JPWO2004102834A1 - 最良下り伝送路判定方法および基地局 - Google Patents
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Abstract
ダイバーシチハンドオーバ時、移動機は受信信号の品質と目標品質を比較し、比較結果に基づいて基地局に送信電力制御信号を送出し、各基地局は、移動機より受信した送信電力制御信号が送信電力の減少を指示している回数をカウントし、カウント値を定期的に基地局制御装置に送信し、基地局制御装置はカウント値を基地局毎に合計し、合計値が最大の基地局から移動機までの下り無線伝送路を最良の下り伝送路と判定する。
Description
本願発明は、最良下り伝送路判定方法および基地局に係わり、特に、複数の基地局よりそれぞれ下り無線伝送路を介して移動機にデータを送信し、移動機においてこれら複数の下り無線伝送路を介して受信したデータを用いて送信データを復調するダイバーシチハンドオーバにおける最良下り伝送路判定方法に関する。
W−CDMA方式を使用した無線通信システムは、3GPP(3rd Generation Partnership Project)にて仕様化が行われ、現在国内でも実際のサービスが開始されている。図16は無線通信システムの構成概略図である。3GPPでの無線アクセス系(RAN:Radio Access Network)は、RNC(Radio Network Controler:基地局制御装置)1、NodeB(基地局)3a,3b…、UE(User Equipment:移動機)5,6,…から構成されており、基地局制御装置1はCN(Core Network)7に接続されている。
かかる3GPP仕様における移動通信システムにおいて、基地局3a,3bおよび移動機5,6では所定のエラーレートが得られるように、又、送信電力が過大にならない様に送信電力制御を行っている。図17はかかる送信電力制御(インナーループ送信電力制御)の説明図で基地局の送信電力を制御する場合を示している。
基地局3aの拡散変調部3a1は指定されたチャネルに応じた拡散コードを用いて送信データを拡散変調し、電力増幅器3a2は、拡散変調後に直交変調、周波数変換などの処理を施されて入力した信号を増幅してアンテナより移動機5に向けて送信する。移動機の受信部の逆拡散部5aは受信信号に逆拡散処理を施し、復調部5bは受信データを復調する。SIR測定部5cは受信信号と干渉信号との電力比を測定する。比較部5dは目標SIRと測定SIRを比較し、測定SIRが目標SIRより大きければTPC(Transmission Power Control)ビットで送信電力を下げるコマンド(downコマンド)を作成し、測定SIRが目標SIRより小さければTPCビットで送信電力をあげるコマンド(upコマンド)を作成する。目標SIRは例えば、10−3(1000回に1回の割合でエラー発生)を得るために必要なSIR値であり、目標SIR設定部5eより比較部5dに入力される。拡散変調部5fは送信データ及びTPCビットを拡散変調する。拡散変調後、移動機5はDA変換、直交変調、周波数変換、電力増幅などの処理を施してアンテナより基地局3aに向けて送信する。基地局側の逆拡散部3a3は、移動機5から受信した信号に逆拡散処理を施し、復調部3a4は受信データ、TPCビットを復調し、該TPCビットで指示されたコマンドにしたがって電力増幅器3a2の送信電力を制御する。
図18は3GPPで標準化されている上りリンクのフレーム構成図である。なお、下りとは基地局が移動機方向に送信するデータの方向を示し、上りはその逆で移動機が基地局方向に送信するデータの方向を示す。
上りリンクのフレームは図示するように、送信データのみが送信される個別データチャネル(Dedicated Physical Data Channel:DPDCH)と、パイロットPilotやTPCビット情報等の制御データが多重されて送信される個別制御チャネル(Dedicated Physical Control Channel:DPCCH)を有し、それぞれ直交符号により拡散されたあと、実数軸および虚数軸にマッピングされて多重される。上りリンクの1フレームは10msecで、15スロット(slot#0〜slot#14)で構成されている。個別データチャネルDPDCHはQPSK変調の直交するIチャンネルにマッピングされ、個別制御チャネルDPCCHはQPSK変調の直交するQチャンネルにマッピングされる。個別データチャネルDPDCH(Iチャンネル)の各スロットはnビットで構成され、nはシンボル速度に応じて変化する。制御データを送信する個別制御チャネルDPCCH(Qチャンネル)の各スロットは10ビットで構成され、シンボル速度は15ksps一定であり、パイロットPILOT、送信電力制御データTPC、トランスポート・フォーマット・コンビネーション・インジケータTFCI、フィードバック情報FBIを送信する。
以上では、1つの移動機が1つの基地局と通信を行っている場合であるが、ハンドオーバ時には図19に示すように移動機5が同時に2つ以上の基地局3a,3bと通信する。かかる場合、基地局制御装置1は複数の基地局3a,3bから受信する上りデータのうち品質が良好な方を選択する。品質の良好な方を選択することを選択合成といい、ハンドオーバ時のこのような制御をダイバーシチハンドオーバという。
かかるダイバーシチハンドオーバ時に各基地局の下り送信電力を最良無線伝送路の基地局の送信電力に合わせる制御がある。下り最良伝送路判定は基地局制御装置1が行っている。従来の下り最良無線伝送路判定方法の概要は次の通りである。図20に示すように移動機5が複数の下り無線伝送路(図では2本の無線伝送路TL1,TL2が示されている)を持っている時、基地局制御装置1は、基地局3a,3bを介して同一データ(TB1〜TB4とTB1′〜TB4′は同一データ)を受信し、品質情報を比較することにより品質良好なデータを選択する(選択合成処理)。この選択合成対象データはある単位毎に区切られており(3GPPシステムにおけるトランスポートブロック(Transport Block TB))、基地局制御装置1はある区間内で最も多く選択合成された無線伝送路を最良の下り無線伝送路と判断し、各基地局3a,3bに報告する。図20の例では基地局3aを介して受信したデータ列が基地局3bを介して受信したデータ列よりも多く選択されているため、無線伝送路TL1を最良の下り無線伝送路であると判定する。複数基地局3a,3bは、最良無線伝送路の下り送信電力に自分の基地局送信電力を合わせ、以後移動機からのTPCビットに基づいて送信電力制御を行う。
以上のように3GPPシステムを採用して実現されている移動通信網において、従来の下り最良伝送路判断方法は、上りデータの品質情報に基づいて行う選択合成の結果から判断している。これは、下りの最良無線伝送路を判断するのに上り無線伝送路品質から判断しているということと同じ意味である。すなわち、従来の下り最良伝送路判断方法は、各無線伝送路において上りと下りの品質は一致していることを前提にしている。しかし、無線伝送路は上りの品質と下りの品質が必ずしも一致するとは限らない。たとえば、図21に示すように FDD(Frequency Division Duplex)モードの場合、上り/下りで無線周波数が異なる。よって、最良無線伝送路と判断されて報告された伝送路と、実際の最良無線伝送路が異なる場合が発生する。かかる場合、全無線伝送路の送信電力は、誤って判断された最良無線伝送路の送信電力(品質が悪いので送信電力が大きい)に合わされてしまう。また、実際に最良無線伝送路であった無線伝送路は必要以上の送信電力を出してしまい無駄な電力を消費し、更には、他の無線伝送路に大きなノイズ(干渉)を与えることになる。
移動機が複数の基地局と同時接続状態にあるとき当該移動機が通信に最適な基地局を選択するためのセル判定を、優先順序を設けたセルコードスキャン順序で行う方法がある(特許文献1)。しかし、この従来技術は最適な基地局を選択するためのセル判定順序を決定する方法であり、最良下り無線伝送路を決定する方法を示唆しておらず、上記従来の問題点を解決できない。
特開平7−298332号
かかる3GPP仕様における移動通信システムにおいて、基地局3a,3bおよび移動機5,6では所定のエラーレートが得られるように、又、送信電力が過大にならない様に送信電力制御を行っている。図17はかかる送信電力制御(インナーループ送信電力制御)の説明図で基地局の送信電力を制御する場合を示している。
基地局3aの拡散変調部3a1は指定されたチャネルに応じた拡散コードを用いて送信データを拡散変調し、電力増幅器3a2は、拡散変調後に直交変調、周波数変換などの処理を施されて入力した信号を増幅してアンテナより移動機5に向けて送信する。移動機の受信部の逆拡散部5aは受信信号に逆拡散処理を施し、復調部5bは受信データを復調する。SIR測定部5cは受信信号と干渉信号との電力比を測定する。比較部5dは目標SIRと測定SIRを比較し、測定SIRが目標SIRより大きければTPC(Transmission Power Control)ビットで送信電力を下げるコマンド(downコマンド)を作成し、測定SIRが目標SIRより小さければTPCビットで送信電力をあげるコマンド(upコマンド)を作成する。目標SIRは例えば、10−3(1000回に1回の割合でエラー発生)を得るために必要なSIR値であり、目標SIR設定部5eより比較部5dに入力される。拡散変調部5fは送信データ及びTPCビットを拡散変調する。拡散変調後、移動機5はDA変換、直交変調、周波数変換、電力増幅などの処理を施してアンテナより基地局3aに向けて送信する。基地局側の逆拡散部3a3は、移動機5から受信した信号に逆拡散処理を施し、復調部3a4は受信データ、TPCビットを復調し、該TPCビットで指示されたコマンドにしたがって電力増幅器3a2の送信電力を制御する。
図18は3GPPで標準化されている上りリンクのフレーム構成図である。なお、下りとは基地局が移動機方向に送信するデータの方向を示し、上りはその逆で移動機が基地局方向に送信するデータの方向を示す。
上りリンクのフレームは図示するように、送信データのみが送信される個別データチャネル(Dedicated Physical Data Channel:DPDCH)と、パイロットPilotやTPCビット情報等の制御データが多重されて送信される個別制御チャネル(Dedicated Physical Control Channel:DPCCH)を有し、それぞれ直交符号により拡散されたあと、実数軸および虚数軸にマッピングされて多重される。上りリンクの1フレームは10msecで、15スロット(slot#0〜slot#14)で構成されている。個別データチャネルDPDCHはQPSK変調の直交するIチャンネルにマッピングされ、個別制御チャネルDPCCHはQPSK変調の直交するQチャンネルにマッピングされる。個別データチャネルDPDCH(Iチャンネル)の各スロットはnビットで構成され、nはシンボル速度に応じて変化する。制御データを送信する個別制御チャネルDPCCH(Qチャンネル)の各スロットは10ビットで構成され、シンボル速度は15ksps一定であり、パイロットPILOT、送信電力制御データTPC、トランスポート・フォーマット・コンビネーション・インジケータTFCI、フィードバック情報FBIを送信する。
以上では、1つの移動機が1つの基地局と通信を行っている場合であるが、ハンドオーバ時には図19に示すように移動機5が同時に2つ以上の基地局3a,3bと通信する。かかる場合、基地局制御装置1は複数の基地局3a,3bから受信する上りデータのうち品質が良好な方を選択する。品質の良好な方を選択することを選択合成といい、ハンドオーバ時のこのような制御をダイバーシチハンドオーバという。
かかるダイバーシチハンドオーバ時に各基地局の下り送信電力を最良無線伝送路の基地局の送信電力に合わせる制御がある。下り最良伝送路判定は基地局制御装置1が行っている。従来の下り最良無線伝送路判定方法の概要は次の通りである。図20に示すように移動機5が複数の下り無線伝送路(図では2本の無線伝送路TL1,TL2が示されている)を持っている時、基地局制御装置1は、基地局3a,3bを介して同一データ(TB1〜TB4とTB1′〜TB4′は同一データ)を受信し、品質情報を比較することにより品質良好なデータを選択する(選択合成処理)。この選択合成対象データはある単位毎に区切られており(3GPPシステムにおけるトランスポートブロック(Transport Block TB))、基地局制御装置1はある区間内で最も多く選択合成された無線伝送路を最良の下り無線伝送路と判断し、各基地局3a,3bに報告する。図20の例では基地局3aを介して受信したデータ列が基地局3bを介して受信したデータ列よりも多く選択されているため、無線伝送路TL1を最良の下り無線伝送路であると判定する。複数基地局3a,3bは、最良無線伝送路の下り送信電力に自分の基地局送信電力を合わせ、以後移動機からのTPCビットに基づいて送信電力制御を行う。
以上のように3GPPシステムを採用して実現されている移動通信網において、従来の下り最良伝送路判断方法は、上りデータの品質情報に基づいて行う選択合成の結果から判断している。これは、下りの最良無線伝送路を判断するのに上り無線伝送路品質から判断しているということと同じ意味である。すなわち、従来の下り最良伝送路判断方法は、各無線伝送路において上りと下りの品質は一致していることを前提にしている。しかし、無線伝送路は上りの品質と下りの品質が必ずしも一致するとは限らない。たとえば、図21に示すように FDD(Frequency Division Duplex)モードの場合、上り/下りで無線周波数が異なる。よって、最良無線伝送路と判断されて報告された伝送路と、実際の最良無線伝送路が異なる場合が発生する。かかる場合、全無線伝送路の送信電力は、誤って判断された最良無線伝送路の送信電力(品質が悪いので送信電力が大きい)に合わされてしまう。また、実際に最良無線伝送路であった無線伝送路は必要以上の送信電力を出してしまい無駄な電力を消費し、更には、他の無線伝送路に大きなノイズ(干渉)を与えることになる。
移動機が複数の基地局と同時接続状態にあるとき当該移動機が通信に最適な基地局を選択するためのセル判定を、優先順序を設けたセルコードスキャン順序で行う方法がある(特許文献1)。しかし、この従来技術は最適な基地局を選択するためのセル判定順序を決定する方法であり、最良下り無線伝送路を決定する方法を示唆しておらず、上記従来の問題点を解決できない。
以上から本発明の目的は、上りの無線伝送路の品質から下りの最良無線伝送路を判断しないようにすることである。
本願発明の別の目的は、下りの無線伝送路の品質を的確に判断して下り最良無線伝送路を特定できるようにすることである。
本願発明の別の目的は、下りの無線伝送路の品質を的確に判断して下り最良無線伝送路を特定できるようにすることである。
本発明の第1では、ダイバーシチハンドオーバ時、移動機は受信信号の品質と目標品質を比較し、比較結果に基づいて基地局に送信電力制御信号を送出し、各基地局は、移動機より受信した送信電力制御信号が送信電力の減少を指示している回数をカウントし、カウント値を定期的に基地局制御装置に送信し、基地局制御装置はカウント値を基地局毎に合計し、合計値が最大の基地局から移動機までの下り無線伝送路を最良下り伝送路と判定する。
本発明の第2では、ダイバーシチハンドオーバ時、移動機は複数の下り無線伝送路のうちパイロット信号の受信電力が最大となる下り無線伝送路を求め、該下り無線伝送路に応じた基地局にのみ所定の制御信号(たとえばプライマリセルであることを示す信号)を送り、各基地局は、移動機より受信した前記制御信号の受信回数をカウントし、カウント値を定期的に基地局制御装置に送信し、基地局制御装置はカウント値を基地局毎に合計し、合計値が最大の基地局から移動機までの下り無線伝送路を最良下り伝送路と判定する。
本発明の第3では、ダイバーシチハンドオーバ時、移動機は受信信号の品質と目標品質を比較し、比較結果に基づいて移動機より基地局に送信電力制御信号を送出し、基地局は移動機より受信した送信電力制御信号に基づいて移動機への下り送信力を制御すると共に、該下り送信電力の平均値を算出し、該平均値を基地局制御装置に送信し、基地局制御装置は該平均電力が最小の基地局から前記移動機までの下り無線伝送路を最良下り伝送路と判定する。
以上の第1〜第3発明によれば、上りの無線伝送路の品質から下りの最良無線伝送路を判断しなくても、下りの無線伝送路の品質を的確に判断して最良の下り無線伝送路を特定できる。
本発明の第2では、ダイバーシチハンドオーバ時、移動機は複数の下り無線伝送路のうちパイロット信号の受信電力が最大となる下り無線伝送路を求め、該下り無線伝送路に応じた基地局にのみ所定の制御信号(たとえばプライマリセルであることを示す信号)を送り、各基地局は、移動機より受信した前記制御信号の受信回数をカウントし、カウント値を定期的に基地局制御装置に送信し、基地局制御装置はカウント値を基地局毎に合計し、合計値が最大の基地局から移動機までの下り無線伝送路を最良下り伝送路と判定する。
本発明の第3では、ダイバーシチハンドオーバ時、移動機は受信信号の品質と目標品質を比較し、比較結果に基づいて移動機より基地局に送信電力制御信号を送出し、基地局は移動機より受信した送信電力制御信号に基づいて移動機への下り送信力を制御すると共に、該下り送信電力の平均値を算出し、該平均値を基地局制御装置に送信し、基地局制御装置は該平均電力が最小の基地局から前記移動機までの下り無線伝送路を最良下り伝送路と判定する。
以上の第1〜第3発明によれば、上りの無線伝送路の品質から下りの最良無線伝送路を判断しなくても、下りの無線伝送路の品質を的確に判断して最良の下り無線伝送路を特定できる。
図1は本発明の第1実施例の概略説明図ある。
図2は基地局と基地局制御装置の通信周期説明図である。
図3は2種類の方法(閾値法、差分法)により最良無線伝送路を判定する判定方法説明図である。
図4は第1実施例の各ノードの構成図である。
図5は各基地局のdownカウント処理およびカウント値通知処理フローである。
図6は閾値法による最良の下り無線伝送路判定処理フローである。
図7は差分法による最良の下り無線伝送路判定処理フローである。
図8は本発明の第2実施例の概略説明図である。
図9は第2実施例における2種類の方法(閾値法、差分法)により最良無線伝送路を判定する判定方法説明図である。
図10は第2実施例の各ノードの構成図である。
図11は第2実施例における移動機の処理フローである。
図12は各基地局のprimaryのカウント処理およびカウント値通知処理フローである。
図13は第3実施例の概略説明図である。
図14は平均電力算出タイミングおよび通知時間説明図である。
図15は第3実施例の各ノードの構成図である。
図16は無線通信システムの構成概略図である。
図17は送信電力制御(インナーループ送信電力制御)の説明図である。
図18は3GPPで標準化されている上りリンクのフレーム構成図である。
図19はダイバーシチハンドオーバ説明図である。
図20は基地局制御装置における選択合成処理説明図である。
図21はFDD説明図である。
図2は基地局と基地局制御装置の通信周期説明図である。
図3は2種類の方法(閾値法、差分法)により最良無線伝送路を判定する判定方法説明図である。
図4は第1実施例の各ノードの構成図である。
図5は各基地局のdownカウント処理およびカウント値通知処理フローである。
図6は閾値法による最良の下り無線伝送路判定処理フローである。
図7は差分法による最良の下り無線伝送路判定処理フローである。
図8は本発明の第2実施例の概略説明図である。
図9は第2実施例における2種類の方法(閾値法、差分法)により最良無線伝送路を判定する判定方法説明図である。
図10は第2実施例の各ノードの構成図である。
図11は第2実施例における移動機の処理フローである。
図12は各基地局のprimaryのカウント処理およびカウント値通知処理フローである。
図13は第3実施例の概略説明図である。
図14は平均電力算出タイミングおよび通知時間説明図である。
図15は第3実施例の各ノードの構成図である。
図16は無線通信システムの構成概略図である。
図17は送信電力制御(インナーループ送信電力制御)の説明図である。
図18は3GPPで標準化されている上りリンクのフレーム構成図である。
図19はダイバーシチハンドオーバ説明図である。
図20は基地局制御装置における選択合成処理説明図である。
図21はFDD説明図である。
(A)第1実施例
図1は本発明の第1実施例の概略説明図であり、11は基地局制御装置、21,22はダイバーシチハンドオーバに関与している基地局、31は移動機である。インナーループ送信電力制御において、TPCビットの指示内容が「down」であれば、目標の品質が得られていることを意味し、また逆に「up」であれば目標品質に達していないことを意味する。そこで、第1実施例は、どの無線伝送区間で「down」が多いかを基地局制御装置11で判定して最良の下り無線伝送路を決定する。
ダイバーシチハンドオーバ時、移動機31はインナーループ送信電力制御に基づいて下り伝送路TL1,TL2毎に受信信号の品質と目標品質を比較し、比較結果に基づいて各基地局21,22に送信電力制御信号(TPCビット)を送出する。各基地局21,22は、移動機31より受信した送信電力制御信号(TPCビット)が送信電力の減少(down)を指示している回数をカウントし、カウント値を定期的に基地局制御装置11に送信する。基地局制御装置11は基地局21,22からのカウント値を基地局毎に合計し、合計値が最大の基地局から移動機までの下り無線伝送路を最良下り伝送路と判定する。
各基地局21,22は、10msec(1フレーム)毎に移動機31から15個のTPCビットを受信する。したがって、基地局21,22と基地局制御装置11の通信周期を図2に示すように40msecとすれば、基地局21,22は40msecの間に60個のTPCビットを移動機31より受信し、該TPCビットによる送信電力の減少指示(down)をカウントし、40msec周期でデータフレームの空き領域にカウント値を追加して基地局制御装置11に通知する。
基地局制御装置11は基地局21,22からのカウント値を基地局毎に合計する。そして、合計値を用いて以下の2種類の方法(閾値法、差分法)のどちらかに従って最良無線伝送路と判定する。
閾値法において、基地局制御装置11は、図3(A)に示すように、基地局毎の合計値S1,S2が閾値STHを越えたか監視し、閾値を最初に越えた合計値に応じた基地局(図では基地局A)から移動機までの下り無線伝送路を最良無線伝送路と判断する。判定を完了した後は全無線伝送路の合計値をクリアし最初からカウントする。
差分法において、基地局制御装置11は、図3(B)に示すように、基地局毎の合計値S1,S2の差分Δがある一定値以上に達したか監視し、差分がある一定値以上になったとき、その合計値の大きい無線伝送路を最良無線伝送路と判断する。判定を完了した後は全無線伝送路の合計値をクリアし最初からカウントする。
図4は第1実施例の各ノードの構成図である。
基地局21,22のDPCH(個別物理チャネル)送信部21a,22aからDPCHを受信した移動機31の品質測定部31aは、インナーループ送信電力制御に基づいて下り伝送路TL1,TL2毎に受信信号の品質と目標品質を比較する。TPC作成部31bは該比較結果に基づいて伝送路TL1,TL2毎に送信電力制御信号(TPCビット)を作成し、DPCH送信部31cは該TPCビットをDPCCHで基地局21,22に送信する。
基地局21,22のDCH受信部21b,22bは、DPCCHを受信してTPCビットを抽出してDPCH送信電力計算部21c,22cとTPC−downカウント部21d,22dとに入力する。DPCH送信電力計算部21c,22cはTPCビットが送信電力のアップ(up)を指示していれば、下り送信電力を所定ステップ増加し、TPCビットが送信電力のダウン(down)を指示していれば、下り送信電力を所定ステップ減少する。DPCH送信部21a,22aはDPCH送信電力計算部21c,22cで計算された下り送信電力で下りDPCHを送信する。
TPC−downカウント部21d,22dはTPCビットが送信電力のダウン(down)を指示していれば、カウントアップする。Iubフレーム生成部21e,22eは定期的にTPC−downカウント部21d,22dのカウント値をIubフレームの空き領域に挿入して基地局制御装置11に送信する。Iubは基地局と基地局制御装置間のインターフェースである。通知タイマー21f,22fは定期的に例えば40msec毎に通知タイミング信号を発生するから、Iubフレーム生成部21e,22eはこのタイミング信号に基づいて定期的に基地局制御装置11にカウント値を送信する。
基地局制御装置11の受信部11aは基地局21,22からのカウント値を基地局毎のTPC−downカウント部11b,11cに入力し、TPC−downカウント部11b,11cは基地局毎にカウント値を合計して最良無線伝送路判定部11dに入力する。
最良無線伝送路判定部11dは前述の閾値法あるいは差分法に従って最良無線伝送路を判定する。
図5(A),(B)は各基地局21,22のdownカウント処理およびカウント値通知処理フローである。基地局A,B21,22は、TPCビットを受信する毎に(ステップ101,201)、TPCビットにより送信電力減少(down)が指示されているかチェックし(ステップ102,202)、downが指示されていなければ、次のTPCビットを待ち、downが指示されていればカウント値NodeB_01,NodeB_02を1だけカウントアップし(ステップ103,203)、ついで、通信時刻になっているかチェックし(ステップ104,204)、通信時刻になっていなければステップ101,201に戻り次のTPCビットの受信を待つ。一方、通信時刻になっていれば基地局A,Bは基地局制御装置11にカウント値NodeB_01,NodeB_02を通知する。
図6は閾値法による最良の下り無線伝送路判定処理フローである。
基地局制御装置11は基地局21,22からカウント値NodeB_01,NodeB_02を受信する毎に(ステップ301)、次式
Count_01=Count_01+NodeB_01
Count_02=Count_02+NodeB_02
により基地局毎にカウント値NodeB_01,NodeB_02を合計する(ステップ302)。ついで、合計値Count_01とCount_02を大小比較し(ステップ303)、Count_01=Count_02であればステップ301に戻り、次のカウント値NodeB_01,NodeB_02の受信を待つ。
一方、Count_01>Count_02であれば、合計値Count_01が閾値Mより大きくなったかチェックし(ステップ304)、大きくなければステップ301に戻り、次のカウント値NodeB_01,NodeB_02の受信を待つ。しかし、合計値Count_01が閾値Mより大きければ伝送路TL1を最良の下り伝送路と判定し(ステップ305)、その旨を各基地局に通知し、Count_01、Count_02をクリアし(ステップ306)、ステップ301以降の処理を繰返す。各基地局21,22は、最良の下り伝送路の送信電力値に自局の送信電力を合わせ、以後TPCビットによる送信電力制御を行う。
一方、ステップ303において、Count_01<Count_02であれば、合計値Count_02が閾値Mより大きくなったかチェックし(ステップ307)、大きくなければステップ301に戻り、次のカウント値NodeB_01,NodeB_02の受信を待つ。しかし、合計値Count_02が閾値Mより大きければ伝送路TL2を最良の下り伝送路と判定し(ステップ308)、その旨を各基地局に通知し、Count_01、Count_02をクリアし(ステップ306)、ステップ301以降の処理を繰返す。
図7は差分法による最良の下り無線伝送路判定処理フローである。
基地局制御装置11は基地局21,22からカウント値NodeB_01,NodeB_02を受信する毎に(ステップ301)、次式
Count_01=Count_01+NodeB_01
Count_02=Count_02+NodeB_02
により基地局毎にカウント値NodeB_01,NodeB_02を合計する(ステップ302)。ついで、合計値Count_01とCount_02を大小比較し(ステップ303)、Count_01=Count_02であればステップ301に戻り、次のカウント値NodeB_01,NodeB_02の受信を待つ。
一方、Count_01>Count_02であれば、合計値Count_01と合計値Count_02の差分値が閾値Mより大きくなったかチェックし(ステップ351)、大きくなければステップ301に戻り、次のカウント値NodeB_01,NodeB_02の受信を待つ。しかし、差分値が閾値Mより大きければ伝送路TL1を最良の下り伝送路と判定し(ステップ352)、その旨を各基地局に通知し、Count_01、Count_02をクリアし(ステップ353)、ステップ301以降の処理を繰返す。各基地局21,22は、最良の下り伝送路の送信電力値に自局の送信電力を合わせ、以後TPCビットによる送信電力制御を行う。
一方、ステップ303において、Count_01<Count_02であれば、合計値Count_02と合計値Count_01の差分値が閾値Mより大きくなったかチェックし(ステップ354)、大きくなければステップ301に戻り、次のカウント値NodeB_01,NodeB_02の受信を待つ。しかし、差分値が閾値Mより大きければ伝送路TL2を最良の下り伝送路と判定し(ステップ355)、その旨を各基地局に通知し、Count_01、Count_02をクリアし(ステップ353)、ステップ301以降の処理を繰返す。
(B)第2実施例
図8は本発明の第2実施例の概略説明図であり、11は基地局制御装置、21,22はダイバーシチハンドオーバに関与している基地局、31は移動機である。
3GPPシステムにおいて、ダイバーシチハンドオーバ時に複数の無線伝送路が存在する時、受信電力が最大の伝送路だけに基地局から移動機31へデータ送信する制御があり、SSDT(Site Selection Diversity Transmit Power Control)と呼ばれる。このSSDTにおいて、移動機31は各基地局21,22のCPICH(共通パイロットチャネル)の受信パワー(RSCP:Received Signal Code Power)を測定して受信電力が最も大きい伝送路を求め、該伝送路に応じた基地局(基地局Aとする)にDPCCHのFBIビットでプライマリセルであることを通知し、他の基地局22へはFBIビットでノンプライマリセルであることを通知する。プライマリ通知された基地局21は、移動機31へDPDCHでデータを送信するが、他のノンプライマリ通知された基地局はDPDCHによるデータ送信をOFFし、DPCCH、CPICHのみを送信する。又、プライマリセルの基地局21のみが移動機31からのTPCビットに従って送信電力制御を行い、移動機31はプライマリセルの基地局21から送信された受信SIRに基づいて上りTPCのdown、upを決定する。
以上のように、SSDTでは、CPICHの受信パワーRSCPが最大となる下り無線伝送路の基地局にだけ情報(プライマリ)をつけて送信する。従って、どの無線伝送区間でプライマリを多く受信したかを基地局制御装置11で判定して最良の下り無線伝送路を決定することができる。
以上のSSDT制御を考慮すると、ダイバーシチハンドオーバ時、移動機31は複数の下り無線伝送路のうちCPICHの受信電力RSCPが最大となる下り無線伝送路を求め、該下り無線伝送路に応じた基地局21にのみDPCCHのFBIビットでプライマリセルであることを示す情報を送る。各基地局21,22は、移動機31より受信したプライマリ情報の受信回数をカウントし、カウント値を定期的に基地局制御装置11に送信する。基地局制御装置11は、カウント値を基地局毎に合計し、合計値が最大の基地局から移動機への下り無線伝送路を最良の下り無線伝送路であると判定する。
各基地局21,22は、10msec(1フレーム)毎に移動機31から15個のFBIビットを受信する。したがって、基地局21,22と基地局制御装置11の通信周期を第1実施例と同様に40msecとすれば、基地局21,22は40msecの間に60個のFBIビットを移動機31より受信し、該FBIビットによるプライマリ通知回数をカウントし、40msec周期でデータフレームの空き領域に該カウント値を追加して基地局制御装置11に通知する。
基地局制御装置11は基地局21,22からのカウント値を基地局毎に合計する。そして、合計値を用いて以下の2種類の方法(閾値法、差分法)のどちらかに従って最良の下り無線伝送路と判定する。
閾値法において、基地局制御装置11は第1実施例と同様に、図9(A)に示すように、基地局毎のプライマリ合計値S1′,S2′が閾値STH′を越えたか監視し、閾値を最初に越えた合計値に応じた基地局(図では基地局A)から移動機までの下り無線伝送路を最良の下り無線伝送路と判断する。判定を完了した後は全無線伝送路の合計値をクリアし最初からカウントする。
差分法において、基地局制御装置11は、図9(B)に示すように、基地局毎の合計値S1′,S2′の差分Δがある一定値以上に達したか監視し、差分がある一定値以上になったとき、その合計値の大きい無線伝送路を最良の下り無線伝送路と判断する。判定を完了した後は全無線伝送路の合計値をクリアし最初からカウントする。
図10は第2実施例の各ノードの構成図であり、図4の第1実施例と同一部分には同一符号を付している。
基地局21,22の送信部21a,22aからCPICHを受信した移動機11の受信電力測定部31dは各下り伝送路の受信電力RSCPを測定し、FBI生成部31eに入力する。FBI生成部31eは、受信電力が最大の下り伝送路に応じた基地局(基地局Aとする)に送出するDPCCHのFBIビットをプライマリに設定し、他の基地局22に送出するDPCCHのFBIビットをノンプライマリに設定する。DPCH送信部31cは該FBIビットをTPCビット(インナーループ送信電力制御に基づいて決定したTPCビット)と共にDPCCHで基地局21,22に送信する。
基地局21,22のDPCH受信部21b,22bは、DPCHを受信してTPCビットを抽出して送信電力計算部21c,22cに入力すると共に、FBIビットを抽出してFBIprimaryカウント部21g,22gとに入力する。送信電力計算部21c,22cはTPCビットが送信電力のアップ(up)を指示していれば、下り送信電力を所定ステップ増加し、TPCビットが送信電力のダウン(down)を指示していれば、下り送信電力を所定ステップ減少する。送信部21a,22aは送信電力計算部21c,22cで計算された下り送信電力で下りDPCHを送信する。
FBI_primaryカウント部21g,22gはFBIビットがプライマリ(primary)を指示していれば、カウントアップする。Iubフレーム生成部21e,22eは定期的にFBIprimaryカウント部21g,22gのカウント値をIubフレームの空き領域に挿入して基地局制御装置11に送信する。通知タイマー21f,22fは定期的に例えば40msec毎に通知タイミング信号を発生するから、Iubフレーム生成部21e,22eはこの信号に基づいて定期的に基地局制御装置11にカウント値を送信する。
基地局制御装置11の受信部11aは基地局21,22からのカウント値を基地局毎のFBI_primaryカウント部11e,11fに入力し、FBI_primaryカウント部11e,11fは基地局毎にカウント値を合計して最良無線伝送路判定部11dに入力する。
最良無線伝送路判定部11dは前述の閾値法あるいは差分法に従って最良無線伝送路を判定する。
図11は第2実施例における移動機の処理フローである。移動機は各無線伝送路のP−CPICHの受信電力RSCPを測定し(ステップ401)、受信電力RSCPが最大の無線伝送路を決定し(ステップ402)、該最大受信電力の無線伝送路に応じた基地局宛のFIBにprimaryをセットし、その他の基地局宛のFIBにnon primaryをセットする(ステップ403)。そして、該FBIビットを、インナーループ送信電力制御に基づいて決定したTPCビットと共にDPCCHで基地局21,22に送信する(ステップ404)。以後、始めに戻り以降の処理を繰返す。
図12(A),(B)は各基地局21,22のprimaryカウント処理およびカウント値通知処理フローである。基地局A,B21,22は、FBIビットを受信する毎に(ステップ501,601)、FBIビットによりprimaryが指示されているかチェックし(ステップ502,602)、primaryが指示されていなければ、次のFBIビットを待ち、primaryが指示されていればカウント値NodeB_01,NodeB_02を1だけカウントアップし(ステップ503,603)、ついで、通信時刻になっているかチェックし(ステップ504,604)、通信時刻になっていなければステップ501,601に戻り次のTPCビットの受信を待つ。一方、通信時刻になっていれば基地局A,Bは基地局制御装置11にカウント値NodeB_01,NodeB_02を通知する。
基地局制御装置11は第1実施例の図6、図7に示した閾値法、差分法と全く同様にしてprimaryカウント値の合計が最大となる伝送路を最良伝送路として決定する。
(C)第3実施例
第3実施例は基地局から移動機への送信電力値から最良無線伝送路を判断する。図13は第3実施例の概略説明図である。無線伝送路TL1,TL2において目標品質が得られてない時、インナーループ送信電力制御により基地局21,22は送信電力が大きくなるように制御する。また逆に品質が十分得られている場合には送信電力を抑えるように制御する。つまり、送信電力が小さい無線伝送路は品質が良く、逆に送信電力の大きい無線伝送路は品質が悪いといえる。よって、第3実施例では、この送信電力値を各基地局21,22より基地局制御装置11へ通知し、もっとも小さな送信電力である無線伝送路を最良野下り無線伝送路と判断する。
すなわち、基地局21,22が下り送信電力を移動機31からのフィードバック情報(TPCビット)から算出する。この算出された送信電力をタイマ満了時まで加算し、満了後平均値を算出して基地局制御装置11へ通知する。これを受信した基地局制御装置11は各無線伝送路の平均送信電力を比較し最も小さな電力である基地局の無線伝送路を最良とする。
この方法においては比較する各伝送路の送信電力の同期をとるために、基地局制御装置11から基地局21,22へ時間指定した送信電力値要求PWRを行い、基地局21,22では指定された時間の送信電力値を基地局制御装置11に通知し、その時間から一定間隔毎に送信電力値を通知する。この送信電力値は図14に例を示したように基地局21,22で一定間隔(たとえば40msec)の平均を算出し、40msec間隔でその値をデータフレームの空き領域に追加して基地局制御装置11に通知を行う。
図15は第3実施例の各ノードの構成図である。
基地局21,22のDPCH(個別物理チャネル)送信部21a,22aからDPCHを受信した移動機31の品質測定部31aは、インナーループ送信電力制御に基づいて下り伝送路TL1,TL2毎に受信信号の品質と目標品質を比較する。TPC作成部31bは該比較結果に基づいて伝送路TL1,TL2毎に送信電力制御信号(TPCビット)を作成し、DPCH送信部31cは各TPCビットをDPCCHで基地局21,22に送信する。
基地局21,22のDPCH受信部21b,22bは、DPCHを受信してTPCビットを抽出してDPCH送信電力計算部21c,22cに入力する。DPCH送信電力計算部21c,22cはTPCビットが送信電力のアップ(up)を指示していれば、下り送信電力を所定ステップ増加し、TPCビットが送信電力のダウン(down)を指示していれば、下り送信電力を所定ステップ減少する。送信電力計算部21c,22cは算出した下り送信電力をDPCH送信部21a,22aと送信電力加算部21h,22hに入力する。これにより、DPCH送信部21a,22aはDPCH送信電力計算部21c,22cで計算された下り送信電力で下りDPCHを送信する。
送信電力加算部21h,22hは、TPCビットで下り送信電力が計算される毎に該下り送信電力を合計する。平均値計算部21i,22iは定期的に、例えば40msec毎の下り送信電力の平均値を算出し、Iubフレーム生成部21e,22eは定期的に該平均電力をIubフレームの空き領域に挿入して基地局制御装置11に送信する。通知タイマー21f,22fは定期的に例えば40msec毎に通知タイミング信号を発生するから、平均値計算部21i,22iはこの信号に基づいて定期的に平均電力を計算し、Iubフレーム生成部21e,22eは該平均電力を基地局制御装置11に送信する。
基地局制御装置11の受信部11aは基地局21,22から平均電力を受信すると、これら平均電力を最良無線伝送路判定部11dに入力する。最良無線伝送路判定部11dは、入力した平均電力のうち最小平均電力に応じた下り伝送路を最良の下り伝送路として決定し、その旨を各基地局に通知する。各基地局21,22は、最良の下り伝送路の送信電力値に自分の下り送信電力値を合わせて送信電力制御を行う。
(D)本発明の効果
本発明によれば、リアル性のある最良無線伝送路報告が可能となり適切な下り送信電力制御ができる。これは、無線区間における不要なノイズを低減する働きをもち、且つ無線リソースの確保につながり、更には基地局の消費電力を抑える効果もある。
図1は本発明の第1実施例の概略説明図であり、11は基地局制御装置、21,22はダイバーシチハンドオーバに関与している基地局、31は移動機である。インナーループ送信電力制御において、TPCビットの指示内容が「down」であれば、目標の品質が得られていることを意味し、また逆に「up」であれば目標品質に達していないことを意味する。そこで、第1実施例は、どの無線伝送区間で「down」が多いかを基地局制御装置11で判定して最良の下り無線伝送路を決定する。
ダイバーシチハンドオーバ時、移動機31はインナーループ送信電力制御に基づいて下り伝送路TL1,TL2毎に受信信号の品質と目標品質を比較し、比較結果に基づいて各基地局21,22に送信電力制御信号(TPCビット)を送出する。各基地局21,22は、移動機31より受信した送信電力制御信号(TPCビット)が送信電力の減少(down)を指示している回数をカウントし、カウント値を定期的に基地局制御装置11に送信する。基地局制御装置11は基地局21,22からのカウント値を基地局毎に合計し、合計値が最大の基地局から移動機までの下り無線伝送路を最良下り伝送路と判定する。
各基地局21,22は、10msec(1フレーム)毎に移動機31から15個のTPCビットを受信する。したがって、基地局21,22と基地局制御装置11の通信周期を図2に示すように40msecとすれば、基地局21,22は40msecの間に60個のTPCビットを移動機31より受信し、該TPCビットによる送信電力の減少指示(down)をカウントし、40msec周期でデータフレームの空き領域にカウント値を追加して基地局制御装置11に通知する。
基地局制御装置11は基地局21,22からのカウント値を基地局毎に合計する。そして、合計値を用いて以下の2種類の方法(閾値法、差分法)のどちらかに従って最良無線伝送路と判定する。
閾値法において、基地局制御装置11は、図3(A)に示すように、基地局毎の合計値S1,S2が閾値STHを越えたか監視し、閾値を最初に越えた合計値に応じた基地局(図では基地局A)から移動機までの下り無線伝送路を最良無線伝送路と判断する。判定を完了した後は全無線伝送路の合計値をクリアし最初からカウントする。
差分法において、基地局制御装置11は、図3(B)に示すように、基地局毎の合計値S1,S2の差分Δがある一定値以上に達したか監視し、差分がある一定値以上になったとき、その合計値の大きい無線伝送路を最良無線伝送路と判断する。判定を完了した後は全無線伝送路の合計値をクリアし最初からカウントする。
図4は第1実施例の各ノードの構成図である。
基地局21,22のDPCH(個別物理チャネル)送信部21a,22aからDPCHを受信した移動機31の品質測定部31aは、インナーループ送信電力制御に基づいて下り伝送路TL1,TL2毎に受信信号の品質と目標品質を比較する。TPC作成部31bは該比較結果に基づいて伝送路TL1,TL2毎に送信電力制御信号(TPCビット)を作成し、DPCH送信部31cは該TPCビットをDPCCHで基地局21,22に送信する。
基地局21,22のDCH受信部21b,22bは、DPCCHを受信してTPCビットを抽出してDPCH送信電力計算部21c,22cとTPC−downカウント部21d,22dとに入力する。DPCH送信電力計算部21c,22cはTPCビットが送信電力のアップ(up)を指示していれば、下り送信電力を所定ステップ増加し、TPCビットが送信電力のダウン(down)を指示していれば、下り送信電力を所定ステップ減少する。DPCH送信部21a,22aはDPCH送信電力計算部21c,22cで計算された下り送信電力で下りDPCHを送信する。
TPC−downカウント部21d,22dはTPCビットが送信電力のダウン(down)を指示していれば、カウントアップする。Iubフレーム生成部21e,22eは定期的にTPC−downカウント部21d,22dのカウント値をIubフレームの空き領域に挿入して基地局制御装置11に送信する。Iubは基地局と基地局制御装置間のインターフェースである。通知タイマー21f,22fは定期的に例えば40msec毎に通知タイミング信号を発生するから、Iubフレーム生成部21e,22eはこのタイミング信号に基づいて定期的に基地局制御装置11にカウント値を送信する。
基地局制御装置11の受信部11aは基地局21,22からのカウント値を基地局毎のTPC−downカウント部11b,11cに入力し、TPC−downカウント部11b,11cは基地局毎にカウント値を合計して最良無線伝送路判定部11dに入力する。
最良無線伝送路判定部11dは前述の閾値法あるいは差分法に従って最良無線伝送路を判定する。
図5(A),(B)は各基地局21,22のdownカウント処理およびカウント値通知処理フローである。基地局A,B21,22は、TPCビットを受信する毎に(ステップ101,201)、TPCビットにより送信電力減少(down)が指示されているかチェックし(ステップ102,202)、downが指示されていなければ、次のTPCビットを待ち、downが指示されていればカウント値NodeB_01,NodeB_02を1だけカウントアップし(ステップ103,203)、ついで、通信時刻になっているかチェックし(ステップ104,204)、通信時刻になっていなければステップ101,201に戻り次のTPCビットの受信を待つ。一方、通信時刻になっていれば基地局A,Bは基地局制御装置11にカウント値NodeB_01,NodeB_02を通知する。
図6は閾値法による最良の下り無線伝送路判定処理フローである。
基地局制御装置11は基地局21,22からカウント値NodeB_01,NodeB_02を受信する毎に(ステップ301)、次式
Count_01=Count_01+NodeB_01
Count_02=Count_02+NodeB_02
により基地局毎にカウント値NodeB_01,NodeB_02を合計する(ステップ302)。ついで、合計値Count_01とCount_02を大小比較し(ステップ303)、Count_01=Count_02であればステップ301に戻り、次のカウント値NodeB_01,NodeB_02の受信を待つ。
一方、Count_01>Count_02であれば、合計値Count_01が閾値Mより大きくなったかチェックし(ステップ304)、大きくなければステップ301に戻り、次のカウント値NodeB_01,NodeB_02の受信を待つ。しかし、合計値Count_01が閾値Mより大きければ伝送路TL1を最良の下り伝送路と判定し(ステップ305)、その旨を各基地局に通知し、Count_01、Count_02をクリアし(ステップ306)、ステップ301以降の処理を繰返す。各基地局21,22は、最良の下り伝送路の送信電力値に自局の送信電力を合わせ、以後TPCビットによる送信電力制御を行う。
一方、ステップ303において、Count_01<Count_02であれば、合計値Count_02が閾値Mより大きくなったかチェックし(ステップ307)、大きくなければステップ301に戻り、次のカウント値NodeB_01,NodeB_02の受信を待つ。しかし、合計値Count_02が閾値Mより大きければ伝送路TL2を最良の下り伝送路と判定し(ステップ308)、その旨を各基地局に通知し、Count_01、Count_02をクリアし(ステップ306)、ステップ301以降の処理を繰返す。
図7は差分法による最良の下り無線伝送路判定処理フローである。
基地局制御装置11は基地局21,22からカウント値NodeB_01,NodeB_02を受信する毎に(ステップ301)、次式
Count_01=Count_01+NodeB_01
Count_02=Count_02+NodeB_02
により基地局毎にカウント値NodeB_01,NodeB_02を合計する(ステップ302)。ついで、合計値Count_01とCount_02を大小比較し(ステップ303)、Count_01=Count_02であればステップ301に戻り、次のカウント値NodeB_01,NodeB_02の受信を待つ。
一方、Count_01>Count_02であれば、合計値Count_01と合計値Count_02の差分値が閾値Mより大きくなったかチェックし(ステップ351)、大きくなければステップ301に戻り、次のカウント値NodeB_01,NodeB_02の受信を待つ。しかし、差分値が閾値Mより大きければ伝送路TL1を最良の下り伝送路と判定し(ステップ352)、その旨を各基地局に通知し、Count_01、Count_02をクリアし(ステップ353)、ステップ301以降の処理を繰返す。各基地局21,22は、最良の下り伝送路の送信電力値に自局の送信電力を合わせ、以後TPCビットによる送信電力制御を行う。
一方、ステップ303において、Count_01<Count_02であれば、合計値Count_02と合計値Count_01の差分値が閾値Mより大きくなったかチェックし(ステップ354)、大きくなければステップ301に戻り、次のカウント値NodeB_01,NodeB_02の受信を待つ。しかし、差分値が閾値Mより大きければ伝送路TL2を最良の下り伝送路と判定し(ステップ355)、その旨を各基地局に通知し、Count_01、Count_02をクリアし(ステップ353)、ステップ301以降の処理を繰返す。
(B)第2実施例
図8は本発明の第2実施例の概略説明図であり、11は基地局制御装置、21,22はダイバーシチハンドオーバに関与している基地局、31は移動機である。
3GPPシステムにおいて、ダイバーシチハンドオーバ時に複数の無線伝送路が存在する時、受信電力が最大の伝送路だけに基地局から移動機31へデータ送信する制御があり、SSDT(Site Selection Diversity Transmit Power Control)と呼ばれる。このSSDTにおいて、移動機31は各基地局21,22のCPICH(共通パイロットチャネル)の受信パワー(RSCP:Received Signal Code Power)を測定して受信電力が最も大きい伝送路を求め、該伝送路に応じた基地局(基地局Aとする)にDPCCHのFBIビットでプライマリセルであることを通知し、他の基地局22へはFBIビットでノンプライマリセルであることを通知する。プライマリ通知された基地局21は、移動機31へDPDCHでデータを送信するが、他のノンプライマリ通知された基地局はDPDCHによるデータ送信をOFFし、DPCCH、CPICHのみを送信する。又、プライマリセルの基地局21のみが移動機31からのTPCビットに従って送信電力制御を行い、移動機31はプライマリセルの基地局21から送信された受信SIRに基づいて上りTPCのdown、upを決定する。
以上のように、SSDTでは、CPICHの受信パワーRSCPが最大となる下り無線伝送路の基地局にだけ情報(プライマリ)をつけて送信する。従って、どの無線伝送区間でプライマリを多く受信したかを基地局制御装置11で判定して最良の下り無線伝送路を決定することができる。
以上のSSDT制御を考慮すると、ダイバーシチハンドオーバ時、移動機31は複数の下り無線伝送路のうちCPICHの受信電力RSCPが最大となる下り無線伝送路を求め、該下り無線伝送路に応じた基地局21にのみDPCCHのFBIビットでプライマリセルであることを示す情報を送る。各基地局21,22は、移動機31より受信したプライマリ情報の受信回数をカウントし、カウント値を定期的に基地局制御装置11に送信する。基地局制御装置11は、カウント値を基地局毎に合計し、合計値が最大の基地局から移動機への下り無線伝送路を最良の下り無線伝送路であると判定する。
各基地局21,22は、10msec(1フレーム)毎に移動機31から15個のFBIビットを受信する。したがって、基地局21,22と基地局制御装置11の通信周期を第1実施例と同様に40msecとすれば、基地局21,22は40msecの間に60個のFBIビットを移動機31より受信し、該FBIビットによるプライマリ通知回数をカウントし、40msec周期でデータフレームの空き領域に該カウント値を追加して基地局制御装置11に通知する。
基地局制御装置11は基地局21,22からのカウント値を基地局毎に合計する。そして、合計値を用いて以下の2種類の方法(閾値法、差分法)のどちらかに従って最良の下り無線伝送路と判定する。
閾値法において、基地局制御装置11は第1実施例と同様に、図9(A)に示すように、基地局毎のプライマリ合計値S1′,S2′が閾値STH′を越えたか監視し、閾値を最初に越えた合計値に応じた基地局(図では基地局A)から移動機までの下り無線伝送路を最良の下り無線伝送路と判断する。判定を完了した後は全無線伝送路の合計値をクリアし最初からカウントする。
差分法において、基地局制御装置11は、図9(B)に示すように、基地局毎の合計値S1′,S2′の差分Δがある一定値以上に達したか監視し、差分がある一定値以上になったとき、その合計値の大きい無線伝送路を最良の下り無線伝送路と判断する。判定を完了した後は全無線伝送路の合計値をクリアし最初からカウントする。
図10は第2実施例の各ノードの構成図であり、図4の第1実施例と同一部分には同一符号を付している。
基地局21,22の送信部21a,22aからCPICHを受信した移動機11の受信電力測定部31dは各下り伝送路の受信電力RSCPを測定し、FBI生成部31eに入力する。FBI生成部31eは、受信電力が最大の下り伝送路に応じた基地局(基地局Aとする)に送出するDPCCHのFBIビットをプライマリに設定し、他の基地局22に送出するDPCCHのFBIビットをノンプライマリに設定する。DPCH送信部31cは該FBIビットをTPCビット(インナーループ送信電力制御に基づいて決定したTPCビット)と共にDPCCHで基地局21,22に送信する。
基地局21,22のDPCH受信部21b,22bは、DPCHを受信してTPCビットを抽出して送信電力計算部21c,22cに入力すると共に、FBIビットを抽出してFBIprimaryカウント部21g,22gとに入力する。送信電力計算部21c,22cはTPCビットが送信電力のアップ(up)を指示していれば、下り送信電力を所定ステップ増加し、TPCビットが送信電力のダウン(down)を指示していれば、下り送信電力を所定ステップ減少する。送信部21a,22aは送信電力計算部21c,22cで計算された下り送信電力で下りDPCHを送信する。
FBI_primaryカウント部21g,22gはFBIビットがプライマリ(primary)を指示していれば、カウントアップする。Iubフレーム生成部21e,22eは定期的にFBIprimaryカウント部21g,22gのカウント値をIubフレームの空き領域に挿入して基地局制御装置11に送信する。通知タイマー21f,22fは定期的に例えば40msec毎に通知タイミング信号を発生するから、Iubフレーム生成部21e,22eはこの信号に基づいて定期的に基地局制御装置11にカウント値を送信する。
基地局制御装置11の受信部11aは基地局21,22からのカウント値を基地局毎のFBI_primaryカウント部11e,11fに入力し、FBI_primaryカウント部11e,11fは基地局毎にカウント値を合計して最良無線伝送路判定部11dに入力する。
最良無線伝送路判定部11dは前述の閾値法あるいは差分法に従って最良無線伝送路を判定する。
図11は第2実施例における移動機の処理フローである。移動機は各無線伝送路のP−CPICHの受信電力RSCPを測定し(ステップ401)、受信電力RSCPが最大の無線伝送路を決定し(ステップ402)、該最大受信電力の無線伝送路に応じた基地局宛のFIBにprimaryをセットし、その他の基地局宛のFIBにnon primaryをセットする(ステップ403)。そして、該FBIビットを、インナーループ送信電力制御に基づいて決定したTPCビットと共にDPCCHで基地局21,22に送信する(ステップ404)。以後、始めに戻り以降の処理を繰返す。
図12(A),(B)は各基地局21,22のprimaryカウント処理およびカウント値通知処理フローである。基地局A,B21,22は、FBIビットを受信する毎に(ステップ501,601)、FBIビットによりprimaryが指示されているかチェックし(ステップ502,602)、primaryが指示されていなければ、次のFBIビットを待ち、primaryが指示されていればカウント値NodeB_01,NodeB_02を1だけカウントアップし(ステップ503,603)、ついで、通信時刻になっているかチェックし(ステップ504,604)、通信時刻になっていなければステップ501,601に戻り次のTPCビットの受信を待つ。一方、通信時刻になっていれば基地局A,Bは基地局制御装置11にカウント値NodeB_01,NodeB_02を通知する。
基地局制御装置11は第1実施例の図6、図7に示した閾値法、差分法と全く同様にしてprimaryカウント値の合計が最大となる伝送路を最良伝送路として決定する。
(C)第3実施例
第3実施例は基地局から移動機への送信電力値から最良無線伝送路を判断する。図13は第3実施例の概略説明図である。無線伝送路TL1,TL2において目標品質が得られてない時、インナーループ送信電力制御により基地局21,22は送信電力が大きくなるように制御する。また逆に品質が十分得られている場合には送信電力を抑えるように制御する。つまり、送信電力が小さい無線伝送路は品質が良く、逆に送信電力の大きい無線伝送路は品質が悪いといえる。よって、第3実施例では、この送信電力値を各基地局21,22より基地局制御装置11へ通知し、もっとも小さな送信電力である無線伝送路を最良野下り無線伝送路と判断する。
すなわち、基地局21,22が下り送信電力を移動機31からのフィードバック情報(TPCビット)から算出する。この算出された送信電力をタイマ満了時まで加算し、満了後平均値を算出して基地局制御装置11へ通知する。これを受信した基地局制御装置11は各無線伝送路の平均送信電力を比較し最も小さな電力である基地局の無線伝送路を最良とする。
この方法においては比較する各伝送路の送信電力の同期をとるために、基地局制御装置11から基地局21,22へ時間指定した送信電力値要求PWRを行い、基地局21,22では指定された時間の送信電力値を基地局制御装置11に通知し、その時間から一定間隔毎に送信電力値を通知する。この送信電力値は図14に例を示したように基地局21,22で一定間隔(たとえば40msec)の平均を算出し、40msec間隔でその値をデータフレームの空き領域に追加して基地局制御装置11に通知を行う。
図15は第3実施例の各ノードの構成図である。
基地局21,22のDPCH(個別物理チャネル)送信部21a,22aからDPCHを受信した移動機31の品質測定部31aは、インナーループ送信電力制御に基づいて下り伝送路TL1,TL2毎に受信信号の品質と目標品質を比較する。TPC作成部31bは該比較結果に基づいて伝送路TL1,TL2毎に送信電力制御信号(TPCビット)を作成し、DPCH送信部31cは各TPCビットをDPCCHで基地局21,22に送信する。
基地局21,22のDPCH受信部21b,22bは、DPCHを受信してTPCビットを抽出してDPCH送信電力計算部21c,22cに入力する。DPCH送信電力計算部21c,22cはTPCビットが送信電力のアップ(up)を指示していれば、下り送信電力を所定ステップ増加し、TPCビットが送信電力のダウン(down)を指示していれば、下り送信電力を所定ステップ減少する。送信電力計算部21c,22cは算出した下り送信電力をDPCH送信部21a,22aと送信電力加算部21h,22hに入力する。これにより、DPCH送信部21a,22aはDPCH送信電力計算部21c,22cで計算された下り送信電力で下りDPCHを送信する。
送信電力加算部21h,22hは、TPCビットで下り送信電力が計算される毎に該下り送信電力を合計する。平均値計算部21i,22iは定期的に、例えば40msec毎の下り送信電力の平均値を算出し、Iubフレーム生成部21e,22eは定期的に該平均電力をIubフレームの空き領域に挿入して基地局制御装置11に送信する。通知タイマー21f,22fは定期的に例えば40msec毎に通知タイミング信号を発生するから、平均値計算部21i,22iはこの信号に基づいて定期的に平均電力を計算し、Iubフレーム生成部21e,22eは該平均電力を基地局制御装置11に送信する。
基地局制御装置11の受信部11aは基地局21,22から平均電力を受信すると、これら平均電力を最良無線伝送路判定部11dに入力する。最良無線伝送路判定部11dは、入力した平均電力のうち最小平均電力に応じた下り伝送路を最良の下り伝送路として決定し、その旨を各基地局に通知する。各基地局21,22は、最良の下り伝送路の送信電力値に自分の下り送信電力値を合わせて送信電力制御を行う。
(D)本発明の効果
本発明によれば、リアル性のある最良無線伝送路報告が可能となり適切な下り送信電力制御ができる。これは、無線区間における不要なノイズを低減する働きをもち、且つ無線リソースの確保につながり、更には基地局の消費電力を抑える効果もある。
Claims (17)
- 複数の基地局よりそれぞれ下り無線伝送路を介して移動機にデータを送信し、移動機においてこれら複数の下り無線伝送路を介して受信したデータを用いて送信データを復調する場合の最良下り伝送路判定方法において、
受信信号の品質と目標品質を比較し、比較結果に基づいて移動機より基地局に送信電力制御信号を送出し、
基地局毎に、移動機より受信した送信電力制御信号が送信電力の減少を指示している回数をカウントし、
カウント値が最大の基地局から前記移動機までの下り無線伝送路を最良下り伝送路と判定する、
ことを特徴とする最良下り伝送路判定方法。 - 基地局よりカウント値を基地局制御装置に送信し、
基地局毎にカウント値を合計し、最大の合計値が閾値以上になった時、該最大合計値に応じた基地局から移動機までの下り無線伝送路を最良下り無線伝送路と判定する、
ことを特徴とする請求項1記載の最良下り伝送路判定方法。 - 基地局よりカウント値を基地局制御装置に送信し、
基地局毎にカウント値を合計し、カウント値の差分が閾値以上になった時、最大の合計値に応じた基地局から移動機への下り無線伝送路を最良下り無線伝送路と判定する、
ことを特徴とする請求項1記載の最良下り伝送路判定方法。 - 各基地局より一定時間毎にカウント値を基地局制御装置に送信し、基地局制御装置においてカウント値を合計する、
ことを特徴とする請求項2又は3記載の最良下り伝送路判定方法。 - 基地局から基地局制御装置への上りデータフレームの空き領域に前記一定時間の間にカウントしたカウント値を追加する、
ことを特徴とする請求項4記載の伝送路判定方法。 - 複数の基地局よりそれぞれ下り無線伝送路を介して移動機にデータを送信し、移動機においてこれら複数の下り無線伝送路を介して受信したデータを用いて送信データを復調する場合の最良下り伝送路判定方法において、
複数の下り無線伝送路のうちパイロット信号の受信電力が最大となる下り無線伝送路を求め、該下り無線伝送路に応じた基地局にのみ所定の制御信号を送り、
基地局毎に、移動機より受信した前記制御信号の受信回数をカウントし、
カウント値が最大の基地局から前記移動機までの下り無線伝送路を最良下り伝送路と判定する、
ことを特徴とする最良下り伝送路判定方法。 - 前記制御信号を受信した基地局は、前記移動機より受信した送信電力制御信号に基づいて下り送信電力を制御すると共に該移動機にむけてデータを送信し、他の基地局からはパイロット信号を送信する、
ことを特徴とする請求項6記載の最良下り伝送路判定方法。 - 基地局よりカウント値を基地局制御装置に送信し、
基地局毎にカウント値を合計し、最大の合計値が閾値以上になった時、該最大合計値に応じた基地局から移動機までの下り無線伝送路を最良下り無線伝送路と判定する、
ことを特徴とする請求項6記載の最良下り伝送路判定方法。 - 基地局よりカウント値を基地局制御装置に送信し、
基地局毎にカウント値を合計し、カウント値の差分が閾値以上になった時、最大の合計値に応じた基地局から移動機までの下り無線伝送路を最良下り無線伝送路と判定する、
ことを特徴とする請求項6記載の最良下り伝送路判定方法。 - 各基地局より一定時間毎にカウント値を基地局制御装置に送信し、基地局制御装置においてカウント値を合計する、
ことを特徴とする請求項8又は9記載の最良下り伝送路判定方法。 - 基地局から基地局制御装置への上りデータフレームの空き領域に前記一定時間カウントしたカウント値を追加する、
ことを特徴とする請求項10記載の伝送路判定方法。 - 複数の基地局よりそれぞれ下り無線伝送路を介して移動機にデータを送信し、移動機においてこれら複数の下り無線伝送路を介して受信したデータを用いて送信データを復調する場合の最良下り伝送路判定方法において、
受信信号の品質と目標品質を比較し、比較結果に基づいて移動機より基地局に送信電力制御信号を送出し、
基地局は移動機より受信した送信電力制御信号に基づいて移動機への下り送信電力を制御すると共に、該下り送信電力の平均値を算出し、
該平均電力が最小の基地局から前記移動機までの下り無線伝送路を最良下り伝送路と判定する、
ことを特徴とする最良下り伝送路判定方法。 - 基地局制御装置から要求されてから一定時間間隔で下り送信電力の平均値を各基地局より該基地局制御装置に送信する、
ことを特徴とする請求項12記載の最良下り伝送路判定方法。 - 基地局から基地局制御装置への上りデータフレームの空き領域に前記下り送信電力の平均値を追加する、
ことを特徴とする請求項13記載の伝送路判定方法。 - 複数の基地局よりそれぞれ下り無線伝送路を介して移動機にデータを送信し、移動機においてこれら複数の下り無線伝送路を介して受信したデータを用いて送信データを復調する場合の基地局において、
受信信号の品質と目標品質との比較結果に基づいて移動機より送信されてくる送信電力制御信号を受信する受信部、
前記送信電力制御信号が送信電力の減少を指示している回数をカウントするカウント部、
所定時間毎にカウント値を基地局制御装置に送信する送信部、
前記送信電力制御信号に基づいて移動機への下り送信電力を制御する下り送信電力制御部、
を備え、前記カウント値を基地局制御装置に送信することにより、該基地局制御装置により最良の下り無線伝送路を判定させるようにしたことを特徴とする基地局。 - 複数の基地局よりそれぞれ下り無線伝送路を介して移動機にデータを送信し、移動機においてこれら複数の下り無線伝送路を介して受信したデータを用いて送信データを復調する場合の基地局において、
パイロット信号の受信電力が最大となる下り無線伝送路に応じた基地局にのみ移動機から送信される所定の制御信号を受信する受信部、
前記移動機より受信した前記制御信号の受信回数をカウントするカウント部、
所定時間毎にカウント値を基地局制御装置に送信する送信部、
前記制御信号を受信した場合、前記移動機より受信した送信電力制御信号に基づいて下り送信電力を制御する下り送信電力制御部、
を備え、前記カウント値を基地局制御装置に送信することにより、該基地局制御装置により最良の下り無線伝送路を判定させるようにしたことを特徴とする基地局。 - 複数の基地局よりそれぞれ下り無線伝送路を介して移動機にデータを送信し、移動機においてこれら複数の下り無線伝送路を介して受信したデータを用いて送信データを復調する場合の基地局において、
受信信号の品質と目標品質との比較結果に基づいて移動機より送信されてくる送信電力制御信号を受信する受信部、
前記送信電力制御信号に基づいて移動機への下り送信電力を制御する下り送信電力制御部、
下り送信電力の平均値を算出する平均電力算出部、
該平均電力を所定時間毎に基地局制御装置に送信する送信部、
を備え、前記平均電力を基地局制御装置に送信することにより、該基地局制御装置により最良の下り無線伝送路を判定させるようにしたことを特徴とする基地局。
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