JP2002305477A - 基地局装置、移動局装置および送信電力制御方法 - Google Patents

基地局装置、移動局装置および送信電力制御方法

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JP2002305477A
JP2002305477A JP2001106311A JP2001106311A JP2002305477A JP 2002305477 A JP2002305477 A JP 2002305477A JP 2001106311 A JP2001106311 A JP 2001106311A JP 2001106311 A JP2001106311 A JP 2001106311A JP 2002305477 A JP2002305477 A JP 2002305477A
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JP
Japan
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transmission power
uplink
downlink
interference power
tpc
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JP2001106311A
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Katsuhiko Hiramatsu
勝彦 平松
Takahiro Shoji
隆浩 庄司
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 干渉電力が急激に増加する状況でも、上
り回線の通信品質および下り回線の通信品質を所望品質
に維持して、強制切断に陥ってしまうことを防止するこ
と。 【解決手段】 送信電力制御部107は、TPCコマンド
取得部108で取得されたTPCコマンドおよび干渉電力
測定部106で測定された上り回線の干渉電力値に基づ
いて、OL-TPCパラメータおよび既知参照信号が多重され
ている下り回線信号の送信電力を制御する。すなわち、
送信電力制御部107は、今回測定された干渉電力値が
前回測定された干渉電力値よりも大きい場合(すなわ
ち、上り回線の干渉電力が増加した場合)には、TPCコ
マンドの指示(送信電力を減少する旨の指示)によら
ず、下り回線信号の送信電力を所定量だけ強制的に増加
させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基地局装置、移動
局装置および送信電力制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】CDMA(Code Division Multiple Acces
s)方式の移動体通信では、同一周波数帯域に複数の移
動局ユーザのチャネルが混在する。このため、必要以上
の電力で送信される信号が存在すると、その信号が他の
移動局の信号に対して干渉となり、他の移動局の通信品
質を劣化させてしまう。そこで、CDMA方式の移動体通信
では、送信電力制御(Transmit Power Control:TPC)
が重要となる。
【0003】TPCは、所望品質を満たす最小値に送信電
力を保つことで、他のセルや他の移動局ユーザへの干渉
を最小限に抑え、システム容量を増加させる技術であ
る。TPCには、大別して、Closed Loop TPC(CL-TPC)と
Open Loop TPC(OL-TPC)とがある。以下、CL-TPCとOL-
TPCについて説明する。
【0004】CL-TPCは、受信機側からの指示にしたがっ
て、送信機側が送信電力を調節する送信電力制御方法で
ある。具体的には、CL-TPCでは、受信機側が、信号対干
渉電力比(SIR)を測定し、SIRが所定値以上の場合に
は、送信電力を減少させる指示を行うTPCコマンドを送
信機側に送信し、SIRが所定値未満の場合には、送信電
力を増加させる指示を行うTPCコマンドを送信機側に送
信する。そして、送信機側は、このTPCコマンドにした
がって送信電力を増減させる。
【0005】一方、OL-TPCは、受信機側からの指示によ
らず、送信機側が送受信機間の伝搬路損失を加味して送
信電力を調節する送信電力制御方法である。具体的に
は、OL-TPCでは、受信機側が、受信信号の干渉電力、目
標SIRおよび既知参照信号の送信電力をOL-TPCパラメー
タとして送信機側に通知し、送信機側が、既知参照信号
の送信電力と受信電力との差を伝搬路損失とする。そし
て、送信機側は、受信機側から通知された干渉電力およ
び目標SIRに、伝搬路損失を加えて送信電力を決定す
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ここで、上り回線(移
動局から基地局に向かう回線)にOL-TPCが適用され、下
り回線(基地局から移動局に向かう回線)にCL-TPCが適
用された移動体通信システムについて考える。このよう
なシステムでは、OL-TPCで送信電力制御されたTPCコマ
ンドが移動局から基地局に一定周期で送信され、CL-TPC
で送信電力制御されたOL-TPCパラメータが基地局から移
動局に一定周期で送信される。つまり、OL-TPCパラメー
タにしたがってTPCコマンドの送信電力が制御され、そ
のTPCコマンドにしたがってOL-TPCパラメータの送信電
力が制御される。
【0007】ここで、基地局での受信信号の干渉電力が
比較的緩やかに変化する場合には、基地局から移動局に
報知された干渉電力と、その報知された干渉電力にした
がって送信電力制御されたTPCコマンド送信時の実際の
干渉電力とが、ほぼ等しくなる。よって、この場合に
は、TPCコマンドの送信電力が正しく制御され、その結
果、移動局は、基地局から報知された干渉電力を正しく
受信することができる。すなわち、上り回線でのOL-TPC
が有効に働く。
【0008】しかしながら、移動局へのOL-TPCパラメー
タの送信後、基地局での受信信号の干渉電力が急激に増
加した場合には、基地局から移動局に報知された干渉電
力と、その報知された干渉電力にしたがって送信電力制
御されたTPCコマンド送信時の実際の干渉電力との差異
が非常に大きくなる。つまり、実際の干渉電力が、基地
局から移動局に報知された干渉電力に比べて非常に大き
くなる。よって、この場合には、TPCコマンドの送信電
力が基地局での所望品質を満たせない送信電力となって
しまう。すなわち、上り回線でのOL-TPCが有効に働かな
くなってしまい、上り回線の通信品質が劣化する。
【0009】TPCコマンドが所望品質を満たせなくなっ
てしまうと、TPCコマンドが基地局に誤って受信される
ことがある。すなわち、本来送信電力の増加を指示する
TPCコマンドが、誤って送信電力の減少を指示するTPCコ
マンドとして基地局に受信される場合が生じる。この場
合、本来送信電力を増加させる状況においてOL-TPCパラ
メータの送信電力が減少されるので、OL-TPCパラメータ
の送信電力が移動局での所望品質を満たせない送信電力
となってしまう。すなわち、下り回線でのCL-TPCが有効
に働かなくなってしまい、下り回線の通信品質が劣化す
る。
【0010】上り回線でのOL-TPCおよび下り回線でのCL
-TPCが有効に働かなくなって、上り回線の通信品質およ
び下り回線の通信品質が一定時間劣化しつづけた場合に
は、通信状態にある呼が強制切断されてしまう。通信品
質の劣化による強制切断は、通信サービスを提供する上
で非常に好ましくない事態の一つである。
【0011】なお、ある通信業者の移動体通信システム
がマクロセルを形成し、そのマクロセル中に、他の通信
業者の移動体通信システムが形成するマイクロセルやピ
コセルが含まれている場合等に、上記問題が発生するも
のと考えられる。すなわち、マクロセルでは、マイクロ
セルやピコセルに比べ基地局−移動局間の距離が離れて
いるため、マクロセルに属する移動局の送信電力は、マ
イクロセルやピコセルに属する移動局の送信電力に比べ
非常に大きいものとなる。このため、マクロセルに属す
る移動局が、マイクロセルやピコセルに属する基地局に
急激に接近した場合には、その基地局での受信信号の干
渉電力が急激に増加してしまい、上記問題が発生する。
【0012】本発明はかかる点に鑑みてなされたもので
あり、干渉電力が急激に増加する状況でも、上り回線の
通信品質および下り回線の通信品質を所望品質に維持し
て、強制切断に陥ってしまうことを防止することができ
る基地局装置、移動局装置および送信電力制御方法を提
供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の基地局装置は、
TDD方式の移動体通信システムに使用される基地局装置
であって、上り回線の干渉電力を測定する測定手段と、
測定された上り回線の干渉電力の増減と、移動局装置か
ら送信されたTPCコマンドとの比較結果に基づいて、下
り回線信号の送信電力を制御する送信電力制御手段と、
を具備する構成を採る。
【0014】本発明の基地局装置は、前記送信電力制御
手段が、上り回線の干渉電力の増減と、TPCコマンドと
の比較結果に基づいて、TPCコマンドが有効であるか否
か判断する判断手段を具備する構成を採る。
【0015】これらの構成によれば、TDD方式の移動体
通信システムにおいて、基地局装置で測定された上り回
線の干渉電力が増加した場合に下り回線信号の送信電力
を増加させるため、下り回線の現在の干渉電力に応じて
下り回線信号の送信電力を制御することができるので、
下り回線の干渉電力が急激に増加する状況でも、下り回
線の通信品質を所望品質に維持することができる。
【0016】本発明の基地局装置は、前記送信電力制御
手段が、TPCコマンドによって下り回線信号の送信電力
を減少するように指示された場合でも、上り回線の干渉
電力が増加している場合には、TPCコマンドの指示にか
かわらず、下り回線信号の送信電力を増加させる構成を
採る。
【0017】この構成によれば、上り回線にOL-TPCが適
用され、下り回線にCL-TPCが適用された移動体通信シス
テムにおいて、下り回線の干渉電力の急激な増加によっ
て上り回線でのOL-TPCが有効に働かなくなってしまった
場合でも、下り回線でのCL-TPCを有効に働かせることが
でき、下り回線の通信品質が劣化してしまうことを防止
することができる。
【0018】本発明の基地局装置は、前記測定手段が、
上り回線の干渉電力を所定時間に複数回測定した後、そ
れらの上り回線の干渉電力の平均値を算出し、前記送信
電力制御手段が、TPCコマンドによって下り回線信号の
送信電力を減少するように指示された場合でも、算出さ
れた平均値が増加している場合には、TPCコマンドの指
示にかかわらず、下り回線信号の送信電力を増加させる
構成を採る。
【0019】この構成によれば、上り回線にOL-TPCが適
用され、下り回線にCL-TPCが適用された移動体通信シス
テムにおいて、下り回線の干渉電力の急激な増加によっ
て上り回線でのOL-TPCが有効に働かなくなってしまった
場合でも、下り回線でのCL-TPCを有効に働かせることが
でき、下り回線の通信品質が劣化してしまうことを防止
することができる。また、時間平均された干渉電力を用
いて送信電力制御を行うため、干渉電力の一時的な変動
により送信電力制御が不安定になってしまうことを防止
することができる。
【0020】本発明の基地局装置は、前記送信電力制御
手段が、上り回線の干渉電力の増加量が所定のしきい値
以上である場合に、下り回線信号の送信電力を増加させ
る構成を採る。
【0021】この構成によれば、干渉電力が急激に増加
したか否かの判断基準をしきい値を調節することにより
変化させることができるため、基地局装置が使用される
移動体通信システム毎にそれぞれ最適な判断基準を設定
することができる。
【0022】本発明の基地局装置は、前記送信電力制御
手段が、上り回線の干渉電力の増加量に応じて下り回線
信号の送信電力の増加量を変化させる構成を採る。
【0023】この構成によれば、干渉電力の増加量に応
じた送信電力に設定できるため、過剰な送信電力による
システム容量の低下を防ぐことができる。
【0024】本発明の移動局装置は、TDD方式の移動体
通信システムに使用される移動局装置であって、下り回
線の干渉電力を測定する測定手段と、測定された下り回
線の干渉電力の増減と、基地局装置から送信されたOL-T
PCパラメータとの比較結果に基づいて、上り回線信号の
送信電力を制御する送信電力制御手段と、を具備する構
成を採る。
【0025】本発明の移動局装置は、前記送信電力制御
手段が、下り回線の干渉電力の増減と、OL-TPCパラメー
タとの比較結果に基づいて、OL-TPCパラメータが有効で
あるか否か判断する判断手段を具備する構成を採る。
【0026】これらの構成によれば、TDD方式の移動体
通信システムにおいて、移動局装置で測定された下り回
線の干渉電力が増加した場合に上り回線信号の送信電力
を増加させるため、上り回線の現在の干渉電力に応じて
上り回線信号の送信電力を制御することができるので、
上り回線の干渉電力が急激に増加する状況でも、上り回
線の通信品質を所望品質に維持することができる。
【0027】本発明の移動局装置は、前記送信電力制御
手段が、OL-TPCパラメータに含まれている上り回線の干
渉電力が増加していない場合でも、下り回線の干渉電力
が増加している場合には、上り回線信号の送信電力を増
加させる構成を採る。
【0028】この構成によれば、上り回線にOL-TPCが適
用され、下り回線にCL-TPCが適用された移動体通信シス
テムにおいて、移動局装置が有効なOL-TPCパラメータを
取得できなくなった場合でも、上り回線でのOL-TPCを有
効に働かせることができ、上り回線の通信品質が劣化し
てしまうことを防止することができる。
【0029】本発明の移動局装置は、前記測定手段が、
下り回線の干渉電力を所定時間に複数回測定した後、そ
れらの下り回線の干渉電力の平均値を算出し、前記送信
電力制御手段が、OL-TPCパラメータに含まれている上り
回線の干渉電力が増加していない場合でも、算出された
平均値が増加している場合には、上り回線信号の送信電
力を増加させる構成を採る。
【0030】この構成によれば、上り回線にOL-TPCが適
用され、下り回線にCL-TPCが適用された移動体通信シス
テムにおいて、移動局装置が有効なOL-TPCパラメータを
取得できなくなった場合でも、上り回線でのOL-TPCを有
効に働かせることができ、上り回線の通信品質が劣化し
てしまうことを防止することができる。また、時間平均
された干渉電力を用いて送信電力制御を行うため、干渉
電力の一時的な変動により送信電力制御が不安定になっ
てしまうことを防止することができる。
【0031】本発明の移動局装置は、前記送信電力制御
手段が、下り回線の干渉電力の増加量が所定のしきい値
以上である場合に、上り回線信号の送信電力を増加させ
る構成を採る。
【0032】この構成によれば、干渉電力が急激に増加
したか否かの判断基準をしきい値を調節することにより
変化させることができるため、移動局装置が使用される
移動体通信システム毎にそれぞれ最適な判断基準を設定
することができる。
【0033】本発明の移動局装置は、前記送信電力制御
手段が、下り回線の干渉電力の増加量に応じて上り回線
信号の送信電力の増加量を変化させる構成を採る。
【0034】この構成によれば、干渉電力の増加量に応
じた送信電力に設定できるため、過剰な送信電力による
システム容量の低下を防ぐことができる。
【0035】本発明の送信電力制御方法は、TDD方式の
移動体通信システムに使用される送信電力制御方法であ
って、上り回線の干渉電力を測定する測定工程と、測定
された上り回線の干渉電力の増減とTPCコマンドとの比
較結果に基づいて、下り回線信号の送信電力を制御する
送信電力制御工程と、を具備するようにした。
【0036】この方法によれば、TDD方式の移動体通信
システムにおいて、測定した上り回線の干渉電力が増加
した場合に下り回線信号の送信電力を増加させるため、
下り回線の現在の干渉電力に応じて下り回線信号の送信
電力を制御することができるので、下り回線の干渉電力
が急激に増加する状況でも、下り回線の通信品質を所望
品質に維持することができる。
【0037】本発明の送信電力制御方法は、TDD方式の
移動体通信システムに使用される送信電力制御方法であ
って、下り回線の干渉電力を測定する測定工程と、測定
された下り回線の干渉電力の増減とOL-TPCパラメータと
の比較結果に基づいて、上り回線信号の送信電力を制御
する送信電力制御工程と、を具備するようにした。
【0038】この方法によれば、TDD方式の移動体通信
システムにおいて、測定した下り回線の干渉電力が増加
した場合に上り回線信号の送信電力を増加させるため、
上り回線の現在の干渉電力に応じて上り回線信号の送信
電力を制御することができるので、上り回線の干渉電力
が急激に増加する状況でも、上り回線の通信品質を所望
品質に維持することができる。
【0039】
【発明の実施の形態】本発明の骨子は、現在の実際の干
渉電力に応じて送信電力制御を行うことである。すなわ
ち、本発明では、実際に測定した干渉電力が増加した場
合に、送信電力を強制的に増加させる。より具体的に
は、本発明では、CL-TPCにおいて、TPCコマンドにより
送信電力の減少を指示された場合でも、実際に測定した
干渉電力が増加した場合には、TPCコマンドを正しく受
信できていないと判断して、強制的に送信電力を増加さ
せる。また、本発明では、OL-TPCにおいて、通信相手か
らOL-TPCパラメータとして報知された干渉電力が増加し
ない場合でも、実際に測定した干渉電力が増加した場合
には、OL-TPCパラメータを正しく受信できていないと判
断して、強制的に送信電力を増加させる。
【0040】(実施の形態)以下、本発明の一実施の形
態について図面を用いて詳細に説明する。以下の説明で
は、上り回線にOL-TPCが適用され、下り回線にCL-TPCが
適用された移動体通信システムを一例に挙げて説明す
る。すなわち、TPCコマンドにしたがって送信電力制御
されるOL-TPCパラメータが基地局から移動局に送信さ
れ、OL-TPCパラメータを用いて送信電力制御されるTPC
コマンドが移動局から基地局に送信される場合について
説明する。図1は、本発明の一実施の形態にかかる基地
局装置の構成を示すブロック図である。また、図2は、
本発明の一実施の形態にかかる移動局装置の構成を示す
ブロック図である。
【0041】図1に示す基地局装置において、共用器1
02は、アンテナ101を介して送受信される信号に対
して送受の切り替えを行う。受信RF部103は、移動局
装置から送信された上り回線信号に対して所定の無線処
理を施して復調部104および干渉電力測定部106に
送る。復調部104は、上り回線信号に所定の復調処理
を施して復号部105に送る。復号部105は、上り回
線信号に所定の復号処理を施す。これにより、基地局装
置において受信データが得られる。
【0042】干渉電力測定部106は、上り回線信号に
多重されている既知参照信号の干渉電力を測定して、干
渉電力値を送信電力制御部107およびOL-TPCパラメー
タ生成部109に送る。TPCコマンド取得部108は、
上り回線信号(受信データ)に多重されているTPCコマ
ンドを取得して、送信電力制御部107に送る。
【0043】送信電力制御部107は、送信RF部114
での増幅率を制御する。すなわち、送信電力制御部10
7は、TPCコマンド取得部108で取得されたTPCコマン
ドおよび干渉電力測定部106で測定された干渉電力値
(すなわち、上り回線の干渉電力値)に基づいて、OL-T
PCパラメータおよび既知参照信号が多重されている下り
回線信号の送信電力を制御する。また、送信電力制御部
107は、下り回線信号の送信電力値をOL-TPCパラメー
タ生成部109に送る。送信電力の具体的な制御方法に
ついては後述する。
【0044】OL-TPCパラメータ生成部109は、干渉電
力測定部106から送られた干渉電力値(すなわち、上
り回線の干渉電力値)、送信電力制御部107から送ら
れた送信電力値(すなわち、下り回線の送信電力値)、
およびOL-TPCパラメータ生成部109に予め設定されて
いる基地局装置での目標SIR値(すなわち、上り回線の
目標SIR値)を、OL-TPCパラメータとして多重部110
に送る。このOL-TPCパラメータは、移動局装置において
送信電力制御を行う際に使用される。
【0045】多重部110は、下り回線信号(送信デー
タ)にOL-TPCパラメータを多重して、符号化部111に
送る。符号化部111は、下り回線信号に対して所定の
符号化処理を施して既知参照信号多重部112に送る。
既知参照信号多重部112は、下り回線信号に既知参照
信号を多重して、変調部113に送る。この既知参照信
号は、基地局装置および移動局装置ともに既知の信号で
あり、移動局装置で、下り回線の干渉電力の測定および
下り回線の信号電力の測定に使用される。
【0046】変調部113は、下り回線信号に所定の変
調処理を施して送信RF部114に送る。送信RF部114
は、送信電力制御部107の制御にしたがって下り回線
信号を増幅した後、下り回線信号に所定の無線処理を施
す。OL-TPCパラメータおよび既知参照信号が多重されて
いる下り回線信号は、共用器102およびアンテナ10
1を介して移動局装置に送信される。
【0047】一方、図2に示す移動局装置において、共
用器202は、アンテナ201を介して送受信される信
号に対して送受の切り替えを行う。受信RF部203は、
基地局装置から送信された下り回線信号に対して所定の
無線処理を施して復調部204、干渉電力測定部206
および受信電力測定部207に送る。復調部204は、
下り回線信号に所定の復調処理を施して復号部205に
送る。復号部205は、下り回線信号に所定の復号処理
を施す。これにより、移動局装置において受信データが
得られる。
【0048】干渉電力測定部206は、下り回線信号に
多重されている既知参照信号の干渉電力を測定して、干
渉電力値をSIR算出部209および送信電力制御部21
2に送る。受信電力測定部207は、下り回線信号に多
重されている既知参照信号の受信電力(信号電力)を測
定して、受信電力値(信号電力値)を伝搬路損失算出部
208およびSIR算出部209に送る。
【0049】OL-TPCパラメータ取得部210は、下り回
線信号(受信データ)に多重されているOL-TPCパラメー
タを取得して、OL-TPCパラメータに含まれている各値
を、伝搬路損失算出部208と送信電力制御部212に
送る。すなわち、OL-TPCパラメータ取得部210は、下
り回線の送信電力値を伝搬路損失算出部208に送り、
上り回線の干渉電力値および上り回線の目標SIR値を送
信電力制御部212に送る。なお、OL-TPCパラメータ取
得部210は、CRC(Cyclic Redundancy Check)等によ
りOL-TPCパラメータに誤りが検出された場合には、その
OL-TPCパラメータを廃棄して、前回取得されたOL-TPCパ
ラメータに含まれている各値を再び、伝搬路損失算出部
208と送信電力制御部212に送る。
【0050】伝搬路損失算出部208は、OL-TPCパラメ
ータ取得部210から送られた下り回線の送信電力値
と、受信電力測定部208から送られた受信電力値(す
なわち、下り回線の受信電力値)との差を伝搬路損失と
して算出し、伝搬路損失値を送信電力制御部212に送
る。
【0051】送信電力制御部212は、送信RF部217
での増幅率を制御する。すなわち、送信電力制御部21
2は、干渉電力測定部206から送られた干渉電力値
(すなわち、下り回線の干渉電力値)、伝搬路損失算出
部208から送られた伝搬路損失値(すなわち、下り回
線の伝搬路損失値)、OL-TPCパラメータ取得部210か
ら送られた上り回線の干渉電力値および上り回線の目標
SIR値に基づいて、TPCコマンドおよび既知参照信号が多
重されている上り回線信号の送信電力を制御する。送信
電力の具体的な制御方法については後述する。
【0052】SIR算出部209は、干渉電力測定部20
6から送られた干渉電力値と受信電力測定部207から
送られた受信電力値との比、すなわち、信号対干渉電力
比(SIR)を算出し、SIR値をTPCコマンド生成部211
に送る。TPCコマンド生成部211は、SIR算出部209
から送られたSIR値と、TPCコマンド生成部211に予め
設定されている移動局装置での目標SIR値(すなわち、
下り回線の目標SIR値)との比較結果にしたがって、TPC
コマンドを生成する。すなわち、TPCコマンド生成部2
11は、SIR算出部209から送られたSIR値が目標SIR
値以上の場合には、下り回線の送信電力を減少させる指
示を基地局装置に対して行うTPCコマンドを生成し、逆
に、SIR算出部209から送られたSIR値が目標SIR値未
満の場合には、下り回線の送信電力を増加させる指示を
基地局装置に対して行うTPCコマンドを生成する。生成
されたTPCコマンドは、多重部213に送られる。
【0053】多重部213は、上り回線信号(送信デー
タ)にTPCコマンドを多重して、符号化部214に送
る。符号化部214は、上り回線信号に対して所定の符
号化処理を施して既知参照信号多重部215に送る。既
知参照信号多重部215は、上り回線信号に既知参照信
号を多重して、変調部216に送る。この既知参照信号
は、移動局装置および基地局装置ともに既知の信号であ
り、基地局装置で、上り回線の干渉電力の測定に使用さ
れる。
【0054】変調部216は、上り回線信号に所定の変
調処理を施して送信RF部217に送る。送信RF部217
は、送信電力制御部212の制御にしたがって上り回線
信号を増幅した後、上り回線信号に所定の無線処理を施
す。TPCコマンドおよび既知参照信号が多重されている
上り回線信号は、共用器202およびアンテナ201を
介して基地局装置に送信される。
【0055】次いで、上記構成を有する基地局装置およ
び移動局装置で行われる送信電力制御について詳しく説
明する。まず、基地局装置で行われる送信電力制御につ
いて説明する。
【0056】図1において、送信電力制御部107は、
TPCコマンド取得部108で取得されたTPCコマンドと、
干渉電力測定部106で測定された上り回線の干渉電力
値の増減との比較結果に基づいて、OL-TPCパラメータお
よび既知参照信号が多重されている下り回線信号の送信
電力を制御する。TPCコマンドが、送信電力を増加する
旨の指示を行っている場合には、上り回線の干渉電力の
増減によらず、送信電力制御部107は、下り回線信号
の送信電力を所定量だけ増加させる。
【0057】一方、TPCコマンドが送信電力を減少する
旨の指示を行っている場合には、送信電力制御部107
は、上り回線の干渉電力に応じて、以下のようにして送
信電力制御を行う。
【0058】干渉電力測定部106では、上り回線の干
渉電力値が、一定周期で測定される。その周期は、OL-T
PCパラメータの生成間隔(すなわち、基地局装置から移
動局装置への上り回線の干渉電力値の報知間隔)よりも
十分短いため、OL-TPCパラメータの生成タイミング間に
おいて、上り回線の干渉電力値が複数回測定される。そ
こで、干渉電力測定部106は、OL-TPCパラメータの生
成タイミング間に測定された上り回線の干渉電力値を時
間平均して、その平均値を送信電力制御部107および
OL-TPCパラメータ生成部109に送る。このように時間
平均することによって、干渉電力の一時的な変動により
送信電力制御が不安定になってしまうことを防止するこ
とができる。OL-TPCパラメータ生成部109へ送られた
上り回線の干渉電力値(平均値)は、OL-TPCパラメータ
として移動局装置へ報知される。
【0059】送信電力制御部107では、干渉電力測定
部106から送られる上り回線の干渉電力値が順次保持
される。そして、前回送られた干渉電力値と今回送られ
た干渉電力値との比較結果から上り回線の干渉電力の増
減が判定される。今回送られた干渉電力値が前回送られ
た干渉電力値以下の場合(すなわち、上り回線の干渉電
力が増加しない場合)には、送信電力制御部107は、
TPCコマンドが有効であると判断して、TPCコマンドの指
示(送信電力を減少する旨の指示)にしたがって、下り
回線信号の送信電力を所定量だけ減少させる。
【0060】一方、今回送られた干渉電力値が前回送ら
れた干渉電力値よりも大きい場合(すなわち、上り回線
の干渉電力が増加した場合)には、送信電力制御部10
7は、TPCコマンドが無効であると判断して、TPCコマン
ドの指示(送信電力を減少する旨の指示)によらず、下
り回線信号の送信電力を所定量だけ強制的に増加させ
る。すなわち、送信電力制御部107は、実際に測定さ
れた干渉電力が増加しているにもかかわらず、TPCコマ
ンドにより送信電力の減少を指示された場合には、下り
回線の干渉電力の急激な増加によって上り回線でのOL-T
PCが有効に働かなくなってしまったために上り回線の通
信品質が劣化して、本来送信電力の増加を指示するTPC
コマンドが、誤って送信電力の減少を指示するTPCコマ
ンドとして受信されたものと判断して、下り回線の送信
電力を強制的に増加させる。この際増加させる送信電力
量は、TPCコマンドの指示(送信電力を増加する旨の指
示)にしたがって増加させる送信電力量よりも大きく設
定しておく。
【0061】これにより、下り回線信号の送信電力を、
移動局装置での所望品質を確実に満たす送信電力とする
ことができる。つまり、上り回線にOL-TPCが適用され、
下り回線にCL-TPCが適用された移動体通信システムにお
いて、下り回線の干渉電力の急激な増加によって上り回
線でのOL-TPCが有効に働かなくなってしまった場合で
も、下り回線でのCL-TPCを有効に働かせることができ、
下り回線の通信品質が劣化してしまうことを防止するこ
とができる。
【0062】ここで、下り回線の干渉電力の急激な増加
を、上り回線の干渉電力を用いて判断するのは、本実施
の形態にかかる基地局装置がTDD(Time Division Duple
x)方式の移動体通信システムに使用される場合を想定
したからである。すなわち、TDD方式の移動体通信シス
テムでは、上り回線と下り回線で同一の周波数が用いら
れるため、上り回線と下り回線のタイムスロットの間隔
が短い場合には上り回線と下り回線の伝搬環境の特性が
ほぼ等しくなる。つまり、上り回線の干渉電力と下り回
線の干渉電力とがほぼ等しくなる。このため、上り回線
の干渉電力を下り回線の干渉電力として代用することが
できるので、下り回線の干渉電力の急激な増加を、上り
回線の干渉電力により判断することができる。
【0063】なお、送信電力制御部107は、上り回線
の干渉電力の増加量が所定のしきい値以上である場合
に、下り回線の干渉電力が急激に増加したものと判断し
て、下り回線信号の送信電力を強制的に増加させるよう
にしてもよい。これにより、干渉電力が急激に増加した
か否かの判断基準をしきい値を調節することにより変化
させることができるため、移動局装置が使用される移動
体通信システム毎にそれぞれ最適な判断基準を設定する
ことができる。
【0064】また、送信電力制御部107は、上り回線
の干渉電力の増加量に応じて送信電力の増加量を変化さ
せるようにしてもよい。すなわち、上り回線の干渉電力
の増加量が大きくなるほど、送信電力の増加量を大きく
するようにしてもよい。これにより、干渉電力の増加量
に応じた送信電力に設定できるため、過剰な送信電力に
よるシステム容量の低下を防ぐことができる。
【0065】次いで、移動局装置で行われる送信電力制
御について説明する。図2において、送信電力制御部2
12は、干渉電力測定部206から送られた下り回線の
干渉電力値、伝搬路損失算出部208から送られた下り
回線の伝搬路損失値、OL-TPCパラメータ取得部210か
ら送られた上り回線の干渉電力値および上り回線の目標
SIR値に基づいて、TPCコマンドおよび既知参照信号が多
重されている上り回線信号の送信電力を制御する。
【0066】干渉電力測定部206では、下り回線の干
渉電力値が、一定周期で測定される。その周期は、OL-T
PCパラメータの報知間隔(すなわち、基地局装置から移
動局装置への上り回線の干渉電力値の報知間隔)よりも
十分短いため、OL-TPCパラメータの報知タイミング間に
おいて、下り回線の干渉電力値が複数回測定される。そ
こで、干渉電力測定部206は、OL-TPCパラメータの報
知タイミング間に測定された下り回線の干渉電力値を時
間平均して、その平均値を送信電力制御部212および
SIR算出部209に送る。このように時間平均すること
によって、上記同様に、干渉電力の一時的な変動により
送信電力制御が不安定になってしまうことを防止するこ
とができる。
【0067】送信電力制御部212では、干渉電力測定
部206から送られる下り回線の干渉電力値が順次保持
される。また、送信電力制御部212では、OL-TPCパラ
メータ取得部210から送られた上り回線の干渉電力値
が順次保持される。そして、前回送られた下り回線の干
渉電力値と今回送られた下り回線の干渉電力値との比較
結果から下り回線の干渉電力の増減が判定され、前回送
られた上り回線の干渉電力値と今回送られた上り回線の
干渉電力値との比較結果から上り回線の干渉電力の増減
が判定される。そして、下り回線の干渉電力の増減と上
り回線の干渉電力の増減との比較結果に基づいて、送信
電力制御部212は、以下のようにして送信電力制御を
行う。なお、以下の説明では、OL-TPCパラメータ取得部
210から送られた上り回線の干渉電力値および上り回
線の目標SIR値をそれぞれIBTS,Target SIRとし、伝搬
路損失算出部208から送られた下り回線の伝搬路損失
値をLoとし、干渉電力測定部206から今回送られた下
り回線の干渉電力値(平均値)をIUEとする。また、上
り回線信号の送信電力をTX(UE)とする。
【0068】(A)今回送られた下り回線の干渉電力値
が前回送られた下り回線の干渉電力値よりも大きく、か
つ、今回送られた上り回線の干渉電力値が前回送られた
上り回線の干渉電力値よりも大きい場合(すなわち、下
り回線の干渉電力が増加し、かつ、上り回線の干渉電力
が増加した場合)、(B)今回送られた下り回線の干渉
電力値が前回送られた下り回線の干渉電力値以下で、か
つ、今回送られた上り回線の干渉電力値が前回送られた
上り回線の干渉電力値以下の場合(すなわち、下り回線
の干渉電力が増加せず、かつ、上り回線の干渉電力が増
加しない場合)、および、(C)今回送られた下り回線
の干渉電力値が前回送られた下り回線の干渉電力値以下
で、かつ、今回送られた上り回線の干渉電力値が前回送
られた上り回線の干渉電力値よりも大きい場合(すなわ
ち、下り回線の干渉電力が増加せず、かつ、上り回線の
干渉電力が増加した場合)には、送信電力制御部212
は、OL-TPCパラメータが有効であると判断して、上り回
線信号の送信電力を式(1)に示す値に制御する。 TX(UE) = Lo + Target SIR + IBTS …(1)
【0069】一方、(D)今回送られた下り回線の干渉
電力値が前回送られた下り回線の干渉電力値よりも大き
く、かつ、今回送られた上り回線の干渉電力値が前回送
られた上り回線の干渉電力値以下の場合(すなわち、下
り回線の干渉電力が増加し、かつ、上り回線の干渉電力
が増加しない場合)には、送信電力制御部212は、OL
-TPCパラメータが無効であると判断して、上り回線信号
の送信電力を式(2)に示す値に制御する。 TX(UE) = Lo + Target SIR + IBTS + IUE …(2)
【0070】すなわち、送信電力制御部212は、実際
に測定された下り回線の干渉電力が増加しているにもか
かわらず、OL-TPCパラメータ取得部210から送られた
上り回線の干渉電力が増加しない場合には、下り回線の
通信品質が劣化して、上り回線の干渉電力値を含むOL-T
PCパラメータが誤って受信されているものと判断して、
上り回線の送信電力を強制的に増加させる。つまり、送
信電力制御部212は、上式(2)に示すように、下り
回線の干渉電力値を送信電力値の算出式に加えることに
より、上り回線の送信電力を強制的に増加させる。な
お、送信電力制御部212は、上式(2)において、下
り回線の干渉電力値の代わりに所定の値を加えることに
より、上り回線の送信電力を強制的に増加させるように
してもよい。
【0071】これにより、上り回線信号の送信電力を、
基地局装置での所望品質を確実に満たす送信電力とする
ことができる。つまり、上り回線にOL-TPCが適用され、
下り回線にCL-TPCが適用された移動体通信システムにお
いて、移動局装置が有効なOL-TPCパラメータを取得でき
なくなった場合でも、上り回線でのOL-TPCを有効に働か
せることができ、上り回線の通信品質が劣化してしまう
ことを防止することができる。
【0072】ここで、上り回線の干渉電力の急激な増加
を、下り回線の干渉電力を用いて判断するのは、本実施
の形態にかかる移動局装置がTDD方式の移動体通信シス
テムに使用される場合を想定したからである。上述した
ように、TDD方式の移動体通信システムでは、上り回線
の干渉電力と下り回線の干渉電力とがほぼ等しくなる。
このため、下り回線の干渉電力を上り回線の干渉電力と
して代用することができるので、上り回線の干渉電力の
急激な増加を、下り回線の干渉電力により判断すること
ができる。
【0073】なお、送信電力制御部212は、下り回線
の干渉電力の増加量が所定のしきい値以上である場合
に、上り回線の干渉電力が急激に増加したものと判断し
て、上り回線信号の送信電力を強制的に増加させるよう
にしてもよい。これにより、干渉電力が急激に増加した
か否かの判断基準をしきい値を調節することにより変化
させることができるため、移動局装置が使用される移動
体通信システム毎にそれぞれ最適な判断基準を設定する
ことができる。
【0074】また、送信電力制御部212は、下り回線
の干渉電力の増加量に応じて送信電力の増加量を変化さ
せるようにしてもよい。すなわち、下り回線の干渉電力
の増加量が大きくなるほど、送信電力の増加量を大きく
するようにしてもよい。これにより、干渉電力の増加量
に応じた送信電力に設定できるため、過剰な送信電力に
よるシステム容量の低下を防ぐことができる。
【0075】また、上記説明において、既知参照信号お
よびOL-TPCパラメータは、時間多重またはコード多重さ
れたユーザデータに重畳され、送信電力制御されて送信
されるようにしてもよく、また、送信電力制御されずに
一定の送信電力で共通制御チャネルを介して送信される
ようにしてもよい。
【0076】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
干渉電力が急激に増加する状況でも、上り回線の通信品
質および下り回線の通信品質を所望品質に維持して、強
制切断に陥ってしまうことを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態にかかる基地局装置の構
成を示すブロック図
【図2】本発明の一実施の形態にかかる移動局装置の構
成を示すブロック図
【符号の説明】 101,201 アンテナ 102,202 共用器 103,203 受信RF部 104,204 復調部 105,205 復号部 106,206 干渉電力測定部 107,212 送信電力制御部 108 TPCコマンド取得部 109 OL-TPCパラメータ生成部 110,213 多重部 111,214 符号化部 112,215 既知参照信号多重部 113,216 変調部 114,217 送信RF部 207 受信電力測定部 208 伝搬路損失算出部 209 SIR算出部 210 OL-TPCパラメータ取得部 211 TPCコマンド生成部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5K022 EE01 EE11 EE21 5K028 AA14 BB06 CC02 CC05 DD01 DD02 HH02 MM12 5K067 AA03 AA23 AA26 BB02 CC04 DD27 EE02 EE10 GG08 GG09 GG11 LL11

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 TDD方式の移動体通信システムに使用さ
    れる基地局装置であって、上り回線の干渉電力を測定す
    る測定手段と、測定された上り回線の干渉電力の増減
    と、移動局装置から送信されたTPCコマンドとの比較結
    果に基づいて、下り回線信号の送信電力を制御する送信
    電力制御手段と、を具備することを特徴とする基地局装
    置。
  2. 【請求項2】 前記送信電力制御手段は、上り回線の干
    渉電力の増減と、TPCコマンドとの比較結果に基づい
    て、TPCコマンドが有効であるか否か判断する判断手段
    を具備することを特徴とする請求項1記載の基地局装
    置。
  3. 【請求項3】 前記送信電力制御手段は、TPCコマンド
    によって下り回線信号の送信電力を減少するように指示
    された場合でも、上り回線の干渉電力が増加している場
    合には、TPCコマンドの指示にかかわらず、下り回線信
    号の送信電力を増加させることを特徴とする請求項1記
    載の基地局装置。
  4. 【請求項4】 前記送信電力制御手段は、上り回線の干
    渉電力の増加量が所定のしきい値以上である場合に、下
    り回線信号の送信電力を増加させることを特徴とする請
    求項2記載の基地局装置。
  5. 【請求項5】 前記送信電力制御手段は、上り回線の干
    渉電力の増加量に応じて下り回線信号の送信電力の増加
    量を変化させることを特徴とする請求項2記載の基地局
    装置。
  6. 【請求項6】 前記測定手段は、上り回線の干渉電力を
    所定時間に複数回測定した後、それらの上り回線の干渉
    電力の平均値を算出し、前記送信電力制御手段は、TPC
    コマンドによって下り回線信号の送信電力を減少するよ
    うに指示された場合でも、算出された平均値が増加して
    いる場合には、TPCコマンドの指示にかかわらず、下り
    回線信号の送信電力を増加させることを特徴とする請求
    項1記載の基地局装置。
  7. 【請求項7】 TDD方式の移動体通信システムに使用さ
    れる移動局装置であって、下り回線の干渉電力を測定す
    る測定手段と、測定された下り回線の干渉電力の増減
    と、基地局装置から送信されたOL-TPCパラメータとの比
    較結果に基づいて、上り回線信号の送信電力を制御する
    送信電力制御手段と、を具備することを特徴とする移動
    局装置。
  8. 【請求項8】 前記送信電力制御手段は、下り回線の干
    渉電力の増減と、OL-TPCパラメータとの比較結果に基づ
    いて、OL-TPCパラメータが有効であるか否か判断する判
    断手段を具備することを特徴とする請求項7記載の移動
    局装置。
  9. 【請求項9】 前記送信電力制御手段は、OL-TPCパラメ
    ータに含まれている上り回線の干渉電力が増加していな
    い場合でも、下り回線の干渉電力が増加している場合に
    は、上り回線信号の送信電力を増加させることを特徴と
    する請求項7記載の移動局装置。
  10. 【請求項10】 前記送信電力制御手段は、下り回線の
    干渉電力の増加量が所定のしきい値以上である場合に、
    上り回線信号の送信電力を増加させることを特徴とする
    請求項7記載の移動局装置。
  11. 【請求項11】 前記送信電力制御手段は、下り回線の
    干渉電力の増加量に応じて上り回線信号の送信電力の増
    加量を変化させることを特徴とする請求項7記載の移動
    局装置。
  12. 【請求項12】 前記測定手段は、下り回線の干渉電力
    を所定時間に複数回測定した後、それらの下り回線の干
    渉電力の平均値を算出し、前記送信電力制御手段は、OL
    -TPCパラメータに含まれている上り回線の干渉電力が増
    加していない場合でも、算出された平均値が増加してい
    る場合には、上り回線信号の送信電力を増加させること
    を特徴とする請求項7記載の移動局装置。
  13. 【請求項13】 TDD方式の移動体通信システムに使用
    される送信電力制御方法であって、上り回線の干渉電力
    を測定する測定工程と、測定された上り回線の干渉電力
    の増減とTPCコマンドとの比較結果に基づいて、下り回
    線信号の送信電力を制御する送信電力制御工程と、を具
    備することを特徴とする送信電力制御方法。
  14. 【請求項14】 TDD方式の移動体通信システムに使用
    される送信電力制御方法であって、下り回線の干渉電力
    を測定する測定工程と、測定された下り回線の干渉電力
    の増減とOL-TPCパラメータとの比較結果に基づいて、上
    り回線信号の送信電力を制御する送信電力制御工程と、
    を具備することを特徴とする送信電力制御方法。
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