成し、メッセージ送受信部303を介して、LMU604に対して測定要求メッセージを送信する(ステップ801)。この時、メッセージ処理部302は、測定対象とする基地局602,603をLMU604が特定するための情報を、同時にLMU604に通知する。
LMU604のメッセージ受信部703は、RNC601からの測定要求メッセージを受信すると、メッセージの受信と受信したメッセージの内容をメッセージ処理部702に通知する。メッセージ処理部702では、通知されたメッセージの内容を参照して、RNC601からの測定要求メッセージを受信したことを認識し、RNC601からの測定要求メッセージの受信を制御部701に通知する。
測定要求メッセージを通知された制御部701は、要求されている測定の内容を確認する。この場合、制御部701は、パイロット信号の受信時刻の時間差測定を要求されていることを認識し、受信タイミング測定部705に対して、基地局602,603から受信するパイロット信号の受信時刻の測定を要求する。
測定を要求された受信タイミング測定部705は、無線信号送受信部704で受信されるパイロット信号の受信時刻を、基地局602,603の各々について測定する(ステップ802)。
受信時刻の測定結果を通知された制御部701は、基地局602,603の各々からのパイロット信号の受信時刻の差分をとり、時間差を算出する。その後、制御部701は、メッセージ処理部702に対して算出結果をRNC601に報告するためのメッセージの送信を要求する。要求を受けたメッセージ処理部703は、測定結果報告メッセージを生成し、生成したメッセージの送信をメッセージ送受信部703に要求する。メッセージ送信の要求を受けたメッセージ送受信部703は、測定結果報告メッセージをRNC601に対して送信する(ステップ803)。
RNC601のメッセージ送受信部303は、メッセージの受信と受信したメッセージの内容をメッセージ処理部302に通知する。通知を受けたメッセージ処理部302は、メッセージの内容を確認し、LMU604からの測定結果報告メッセージを受信したことを制御部301に通知する。この時、メッセージ処理部302は、同時に、測定結果を制御部301に通知する。
制御部301では、基地局602,603の地理的位置とLMU604の地理的位置とから、基地局602とLMU604間の距離、および、基地局603とLMU604間の距離を算出し、さらに、算出した距離に基づき算出される伝搬時間差を求める。その後、制御部301は、LMU604から報告された受信時刻の時間差と伝搬時間差を比較することによりRTDを算出し、算出結果を記憶部304に格納する(ステップ804)。
また、W−CDMA網のような移動通信網では、移動中の通話やデータ通信をサポートするためにソフトハンドオーバという技術が利用されている。ソフトハンドオーバとは、同時に複数の基地局を利用して通信を行うことで、1つの基地局との通信が不可能な状態になっても、残った基地局を利用して通信を継続するという方法である。
図8は、ソフトハンドオーバを説明する図面である。
図8に示すシステムは、RNC901と、基地局902,903と、端末904とから構成されている。
RNC901は、基地局902,903、および端末904の制御を行う装置である。なお、RNC901は、RNC101と同様の構成であるため、構成の説明は省略する。
基地局902,903は、端末904と無線を用いて通信を行う装置であり、RNC901の制御に従って動作する。なお、基地局902,903は、基地局102,103と同様の構成であるため、構成の説明は省略する。
端末904は、利用者が通話やデータ通信に使用する機器であり、基地局902あるいは基地局903を介して、RNC901との間にコネクションを確立し、通信を行う。
図9は、端末904の構成を示す図である。なお、図9には、説明に必要な部分のみが記されている。
図9に示す端末904は、制御部1001と、メッセージ処理部1002と、メッセージ送受信部1003と、無線信号送受信部1004と、信号測定部1005と、無線リンク制御部1006とから構成されている。
制御部1001は、信号測定部1005にパイロット信号の受信品質の測定を要求する。また、制御部1001は、信号測定部1005での測定結果を報告するためのメッセージの生成をメッセージ処理部1002に要求する。
メッセージ処理部1002は、制御部1001からの要求に応じたメッセージを生成し、生成したメッセージの送信をメッセージ送受信部1003に要求する。加えて、メッセージ処理部1002は、メッセージ送受信部1003から通知されたメッセージの内容を確認し、そのメッセージの種別とその内容を制御部1001に通知する。
メッセージ送受信部1003は、メッセージ処理部1002からの要求に応じてメッセージを送信し、メッセージを受信したことをメッセージ処理部1002に通知する。
無線信号送受信部1004は、無線リンク制御部1006から指定される基地局に対して無線信号を送信し、無線リンク制御部1006から指定される基地局からの無線信号を受信する機能を有している。加えて、無線信号送受信部1004は、無線リンク制御部1006からは指示されていないが受信可能な基地局からのパイロット信号を受信する機能を有している。
無線リンク制御部1006は、制御部1001の要求に従って無線信号送受信部1004に対して、信号の送受信を行う基地局を指定する。
図10は、ソフトハンドオーバを行う際に端末904と基地局902,903との間で実行されるシーケンスを説明する図である。
端末904の制御部1001は、信号測定部1005に対して無線信号送受信部1004が受信しているパイロット信号の品質を測定するように要求する。信号品質の測定要求を受けた信号測定部1005は、無線信号送受信部1004が受信している全てのパイロット信号の受信品質を測定し、測定結果を制御部1001に通知する(ステップ1201)。
信号測定部1005から測定結果を通知された制御部1001は、基地局902,903の中で、あらかじめ既定された品質以上の品質を持つ信号を送信している基地局を特定し、特定された基地局とその基地局からのパイロット信号の受信品質をRNC901に報告するためのメッセージの生成を、メッセージ送受信部1002に通知する。ここでは、基地局902,903から受信したパイロット信号の受信品質があらかじめ既定された受信品質を超えており、基地局902,903が既定された受信品質を超えていることと各々の受信品質をRNC901に報告するものとする。
制御部1001からのメッセージの送信要求を受けたメッセージ処理部1002は、測定結果を報告する測定結果報告メッセージの送信をメッセージ送受信部1003に要求する。メッセージ処理部1002からのメッセージの送信要求を受けたメッセージ送受信部1003は、測定結果報告メッセージを生成し、無線信号送受信部1004を介して生成したメッセージを送信する(ステップ1202)。
端末904からの通知を受けたRNC901のメッセージ送受信部303は、メッセージの受信をメッセージ処理部302に通知し、通知を受けたメッセージ処理部302は端末904からの測定結果報告メッセージであることを認識して、測定結果報告メッセージの受信と通知された測定結果を制御部301に通知する。
制御部301は、報告された測定結果を参照して、報告された基地局からのパイロット信号の受信品質があらかじめ既定された品質以上であるかどうかを確認する(ステップ1203)。ここでは、基地局902,903から受信するパイロット信号の受信品質が既定された値以上であったとする。
制御部301は、基地局902,903に対して端末904との間で無線通信を行うために必要な無線リソースの確保を要求するメッセージの送信を、メッセージ処理部302に要求する。要求を受けたメッセージ処理部302は、リソース要求メッセージを生成し、生成したメッセージの送信をメッセージ送受信部303に要求する。要求を受けたメッセージ送受信部303は、要求されたメッセージを基地局902,903に対して送信する(ステップ1204)。
リソース要求メッセージを受信した基地局902,903のメッセージ送受信部403は、メッセージの受信をメッセージ処理部402に通知する。通知を受けたメッセージ処理部402は、メッセージがリソース要求メッセージであることを確認し、リソース要求メッセージの受信を制御部401に通知する。
制御部401は、無線信号送受信部404に対して、無線リソースの確保を要求し、無線信号送受信部404は、無線リソースの確保を行う(ステップ1205)。無線リソースの確保が完了したら、制御部401はリソース確保が完了したことをRNC901に通知するためのメッセージの送信をメッセージ処理部402に要求する。
メッセージ処理部402は、リソース確保完了メッセージを生成し、生成したメッセージの送信をメッセージ送受信部403に要求する。要求を受けたメッセージ送受信部403は、リソース確保完了メッセージをRNC901に対して送信する(ステップ1206)。
リソース確保完了メッセージを受信したRNC901のメッセージ送受信部303は、メッセージの受信をメッセージ処理部302に通知する。メッセージ処理部302は、受信したメッセージがリソース確保完了メッセージであることを確認し、基地局902,903からリソース確保完了メッセージを受信したことを制御部301に通知する。
制御部301は、無線リソースが確保されたことを確認すると、基地局902,903を通信に利用するように端末904の設定を変更するメッセージの送信を、メッセージ処理部302に要求する。要求を受けたメッセージ処理部302は、設定変更メッセージを生成し、生成したメッセージの送信をメッセージ送受信部303に要求する。メッセージ送受信部303は、設定変更メッセージを端末904に対して送信する(ステップ1207)。
端末904のメッセージ送信部1003は、無線信号送受信部1004を介して設定変更メッセージを受信すると、メッセージを受信したことをメッセージ処理部1002に通知する。メッセージ処理部1002は、受信したメッセージが設定変更メッセージであることを確認し、設定変更メッセージを受信したことと変更内容を制御部1001に通知する。この場合、通知されるのは、RNC901とのメッセージのやりとりに基地局902,903の双方を同時に利用するように変更することである。
通知を受けた制御部1001は、無線リンク制御部1006に対して、基地局902,903をデータや音声信号の送受信に利用できるように、設定を変更することを要求する。要求を受けた無線リンク制御部1006は、基地局902,903をRNC901とのメッセージのやりとりに利用できるように無線信号送受信部1004の設定を変更する(ステップ1208)。設定が完了すると、端末904は、基地局902,903を同時に使用してRNC901との間で通信を行うことが可能になる。
しかしながら、3GPPの標準化文書であるTS25.301で既定されているようなGPS時刻を利用するRTD測定方法では、基地局にGPS信号の受信が可能なハードウェアを実装しなければならないという課題があった。
また、TS25.301に規定されているようなLMUを用いたRTD測定も考えられるが、この場合も複数のLMUを新たに設置する必要があるという課題があった。
そこで、本発明の目的は、基地局に新規のハードウェアを導入したり、新規のノードを設置したりすることなく、基地局間の送信タイミング差を測定することのできる技術を提供することにある。
上記課題を解決するために本発明は、端末と、各々が非同期に動作している2つ以上の基地局と、該端末および該基地局の各々を制御する制御装置とを有するシステムにおいて、前記基地局の各々における信号の送信時刻の差分を算出する送信時刻差測定方法であって、
前記端末が前記基地局の各々からの信号を同時に受信できる場合、
前記基地局の各々が、往復伝搬時間測定機能を用いて、前記端末との間の信号の往復伝搬時間を測定するステップと、
前記端末が、折り返し時間測定機能を用いて、前記基地局の各々について、当該基地局から信号を受信し当該基地局に対して信号を送信するまでの折り返し時間を測定するステップと、
前記端末が、到着時間差測定機能を用いて、前記基地局の各々からの信号が到着する時刻の差分である到着時間差を測定するステップと、
前記制御装置が、前記基地局の各々で測定された往復伝搬時間から前記端末で測定される折り返し時間を減じることで算出される前記基地局の各々と前記端末との伝搬時間の差分と、前記端末で測定される到着時間差とから前記基地局の各々における信号の送信時刻の差を求め、算出された送信時刻の差分と、該送信時刻の差分が算出された算出時刻とを関連付けて格納機能を用いて格納するステップとを有することを特徴とする。
本発明により、基地局からのパイロット信号の送信タイミングが同期していないW−CDMA網のような移動通信網において、新規のハードウェアを導入することなしにパイロット信号の到着時間差を利用して基地局間の送信タイミング差を測定することが可能になる。
3GPPが既定しているRTD算出方法の一例を説明する図である。 図1に示したRNC101の構成を示す図である。 図1に示した基地局102,103の構成を示す図である。 3GPPが既定しているRTD算出方法の一例のシーケンスを説明する図である。 3GPPが既定しているRTDの算出方法の他の例を説明する図である。 図5に示したLMU604の構成を示す図である。 LMU604を用いたRTD算出方法の他の例のシーケンスを説明する図である。 ソフトハンドオーバを説明する図である。 図8に示した端末904の構成を示す図である。 ソフトハンドオーバを行う際のシーケンスを説明する図である。 本発明の実施例1〜実施例9における送信時刻差測定システムの構成を示す図である。 図11に示した基地局1302,1303の構成を示す図である。 図11に示した端末1304の構成を示す図である。 本発明の実施例1における送信時刻差測定方法のシーケンスを説明する図である。 本発明の実施例1におけるRTD算出の原理を示す図である。 本発明の実施例2〜実施例8における送信時刻差測定方法のシーケンスを説明する図である。 本発明の実施例9における送信時刻差測定方法のシーケンスを説明する図である。 本発明の実施例10における送信時刻差測定システムの構成を示す図である。 図18に示した端末2004の構成を示す図である。 本発明の実施例10における送信時刻差測定方法のシーケンスを説明する図である。 本発明の実施例11における送信時刻差測定システムの構成を示す図である。 図21に示した測位サーバ2301の構成を示す図である。 本発明の実施例11における送信時刻差測定方法のシーケンスを説明する図である。
本発明は、端末と、各々が非同期に動作している2つ以上の基地局と、該端末および該基地局の各々を制御する制御装置とを有する送信時刻差測定システムに適用される。
制御装置は、端末と基地局に対して測定要求を行う測定要求機能と、基地局の信号の送信時刻の差分と送信時刻の差分が算出された算出時刻とを関連付けて格納する格納機能とをを有している。また、基地局の各々は、制御装置が測定要求機能を用いて送信した測定要求を受信した際に、端末との間の信号の往復伝搬時間を測定する往復伝搬時間測定機能を有している。更に、端末は、制御装置が測定要求機能を用いて送信した測定要求を受信した際に、基地局から信号を受信して当該基地局に対して信号を送信するまでの折り返し時間を測定する折り返し時間測定機能と、少なくとも2つの基地局からの信号が到着する時刻の差分である到着時間差を測定する到着時間差測定機能とを有している。
そして、端末が基地局の各々からの信号を同時に受信できる場合、基地局の各々は、往復伝搬時間測定機能を用いて往復伝搬時間を測定し、端末は、折り返し時間測定機能を用いて、基地局の各々について折り返し時間を測定する。さらに、端末は、到着時間差測定機能を用いて到着時間差を測定する。そして、制御装置は、基地局の各々で測定された往復伝搬時間から端末で測定される折り返し時間を減じることで算出される基地局の各々と端末との伝搬時間の差分と、端末で測定される到着時間差とから基地局の各々における信号の送信時刻の差を求め、算出された送信時刻の差分を格納機能を用いて格納する。
以下に、具体的な実施例を説明する。
図11は、本発明の実施例1における送信時刻差測定システムの構成を示す図である。
図11に示す送信時刻差測定システムは、RNC1301と、基地局1302,1303と、端末1304とから構成されている。
RNC1301は、メッセージを用いて、基地局1302,1303の制御を行う。
基地局1302,1303は、端末1304と無線信号のやり取りを行う。
端末1304は、RNC1301との間にコネクションを確立し、RNC1301との間でメッセージの送受信を行うことによって、RNC1301による制御を受ける。
図12は、本発明の実施例1における基地局1302,1303の構成を示す図である。なお、図12には、説明に必要な部分のみが記されている。
図12に示す基地局1302,1303は、制御部1401と、メッセージ処理部1402と、メッセージ送受信部1403と、無線信号送受信部1404と、無線信号送受信タイミング測定部1405とから構成されている。
制御部1401は、メッセージ処理部1402から通知される、受信したメッセージの種別とメッセージに含まれている内容に基づき、無線信号送受信タイミング測定部1405に対して、送受信タイミングの測定を要求し、また、その測定結果から端末1301との間の往復伝搬時間を算出する。なお、往復伝搬時間は、Round Trip Timeと呼ばれ、以降RTTと記す。
メッセージ処理部1402は、制御部1401からの要求に従ってメッセージを生成し、生成したメッセージの送信をメッセージ送受信部1403に要求する。加えて、メッセージ送受信部1403からメッセージの受信を通知された場合には、メッセージの種別を確認し、受信したメッセージの種別とメッセージに含まれている内容を制御部1401に通知する。
メッセージ送受信部1403は、メッセージ処理部1402から要求されたメッセージをRNC1301に送信する。加えて、RNC1301からメッセージを受信した場合には、メッセージの受信をメッセージ処理部1402に通知する。
図13は、本発明の実施例1における端末1304の構成を示す図面である。なお、図13には、説明に必要な部分のみが記されている。
図13に示す端末1304は、制御部1501と、メッセージ処理部1502と、メッセージ送受信部1503と、無線信号送受信部1504と、受信タイミング測定部1505と、無線リンク制御部1506と、RTT折り返し時間測定部1507と、受信品質測定部1508とから構成されている。
制御部1501は、メッセージ処理部1502から通知される、受信したメッセージの種別や内容に応じて、無線リンク制御部1506、受信タイミング測定部1505、およびRTT折り返し時間測定部1507の動作の制御を行う。加えて、制御部1501は、受信タイミング測定部1505から通知される測定結果からパイロット信号の到着時間の差分を算出する。さらに、制御部1501は、算出された到着時間の差分やRTT折り返し時間測定部1507から通知される測定結果を報告するためのメッセージの送信を、メッセージ処理部1502に対して要求する。
メッセージ処理部1502は、制御部1501から送信を要求されたメッセージを生成し、生成したメッセージの送信をメッセージ送受信部1503に要求する。加えて、メッセージ処理部1502は、メッセージ送受信部1503から受信を通知されたメッセージの種別を確認し、受信したメッセージの種別と内容を制御部1501に通知する。
メッセージ送受信部1503は、メッセージ処理部1502から送信を要求されたメッセージを、無線信号送受信部1504を介して、RNC1301に対して送信する。加えて、メッセージ送受信部1503は、無線信号送受信部1504を介して受信したRNC1301からのメッセージの受信を、メッセージ処理部1501に対して通知する。
無線信号送受信部1504は、メッセージ送受信部1503から送信を要求されたメッセージを無線信号に変換して、空間に送出する。加えて、無線信号送受信部1504は、空間から無線信号を受信し、メッセージ送受信部1503に対して受信した信号を通知する。
受信タイミング測定部1505は、制御部1501から指定された基地局からのパイロット信号の受信タイミングを測定し、測定結果を制御部1501に通知する。
無線リンク制御部1506は、制御部1501からの要求に応じて、無線信号送受信部1504が通信を行う際に利用する基地局の設定を行う。
RTT折り返し時間測定部1507は、制御部1501から指定される基地局1302からの信号を受信して、その基地局に対して信号を送信するまでの時間を測定し、測定結果を制御部1501に対して通知する。
受信品質測定部1508は、制御部1501からの要求に応じて無線信号送受信部1504が受信している全ての基地局からのパイロット信号の受信品質を測定し、測定結果を制御部1501に対して通知する。
RNC1301の構成は、図2に示したものと同一であり、説明を省略する。
図14は、本発明の実施例1における送信時刻差測定方法のシーケンスを説明する図である。
端末1304の制御部1501は、定期的に受信品質測定部1508に対して測定を要求し、受信品質測定部1508は、無線信号送受信部1504が受信している全ての基地局からのパイロット信号の受信品質の測定を行う(ステップ1701)。受信品質測定部1508は、測定を完了すると、測定結果を制御部1501に通知する。
受信品質測定部1508から測定結果を通知された制御部1501は、通知された受信品質とあらかじめ既定された品質とを比較し、既定された品質以上の品質でパイロット信号を受信している基地局の情報とその基地局から受信しているパイロット信号の受信品質とをRNC1301に通知するメッセージの送信を、メッセージ処理部1502に対して要求する。ここでは、基地局1302,1303の双方から受信したパイロット信号の受信品質が既定された品質以上であり、基地局1302,1303の情報と基地局1302,1303から受信しているパイロット信号の受信品質とをRNC1301に対して報告するものとする。
制御部1501からの要求を受けたメッセージ処理部1502は、測定結果報告メッセージを生成し、メッセージ送受信部1503に対して生成したメッセージの送信を要求する。メッセージ処理部1502からの要求を受けたメッセージ送受信部1503は、無線信号送受信部1504を介して測定結果報告メッセージをRNC1301に対して送信する(ステップ1702)。
端末1304からの測定結果報告メッセージを受信したRNC1301のメッセージ送受信部303は、メッセージの受信をメッセージ処理部302に通知する。メッセージ送受信部303からの通知を受けたメッセージ処理部302は、受信したメッセージが端末1304からの測定結果報告メッセージであることを確認して、測定結果報告メッセージを端末1304から受信したことを制御部301に対して通知する。
制御部301は、受信したメッセージの内容を確認する(ステップ1703)。この場合、測定結果報告メッセージを端末1304から受信したので、報告された受信品質とあらかじめ既定された品質とを比較する。ここでは、基地局1302,1303から受信したパイロット信号の受信品質が既定された品質以上であったものとする。
制御部301は、端末1304が既定された品質以上で基地局1302,1303からのパイロット信号を受信していることを認識すると、ソフトハンドオーバの処理を開始する。
制御部301は、メッセージ処理部302に対して無線リソースの確保を行うメッセージを生成し、基地局1302,1303に対して送信するように要求する。制御部301からの要求を受けたメッセージ処理部302は、リソース確保要求メッセージを生成し、生成したメッセージの送信をメッセージ送受信部303に要求する。メッセージ処理部302からの要求を受けたメッセージ送受信部303は、基地局1302,1303に対してメッセージを送信する(ステップ1704)。
RNC1301からのメッセージを受信した基地局1302,1303のメッセージ送受信部1403は、メッセージの受信をメッセージ処理部1402に通知する。通知を受けたメッセージ処理部1402は、受信したメッセージがリソース確保要求メッセージであることを認識し、RNC1301からリソース確保要求メッセージを受信したことを制御部1401に対して通知する。
メッセージ処理部1402からの通知を受けた制御部1401は、無線信号送受信部1403に対して無線リソースを確保するように要求し、要求を受けた無線信号送受信部1403は、無線リソースの確保を行う(ステップ1705)。無線信号送受信部1403は、無線リソースの確保が完了したら、確保が完了したことを制御部1401に対して通知する。
無線リソースの確保を確認した制御部1401は、RNC1301に対して無線リソースの確保が完了したことを通知するメッセージの送信を、メッセージ処理部1402に対して要求する。制御部1401からの要求を受けたメッセージ処理部1402は、リソース確保完了メッセージを生成し、生成したメッセージをRNC1301に対して送信するようにメッセージ送受信部1403に要求する。メッセージ処理部1402からの要求を受けたメッセージ送受信部1403は、RNC1301に対してメッセージを送信する(ステップ1706)。
基地局1302,1303からのメッセージを受信したRNC1301のメッセージ送受信部303は、メッセージを受信したことをメッセージ処理部302に対して通知する。通知を受けたメッセージ処理部302は、受信したメッセージがリソース確保完了メッセージであることを確認し、リソース確保完了メッセージを基地局1302,1303から受信したことを制御部301に通知する。
通知を受けた制御部301は、無線リソースの確保が完了したことを確認して、端末1304に対して基地局1302,1303を通信に利用するように端末1304の設定を変更するメッセージの送信を、メッセージ処理部302に要求する。
要求を受けたメッセージ処理部302は、設定変更メッセージを生成し、生成したメッセージの送信をメッセージ送受信部303に要求する。メッセージ送受信部303は、設定変更メッセージを端末1304に対して送信する(ステップ1707)。
端末1304のメッセージ送受信部1503は、無線信号送受信部1504を介して設定変更メッセージを受信すると、メッセージを受信したことをメッセージ処理部1502に通知する。メッセージ処理部1502は、受信したメッセージが設定変更メッセージであることを確認し、設定変更メッセージを受信したことと設定変更内容を制御部1501に通知する。この場合、通知されるのは、基地局1302,1303の双方を同時に通信に利用するように設定変更することである。
通知を受けた制御部1501は、無線リンク制御部1506に対して、基地局1302,1303をデータや音声信号の送受信に利用するように設定変更することを要求する。要求を受けた無線リンク制御部1506は、基地局1302,1303を通信に利用できるように無線信号送受信部1504の設定を変更する(ステップ1708)。設定の変更が完了したら、制御部1501はRNC1301に対して設定の変更が完了したことを通知するようにメッセージ処理部1502に対して要求する。
制御部1501からの要求を受けたメッセージ処理部1502は、設定完了メッセージを生成し、生成したメッセージの送信をメッセージ送受信部1503に要求する。メッセージ処理部1502からの要求を受けたメッセージ送受信部1503は、無線信号道受信部1504を介して、RNC1301に対してメッセージを送信する(ステップ1709)。
端末1304からの設定完了メッセージを受信したRNC1301のメッセージ送受信部303は、メッセージの受信をメッセージ処理部302に対して通知する。通知を受けたメッセージ処理部302は、メッセージが設定完了メッセージであることを確認し、制御部301に対して端末1304からの設定完了メッセージを受信したことを通知する。
通知を受けた制御部301は、基地局1302,1303に対して端末1304との間のRTTを測定するように要求するメッセージの送信を、メッセージ処理部302に対して要求する。
要求を受けたメッセージ処理部302は、測定要求メッセージを生成し、生成したメッセージを基地局1302,1303に対して送信するようにメッセージ送受信部303に対して要求する。メッセージ送受信部303は、メッセージ処理部302から要求されたメッセージを基地局1302,1303に対して送信する(ステップ1710)。
同時に、制御部301は、端末1304に対して基地局1302,1303から受信するパイロット信号の到着時間差と、基地局1302,1303から信号を受信して基地局1302,1303に対して信号を送信するまでの折り返し時間との測定を要求するようにメッセージ処理部302に要求する。
要求を受けたメッセージ処理部302は、測定要求メッセージを生成し、生成したメッセージを端末1304に対して送信するようにメッセージ送受信部303に対して要求する。メッセージ送受信部303は、メッセージ処理部302から要求されたメッセージを端末1304に送信する(ステップ1711)。
RNC1301からの測定要求メッセージを受信した基地局1302,1303のメッセージ送受信部1403は、メッセージの受信をメッセージ処理部1402に通知する。通知を受けたメッセージ処理部1402は、受信したメッセージが測定要求メッセージであることを確認し、測定要求メッセージを受信したことを制御部1401に通知する。
通知を受けた制御部1401は、無線信号送受信タイミング測定部1405に対して、端末1304に無線信号を送信した時刻と、端末1304から無線信号を受信した時刻とを測定するよう要求する。
無線信号送受信タイミング測定部1405は、端末1304に無線信号を送信した時刻と、端末1304から無線信号を受信した時刻との測定を行い、測定結果を制御部1401に通知する(ステップ1712)。
無線信号送受信タイミング測定部1405から測定結果を通知された制御部1401は、通知された無線信号の送信時刻と受信時刻との差分を求め、RTTを算出する。その後、制御部1401は、算出したRTTをRNC1301に報告するためのメッセージの送信を、メッセージ処理部1402に要求する。
メッセージ処理部1402は、測定結果報告メッセージを生成し、生成したメッセージの送信をメッセージ送受信部1403に対して要求する。メッセージ送受信部1403は、要求されたメッセージをRNC1301に対して送信する(ステップ1713)。
RNC1301からの測定要求メッセージを無線信号送受信部1504を介して受信した端末1304のメッセージ送受信部1503は、メッセージの受信をメッセージ処理部1502に通知する。通知を受けたメッセージ処理部1502は、受信したメッセージが測定要求メッセージであることを確認し、測定要求メッセージを受信したことを制御部1501に通知する。
通知を受けた制御部1501は、受信タイミング測定部1505に対して、基地局1302から受信するパイロット信号の受信時刻と、基地局1303から受信するパイロット信号の受信時刻を測定するように要求する。同時に、制御部1401は、RTT折り返し時間測定部1507に対して、基地局1302,1303から無線信号を受信した受信時刻と基地局1302,1303に対して無線信号を送信した時刻とを測定するように要求する。
受信タイミング測定部1505は、基地局1302から受信するパイロット信号の受信時刻と、基地局1303から受信するパイロット信号の受信時刻を測定し、測定結果を制御部1501に通知する。また、RTT折り返し時間測定部1507は、基地局1302,1303から無線信号を受信した受信時刻と基地局1302,1303に対して無線信号を送信した時刻とを測定し、測定結果を制御部1501に通知する(ステップ1714)。
制御部1501は、無線信号送受信タイミング測定部1505から測定結果を通知されると、各々の受信時刻の差分を求め、パイロット信号の到着時間差を算出する。なお、到着時間差は基地局1302からのパイロット信号の到着時刻を基準として算出される。また、制御部1501は、RTT折り返し時間測定部1507から測定結果を通知されると、基地局1302,1303の各々に対して、無線信号の受信時刻と送信時刻との差分を求め、無線信号の折り返しにかかった時間を算出する。
制御部1501は、基地局1302,1303から受信されるパイロット信号の到着時間差と基地局1302,1303の各々に対して無線信号を折り返すにかかった時間とをRNC1301に報告するためのメッセージの送信を、メッセージ処理部1502に要求する。
制御局1501からの要求を受けたメッセージ処理部1502は、測定結果報告メッセージを生成し、生成したメッセージの送信をメッセージ送受信部1503に対して要求する。メッセージ送受信部1503は、要求されたメッセージを、無線信号送受信部1504を介してRNC1301に対して送信する(ステップ1715)。
基地局1302,1303および端末1304からの測定結果報告メッセージを受信したRNC1301のメッセージ送受信部303は、メッセージの受信をメッセージ処理部302に通知する。メッセージ処理部302は、受信したメッセージが測定結果報告メッセージであることを確認し、基地局1302、基地局1303、および端末1304から測定結果報告メッセージを受信したことを制御部301に通知する。
制御部301は、基地局1302,1303および端末1304の各々から報告された測定結果からRTDを算出する(ステップ1716)。
図15は、図14のステップ1716において、制御部301が、基地局1302、基地局1303、および端末1304の各々から報告された測定結果からRTDを算出する際の原理を示す図である。
基地局1302で測定された端末1304とのRTTがTRTT1601であり、端末1304で測定された基地局1302との通信における折り返し時間がT折り返し1603であったとする。この時、電波が空間を伝搬していた時間は、(TRTT1601−T折り返し1603)と表せる。従って、基地局1302から送信された信号が端末1304で受信されるまでの時間であるT伝搬時間1605は、以下の式で表せる。
伝搬時間1605=(TRTT1601−T折り返し1603)/2
また、基地局1303で測定された端末1304とのRTTがTRTT1602であり、端末1304で測定された基地局1303との通信における折り返し時間がT折り返し1604であったとする。すると、同様にして、基地局1303から送信された信号が端末1304で受信されるまでの時間であるT伝搬時間1606は、以下の式で表せる。
伝搬時間1606=(TRTT1602−T折り返し1604)/2
ここで、基地局1302と基地局1303との送信タイミングの差分であるTRTD1608を、端末1304に近い基地局1303のパイロット信号の送信時刻に対する基地局1302の送信時刻の遅れと定義する。すると、TRTD1608は、端末1304で測定される基地局1302,1303からのパイロット信号の到着時間差であるT到着時間差1607と、上記のT伝搬時間1605およびT伝搬時間1606とを用いて、以下の式で表される。
RTD1608=T伝搬時間1605−T伝搬時間1606+T到着時間差1607
以上のように基地局1302と基地局1303との間のRTDを算出した制御部301は、算出結果を記憶部304に格納する。なお、制御部301は、この時に測定を行った端末1304を特定する情報およびRTDを算出した時刻も同時に格納する。
実施例1では、ソフトハンドオーバを行う端末は必ず、RTDを算出するのに必要な測定を行っていたが、ソフトハンドオーバを行う全ての端末ではなく、特定の端末のみが必要な測定を行う方法も考えられる。そこで、この方法を実施例2とし、以下、図16を参照しながら説明する。
図16は、本発明の実施例2における送信時刻差測定方法のシーケンスを説明する図である。なお、ステップ1701〜ステップ1709までのシーケンスは実施例1と同一であるため、説明を省略する。また、本実施例においては、RNC1301の記憶部304には端末1304の有している能力を示す情報、具体的には、端末1304が測定可能な物理量やその測定精度等が格納されているものとする。なお、RNC1301の記憶部304に端末1304の有している能力を示す情報を格納する方法に関しては、本実施例では説明を省略する。
以下に、ステップ1701〜ステップ1709までのシーケンスが終了した後に行われるステップ1801におけるRNC1301の処理について説明する。
ステップ1801において、RNC1301の制御部301は、端末1304における設定変更が完了したことを確認すると、記憶部304に格納されている端末1304の有している能力を参照する。
端末1304があらかじめ既定された値以上の精度で測定を行う能力を有している場合には、ステップ1710から先のシーケンスが実行される。一方、端末1304がパイロット信号の到着時間差をあらかじめ既定された値以上の精度で測定する能力を有していない場合には、ステップ1710以降のシーケンスは実行されず処理は終了する。
本発明の実施例2では、端末が有している能力を基準に、測定を行う端末を選択する方法について説明したが、端末が一定期間内に行った測定回数を元に端末を選択する方法も考えられる。そこで、この方法を実施例3とし、以下、図16を参照しながら説明する。なお、ステップ1701〜ステップ1709のシーケンスは実施例1と同一であるため、説明を省略する。
ステップ1801において、RNC1301の制御部301は、端末1304における設定変更が完了したことを確認すると、記憶部304に格納されているRTDの情報を参照し、端末1304があらかじめ既定された期間内に行ったRTD算出のための測定の回数を取得する。
端末1304が既定された期間内に行った測定回数があらかじめ既定された回数未満である場合には、ステップ1710から先のシーケンスが実行される。一方、測定回数が既定された回数以上である場合には、ステップ1710以降のシーケンスは実行されず処理は終了する。
これとは逆に、測定回数があらかじめ既定された回数以上である場合にはステップ1710から先のシーケンスが実行される。一方、測定回数が既定された回数未満である場合にはステップ1710以降のシーケンスは実行されず処理を終了するとしても良い。
また、測定回数が計数される期間の決定方法としては、充電完了から再充電されるまでの間等の様々な方法が考えられる。
本発明の実施例3では、一定期間内に端末が実行した測定回数があらかじめ既定された回数以上であったり、未満であったりした場合には測定を行わないという方法について説明したが、測定を行う端末における基地局からの信号の受信品質に応じて、測定を行う端末を選択するする方法も考えられる。そこで、この方法を実施例4とし、以下、図16を参照しながら説明する。なお、ステップ1701〜ステップ1709のシーケンスは実施例1と同一であるため、説明を省略する。
ステップ1801において、RNC1301の制御部301は、端末1304における設定変更が完了したことを確認すると、ステップ1703で端末1304から報告されたパイロット信号の受信品質を確認する。
端末1304から報告されたパイロット信号の受信品質があらかじめ既定された品質未満である場合には、ステップ1710以降のシーケンスは実行されず処理は終了する。一方、端末1304から報告されたパイロット信号の受信品質があらかじめ既定された品質以上である場合には、ステップ1710から先のシーケンスが実行される。
本発明の実施例3および実施例4では、それぞれ端末の能力、端末の測定回数、受信品質に応じて測定を行う端末を選択する方法について説明したが、RTDがすでに算出されている場合には、測定を行わない方法も考えられる。そこで、この方法を実施例5とし、以下、図16を参照しながら説明する。なお、ステップ1701〜ステップ1709のシーケンスは実施例1と同一であるため、説明を省略する。
ステップ1801において、RNC1301の制御部301は、端末1304における設定変更が完了したことを確認すると、記憶部304に格納されているRTDの情報を参照し、基地局1302,1303のRTDの算出結果が格納されているかどうかを確認する。
記憶部304が基地局1302,1303のRTDの算出結果を格納していない場合には、ステップ1710から先のシーケンスが実行される。一方、記憶部304が基地局1302,1303のRTDの算出結果を格納している場合には、ステップ1710以降のシーケンスは実行されず処理は終了する。
なお、RTDが算出された時刻を併用する方法も考えられる。この場合、ステップ1801において、RNC1301の制御部301は、端末1304における設定変更が完了したことを確認すると、記憶部304に格納されているRTDの情報を参照し、基地局1302,1303のRTDの算出結果が格納されているかどうかを確認する。
記憶部304が基地局1302,1303のRTDの算出結果を格納していない場合には、ステップ1710から先のシーケンスが実行される。一方、記憶部304が基地局1302,1303のRTDの算出結果を格納している場合には、制御部301は、記憶部304に格納されているRTDが算出された時刻を参照する。算出された時刻と現在の時刻との差分が、あらかじめ既定された時間以上であった場合には、ステップ1710から先のシーケンスが実行され、既定された時間未満であった場合には、ステップ1710以降のシーケンスは実行されず処理は終了する。
本発明の実施例2および実施例3では、それぞれ端末の能力、端末の測定回数に応じて測定を行う端末を選択する方法について説明したが、両者を組み合わせて測定を行う端末を選択する方法も考えられる。そこで、この方法を実施例6とし、以下、図16を参照しながら説明する。なお、ステップ1701〜ステップ1709のシーケンスは実施例1と同一であるため、説明を省略する。
ステップ1801において、RNC1301の制御部301は、端末1304における設定変更が完了したことを確認すると、記憶部304に格納されている端末1304の能力および端末1304があらかじめ既定された一定期間内に測定を行った回数を参照する。
端末1304があらかじめ既定された値以上の精度で測定を行う能力を有していて、既定された一定時間内にあらかじめ既定された回数未満しか測定を行っていないという条件を満たす場合には、ステップ1710から先のシーケンスが実行される。一方、上記の条件が満たされない場合には、ステップ1710以降のシーケンスは実行されず処理は終了する。
なお、本発明の実施例2と実施例4とを組み合わせる方法も考えられる。この場合、ステップ1801において、制御部301が、測定を行う端末として端末1304を選択する条件の一例としては、端末1304があらかじめ既定された値以上の精度で測定を行う能力を有していて、既定された品質以上の受信品質で基地局1302,1303からのパイロット信号を受信していること、が挙げられる。
また、本発明の実施例2と実施例5とを組み合わせる方法も考えられる。この場合、ステップ1801において、制御部301が、測定を行う端末として端末1304を選択する条件の一例としては、端末1304があらかじめ既定された値以上の精度で測定を行う能力を有していて、基地局1302,1303のRTDが記憶部304に格納されていないこと、が挙げられる。あるいは、端末1304があらかじめ既定された値以上の精度で測定を行う能力を有していて、基地局1302,1303のRTDが記憶部304に格納されていないあるいは格納されているRTDが算出された時刻と現在の時刻との差分があらかじめ既定された時間以上であること、という条件も考えられる。
また、本発明の実施例3と実施例4とを組み合わせる方法も考えられる。この場合、ステップ1801において、制御部301が、測定を行う端末として端末1304を選択する条件の一例としては、端末1304が既定された一定時間内にあらかじめ既定された回数未満しか測定を行っていなくて、既定された品質以上の受信品質で基地局1302,1303からのパイロット信号を受信していること、が挙げられる。
また、本発明の実施例3と実施例5とを組み合わせる方法も考えられる。この場合、ステップ1801において、制御部301が、測定を行う端末として端末1304を選択する条件の一例としては、端末1304が既定された一定時間内にあらかじめ既定された回数未満しか測定を行っていなくて、基地局1302,1303のRTDが記憶部304に格納されていないこと、が挙げられる。あるいは、端末1304が既定された一定時間内にあらかじめ既定された回数未満しか測定を行っていなくて、基地局1302,1303のRTDが記憶部304に格納されていないあるいは記憶部304に格納されているRTDが算出された時刻と現在の時刻との差分があらかじめ既定された時間以上であること、という条件も考えられる。
また、端末1304が既定された一定時間内にあらかじめ既定された回数以上測定を行っていた場合であっても、基地局1302,1303のRTDが記憶部304に格納されていない場合には、測定を行う端末として端末1304を選択する方法も考えられる。あるいは、端末1304が既定された一定時間内にあらかじめ既定された回数以上測定を行っていた場合であっても、基地局1302,1303のRTDが記憶部304に格納されていないあるいは記憶部304に格納されているRTDが算出された時刻と現在の時刻との差分があらかじめ既定された時間以上である場合には、測定を行う端末として端末1304を選択する方法も考えられる。
また、本発明の実施例4と実施例5とを組み合わせる方法も考えられる。この場合、ステップ1801において、制御部301が、測定を行う端末として端末1304を選択する条件の一例としては、端末1304が既定された品質以上の受信品質で基地局1302,1303からのパイロット信号を受信していて、基地局1302,1303のRTDが記憶部304に格納されていないこと、が挙げられる。あるいは、端末1304が既定された品質以上の受信品質で基地局1302,1303からのパイロット信号を受信していて、基地局1302,1303のRTDが記憶部304に格納されていないあるいは記憶部304に格納されているRTDが算出された時刻と現在の時刻との差分があらかじめ既定された時間以上であること、という条件も考えられる。
本発明の実施例2と実施例3と実施例4とを組み合わせ、測定を行う端末を選択する方法も考えられる。そこで、この方法を実施例7とし、以下、図16を参照しながら説明する。なお、ステップ1701〜ステップ1709のシーケンスは実施例1と同一であるため、説明を省略する。
ステップ1801において、RNC1301の制御部301は、端末1304における設定変更が完了したことを確認すると、記憶部304に格納されている端末1304の能力および端末1304があらかじめ既定された一定期間内に測定を行った回数を参照する。加えて、制御部301は、端末1304における基地局1302,1303からのパイロット信号の受信品質を参照する。
端末1304があらかじめ既定された値以上の精度で測定を行う能力を有していて、既定された一定時間内にあらかじめ既定された回数未満しか測定を行っておらず、報告された受信品質があらかじめ既定された品質以上であるという条件を満たす場合には、ステップ1710から先のシーケンスが実行される。一方、上記の条件が満たされない場合には、ステップ1710以降のシーケンスは実行されず処理は終了する。
なお、本発明の実施例2と実施例3と実施例5とを組み合わせ、測定を行う端末を選択する方法も考えられる。この場合、ステップ1801において、制御部301が、測定を行う端末として端末1304を選択する条件の一例としては、あらかじめ既定された値以上の精度で測定を行う能力を有していて、既定された一定時間内にあらかじめ既定された回数未満しか測定を行っておらず、基地局1302,1303のRTDが記憶部304に格納されていないこと、が挙げられる。あるいは、あらかじめ既定された値以上の精度で測定を行う能力を有していて、既定された一定時間内にあらかじめ既定された回数未満しか測定を行っておらず、基地局1302,1303のRTDが記憶部304に格納されていないあるいは記憶部304に格納されているRTDが算出された時刻と現在の時刻との差分があらかじめ既定された時間以上であること、という条件も考えられる。
また、本発明の実施例2と実施例4と実施例5とを組み合わせ、測定を行う端末を選択する方法も考えられる。この場合、ステップ1801において、制御部301が、測定を行う端末として端末1304を選択する条件の一例としては、あらかじめ既定された値以上の精度で測定を行う能力を有していて、報告された受信品質があらかじめ既定された品質以上であり、基地局1302,1303のRTDが記憶部304に格納されていないこと、が挙げられる。あるいは、あらかじめ既定された値以上の精度で測定を行う能力を有していて、報告された受信品質があらかじめ既定された品質以上であり、基地局1302,1303のRTDが記憶部304に格納されていないあるいは記憶部304に格納されているRTDが算出された時刻と現在の時刻との差分があらかじめ既定された時間以上であること、という条件も考えられる。
また、本発明の実施例3と実施例4と実施例5とを組み合わせ、測定を行う端末を選択する方法も考えられる。この場合、ステップ1801において、制御部301が、測定を行う端末として端末1304を選択する条件の一例としては、既定された一定時間内にあらかじめ既定された回数未満しか測定を行っておらず、報告された受信品質があらかじめ既定された品質以上であり、基地局1302,1303のRTDが記憶部304に格納されていないこと、が挙げられる。あるいは、既定された一定時間内にあらかじめ既定された回数未満しか測定を行っておらず、報告された受信品質があらかじめ既定された品質以上であり、基地局1302,1303のRTDが記憶部304に格納されていないあるいは記憶部304に格納されているRTDが算出された時刻と現在の時刻との差分があらかじめ既定された時間以上であること、という条件も考えられる。
本発明の実施例2と実施例3と実施例4と実施例5とを組み合わせ、測定を行う端末を選択する方法も考えられる。そこで、この方法を実施例8とし、以下、図16を参照しながら説明する。なお、ステップ1701〜ステップ1709のシーケンスは実施例1と同一であるため、説明を省略する。
ステップ1801において、RNC1301の制御部301は、端末1304における設定変更が完了したことを確認すると、記憶部304に格納されている端末1304の能力および端末1304があらかじめ既定された一定期間内に測定を行った回数を参照する。加えて、制御部301は、端末1304における基地局1302,1303からのパイロット信号の受信品質を参照する。さらに、制御部301は、記憶部304に基地局1302,1303のRTDの値が格納されているかどうかを確認する。
端末1304があらかじめ既定された値以上の精度で測定を行う能力を有していて、既定された一定時間内にあらかじめ既定された回数未満しか測定を行っておらず、報告された受信品質があらかじめ既定された品質以上であり、記憶部304に基地局1302,1303のRTDの値が格納されていないという条件を満たす場合には、ステップ1710から先のシーケンスが実行される。一方、上記の条件が満たされない場合には、ステップ1710以降のシーケンスは実行されず処理は終了する。
あるいは、端末1304があらかじめ既定された値以上の精度で測定を行う能力を有していて、既定された一定時間内にあらかじめ既定された回数未満しか測定を行っておらず、報告された受信品質があらかじめ既定された品質以上であり、記憶部304に基地局1302,1303のRTDの値が格納されていないあるいは記憶部304に格納されている基地局1302,1303のRTDの算出時刻と現在時刻との差分が既定された時間以上であるという条件を満たす場合には、ステップ1710から先のシーケンスが実行される。一方、上記の条件が満たされない場合には、ステップ1710以降のシーケンスは実行されず処理は終了する。
複数の端末が同一の組の基地局間のRTDを算出するための測定を行う場合、複数の測定結果から算出されるRTDの平均値を算出することで、RTDの精度を高める方法が考えられる。そこで、この方法を実施例9とし、以下、図17を参照しながら説明する。
図17は、本発明の実施例9における送信時刻差測定方法のシーケンスを説明する図である。なお、ステップ1701〜ステップ1716までのシーケンスは、実施例1と同一であるため、説明を省略する。
以下に、ステップ1701〜ステップ1716までのシーケンスが終了した後に行われるステップ1901におけるRNC1301の処理について説明する。
ステップ1901において、RNC1301の制御部301は、ステップ1716で基地局1302,1303との間のRTDを算出すると、記憶部304を参照して、基地局1302,1303との間のRTDが格納されているかどうかを確認する。
記憶部304に基地局1302,1303との間のRTDが格納されていない場合には、制御部301は、算出されたRTDを記憶部304に格納して処理を終了する。その際、制御部301は、測定を行った端末1304を特定する情報およびRTDを算出した時刻も同時に記憶部304に格納する。
一方、記憶部304に基地局1302,1303との間のRTDが格納されていた場合、格納されているRTDが算出された時刻を参照し、現在の時刻との差分があらかじめ既定された値未満である場合には、格納されているRTDの値と今回算出したRTDの値との平均を算出し、算出結果を基地局1302,1303との間のRTDとして記憶部304に格納する。また、現在の時刻との差分があらかじめ既定された値以上である場合には、格納されている値を破棄し、今回算出したRTDの値を基地局1302,1303との間のRTDとして記憶部304に格納する。
端末がGPS受信器を搭載しており、自身の位置を特定できる場合、特定された位置を利用してRTDを算出する方法が考えられる。そこで、この方法を実施例10とし、以下に説明する。
図18は、本発明の実施例10における送信時刻差測定システムの構成を示す図である。
図18に示す送信時刻差測定システムは、RNC2001と、基地局2002,2003と、端末2004と、GPS衛星2005から構成されている。
端末2004は、GPS衛星2005から受信した信号を利用して自身の位置を特定する。また、端末2004は、RNC2001からの要求に従って、基地局2002,2003から受信するパイロット信号の到着時間差を測定する。
基地局2002,2003は、パイロット信号を送信する。
RNC2001は、RTDを算出するのに必要な測定のシーケンス全体を制御し、測定結果からRTDを算出する機能を有している。
図19は、端末2004の構成を示す図面である。なお、図19には、説明に必要な部分のみが記述されている。
図19に示す端末2004は、制御部2101と、GPS信号受信部2102と、位置算出部2103と、メッセージ処理部1502と、メッセージ送受信部1503と、無線信号送受信部1504と、受信タイミング測定部1505と、無線リンク制御部1506と、受信品質測定部1508とから構成されている。なお、メッセージ処理部1502、メッセージ送受信部1503、無線信号送受信部1504、受信タイミング測定部1505、無線リンク制御部1506、および受信品質測定部1508については、実施例1における端末1304と同一であるため、説明を省略する。
制御部2101は、メッセージ処理部1502から通知されたメッセージの内容に応じて無線リンク制御部1506、受信タイミング測定部1505、受信品質測定部1508、位置算出部2103の動作の制御を行う。加えて、制御部2101は、無線リンク制御部1506、受信タイミング測定部1505、受信品質測定部1508、位置算出部2103の各々から通知される測定結果をRNC2001に通知することをメッセー処理部1502に対して要求する。
RNC2001の構成は、実施例1と同一であるため、説明を省略する。ただし、記憶部304には基地局2002,2003の地理的な位置に関する情報が格納されている。
基地局2002,2003の構成は、実施例1と同一であるため、説明を省略する。
図20は、本発明の実施例10における送信時刻差測定方法のシーケンスを説明する図である。なお、ステップ1701〜ステップ1709までのシーケンスは、実施例1と同一であるため、説明を省略する。
RNC2001の制御部301は、端末2004の設定変更が完了したことを確認すると、端末2004がGPS測位を用いて自身の位置を特定する能力を有しているかどうかを確認する(ステップ2201)。端末2004が能力を有していない場合、処理は終了する。
端末2004はGPS測位を用いて自身の位置を特定する能力を有しているので、制御部301は、端末2004に対して自身の位置の特定と基地局2002,2003から受信するパイロット信号の到着時間差を測定するメッセージを送信するようにメッセージ処理部302に対して要求する。
メッセージ処理部302は、測定要求メッセージを生成し、生成したメッセージの送信をメッセージ送受信部303に要求する。メッセージ送受信部303は、要求されたメッセージを端末2004に対して送信する(ステップ2202)。
無線信号送受信部1504を介してメッセージを受信したメッセージ送受信部1503は、メッセージを受信したことをメッセージ処理部1502に通知する。メッセージ処理部1502は、受信したメッセージが測定要求であることを確認し、RNC2001から測定要求メッセージを受信したことを制御部2101に通知する。
制御部2101は、メッセージ処理部1502からの通知内容を確認して、GPS測位を用いて自身の位置を特定することおよび基地局2002,2003から受信するパイロット信号の到着時間差の測定を要求されていることを確認する。要求内容を確認した制御部2101は、位置算出部2103に対してGPS測位を用いて、自身の位置を特定するよう要求する。同時に、制御部2101は、受信タイミング測定部1505に対して基地局2002,2003からパイロット信号を受信する時刻を測定するように要求する。
位置算出部2103は、GPS信号受信部2102によって受信されるGPS衛星からの信号を利用して、自身の位置を特定する。位置算出部2103は、位置が特定されたら、特定された地理的位置を制御部2101に通知する(ステップ2203)。
受信タイミング測定部1505は、要求された基地局2002、2003から受信するパイロット信号の受信時刻を測定し、測定結果を制御部2101に通知する(ステップ2203)。
受信タイミング測定部1505からの測定結果を通知された制御部2101は、測定された受信時刻の差分を算出し、基地局2002,2003から受信するパイロット信号の到着時間差を求める。
制御部2101は、算出した到着時間差と位置算出部2103から通知された自身の地理的位置をRNC2001に報告するようにメッセージ処理部1502に要求する。
メッセージ処理部1502は、測定結果報告メッセージを生成し、生成したメッセージを送信するようにメッセージ送受信部1503に要求する。メッセージ送受信部1503は、送信を要求されたメッセージを無線信号送受信部1504を介してRNC2001に対して送信する(ステップ2204)。
端末2004からの測定結果報告メッセージを受信したRNC2001のメッセージ受信部303は、メッセージの受信をメッセージ処理部302に通知する。メッセージ処理部302は、受信したメッセージが測定結果報告メッセージであることを確認し、端末2004から測定結果報告メッセージを受信したことを制御部301に通知する。
制御部301では、測定結果報告メッセージの内容確認し、次の(1)〜(7)の処理が実行される(ステップ2205)。
(1)記憶部304から基地局2002,2003の地理的位置を取得する。
(2)測定結果メッセージから端末2004の地理的位置を取得する。
(3)基地局2002と端末2004との間の距離を算出する。同時に基地局2003と端末2004と間の距離を算出する。
(4)基地局2002と端末2004間の距離と、基地局2003と端末2004間の距離との差分を算出し、算出された距離差を光速で割り、時間差を算出する。
(5)測定結果メッセージから端末2004で測定された基地局2002,2003のパイロット信号の到着時間差を取得する。
(6)(4)で算出された時間差と端末2004で測定された基地局2002,2003のパイロット信号の到着時間差とを比較して、RTDを算出する。
(7)(6)で算出されたRTDを記憶部304に格納する。
なお、本実施例ではハンドオーバを行うGPS測位の能力を持つ全ての端末がRTD算出のための測定を行うとしたが、端末が測定を行うかどうかを本発明の実施例3から実施例8と同様の方法で判断する方法も考えられる。
また、本発明の実施例9で説明したのと同様に、記憶部304に格納されているRTDと算出したRTDとの平均を算出することで、RTDの測定精度を向上させる方法も考えられる。
本発明の実施例10では、端末2004の地理的位置の特定は端末2004自身が行うとしたが、RNC2001が行う方法も考えられる。この場合、ステップ2204で端末2004から送信される測定結果報告メッセージには端末2004で受信されたGPS信号の測定結果が含まれ、RNC2001がステップ2205において端末2004の位置を算出する。また、RNCではなく測位サーバが演算処理を行う方法も考えられる。そこで、これらの方法を実施例11とし、以下に説明する。
図21は、本発明の実施例11における送信時刻差測定システムの構成を示す図である。
図21に示す送信時刻差測定システムは、RNC2001と、基地局2002,2003と、端末2004と、GPS衛星2005と、測位サーバ2301とから構成されている。
測位サーバ2301は、RNC2001からの要求を受けて端末2004の位置を算出するための演算処理を行い、算出結果をRNC2001に通知する。
図22は、測位サーバ2301の構成を示す図である。なお、図22には、説明に必要な部分のみが記されている。
図22に示す測位サーバ2301は、制御部2401と、メッセージ処理部2402と、メッセージ送受信部2403と、位置演算処理部2404と、データベース2405とから構成されている。
制御部2401は、メッセージ処理部2402から通知されたメッセージの内容に応じて、位置演算処理部2404に対して端末2004の地理的位置を算出するように要求する。また、制御部2401は、位置演算処理部2404から通知された端末2004の地理的位置をRNC2001に報告するようにメッセージ処理部2402に対して要求する。
メッセージ処理部2402は、メッセージ送受信部2403からメッセージの受信を通知された場合に、受信したメッセージの内容を確認し、制御部2401に対して受信したメッセージの内容を通知する。また、メッセージ処理部2402は、制御部2401からの要求を受けてメッセージを生成し、生成したメッセージの送信をメッセージ送受信部2403に対して要求する。
メッセージ送受信部2403は、RNC2001からのメッセージを受信した場合にはメッセージを受信したことをメッセージ処理部2402に対して通知する。また、メッセージ送受信部2403は、メッセージ処理部2402から送信を要求されたメッセージをRNC2001に対して送信する。
位置演算処理部2404は、制御部2401からの要求を受けた場合にデータベース2405を参照して端末2004の位置を算出するための演算処理を行う。位置演算処理部2404は、演算処理が完了したら、演算結果である端末2004の地理的位置を制御部2401に通知する。
データベース2405は、端末2004の地理的位置を算出するのに必要な情報として衛星の位置情報等を格納する。なお、本実施例では測位サーバ2301内部にデータベース2405が存在するとしたが、データベース2405は測位サーバ2301の外部に存在しても良い。
図23は、本発明の実施例11における送信時刻差測定方法のシーケンスを説明する図である。なお、ステップ1701〜ステップ1709、ステップ2201については、本発明の実施例10と同一であるため、説明を省略する。
本実施例において、端末2004はGPS信号を受信する能力を有しているので、制御部301は端末2004に対してGPS信号の受信と基地局2002,2003から受信するパイロット信号の到着時間差を測定するメッセージを送信するようにメッセージ処理部302に対して要求する。
メッセージ処理部302は、測定要求メッセージを生成し、生成したメッセージの送信をメッセージ送受信部303に要求する。メッセージ送受信部303は要求されたメッセージを端末2004に対して送信する(ステップ2501)。
無線信号送受信部1504を介してメッセージを受信したメッセージ送受信部1503は、メッセージを受信したことをメッセージ処理部1502に通知する。メッセージ処理部1502は受信したメッセージが測定要求であることを確認し、RNC2001から測定要求メッセージを受信したことを制御部2101に通知する。
制御部2101は、メッセージ処理部1502からの通知内容を確認して、GPS信号の測定を行うことおよび基地局2002,2003から受信するパイロット信号の到着時間差の測定を要求されていることを確認する。要求内容を確認した制御部2101は、位置算出部2103に対してGPS信号の測定を行うよう要求する。同時に、制御部2101は、受信タイミング測定部1505に対して基地局2002,2003からパイロット信号を受信する時刻を測定するように要求する。
位置算出部2103は、GPS信号受信部2102によって測定されたGPS衛星からの信号の内容を制御部2101に通知する。
受信タイミング測定部1505は、要求された基地局2002、2003から受信するパイロット信号の受信時刻を測定し、測定結果を制御部2101に通知する(ステップ2502)。
受信タイミング測定部1505からの測定結果を通知された制御部2101は測定された受信時刻の差分を算出し、基地局2002,2003から受信するパイロット信号の到着時間差を求める。
制御部2101は、算出した到着時間差と位置算出部2103から通知されたGPS信号の測定結果をRNC2001に報告するようにメッセージ処理部1502に要求する。
メッセージ処理部1502は、測定結果報告メッセージを生成し、生成したメッセージを送信するようにメッセージ送受信部1503に要求する。メッセージ送受信部1503は、送信を要求されたメッセージを無線信号送受信部1504を介してRNC2001に対して送信する(ステップ2503)。
端末2004からの測定結果報告メッセージを受信したRNC2001のメッセージ受信部303は、メッセージの受信をメッセージ処理部302に通知する。メッセージ処理部302は、受信したメッセージが測定結果報告メッセージであることを確認し、端末2004から測定結果報告メッセージを受信したことを制御部301に通知する。
制御部301は、演算処理要求を測位サーバ2301に要求するようにメッセージ処理部302に要求する。要求を受けたメッセージ処理部302は、演算要求メッセージを生成する。なお、生成された演算要求メッセージには、端末2004から報告されたGPS信号の測定結果が含まれている。
メッセージの生成が完了したメッセージ処理部302は、メッセージ送受信部303に対して生成したメッセージの送信を要求する。要求を受けたメッセージ送受信部303は、測位サーバ2301に対して演算要求メッセージを送信する(ステップ2504)。
RNC2001からのメッセージを受信した測位サーバ2301のメッセージ送受信部2401は、メッセージの受信をメッセージ処理部2402に対して通知する。通知を受けたメッセージ処理部2402は、受信したメッセージが演算要求メッセージであることを確認し、演算要求メッセージを受信したことを制御部2401に対して通知する。
通知を受けた制御部2402は、位置演算処理部2404に対して演算処理を行うように要求する。この時、演算要求メッセージに含まれていた端末2004でのGPS信号の測定結果を同時に通知する。
要求を受けた位置演算処理部2404は、データベース2405を参照して端末2004が測定したGPS衛星の位置情報等の演算処理に必要な情報を取得し、演算処理を行い、端末2004の地理的位置を特定する(ステップ2505)。位置演算処理部2404は、端末2004の地理的位置の特定が完了したら、端末2004の地理的位置を制御部2401に対して通知する。
通知を受けた制御部2401は、RNC2001に対して端末2004の地理的位置を報告するように、メッセージ処理部2402に対して要求する。要求を受けたメッセージ処理部2402は、演算結果報告メッセージを生成し、生成したメッセージの送信をメッセージ送受信部2403に対して要求する。要求を受けたメッセージ送受信部2403は、RNC2001に対して演算結果報告メッセージを送信する(ステップ2506)。
測位サーバ2301からの演算結果報告メッセージを受信したRNC2001のメッセージ送受信部303は、メッセージの受信をメッセージ処理部302に対して通知する。通知を受けたメッセージ処理部302は、受信したメッセージが演算結果報告メッセージであることを確認し、演算結果報告メッセージを受信したことを制御部301に対して通知する。
通知を受けた制御部301では、演算結果報告メッセージの内容確認し、次の(1)〜(7)の処理が実行される(ステップ2507)。
(1)記憶部304から基地局2002,2003の地理的位置を取得する。
(2)演算結果メッセージから端末2004の地理的位置を取得する。
(3)基地局2002と端末2004との間の距離を算出する。同時に基地局2003と端末2004と間の距離を算出する。
(4)基地局2002と端末2004間の距離と、基地局2003と端末2004間の距離との差分を算出し、算出された距離差を光速で割り、時間差を算出する。
(5)測定結果メッセージから端末2004で測定された基地局2002,2003のパイロット信号の到着時間差を取得する。
(6)(4)で算出された時間差と端末2004で測定された基地局2002,2003のパイロット信号の到着時間差とを比較して、RTDを算出する。
(7)(6)で算出されたRTDを記憶部304に格納する。
なお、本実施例ではGPS測位の能力を持つ全ての端末がRTD算出のための測定を行うとしたが、端末が測定を行うかどうかを本発明の実施例3から実施例8と同様の方法で判断する方法も考えられる。
また、本発明の実施例9と同様に、算出されたRTDを平均化することによって、精度を向上する方法も考えられる。
また、本発明の実施例9と同様に、記憶部304に格納されているRTDと算出したRTDとの平均を算出することで、RTDの測定精度を向上させる方法も考えられる。

Claims (46)

  1. 端末と、各々が非同期に動作している2つ以上の基地局と、該端末および該基地局の各々を制御する制御装置とを有するシステムにおいて、前記基地局の各々における信号の送信時刻の差分を算出する送信時刻差測定方法であって、
    前記端末が前記基地局の各々からの信号を同時に受信できる場合、
    前記基地局の各々が、往復伝搬時間測定機能を用いて、前記端末との間の信号の往復伝搬時間を測定するステップと、
    前記端末が、折り返し時間測定機能を用いて、前記基地局の各々について、当該基地局から信号を受信し当該基地局に対して信号を送信するまでの折り返し時間を測定するステップと、
    前記端末が、到着時間差測定機能を用いて、前記基地局の各々からの信号が到着する時刻の差分である到着時間差を測定するステップと、
    前記制御装置が、前記基地局の各々で測定された往復伝搬時間から前記端末で測定される折り返し時間を減じることで算出される前記基地局の各々と前記端末との伝搬時間の差分と、前記端末で測定される到着時間差とから前記基地局の各々における信号の送信時刻の差を求め、算出された送信時刻の差分と、該送信時刻の差分が算出された算出時刻とを関連付けて格納機能を用いて格納するステップとを有することを特徴とする送信時刻差測定方法。
  2. 前記端末、前記基地局、および前記制御装置の各々は、前記端末が前記基地局の各々からの信号を同時に受信でき、かつ該端末が既定された条件を満たす特定の端末である場合にのみ、前記ステップの処理を行う、請求項1に記載の送信時刻差測定方法。
  3. 前記既定された条件が、前記端末の前記折り返し時間測定機能と、前記到着時間差測定機能とがあらかじめ規定された測定精度以上での測定が可能であることである、請求項2に記載の送信時刻差測定方法。
  4. 前記既定された条件が、前記端末が前記折り返し時間測定機能と前記到着時間差測定機能とを用いて測定を行った測定回数があらかじめ既定された条件を満足していることである、請求項2に記載の送信時刻差測定方法。
  5. 前記端末が、受信品質測定機能を用いて、前記基地局の各々から受信する信号の受信品質を測定するステップをさらに有し、
    前記既定された条件が、前記端末の前記受信品質測定機能を用いて測定された前記受信品質があらかじめ既定された条件を満足していることである、請求項2に記載の送信時刻差測定方法。
  6. 前記既定された条件が、前記基地局の各々の送信時刻の差分が前記格納機能を用いて格納されていないか、あるいは前記格納機能を用いて格納されている前記送信時刻の差分の前記算出時刻と、現在時刻との差分があらかじめ既定された条件を満足することである、請求項2に記載の送信時刻差測定方法。
  7. 前記既定された条件が、前記端末の前記折り返し時間測定機能と、前記到着時間差測定機能とがあらかじめ規定された測定精度以上での測定が可能であり、かつ前記端末が前記折り返し時間測定機能と前記到着時間差測定機能とを用いて測定を行った測定回数があらかじめ既定された条件を満足していることである、請求項2に記載の送信時刻差測定方法。
  8. 前記端末が、受信品質測定機能を用いて、前記基地局の各々から受信する信号の受信品質を測定するステップをさらに有し、
    前記既定された条件が、前記端末の前記折り返し時間測定機能と、前記到着時間差測定機能とがあらかじめ規定された測定精度以上での測定が可能であり、かつ前記端末の前記受信品質測定機能を用いて測定された前記受信品質があらかじめ既定された条件を満足していることである、請求項2に記載の送信時刻差測定方法。
  9. 前記既定された条件が、前記端末の前記折り返し時間測定機能と、前記到着時間差測定機能とがあらかじめ規定された測定精度以上での測定が可能であり、かつ前記基地局の各々の送信時刻の差分が前記格納機能を用いて格納されていないか、あるいは前記格納機能を用いて格納されている前記送信時刻の差分の前記算出時刻と、現在時刻との差分があらかじめ既定された条件を満足することである、請求項2に記載の送信時刻差測定方法。
  10. 前記端末が、受信品質測定機能を用いて、前記基地局の各々から受信する信号の受信品質を測定するステップをさらに有し、
    前記既定された条件が、前記端末が前記折り返し時間測定機能と前記到着時間差測定機能とを用いて測定を行った測定回数があらかじめ既定された条件を満足していて、かつ前記端末の前記受信品質測定機能を用いて測定された前記受信品質があらかじめ既定された条件を満足していることである、請求項2に記載の送信時刻差測定方法。
  11. 前記既定された条件が、前記端末が前記折り返し時間測定機能と前記到着時間差測定機能とを用いて測定を行った測定回数があらかじめ既定された条件を満足していて、かつ前記基地局の各々の送信時刻の差分が前記格納機能を用いて格納されていないか、あるいは前記格納機能を用いて格納されている前記送信時刻の差分の前記算出時刻と、現在時刻との差分があらかじめ既定された条件を満足することである、請求項2に記載の送信時刻差測定方法。
  12. 前記端末が、受信品質測定機能を用いて、前記基地局の各々から受信する信号の受信品質を測定するステップをさらに有し、
    前記既定された条件が、前記端末の前記受信品質測定機能を用いて測定された前記受信品質があらかじめ既定された条件を満足していて、かつ前記基地局の各々の送信時刻の差分が前記格納機能を用いて格納されていないか、あるいは前記格納機能を用いて格納されている前記送信時刻の差分の前記算出時刻と、現在時刻との差分があらかじめ既定された条件を満足することである、請求項2に記載の送信時刻差測定方法。
  13. 前記端末が、受信品質測定機能を用いて、前記基地局の各々から受信する信号の受信品質を測定するステップをさらに有し、
    前記既定された条件が、前記端末の前記折り返し時間測定機能と、前記到着時間差測定機能とがあらかじめ規定された測定精度以上での測定が可能であり、前記端末が前記折り返し時間測定機能と前記到着時間差測定機能とを用いて測定を行った測定回数があらかじめ既定された条件を満足していて、前記端末の前記受信品質測定機能を用いて測定された前記受信品質があらかじめ既定された条件を満足していることである、請求項2に記載の送信時刻差測定方法。
  14. 前記既定された条件が、前記端末の前記折り返し時間測定機能と、前記到着時間差測定機能とがあらかじめ規定された測定精度以上での測定が可能であり、前記端末が前記折り返し時間測定機能と前記到着時間差測定機能とを用いて測定を行った測定回数があらかじめ既定された条件を満足していて、前記基地局の各々の送信時刻の差分が前記格納機能を用いて格納されていないか、あるいは前記格納機能を用いて格納されている前記送信時刻の差分の前記算出時刻と、現在時刻との差分があらかじめ既定された条件を満足することである、請求項2に記載の送信時刻差測定方法。
  15. 前記端末が、受信品質測定機能を用いて、前記基地局の各々から受信する信号の受信品質を測定するステップをさらに有し、
    前記既定された条件が、前記端末が前記折り返し時間測定機能と前記到着時間差測定機能とを用いて測定を行った測定回数があらかじめ既定された条件を満足していて、前記端末の前記受信品質測定機能を用いて測定された前記受信品質があらかじめ既定された条件を満足していて、前記基地局の各々の送信時刻の差分が前記格納機能を用いて格納されていないか、あるいは前記格納機能を用いて格納されている前記送信時刻の差分の前記算出時刻と、現在時刻との差分があらかじめ既定された条件を満足することである、請求項2に記載の送信時刻差測定方法。
  16. 前記端末が、受信品質測定機能を用いて、前記基地局の各々から受信する信号の受信品質を測定するステップをさらに有し、
    前記既定された条件が、前記端末の前記折り返し時間測定機能と、前記到着時間差測定機能とがあらかじめ規定された測定精度以上での測定が可能であり、前記端末が前記折り返し時間測定機能と前記到着時間差測定機能とを用いて測定を行った測定回数があらかじめ既定された条件を満足していて、前記端末の前記受信品質測定機能を用いて測定された前記受信品質があらかじめ既定された条件を満足していて、前記基地局の各々の送信時刻の差分が前記格納機能を用いて格納されていないか、あるいは前記格納機能を用いて格納されている前記送信時刻の差分の前記算出時刻と、現在時刻との差分があらかじめ既定された条件を満足することである、請求項2に記載の送信時刻差測定方法。
  17. 前記制御装置が前記格納機能を用いてすでに前記送信時刻の差分を格納している場合、
    前記制御装置が、前記格納機能を用いてすでに格納されている前記送信時刻の差分と、算出された前記送信時刻との差分との平均値を算出し、算出された平均値を前記送信時刻の差分として、前記格納機能を用いて格納する、請求項1に記載の送信時刻差測定方法。
  18. 端末と、各々が非同期に動作している2つ以上の基地局と、該端末および該基地局の各々を制御する制御装置とを有するシステムにおいて、前記基地局の各々における信号の送信時刻の差分を算出する送信時刻差測定方法であって、
    前記端末が前記基地局の各々からの信号を同時に受信できる場合、
    前記端末が、到着時間差測定機能を用いて、前記基地局の各々からの信号が到着する時刻の差分である到着時間差を測定し、GPS測位機能を用いて、GPS衛星からの信号を利用して前記端末の地理的位置を特定するステップと、
    前記制御装置が、前記端末によって測定された該端末の地理的位置と前記基地局の各々の地理的位置とから前記端末と前記基地局の各々との間の距離を算出し、算出された距離の差分を光速で割ることによって算出される伝搬時間差と、前記端末で測定された到着時間差とから前記基地局の各々の送信時刻の差分を求め、算出された送信時刻の差分と、該送信時刻の差分が算出された算出時刻とを関連付けて格納機能を用いて格納するステップとを有することを特徴とする送信時刻差測定方法。
  19. 前記端末および前記制御装置の各々は、前記端末が前記基地局の各々からの信号を同時に受信でき、かつ該端末が既定された条件を満たす特定の端末である場合にのみ、前記ステップの処理を行う、請求項18に記載の送信時刻差測定方法。
  20. 前記端末が、受信品質測定機能を用いて、前記基地局の各々から受信する信号の受信品質を測定するステップをさらに有し、
    前記既定された条件が、前記端末の前記受信品質測定機能を用いて測定された前記受信品質があらかじめ既定された条件を満足していることである、請求項19に記載の送信時刻差測定方法。
  21. 前記既定された条件が、前記基地局の各々の送信時刻の差分が前記格納機能を用いて格納されていないか、あるいは前記格納機能を用いて格納されている前記送信時刻の差分の前記算出時刻と、現在時刻との差分があらかじめ既定された条件を満足することである、請求項19に記載の送信時刻差測定方法。
  22. 前記端末が、受信品質測定機能を用いて、前記基地局の各々から受信する信号の受信品質を測定するステップをさらに有し、
    前記既定された条件が、前記端末の前記受信品質測定機能を用いて測定された前記受信品質があらかじめ既定された条件を満足していて、かつ前記基地局の各々の送信時刻の差分が前記格納機能を用いて格納されていないか、あるいは前記格納機能を用いて格納されている前記送信時刻の差分の前記算出時刻と、現在時刻との差分があらかじめ既定された条件を満足することである、請求項19に記載の送信時刻差測定方法。
  23. 前記制御装置が前記格納機能を用いてすでに前記送信時刻の差分を格納している場合、
    前記制御装置が、前記格納機能を用いてすでに格納されている前記送信時刻の差分と、算出された前記送信時刻との差分との平均値を算出し、算出された平均値を前記送信時刻の差分として、前記格納機能を用いて格納する、請求項18に記載の送信時刻差測定方法。
  24. 端末と、各々が非同期に動作している2つ以上の基地局と、該端末および該基地局の各々を制御する制御装置とを有し、前記基地局の各々における信号の送信時刻の差分を算出する送信時刻差測定システムであって、
    前記制御装置は、前記端末と前記基地局に対して測定要求を行う測定要求手段と、前記基地局の信号の送信時刻の差分と前記送信時刻の差分が算出された算出時刻とを関連付けて格納する格納手段とを有し、
    前記基地局の各々は、前記制御装置が前記測定要求手段を用いて送信した測定要求を受信した際に、前記端末との間の信号の往復伝搬時間を測定する往復伝搬時間測定手段を有し、
    前記端末は、前記制御装置が前記測定要求手段を用いて送信した測定要求を受信した際に、前記基地局から信号を受信し、当該基地局に対して信号を送信するまでの折り返し時間を測定する折り返し時間測定手段と、少なくとも2つの基地局からの信号が到着する時刻の差分である到着時間差を測定する到着時間差測定手段とを有し、
    前記端末が前記基地局の各々からの信号を同時に受信できる場合、
    前記基地局の各々が、前記往復伝搬時間測定手段を用いて往復伝搬時間を各々測定する処理を行い、
    前記端末が、前記折り返し時間測定手段を用いて折り返し時間を前記基地局の各々について測定する処理と、前記到着時間差測定手段を用いて到着時間差を測定する処理とを行い、
    前記制御装置が、前記基地局の各々で測定された往復伝搬時間から前記端末で測定される折り返し時間を減じることで算出される前記基地局の各々と前記端末との伝搬時間の差分と、前記端末で測定される到着時間差とから前記基地局の各々における信号の送信時刻の差を求め、算出された送信時刻の差分を、前記格納手段に格納する処理を行うことを特徴とする送信時刻差測定システム。
  25. 前記端末、前記基地局、および前記制御装置の各々は、前記端末が前記基地局の各々からの信号を同時に受信でき、かつ該端末が既定された条件を満たす特定の端末である場合にのみ、前記処理を行う、請求項24に記載の送信時刻差測定システム。
  26. 前記既定された条件が、前記端末の前記折り返し時間測定手段と、前記到着時間差測定手段とがあらかじめ規定された測定精度以上での測定が可能であることである、請求項25に記載の送信時刻差測定システム。
  27. 前記既定された条件が、前記端末が前記折り返し時間測定手段と前記到着時間差測定手段とを用いて測定を行った測定回数が、あらかじめ既定された条件を満足していることである、請求項25に記載の送信時刻差測定システム。
  28. 前記端末は、前記基地局の各々から受信する信号の受信品質を測定する受信品質測定手段をさらに有し、
    前記既定された条件が、前記端末の前記受信品質測定手段を用いて測定された前記受信品質が、あらかじめ既定された条件を満足していることである、請求項25に記載の送信時刻差測定システム。
  29. 前記既定された条件が、前記基地局の各々の送信時刻の差分が、前記格納手段に格納されていないか、あるいは前記格納手段に格納されている前記送信時刻の差分の前記算出時刻と、現在時刻との差分があらかじめ既定された条件を満足することである、請求項25に記載の送信時刻差測定システム。
  30. 前記既定された条件が、前記端末の前記折り返し時間測定手段と前記到着時間差測定手段とがあらかじめ規定された測定精度以上での測定が可能であり、かつ前記端末が前記折り返し時間測定手段と前記到着時間差測定手段とを用いて測定を行った測定回数があらかじめ既定された条件を満足していることである、請求項25に記載の送信時刻差測定システム。
  31. 前記端末は、前記基地局の各々から受信する信号の受信品質を測定する受信品質測定手段をさらに有し、
    前記既定された条件が、前記端末の前記折り返し時間測定手段と、前記到着時間差測定手段とがあらかじめ規定された測定精度以上での測定が可能であり、かつ前記端末の前記受信品質測定手段を用いて測定された前記受信品質があらかじめ既定された条件を満足していることである、請求項25に記載の送信時刻差測定システム。
  32. 前記既定された条件が、前記端末の前記折り返し時間測定手段と、前記到着時間差測定手段とがあらかじめ規定された測定精度以上での測定が可能であり、かつ前記基地局の各々の送信時刻の差分が前記格納手段に格納されていないか、あるいは前記格納手段に格納されている前記送信時刻の差分の前記算出時刻と、現在時刻との差分があらかじめ既定された条件を満足することである、請求項25に記載の送信時刻差測定システム。
  33. 前記端末は、前記基地局の各々から受信する信号の受信品質を測定する受信品質測定手段をさらに有し、
    前記既定された条件が、前記端末が前記折り返し時間測定手段と前記到着時間差測定手段とを用いて測定を行った測定回数があらかじめ既定された条件を満足していて、かつ前記端末の前記受信品質測定手段を用いて測定された前記受信品質があらかじめ既定された条件を満足していることである、請求項25に記載の送信時刻差測定システム。
  34. 前記既定された条件が、前記端末が前記折り返し時間測定手段と前記到着時間差測定手段とを用いて測定を行った測定回数があらかじめ既定された条件を満足しており、かつ前記基地局の各々の送信時刻の差分が前記格納手段に格納されていないか、あるいは前記格納手段に格納されている前記送信時刻の差分の前記算出時刻と、現在時刻との差分があらかじめ既定された条件を満足することである、請求項25に記載の送信時刻差測定システム。
  35. 前記端末は、前記基地局の各々から受信する信号の受信品質を測定する受信品質測定手段をさらに有し、
    前記既定された条件が、前記端末の前記受信品質測定手段を用いて測定された受信品質があらかじめ既定された条件を満足していて、かつ前記基地局の各々の送信時刻の差分が前記格納手段に格納されていないか、あるいは前記格納手段に格納されている前記送信時刻の差分の前記算出時刻と、現在時刻との差分があらかじめ既定された条件を満足することである、請求項25に記載の送信時刻差測定システム。
  36. 前記端末は、前記基地局の各々から受信する信号の受信品質を測定する受信品質測定手段をさらに有し、
    前記既定された条件が、前記端末の前記折り返し時間測定手段と前記到着時間差測定手段とが、あらかじめ規定された測定精度以上での測定が可能であり、前記端末が前記折り返し時間測定手段と前記到着時間差測定手段とを用いて測定を行った測定回数があらかじめ既定された条件を満足していて、前記端末の前記受信品質測定手段を用いて測定された前記受信品質があらかじめ既定された条件を満足していることである、請求項25に記載の送信時刻差測定システム。
  37. 前記既定された条件が、前記端末の前記折り返し時間測定手段と、前記到着時間差測定手段とがあらかじめ規定された測定精度以上での測定が可能であり、前記端末が前記折り返し時間測定手段と前記到着時間差測定手段とを用いて測定を行った測定回数があらかじめ既定された条件を満足しており、前記基地局の各々の送信時刻の差分が前記格納手段に格納されていないか、あるいは前記格納手段に格納されている前記送信時刻の差分の前記算出時刻と、現在時刻との差分があらかじめ既定された条件を満足することである、請求項25に記載の送信時刻差測定システム。
  38. 前記端末は、前記基地局の各々から受信する信号の受信品質を測定する受信品質測定手段をさらに有し、
    前記既定された条件が、前記端末が前記折り返し時間測定手段と前記到着時間差測定手段とを用いて測定を行った測定回数があらかじめ既定された条件を満足しており、前記端末の前記受信品質測定手段を用いて測定された前記受信品質があらかじめ既定された条件を満足しており、前記基地局の各々の送信時刻の差分が前記格納手段に格納されていないか、あるいは前記格納手段に格納されている前記送信時刻の差分の前記算出時刻と、現在時刻との差分があらかじめ既定された条件を満足することである、請求項25に記載の送信時刻差測定システム。
  39. 前記端末は、前記基地局の各々から受信する信号の受信品質を測定する受信品質測定手段をさらに有し、
    前記既定された条件が、前記端末の前記折り返し時間測定手段と、前記到着時間差測定手段とがあらかじめ規定された測定精度以上での測定が可能であり、前記端末が前記折り返し時間測定手段と前記到着時間差測定手段とを用いて測定を行った測定回数があらかじめ既定された条件を満足しており、前記端末の前記受信品質測定手段を用いて測定された前記受信品質があらかじめ既定された条件を満足しており、前記基地局の各々の送信時刻の差分が前記格納手段に格納されていないか、あるいは前記格納手段に格納されている前記送信時刻の差分の前記算出時刻と、現在時刻との差分があらかじめ既定された条件を満足することである、請求項25に記載の送信時刻差測定システム。
  40. 前記制御手段は、前記格納手段に前記送信時刻の差分をすでに格納している場合、前記格納手段にすでに格納されている前記送信時刻の差分と、算出された前記送信時刻との差分との平均値を算出し、この算出された平均値を前記送信時刻の差分として、前記格納手段に格納する、請求項24に記載の送信時刻差測定システム。
  41. 端末と、各々が非同期に動作している2つ以上の基地局と、該端末および該基地局の各々を制御する制御装置とを有し、前記基地局の各々における信号の送信時刻の差分を算出する送信時刻差測定システムであって、
    前記制御装置は、前記端末に対して測定要求を行う測定要求手段と、前記基地局の信号の送信時刻の差分と前記送信時刻の差分が算出された算出時刻とを関連付けて格納する格納手段とを有し、
    前記端末は、前記制御装置が前記測定要求手段を用いて送信した測定要求を受信した際に、少なくとも2つの基地局からの信号が到着する時刻の差分である到着時間差を測定する到着時間差測定手段を有し、
    前記端末または前記制御装置の少なくとも一方がGPS衛星からの信号を利用して端末の地理的位置を特定するGPS測位手段を有し、
    前記端末が前記基地局の各々からの信号を同時に受信できる場合、
    前記端末が、前記到着時間差測定手段を用いて到着時間差を測定する処理を行い、
    前記端末または前記制御装置の少なくとも一方が、前記GPS測位手段を用いて端末の地理的位置を特定する処理を行い、
    前記制御装置が、前記測定された端末の地理的位置と前記基地局の各々の地理的位置とから前記端末と前記基地局の各々との間の距離を算出し、算出された距離の差分を光速で割ることによって算出される伝搬時間差と、前記端末で測定された到着時間差とから前記基地局の各々の送信時刻の差分を求め、算出された送信時刻の差分を、前記格納手段に格納する処理を行うことを特徴とする送信時刻差測定システム。
  42. 前記端末および前記制御装置の各々は、前記端末が前記基地局の各々からの信号を同時に受信でき、かつ該端末が既定された条件を満たす特定の端末である場合にのみ、前記処理を行う、請求項41に記載の送信時刻差測定システム。
  43. 前記端末は、前記基地局の各々から受信する信号の受信品質を測定する受信品質測定手段をさらに有し、
    前記既定された条件が、前記端末の前記受信品質測定手段を用いて測定された前記受信品質が、あらかじめ既定された条件を満足していることである、請求項42に記載の送信時刻差測定システム。
  44. 前記既定された条件が、前記基地局の各々の送信時刻の差分が、前記格納手段に格納されていないか、あるいは前記格納手段に格納されている前記送信時刻の差分の前記算出時刻と、現在時刻との差分があらかじめ既定された条件を満足することである、請求項42に記載の送信時刻差測定システム。
  45. 前記端末は、前記基地局の各々から受信する信号の受信品質を測定する受信品質測定手段をさらに有し、
    前記既定された条件が、前記端末の前記受信品質測定手段を用いて測定された受信品質があらかじめ既定された条件を満足していて、かつ前記基地局の各々の送信時刻の差分が前記格納手段に格納されていないか、あるいは前記格納手段に格納されている前記送信時刻の差分の前記算出時刻と、現在時刻との差分があらかじめ既定された条件を満足することである、請求項42に記載の送信時刻差測定システム。
  46. 前記制御手段は、前記格納手段に前記送信時刻の差分をすでに格納している場合、前記格納手段にすでに格納されている前記送信時刻の差分と、算出された前記送信時刻との差分との平均値を算出し、この算出された平均値を前記送信時刻の差分として、前記格納手段に格納する、請求項41に記載の送信時刻差測定システム。
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