JPWO2004061714A1 - 技術評価装置、技術評価プログラム、技術評価方法 - Google Patents
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Abstract
本発明は、無形資産の中でも情報が入手容易である技術文献を用いて、当該文献が新たな分野の技術であるか否かの判断を行うことが可能な技術情報評価装置を提供することを目的とする。また、技術文献に基づいて、企業における無形財産の価値を定量的又は定性的に取り込んで、企業の価値を的確に分析することが可能な技術評価装置を提供することを目的とする。 本発明は、調査対象の技術文献中に含まれるキーワードを取得し、技術文献の母集団の中から前記所定のキーワードが含まれる技術文献の数量を計数し、当該計数した所定のキーワードが含まれる技術文献の数量と取得した母集団中の技術文献の総数との比率を演算して技術文献の類似率算出する。
Description
本発明は、技術の評価及び知的財産の評価に関する。
金融機関や投資家や企業においては、投資先や取引先の企業価値を見極めることが非常に重要である。そこで、従来、この企業価値を見極めるために、経営・財務や株価などの経営財務情報をもとに、企業価値を客観的に判断しようとする試みが行われ、その中には、多変量解析や統計的手法およびデータマイニングなどの手法を用いて、評価対象となる企業の審査や格付けを行うものが存在している。
特開2000−348015公報には、財務データに基づいて、経済の変化を反映するように、1年や4半期毎など比較的更新期間が長いデータに基づいた企業評価に、日々変動する株価や金利・為替などのように更新期間が比較的短いデータからその変化を予測して動的に算出することができるものが記載されている。
また、特開2001−76042公報には、登録された特許と、それに関連する売上高や利益などを減価償却して現在残存している特許の資産的価値を把握しようとするものである。また、各特許の価値の評価は、自社評価や他社評価などをランク付けして入力したものを、寄与度として評価している(特許文献2参照)。
特開2000−348015公報には、財務データに基づいて、経済の変化を反映するように、1年や4半期毎など比較的更新期間が長いデータに基づいた企業評価に、日々変動する株価や金利・為替などのように更新期間が比較的短いデータからその変化を予測して動的に算出することができるものが記載されている。
また、特開2001−76042公報には、登録された特許と、それに関連する売上高や利益などを減価償却して現在残存している特許の資産的価値を把握しようとするものである。また、各特許の価値の評価は、自社評価や他社評価などをランク付けして入力したものを、寄与度として評価している(特許文献2参照)。
近年、企業価値に占める無形資産(インタンジブル・アセット)の割合が大きくなるにつれ、無形資産の価値が企業価値を大きく左右するようになってきた。しかしながら、一般に、企業価値は、総資産=負債+株主資本によって表される貸借対照表上の簿価ではなく、大まかには株式の時価総額+負債によって算定される。したがって、完全な時価会計が適用された場合、株式時価総額−株主資本によって算出される金額が企業の目に見えない資産(無形資産)の価値を示しているということになるが、無形資産の価値を具体的に算出する手段はなかった。
しかしながら、株式時価総額は、市場における株価によって決定されるものであるため、投資家にとって現在の株価と帳簿上の株主資本によって算出される無形資産の価値が適正であるか否かは、株式売買の意思決定における極めて重要な要素となっている。このことは、企業にとっては、無形資産価値の増大を図ることが企業価値を高めることとなることを意味するため、無形資産価値の増大は経営戦略上の重要課題と位置付けられることになる。このため、無形資産の価値評価手法の確立が喫緊の課題となっているが、無形資産は、特許や商標などの工業所有権や著作権などの知的財産権の他、ブランドやノウハウなどの目に見えない多様な資産によって構成されているため、その価値を評価することは容易ではない。そのため、現在無形資産を評価しようとする試みがあるが、無形資産の価値を定量的・定性的に取り込んで企業価値を評価する必要がある。
そこで本発明は、特許情報(特許公報、公開特許公報、実用新案公報、公開実用新案公報、公表公報、再公表公報、外国公報、審決公報、経過情報、発明協会公開技報、公開技報、又は将来新たに発行される技術に関する文献等を含む)を用いて、企業の特許出願・取得の動向により得られる特許と企業経営との関係や、特許が企業経営に及ぼす影響等に関するデータ(特許経済指標)を作成することを目的としている。また本発明は、技術文献(特許情報、各種技報、学術論文、又はこれに類する技術文献を含む)について多様な手段で解析することによって、企業の特許資産および企業価値に関する客観的評価を支援することが可能な技術評価装置、技術評価プログラム、並びに技術評価方法を提供することを目的としている。
さらに本発明は、特許出願が多い業種等に属する企業の無形資産、および企業価値を評価するための参考指標を出力することが可能な技術評価装置、技術評価プログラム、並びに技術評価方法を提供することを目的としている。また本発明は、特許を唯一の資産とするベンチャー企業等の無形資産および企業価値を評価するためのベンチマークを出力することが可能な技術評価装置、技術評価プログラム、並びに技術評価方法を提供することを目的としている。
前述の課題を解決するため、本発明に係る技術評価装置は、調査対象の技術文献中に含まれる所定のキーワードを取得するキーワード取得手段と、技術文献を記憶するデータベースの母集団の中から前記所定のキーワードが含まれる技術文献の数量を計数する計数手段と、母集団中の技術文献の総数を取得する総数取得手段と、前記計数した所定のキーワードが含まれる技術文献の数量と前記取得した母集団中の技術文献の総数との比率を演算して類似率を算出する類似率算出手段と、前記算出した類似率を表示手段、記録手段、又は送信手段のいずれか1以上に出力する出力手段とを備えたことを特徴としている。
本発明によれば、調査対象の技術文献中に含まれる所定のキーワードを取得するキーワード取得手段と、技術文献を記憶するデータベースの母集団の中から前記所定のキーワードが含まれる技術文献の数量を計数する計数手段と、母集団中の技術文献の総数を取得する総数取得手段と、前記計数した所定のキーワードが含まれる技術文献の数量と前記取得した母集団中の技術文献の総数との比率を演算して類似率を算出する類似率算出手段と、前記算出した類似率を表示手段、記録手段、又は送信手段のいずれか1以上に出力する出力手段とを備えたので、調査対象の技術文献が新しい分野の技術文献であるか否かの判断を定量的に行うことが可能となる。
また、前記課題を解決するため、本発明に係る技術評価装置は、類似率算出手段において演算した比率に対して、キーワード固有の重み付け係数を乗算して類似率を算出することを特徴としている。
本発明によれば、類似率算出手段において演算した比率に対して、キーワード固有の重み付け係数を乗算して類似率を算出するようにしたので、出現頻度の高いありふれた用語のキーワードや、技術分野を特定する用語であって出現頻度の少ないキーワード等に対して合目的に加重あるいは平均化して類似率を算出することが可能となる。
また、前記課題を解決するため、本発明に係る技術評価装置は、類似率算出手段において、複数のキーワード毎に比率を演算し、該算出した複数のキーワード毎の比率の平均を演算して類似率を算出することを特徴としている。
本発明によれば、類似率算出段手段において、複数のキーワード毎に比率を演算し、該算出した複数のキーワード毎の比率の平均を演算して類似率を算出するようにしたので、複数のキーワードを設定した場合であっても、母集団中の技術文献の中から明確に類似率を算出することが可能となる。また、利用者の用途に適した統計的な意味あいのある信頼性の高い類似率を算出することが可能となる。
また、前記課題を解決するため、本発明に係る技術評価装置は、類似率算出手段において、演算した比率に対してキーワード固有の重み付け計数を巾乗して類似率を算出することを特徴としている。
本発明によれば、類似率算出手段において、演算した比率に対してキーワード固有の重み付け計数を巾乗して類似率を算出するようにしたので、出現頻度の高いありふれた用語のキーワードや、技術分野を特定する用語であって出現頻度の少ない適切なキーワード等に対して意味付けを明確にして類似率を算出することが可能となる。
また、前記課題を解決するため、本発明に係る技術評価装置は、技術文献として、特許公報、公開特許公報、実用新案公報、公開実用新案公報、公表公報、再公表公報、外国公報、審決公報、経過情報、又は、公開技報等のいずれか1以上を用いることを特徴としている。
本発明によれば、技術文献を特許公報、公開特許公報、実用新案公報、公開実用新案公報、公表公報、再公表公報、外国公報、審決公報、経過情報、又は、公開技報等のいずれか1以上としたので、企業の無形財産の価値を定量的、定性的に取り込んで企業の価値を的確に分析することが可能となる。
また、前記課題を解決するため、本発明に係る技術評価装置は、複数の調査対象の特許情報中に含まれる所定のキーワードについて、その所定のキーワードを含む特許情報が特許情報の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を取得する類似率取得手段と、前記複数の調査対象の特許情報のうち設定登録されている特許情報の設定登録件数を取得する登録件数取得手段と、前記取得した類似率と前記複数の調査対象の特許情報の設定登録件数とを関連付けて表示する表示手段とを備えたことを特徴としている。
本発明によれば、複数の調査対象の特許情報中に含まれる所定のキーワードについて、その所定のキーワードを含む特許情報が特許情報の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を取得する類似率取得手段と、前記複数の調査対象の特許情報のうち設定登録されている特許情報の設定登録件数を取得する登録件数取得手段と、前記取得した類似率と前記複数の調査対象の特許情報の設定登録件数とを関連付けて表示する表示手段とを備えたので、設定登録された特許出願の重要性と類似率との関係を判断することが可能となる。
また、前記課題を解決するため、本発明に係る技術評価装置は、複数の調査対象の特許情報中に含まれる所定のキーワードについてその所定のキーワードを含む特許情報が特許情報の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を取得する類似率取得手段と、前記複数の調査対象の特許情報について出願から設定登録までの年数をそれぞれ演算して登録所要年数を算出する算出手段と、前記取得した類似率と前記算出した登録所要年数とを関連付けて表示する表示手段とを備えたことを特徴としている。
本発明によれば、複数の調査対象の特許情報中に含まれる所定のキーワードについてその所定のキーワードを含む特許情報が特許情報の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を取得する類似率取得手段と、前記複数の調査対象の特許情報について出願から設定登録までの年数をそれぞれ演算して登録所要年数を算出する算出手段と、前記取得した類似率と前記算出した登録所要年数とを関連付けて表示する表示手段とを備えたので、利用者は、複数の調査対象の特許情報について類似率と登録所要年数との分布を知ることが可能となる。
また、前記課題を解決するため、本発明に係る技術評価装置は、複数の調査対象の特許情報中に含まれる所定のキーワードについてその所定のキーワードを含む特許情報が特許情報の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を取得する類似率取得手段と、前記複数の調査対象の特許情報について出願から設定登録までの年数をそれぞれ演算して登録所要年数を算出する算出手段と、前記類似率の標準偏差又は前記登録所要年数の標準偏差あるいはその両方を算出する標準偏差算出手段と、前記類似率の標準偏差又は前記登録所要年数の標準偏差あるいはその両方を表示する表示手段とを備えたことを特徴としている。
本発明によれば、複数の調査対象の特許情報中に含まれる所定のキーワードについてその所定のキーワードを含む特許情報が特許情報の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を取得する類似率取得手段と、前記複数の調査対象の特許情報について出願から設定登録までの年数をそれぞれ演算して登録所要年数を算出する算出手段と、前記類似率の標準偏差又は前記登録所要年数の標準偏差あるいはその両方を算出する標準偏差算出手段と、前記類似率の標準偏差又は前記登録所要年数の標準偏差あるいはその両方を表示する表示手段とを備えたので、利用者は、多数の調査対象の特許情報について類似率と登録所要年数との分布の中での集中、あるいはばらつきの程度を知ることが可能となる。
また、前記課題を解決するため、本発明に係る技術評価装置は、複数の調査対象の特許情報中に含まれる所定のキーワードについてその所定のキーワードを含む特許情報が特許情報の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を出願時期毎に取得する類似率取得手段と、前記複数の調査対象の特許情報について出願から設定登録までの年数をそれぞれ演算して登録所要年数を算出する算出手段と、前記取得した類似率と前記算出した登録所要年数とを関連付けて出願時期毎に表示する表示手段とを備えたことを特徴としている。
本発明によれば、複数の調査対象の特許情報中に含まれる所定のキーワードについてその所定のキーワードを含む特許情報が特許情報の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を出願時期毎に取得する類似率取得手段と、前記複数の調査対象の特許情報について出願から設定登録までの年数をそれぞれ演算して登録所要年数を算出する算出手段と、前記取得した類似率と前記算出した登録所要年数とを関連付けて出願時期毎に表示する表示手段とを備えたので、利用者は、調査対象の特許情報について出願時期毎に類似率と登録所要年数との分布を知ることが可能となる。
また、前記課題を解決するため、本発明に係る技術評価装置は、複数の調査対象の特許情報中に含まれる所定のキーワードについてその所定のキーワードを含む特許情報が特許情報の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を出願時期毎に取得する類似率取得手段と、前記複数の調査対象の特許情報について出願から設定登録までの年数をそれぞれ演算して登録所要年数を算出する算出手段と、前記類似率の標準偏差又は前記登録所要年数の標準偏差あるいはその両方を出願時期毎に算出する標準偏差算出手段と、前記類似率の標準偏差又は前記登録所要年数の標準偏差あるいはその両方を出願時期毎に表示する表示手段とを備えたことを特徴としている。
本発明によれば、複数の調査対象の特許情報中に含まれる所定のキーワードについてその所定のキーワードを含む特許情報が特許情報の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を出願時期毎に取得する類似率取得手段と、前記複数の調査対象の特許情報について出願から設定登録までの年数をそれぞれ演算して登録所要年数を算出する算出手段と、前記類似率の標準偏差又は前記登録所要年数の標準偏差あるいはその両方を出願時期毎に算出する標準偏差算出手段と、前記類似率の標準偏差又は前記登録所要年数の標準偏差あるいはその両方を出願時期毎に表示する表示手段とを備えたので、利用者は、多数の調査対象の特許情報について類似率と登録所要年数との分布を出願時期毎に知ることが可能となる。
また、前記課題を解決するため、本発明に係る技術評価装置は、出願時期毎の類似率の標準偏差又は前記出願時期毎の登録所要年数の標準偏差あるいはその両方に基づいて将来の標準偏差又は将来の登録所要年数あるいはその両方を1次外挿又は多次の外挿演算にて予測する予測手段を備え、表示手段は将来の標準偏差又は将来の登録所要年数あるいはその両方を表示することを特徴としている。
本発明によれば、出願時期毎の類似率の標準偏差又は前記出願時期毎の登録所要年数の標準偏差あるいはその両方に基づいて将来の標準偏差又は将来の登録所要年数あるいはその両方を1次外挿又は多次の外挿演算にて予測する予測手段を備え、表示手段は将来の標準偏差又は将来の登録所要年数あるいはその両方を表示するようにしたので、利用者は、過去の特許情報に基づいた将来の特許出願予測を知ることが可能となる。
また、前記課題を解決するため本発明に係る技術評価装置では、表示手段において、類似率の大小毎、登録所要年数の大小毎、又は出願時期毎のいずれか1以上毎に表示色を変更して前記類似率、登録所要年数又は出願時期のいずれか1以上を識別表示することを特徴としている。
本発明によれば利用者は、多くのデータの中から類似率、登録所要年数又は出願時期のいずれか1以上の関係を視覚的に瞬時に知ることが可能となり、所望の類似率と登録所要年数との関係を容易に探すことが可能となる。
また、前記目的を解決するため、本発明に係る技術評価プログラムでは、情報処理手段が、キーワード取得手段に、調査対象の技術文献中に含まれる所定のキーワードを取得する機能と、計数手段に、技術文献を記憶するデータベースの母集団の中から所定のキーワードが含まれる技術文献の数量を計数する機能と、総数取得手段に、母集団中の技術文献の総数を取得する機能と、類似率算出手段に、計数した所定のキーワードが含まれる技術文献の数量と取得した母集団中の技術文献の総数との比率を演算して類似率を算出する機能と、出力手段に、算出した類似率を表示手段、記録手段、又は送信手段のいずれか1以上に出力する機能とを実現させることを特徴としている。
本発明によれば、調査対象の技術文献中に含まれる所定のキーワードを取得して、技術文献を記憶するデータベースの母集団の中から所定のキーワードが含まれる技術文献の数量を計数し、母集団中の技術文献の総数を取得し、計数した所定のキーワードが含まれる技術文献の数量と取得した母集団中の技術文献の総数との比率を演算して類似率を算出し、算出した類似率を表示手段、記録手段、又は送信手段のいずれか1以上に出力するようにしたので、調査対象の技術文献が新しい分野の技術文献であるか否かの判断を定量的に行うことが可能となる。
また、前記目的を達成するため、本発明に係る技術評価プログラムでは、情報処理手段が、類似率取得手段に、複数の調査対象の特許情報中に含まれる所定のキーワードについてその所定のキーワードを含む特許情報が特許情報の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を取得する機能と、算出手段に、複数の調査対象の特許情報について出願から設定登録までの年数をそれぞれ演算して登録所要年数を算出する機能と、表示手段に、取得した類似率と算出した登録所要年数とを関連付けて表示する機能とを実現させることを特徴としている。
本発明によれば、複数の調査対象の特許情報中に含まれる所定のキーワードについてその所定のキーワードを含む特許情報が特許情報の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を取得して、複数の調査対象の特許情報について出願から設定登録までの年数をそれぞれ演算して登録所要年数を算出し、取得した類似率と算出した登録所要年数とを関連付けて表示するようにしたので、利用者は、複数の調査対象の特許情報について類似率と登録所要年数との分布を知ることが可能となる。
また、前記目的を達成するため、本発明に係る技術評価方法では、キーワード取得手段が、調査対象の技術文献中に含まれる所定のキーワードを取得する工程と、計数手段が、技術文献を記憶するデータベースの母集団の中から所定のキーワードが含まれる技術文献の数量を計数する工程と、総数取得手段が、母集団中の技術文献の総数を取得する工程と、類似率算出手段が、計数した所定のキーワードが含まれる技術文献の数量と取得した母集団中の技術文献の総数との比率を演算して類似率を算出する工程と、出力手段が、算出した類似率を表示手段、記録手段、又は送信手段のいずれか1以上に出力する工程とを含むことを特徴としている。
本発明によれば、調査対象の技術文献中に含まれる所定のキーワードを取得して、技術文献を記憶するデータベースの母集団の中から所定のキーワードが含まれる技術文献の数量を計数し、母集団中の技術文献の総数を取得し、計数した所定のキーワードが含まれる技術文献の数量と取得した母集団中の技術文献の総数との比率を演算して類似率を算出し、算出した類似率を表示手段、記録手段、又は送信手段のいずれか1以上に出力するようにしたので、調査対象の技術文献が新しい分野の技術文献であるか否かの判断を定量的に行うことが可能となる。
また、前記目的を達成するため、本発明に係る技術評価方法では、類似率取得手段が、複数の調査対象の特許情報中に含まれる所定のキーワードについてその所定のキーワードを含む特許情報が特許情報の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を取得する工程と、算出手段が、複数の調査対象の特許情報について出願から設定登録までの年数をそれぞれ演算して登録所要年数を算出する工程と、表示手段が、取得した類似率と算出した登録所要年数とを関連付けて表示する工程とを含むことを特徴としている。
本発明によれば、複数の調査対象の特許情報中に含まれる所定のキーワードについてその所定のキーワードを含む特許情報が特許情報の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を取得して、複数の調査対象の特許情報について出願から設定登録までの年数をそれぞれ演算して登録所要年数を算出し、取得した類似率と算出した登録所要年数とを関連付けて表示するようにしたので、利用者は、複数の調査対象の特許情報について類似率と登録所要年数との分布を知ることが可能となる。
また、前記目的を達成するため、本発明に係る技術評価装置では、複数の調査対象の技術文献中に含まれる所定のキーワードについてその所定のキーワードを含む技術文献の数量とそのキーワードを含む技術文献が技術文献の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を取得する類似率取得手段と、技術文献の数量と類似率とに基づいて類似率の平均値と標準偏差とを算出する標準偏差算出手段と、算出した類似率の平均値と標準偏差とに基づいて技術文献を類似率値が小さいことを示す領域又は類似率が大きいことを示す領域に区分する区分手段と、算出した技術文献の数量と類似率と区分した領域とを関連づけて表記する情報を表示手段、記録手段、又は送信手段のいずれか1以上に出力する出力手段とを備えたことを特徴としている。
本発明によれば、技術文献の類似率に基づいて技術文献数の分布を表し、分布について平均値及び標準偏差を算出することによって、その平均値と標準偏差値とに基づいた技術文献群の分類を行なうことが可能となる。
また、前記目的を達成するため、本発明に係る技術評価装置では、複数の調査対象の技術文献中に含まれる所定のキーワードについてその所定のキーワードを含む技術文献の数量とそのキーワードを含む技術文献が技術文献の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を取得する類似率取得手段と、技術文献の数量と類似率とに基づいて類似率の平均値と標準偏差とを算出する標準偏差算出手段と、算出した類似率の平均値と標準偏差とに基づいて技術文献を類似率値が小さいことを示す領域又は類似率が大きいことを示す領域に区分する区分手段と、前記区分した領域に含まれる技術文献を類似率の値の順番に表記する情報を、表示手段、記録手段、又は送信手段のいずれか1以上に出力する出力手段とを備えたことを特徴としている。
本発明によれば、類似率の大きな典型的技術文献や類似率の小さな例外的技術文献を順番に表示することによって、利用者は調査対象の企業の経営方針や研究開発方針の策定を行なうことが可能となる。また、株などによる投資家は、調査対象の企業が従来から取り組んでいる技術開発の分野や新規に参入した技術開発の分野を抽出することが可能となり、長期的な投資の判断基準又は短期的な投資の判断基準として用いることが可能となる。
また、前記目的を達成するため、本発明に係る技術評価装置では、複数の調査対象の技術文献中に含まれる所定のキーワードについてその所定のキーワードを含む技術文献の数量とそのキーワードを含む技術文献が技術文献の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を取得する類似率取得手段と、技術文献の数量と類似率とに基づいて類似率の平均値と標準偏差とを算出する標準偏差算出手段と、算出した類似率の平均値と標準偏差とに基づいて技術文献を類似率値が小さいことを示す領域又は類似率が大きいことを示す領域に技術文献の出願又は発表の時期毎に区分する区分手段と、区分した領域に含まれる技術文献の数量を出願又は発表の時期毎にグラフにて表記する情報を表示手段、記録手段、又は送信手段のいずれか1以上に出力する出力手段とを備えたことを特徴としている。
本発明によれば、類似率の大きな典型的技術文献の数量や類似率の小さな例外的技術文献の数量を、技術文献の発表の時期毎又は出願の時期毎に順番に表示することによって、利用者は調査対象の企業の経営方針や研究開発方針の時期的傾向を知ることが可能となる。また、株などによる投資家は、調査対象の企業が従来から取り組んでいる技術開発の動向や、新規に参入した技術開発の動向を知ることが可能となり、長期的な投資の判断基準又は短期的な投資の判断基準として用いることが可能となる。
また、前記目的を達成するため、本発明に係る技術評価装置では、複数の調査対象の技術文献中に含まれる所定のキーワードについてその所定のキーワードを含む技術文献の数量とそのキーワードを含む技術文献が技術文献の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を取得する類似率取得手段と、技術文献の数量と類似率とに基づいて類似率の平均値と標準偏差とを算出する標準偏差算出手段と、算出した類似率の平均値と標準偏差とに基づいて技術文献を類似率値が小さいことを示す領域及び類似率が大きいことを示す領域に区分する区分手段と、区分した領域に含まれる技術文献の数量の割合をグラフにて表記する情報を表示手段、記録手段、又は送信手段のいずれか1以上に出力する出力手段とを備えたことを特徴としている。
本発明によれば、利用者は表示された情報を閲覧することによって、比較的類似率の高い公報群と比較的類似率の低い公報群との件数の比率の違いを、円グラフの円の角度で見分けることが可能となる。これにより、調査対象の企業におけるコア領域に関する関連技術の技術開発と、新しい技術分野の技術開発との割合を容易に知ることが可能となる。
また、前記目的を達成するため、本発明に係る技術評価装置では、複数の調査対象の技術文献中に含まれる所定のキーワードについてその所定のキーワードを含む技術文献の数量とそのキーワードを含む技術文献が技術文献の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を取得する類似率取得手段と、技術文献の数量と類似率とに基づいて類似率の平均値と標準偏差とを算出する標準偏差算出手段と、算出した類似率をその類似率の平均値で除算し更に標準偏差で除算して規格化した類似率偏差を算出する規格化手段と、算出した類似率偏差を類似率の標準偏差に基づいた複数の領域に区分する区分手段と、類似率偏差の区分を一方の軸とし技術文献の出願又は発表の時期を他方の軸としてその両者に対応する位置に当該技術文献の存在とその技術文献の数量を大きさで表す印の表記情報を表示手段、記録手段、又は送信手段のいずれか1以上に出力する出力手段とを備えたことを特徴としている。
本発明によれば、利用者は表示された情報を閲覧することによって、各社の年毎の技術動向の推移を調べることができ、製品の創成期、開発期、成熟期、衰退期などに分類した評価を使って企業の状態を知ることが可能となるとともに、株価の傾向を探ることも可能となる。
また就職を希望する技術開発者は、調査対象の企業では新しい分野の技術開発が活発になってきているのか、又は成熟した製品の技術分野における開発が活発であるのかを判断することが可能となる。また、就職をする際に、安定したコア領域の基盤が存在する企業であるか否かを判断することが可能となる。
また、前記目的を達成するため、本発明に係る技術評価装置では、複数の調査対象の技術文献中に含まれる所定のキーワードについてその所定のキーワードを含む技術文献の数量とそのキーワードを含む技術文献が技術文献の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を取得する類似率取得手段と、技術文献の数量と類似率とに基づいて類似率の平均値と標準偏差とを算出する標準偏差算出手段と、算出した類似率をその類似率の平均値で除算し更に標準偏差で除算して規格化した類似率偏差を算出する規格化手段と、算出した類似率偏差を一方の軸とし技術文献の出願又は発表の時期を他方の軸としてその両者に対応する位置に当該技術文献の存在を示す印の表記情報を表示手段、記録手段、又は送信手段のいずれか1以上に出力する出力手段とを備えたことを特徴としている。
本発明によれば、利用者は表示された情報を閲覧することによって、類似率偏差の分布について、月毎の変化などの経時変化を知ることができる。
また利用者は表示された情報を閲覧することによって、各社の月毎の類似率偏差の推移を調べることができ、製品の創成期、開発期、成熟期、衰退期などに分けた評価を使って企業の状態を知り、株価の傾向を探ることが可能となる。
また本発明によれば、他社が開発している技術動向を知ることが可能となり、投資の対象としての検討材料や就職先の検討材料、共同開発を行なうか否かの検討材料として用いることが可能となる。
しかしながら、株式時価総額は、市場における株価によって決定されるものであるため、投資家にとって現在の株価と帳簿上の株主資本によって算出される無形資産の価値が適正であるか否かは、株式売買の意思決定における極めて重要な要素となっている。このことは、企業にとっては、無形資産価値の増大を図ることが企業価値を高めることとなることを意味するため、無形資産価値の増大は経営戦略上の重要課題と位置付けられることになる。このため、無形資産の価値評価手法の確立が喫緊の課題となっているが、無形資産は、特許や商標などの工業所有権や著作権などの知的財産権の他、ブランドやノウハウなどの目に見えない多様な資産によって構成されているため、その価値を評価することは容易ではない。そのため、現在無形資産を評価しようとする試みがあるが、無形資産の価値を定量的・定性的に取り込んで企業価値を評価する必要がある。
そこで本発明は、特許情報(特許公報、公開特許公報、実用新案公報、公開実用新案公報、公表公報、再公表公報、外国公報、審決公報、経過情報、発明協会公開技報、公開技報、又は将来新たに発行される技術に関する文献等を含む)を用いて、企業の特許出願・取得の動向により得られる特許と企業経営との関係や、特許が企業経営に及ぼす影響等に関するデータ(特許経済指標)を作成することを目的としている。また本発明は、技術文献(特許情報、各種技報、学術論文、又はこれに類する技術文献を含む)について多様な手段で解析することによって、企業の特許資産および企業価値に関する客観的評価を支援することが可能な技術評価装置、技術評価プログラム、並びに技術評価方法を提供することを目的としている。
さらに本発明は、特許出願が多い業種等に属する企業の無形資産、および企業価値を評価するための参考指標を出力することが可能な技術評価装置、技術評価プログラム、並びに技術評価方法を提供することを目的としている。また本発明は、特許を唯一の資産とするベンチャー企業等の無形資産および企業価値を評価するためのベンチマークを出力することが可能な技術評価装置、技術評価プログラム、並びに技術評価方法を提供することを目的としている。
前述の課題を解決するため、本発明に係る技術評価装置は、調査対象の技術文献中に含まれる所定のキーワードを取得するキーワード取得手段と、技術文献を記憶するデータベースの母集団の中から前記所定のキーワードが含まれる技術文献の数量を計数する計数手段と、母集団中の技術文献の総数を取得する総数取得手段と、前記計数した所定のキーワードが含まれる技術文献の数量と前記取得した母集団中の技術文献の総数との比率を演算して類似率を算出する類似率算出手段と、前記算出した類似率を表示手段、記録手段、又は送信手段のいずれか1以上に出力する出力手段とを備えたことを特徴としている。
本発明によれば、調査対象の技術文献中に含まれる所定のキーワードを取得するキーワード取得手段と、技術文献を記憶するデータベースの母集団の中から前記所定のキーワードが含まれる技術文献の数量を計数する計数手段と、母集団中の技術文献の総数を取得する総数取得手段と、前記計数した所定のキーワードが含まれる技術文献の数量と前記取得した母集団中の技術文献の総数との比率を演算して類似率を算出する類似率算出手段と、前記算出した類似率を表示手段、記録手段、又は送信手段のいずれか1以上に出力する出力手段とを備えたので、調査対象の技術文献が新しい分野の技術文献であるか否かの判断を定量的に行うことが可能となる。
また、前記課題を解決するため、本発明に係る技術評価装置は、類似率算出手段において演算した比率に対して、キーワード固有の重み付け係数を乗算して類似率を算出することを特徴としている。
本発明によれば、類似率算出手段において演算した比率に対して、キーワード固有の重み付け係数を乗算して類似率を算出するようにしたので、出現頻度の高いありふれた用語のキーワードや、技術分野を特定する用語であって出現頻度の少ないキーワード等に対して合目的に加重あるいは平均化して類似率を算出することが可能となる。
また、前記課題を解決するため、本発明に係る技術評価装置は、類似率算出手段において、複数のキーワード毎に比率を演算し、該算出した複数のキーワード毎の比率の平均を演算して類似率を算出することを特徴としている。
本発明によれば、類似率算出段手段において、複数のキーワード毎に比率を演算し、該算出した複数のキーワード毎の比率の平均を演算して類似率を算出するようにしたので、複数のキーワードを設定した場合であっても、母集団中の技術文献の中から明確に類似率を算出することが可能となる。また、利用者の用途に適した統計的な意味あいのある信頼性の高い類似率を算出することが可能となる。
また、前記課題を解決するため、本発明に係る技術評価装置は、類似率算出手段において、演算した比率に対してキーワード固有の重み付け計数を巾乗して類似率を算出することを特徴としている。
本発明によれば、類似率算出手段において、演算した比率に対してキーワード固有の重み付け計数を巾乗して類似率を算出するようにしたので、出現頻度の高いありふれた用語のキーワードや、技術分野を特定する用語であって出現頻度の少ない適切なキーワード等に対して意味付けを明確にして類似率を算出することが可能となる。
また、前記課題を解決するため、本発明に係る技術評価装置は、技術文献として、特許公報、公開特許公報、実用新案公報、公開実用新案公報、公表公報、再公表公報、外国公報、審決公報、経過情報、又は、公開技報等のいずれか1以上を用いることを特徴としている。
本発明によれば、技術文献を特許公報、公開特許公報、実用新案公報、公開実用新案公報、公表公報、再公表公報、外国公報、審決公報、経過情報、又は、公開技報等のいずれか1以上としたので、企業の無形財産の価値を定量的、定性的に取り込んで企業の価値を的確に分析することが可能となる。
また、前記課題を解決するため、本発明に係る技術評価装置は、複数の調査対象の特許情報中に含まれる所定のキーワードについて、その所定のキーワードを含む特許情報が特許情報の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を取得する類似率取得手段と、前記複数の調査対象の特許情報のうち設定登録されている特許情報の設定登録件数を取得する登録件数取得手段と、前記取得した類似率と前記複数の調査対象の特許情報の設定登録件数とを関連付けて表示する表示手段とを備えたことを特徴としている。
本発明によれば、複数の調査対象の特許情報中に含まれる所定のキーワードについて、その所定のキーワードを含む特許情報が特許情報の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を取得する類似率取得手段と、前記複数の調査対象の特許情報のうち設定登録されている特許情報の設定登録件数を取得する登録件数取得手段と、前記取得した類似率と前記複数の調査対象の特許情報の設定登録件数とを関連付けて表示する表示手段とを備えたので、設定登録された特許出願の重要性と類似率との関係を判断することが可能となる。
また、前記課題を解決するため、本発明に係る技術評価装置は、複数の調査対象の特許情報中に含まれる所定のキーワードについてその所定のキーワードを含む特許情報が特許情報の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を取得する類似率取得手段と、前記複数の調査対象の特許情報について出願から設定登録までの年数をそれぞれ演算して登録所要年数を算出する算出手段と、前記取得した類似率と前記算出した登録所要年数とを関連付けて表示する表示手段とを備えたことを特徴としている。
本発明によれば、複数の調査対象の特許情報中に含まれる所定のキーワードについてその所定のキーワードを含む特許情報が特許情報の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を取得する類似率取得手段と、前記複数の調査対象の特許情報について出願から設定登録までの年数をそれぞれ演算して登録所要年数を算出する算出手段と、前記取得した類似率と前記算出した登録所要年数とを関連付けて表示する表示手段とを備えたので、利用者は、複数の調査対象の特許情報について類似率と登録所要年数との分布を知ることが可能となる。
また、前記課題を解決するため、本発明に係る技術評価装置は、複数の調査対象の特許情報中に含まれる所定のキーワードについてその所定のキーワードを含む特許情報が特許情報の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を取得する類似率取得手段と、前記複数の調査対象の特許情報について出願から設定登録までの年数をそれぞれ演算して登録所要年数を算出する算出手段と、前記類似率の標準偏差又は前記登録所要年数の標準偏差あるいはその両方を算出する標準偏差算出手段と、前記類似率の標準偏差又は前記登録所要年数の標準偏差あるいはその両方を表示する表示手段とを備えたことを特徴としている。
本発明によれば、複数の調査対象の特許情報中に含まれる所定のキーワードについてその所定のキーワードを含む特許情報が特許情報の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を取得する類似率取得手段と、前記複数の調査対象の特許情報について出願から設定登録までの年数をそれぞれ演算して登録所要年数を算出する算出手段と、前記類似率の標準偏差又は前記登録所要年数の標準偏差あるいはその両方を算出する標準偏差算出手段と、前記類似率の標準偏差又は前記登録所要年数の標準偏差あるいはその両方を表示する表示手段とを備えたので、利用者は、多数の調査対象の特許情報について類似率と登録所要年数との分布の中での集中、あるいはばらつきの程度を知ることが可能となる。
また、前記課題を解決するため、本発明に係る技術評価装置は、複数の調査対象の特許情報中に含まれる所定のキーワードについてその所定のキーワードを含む特許情報が特許情報の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を出願時期毎に取得する類似率取得手段と、前記複数の調査対象の特許情報について出願から設定登録までの年数をそれぞれ演算して登録所要年数を算出する算出手段と、前記取得した類似率と前記算出した登録所要年数とを関連付けて出願時期毎に表示する表示手段とを備えたことを特徴としている。
本発明によれば、複数の調査対象の特許情報中に含まれる所定のキーワードについてその所定のキーワードを含む特許情報が特許情報の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を出願時期毎に取得する類似率取得手段と、前記複数の調査対象の特許情報について出願から設定登録までの年数をそれぞれ演算して登録所要年数を算出する算出手段と、前記取得した類似率と前記算出した登録所要年数とを関連付けて出願時期毎に表示する表示手段とを備えたので、利用者は、調査対象の特許情報について出願時期毎に類似率と登録所要年数との分布を知ることが可能となる。
また、前記課題を解決するため、本発明に係る技術評価装置は、複数の調査対象の特許情報中に含まれる所定のキーワードについてその所定のキーワードを含む特許情報が特許情報の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を出願時期毎に取得する類似率取得手段と、前記複数の調査対象の特許情報について出願から設定登録までの年数をそれぞれ演算して登録所要年数を算出する算出手段と、前記類似率の標準偏差又は前記登録所要年数の標準偏差あるいはその両方を出願時期毎に算出する標準偏差算出手段と、前記類似率の標準偏差又は前記登録所要年数の標準偏差あるいはその両方を出願時期毎に表示する表示手段とを備えたことを特徴としている。
本発明によれば、複数の調査対象の特許情報中に含まれる所定のキーワードについてその所定のキーワードを含む特許情報が特許情報の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を出願時期毎に取得する類似率取得手段と、前記複数の調査対象の特許情報について出願から設定登録までの年数をそれぞれ演算して登録所要年数を算出する算出手段と、前記類似率の標準偏差又は前記登録所要年数の標準偏差あるいはその両方を出願時期毎に算出する標準偏差算出手段と、前記類似率の標準偏差又は前記登録所要年数の標準偏差あるいはその両方を出願時期毎に表示する表示手段とを備えたので、利用者は、多数の調査対象の特許情報について類似率と登録所要年数との分布を出願時期毎に知ることが可能となる。
また、前記課題を解決するため、本発明に係る技術評価装置は、出願時期毎の類似率の標準偏差又は前記出願時期毎の登録所要年数の標準偏差あるいはその両方に基づいて将来の標準偏差又は将来の登録所要年数あるいはその両方を1次外挿又は多次の外挿演算にて予測する予測手段を備え、表示手段は将来の標準偏差又は将来の登録所要年数あるいはその両方を表示することを特徴としている。
本発明によれば、出願時期毎の類似率の標準偏差又は前記出願時期毎の登録所要年数の標準偏差あるいはその両方に基づいて将来の標準偏差又は将来の登録所要年数あるいはその両方を1次外挿又は多次の外挿演算にて予測する予測手段を備え、表示手段は将来の標準偏差又は将来の登録所要年数あるいはその両方を表示するようにしたので、利用者は、過去の特許情報に基づいた将来の特許出願予測を知ることが可能となる。
また、前記課題を解決するため本発明に係る技術評価装置では、表示手段において、類似率の大小毎、登録所要年数の大小毎、又は出願時期毎のいずれか1以上毎に表示色を変更して前記類似率、登録所要年数又は出願時期のいずれか1以上を識別表示することを特徴としている。
本発明によれば利用者は、多くのデータの中から類似率、登録所要年数又は出願時期のいずれか1以上の関係を視覚的に瞬時に知ることが可能となり、所望の類似率と登録所要年数との関係を容易に探すことが可能となる。
また、前記目的を解決するため、本発明に係る技術評価プログラムでは、情報処理手段が、キーワード取得手段に、調査対象の技術文献中に含まれる所定のキーワードを取得する機能と、計数手段に、技術文献を記憶するデータベースの母集団の中から所定のキーワードが含まれる技術文献の数量を計数する機能と、総数取得手段に、母集団中の技術文献の総数を取得する機能と、類似率算出手段に、計数した所定のキーワードが含まれる技術文献の数量と取得した母集団中の技術文献の総数との比率を演算して類似率を算出する機能と、出力手段に、算出した類似率を表示手段、記録手段、又は送信手段のいずれか1以上に出力する機能とを実現させることを特徴としている。
本発明によれば、調査対象の技術文献中に含まれる所定のキーワードを取得して、技術文献を記憶するデータベースの母集団の中から所定のキーワードが含まれる技術文献の数量を計数し、母集団中の技術文献の総数を取得し、計数した所定のキーワードが含まれる技術文献の数量と取得した母集団中の技術文献の総数との比率を演算して類似率を算出し、算出した類似率を表示手段、記録手段、又は送信手段のいずれか1以上に出力するようにしたので、調査対象の技術文献が新しい分野の技術文献であるか否かの判断を定量的に行うことが可能となる。
また、前記目的を達成するため、本発明に係る技術評価プログラムでは、情報処理手段が、類似率取得手段に、複数の調査対象の特許情報中に含まれる所定のキーワードについてその所定のキーワードを含む特許情報が特許情報の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を取得する機能と、算出手段に、複数の調査対象の特許情報について出願から設定登録までの年数をそれぞれ演算して登録所要年数を算出する機能と、表示手段に、取得した類似率と算出した登録所要年数とを関連付けて表示する機能とを実現させることを特徴としている。
本発明によれば、複数の調査対象の特許情報中に含まれる所定のキーワードについてその所定のキーワードを含む特許情報が特許情報の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を取得して、複数の調査対象の特許情報について出願から設定登録までの年数をそれぞれ演算して登録所要年数を算出し、取得した類似率と算出した登録所要年数とを関連付けて表示するようにしたので、利用者は、複数の調査対象の特許情報について類似率と登録所要年数との分布を知ることが可能となる。
また、前記目的を達成するため、本発明に係る技術評価方法では、キーワード取得手段が、調査対象の技術文献中に含まれる所定のキーワードを取得する工程と、計数手段が、技術文献を記憶するデータベースの母集団の中から所定のキーワードが含まれる技術文献の数量を計数する工程と、総数取得手段が、母集団中の技術文献の総数を取得する工程と、類似率算出手段が、計数した所定のキーワードが含まれる技術文献の数量と取得した母集団中の技術文献の総数との比率を演算して類似率を算出する工程と、出力手段が、算出した類似率を表示手段、記録手段、又は送信手段のいずれか1以上に出力する工程とを含むことを特徴としている。
本発明によれば、調査対象の技術文献中に含まれる所定のキーワードを取得して、技術文献を記憶するデータベースの母集団の中から所定のキーワードが含まれる技術文献の数量を計数し、母集団中の技術文献の総数を取得し、計数した所定のキーワードが含まれる技術文献の数量と取得した母集団中の技術文献の総数との比率を演算して類似率を算出し、算出した類似率を表示手段、記録手段、又は送信手段のいずれか1以上に出力するようにしたので、調査対象の技術文献が新しい分野の技術文献であるか否かの判断を定量的に行うことが可能となる。
また、前記目的を達成するため、本発明に係る技術評価方法では、類似率取得手段が、複数の調査対象の特許情報中に含まれる所定のキーワードについてその所定のキーワードを含む特許情報が特許情報の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を取得する工程と、算出手段が、複数の調査対象の特許情報について出願から設定登録までの年数をそれぞれ演算して登録所要年数を算出する工程と、表示手段が、取得した類似率と算出した登録所要年数とを関連付けて表示する工程とを含むことを特徴としている。
本発明によれば、複数の調査対象の特許情報中に含まれる所定のキーワードについてその所定のキーワードを含む特許情報が特許情報の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を取得して、複数の調査対象の特許情報について出願から設定登録までの年数をそれぞれ演算して登録所要年数を算出し、取得した類似率と算出した登録所要年数とを関連付けて表示するようにしたので、利用者は、複数の調査対象の特許情報について類似率と登録所要年数との分布を知ることが可能となる。
また、前記目的を達成するため、本発明に係る技術評価装置では、複数の調査対象の技術文献中に含まれる所定のキーワードについてその所定のキーワードを含む技術文献の数量とそのキーワードを含む技術文献が技術文献の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を取得する類似率取得手段と、技術文献の数量と類似率とに基づいて類似率の平均値と標準偏差とを算出する標準偏差算出手段と、算出した類似率の平均値と標準偏差とに基づいて技術文献を類似率値が小さいことを示す領域又は類似率が大きいことを示す領域に区分する区分手段と、算出した技術文献の数量と類似率と区分した領域とを関連づけて表記する情報を表示手段、記録手段、又は送信手段のいずれか1以上に出力する出力手段とを備えたことを特徴としている。
本発明によれば、技術文献の類似率に基づいて技術文献数の分布を表し、分布について平均値及び標準偏差を算出することによって、その平均値と標準偏差値とに基づいた技術文献群の分類を行なうことが可能となる。
また、前記目的を達成するため、本発明に係る技術評価装置では、複数の調査対象の技術文献中に含まれる所定のキーワードについてその所定のキーワードを含む技術文献の数量とそのキーワードを含む技術文献が技術文献の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を取得する類似率取得手段と、技術文献の数量と類似率とに基づいて類似率の平均値と標準偏差とを算出する標準偏差算出手段と、算出した類似率の平均値と標準偏差とに基づいて技術文献を類似率値が小さいことを示す領域又は類似率が大きいことを示す領域に区分する区分手段と、前記区分した領域に含まれる技術文献を類似率の値の順番に表記する情報を、表示手段、記録手段、又は送信手段のいずれか1以上に出力する出力手段とを備えたことを特徴としている。
本発明によれば、類似率の大きな典型的技術文献や類似率の小さな例外的技術文献を順番に表示することによって、利用者は調査対象の企業の経営方針や研究開発方針の策定を行なうことが可能となる。また、株などによる投資家は、調査対象の企業が従来から取り組んでいる技術開発の分野や新規に参入した技術開発の分野を抽出することが可能となり、長期的な投資の判断基準又は短期的な投資の判断基準として用いることが可能となる。
また、前記目的を達成するため、本発明に係る技術評価装置では、複数の調査対象の技術文献中に含まれる所定のキーワードについてその所定のキーワードを含む技術文献の数量とそのキーワードを含む技術文献が技術文献の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を取得する類似率取得手段と、技術文献の数量と類似率とに基づいて類似率の平均値と標準偏差とを算出する標準偏差算出手段と、算出した類似率の平均値と標準偏差とに基づいて技術文献を類似率値が小さいことを示す領域又は類似率が大きいことを示す領域に技術文献の出願又は発表の時期毎に区分する区分手段と、区分した領域に含まれる技術文献の数量を出願又は発表の時期毎にグラフにて表記する情報を表示手段、記録手段、又は送信手段のいずれか1以上に出力する出力手段とを備えたことを特徴としている。
本発明によれば、類似率の大きな典型的技術文献の数量や類似率の小さな例外的技術文献の数量を、技術文献の発表の時期毎又は出願の時期毎に順番に表示することによって、利用者は調査対象の企業の経営方針や研究開発方針の時期的傾向を知ることが可能となる。また、株などによる投資家は、調査対象の企業が従来から取り組んでいる技術開発の動向や、新規に参入した技術開発の動向を知ることが可能となり、長期的な投資の判断基準又は短期的な投資の判断基準として用いることが可能となる。
また、前記目的を達成するため、本発明に係る技術評価装置では、複数の調査対象の技術文献中に含まれる所定のキーワードについてその所定のキーワードを含む技術文献の数量とそのキーワードを含む技術文献が技術文献の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を取得する類似率取得手段と、技術文献の数量と類似率とに基づいて類似率の平均値と標準偏差とを算出する標準偏差算出手段と、算出した類似率の平均値と標準偏差とに基づいて技術文献を類似率値が小さいことを示す領域及び類似率が大きいことを示す領域に区分する区分手段と、区分した領域に含まれる技術文献の数量の割合をグラフにて表記する情報を表示手段、記録手段、又は送信手段のいずれか1以上に出力する出力手段とを備えたことを特徴としている。
本発明によれば、利用者は表示された情報を閲覧することによって、比較的類似率の高い公報群と比較的類似率の低い公報群との件数の比率の違いを、円グラフの円の角度で見分けることが可能となる。これにより、調査対象の企業におけるコア領域に関する関連技術の技術開発と、新しい技術分野の技術開発との割合を容易に知ることが可能となる。
また、前記目的を達成するため、本発明に係る技術評価装置では、複数の調査対象の技術文献中に含まれる所定のキーワードについてその所定のキーワードを含む技術文献の数量とそのキーワードを含む技術文献が技術文献の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を取得する類似率取得手段と、技術文献の数量と類似率とに基づいて類似率の平均値と標準偏差とを算出する標準偏差算出手段と、算出した類似率をその類似率の平均値で除算し更に標準偏差で除算して規格化した類似率偏差を算出する規格化手段と、算出した類似率偏差を類似率の標準偏差に基づいた複数の領域に区分する区分手段と、類似率偏差の区分を一方の軸とし技術文献の出願又は発表の時期を他方の軸としてその両者に対応する位置に当該技術文献の存在とその技術文献の数量を大きさで表す印の表記情報を表示手段、記録手段、又は送信手段のいずれか1以上に出力する出力手段とを備えたことを特徴としている。
本発明によれば、利用者は表示された情報を閲覧することによって、各社の年毎の技術動向の推移を調べることができ、製品の創成期、開発期、成熟期、衰退期などに分類した評価を使って企業の状態を知ることが可能となるとともに、株価の傾向を探ることも可能となる。
また就職を希望する技術開発者は、調査対象の企業では新しい分野の技術開発が活発になってきているのか、又は成熟した製品の技術分野における開発が活発であるのかを判断することが可能となる。また、就職をする際に、安定したコア領域の基盤が存在する企業であるか否かを判断することが可能となる。
また、前記目的を達成するため、本発明に係る技術評価装置では、複数の調査対象の技術文献中に含まれる所定のキーワードについてその所定のキーワードを含む技術文献の数量とそのキーワードを含む技術文献が技術文献の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を取得する類似率取得手段と、技術文献の数量と類似率とに基づいて類似率の平均値と標準偏差とを算出する標準偏差算出手段と、算出した類似率をその類似率の平均値で除算し更に標準偏差で除算して規格化した類似率偏差を算出する規格化手段と、算出した類似率偏差を一方の軸とし技術文献の出願又は発表の時期を他方の軸としてその両者に対応する位置に当該技術文献の存在を示す印の表記情報を表示手段、記録手段、又は送信手段のいずれか1以上に出力する出力手段とを備えたことを特徴としている。
本発明によれば、利用者は表示された情報を閲覧することによって、類似率偏差の分布について、月毎の変化などの経時変化を知ることができる。
また利用者は表示された情報を閲覧することによって、各社の月毎の類似率偏差の推移を調べることができ、製品の創成期、開発期、成熟期、衰退期などに分けた評価を使って企業の状態を知り、株価の傾向を探ることが可能となる。
また本発明によれば、他社が開発している技術動向を知ることが可能となり、投資の対象としての検討材料や就職先の検討材料、共同開発を行なうか否かの検討材料として用いることが可能となる。
図1は、第1の実施の形態の企業評価システムの構成図である。
図2は、本発明に係る評価手段3及び知財評価報告書提供手段4の機能を含む評価装置30の信号処理系ブロック図を示す図である。
図3は、経営財務情報の一例を表す図である。
図4は、基本情報を表す図である。
図5は、企業間の統合・分割などの企業の変遷を表す図である。
図6は、特許情報の一例を表す図である。
図7は、動向分析手段の構成図である。
図8は、企業別出願件数動向の表す図である。
図9は、企業別IPC分野出願動向を表す図である。
図10は、出願ランキングの一例である。
図11は、登録率の変化を示す例である。
図12は、各年度の出願件数の例である。
図13は、登録データをもとに登録にかかった平均年数の推移の例である。
図14は、出願データをもとに登録登録にかかった平均年数の推移の例である。
図15は、分野毎に特許出願件数と経済指標との相関係数を求めた例を示す図表である。
図16は、分野毎に特許登録件数と経済指標との相関係数を求めた例を示す図表である。
図17は、特許資産価値分析手段を説明するための図である。
図18は、貸借対照表と無形資産との関係を説明するための図である。
図19は、貸借対照表と無形資産との関係を説明するための図である。
図20は、第1の実施の形態の企業評価システムの流れを説明するためのフローチャートである。
図21は、株価妥当性分析手段の流れを説明するためのフローチャートである。
図22は、第2の実施の形態の特許評価システムの構成図である。
図23は、類似性の判断方法を説明するための図である。
図24は、類似性の判断方法を説明するための図である。
図25は、類似性の判断方法を説明するための図である。
図26は、算出した類似率の利用目的の一例を示す図表である(母集団:出願・登録、調査対象:登録)。
図27は、算出した類似率の利用目的の一例を示す図表である(母集団:登録、調査対象:登録)。
図28は、算出した類似率の利用目的の一例を示す図表である(母集団:出願・登録、調査対象:出願)。
図29は、算出した類似率の利用目的の一例を示す図表である(母集団:登録、調査対象:出願)。
図30は、調査対象となる特許公報を指定する表示画面を画面を示す図である。
図31は、調査対象の公報の「出願番号」を指定し、母集団として「全出願」を指定した場合に算出された類似率の表示例を示す図である。
図32は、調査対象の公報の「出願期間」を指定し、母集団として「全出願」とその「出願期間」を指定した場合に算出された類似率の表示例を示す図である。
図33は、類似率判定結果を示す図である。
図34は、特許公報の一部の表示例を示す図である。
図35は、特許の登録所要年数毎の登録件数及び登録比率の表示例を示す図である。
図36は、特許の類似率毎の登録件数及び相対比率の表示例を示す図である。
図37は、調査対象の特許公報の類似率と登録所要年数との関係の表示例(特許分布図)を示す図である。
図38は、特許公報の件数、出願年等の項目について各層毎に平均値を算出した図表である。
図39は、類似率と登録所要年数との関係を、各年毎に見やすく整理した立体図(類似率と登録所要年数の推移図)である。
図40は、第2の実施の形態の特許評価システムの流れを説明するためのフローチャートである。
図41は、第3の実施の形態の企業評価システムの構成図である。
図42は、第3の実施の形態の企業評価システムの流れを説明するためのフローチャートである。
図43は、調査対象の技術文献件数と、算出した類似率の分布を表す図である。
図44は、調査対象の企業が出願した特許公報を、類似率が小さい順に並べた例外的公報の一覧を示す図表である。
図45は、調査対象の企業が出願した特許公報を、類似率が大きい順に並べた典型的公報の一覧を示す図表である。
図46は、S社の対自社類似率を用いた典型的公報と例外的公報の年別分布を示す図である。
図47は、自社の特許文献について算出した類似率の件数分布を示す円グラフである。
図48は、調査対象の企業の技術文献について算出した類似率の年毎の分布を示す遷移図である。
図49は、調査対象の企業の技術文献について算出した類似率の年毎の分布を示す遷移図である。
図2は、本発明に係る評価手段3及び知財評価報告書提供手段4の機能を含む評価装置30の信号処理系ブロック図を示す図である。
図3は、経営財務情報の一例を表す図である。
図4は、基本情報を表す図である。
図5は、企業間の統合・分割などの企業の変遷を表す図である。
図6は、特許情報の一例を表す図である。
図7は、動向分析手段の構成図である。
図8は、企業別出願件数動向の表す図である。
図9は、企業別IPC分野出願動向を表す図である。
図10は、出願ランキングの一例である。
図11は、登録率の変化を示す例である。
図12は、各年度の出願件数の例である。
図13は、登録データをもとに登録にかかった平均年数の推移の例である。
図14は、出願データをもとに登録登録にかかった平均年数の推移の例である。
図15は、分野毎に特許出願件数と経済指標との相関係数を求めた例を示す図表である。
図16は、分野毎に特許登録件数と経済指標との相関係数を求めた例を示す図表である。
図17は、特許資産価値分析手段を説明するための図である。
図18は、貸借対照表と無形資産との関係を説明するための図である。
図19は、貸借対照表と無形資産との関係を説明するための図である。
図20は、第1の実施の形態の企業評価システムの流れを説明するためのフローチャートである。
図21は、株価妥当性分析手段の流れを説明するためのフローチャートである。
図22は、第2の実施の形態の特許評価システムの構成図である。
図23は、類似性の判断方法を説明するための図である。
図24は、類似性の判断方法を説明するための図である。
図25は、類似性の判断方法を説明するための図である。
図26は、算出した類似率の利用目的の一例を示す図表である(母集団:出願・登録、調査対象:登録)。
図27は、算出した類似率の利用目的の一例を示す図表である(母集団:登録、調査対象:登録)。
図28は、算出した類似率の利用目的の一例を示す図表である(母集団:出願・登録、調査対象:出願)。
図29は、算出した類似率の利用目的の一例を示す図表である(母集団:登録、調査対象:出願)。
図30は、調査対象となる特許公報を指定する表示画面を画面を示す図である。
図31は、調査対象の公報の「出願番号」を指定し、母集団として「全出願」を指定した場合に算出された類似率の表示例を示す図である。
図32は、調査対象の公報の「出願期間」を指定し、母集団として「全出願」とその「出願期間」を指定した場合に算出された類似率の表示例を示す図である。
図33は、類似率判定結果を示す図である。
図34は、特許公報の一部の表示例を示す図である。
図35は、特許の登録所要年数毎の登録件数及び登録比率の表示例を示す図である。
図36は、特許の類似率毎の登録件数及び相対比率の表示例を示す図である。
図37は、調査対象の特許公報の類似率と登録所要年数との関係の表示例(特許分布図)を示す図である。
図38は、特許公報の件数、出願年等の項目について各層毎に平均値を算出した図表である。
図39は、類似率と登録所要年数との関係を、各年毎に見やすく整理した立体図(類似率と登録所要年数の推移図)である。
図40は、第2の実施の形態の特許評価システムの流れを説明するためのフローチャートである。
図41は、第3の実施の形態の企業評価システムの構成図である。
図42は、第3の実施の形態の企業評価システムの流れを説明するためのフローチャートである。
図43は、調査対象の技術文献件数と、算出した類似率の分布を表す図である。
図44は、調査対象の企業が出願した特許公報を、類似率が小さい順に並べた例外的公報の一覧を示す図表である。
図45は、調査対象の企業が出願した特許公報を、類似率が大きい順に並べた典型的公報の一覧を示す図表である。
図46は、S社の対自社類似率を用いた典型的公報と例外的公報の年別分布を示す図である。
図47は、自社の特許文献について算出した類似率の件数分布を示す円グラフである。
図48は、調査対象の企業の技術文献について算出した類似率の年毎の分布を示す遷移図である。
図49は、調査対象の企業の技術文献について算出した類似率の年毎の分布を示す遷移図である。
以下、実施の形態により本発明を詳細に説明する。
なお、本発明に係る類似率の算出等の詳細な説明については、図22〜図40にて詳説する。
本実施形態における企業評価システム1には、図1に示すように、企業の経営や財務や特許などの技術に関する情報を記憶するデータベース2を備え、経営や財務に関する情報や特許に関する情報から経営や財務と特許との相関を分析して企業価値を評価するための参考指標などの判断情報を作成する評価手段3を備える。
データベース2には、企業の経営や財務に関する経営財務情報を記憶した経営財務情報データベース21と、特許情報などの技術文献を記憶する特許情報データベース22とを備える。さらに、企業の基本情報を記憶する基本情報データベース23を備える。
また、評価手段3から出された各分析結果を企業価値を判断するための参考指標とし、さらに、この参考指標をもとにして、特許と経済に関する月次・年次・四半期の報告書としてまとめた特許四季報、知財四季報、特許経済統計年鑑等の知財評価報告書を提供する知財評価報告書提供手段4を備えている。この知財評価報告書提供手段4では、Webや電子メール等として電子的に提供され、さらに、出版社などにも提供される。
図2は、本発明に係る評価手段3、知財評価報告書提供手段4の機能を含む評価装置30の信号処理系ブロック図を示す図である。
同図に示すように評価装置30の情報送受信部には、公衆回線又は通信ネットワーク等の通信網364を介して他の通信機器と情報の送受信を行うための送受信手段365(キーワード取得手段、類似率取得手段、登録件数取得手段、出力手段の機能を含む)が設けられている。
また評価装置30には、利用者が入力手段370を介して入力した各種情報を読み取って後述する情報処理手段に伝達したり、情報処理手段からの指示に基づいてLED等に表示指令を出力する入力インターフェース371(キーワード取得手段の機能を備えていてもよい)と、画像や文字等の情報を表示する表示手段372と、情報処理手段の指令に基づいて表示手段372に対して表示用の画像信号を出力する表示インターフェース373(出力手段の機能を含む)とが設けられている。なお、入力手段370は、キーボードやマウス、タブレット等の入力装置を含むものである。
また、評価装置30には、記録媒体377を着脱可能に装着する記録媒体装着部378と、記録媒体377に対して各種情報を記録したり読み出したりする記録媒体インターフェース379(キーワード取得手段、類似率取得手段、登録件数取得手段、出力手段の機能を含む)とが設けられている。なお、記録媒体377は、メモリーカード等の半導体や、MO、磁気ディスク等に代表される磁気記録式、光記録式等の着脱可能な記録媒体である。
また、評価装置30には、評価装置30の全体の制御を行う情報処理手段380(評価手段3、知財評価報告書提供手段4、特許評価手段5の機能を含む)と、情報処理手段380にて実行されるプログラムや各種定数が記録されているROMや情報処理手段380が処理を実行する際の作業領域となる記録手段であるRAMとから構成されるメモリ381とが設けられている。
また、情報処理手段380は、評価手段、経済指標算出手段、特許経済予測手段、特許資産価値分析手段、株価妥当性分析手段、詳細分析手段、登録動向予測手段、類似性分析手段、視覚的多変量解析手段、視覚的サンプル図判定手段、総数取得手段、計数手段、類似率算出手段、出力手段、類似率取得手段、登録件数取得手段、算出手段、予測手段、標準偏差算出手段の諸機能を実現することが可能となっている。なお、これらの全ての処理を情報処理手段380が実行する代わりに、複数の処理装置に分担して実行するようにしても本発明の目的を達成することが可能である。
また、評価装置30には、評価装置30の処理に関する各種定数やネットワーク上の通信機器に通信接続する際の属性情報、URL(Uniform Resource Locators)、ゲートウェイ情報、DNS(Domain Name System)等の接続情報、企業の経営に関する情報、特許に関する情報等の各種情報を記録するハードディスク等の記録手段384と、記録手段384に記録されている情報を読み出したり記録手段384に対して情報を書き込む処理を行う記録手段インターフェース385(キーワード取得手段、出力手段、類似率取得手段、登録件数取得手段の機能を含む)と、時刻を刻むカレンダ時計390とが設けられている。
評価装置30内の情報処理手段380と、表示インターフェース373、メモリ381、記録手段インターフェース385、カレンダ時計390等を含む各周辺回路はバス399で接続されており、情報処理手段380にて実行される処理プログラムに基づいて各々の周辺回路を制御することが可能となっている。
図1に示したデータベース2は、記録手段384に記憶されている場合や、CD−ROM、CD−RW、DVD、MO等の記憶媒体377で提供される場合、通信網364を介して他の通信機器から取得する場合も考えられる。
また、上記の評価装置30は、パーソナルコンピュータ、ワークステーションなど様々なコンピュータを利用して実現することができる。さらに、コンピュータをネットワークで接続して機能を分散して実施するようにしても良い。
以下、特許等の技術文献に関する情報を用いた実施例について具体的に述べるが、実用新案や意匠、商標等の文献についても同様に行うことも可能である。
ここで、経営財務情報データベース21に記憶される経営財務情報210は、経営情報と財務情報を含むものである。この経営財務情報210は、図3に示すように、会社の規模(従業員数や資本金など)、などを含み、各企業の有価証券報告書から得られる企業情報(研究開発費211、株価212、総資産213、株主資本214、負債215、などの経済指標)やヒアリングによる情報などから得られるものである。この財務情報の入手は、例えば、新聞社や研究所などが提供している商用データベースを、他のサーバ等から取得して利用することができる。
さらに、基本情報データベース23に記憶される基本情報230では、図4に示すように、各種識別番号・上場区分・業種区分・社名・本店所在地・設立年月日・決算期などを管理する。さらに、各基本情報230には、図5に示すような、企業間の統合・分割などの企業のイベントを記憶し、企業の変遷がわかるものを記憶する履歴管理データ231を備える。
企業の保有する特許は、企業間の統合・分割にともなって変わってくるが、この履歴管理データを参照することで、現在、企業が保有している特許の状況を正確に把握することができる。各種識別番号では、特許の出願人としての出願人識別番号232を管理するが、企業によっては複数の出願人識別番号が割り振られている場合もある。
この基本情報230をもとにして前述の経営財務情報210から企業毎に経営や財務に関する情報を取り出すことができる。さらに、出願人識別番号232から企業毎に特許情報を取り出すことができる。
また、特許情報データベース22に記憶される特許情報220には、図6に示すように、特許情報等の技術文献が記録されている。このうち特許情報として得られる情報には、特許査定された特許公報情報(特許請求の範囲や発明の詳細な説明、要約書を含む明細書や図面又は書誌的事項など)221と、特許として登録される前に発行された公開特許公報情報222などがあり、公開特許公報は公表されたものや補正されたものを含む概念である。
実用新案の場合には、図6に示すように、実用新案として登録された実用新案公報情報223と、実用新案として登録される前に発行された公開実用新案公報情報224などがある。さらに、これらの各情報には明細書や図面も含む。また、これらの公報は、CD−ROM公報として提供されるものをデータベースとして活用することも可能である。これら公報は、国際出願されたものも含むものである。さらに、公報から得られた情報にヒアリングや特許原簿の閲覧などによって入手した権利の移転や、実施権の設定に関する情報をも記憶する。
また、図1に示すように評価手段3には、特許動向分析手段31と、登録動向分析手段32と、登録動向予測手段33と、特許経済指標算出手段34と、特許資産価値分析手段35と、特許経済予測手段36と、株価妥当性分析手段37とを備える。
特許動向分析手段31では、特許情報をもとに各企業の出願や登録の動向を分析して、市場別や出願別、企業グループ別などの任意の企業群または技術分野別に前記出願や登録を分析し、その結果を特許動向分析結果データベース39に記憶する。
また、この特許動向分析結果データベース39と特許情報データベース22と基本情報データベース23とに基づき、登録動向分析手段32で該企業の出願が登録された率(登録率)や出願から登録までに要した日数などを求め、その結果を登録動向分析結果データベース38に記憶し、これらから登録動向予測手段33で今後登録される件数を予測する。
さらに、特許経済指標算出手段34で特許と企業経営・財務との関係や特許が企業経営や財務に及ぼす影響などを分析した結果を特許経済指標算出結果記憶手段(以降、特許経済指標算出結果データベースとする)40に記憶し、この特許経済指標算出結果データベース40、各企業の経営財務情報データベース21および特許情報データベース22とから特許資産価値分析手段35で該企業の特許資産価値を分析する。
また、特許経済予測手段36では、特許経済指標算出結果データベース40に記憶されている特許と企業経営・財務との分析結果に基づいて、各企業の経営財務情報データベース21および特許情報データベース22から該企業の将来における特許資産価値または特許による収益などを予測する。
さらに、株価妥当性分析手段37では、各企業の特許資産価値分析手段35や特許経済予測手段36から得られた結果と、各企業の株価212(経営財務情報データベース21)をもとに算定される無形財産価値と、を比較することによって、株価の妥当性を評価するものである。
また、図7に示すように、特許(出願・登録)動向分析手段31には 出願の増加や減少などの動向を分析する出願動向分析手段311、登録の増加や減少などの動向を分析する登録動向分析手段312を備える。以下、各分析手段の機能を説明する
1.出願動向分析手段(311)
この分析では特許情報データベース22から取り出した各企業の特許情報220から、出願件数の増加や減少などの動向を分析する。例えば、図8に示すように、年度などの時間の経過を表すものと出願件数を取り上げ、各年毎の企業の出願件数から企業の出願動向をあらわす。また、図9に示すように、企業の出願動向をIPC、FI、FIタームなどの技術分野別に分析し、各企業の技術分野別の出願動向を分析する。
ここで、各企業の特許情報220は、基本情報230で管理されている識別番号232や、履歴管理データ231をもとに、各企業が現在保有するものを全て取り出した特許情報220である。さらに、ヒアリングや特許原簿などから得られた情報が記憶されている場合にはそれを加味する。
さらに、特許情報220全体や、市場別や業種別に分類した特許情報220を分析する。これにより、市場別や業種別の動向を分析する。例えば、全体出願件数動向・市場別出願件数動向・業種別出願件数動向を求め、さらに、各企業別の出願動向分析をもとにした、出願件数ランキング・出願件数伸び率ランキング・出願件数伸び率倍数ランキングなどがあげられる。図10に、出願ランキングの一例を示す。これにより、各企業の属する市場別や業種別の位置付けを分析することができる。
2.特許登録動向分析手段(312)
この分析では、特許情報データベース22から取り出した各企業の特許情報220を母集団として、登録件数の増加や減少など動向を分析する。例えば、図8に示すように、年度などの時間の経過を表すものと登録件数を取り上げ、各年毎の企業の登録件数から企業の登録動向をあらわす。また、企業の登録動向を技術分野別に分析し、各企業の技術分野別の登録動向を分析する。
さらに、特許情報220全体や市場別に分けた特許情報220や業種別に分けた特許情報220から特許の登録の増加や減少などの動向を分析する。これにより、市場別や業種別の動向を分析する。さらに、各企業で技術分野別に登録動向を分析する。例えば、全体登録件数動向・市場別登録件数動向・業種別登録件数動向などを求め、さらに、各企業別の特許登録動向分析をもとにした、登録件数ランキング・登録件数伸び率ランキング・登録件数伸び率倍数ランキングなどがあげられる。これにより、各企業の属する市場別や業種別の位置付けを分析することができる。
登録動向分析手段32では、企業毎の全出願の特許情報220(全出願の特許情報とは、審査請求されたか未請求であるかにかかわらず特許出願されて公開された公報全体をいう。)を対象として、そのうち登録された特許件数の割合を登録率として動向を分析する機能を備える。例えば、図11に示すように、登録率と出願日からの時間の経過をあらわすと、登録率は出願日から時間がたつに従って上がっていくが、ある程度時間が経過すると登録率はあまり変化しなくなる。
また、各企業の技術分野別に登録率の動向を分析することも可能である。例えば、全体平均登録率動向、市場別平均登録率動向、業種別平均登録率動向と、各企業別の登録率動向分析をもとにした、登録率ランキング、登録所用期間ランキングなどがあげられる。
登録動向予測手段33では、特許情報データベース22から取り出した特許情報220から、各企業の全出願特許件数と出願毎の登録率や出願から登録までに必要とした日数などを取りだし、今後どの位出願特許がどの位の割合で、且つどのくらいの日数で登録(権利化)されるかを予測する機能を備える。
例えば、登録率についてはA社の出願年度yyの出願件数N(yy)が図12に示すように変化しているものとする。また、出願からの年数をycとすると、A社がyy年度に出願した出願特許の登録率f(yc)は、図11に示すよう推移するものと考えられる。この推移を外挿することにより、ある年度ydでのA社の予想登録(特許取得)率Fyy(yd)を求めることができる。このFyy(yd)を用いて、ある年度ydまでに登録されていると予測される予測登録件数X(yd)は、
として予測することができる。
登録率Fyy(yd)は、図11に示すように、出願からの年数ycで登録率が出願からの年数に応じて徐々に増えて10年目位を境に登録率は変化しなくなる場合が多いが、法律の改正や企業の方針によって、登録率は出願からの年数のみではなく出願年度によって変化する場合もある。以上、登録件数を年度毎に算出する場合について説明したが、月毎や日付毎に算出するようにしてもよい。
次に出願から登録までに必要な期間については、図13に示すように、登録年度毎に必要とした期間と分散(縦のバーが分散を示す。)などを求めることにより、予測が可能となる。また、図14に、各出願年毎に、集計時点における登録までに必要とした期間の平均推移(縦のバーは分散を示す。)を示す。登録件数と同様に、出願から登録までに必要な期間についても月毎や日付毎に算出するようにしてもよい。
特許経済指標算出手段34では、クラスター分析や相関分析や多変量解析などの様々なデータマイニングの手法を使って、特許情報(実用新案を含む)220にした各企業の出願件数、登録件数、登録率などと、該当する企業の経営財務情報210をもとにした経済指標とで相関を分析し、特許情報220と経済指標との相関を表す特許経済指標を特許経済指標算出結果データベース40に記憶する。
ここでは、経済指標とは売上高・売上利益・製造販売利益・営業利益・経常利益・利益・製従業員1人当製造販売利益などの各企業の財務状態の目安となるものである。
そこで、特許経済指標には、例えば、
・累計登録件数と業績(売上高・売上利益・営業利益)との関係を分析し登録件数は企業の業績との間にどのような相関があるかを把握するもの。
・累計登録件数と株主資本時価総額比率(PBR:Price Book Value Raito)との関係を分析し、登録件数は企業の株価との間にどのような相関があるかを把握するもの。
・登録件数の伸び率と株主資本時価総額倍率伸び率との関係を分析し、登録件数の増大は株価の伸び(特に無形資産評価の伸び)との間にどのような相関があるかを把握するもの。
がある。これらにより、特許の有・無が企業の収益に及ぼす影響を分析するものである。
さらに、この企業毎の分析を、市場別・業種別に分けてどのような関係があるかを把握することができるものでもよい。例えば、
・従業員一人当たりの出願数、従業員一人当たりの登録数
・出願1件当たりの研究開発費
を企業毎に求め、さらに、市場別や業種別の平均を求めることで各企業の研究開発費211の動向と相対的な位置付けを分析し、さらに、市場別や分野別に特許と経済指標の相関を分析した相関係数を特許経済指標とする。
分野毎に特許出願件数と経済指標との相関係数を求めた例を図15の図表に示す。
また、分野毎に特許登録件数と経済指標との相関係数を求めた例を図16の図表に示す。
特許資産価値分析手段35では、特許経済指標算出手段34の結果(特許経済指標算出結果データベース40)と、各企業の経営財務情報210および特許情報220と、登録動向分析手段32の結果(登録動向分析結果データベース38)とから、該企業の特許資産価値350などを分析する。
特許の出願件数と非常に高い相関を有する経営財務情報210のひとつに研究開発費211が挙げられるが、現在の会計基準では、これを全て費用に計上している(わが国の場合、2000年3月期以降の決算から、費用計上が義務付けられている。)。
これは、研究開発に係わる支出(研究開発費211)を全て当該年度の費用として処理することを意味しているが、研究開発によって得られた技術的成果は、当該年度の業績ではなく将来の業績に寄与する可能性が大きく、この意味において研究開発費211は資産としての性質を有するものである。また、研究開発の過程において特許出願されることが多い。このことから、研究開発費211は特許資産を予測するベースになるものと考えることができる。
そこで、図17に示すように、経営財務情報21から各々の企業の各年度における研究開発費211と、特許情報22から企業別・業種別の特許出願情報221と、登録動向分析手段結果データベース38から該当する企業の出願が登録された率や出願から登録までに要した日数などを取り出し、さらに、個別の特許を分析して、将来収益に貢献する可能性のある特許資産価値350として計上可能な金額を算定する。
仮に出願件数も研究開発費211も同程度の企業が存在したとしても、登録率が大きく異なる場合や、特許の内容によっても、研究開発費211から把握できる特許資産価値350としては大きく異なる。そこで、研究開発費211や特許出願費用や特許の維持費用としての年金などの出願に係わる費用をもとに、特許資産の原価を算出する。
そこで、研究開発費211や特許出願費用や特許の維持費用としての年金などの合計を出願件数で割ったものを特許1件当たりの特許の原価としてみなした特許原価費用を求める。
また、特許資産価値350は資産の一種であるので、現在の価値を把握するためには特許原価費用を減価償却して算出するのが適切である。そこで、個別特許の特許価値を評価するための特許評価指標を用いて、それに応じた減価償却率を個別または群に分けて設定する。これを考慮して特許原価費用から現在残存している現特許資産単価を算出し、全て現特許資産単価の合計を求めることで特許資産価値350の精度を高くすることが可能となる。この特許評価指数は、個別または群に分けて特許評価入力手段351から適切な数値を入力する。
特許経済予測手段36では、特許と経済指標との相関を表す特許経済指標算出手段34の結果(特許経済指標算出結果データベース40)である特許経済指標と、登録動向予測手段33で予測された登録率や登録件数と、特許資産価値分析手段35で算出する特許資産価値350を資産とから、企業の将来の株価212などの経済指標を予測する機能を備える。
具体的にあげると、特許経済指標算出手段34では、売上高・売上利益・製造販売利益・営業利益・経常利益・利益・製従業員1人当製造販売利益など経済指標と特許出願件数や特許登録件数との相関係数を、図15または図16に示すように求める。これに、登録動向予測手段33で予測される、出願特許の登録率や、その登録率をもとに予測した予測登録件数を加味すれば、将来、売上高・売上利益・製造販売利益・営業利益・経常利益・利益・製従業員1人当製造販売利益など経済指標がどのように変化していくものかを予測することができる。
また、株価妥当性分析手段37では、特許資産価値分析手段35で分析した結果から、該当する企業の株価212(株式時価総額216)などによって算出される市場における企業価値評価が実態と乖離している可能性が大きいものを判別する機能を備える。さらに、株価妥当性分析手段37には、この無形資産の価値と株式時価総額216との関係から妥当性を判断する詳細分析手段を備えている。
ここで、貸借対照表をもとにして無形資産について次のように考察した。図18に示すように、矢印A1の部分は従来の簿価による貸借対照表で、大雑把に資産91(213)と負債92(215)と株主資本93(214)で構成される。
ここで、無形資産を資産の一部として捕らえると、矢印Bの株式時価総額(216)といわれるものは、株主資本93と無形資産94と市場要因による評価95とから構成されると考えられる。また、無形資産94には、特許などの工業所有権の価値である特許資産価値350、ブランド価値等特許以外の無形資産941等が含まれている。実際の企業の企業価値は、矢印Cの指す資産91と無形資産94と市場要因による評価95とも考えられる。
完全な時価会計が適用された場合について考える。図19に示すように、矢印A2は完全な時価会計が適用された場合の簿価に対応するもので、この場合、会計上認識される資産の時価評価96を資産91(213)に入れる。この時価評価96と資産91(213)が負債92(215)と株主資本93(214)に対応する。これに基づいて、図18の場合と同様に、株式時価総額215(B)や企業の企業価値(C)との関係を考える。
そこで、企業の市場における企業価値評価によって算定される無形資産価値は、完全な時価会計が適用されている場合(国際会計基準では時価会計が適用されており、わが国の会計基準もこれに添った規則に改正される方向にある。)、株式時価総額−株主資本によって求めることができる。
この特許資産価値350は、前述の特許資産価値分析手段35で求めたものである。特許資産価値分析手段35では、特許出願に係わる技術的成果などを得るために企業が費やした研究開発費211や特許の出願費用・出願から登録までにかかる費用・維持費用等にもとづき、個別企業の特許出願または登録1件当たりの研究開発費211等を分析し、例えば、同業他社の値や同業種における平均値との比較を用いて、特許のいわば取得するための原価の残存価値(減価償却したもの)から現在の特許資産価値350を算定する。
この際、登録動向分析手段結果データベース38が有する個別企業の出願が登録された率や出願から登録までに要した日数などを用いて、個別企業の特許出願および登録に係わる傾向や実績等を勘案して特許資産価値350を求めるのでかなり厳密に評価される。
しかしながら、図18や図19を用いて説明したように、株式時価総額Bが、特許資産価値350と株主資本93とを加えた額を下回る場合には、市場は該当する企業の無形資産94を特許資産価値350以下しか評価していないと言うことになる(ブランドやノウハウおよび組織資産などの価値は0以下とみなされていることになる。)。そこで、株価の妥当性を検証するためにより詳細分析を行う必要があると判断することができる。
詳細分析手段では、市場が特許資産価値分析手段35で算出された特許資産価値350以下の評価しか与えられていない企業の株価の妥当性を検証するためには、まず第一に、開示された株主資本の額に問題(例えば該企業に簿外債務や不良資産等が存在している場合、実際の株主資本はその分だけ減少する)があるか否かの調査を実施し、これらの問題による減額しても説明がつかない場合には、不整合と判断する。
不整合と判断した場合には、該企業の特許資産の内容のより詳細な定性的分析を実施し、特許資産価値分析手段35で算出された特許資産価値350の価値に十分な客観性があるか否かを検証する。
知財評価報告書手段4では、特許動向分析結果データベース39と特許経済指標算出結果データベース40に登録動向分析手段32および登録動向予測手段33、特許資産価値分析手段35や特許経済予測手段36、株価妥当性分析手段37、企業別および業種別などの特許と経済指標の動向に関する報告書を月次、年次、四半期にまとめる機能を備える。
次に、第1の実施の形態の企業評価システム1の流れを図20のフローチャートにもとづいて説明する。
まず、特許動向分析手段31で、特許情報データベース22に記憶される特許情報220を取り出して、企業毎に各年度の出願件数(出願動向分析手段311)や登録件数(登録動向分析手段312)およびその動向、さらに市場別、業種別、企業グループ別などの任意の企業群別または技術分野別の出願、登録の動向などが分析される。(S100)
これをもとに登録動向分析手段32では、該企業の出願が登録された率(登録率)や出願から登録までに要した日数などを分析する(S101)。さらにこれらをもとに、登録動向予測手段33では、該企業の各年度に登録されると予測される登録件数を算出する(S102)。
特許経済指標算出手段34では、特許動向分析手段31で分析した各企業の出願件数や登録件数などとその動向を特許動向分析結果データベース39から取り出し、経営財務情報データベース21や特許情報データベース22から該当する企業の経営財務情報210、特許情報220を取り出して、様々なデータマイニング手段から特許情報と経済指標や財務指標との相関などを分析する(S103)。
特許資産価値分析手段35では、特許経済指標算出手段34で分析された各企業の経営財務情報210と特許情報220に基づく出願や登録動向との相関などを特許経済指標算出結果データベース40から取り出し、経営財務情報データベース21や特許情報データベース22から該当する企業の経営財務情報210、特許情報220を取り出し、さらに登録動向分析手段32で分析された登録率や登録所要日数などのデータを用いて該企業の特許資産価値350を分析する。(S104)。
また、株価妥当性分析手段37では、特許資産価値分析手段35によって算出された特許資産価値と株価によって定まる無形資産価値(株式時価総額−株主資本)を比較することによって、株価の妥当性を分析する(S105)。
次に、特許経済予測手段36では、特許経済指標算出手段34で分析された各企業の経営財務情報210と特許情報220に基づく出願や登録動向との相関などを特許経済指標算出結果データベース40から取り出し、登録動向予測手段33で予測される特許件数と、特許資産価値分析手段35で分析された特許資産価値などをもとに、特許経済予測手段36で各企業が保有すると予測される特許件数などから、将来における無形資産評価額などを予測する。(S106)。
さらに、知財評価報告書提供手段4では特許と経済に関する月次・年次・四半期などの報告書である知財評価報告書を、特許動向分析結果データベース39と特許経済指標算出結果データベース40に登録動向分析手段32および登録動向予測手段33、特許資産価値分析手段35や特許経済予測手段36、株価妥当性分析手段37から得られた結果を加味して作成する。これらの情報をWebや電子メール等として電子的に提供し、さらに、出版社などにも提供する(S107)。
次に、株価妥当性分析手段37の流れについて、図18(あるいは、図19)の貸借対照表と無形資産との関係を表す図と、図21のフローチャートを用いて詳細に説明する。
そこで、例えば、特許資産価値分析手段35で例示した方法で算出される特許資産価値350と、該企業の株式時価総額から株主資本を控除した金額から求めた無形資産評価額95を比較する(S120)。株式時価総額と特許資産価値350の関係から、詳細な分析が必要か判断する(S121)。
例えば、特許資産価値分析手段35で算出される特許資産価値350が10億円の企業が存在すると仮定し、該当する企業の株式時価総額B(216)から株主資本93(214)を控除した金額(無形資産評価額)が20億円であった場合、特許資産価値350以外の無形資産評価額が10億円である(その評価が妥当かどうかは別途検証が必要である。)と考えられる。
しかし、無形資産評価額が10億円以下である場合、市場は特許資産価値350を生み出すために該企業が費やした原価に対して減価償却した金額(つまり、研究開発費211の一部を資産と見做し減価償却を行った結果算出された特許資産価値350)以下の無形資産価値しか評価していないことになり、株価の妥当性を検証するためにより詳細な分析を行う必要があると判断できる。
そこで、詳細な分析が必要な場合には、詳細手段分析で、該企業の特許資産の内容のより詳細な定性的分析を実施し、特許資産価値分析手段35で算出された特許資産価値350に十分な客観性があるか否かを検証する(S122)。
以上、詳細に説明したように、本実施の形態では特許資産価値を分析し、株価によって定まる無形資産価値(株式時価総額−株主資本)と比較することによって、株価が妥当であるかなどを検証することができる。
次に第2の実施の形態では特許評価システム11について説明する。第1の実施の形態と同一のものについては同一符号を振って詳細な説明を省略する。また、本実施の形態のシステムも、第1の実施の形態で説明したものと同様にコンピュータ上で動作するものであるので、詳細な説明は省略する。
特許評価システム11(企業評価システム1に含まれるものであってもよい)には、図22に示すように、特許や実用新案などの出願された公報などから得られる特許情報220(技術文献であってもよい)を記憶する特許情報データベース22と、特定の公報とそれ以外に抽出した任意の公報との比較から前記特定の公報の新規性を評価する特許評価手段5を備える。さらに、企業の基本情報230を記憶する基本情報データベース23を備える。
特許評価手段5(情報処理手段380)には、企業別に特許情報を分け、その中で特定の出願を選択し、それ以外に抽出した任意の特許情報220から母集団(例えば、月単位、年単位など)を取り出して類似性などから特許価値を評価するための参考指標などを求める機能を備える。
また、特許価値の判定する方法として、母集団となる特許情報220と調査対象の特許情報220との間で発明を特徴付ける情報を用いて発明の類似性などを算出する類似性判定手段51(情報処理手段380)と、母集団全体の特許情報220において、調査対象の特許情報220の相対位置または分布状況を特徴付ける情報を用いて視覚的に表現する視覚的判定手段52(情報処理手段380)を備える。これらの判定方法によって求めた発明の類似性や発明の分布状況をもとに、特許価値を評価するための特許評価指標を求める。
以下に、この特許価値の判定手法について説明する。特許出願や特許発明の価値は、その発明に新規性や進歩性がどれだけあるかが問われる。また、企業におけるその特許出願又は特許発明の位置づけは、従来の技術とどれだけ共通点があるかや、違いがあるかによって判断されるとも言える。そこで本発明では、特許出願の価値や位置づけを、調査対象の特許情報中に含まれる所定のキーワードについて注目し、その所定のキーワードを含む特許情報が特許情報の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を算出して、従来の特許出願や特許発明との類似性や、従来の特許出願や特許発明との相対位置として表現する。
なお、技術分野や発明の類似性を判断する所定のキーワードは、予め複数のキーワードを辞書又はシソーラスとして登録しておくとよい。また、キーワード辞書には、同義語同士を関連付けて記録してもよい。たとえば、同義語辞書には、表現が違うだけで同一の意味を表す単語同士を関連付ける。例えば「カテゴリー」、「カテゴリィ」、及び「カテゴリ」などは同義語であるとともに、語尾の「ー」や「ィ」については自動で削除又は変換して同義語と判断することが可能である。
また、同義語として、「電子計算機」、「パソコン」、「パーソナルコンピュータ」、「PC」、「処理装置」、「CPU」、「ワークステーション」、「WS」などの関連付けを行うようにしてもよい。この場合には、英和辞書や現代用語の辞典、類似語辞典、かな漢字変換辞書などを参照して、各キーワードを関連付ける処理を実施してもよい。
例えばキーワードは以下の方法によって抽出する。
1.技術文献内の全文、あるいは、特許情報の「特許請求の範囲」、「発明の詳細な説明」、「図面の簡単な説明」、「図面」、「要約」等の一部からキーワードの辞書に基づいて所定のキーワードを検索する。
2.調査対象の技術文献において、文章の分かち書きを行ってキーワードを抽出する。
3.調査対象の技術文献において、文書の最初から所定の文字列を切り出して、この切り出した文字列から所定の「助詞」、「動詞の語尾」、「接続詞」、「感嘆詞」など発明を特定する用語として不要な単語を削除する処理を行って、キーワードを抽出する。
等の方法が考えられる。キーワードの抽出処理は、技術用語が有効に切り出せるように手順を組み立てる必要がある。
母集団と調査対象の出願の類似性や相対位置を判断する際には、母集団と調査対象両方に付与されている特許分類、FIターム、Fターム等の技術分野を表すコードや、発明を特徴付けるキーワード等の情報を用いるようにしてもよい。例えばある特定の特許出願に係る発明が、母集団の中で新たな分野の発明であるか否かの判断を行なう場合について考える。その母集団に含まれる全ての公報と、調査対象となる特許情報とを所定の条件をもって比較して、その調査対象の発明が母集団に対してどの程度新しい分野の発明であるかの判断を行うことが可能になる。以下に、キーワードを判断の条件として用いた場合の実施例について述べる。
類似性判定手段51(情報処理手段380)では、調査対象の出願又は特許発明等に対して、母集団を企業別、業種別、分野別、時期別等で選択する。そして、特徴と思われるキーワード等や分類に関する情報で類似性を分析する。ここでは、所定のキーワードを用いて類似率を算出して、類似性を判断する場合について説明する。技術文献の中から簡単に得られる数値としては、
1.調査対象の公報(技術文献)中に、所定のキーワードがそれぞれ何個存在するか。
2.調査対象の公報(技術文献)に存在する所定のキーワードを含む特許公報(技術文献)が、母集団中に何件存在するか。
3.上記所定のキーワードを含む特許公報(技術文献)の件数と、母集団に含まれる全特許公報件数(技術文献)の割合に基づいて算出した類似率。
4.キーワードの重要度や出現頻度を考慮して、母集団中において所定のキーワードを含む特許公報(技術文献)の件数等に対して適当な重みをつけて類似率を算出したもの。
等が考えられる。また上述のように、異なる調査対象や異なる母集団との比較を行うためには、規格化因子N(調査対象となる公報に含まれるキーワードの種類の数)、Pall(母集団中の特許公報の総件数)やKall(母集団に含まれるキーワードの総数)等といったものが必要となる。
ここで類似率とは、調査対象となる個々の特許公報(技術文献を含む)の母集団における類似関係を簡便に判定するために、新たに定義する指標である。具体的には、調査対象となる個々の特許公報(技術文献)に含まれるキーワードが、母集団中の全特許公報(技術文献)のうち、いくつの特許公報(技術文献)に含まれるかという割合を、例えば百分率として算出したものである。
したがって、類似率が高いほど(類似率が大きな値を示すほど)調査対象の発明に類似又は関連する発明の特許公報(技術文献)が多数存在していることを意味している。また、類似率が低いほど(類似率が小さな値を示すほど)調査対象の発明に類似又は関連する発明の特許公報(技術文献)が少ないことを示している。
このため、類似率が低いほど、概ね新規性や進歩性がある発明である可能性が高いと考えることができる。無論、実際の評価にあたっては定性的な分析が不可欠であるが、膨大な特許公報等の技術文献を一次スクリーニングする目的で使用するには、たいへん有効な手段となる。本発明では、類似率を自動で算出することによって、統計対象の企業が出願した全ての特許公報等の技術文献や、関連する業界全体の企業が出願した全ての特許公報等の技術文献を母集団として、調査対象となる個々の特許公報等の技術文献について類似率を算出することが可能となる。
規格化因子を考慮にいれた類似率の算出例として、以下のような方法が考えられる。
図23は、特許公報の母集団100(件数Pall)と、調査対象となる特許公報101に含まれるキーワードK1〜KNとの関係を示す図である。同図に示すように、母集団の特許公報の総件数(Pall件)の中にはキーワードK1を含む特許公報(件数P(K1))と、キーワードK2を含む特許公報(件数P(K2))…が含まれているとする。
類似率は、調査対象の特許公報101と母集団100中の各特許公報に含まれるキーワードの出現率を演算して求める。また類似性は、母集団の特許情報220中の特許情報に含まれる「要約」や「特許請求の範囲」、又は「発明の詳細な説明」等に記載されている文章の中から所定のキーワードを検索して判断する。なお、上記の例では、特許公報における類似率について説明しているが、本発明は特許公報に限定されるものではなく、技術文献一般について類似率を算出するようにしても本発明の目的を達成することが可能である。
図23に示すように、調査対象となる特許公報に含まれるi番目のキーワードをキーワードKiとする。調査対象となる特許公報101が、キーワードがキーワードK1、キーワードK2、…、キーワードKi…、キーワードKNを含んでいるときに、キーワードKiについての類似率Sim(Ki)は、
Ki :調査対象に含まれるi番目のキーワード(i=1〜N)
P(Ki):キーワードKiが含まれる母集団中の特許公報の数量
Pall :母集団中の特許公報の総件数
で求めることが可能である。
キーワード取得手段(通信手段365、入力インターフェース371、記録媒体インターフェース379、記録手段インターフェース385等)は、調査対象の技術文献中に含まれる所定のキーワードを取得することが可能となっている。また、計数手段(情報処理手段380)は、技術文献を記憶するデータベースの母集団の中から前記所定のキーワードが含まれる技術文献の数量を計数することが可能となっている。また、総数取得手段(情報処理手段380)は、母集団中の技術文献の総数を取得することが可能となっている。
また、類似率算出手段(情報処理手段380)は、前記計数した所定のキーワードが含まれる技術文献の数量と、前記取得した母集団中の技術文献の総数との比率を演算して類似率を算出することが可能となっている。また、出力手段(送受信手段365、記録媒体インターフェース379、記録手段インターフェース385、表示インターフェース373、情報処理手段380等)は、前記算出した類似率を表示手段372、記録手段384、又は送信手段(送受信手段365)に出力することが可能となっている。
次の式3に、キーワードKiについての類似率Sim(Ki)の平均を算出する式を示す。
N :調査対象の特許公報に含まれるキーワードの種類の数
Ki :調査対象に含まれるi番目のキーワード(i=1〜N)
P(Ki):キーワードKiが含まれる母集団中の特許公報の数量
Pall :母集団中の特許公報の総件数
で求めることが可能である。
式3に示すように、類似率算出手段(情報処理手段380)は、複数のキーワード毎に比率を演算し、該算出した複数のキーワード毎の比率の平均を演算して類似率Simを算出することが可能となっている。
例えば、調査対象の特許公報に含まれるキーワードの種類として、K1=「画像」、K2=「記録」、K3=「携帯電話」、K4=「送信」のN=4種類を指定した場合であって、K1〜K4のそれぞれそのキーワードが含まれる特許公報の数量が、それぞれ母集団Pall=30中にP(K1)=15、P(K2)=7、P(K3)=3、P(K4)=2であったとすると、Sim=22.5と算出することができる。
この類似率(Sim)が大きな値である場合には、母集団中に存在する特許公報と、調査対象の特許公報とに共通のキーワードが多く存在する可能性が高いということであり、発明の属する技術分野が近似している可能性が高いことを示している。また、類似率が大きいということは、対象の特許公報と近似する技術に関する特許出願が多く存在するということであり、また、既に製品化されて安定した事業を継続して実施している技術分野の発明に係る特許公報である可能性が高いと判断することができる。
また、類似率(Sim)が小さい値であるほど、母集団中に存在する特許公報と、調査対象の特許公報とに共通のキーワードが少なく、発明の属する技術分野が異なる可能性が高いことを示している。また、類似率が小さいということは、対象の特許公報と近似する技術に関する特許出願が少ないということであり、従来には少ない新たな技術分野の発明に係る特許公報である可能性が高いと判断することができる。
以下に、類似率の他の算出例を示す。
N :調査対象の特許公報に含まれるキーワードの種類の数
Ki :調査対象に含まれるi番目のキーワード(i=1〜N)
α(Ki):各キーワードに適当な重みが付けられた重み付け係数(通常α(Ki)=1)
P(Ki):キーワードKiが含まれる母集団中の特許公報の数量
Pall :母集団中の特許公報の総件数
上記の式4に示すように類似率算出手段(情報処理手段380)は、所定のキーワードについてその所定のキーワードを含む特許情報が特許情報の母集団中に存在する比率を算出し、この算出した比率に対してキーワード固有の重み付け計数を乗算して類似率を算出することが可能となっている。
上記の式4は、前述の式3に対して、特定のキーワードに対して所定の重み付け係数α(Ki)を用いて類似率を算出するものである。この係数α(Ki)は、通常「1」の値を入れるが、例えば設定したキーワードが「記録」のようにありふれたキーワードであるために、特許公報に記載された発明を特徴付ける意味合いが少ないキーワードであると思われる場合であって、利用者が類似率が小さい値について注目したい場合には、係数α(Ki)として大きな値を設定するとよい。また逆に、利用者が類似率が大きい値について注目したい場合には、ありふれたキーワードの係数α(Ki)として小さな値を設定するとよい。
上記の式4を用いることによって、キーワードの個々について独自の重み付けを付けることが可能となる。このキーワードと重み付け係数との関係は、予め特許公報に含まれるそのキーワードの数量や、技術文書一般に含まれるそのキーワードの数量、重要性、適切さ等を調査して、そのキーワードの出現頻度に基づいて、予めキーワードと関連付けて設定するものであってもよい。
このようにしてキーワードに重み付けを行うことによって、適切な技術用語が強調されて類似率に反映される。またキーワードに重み付けを行うことによって、ありふれた用語は、注目する類似率には影響されないこととなり、類似率の意味付けを適切に補正することが可能となる。技術の進歩によって特定のキーワードの使用頻度も変化する上に、キーワード自体の用語の意味が時代とともに変化することも多々あるので、そのキーワードによっては重み付け係数のメンテナンスを随時行う必要がある。
以下に、類似率の他の算出例を示す。
N :調査対象の特許公報に含まれるキーワードの種類の数
Ki :調査対象に含まれるi番目のキーワード(i=1〜N)
α :各キーワードに適当な重みが付けられた重み付け係数(通常α=1)
P(Ki):キーワードKiが含まれる母集団中の特許公報の数量
Pall :母集団中の特許公報の総件数
上記の式5に示すように類似率算出手段(情報処理手段380)は、所定のキーワードについてその所定のキーワードを含む特許情報が特許情報の母集団中に存在する比率を算出し、この算出した比率に対してキーワード固有の重み付け計数を巾乗して類似率を算出することが可能となっている。
上記の式5は、前述の式3に対して、特定のキーワードに対して所定の重み付け係数αを用いて類似率を算出するものである。この式5では、類似率の計算を行う際に、多くの類似率が極端に1に近くなったり、又は0に近くなってしまい、類似率に差が出てこない場合に、適宜αを設定して類似率を算出する際に用いる数式である。特に母集団の特許情報の数量が数万件、あるいは数千万件もあるような場合において有効な手法である。
また、式5の中の小括弧に付けられたαと、大括弧に付けられた1/αとで単位(ディメンジョン)を整合させたい場合(式5では無次元化させたい場合)にも有効な手法となる。したがって、単位を整合することが不要な場合には、一方のαを省いた式としてもよい。
図24は、図23にて示した特許公報の母集団100(件数Pall)と、調査対象となる特許公報101に含まれるキーワードK1〜KNとの関係に加えて、母集団中の特許公報の出願番号とその出願番号の各公報に含まれるキーワードの種類との関係を表した図である。同図に示すように、母集団の特許公報の総件数(Pall件)の中には、特許公報の出願番号毎にそれぞれのキーワードが含まれている。
図25は、図24にて示した調査対象となる特許公報101が、複数存在する場合を示す図である。調査対象の特許公報101は、母集団全体の特許公報としてもよいし、母集団の中の一部の特許公報であってもよい。また、母集団以外の特許公報であってもよい。
図26〜図29に、類似率の利用目的の一例を示す。類似率の利用目的に応じて、調査対象の技術文献を自社の技術文献(自社特許)とするか、又は他社の技術文献(他社特許)とするかの組み合わせが考えられる。また、類似率の利用目的に応じて、母集団の技術文献を自社の技術文献(自社特許)とするか、他社の技術文献(他社特許)とするか、又は業界全体の技術文献(業界全体の特許)とするかの組み合わせが考えられる。
以下の図26〜図29の各図に示すように類似率は、特許出願等の技術文献の母集団中における、調査対象の特許出願等の技術文献の類似性又は関連性を判断するものであるため、母集団を自社の特許出願、他社の特許出願又は業界全体とする場合と、調査対象の特許出願を自社の特許出願又は他社の特許出願とする場合の組み合わせが考えられる。そして同図に示すように、それぞれの組み合わせにおいて、類似率の利用目的が異なる場合がある。
図26は、母集団を自社特許、他社特許、業界全体の出願及び登録を含む特許公報とし、調査対象を登録された自社特許及び他社特許の特許公報とした各場合における類似率の利用目的を示す図表である。
同図に示すように、母集団を出願及び登録を含む自社特許の特許公報とし、調査対象を登録された自社特許の特許公報とした場合における類似率の利用目的は、自社の調査対象の特許について自社内での位置づけを知る必要がある場合等である。この場合に、類似率が小さいと新規なテーマ、大きいと従来からのテーマであると考えられる。また、各年度ごとに分布を重ねて評価することによって、自社の製品開発が発展しているか安定しているかの傾向を知ることができる。
また、同図に示すように、母集団を出願及び登録を含む他社特許の特許公報とし、調査対象を登録された自社特許の特許公報とした場合における類似率の利用目的は、自社の調査対象の特許について、他社の開発傾向、製品企画などと比較する必要がある場合等である。この場合に、類似率が小さいと他社の傾向と違ったテーマ、類似率が大きいと他社の傾向と同様なテーマであると考えられる。また、各年度ごとに分布を重ねて評価することによって、自社の製品開発が発展しているか安定しているかの傾向を知ることができる。
また、同図に示すように、母集団を出願及び登録を含む業界全体の特許公報とし、調査対象を登録された自社特許の特許公報とした場合における類似率の利用目的は、自社の調査対象の特許が、業界全体から見て製品開発に特徴があるか否かの判断等に用いる場合である。この場合に、類似率が小さいと業界の傾向と違ったテーマであると考えられる。また、各度ごとに分布を重ねて評価することによって、自社の製品開発が発展しているか安定しているかの傾向を知ることができる。
また、同図に示すように、母集団を出願及び登録を含む自社特許の特許公報とし、調査対象を登録された他社特許の特許公報とした場合における類似率の利用目的は、調査対象の特許について、自社の開発傾向、製品企画などと比較する場合等に用いる場合である。この場合に、類似率が小さいと自社の傾向と違ったテーマ、類似率が大きいと自社の傾向と同様なテーマであると考えられる。また、各年度ごとに分布を重ねて評価することによって、調査対象企業の製品開発が発展しているか安定しているかの傾向を知ることができる。
また、同図に示すように、母集団を出願及び登録を含む他社特許の特許公報とし、調査対象を登録された他社特許の特許公報とした場合における類似率の利用目的は、調査対象の特許公報について他社内での位置づけを知る必要がある場合等である。この場合に、類似率が小さいと新規なテーマ、大きいと従来からのテーマであると考えられる。また、各年度ごとに分布を重ねて評価することによって、調査対象企業の製品開発が発展しているか安定しているかの傾向を知ることができる。
また、同図に示すように、母集団を出願及び登録を含む業界全体の特許公報とし、調査対象を登録された他社特許の特許公報とした場合における類似率の利用目的は、調査対象の特許が、業界全体から見て製品開発に特徴があるか否かの判断等に用いる場合である。この場合、類似率が小さいと業界の傾向と違ったテーマであると考えられる。また、各年度ごとに分布を重ねて評価することによって、調査対象企業の製品開発が発展しているか安定しているかの傾向を知ることができる。
図27は、母集団を登録された自社特許、他社特許、業界全体の特許公報とし、調査対象を登録された自社特許及び他社特許の特許公報とした各場合における類似率の利用目的を示す図表である。
同図に示すように、母集団を登録された自社特許の特許公報とし、調査対象を登録された自社特許の特許公報とした場合における類似率の利用目的は、自社の調査対象の特許について自社内での位置づけを調査する必要がある場合等である。この場合に、類似率が小さいと新規なテーマ、大きいと従来からのテーマであると考えられる。また、各年度ごとに分布を重ねて評価することによって、自社の製品開発が発展しているか安定しているかの傾向を知ることができる。
また、同図に示すように、母集団を登録された他社特許の特許公報とし、調査対象を登録された自社特許の特許公報とした場合における類似率の利用目的は、自社の調査対象の特許と、他社の企業理念、製品傾向などとを比較する必要がある場合等である。この場合に、類似率が小さいと他社の傾向と違ったテーマ、類似率が大きいと他社の傾向と同様なテーマであると考えられる。また、各年度ごとに分布を重ねて評価することによって、自社の製品開発が発展しているか安定しているかの傾向を知ることができる。
また、同図に示すように、母集団を登録された業界全体の特許公報とし、調査対象を登録された自社特許の特許公報とした場合における類似率の利用目的は、自社の調査対象の特許が、業界全体から見て製品開発に特徴があるか否かの判断等に用いる場合である。この場合に、類似率が小さいと業界の傾向と違ったテーマであると考えられる。また、各年度ごとに分布を重ねて評価することによって、自社の製品開発が発展しているか安定しているかの傾向を知ることができる。
また、同図に示すように、母集団を登録された自社特許の特許公報とし、調査対象を登録された他社特許の特許公報とした場合における類似率の利用目的は、調査対象の特許と、自社の企業理念、製品傾向などと比較する必要がある場合等である。この場合に、類似率が小さいと自社の傾向と違ったテーマ、類似率が大きいと自社の傾向と同様なテーマであると考えられる。また、各年度ごとに分布を重ねて評価することによって、調査対象企業の製品開発が発展しているか安定しているかの傾向を知ることができる。
また、同図に示すように、母集団を登録された他社特許の特許公報とし、調査対象を登録された他社特許の特許公報とした場合における類似率の利用目的は、調査対象の特許について他社内での位置づけを知る必要がある場合等である。この場合に、類似率が小さいと新規なテーマ、大きいと従来からのテーマであると考えられる。また、各年度ごとに分布を重ねて評価することによって、調査対象企業の製品開発が発展しているか安定しているかの傾向を知ることができる。
また、同図に示すように、母集団を登録された業界全体の特許公報とし、調査対象を登録された他社特許の特許公報とした場合における類似率の利用目的は、調査対象の特許が、業界全体から見て製品開発に特徴があるか否かの判断等を行う場合である。この場合に、類似率が小さいと業界の傾向と違ったテーマであると考えられる。また、各年度ごとに分布を重ねて評価することによって、調査対象企業の製品開発が発展しているか安定しているかの傾向を知ることができる。
図28は、母集団を自社特許、他社特許、業界全体の出願及び登録を含む特許公報とし、調査対象を出願された自社特許及び他社特許の特許公報とした各場合における類似率の利用目的を示す図表である。
同図に示すように、母集団を自社特許の出願及び登録を含む特許公報とし、調査対象を出願された自社特許の特許公報とした場合における類似率の利用目的は、自社の調査対象の出願について自社内での位置づけを知る必要がある場合等である。この場合には、類似率が小さいと基礎研究、大きいと応用研究に関する出願であると考えることができる。また、各年度ごとに分布を重ねて評価することによって、自社の研究開発が発展しているか安定しているかの傾向を知ることができる。
また、同図に示すように、母集団を他社特許の出願及び登録を含む特許公報とし、調査対象を出願された自社特許の特許公報とした場合における類似率の利用目的は、自社の調査対象の出願について、他社の開発傾向、製品企画などと比較する必要がある場合等である。この場合に、類似率が小さいと他社の傾向と違った研究、類似率が大きいと他社の傾向と同様な研究を行っていると考えることができる。また、各年度ごとに分布を重ねて評価することによって、自社の研究開発が発展しているか安定しているかの傾向を知ることができる。
また、同図に示すように、母集団を業界全体の出願及び登録を含む特許公報とし、調査対象を出願された自社特許の特許公報とした場合における類似率の利用目的は、自社の調査対象の出願が、業界全体から見て研究開発に特徴があるか否かの判断を行う必要がある場合等である。この場合には、類似率が小さいと業界の傾向と違った研究を行っていると考えることができる。また、各年度ごとに分布を重ねて評価することによって、自社の研究開発が発展しているか安定しているかの傾向を知ることができる。
また、同図に示すように、母集団を自社特許出願及び登録を含む特許公報とし、調査対象を出願された他社特許の特許公報とした場合における類似率の利用目的は、調査対象の出願について、自社の開発傾向、製品企画などと比較する必要がある場合等である。この場合には、類似率が小さいと自社の傾向と違った研究、類似率が大きいと自社の傾向と同様な研究を行っていると考えることができる。また、各年度ごとに分布を重ねて評価することによって、調査対象企業の研究開発が発展しているか安定しているかの傾向を知ることができる。
また、同図に示すように、母集団を他社特許の出願及び登録を含む特許公報とし、調査対象を出願された他社特許の特許公報とした場合における類似率の利用目的は、調査対象の出願について他社内での位置づけを知る必要がある場合等である。この場合には、類似率が小さいと基礎研究、大きいと応用研究を行っていると考えることができる。また、各年度ごとに分布を重ねて評価するることによって、調査対象企業の研究開発が発展しているか安定しているかの傾向を知ることができる。
また、同図に示すように、母集団を業界全体の出願及び登録を含む特許公報とし、調査対象を出願された他社特許の特許公報とした場合における類似率の利用目的は、調査対象の出願が、業界全体から見て研究開発に特徴があるか否かを判断する必要がある場合である。この場合には、類似率が小さいと業界の傾向と違った研究を行っていると考えることができる。また、各年度ごとに分布を重ねて評価することによって、調査対象企業の研究開発が発展しているか安定しているかの傾向を知ることができる。
図29は、母集団を登録された自社特許、他社特許、業界全体の特許公報とし、調査対象を出願された自社特許及び他社特許の特許公報とした各場合における類似率の利用目的を示す図表である。
同図に示すように、母集団を登録された自社特許の特許公報とし、調査対象を出願された自社特許の特許公報とした場合における類似率の利用目的は、自社の調査対象の出願について自社内でどのような位置づけとなるかを調査する必要がある場合等である。この場合には、類似率が小さいと基礎研究、大きいと応用研究を行っていると考えることができる。また、各年度ごとに分布を重ねて評価することによって、自社の研究開発が発展しているか安定しているかの傾向を知ることができる。
また、同図に示すように、母集団を登録された他社特許の特許公報とし、調査対象を出願された自社特許の特許公報とした場合における類似率の利用目的は、自社の調査対象の出願について、他社の企業理念、製品傾向などと比較する必要がある場合等である。この場合には、類似率が小さいと他社の傾向と違った研究、類似率が大きいと他社の傾向と同様な研究を行っていると考えることができる。また、各年度ごとに分布を重ねて評価することによって、自社の研究開発が発展しているか安定しているかの傾向を知ることができる。
また、同図に示すように、母集団を登録された業界全体の特許公報とし、調査対象を出願された自社特許の特許公報とした場合における類似率の利用目的は、自社の調査対象の出願が、業界全体から見て研究開発に特徴があるか否か判断する必要がある場合等である。この場合には、類似率が小さいと業界の傾向と違った研究を行っていると考えることができる。また、各年度ごとに分布を重ねて評価することによって、自社の研究開発が発展しているか安定しているかの傾向を知ることができる。
また、同図に示すように、母集団を登録された自社特許の特許公報とし、調査対象を出願された他社特許の特許公報とした場合における類似率の利用目的は、調査対象の出願について、自社の企業理念、製品傾向などと比較する必要がある場合等である。この場合には、類似率が小さいと自社の傾向と違った研究、類似率が大きいと自社の傾向と同様な研究を行っていると考えることができる。また、各年度ごとに分布を重ねて評価することによって、調査対象企業の研究開発が発展しているか安定しているかの傾向を知ることができる。
また、同図に示すように、母集団を登録された他社特許の特許公報とし、調査対象を出願された他社特許の特許公報とした場合における類似率の利用目的は、調査対象の出願について他社内での位置づけを知る必要がある場合等である。この場合には、類似率が小さいと基礎研究、大きいと応用研を行っていると考えることができる。また、各年度ごとに分布を重ねて評価することによって、調査対象企業の研究開発が発展しているか安定しているかの傾向を知ることができる。
また、同図に示すように、母集団を登録された業界全体の特許公報とし、調査対象を出願された他社特許の特許公報とした場合における類似率の利用目的は、調査対象の出願が、業界全体から見て特徴がある研究開発を行っているか否かの判断等を行う必要がある場合である。この場合には、類似率が小さいと業界の傾向と違った研究を行っていると考えることができる。また、各年度ごとに分布を重ねて評価することによって、調査対象企業の研究開発が発展しているか安定しているかの傾向を知ることができる。
また、上記のように第三者が調査対象の特許公報について類似性を判断することによって、調査対象の特許公報の出願人の企業の開発動向を知ることが可能となり、当該企業の株を購入するなどの投資をする際の目安として用いることが可能となる。
図30は、利用者が類似率を算出する際に、その調査対象となる特許公報を指定する表示画面を画面を示す図である。
利用者が、入力手段370を介して類似率の算出を行う旨の指示を入力すると、表示手段372には、同図に示す調査対象の指定画面が表示される。利用者は、調査対象の指定画面の指示に従って、所定の項目を入力手段370を介して入力してゆく。同図に示す「公報種別」の項目は、調査対象の公報が、「出願」(公開特許公報)であるか、又は「登録」(特許公報)であるかを指定する項目である。なお、特許公報以外の技術文献であっても、以下の実施例と同様にして類似率の調査を行うことが可能である。
「指定方法」の項目は、調査対象の公報の出願人の「会社コード」を用いて公報を複数検索して、その中から所定の調査対象の公報を選択する際に用いる。また、調査対象の出願人に基づいて調査対象の公報を検索する際に、「出願人識別番号」や出願日、公開日、又は登録日等の日付や期間を指定することも可能となっている。
「番号指定」の項目は、調査対象の公報の出願番号や公開番号、又は特許番号等が判明している場合にその調査対象の公報番号を入力して類似率を算出する際に用いる項目である。
また、同図に示す調査対象の指定画面には、調査する際に用いる母集団を指定するボタンが設けられている。例えば、「全出願を母集団として実行」のボタンを選択すると、母集団として公開特許公報を設定して、類似率の算出を実行する。また、「全登録を母集団として実行」のボタンを選択すると、母集団として特許公報を設定して、類似率の算出を実行する。また、「母集団を指定する」のボタンを指定すると、次に母集団として用いる公開特許公報等の公開日等を指定する画面や発明の技術分野等を指定する画面が表示されて、利用者は母集団の公報として所定の期間や発明の技術分野を指定することが可能となる。
図31に、調査対象の公報の「出願番号」を指定し、母集団として「全出願」を指定した場合に算出された類似率の表示例(類似率判定結果)を示す。
同図に示すように、類似率判定結果表示には、調査対象及び母集団の条件と、類似率の算出結果が表示されている。利用者は、同図に表示された類似率を見て、母集団の特許公報中における調査対象の特許公報が新しい分野の発明に関するものである否かの位置付けや、調査対象の特許公報の出願人の企業の研究開発の動向などを数値として知ることが可能となる。
なお、同図において利用者が、調査対象の出願番号等を選択すると、該当する特許公報をデータベース(特許情報220)から読み出して、表示手段372に表示するようにしてもよい。また、特許公報の表示は、「特許請求の範囲」や「要約」部分のみを表示してもよいし、「発明の詳細な説明」を含む情報を表示するようにしてもよい。
図32に、調査対象の公報の「出願期間」を指定し、母集団として「全出願」とその「出願期間」を指定した場合に算出された類似率の表示例(類似率判定結果)を示す。
同図に示すように、類似率判定結果表示には、調査対象及び母集団の条件と、類似率の算出結果が表示されている。利用者は、同図に表示された類似率を見て、母集団の特許公報中における調査対象の特許公報が新しい分野の発明に関するものである否かの位置付けや、調査対象の特許公報の出願人の企業の研究開発の動向などを数値として知ることが可能となる。すなわち、所定の期間内において、新しい事業をしているか否か、従来から継続している事業に係る発明であるか否かを数値を用いて定量的に判断することか可能となる。また、期間の指定を変化させて類似率を観察することによって、発明に係る技術の継続性を数字で判断することが可能となる。
図33に、調査対象の公報の「出願期間」を指定し、母集団として「全出願」を指定した場合に算出された類似率の表示例(類似率判定結果)を示す。
同図に示すように、類似率判定結果表示には、調査対象及び母集団の条件と、類似率の算出結果が表示されている。同図に示す例では、調査対象の特許出願が指定された期間内に複数存在(同図に示す例では5件ヒット)しており、それぞれ検索された調査対象の特許公報について類似率が算出されて表示されている。利用者は、同図に表示された複数の調査対象の特許公報の類似率を見て、母集団の特許公報中における調査対象の特許公報同の類似率同士を比較することが可能となる。
調査対象の特許公報の出願人が利用者に対して競合他社の関係にある場合には、類似率が小さい値で算出された特許公報に対しては、新規事業の計画又は投資を行っている可能性があるとして注目するとともに、自社の当該技術分野における研究開発の開始や強化の対策を早期に検討することが可能となる。また利用者が、調査対象の特許公報の出願人の会社の株の購入を検討している場合には、類似率が小さい値で算出された特許公報に対しては、新規事業の計画又は投資を行っている可能性があるとして、投資を目的とした注目をすることが可能となる。
一方、調査対象の特許公報の出願人が利用者に対して競合他社の関係にある場合であって、類似率が大きい値で算出された特許公報に対しては、従来から継続している事業が依然開発中であるとして、自社における競合製品の開発強化を早急に検討することが可能となる。
この場合であっても、特許公報の内容を閲覧して発明の技術分野や技術内容を確認することが必要な場合が多いので、所望の特許公報の番号等を選択することにより、特許公報の一部又は全部を表示することが可能となっている。また、類似率が少ない順番又は類似率が大きい順番で、特許公報の一部又は全部を自動で順次表示するように構成してもよい。
図34に、特許公報の一部の表示例を示す。
同図に示すように、特許公報の一部又は全部を表示手段372に表示する場合には、類似率の算出に用いたキーワードをそれぞれ別々に色分け表示したり、アンダーライン表示したり、色調を反転表示したり、書体を変更して表示したり、枠付き表示したりして、利用者にキーワードを見つけやすくするように表示するとよい。これによって利用者は、容易にキーワードを見つけることが可能となり、キーワードに関連する発明を調査することが容易となる。
上記のように算出した類似率を用いて、特許価値を評価するための特許評価指標とすることができる。特許評価指標を参考にして特許情報220を、新しい技術分野に関する発明(例えば新規性が高い発明)であるか否かに分類することができる。
図35に、特許の登録所要年数毎の登録件数及び登録比率の表示例を示す。視覚的判定手段52(情報処理手段380)は、母集団全体における特許公報の登録所要年数の分布状況を、視覚的に表現することが可能となっている。このような分析には多変量解析を行うことも有効である。また、この多変量解析のうち、数量化理論第3類を当てはめてもよい。なお、登録所要年数とは、出願から登録されるまでのに要した年数を意味する。ただし、平成13年に出願審査の請求期間が7年から3年に短縮されたので、法改正以降の出願に係る登録所要年数は大幅に短縮されるものと推察される。
同図に示すように、所定の母集団に属する特許の登録所要年数と登録件数との関係を視覚的に表現したものである。また、登録所要年数の平均値とその標準偏差も併せて表示している。更に、登録所要年数が一番多い年数を1として他の登録所要年数の相対比率も表示している。
図36に、特許の類似率毎の登録件数及び相対比率の表示例を示す。視覚的判定手段52(情報処理手段380)は、設定登録となった特許公報を母集団とし、その母集団に含まれる特許公報全てを調査対象として個々に類似率を算出して、登録件数との関係の分布状況を視覚的に表現することが可能となっている。同図において、類似率の小さい値の部分に多くの登録件数が存在する場合には、調査対象の特許公報が新しい技術である可能性が高く、更に開発に力を入れている技術分野であると考えられる。また、同図において、類似率の大きな値の部分に多くの登録件数が存在する場合には、従来から存在する技術分野で安定した開発を行っており、主力製品の発明において権利を固めている状態であると考えることができる。
また、図36に示す特許の類似率毎の登録件数を表示する場合には、以下に示す処理を行って表示するようにしてもよい。
類似率取得手段(送受信手段365、入力インターフェース371、記録手段インターフェース385、記録媒体インターフェース379、情報処理手段380等)が、複数の調査対象の特許公報中に含まれる所定のキーワードについて、その所定のキーワードを含む特許公報が特許公報の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を取得する。次に、登録件数取得手段(送受信手段365、入力インターフェース371、記録手段インターフェース385、記録媒体インターフェース379、情報処理手段380等)が、複数の調査対象の特許公報のうち設定登録されている特許公報の設定登録件数を取得する。そして情報処理手段380が、表示手段372に対して、取得した類似率と前記複数の調査対象の特許公報の設定登録件数とを関連付けて表示する旨の指示を出力する。
また、図36には、類似率の平均値と標準偏差値とが併せて視覚的に表現されている。この標準偏差値は標準偏差値算出手段(情報処理手段380)が、登録件数に対する類似率の標準偏差を算出して、表示手段372に表示する指示を出力することによって表示される。
これによって利用者は、標準偏差の幅や位置を観察することによって、調査対象の特許公報が多岐の技術分野に及んでいるか否か、または調査対象の特許出願人(企業など)が特定の分野における開発を行っているか否かを容易に判断することが可能となる。
図37に、調査対象の特許公報の類似率と登録所要年数との関係の表示例(特許分布図)を示す。同図に示す一点一点は、母集団中における調査対象の特許公報(技術文献)の類示率とその登録所要年数を示している。視覚的判定手段52(情報処理手段380)は、母集団全体における特許公報の類似率と登録所要年数との関係の分布状況を、登録所要年数毎に分けて視覚的に表現することが可能となっている。
また、図37に示す調査対象の特許公報の類似率と登録所要年数との関係を表示する場合には、以下に示す処理を行って表示するようにしてもよい。
類似率取得手段(送受信手段365、入力インターフェース371、記録手段インターフェース385、記録媒体インターフェース379、情報処理手段380等)が、複数の調査対象の特許公報中に含まれる所定のキーワードについて、その所定のキーワードを含む特許公報が特許公報の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を取得する。次に、算出手段(情報処理手段380)が、複数の調査対象の特許公報について出願から設定登録までの年数をそれぞれ演算して登録所要年数を算出する。なお、設定登録された特許公報については、登録件数取得手段(送受信手段365、入力インターフェース371、記録手段インターフェース385、記録媒体インターフェース379、情報処理手段380等)が、複数の調査対象の特許公報のうち設定登録されている特許公報を取得するようにしてもよい。
そして、情報処理手段380が、表示手段372に対して、取得した類似率と前記算出した登録所要年数とを関連付けて表示する旨の指示を出力する。
また、図37には、類似率の平均値及び標準偏差値と、登録所要年数の平均値能及び標準偏差値とが併せて視覚的に表現されている。この標準偏差値は、標準偏差値算出手段(情報処理手段380)が、類似率に対する登録所要年数の標準偏差値と、登録所要年数に対する類似率の標準偏差とを算出して、表示手段372に表示する指示を出力することによって表示される。
これによって利用者は、標準偏差の幅や位置を観察することによって、調査対象の特許公報が多岐の技術分野に及んでいるか否か、または調査対象の特許出願人(企業など)が特定の分野における開発を行っているか否か及び、特許出願の製品化に対する意志や重要性を容易に判断することが可能となる。
なお、同図では、判断を容易にするために、類似率及び登録所要年数の標準偏差値と平均値とを境として、「A」「B」「C」「D」の各領域に分類している。したがって、調査対象の特許公報の母集団における類似率と登録所要年数との関係を、16分割した領域内に表示することが可能となっている。
同図において、類似率が小さい値を示すとともに登録所要年数が短い部分に調査対象の特許公報の件数が多く存在する場合には、調査対象の特許公報に係る発明が新しい技術であるとともに、出願人が早期の権利化を望んでいるとともに製品化の可能性が高い発明であることを示している。このことは、出願人の企業又は業界全体において新規事業であるとともに実施時期が早く、重要な発明である可能性が高い。
したがって、出願人と競合他社の関係にある企業にとっては、同様に製品開発に力を入れる必要があるために、早急に研究体制や投資の体制を整える必要があると判断できる。また、当該調査対象の特許公報の出願人の企業に対する投資を検討している者にとっては、投資を行うべきであるか否かを判断する際の有力な情報となる。
同図において、類似率が小さい値を示すとともに登録所要年数が長い部分に調査対象の特許公報の件数が多く存在する場合には、調査対象の特許公報に係る発明が独自の技術であるものの、当該発明に係る事業の実施予定がないなど早期に権利化する必要がない発明であるか、又は特許出願に係る発明に進歩性がないなどの理由によって権利化しにくい発明である可能性が高い。また、調査対象の特許公報がこの部分に属する場合には、当該発明が、係争又は競合関係にない発明である場合、審査請求を行っているものの権利化が遅れている発明であるか、又は審査請求を行って特許査定になった場合であっても、異議申立てや、特許無効審判の請求理由となる可能性が高い発明である可能性が高いと考えられる。
同図において、類似率が大きい値を示すとともに登録所要年数が短い部分に調査対象の特許公報の件数が多く存在する場合には、調査対象の特許公報に係る発明が従来の発明と似ている部分が多いことを示している。この部分に存在する特許公報に係る発明は、出願人が従来から実施している事業に関連する発明であって安定した開発を行っており、主力製品の発明において早期の権利化と権利の包囲網構築を望んでいる発明である可能性が高い発明であることを示している。
このことは、出願人又は業界全体において安定化した事業に係る発明であるとともに重要な発明である可能性が高い。したがって、出願人と競合他社の関係にある企業にとっては、同様に製品開発に力を入れる必要があるために、早急に研究体制や投資の体制を整える必要があると判断できる。また、当該調査対象の特許公報の出願人の企業に対する投資を検討している者にとっては、投資を更に行うか否かの判断を行う際の有力な情報となる。
同図において、類似率が大きい値を示すとともに登録所要年数が長い部分に調査対象の特許公報の件数が多く存在する場合には、調査対象の特許公報に係る発明が従来から存続している安定した製品の技術分野に属し、防衛的出願であったか、又は特許出願に係る発明に進歩性がないなどの理由によって権利化しにくい発明である可能性が高い。
また、調査対象の特許公報がこの部分に属する場合には、当該発明が、係争又は競合関係にない発明である場合、審査請求を行っているものの権利化が遅れている発明であるか、又は審査請求を行って特許査定になった場合であっても、進歩性がないこと等を理由に異議申立てや、特許無効審判の請求理由となる確率が高い発明である可能性が高いと考えられる。
また、図37の分布図を、複数の異なる出願人について比較することによって、各企業の製品開発に関する力の入れ方について、傾向を調査することが可能となる。
図38では、図37にて示した各層における特許公報の件数、出願年、登録年、請求項数、登録所要年数、類似率(業界全社)、類似率(自社)その他の項目について平均値を算出して表示している。図37に示す図では、視覚的には理解しやすいものであるが、図38のように数値化することによって、直接各項目について数値で比較することが可能となる。なお、図38における所要登録年数及び類似率の各「A層」「B層」「C層」「D層」は、図37に示す各層を示している。
図38では、各層において特許公報に記載されている請求項数の平均値を算出している。特許公報の登録所要年数が短くて(登録所要年数のA層)類似率が小さい値を示す(類似率がA層)場合であって、この請求項数が多い場合には、従属する発明や周辺の関連発明について特許による権利を固めようとしている場合が考えられる。したがって、当該特許出願に係る発明が、重要な発明である場合が考えられる。
また、図38において、特許公報の登録所要年数が長くて(登録所要年数のD層)類似率が大きい値を示す(類似率がD層)場合であって、「請求項数」が多い場合には、成熟した発明であって出願や特許件の維持に関する費用を抑えるために、周辺の関連発明について併合した形で1出願としようとしている場合が考えられる。
図39に、図37にて示した類似率と登録所要年数との関係を、各年毎(又は出願時期毎)に見やすく整理した立体図(類似率と登録所要年数の推移図)を示す。同図に示すように、X軸が類似率を、Y軸が登録所要年数を示し、Z軸が調査対象の特許公報の出願年を示している。また、同図に示す各年毎に表示している楕円の長径と短径の長さは、類似率と登録所要年数の標準偏差を示している。
また、各出願時期毎に表示されているそれぞれの楕円を直線または曲線で連結することによって、出願時期毎の類似率及び登録所要年数の標準偏差の推移を見やすくしている。なお、同図に示す実施例では、出願時期毎の類似率及び登録所要年数の標準偏差を楕円で表示する実施例で説明したが、本発明は類似率及び登録所要年数の標準偏差を楕円で表示することに限定するものではない。
同図に示すように、類似率及び登録所要年数の標準偏差の楕円の大きさと位置が、年によってどのように推移するかを観察することによって、利用者は調査対象の特許公報の出願人の企業における製品開発の履歴や推移の傾向を、視覚的に認識することが可能となる。
また、図39に示す類似率と登録所要年数との関係を表示する場合には、以下に示す処理を行って表示するようにしてもよい。
類似率取得手段(送受信手段365、入力インターフェース371、記録手段インターフェース385、記録媒体インターフェース379、情報処理手段380等)が、複数の調査対象の特許公報中に含まれる所定のキーワードについて、その所定のキーワードを含む特許公報が特許公報の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を取得する。次に、算出手段(情報処理手段380)が、複数の調査対象の特許公報について出願から設定登録までの年数をそれぞれ演算して登録所要年数を算出する。なお、設定登録された特許公報については、登録件数取得手段(送受信手段365、入力インターフェース371、記録手段インターフェース385、記録媒体インターフェース379、情報処理手段380等)が、複数の調査対象の特許公報のうち設定登録されている特許公報を取得するようにしてもよい。
そして、情報処理手段380が、表示手段372に対して、取得した類似率と前記算出した登録所要年数とを関連付けて、出願時期毎に表示する旨の指示を出力する。
また、図39には、全出願時期における類似率の平均値及び標準偏差値と、全出願時期における登録所要年数の平均値及び標準偏差値とが併せて視覚的に表現されている。この平均値及び標準偏差値は、標準偏差値算出手段(情報処理手段380)が全出願時期における類似率に対する登録所要年数の標準偏差値と、全出願時期における登録所要年数に対する類似率の標準偏差とを算出して、表示手段372に表示する指示を出力することによって表示される。
同図に示すように、多くの情報に基づいて平均値又は標準偏差を算出し、更に立体的に表示することによって、的確に傾向を知ることが可能となる。このように、多くの特許公報の情報に基づいて算出した結果を表示しているので、利用者は信頼性の高い情報を取得することが可能となり、より正確な判断を行うことが可能となる。
また、同図に示すように、類似率及び登録所要年数の標準偏差の楕円の表示色について、類似率大小を赤色の濃淡の階調で連続的又は段階的に表示し、登録所要年数の大小を青色の濃淡の階調で連続的又は段階的に表示し、年について黄色の濃淡の階調で連続的又は段階的に合成表示するようにしてもよい。このように各パラメータについて色分けして表示することによって、利用者は注目すべき類似率と登録所要年数との関係を容易に探し出すことが可能となる。特に、図39に示す図を各企業毎に調査している場合においては、注目すべき企業を容易に探し出すことが可能となる。また、類似率や登録所要年数に所定の閾値を設け、その閾値以下又は以上の値を示すものについて色を変化させて表示するようにしてもよい。
また、同図に示す実施例では、将来(2003年以降)の標準偏差又は将来の登録所要年数を予測して破線にて表示するようにしている。本発明では、予測手段(情報処理手段380)が、出願時期毎の類似率の標準偏差又は前記出願時期毎の登録所要年数の標準偏差に基づいて将来の標準偏差又は将来の登録所要年数を1次外挿又は多次の外挿演算にて予測して、情報処理手段380が表示手段372に対して、将来の標準偏差又は将来の登録所要年数を表示する旨の指示を出力するようにしている。これによって利用者は、過去の特許公報に基づいた将来の特許出願予測を知ることが可能となる。
なお、図39には、各年毎の類似率の平均値に基づいて算出した全年の類似率の平均値を表示している。また同様に、各年の登録所要年数の平均値に基づいて算出した全年の所要登録年数の平均値も併せて表示している。また同図では、各出願年毎に類似率及び登録所要年数を算出して表示しているが、本発明は出願年毎に限定されるものではなく出願月毎、公開月毎等の他の期間毎に表示するようにしても、本発明の目的を達成することが可能である。
次に、第2の実施の形態の流れについて図40に基づいて説明する。基本情報を元に各企業の特許情報から母集団を取り出す(S140)。さらに、特定の公報の「要約」や「特許請求の範囲」に記載されている文中から公報の特徴を表すキーワードを抽出する(S141)。特定の公報と母集団について、このキーワードを検索して類似率(前述の▲1▼、▲2▼)を判断する(S142)。これを母集団に含まれる公報全てについて行う(S143)。
特定の公報以前に出願された任意の公報と類似率が低く新規性が高いと判断された公報については(S144)、さらに、国際特許分類(IPC)などの技術分野全体の特許情報を取り出して(S145)、技術分野全体から新規性が高いかを判断する(S146)。
これにより、各出願の新規性や企業や技術分野の出願動向を定量的・定性的に評価することができる。新たな出願の位置付けを把握することができる。また、視覚的に特許出願の位置付けを把握することができる。
次に第3の実施の形態では、各企業が所有する個別の特許の価値を加味して、各企業の特許価値を厳密に評価する場合の企業評価システム12について説明する。第1の実施の形態や第2の実施の形態と同一のものについては同一符号を振って詳細な説明を省略し、相違するものについてのみ説明する。また、本実施の形態のシステムも、第1の実施の形態で説明したものと同様にコンピュータ上で動作するものであるので、詳細な説明は省略する。
企業評価システム12には、図41に示すように、企業の経営や財務や特許に関する情報を記憶するデータベース2を備え、経営や財務に関する情報や特許に関する情報から経営や財務と特許との相関を分析して企業価値を評価するための参考指標を作成する評価手段3’(情報処理手段380)と、特許評価手段5(情報処理手段380)を備える。また、特許評価手段5を加味して企業別および業種別などの特許と経済指標の動向に関する報告書を月次、年次、四半期にまとめる知財評価報告書手段4’を備える。
また、評価手段3’には、特許動向分析手段31と、登録動向分析手段32と、登録動向予測手段33と、特許経済指標算出手段34と、特許資産価値分析手段35’と、特許経済予測手段36と、株価妥当性分析手段37との機能を備える。
特許資産価値分析手段35’(情報処理手段380)では、第1の実施の形態の特許資産価値分析手段35とほぼ同じ構成であるが、現在の特許資産価値350’を把握するとき特許資産価値350’は資産の一種として減価償却するが、この減価償却率に、第2の実施の形態で述べた特許評価手段5で求めた特許評価指標などをもとに、特許価値の評価に応じて適用する。つまり、特許評価手段5の類似率の分布状況は、小幅な改良技術から新規技術に至るまで様々な技術的性質を有する出願(発明)の分布状況を反映している。このため、特許資産の減価償却率等を特許評価手段5で求めた特許評価指標などを用いて個別またはクラスター別に設定する。これにより、さらに、客観性(あるいは、精度)の高い特許資産価値350’の評価することが可能となる。
また、株価妥当性分析手段37(情報処理手段380)においても、本実施の形態では、前述の特許資産価値分析手段35’で求めた特許資産価値350’に基づくものとなる。すなわち、研究開発費211や特許の出願費用・出願から登録までにかかる費用・維持費用等と特許の登録率から特許の取得原価の残存価値を算定するにあたり、特許評価手段5による個別の特許出願および登録別に算出された類似率とその分布状況等を用いて、個々(またはクラスター別)の特許に固有の減価償却率の設定を行って特許資産価値350’を求めることが可能となるので、かなり厳密に評価される。
例えば、非常に類似率の高い特許は小幅な改良技術である可能性が高いと推定し、非常に短い償却年限を設定し、比較的類似率の低い特許は大幅な改良技術や新規技術の可能性が高いと推定し、比較的長い償却年限を設定する。あるいは、類似率の分布状況を分析し、1件当たりの研究開発費212の算出を単純平均でなく傾斜配分するようにしても良い。
知財評価報告書手段4’(情報処理手段380)では、特許動向分析結果データベース39と特許経済指標算出結果データベース40に登録動向分析手段32および登録動向予測手段33、特許資産価値分析手段’や特許経済予測手段36、株価妥当性分析手段37’、さらには、特許評価手段5を加味して企業別および業種別などの特許と経済指標の動向に関する報告書を月次、年次、四半期にまとめる機能を備える。
次に、第3の実施の形態の企業評価システム12の流れを図42のフローチャートにもとづいて説明する。
フローチャートのS100〜S103は第1の実施の形態と同じであるので詳細な説明は省略する。以下、第1の実施の形態と相違するところのみを説明する。
S110では、特許評価手段5にて個別の特許の類似性などから特許を評価する処理を行う。
次のS114では、第1の実施の形態のS104とほぼ同様であるが、特許資産価値分析手段35’(情報処理手段380)において、特許評価手段5(情報処理手段380)が特許価値を評価した特許評価指標に応じて、減価償却率で特許の取得原価を償却して、特許資産価値350’を算出する。
S115は第1の実施の形態のS105とほぼ同様であるが、株価妥当性分析手段37’では、特許資産価値分析手段35’によって算出された特許資産価値350’価値と株価によって定まる無形資産価値(株式時価総額−株主資本)を比較することによって、株価の妥当性を分析する。
また、第1の実施の形態のS106と同様に特許経済予測手段36で、将来における経済指標を予測する。
さらに、S117は第1の実施の形態のS107とほぼ同様であるが、さらに、特許評価手段5で得られた結果を加味して作成する。これらの情報をWebや電子メール等として電子的に提供し、さらに、出版社などにも提供する。
本実施の形態では、特許の価値を新規性や企業や技術分野の出願動向を定量的・定性的に評価することができる。さらに、株価が妥当であるかなどを客観的に検証することができる。
図43は、調査対象の技術文献件数と、算出した類似率の分布を表す図である。
同図では、横軸を算出した調査対象の技術文献の類似率とし、縦軸を該当する類似率の技術文献の件数として表している。また同図は、調査対象の技術文献(特許公報)の母集団に対する類似率を、調査対象の技術文献(特許公報)を含む集団総てにわたり計算して、各類似率ごとの件数を高さとして表現している。
このように技術文献の類似率に基づいて技術文献数の分布を表し、分布について平均値及び標準偏差を算出することによって、その平均値と標準偏差値とに基づいた技術文献群の分類を行なうことが可能となる。
本発明では、技術文献を発行した企業、又は特許出願を行なった企業の技術的傾向を判断するために、分布の標準偏差σより外の領域について着目して検討している。
同図に示すように、類似率が「平均値−σ」以下の小さい値として算出された技術文献が属する領域を、「第1外れ領域」と定義する。
ここでいう類似率とは、前述の式3〜式5に示したように、調査対象とした個々の技術文献(特許公報等)と指定された母集団の技術文献(特許公報等)との間での類似性を簡便に判定するための指標である。具体的には、個々の技術文献に含まれる各キーワードが、指定された母集団の技術文献中のいくつの技術文献に記載されているかという割合を算出し、キーワード1個当たりの平均値を算出したものである。
技術文献同士の類似率を算出するに際しては、キーワードの選び方によって算出される類似率の値が変化するので、キーワードの選び方が重要となってくる。例えば、自社の技術文献では比較的多く用いられるが、他社の技術文献ではさほど登場しないようなキーワードは、技術文献群を特徴付けるキーワードであると考えることができる。
この特徴的なキーワードの抽出方法として、技術文献の母集団とその母集団を包含する技術文献群全体というふたつのセグメントにおいてキーワードが用いられる確率を各々算出し、これを二次元座標に展開した平面上のある領域に分布するキーワードのみを抽出し、対象母集団に特徴的なキーワードを把握するという方法を採用してもよい。
特徴的なキーワードの解析手法は種々開発されている。特徴的なキーワードとは、例えば「装荷」、「救済」、「乗客」、「沸騰水」、「プラント」、「吸口」、「乗り」、「LSI」、「MOSFET」、「中性子」、「ブラウン管」、「エレベーター」、「MISFET」、「キャッシュメモリ」、「原子力」などである。
技術文中から抽出されるキーワードの個数は各社毎に異なるが、抽出されるキーワードの個数の大小は、各社の文献群の性質を反映しているとみられる。この抽出されるキーワードの個数の多い企業は、特定の領域に集中した技術開発を行なっている企業である可能性が高く、キーワードの合計個数が少ない企業は、広い領域にわたって技術開発を行なっている企業であるか、若しくは自社を特徴付けるような技術があまり存在しない企業のいずれかである可能性が高いと考えられる。
なお、本発明では類似率の平均値と標準偏差σを用いて領域を区分した実施例を示しているが、本発明は平均値と標準偏差σとを閾値として用いた分類に限定するものではなく、2σ、3σを用いてもよいし、技術文献数の存在割合を閾値として用いてもよいし、平均値などの分布の中央部から所定量はずれた領域を定めるようにしてもよい。
この第1外れ領域に属する技術文献は、文章中に記載されている所定のキーワードが、他の技術文献にあまり記載されていない傾向が強いことを示している。したがって、第1外れ領域に属する技術文献は、母集団の技術文献と技術的傾向が類似していない可能性が高いと判断することができるとともに、新しい技術分野に関する技術文献であり、従来の技術とは異なる例外的な技術が記載されていると考えることができる。本発明では、類似率が低い第1外れ領域に属する技術文献を「例外的技術文献」と呼び、この技術文献のうちの特許公報についてを「例外的公報」と呼ぶことにする。
また同図に示すように、類似率が「平均値+σ」以上の大きい値に算出された技術文献群が属する領域を、「第2外れ領域」と定義する。
この第2外れ領域に属する技術文献では、文章中に記載されている所定のキーワードが他の技術文献にも頻繁に記載されてることを示している。
したがって、第2外れ領域に属する技術文献は、母集団の技術文献と技術的傾向が類似している可能性が高いと判断することができるとともに、従来から存在する技術分野に関する技術文献であり、従前の技術に対する改良技術などの典型的な技術が記載されていると考えることができる。本発明では、類似率が高い第2外れ領域に属する技術文献を「典型的技術文献」と呼び、この技術文献のうちの特許公報についてを「典型的公報」と呼ぶことにする。
なお、図2に示す送受信手段365、記録媒体インターフェース379、記録手段インターフェース385、記録手段384、情報処理手段380等の類似率取得手段は、複数の調査対象の技術文献中に含まれる所定のキーワードについて、その所定のキーワードを含む技術文献の数量と、そのキーワードを含む技術文献が技術文献の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を取得することが可能となっている。
また、情報処理手段380等の標準偏差算出手段は、技術文献の数量と類似率とに基づいて類似率の平均値と標準偏差とを算出することが可能となっている。
また、情報処理手段380等の区分手段は、算出した類似率の平均値と標準偏差とに基づいて、類似率値が小さいことを示す領域、又は類似率が大きいことを示す領域に区分することが可能となっている。
また、送受信手段365、表示手段372、表示インターフェース373、記録媒体インターフェース379、記録手段インターフェース385、情報処理手段380等の出力手段は図43に示すように、算出した技術文献の数量と類似率と区分した領域とを関連づけて表記する情報を出力することが可能となっている。
図44は、調査対象の企業が出願した特許公報を、類似率が小さい順に並べた例外的公報の一覧を示す図表である。
同図の場合は、母集団を自社の特許出願の公報全部として調査対象の技術文献の類似率を算出した場合である。同図に示すように特許公報の番号と題名を、対自社類似率が小さい順番に類似率の標準偏差とともに並べてある。この図表に載った特許公報は、調査対象の特許公報に用いられているキーワード群が、自社の他の公報中において比較的稀にしか用いられていないことになるので、「本会社における例外的公報(出願)の一例」について示すこととなる。更に同図では、順位の判断を容易にするために10位と11位の間の境の線を太線で表示している。この順位の表示は太線に限定されるものではなく、11位以降を小さな文字で表示するようにしてもよい。
同図によれば、「錫めっき浴」「新規なセリウム錯体」「スイッチング素子駆動回路」などの特許公報が、「例外的公報」として上位に示されている。この図表に掲載された公報は、自社の特許公報(公開特許公報など)の中で他にこの特許公報と類似した内容を持つ公報があまり多くはない、ということを示している。したがって、同業他社の技術文献に基づいて算出した例外的公報と比較することによって、各社の技術開発の取り組みの違いを明らかに表示することが可能となる。
この例外的公報に関する図表を利用者が見ることによって、他社に、自社と同様な技術分野の例外的公報が存在している場合には、「同じ製品分野の開拓を目指しているので注意をする必要がある」と判断することが可能となる。また、自社とは異なる技術分野の例外的公報が存在している場合には、「違う分野に目を向けた技術を開発中であるために、動向に注目する必要がある」と判断することが可能となる。
また、就職を希望する技術開発者は、自分が希望する技術分野の開発を重視している企業の存在を調査することが可能となる。また、製品についての共同開発を希望する者は、共同開発の対象とする企業の製品開発の動向を容易に把握することが可能となり、共同開発を行なうべきか否かの判断に用いることが可能となる。
本発明によれば、類似率の小さな例外的技術文献を順番に表示することによって、調査対象の企業の経営方針や研究開発方針の策定を行なうことが可能となる。また、株などによる投資家は、調査対象の企業が新たに取り組んでいる技術開発の分野を抽出することが可能となり、比較的短期的な投資を行なう際の判断基準として用いることが可能となる。
また、例外的技術分野に属する技術文献が少ない場合や、その類似率の標準偏差が小さい場合には、「調査対象の企業はあまり新たな技術分野での技術開発を行なっておらず、比較的短期的な投資には向かない」などの判断基準として用いることが可能となる。また、就職を希望する技術開発者は、調査対象の企業では、自分が希望する技術分野の開発が存在しないなどの判断を行なうことが可能となる。また、製品についての共同開発を希望する者は、共同開発の対象とする企業の製品開発の動向を容易に把握することが可能となり、共同開発を行なうべきか否かの判断に用いることが可能となる。
図2に示す情報処理手段380等の区分手段は、算出した類似率の平均値と標準偏差とに基づいて、技術文献を類似率値が小さいことを示す領域に区分することが可能となっている。
また、送受信手段365、表示手段372、表示インターフェース373、記録媒体インターフェース379、記録手段インターフェース385、情報処理手段380等の出力手段は図44に示すように、区分した領域に含まれる技術文献を、類似率の値が小さい順番に表記する情報を出力することが可能となっている。
図45は、調査対象の企業が出願した特許公報を、類似率が大きい順に並べた典型的公報の一覧を示す図表である。
同図の場合も母集団を自社の特許出願の公報全部として調査対象の技術文献の類似率を算出した場合である。同図に示すように特許公報の番号と題名を、対自社類似率が大きい順番に類似率の標準偏差とともに並べてある。この図表に載った特許公報は、調査対象の特許公報に用いられているキーワード群が、自社の他の公報中において比較的たびたび用いられていることになるので、「本会社における典型的公報(出願)の一例」について示すこととなる。また同図では、順位の判断を容易にするために10位と11位の間の境の線を太線で表示している。この順位の表示は太線に限定されるものではなく、11位以降を小さな文字で表示するようにしてもよい。
同図によれば、「金属除去方法」「片面めっきアルミニウム板」「銅の連続鋳造用パウダー」などの特許公報が、「典型的公報」として上位に示されている。この図表に掲載された公報は、自社の特許公報(公開特許公報など)の中では、この特許公報と類似した内容を持つ公報が多く存在するということを示している。したがって、同業他社の技術文献に基づいて算出した典型的公報と比較することによって、各社の技術開発の取り組みの違いを明らかに表示することが可能となる。
この典型的公報に関する図表を利用者が見ることによって、他社に、自社と同様な技術分野の典型的公報が存在している場合には、同じ製品分野の製品を充実させようとしているので、「クロスライセンスなどについて検討する必要がある」などの判断を行なうことが可能となる。
また、製品についての共同開発を希望する者は、共同開発の対象とする企業の製品開発の動向を容易に把握することが可能となり、共同開発を行なうべきか否かの判断に用いることが可能となる。
また、自社とは異なる技術分野の典型的公報が存在している場合には、「自社がその技術分野に進出する際には、権利化された特許などについて注意を払う必要がある」、又は「自社がその技術分野に進出する際には、技術力の格差に注意して製品を開発する必要がある」などの判断を行なうことが可能となる。
また、就職を希望する技術開発者が、自分が希望する技術分野の開発を重視している企業の存在を調査することが可能となる。
本発明によれば、類似率の大きな典型的技術文献を順番に表示することによって、調査対象の企業の経営方針や研究開発方針の策定を行なうことが可能となる。また、株などによる投資家は、調査対象の企業が従来から取り組んでいる技術開発の分野を抽出することが可能となり、短期的な株価の変動にまどわされずに比較的長期的な投資を行なう際の判断基準として用いることが可能となる。
また、製品についての共同開発を希望する者は、共同開発の対象とする企業の製品開発の動向を容易に把握することが可能となり、共同開発を行なうべきか否かの判断に用いることが可能となる。
また、典型的技術分野に属する技術文献が少ない場合や、その類似率の標準偏差が大きい場合には、調査対象の企業は確固たる技術分野を持っておらず、比較的長期的な今後の投資には向かないなどの判断基準として用いることが可能となる。また、就職を希望する技術開発者は、調査対象の企業では、自分が希望する技術分野の開発が存在しないなどの判断を行なうことが可能となる。
図2に示す情報処理手段380等の区分手段は、算出した類似率の平均値と標準偏差とに基づいて、技術文献を類似率値が大きいことを示す領域に区分することが可能となっている。
また、送受信手段365、表示手段372、表示インターフェース373、記録媒体インターフェース379、記録手段インターフェース385、情報処理手段380等の出力手段は図45に示すように、区分した領域に含まれる技術文献を、類似率の値が大きい順番に表記する情報を出力することが可能となっている。
図46は、S社の対自社類似率を用いた典型的公報と例外的公報の年別分布を示す図である。
同図によれば、各年についてその各年内の典型的公報の件数を白抜きの棒グラフで表し、例外的公報の件数をハッチングを施した棒グラフで表しており、その高さは左側の目盛の「技術文献件数」を使用する。また同図では同時に、各年についてその各年内の典型的公報が占める割合を白抜きの折れ線グラフで表し、例外的公報が占める割合を黒塗りの折れ線グラフで表しており、その高さ方向の位置は、右側の目盛の「例外的典型的特許割合」を使用する。
同図はS社が1994年から2001年にかけて特許出願した公報について類似率を算出し、その類似率の平均値及び標準偏差を算出し、その平均値と標準偏差値とに基づいて「例外的特許件数」(例外的公報)及び「典型的特許件数」(典型的公報)に各年毎に区分、分類したものである。
同図に示す例では、例外的特許件数の推移は年々増加傾向を示している。一方の典型的特許件数の推移は、年々減少傾向を示している。このS社のように、典型的特許件数(典型的公報)の件数が年々減少し、例外的特許件数(例外的公報)の件数が年々増加している場合には、S社においては、比較的コア領域から離れた技術開発が活発化している可能性を示唆している。
逆に、典型的特許件数(典型的公報の件数)が年々増加し、例外的特許件数(例外的公報の件数)が年々減少している場合には、当該企業においてはコア領域に関する関連技術の開発が活発に行われている可能性を示唆している。
利用者が同図を見ることによって、典型的特許件数(典型的公報の件数)が年々減少し、例外的特許件数(例外的公報の件数)が年々増加している企業は、比較的コア領域から離れた技術開発が活発化していると考えられるので、投資対象としては、将来の開発成功に基づく株の高値が期待できると判断することが可能となる。
また、就職を希望する技術開発者は、調査対象の企業では、自分が希望する技術分野の開発が活発化していることの判断を行なうことが可能となる。また、製品についての共同開発を希望する者は、共同開発の対象とする企業の製品開発の動向が、活発になっているか否かを把握することが可能となり、共同開発を行なうべきか否かの判断を行なうことが可能となる。
逆に、典型的特許件数(典型的公報の件数)が年々増加し、例外的特許件数(例外的公報の件数)が年々減少している企業の場合には、コア領域に関する関連技術の開発が活発に行われていると考えることができるので、当該企業に対する投資に関しては、「地味だが長期に渡った着実な動きが期待できる」と判断することが可能となる。
したがって就職を希望する技術開発者は、調査対象の企業では、自分が希望する技術分野の開発が活発化しているか否かの判断を行なうことが可能となる。また、製品についての共同開発を希望する者は、共同開発の対象とする企業の製品開発の動向が依然として活発であるか否かについて把握することが可能となり、共同開発を行なうべきか否かの判断に用いることが可能となる。
図2に示す情報処理手段380等の区分手段は、算出した類似率の平均値と標準偏差とに基づいて、技術文献を類似率値が小さいことを示す領域又は類似率が大きいことを示す領域に、技術文献の出願又は発表の時期毎に区分することが可能となっている。
また、送受信手段365、表示手段372、表示インターフェース373、記録媒体インターフェース379、記録手段インターフェース385、情報処理手段380等の出力手段は図46に示すように、区分した領域に含まれる技術文献の数量を出願又は発表の時期毎にグラフにて表記する情報を出力することが可能となっている。
図47は、自社の特許文献について算出した類似率の件数分布を示す円グラフである。
同図では、自社の特許文献について算出した類似率が「平均値−標準偏差σ」以下の第1外れ領域を「比較的類似性の低い公報群」と定義し、類似率が「平均値+標準偏差σ」以上の第2外れ領域を「比較的類似性の高い公報群」と定義し、類似率が「平均値±標準偏差σ」の範囲にある公報群を「その他の公報群」と定義している。
同図に示す例では、特許文献が「第1外れ領域」すなわち「例外的公報」又は「比較的類似性の低い公報群」に存在することを示す部分が26%で、「第2外れ領域」すなわち「典型的公報」又は「比較的類似率の高い公報群」に存在することを示す部分が10%である。
同図に示すように、調査対象の企業の技術文献について類似率の件数分布を円グラフにて区分して表すことによって、「典型的公報」又は「比較的類似率の高い公報群」と「例外的公報」又は「比較的類似率の低い公報群」の件数の比率の違いを、円グラフの円の角度で見分けることが可能となる。同図に示す例では、「例外的公報」又は「比較的類似率の低い公報群」の件数の方が大きいので、この企業はコア領域に関する関連技術の技術開発よりも、新しい技術分野の技術開発の方が活発に行われていると判断することが可能となる。
利用者が同図に示す円グラフを見ることによって、「比較的類似率の低い公報群」の件数が大きくて比較的コア領域から離れた技術開発が活発化していると読み取れる場合には、「投資対象としては、将来の開発成功に基づく株の高値が期待できる」と判断することが可能となる。
また利用者は、「比較的類似率の高い公報群」の件数が大きくて比較的コア領域の技術開発が活発化していると読み取れる場合には、「投資対象としては、地味だが長期に渡る着実な動きが期待できる」と判断することが可能となる。
したがって就職を希望する技術開発者は、調査対象の企業では新しい分野の技術開発が活発であるのが、又はコア領域の技術分野の開発が活発であるのかを判断することが可能となる。また、就職をする際に、安定したコア領域の基盤が存在する企業であるか否かを判断することも可能となる。
また製品についての共同開発を希望する者は、共同開発の対象とする企業の新たな技術分野における製品開発の活発さを知ることが可能となる。また、収入源となる安定したコア領域の基盤が存在する企業であるか否かを判断することが可能となり、これらを総合して鑑みて、共同開発を行なうべきか否かの判断を行なうことが可能となる。
図2に示す情報処理手段380等の区分手段は、算出した類似率の平均値と標準偏差とに基づいて類似率値が小さいことを示す領域及び類似率が大きいことを示す領域に区分することが可能となっている。
また、送受信手段365、表示手段372、表示インターフェース373、記録媒体インターフェース379、記録手段インターフェース385、情報処理手段380等の出力手段は図47に示すように、区分した領域に含まれる技術文献の数量の割合をグラフにて表記する情報を出力することが可能となっている。
図48は、調査対象の企業の技術文献について算出した類似率の年毎の分布を示す遷移図である。
同図の縦軸は、調査対象の企業の特許文献について算出した類似率をその類似率の平均値で除算し、更に標準偏差σで除算して規格化し、類似率の平均値を0とした値であり、「類似率偏差」と定義している。一方の横軸は特許公報の出願年(又は技術文献の発表年)を示している。したがって調査対象の企業が同図に示す年に出願した特許文献は、区分された同図のいずれかの円内に属することになる。同図に示す円の大きさは、特許文献の数量を示す。図43では、文献件数を高さで表記したが、同図では二次元の表に表すために、丸の大きさで表現している。
「類似率偏差」の値が+1以上は典型的公報の領域で、数字が−1以下は例外的公報の領域である。同図に示す調査対象の企業の例で見ると、全特許公報に対して類似率偏差の数値が小さい例外的公報は1992年から1995年あたりまで少なく(円の大きさが小さめである。)、1996年から2001年までは比較的多い(円の大きさが大きくなってきている。)。
一方、類似率偏差の数値が大きい典型的公報は、1992年、1993年、1996年、2000年及び2001年に存在し、1994年から1999年まではほとんど存在しないことが読み取れる。
利用者は同図を見ることによって、類似率偏差の分布についての年毎の変化を知ることが可能となる。同図に示す調査対象の企業の例で見ると、全公報に対して類似率偏差の数値が小さい例外的公報は1992年から1995年あたりまで少なく、1996年から2001年までは比較的多くなっていることから、後年において他社と違った製品分野の開発を進めていると判断することが可能となる。
一方、類似率偏差の数値が大きい典型的公報は1992年、1993年、1996年、2000年及び2001年に出願されており、1994年、1995年、及び1997年から1999年まではほとんど出願されていないことから、1994年、1995年、及び1997年から1999年までの技術開発動向は、成熟した製品の商品化又は改良に向いていたと判断できる。
また利用者が同図を見ることによって、各社の年毎の技術動向の推移を調べることができ、製品の創成期、開発期、成熟期、衰退期などに分類した評価を使って企業の状態を知ることが可能となるとともに、株価の傾向を探ることも可能となる。
また就職を希望する技術開発者は、調査対象の企業では新しい分野の技術開発が活発になってきているのか、又は成熟した製品の技術分野における開発が活発であるのかを判断することが可能となる。また、就職をする際に、安定したコア領域の基盤が存在する企業であるか否かを判断することが可能となる。
また製品についての共同開発を希望する者は、調査対象の企業の製品開発の動向を知ることが可能となるとともに、共同開発を行なうべきか否かを判断することが可能となる。
図2に示す情報処理手段380等の規格化手段は、算出した類似率をその類似率の平均値で除算し、更に標準偏差で除算して規格化した類似率偏差を算出することが可能となっている。
また、情報処理手段380等の区分手段は、算出した類似率偏差を、類似率の標準偏差に基づいた複数の領域に区分することが可能となっている。
また、送受信手段365、表示手段372、表示インターフェース373、記録媒体インターフェース379、記録手段インターフェース385、情報処理手段380等の出力手段は図48に示すように、類似率偏差の区分を一方の軸とし、技術文献の出願又は発表の時期を他方の軸として、その両者に対応する位置に当該技術文献の存在とその技術文献の数量を大きさで表す印の表記情報を出力することが可能となっている。
図49は、調査対象の企業の技術文献について算出した類似率の年毎の分布を示す遷移図である。
同図の縦軸は図48と同様に、調査対象の企業の特許文献について算出した類似率をその類似率の平均値で除算し、更に標準偏差σで除算して規格化し、類似率の平均値を0とした値であり、「類似率偏差」である。一方の横軸は特許公報の出願年(又は技術文献の発表年)を示している。したがって調査対象の企業が同図に示す年に出願した特許文献は、同図の領域内にプロットされることになる。同図における×印は1件の特許公報を示しており、×印の位置は特許文献の存在位置を示している。図43では文献件数を高さで表記したが、同図では二次元の表に表すために特許文献毎に×印をプロットして、特許出願の分布を見ることが可能となっている。
同図に示す調査対象の企業の例では、全公報に対して、類似率偏差の数値が小さい例外的公報の特許出願は、初期の年代及び中間の年代で少なく、初期の年代よりも少し経過した年代及び近年で比較的多く出願されているという事象を読み取ることができる。一方、類似率偏差の数値が大きい典型的公報の特許出願は、初期の年代及び近年以外ではほとんど存在しないという事象を読み取ることができる。
利用者は同図を見ることによって、類似率偏差の分布について、月毎の変化などの経時変化を知ることができる。同図に示す調査対象の企業の例で見ると、全公報に対して類似率偏差の数値が小さい例外的公報は、初期の年代頃及び中間で少なく、初期の年代よりも少し経過した年代及び近年では比較的多いことから、初期の年代から少し経過した時期、及び近年において、他社と違った製品分野の開発が進められていると判断することができる。
一方、類似率偏差の数値が大きい典型的公報は、初期の年代及び近年以外ではほとんど出願されていないことから、その調査対象の企業では、自社の同じ分野にあまり係われず、成熟した製品の商品化に向いていたと判断することができる。
また同図において、各特許公報の属する技術分野を色分けして表示すれば、いつ頃どの技術分野において他社と違った製品分野の開発が進められたか、或いは成熟した製品の商品化に向いていたかを一目瞭然で理解することが可能となる。
更に図49に示した図を、各術分野別毎に別々に表示、又は印刷することによって、利用者は調査対象の企業が他社と違った製品分野の開発を進めていたか否か、或いは成熟した製品の商品化を行なっていたか否かについて調査することが可能となる。
また利用者は同図を見ることによって、各社の月毎の類似率偏差の推移を調べることができ、製品の創成期、開発期、成熟期、衰退期などに分けた評価を使って企業の状態を知り、株価の傾向を探ることが可能となる。
図2に示す送受信手段365、表示手段372、表示インターフェース373、記録媒体インターフェース379、記録手段インターフェース385、情報処理手段380等の出力手段は図49に示すように、算出した類似率偏差を一方の軸とし、技術文献の出願又は発表の時期を他方の軸として、その両者に対応する位置に当該技術文献の存在を示す印の表記情報を出力することが可能となっている。
なお、本発明に係る類似率の算出等の詳細な説明については、図22〜図40にて詳説する。
本実施形態における企業評価システム1には、図1に示すように、企業の経営や財務や特許などの技術に関する情報を記憶するデータベース2を備え、経営や財務に関する情報や特許に関する情報から経営や財務と特許との相関を分析して企業価値を評価するための参考指標などの判断情報を作成する評価手段3を備える。
データベース2には、企業の経営や財務に関する経営財務情報を記憶した経営財務情報データベース21と、特許情報などの技術文献を記憶する特許情報データベース22とを備える。さらに、企業の基本情報を記憶する基本情報データベース23を備える。
また、評価手段3から出された各分析結果を企業価値を判断するための参考指標とし、さらに、この参考指標をもとにして、特許と経済に関する月次・年次・四半期の報告書としてまとめた特許四季報、知財四季報、特許経済統計年鑑等の知財評価報告書を提供する知財評価報告書提供手段4を備えている。この知財評価報告書提供手段4では、Webや電子メール等として電子的に提供され、さらに、出版社などにも提供される。
図2は、本発明に係る評価手段3、知財評価報告書提供手段4の機能を含む評価装置30の信号処理系ブロック図を示す図である。
同図に示すように評価装置30の情報送受信部には、公衆回線又は通信ネットワーク等の通信網364を介して他の通信機器と情報の送受信を行うための送受信手段365(キーワード取得手段、類似率取得手段、登録件数取得手段、出力手段の機能を含む)が設けられている。
また評価装置30には、利用者が入力手段370を介して入力した各種情報を読み取って後述する情報処理手段に伝達したり、情報処理手段からの指示に基づいてLED等に表示指令を出力する入力インターフェース371(キーワード取得手段の機能を備えていてもよい)と、画像や文字等の情報を表示する表示手段372と、情報処理手段の指令に基づいて表示手段372に対して表示用の画像信号を出力する表示インターフェース373(出力手段の機能を含む)とが設けられている。なお、入力手段370は、キーボードやマウス、タブレット等の入力装置を含むものである。
また、評価装置30には、記録媒体377を着脱可能に装着する記録媒体装着部378と、記録媒体377に対して各種情報を記録したり読み出したりする記録媒体インターフェース379(キーワード取得手段、類似率取得手段、登録件数取得手段、出力手段の機能を含む)とが設けられている。なお、記録媒体377は、メモリーカード等の半導体や、MO、磁気ディスク等に代表される磁気記録式、光記録式等の着脱可能な記録媒体である。
また、評価装置30には、評価装置30の全体の制御を行う情報処理手段380(評価手段3、知財評価報告書提供手段4、特許評価手段5の機能を含む)と、情報処理手段380にて実行されるプログラムや各種定数が記録されているROMや情報処理手段380が処理を実行する際の作業領域となる記録手段であるRAMとから構成されるメモリ381とが設けられている。
また、情報処理手段380は、評価手段、経済指標算出手段、特許経済予測手段、特許資産価値分析手段、株価妥当性分析手段、詳細分析手段、登録動向予測手段、類似性分析手段、視覚的多変量解析手段、視覚的サンプル図判定手段、総数取得手段、計数手段、類似率算出手段、出力手段、類似率取得手段、登録件数取得手段、算出手段、予測手段、標準偏差算出手段の諸機能を実現することが可能となっている。なお、これらの全ての処理を情報処理手段380が実行する代わりに、複数の処理装置に分担して実行するようにしても本発明の目的を達成することが可能である。
また、評価装置30には、評価装置30の処理に関する各種定数やネットワーク上の通信機器に通信接続する際の属性情報、URL(Uniform Resource Locators)、ゲートウェイ情報、DNS(Domain Name System)等の接続情報、企業の経営に関する情報、特許に関する情報等の各種情報を記録するハードディスク等の記録手段384と、記録手段384に記録されている情報を読み出したり記録手段384に対して情報を書き込む処理を行う記録手段インターフェース385(キーワード取得手段、出力手段、類似率取得手段、登録件数取得手段の機能を含む)と、時刻を刻むカレンダ時計390とが設けられている。
評価装置30内の情報処理手段380と、表示インターフェース373、メモリ381、記録手段インターフェース385、カレンダ時計390等を含む各周辺回路はバス399で接続されており、情報処理手段380にて実行される処理プログラムに基づいて各々の周辺回路を制御することが可能となっている。
図1に示したデータベース2は、記録手段384に記憶されている場合や、CD−ROM、CD−RW、DVD、MO等の記憶媒体377で提供される場合、通信網364を介して他の通信機器から取得する場合も考えられる。
また、上記の評価装置30は、パーソナルコンピュータ、ワークステーションなど様々なコンピュータを利用して実現することができる。さらに、コンピュータをネットワークで接続して機能を分散して実施するようにしても良い。
以下、特許等の技術文献に関する情報を用いた実施例について具体的に述べるが、実用新案や意匠、商標等の文献についても同様に行うことも可能である。
ここで、経営財務情報データベース21に記憶される経営財務情報210は、経営情報と財務情報を含むものである。この経営財務情報210は、図3に示すように、会社の規模(従業員数や資本金など)、などを含み、各企業の有価証券報告書から得られる企業情報(研究開発費211、株価212、総資産213、株主資本214、負債215、などの経済指標)やヒアリングによる情報などから得られるものである。この財務情報の入手は、例えば、新聞社や研究所などが提供している商用データベースを、他のサーバ等から取得して利用することができる。
さらに、基本情報データベース23に記憶される基本情報230では、図4に示すように、各種識別番号・上場区分・業種区分・社名・本店所在地・設立年月日・決算期などを管理する。さらに、各基本情報230には、図5に示すような、企業間の統合・分割などの企業のイベントを記憶し、企業の変遷がわかるものを記憶する履歴管理データ231を備える。
企業の保有する特許は、企業間の統合・分割にともなって変わってくるが、この履歴管理データを参照することで、現在、企業が保有している特許の状況を正確に把握することができる。各種識別番号では、特許の出願人としての出願人識別番号232を管理するが、企業によっては複数の出願人識別番号が割り振られている場合もある。
この基本情報230をもとにして前述の経営財務情報210から企業毎に経営や財務に関する情報を取り出すことができる。さらに、出願人識別番号232から企業毎に特許情報を取り出すことができる。
また、特許情報データベース22に記憶される特許情報220には、図6に示すように、特許情報等の技術文献が記録されている。このうち特許情報として得られる情報には、特許査定された特許公報情報(特許請求の範囲や発明の詳細な説明、要約書を含む明細書や図面又は書誌的事項など)221と、特許として登録される前に発行された公開特許公報情報222などがあり、公開特許公報は公表されたものや補正されたものを含む概念である。
実用新案の場合には、図6に示すように、実用新案として登録された実用新案公報情報223と、実用新案として登録される前に発行された公開実用新案公報情報224などがある。さらに、これらの各情報には明細書や図面も含む。また、これらの公報は、CD−ROM公報として提供されるものをデータベースとして活用することも可能である。これら公報は、国際出願されたものも含むものである。さらに、公報から得られた情報にヒアリングや特許原簿の閲覧などによって入手した権利の移転や、実施権の設定に関する情報をも記憶する。
また、図1に示すように評価手段3には、特許動向分析手段31と、登録動向分析手段32と、登録動向予測手段33と、特許経済指標算出手段34と、特許資産価値分析手段35と、特許経済予測手段36と、株価妥当性分析手段37とを備える。
特許動向分析手段31では、特許情報をもとに各企業の出願や登録の動向を分析して、市場別や出願別、企業グループ別などの任意の企業群または技術分野別に前記出願や登録を分析し、その結果を特許動向分析結果データベース39に記憶する。
また、この特許動向分析結果データベース39と特許情報データベース22と基本情報データベース23とに基づき、登録動向分析手段32で該企業の出願が登録された率(登録率)や出願から登録までに要した日数などを求め、その結果を登録動向分析結果データベース38に記憶し、これらから登録動向予測手段33で今後登録される件数を予測する。
さらに、特許経済指標算出手段34で特許と企業経営・財務との関係や特許が企業経営や財務に及ぼす影響などを分析した結果を特許経済指標算出結果記憶手段(以降、特許経済指標算出結果データベースとする)40に記憶し、この特許経済指標算出結果データベース40、各企業の経営財務情報データベース21および特許情報データベース22とから特許資産価値分析手段35で該企業の特許資産価値を分析する。
また、特許経済予測手段36では、特許経済指標算出結果データベース40に記憶されている特許と企業経営・財務との分析結果に基づいて、各企業の経営財務情報データベース21および特許情報データベース22から該企業の将来における特許資産価値または特許による収益などを予測する。
さらに、株価妥当性分析手段37では、各企業の特許資産価値分析手段35や特許経済予測手段36から得られた結果と、各企業の株価212(経営財務情報データベース21)をもとに算定される無形財産価値と、を比較することによって、株価の妥当性を評価するものである。
また、図7に示すように、特許(出願・登録)動向分析手段31には 出願の増加や減少などの動向を分析する出願動向分析手段311、登録の増加や減少などの動向を分析する登録動向分析手段312を備える。以下、各分析手段の機能を説明する
1.出願動向分析手段(311)
この分析では特許情報データベース22から取り出した各企業の特許情報220から、出願件数の増加や減少などの動向を分析する。例えば、図8に示すように、年度などの時間の経過を表すものと出願件数を取り上げ、各年毎の企業の出願件数から企業の出願動向をあらわす。また、図9に示すように、企業の出願動向をIPC、FI、FIタームなどの技術分野別に分析し、各企業の技術分野別の出願動向を分析する。
ここで、各企業の特許情報220は、基本情報230で管理されている識別番号232や、履歴管理データ231をもとに、各企業が現在保有するものを全て取り出した特許情報220である。さらに、ヒアリングや特許原簿などから得られた情報が記憶されている場合にはそれを加味する。
さらに、特許情報220全体や、市場別や業種別に分類した特許情報220を分析する。これにより、市場別や業種別の動向を分析する。例えば、全体出願件数動向・市場別出願件数動向・業種別出願件数動向を求め、さらに、各企業別の出願動向分析をもとにした、出願件数ランキング・出願件数伸び率ランキング・出願件数伸び率倍数ランキングなどがあげられる。図10に、出願ランキングの一例を示す。これにより、各企業の属する市場別や業種別の位置付けを分析することができる。
2.特許登録動向分析手段(312)
この分析では、特許情報データベース22から取り出した各企業の特許情報220を母集団として、登録件数の増加や減少など動向を分析する。例えば、図8に示すように、年度などの時間の経過を表すものと登録件数を取り上げ、各年毎の企業の登録件数から企業の登録動向をあらわす。また、企業の登録動向を技術分野別に分析し、各企業の技術分野別の登録動向を分析する。
さらに、特許情報220全体や市場別に分けた特許情報220や業種別に分けた特許情報220から特許の登録の増加や減少などの動向を分析する。これにより、市場別や業種別の動向を分析する。さらに、各企業で技術分野別に登録動向を分析する。例えば、全体登録件数動向・市場別登録件数動向・業種別登録件数動向などを求め、さらに、各企業別の特許登録動向分析をもとにした、登録件数ランキング・登録件数伸び率ランキング・登録件数伸び率倍数ランキングなどがあげられる。これにより、各企業の属する市場別や業種別の位置付けを分析することができる。
登録動向分析手段32では、企業毎の全出願の特許情報220(全出願の特許情報とは、審査請求されたか未請求であるかにかかわらず特許出願されて公開された公報全体をいう。)を対象として、そのうち登録された特許件数の割合を登録率として動向を分析する機能を備える。例えば、図11に示すように、登録率と出願日からの時間の経過をあらわすと、登録率は出願日から時間がたつに従って上がっていくが、ある程度時間が経過すると登録率はあまり変化しなくなる。
また、各企業の技術分野別に登録率の動向を分析することも可能である。例えば、全体平均登録率動向、市場別平均登録率動向、業種別平均登録率動向と、各企業別の登録率動向分析をもとにした、登録率ランキング、登録所用期間ランキングなどがあげられる。
登録動向予測手段33では、特許情報データベース22から取り出した特許情報220から、各企業の全出願特許件数と出願毎の登録率や出願から登録までに必要とした日数などを取りだし、今後どの位出願特許がどの位の割合で、且つどのくらいの日数で登録(権利化)されるかを予測する機能を備える。
例えば、登録率についてはA社の出願年度yyの出願件数N(yy)が図12に示すように変化しているものとする。また、出願からの年数をycとすると、A社がyy年度に出願した出願特許の登録率f(yc)は、図11に示すよう推移するものと考えられる。この推移を外挿することにより、ある年度ydでのA社の予想登録(特許取得)率Fyy(yd)を求めることができる。このFyy(yd)を用いて、ある年度ydまでに登録されていると予測される予測登録件数X(yd)は、
として予測することができる。
登録率Fyy(yd)は、図11に示すように、出願からの年数ycで登録率が出願からの年数に応じて徐々に増えて10年目位を境に登録率は変化しなくなる場合が多いが、法律の改正や企業の方針によって、登録率は出願からの年数のみではなく出願年度によって変化する場合もある。以上、登録件数を年度毎に算出する場合について説明したが、月毎や日付毎に算出するようにしてもよい。
次に出願から登録までに必要な期間については、図13に示すように、登録年度毎に必要とした期間と分散(縦のバーが分散を示す。)などを求めることにより、予測が可能となる。また、図14に、各出願年毎に、集計時点における登録までに必要とした期間の平均推移(縦のバーは分散を示す。)を示す。登録件数と同様に、出願から登録までに必要な期間についても月毎や日付毎に算出するようにしてもよい。
特許経済指標算出手段34では、クラスター分析や相関分析や多変量解析などの様々なデータマイニングの手法を使って、特許情報(実用新案を含む)220にした各企業の出願件数、登録件数、登録率などと、該当する企業の経営財務情報210をもとにした経済指標とで相関を分析し、特許情報220と経済指標との相関を表す特許経済指標を特許経済指標算出結果データベース40に記憶する。
ここでは、経済指標とは売上高・売上利益・製造販売利益・営業利益・経常利益・利益・製従業員1人当製造販売利益などの各企業の財務状態の目安となるものである。
そこで、特許経済指標には、例えば、
・累計登録件数と業績(売上高・売上利益・営業利益)との関係を分析し登録件数は企業の業績との間にどのような相関があるかを把握するもの。
・累計登録件数と株主資本時価総額比率(PBR:Price Book Value Raito)との関係を分析し、登録件数は企業の株価との間にどのような相関があるかを把握するもの。
・登録件数の伸び率と株主資本時価総額倍率伸び率との関係を分析し、登録件数の増大は株価の伸び(特に無形資産評価の伸び)との間にどのような相関があるかを把握するもの。
がある。これらにより、特許の有・無が企業の収益に及ぼす影響を分析するものである。
さらに、この企業毎の分析を、市場別・業種別に分けてどのような関係があるかを把握することができるものでもよい。例えば、
・従業員一人当たりの出願数、従業員一人当たりの登録数
・出願1件当たりの研究開発費
を企業毎に求め、さらに、市場別や業種別の平均を求めることで各企業の研究開発費211の動向と相対的な位置付けを分析し、さらに、市場別や分野別に特許と経済指標の相関を分析した相関係数を特許経済指標とする。
分野毎に特許出願件数と経済指標との相関係数を求めた例を図15の図表に示す。
また、分野毎に特許登録件数と経済指標との相関係数を求めた例を図16の図表に示す。
特許資産価値分析手段35では、特許経済指標算出手段34の結果(特許経済指標算出結果データベース40)と、各企業の経営財務情報210および特許情報220と、登録動向分析手段32の結果(登録動向分析結果データベース38)とから、該企業の特許資産価値350などを分析する。
特許の出願件数と非常に高い相関を有する経営財務情報210のひとつに研究開発費211が挙げられるが、現在の会計基準では、これを全て費用に計上している(わが国の場合、2000年3月期以降の決算から、費用計上が義務付けられている。)。
これは、研究開発に係わる支出(研究開発費211)を全て当該年度の費用として処理することを意味しているが、研究開発によって得られた技術的成果は、当該年度の業績ではなく将来の業績に寄与する可能性が大きく、この意味において研究開発費211は資産としての性質を有するものである。また、研究開発の過程において特許出願されることが多い。このことから、研究開発費211は特許資産を予測するベースになるものと考えることができる。
そこで、図17に示すように、経営財務情報21から各々の企業の各年度における研究開発費211と、特許情報22から企業別・業種別の特許出願情報221と、登録動向分析手段結果データベース38から該当する企業の出願が登録された率や出願から登録までに要した日数などを取り出し、さらに、個別の特許を分析して、将来収益に貢献する可能性のある特許資産価値350として計上可能な金額を算定する。
仮に出願件数も研究開発費211も同程度の企業が存在したとしても、登録率が大きく異なる場合や、特許の内容によっても、研究開発費211から把握できる特許資産価値350としては大きく異なる。そこで、研究開発費211や特許出願費用や特許の維持費用としての年金などの出願に係わる費用をもとに、特許資産の原価を算出する。
そこで、研究開発費211や特許出願費用や特許の維持費用としての年金などの合計を出願件数で割ったものを特許1件当たりの特許の原価としてみなした特許原価費用を求める。
また、特許資産価値350は資産の一種であるので、現在の価値を把握するためには特許原価費用を減価償却して算出するのが適切である。そこで、個別特許の特許価値を評価するための特許評価指標を用いて、それに応じた減価償却率を個別または群に分けて設定する。これを考慮して特許原価費用から現在残存している現特許資産単価を算出し、全て現特許資産単価の合計を求めることで特許資産価値350の精度を高くすることが可能となる。この特許評価指数は、個別または群に分けて特許評価入力手段351から適切な数値を入力する。
特許経済予測手段36では、特許と経済指標との相関を表す特許経済指標算出手段34の結果(特許経済指標算出結果データベース40)である特許経済指標と、登録動向予測手段33で予測された登録率や登録件数と、特許資産価値分析手段35で算出する特許資産価値350を資産とから、企業の将来の株価212などの経済指標を予測する機能を備える。
具体的にあげると、特許経済指標算出手段34では、売上高・売上利益・製造販売利益・営業利益・経常利益・利益・製従業員1人当製造販売利益など経済指標と特許出願件数や特許登録件数との相関係数を、図15または図16に示すように求める。これに、登録動向予測手段33で予測される、出願特許の登録率や、その登録率をもとに予測した予測登録件数を加味すれば、将来、売上高・売上利益・製造販売利益・営業利益・経常利益・利益・製従業員1人当製造販売利益など経済指標がどのように変化していくものかを予測することができる。
また、株価妥当性分析手段37では、特許資産価値分析手段35で分析した結果から、該当する企業の株価212(株式時価総額216)などによって算出される市場における企業価値評価が実態と乖離している可能性が大きいものを判別する機能を備える。さらに、株価妥当性分析手段37には、この無形資産の価値と株式時価総額216との関係から妥当性を判断する詳細分析手段を備えている。
ここで、貸借対照表をもとにして無形資産について次のように考察した。図18に示すように、矢印A1の部分は従来の簿価による貸借対照表で、大雑把に資産91(213)と負債92(215)と株主資本93(214)で構成される。
ここで、無形資産を資産の一部として捕らえると、矢印Bの株式時価総額(216)といわれるものは、株主資本93と無形資産94と市場要因による評価95とから構成されると考えられる。また、無形資産94には、特許などの工業所有権の価値である特許資産価値350、ブランド価値等特許以外の無形資産941等が含まれている。実際の企業の企業価値は、矢印Cの指す資産91と無形資産94と市場要因による評価95とも考えられる。
完全な時価会計が適用された場合について考える。図19に示すように、矢印A2は完全な時価会計が適用された場合の簿価に対応するもので、この場合、会計上認識される資産の時価評価96を資産91(213)に入れる。この時価評価96と資産91(213)が負債92(215)と株主資本93(214)に対応する。これに基づいて、図18の場合と同様に、株式時価総額215(B)や企業の企業価値(C)との関係を考える。
そこで、企業の市場における企業価値評価によって算定される無形資産価値は、完全な時価会計が適用されている場合(国際会計基準では時価会計が適用されており、わが国の会計基準もこれに添った規則に改正される方向にある。)、株式時価総額−株主資本によって求めることができる。
この特許資産価値350は、前述の特許資産価値分析手段35で求めたものである。特許資産価値分析手段35では、特許出願に係わる技術的成果などを得るために企業が費やした研究開発費211や特許の出願費用・出願から登録までにかかる費用・維持費用等にもとづき、個別企業の特許出願または登録1件当たりの研究開発費211等を分析し、例えば、同業他社の値や同業種における平均値との比較を用いて、特許のいわば取得するための原価の残存価値(減価償却したもの)から現在の特許資産価値350を算定する。
この際、登録動向分析手段結果データベース38が有する個別企業の出願が登録された率や出願から登録までに要した日数などを用いて、個別企業の特許出願および登録に係わる傾向や実績等を勘案して特許資産価値350を求めるのでかなり厳密に評価される。
しかしながら、図18や図19を用いて説明したように、株式時価総額Bが、特許資産価値350と株主資本93とを加えた額を下回る場合には、市場は該当する企業の無形資産94を特許資産価値350以下しか評価していないと言うことになる(ブランドやノウハウおよび組織資産などの価値は0以下とみなされていることになる。)。そこで、株価の妥当性を検証するためにより詳細分析を行う必要があると判断することができる。
詳細分析手段では、市場が特許資産価値分析手段35で算出された特許資産価値350以下の評価しか与えられていない企業の株価の妥当性を検証するためには、まず第一に、開示された株主資本の額に問題(例えば該企業に簿外債務や不良資産等が存在している場合、実際の株主資本はその分だけ減少する)があるか否かの調査を実施し、これらの問題による減額しても説明がつかない場合には、不整合と判断する。
不整合と判断した場合には、該企業の特許資産の内容のより詳細な定性的分析を実施し、特許資産価値分析手段35で算出された特許資産価値350の価値に十分な客観性があるか否かを検証する。
知財評価報告書手段4では、特許動向分析結果データベース39と特許経済指標算出結果データベース40に登録動向分析手段32および登録動向予測手段33、特許資産価値分析手段35や特許経済予測手段36、株価妥当性分析手段37、企業別および業種別などの特許と経済指標の動向に関する報告書を月次、年次、四半期にまとめる機能を備える。
次に、第1の実施の形態の企業評価システム1の流れを図20のフローチャートにもとづいて説明する。
まず、特許動向分析手段31で、特許情報データベース22に記憶される特許情報220を取り出して、企業毎に各年度の出願件数(出願動向分析手段311)や登録件数(登録動向分析手段312)およびその動向、さらに市場別、業種別、企業グループ別などの任意の企業群別または技術分野別の出願、登録の動向などが分析される。(S100)
これをもとに登録動向分析手段32では、該企業の出願が登録された率(登録率)や出願から登録までに要した日数などを分析する(S101)。さらにこれらをもとに、登録動向予測手段33では、該企業の各年度に登録されると予測される登録件数を算出する(S102)。
特許経済指標算出手段34では、特許動向分析手段31で分析した各企業の出願件数や登録件数などとその動向を特許動向分析結果データベース39から取り出し、経営財務情報データベース21や特許情報データベース22から該当する企業の経営財務情報210、特許情報220を取り出して、様々なデータマイニング手段から特許情報と経済指標や財務指標との相関などを分析する(S103)。
特許資産価値分析手段35では、特許経済指標算出手段34で分析された各企業の経営財務情報210と特許情報220に基づく出願や登録動向との相関などを特許経済指標算出結果データベース40から取り出し、経営財務情報データベース21や特許情報データベース22から該当する企業の経営財務情報210、特許情報220を取り出し、さらに登録動向分析手段32で分析された登録率や登録所要日数などのデータを用いて該企業の特許資産価値350を分析する。(S104)。
また、株価妥当性分析手段37では、特許資産価値分析手段35によって算出された特許資産価値と株価によって定まる無形資産価値(株式時価総額−株主資本)を比較することによって、株価の妥当性を分析する(S105)。
次に、特許経済予測手段36では、特許経済指標算出手段34で分析された各企業の経営財務情報210と特許情報220に基づく出願や登録動向との相関などを特許経済指標算出結果データベース40から取り出し、登録動向予測手段33で予測される特許件数と、特許資産価値分析手段35で分析された特許資産価値などをもとに、特許経済予測手段36で各企業が保有すると予測される特許件数などから、将来における無形資産評価額などを予測する。(S106)。
さらに、知財評価報告書提供手段4では特許と経済に関する月次・年次・四半期などの報告書である知財評価報告書を、特許動向分析結果データベース39と特許経済指標算出結果データベース40に登録動向分析手段32および登録動向予測手段33、特許資産価値分析手段35や特許経済予測手段36、株価妥当性分析手段37から得られた結果を加味して作成する。これらの情報をWebや電子メール等として電子的に提供し、さらに、出版社などにも提供する(S107)。
次に、株価妥当性分析手段37の流れについて、図18(あるいは、図19)の貸借対照表と無形資産との関係を表す図と、図21のフローチャートを用いて詳細に説明する。
そこで、例えば、特許資産価値分析手段35で例示した方法で算出される特許資産価値350と、該企業の株式時価総額から株主資本を控除した金額から求めた無形資産評価額95を比較する(S120)。株式時価総額と特許資産価値350の関係から、詳細な分析が必要か判断する(S121)。
例えば、特許資産価値分析手段35で算出される特許資産価値350が10億円の企業が存在すると仮定し、該当する企業の株式時価総額B(216)から株主資本93(214)を控除した金額(無形資産評価額)が20億円であった場合、特許資産価値350以外の無形資産評価額が10億円である(その評価が妥当かどうかは別途検証が必要である。)と考えられる。
しかし、無形資産評価額が10億円以下である場合、市場は特許資産価値350を生み出すために該企業が費やした原価に対して減価償却した金額(つまり、研究開発費211の一部を資産と見做し減価償却を行った結果算出された特許資産価値350)以下の無形資産価値しか評価していないことになり、株価の妥当性を検証するためにより詳細な分析を行う必要があると判断できる。
そこで、詳細な分析が必要な場合には、詳細手段分析で、該企業の特許資産の内容のより詳細な定性的分析を実施し、特許資産価値分析手段35で算出された特許資産価値350に十分な客観性があるか否かを検証する(S122)。
以上、詳細に説明したように、本実施の形態では特許資産価値を分析し、株価によって定まる無形資産価値(株式時価総額−株主資本)と比較することによって、株価が妥当であるかなどを検証することができる。
次に第2の実施の形態では特許評価システム11について説明する。第1の実施の形態と同一のものについては同一符号を振って詳細な説明を省略する。また、本実施の形態のシステムも、第1の実施の形態で説明したものと同様にコンピュータ上で動作するものであるので、詳細な説明は省略する。
特許評価システム11(企業評価システム1に含まれるものであってもよい)には、図22に示すように、特許や実用新案などの出願された公報などから得られる特許情報220(技術文献であってもよい)を記憶する特許情報データベース22と、特定の公報とそれ以外に抽出した任意の公報との比較から前記特定の公報の新規性を評価する特許評価手段5を備える。さらに、企業の基本情報230を記憶する基本情報データベース23を備える。
特許評価手段5(情報処理手段380)には、企業別に特許情報を分け、その中で特定の出願を選択し、それ以外に抽出した任意の特許情報220から母集団(例えば、月単位、年単位など)を取り出して類似性などから特許価値を評価するための参考指標などを求める機能を備える。
また、特許価値の判定する方法として、母集団となる特許情報220と調査対象の特許情報220との間で発明を特徴付ける情報を用いて発明の類似性などを算出する類似性判定手段51(情報処理手段380)と、母集団全体の特許情報220において、調査対象の特許情報220の相対位置または分布状況を特徴付ける情報を用いて視覚的に表現する視覚的判定手段52(情報処理手段380)を備える。これらの判定方法によって求めた発明の類似性や発明の分布状況をもとに、特許価値を評価するための特許評価指標を求める。
以下に、この特許価値の判定手法について説明する。特許出願や特許発明の価値は、その発明に新規性や進歩性がどれだけあるかが問われる。また、企業におけるその特許出願又は特許発明の位置づけは、従来の技術とどれだけ共通点があるかや、違いがあるかによって判断されるとも言える。そこで本発明では、特許出願の価値や位置づけを、調査対象の特許情報中に含まれる所定のキーワードについて注目し、その所定のキーワードを含む特許情報が特許情報の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を算出して、従来の特許出願や特許発明との類似性や、従来の特許出願や特許発明との相対位置として表現する。
なお、技術分野や発明の類似性を判断する所定のキーワードは、予め複数のキーワードを辞書又はシソーラスとして登録しておくとよい。また、キーワード辞書には、同義語同士を関連付けて記録してもよい。たとえば、同義語辞書には、表現が違うだけで同一の意味を表す単語同士を関連付ける。例えば「カテゴリー」、「カテゴリィ」、及び「カテゴリ」などは同義語であるとともに、語尾の「ー」や「ィ」については自動で削除又は変換して同義語と判断することが可能である。
また、同義語として、「電子計算機」、「パソコン」、「パーソナルコンピュータ」、「PC」、「処理装置」、「CPU」、「ワークステーション」、「WS」などの関連付けを行うようにしてもよい。この場合には、英和辞書や現代用語の辞典、類似語辞典、かな漢字変換辞書などを参照して、各キーワードを関連付ける処理を実施してもよい。
例えばキーワードは以下の方法によって抽出する。
1.技術文献内の全文、あるいは、特許情報の「特許請求の範囲」、「発明の詳細な説明」、「図面の簡単な説明」、「図面」、「要約」等の一部からキーワードの辞書に基づいて所定のキーワードを検索する。
2.調査対象の技術文献において、文章の分かち書きを行ってキーワードを抽出する。
3.調査対象の技術文献において、文書の最初から所定の文字列を切り出して、この切り出した文字列から所定の「助詞」、「動詞の語尾」、「接続詞」、「感嘆詞」など発明を特定する用語として不要な単語を削除する処理を行って、キーワードを抽出する。
等の方法が考えられる。キーワードの抽出処理は、技術用語が有効に切り出せるように手順を組み立てる必要がある。
母集団と調査対象の出願の類似性や相対位置を判断する際には、母集団と調査対象両方に付与されている特許分類、FIターム、Fターム等の技術分野を表すコードや、発明を特徴付けるキーワード等の情報を用いるようにしてもよい。例えばある特定の特許出願に係る発明が、母集団の中で新たな分野の発明であるか否かの判断を行なう場合について考える。その母集団に含まれる全ての公報と、調査対象となる特許情報とを所定の条件をもって比較して、その調査対象の発明が母集団に対してどの程度新しい分野の発明であるかの判断を行うことが可能になる。以下に、キーワードを判断の条件として用いた場合の実施例について述べる。
類似性判定手段51(情報処理手段380)では、調査対象の出願又は特許発明等に対して、母集団を企業別、業種別、分野別、時期別等で選択する。そして、特徴と思われるキーワード等や分類に関する情報で類似性を分析する。ここでは、所定のキーワードを用いて類似率を算出して、類似性を判断する場合について説明する。技術文献の中から簡単に得られる数値としては、
1.調査対象の公報(技術文献)中に、所定のキーワードがそれぞれ何個存在するか。
2.調査対象の公報(技術文献)に存在する所定のキーワードを含む特許公報(技術文献)が、母集団中に何件存在するか。
3.上記所定のキーワードを含む特許公報(技術文献)の件数と、母集団に含まれる全特許公報件数(技術文献)の割合に基づいて算出した類似率。
4.キーワードの重要度や出現頻度を考慮して、母集団中において所定のキーワードを含む特許公報(技術文献)の件数等に対して適当な重みをつけて類似率を算出したもの。
等が考えられる。また上述のように、異なる調査対象や異なる母集団との比較を行うためには、規格化因子N(調査対象となる公報に含まれるキーワードの種類の数)、Pall(母集団中の特許公報の総件数)やKall(母集団に含まれるキーワードの総数)等といったものが必要となる。
ここで類似率とは、調査対象となる個々の特許公報(技術文献を含む)の母集団における類似関係を簡便に判定するために、新たに定義する指標である。具体的には、調査対象となる個々の特許公報(技術文献)に含まれるキーワードが、母集団中の全特許公報(技術文献)のうち、いくつの特許公報(技術文献)に含まれるかという割合を、例えば百分率として算出したものである。
したがって、類似率が高いほど(類似率が大きな値を示すほど)調査対象の発明に類似又は関連する発明の特許公報(技術文献)が多数存在していることを意味している。また、類似率が低いほど(類似率が小さな値を示すほど)調査対象の発明に類似又は関連する発明の特許公報(技術文献)が少ないことを示している。
このため、類似率が低いほど、概ね新規性や進歩性がある発明である可能性が高いと考えることができる。無論、実際の評価にあたっては定性的な分析が不可欠であるが、膨大な特許公報等の技術文献を一次スクリーニングする目的で使用するには、たいへん有効な手段となる。本発明では、類似率を自動で算出することによって、統計対象の企業が出願した全ての特許公報等の技術文献や、関連する業界全体の企業が出願した全ての特許公報等の技術文献を母集団として、調査対象となる個々の特許公報等の技術文献について類似率を算出することが可能となる。
規格化因子を考慮にいれた類似率の算出例として、以下のような方法が考えられる。
図23は、特許公報の母集団100(件数Pall)と、調査対象となる特許公報101に含まれるキーワードK1〜KNとの関係を示す図である。同図に示すように、母集団の特許公報の総件数(Pall件)の中にはキーワードK1を含む特許公報(件数P(K1))と、キーワードK2を含む特許公報(件数P(K2))…が含まれているとする。
類似率は、調査対象の特許公報101と母集団100中の各特許公報に含まれるキーワードの出現率を演算して求める。また類似性は、母集団の特許情報220中の特許情報に含まれる「要約」や「特許請求の範囲」、又は「発明の詳細な説明」等に記載されている文章の中から所定のキーワードを検索して判断する。なお、上記の例では、特許公報における類似率について説明しているが、本発明は特許公報に限定されるものではなく、技術文献一般について類似率を算出するようにしても本発明の目的を達成することが可能である。
図23に示すように、調査対象となる特許公報に含まれるi番目のキーワードをキーワードKiとする。調査対象となる特許公報101が、キーワードがキーワードK1、キーワードK2、…、キーワードKi…、キーワードKNを含んでいるときに、キーワードKiについての類似率Sim(Ki)は、
Ki :調査対象に含まれるi番目のキーワード(i=1〜N)
P(Ki):キーワードKiが含まれる母集団中の特許公報の数量
Pall :母集団中の特許公報の総件数
で求めることが可能である。
キーワード取得手段(通信手段365、入力インターフェース371、記録媒体インターフェース379、記録手段インターフェース385等)は、調査対象の技術文献中に含まれる所定のキーワードを取得することが可能となっている。また、計数手段(情報処理手段380)は、技術文献を記憶するデータベースの母集団の中から前記所定のキーワードが含まれる技術文献の数量を計数することが可能となっている。また、総数取得手段(情報処理手段380)は、母集団中の技術文献の総数を取得することが可能となっている。
また、類似率算出手段(情報処理手段380)は、前記計数した所定のキーワードが含まれる技術文献の数量と、前記取得した母集団中の技術文献の総数との比率を演算して類似率を算出することが可能となっている。また、出力手段(送受信手段365、記録媒体インターフェース379、記録手段インターフェース385、表示インターフェース373、情報処理手段380等)は、前記算出した類似率を表示手段372、記録手段384、又は送信手段(送受信手段365)に出力することが可能となっている。
次の式3に、キーワードKiについての類似率Sim(Ki)の平均を算出する式を示す。
N :調査対象の特許公報に含まれるキーワードの種類の数
Ki :調査対象に含まれるi番目のキーワード(i=1〜N)
P(Ki):キーワードKiが含まれる母集団中の特許公報の数量
Pall :母集団中の特許公報の総件数
で求めることが可能である。
式3に示すように、類似率算出手段(情報処理手段380)は、複数のキーワード毎に比率を演算し、該算出した複数のキーワード毎の比率の平均を演算して類似率Simを算出することが可能となっている。
例えば、調査対象の特許公報に含まれるキーワードの種類として、K1=「画像」、K2=「記録」、K3=「携帯電話」、K4=「送信」のN=4種類を指定した場合であって、K1〜K4のそれぞれそのキーワードが含まれる特許公報の数量が、それぞれ母集団Pall=30中にP(K1)=15、P(K2)=7、P(K3)=3、P(K4)=2であったとすると、Sim=22.5と算出することができる。
この類似率(Sim)が大きな値である場合には、母集団中に存在する特許公報と、調査対象の特許公報とに共通のキーワードが多く存在する可能性が高いということであり、発明の属する技術分野が近似している可能性が高いことを示している。また、類似率が大きいということは、対象の特許公報と近似する技術に関する特許出願が多く存在するということであり、また、既に製品化されて安定した事業を継続して実施している技術分野の発明に係る特許公報である可能性が高いと判断することができる。
また、類似率(Sim)が小さい値であるほど、母集団中に存在する特許公報と、調査対象の特許公報とに共通のキーワードが少なく、発明の属する技術分野が異なる可能性が高いことを示している。また、類似率が小さいということは、対象の特許公報と近似する技術に関する特許出願が少ないということであり、従来には少ない新たな技術分野の発明に係る特許公報である可能性が高いと判断することができる。
以下に、類似率の他の算出例を示す。
N :調査対象の特許公報に含まれるキーワードの種類の数
Ki :調査対象に含まれるi番目のキーワード(i=1〜N)
α(Ki):各キーワードに適当な重みが付けられた重み付け係数(通常α(Ki)=1)
P(Ki):キーワードKiが含まれる母集団中の特許公報の数量
Pall :母集団中の特許公報の総件数
上記の式4に示すように類似率算出手段(情報処理手段380)は、所定のキーワードについてその所定のキーワードを含む特許情報が特許情報の母集団中に存在する比率を算出し、この算出した比率に対してキーワード固有の重み付け計数を乗算して類似率を算出することが可能となっている。
上記の式4は、前述の式3に対して、特定のキーワードに対して所定の重み付け係数α(Ki)を用いて類似率を算出するものである。この係数α(Ki)は、通常「1」の値を入れるが、例えば設定したキーワードが「記録」のようにありふれたキーワードであるために、特許公報に記載された発明を特徴付ける意味合いが少ないキーワードであると思われる場合であって、利用者が類似率が小さい値について注目したい場合には、係数α(Ki)として大きな値を設定するとよい。また逆に、利用者が類似率が大きい値について注目したい場合には、ありふれたキーワードの係数α(Ki)として小さな値を設定するとよい。
上記の式4を用いることによって、キーワードの個々について独自の重み付けを付けることが可能となる。このキーワードと重み付け係数との関係は、予め特許公報に含まれるそのキーワードの数量や、技術文書一般に含まれるそのキーワードの数量、重要性、適切さ等を調査して、そのキーワードの出現頻度に基づいて、予めキーワードと関連付けて設定するものであってもよい。
このようにしてキーワードに重み付けを行うことによって、適切な技術用語が強調されて類似率に反映される。またキーワードに重み付けを行うことによって、ありふれた用語は、注目する類似率には影響されないこととなり、類似率の意味付けを適切に補正することが可能となる。技術の進歩によって特定のキーワードの使用頻度も変化する上に、キーワード自体の用語の意味が時代とともに変化することも多々あるので、そのキーワードによっては重み付け係数のメンテナンスを随時行う必要がある。
以下に、類似率の他の算出例を示す。
N :調査対象の特許公報に含まれるキーワードの種類の数
Ki :調査対象に含まれるi番目のキーワード(i=1〜N)
α :各キーワードに適当な重みが付けられた重み付け係数(通常α=1)
P(Ki):キーワードKiが含まれる母集団中の特許公報の数量
Pall :母集団中の特許公報の総件数
上記の式5に示すように類似率算出手段(情報処理手段380)は、所定のキーワードについてその所定のキーワードを含む特許情報が特許情報の母集団中に存在する比率を算出し、この算出した比率に対してキーワード固有の重み付け計数を巾乗して類似率を算出することが可能となっている。
上記の式5は、前述の式3に対して、特定のキーワードに対して所定の重み付け係数αを用いて類似率を算出するものである。この式5では、類似率の計算を行う際に、多くの類似率が極端に1に近くなったり、又は0に近くなってしまい、類似率に差が出てこない場合に、適宜αを設定して類似率を算出する際に用いる数式である。特に母集団の特許情報の数量が数万件、あるいは数千万件もあるような場合において有効な手法である。
また、式5の中の小括弧に付けられたαと、大括弧に付けられた1/αとで単位(ディメンジョン)を整合させたい場合(式5では無次元化させたい場合)にも有効な手法となる。したがって、単位を整合することが不要な場合には、一方のαを省いた式としてもよい。
図24は、図23にて示した特許公報の母集団100(件数Pall)と、調査対象となる特許公報101に含まれるキーワードK1〜KNとの関係に加えて、母集団中の特許公報の出願番号とその出願番号の各公報に含まれるキーワードの種類との関係を表した図である。同図に示すように、母集団の特許公報の総件数(Pall件)の中には、特許公報の出願番号毎にそれぞれのキーワードが含まれている。
図25は、図24にて示した調査対象となる特許公報101が、複数存在する場合を示す図である。調査対象の特許公報101は、母集団全体の特許公報としてもよいし、母集団の中の一部の特許公報であってもよい。また、母集団以外の特許公報であってもよい。
図26〜図29に、類似率の利用目的の一例を示す。類似率の利用目的に応じて、調査対象の技術文献を自社の技術文献(自社特許)とするか、又は他社の技術文献(他社特許)とするかの組み合わせが考えられる。また、類似率の利用目的に応じて、母集団の技術文献を自社の技術文献(自社特許)とするか、他社の技術文献(他社特許)とするか、又は業界全体の技術文献(業界全体の特許)とするかの組み合わせが考えられる。
以下の図26〜図29の各図に示すように類似率は、特許出願等の技術文献の母集団中における、調査対象の特許出願等の技術文献の類似性又は関連性を判断するものであるため、母集団を自社の特許出願、他社の特許出願又は業界全体とする場合と、調査対象の特許出願を自社の特許出願又は他社の特許出願とする場合の組み合わせが考えられる。そして同図に示すように、それぞれの組み合わせにおいて、類似率の利用目的が異なる場合がある。
図26は、母集団を自社特許、他社特許、業界全体の出願及び登録を含む特許公報とし、調査対象を登録された自社特許及び他社特許の特許公報とした各場合における類似率の利用目的を示す図表である。
同図に示すように、母集団を出願及び登録を含む自社特許の特許公報とし、調査対象を登録された自社特許の特許公報とした場合における類似率の利用目的は、自社の調査対象の特許について自社内での位置づけを知る必要がある場合等である。この場合に、類似率が小さいと新規なテーマ、大きいと従来からのテーマであると考えられる。また、各年度ごとに分布を重ねて評価することによって、自社の製品開発が発展しているか安定しているかの傾向を知ることができる。
また、同図に示すように、母集団を出願及び登録を含む他社特許の特許公報とし、調査対象を登録された自社特許の特許公報とした場合における類似率の利用目的は、自社の調査対象の特許について、他社の開発傾向、製品企画などと比較する必要がある場合等である。この場合に、類似率が小さいと他社の傾向と違ったテーマ、類似率が大きいと他社の傾向と同様なテーマであると考えられる。また、各年度ごとに分布を重ねて評価することによって、自社の製品開発が発展しているか安定しているかの傾向を知ることができる。
また、同図に示すように、母集団を出願及び登録を含む業界全体の特許公報とし、調査対象を登録された自社特許の特許公報とした場合における類似率の利用目的は、自社の調査対象の特許が、業界全体から見て製品開発に特徴があるか否かの判断等に用いる場合である。この場合に、類似率が小さいと業界の傾向と違ったテーマであると考えられる。また、各度ごとに分布を重ねて評価することによって、自社の製品開発が発展しているか安定しているかの傾向を知ることができる。
また、同図に示すように、母集団を出願及び登録を含む自社特許の特許公報とし、調査対象を登録された他社特許の特許公報とした場合における類似率の利用目的は、調査対象の特許について、自社の開発傾向、製品企画などと比較する場合等に用いる場合である。この場合に、類似率が小さいと自社の傾向と違ったテーマ、類似率が大きいと自社の傾向と同様なテーマであると考えられる。また、各年度ごとに分布を重ねて評価することによって、調査対象企業の製品開発が発展しているか安定しているかの傾向を知ることができる。
また、同図に示すように、母集団を出願及び登録を含む他社特許の特許公報とし、調査対象を登録された他社特許の特許公報とした場合における類似率の利用目的は、調査対象の特許公報について他社内での位置づけを知る必要がある場合等である。この場合に、類似率が小さいと新規なテーマ、大きいと従来からのテーマであると考えられる。また、各年度ごとに分布を重ねて評価することによって、調査対象企業の製品開発が発展しているか安定しているかの傾向を知ることができる。
また、同図に示すように、母集団を出願及び登録を含む業界全体の特許公報とし、調査対象を登録された他社特許の特許公報とした場合における類似率の利用目的は、調査対象の特許が、業界全体から見て製品開発に特徴があるか否かの判断等に用いる場合である。この場合、類似率が小さいと業界の傾向と違ったテーマであると考えられる。また、各年度ごとに分布を重ねて評価することによって、調査対象企業の製品開発が発展しているか安定しているかの傾向を知ることができる。
図27は、母集団を登録された自社特許、他社特許、業界全体の特許公報とし、調査対象を登録された自社特許及び他社特許の特許公報とした各場合における類似率の利用目的を示す図表である。
同図に示すように、母集団を登録された自社特許の特許公報とし、調査対象を登録された自社特許の特許公報とした場合における類似率の利用目的は、自社の調査対象の特許について自社内での位置づけを調査する必要がある場合等である。この場合に、類似率が小さいと新規なテーマ、大きいと従来からのテーマであると考えられる。また、各年度ごとに分布を重ねて評価することによって、自社の製品開発が発展しているか安定しているかの傾向を知ることができる。
また、同図に示すように、母集団を登録された他社特許の特許公報とし、調査対象を登録された自社特許の特許公報とした場合における類似率の利用目的は、自社の調査対象の特許と、他社の企業理念、製品傾向などとを比較する必要がある場合等である。この場合に、類似率が小さいと他社の傾向と違ったテーマ、類似率が大きいと他社の傾向と同様なテーマであると考えられる。また、各年度ごとに分布を重ねて評価することによって、自社の製品開発が発展しているか安定しているかの傾向を知ることができる。
また、同図に示すように、母集団を登録された業界全体の特許公報とし、調査対象を登録された自社特許の特許公報とした場合における類似率の利用目的は、自社の調査対象の特許が、業界全体から見て製品開発に特徴があるか否かの判断等に用いる場合である。この場合に、類似率が小さいと業界の傾向と違ったテーマであると考えられる。また、各年度ごとに分布を重ねて評価することによって、自社の製品開発が発展しているか安定しているかの傾向を知ることができる。
また、同図に示すように、母集団を登録された自社特許の特許公報とし、調査対象を登録された他社特許の特許公報とした場合における類似率の利用目的は、調査対象の特許と、自社の企業理念、製品傾向などと比較する必要がある場合等である。この場合に、類似率が小さいと自社の傾向と違ったテーマ、類似率が大きいと自社の傾向と同様なテーマであると考えられる。また、各年度ごとに分布を重ねて評価することによって、調査対象企業の製品開発が発展しているか安定しているかの傾向を知ることができる。
また、同図に示すように、母集団を登録された他社特許の特許公報とし、調査対象を登録された他社特許の特許公報とした場合における類似率の利用目的は、調査対象の特許について他社内での位置づけを知る必要がある場合等である。この場合に、類似率が小さいと新規なテーマ、大きいと従来からのテーマであると考えられる。また、各年度ごとに分布を重ねて評価することによって、調査対象企業の製品開発が発展しているか安定しているかの傾向を知ることができる。
また、同図に示すように、母集団を登録された業界全体の特許公報とし、調査対象を登録された他社特許の特許公報とした場合における類似率の利用目的は、調査対象の特許が、業界全体から見て製品開発に特徴があるか否かの判断等を行う場合である。この場合に、類似率が小さいと業界の傾向と違ったテーマであると考えられる。また、各年度ごとに分布を重ねて評価することによって、調査対象企業の製品開発が発展しているか安定しているかの傾向を知ることができる。
図28は、母集団を自社特許、他社特許、業界全体の出願及び登録を含む特許公報とし、調査対象を出願された自社特許及び他社特許の特許公報とした各場合における類似率の利用目的を示す図表である。
同図に示すように、母集団を自社特許の出願及び登録を含む特許公報とし、調査対象を出願された自社特許の特許公報とした場合における類似率の利用目的は、自社の調査対象の出願について自社内での位置づけを知る必要がある場合等である。この場合には、類似率が小さいと基礎研究、大きいと応用研究に関する出願であると考えることができる。また、各年度ごとに分布を重ねて評価することによって、自社の研究開発が発展しているか安定しているかの傾向を知ることができる。
また、同図に示すように、母集団を他社特許の出願及び登録を含む特許公報とし、調査対象を出願された自社特許の特許公報とした場合における類似率の利用目的は、自社の調査対象の出願について、他社の開発傾向、製品企画などと比較する必要がある場合等である。この場合に、類似率が小さいと他社の傾向と違った研究、類似率が大きいと他社の傾向と同様な研究を行っていると考えることができる。また、各年度ごとに分布を重ねて評価することによって、自社の研究開発が発展しているか安定しているかの傾向を知ることができる。
また、同図に示すように、母集団を業界全体の出願及び登録を含む特許公報とし、調査対象を出願された自社特許の特許公報とした場合における類似率の利用目的は、自社の調査対象の出願が、業界全体から見て研究開発に特徴があるか否かの判断を行う必要がある場合等である。この場合には、類似率が小さいと業界の傾向と違った研究を行っていると考えることができる。また、各年度ごとに分布を重ねて評価することによって、自社の研究開発が発展しているか安定しているかの傾向を知ることができる。
また、同図に示すように、母集団を自社特許出願及び登録を含む特許公報とし、調査対象を出願された他社特許の特許公報とした場合における類似率の利用目的は、調査対象の出願について、自社の開発傾向、製品企画などと比較する必要がある場合等である。この場合には、類似率が小さいと自社の傾向と違った研究、類似率が大きいと自社の傾向と同様な研究を行っていると考えることができる。また、各年度ごとに分布を重ねて評価することによって、調査対象企業の研究開発が発展しているか安定しているかの傾向を知ることができる。
また、同図に示すように、母集団を他社特許の出願及び登録を含む特許公報とし、調査対象を出願された他社特許の特許公報とした場合における類似率の利用目的は、調査対象の出願について他社内での位置づけを知る必要がある場合等である。この場合には、類似率が小さいと基礎研究、大きいと応用研究を行っていると考えることができる。また、各年度ごとに分布を重ねて評価するることによって、調査対象企業の研究開発が発展しているか安定しているかの傾向を知ることができる。
また、同図に示すように、母集団を業界全体の出願及び登録を含む特許公報とし、調査対象を出願された他社特許の特許公報とした場合における類似率の利用目的は、調査対象の出願が、業界全体から見て研究開発に特徴があるか否かを判断する必要がある場合である。この場合には、類似率が小さいと業界の傾向と違った研究を行っていると考えることができる。また、各年度ごとに分布を重ねて評価することによって、調査対象企業の研究開発が発展しているか安定しているかの傾向を知ることができる。
図29は、母集団を登録された自社特許、他社特許、業界全体の特許公報とし、調査対象を出願された自社特許及び他社特許の特許公報とした各場合における類似率の利用目的を示す図表である。
同図に示すように、母集団を登録された自社特許の特許公報とし、調査対象を出願された自社特許の特許公報とした場合における類似率の利用目的は、自社の調査対象の出願について自社内でどのような位置づけとなるかを調査する必要がある場合等である。この場合には、類似率が小さいと基礎研究、大きいと応用研究を行っていると考えることができる。また、各年度ごとに分布を重ねて評価することによって、自社の研究開発が発展しているか安定しているかの傾向を知ることができる。
また、同図に示すように、母集団を登録された他社特許の特許公報とし、調査対象を出願された自社特許の特許公報とした場合における類似率の利用目的は、自社の調査対象の出願について、他社の企業理念、製品傾向などと比較する必要がある場合等である。この場合には、類似率が小さいと他社の傾向と違った研究、類似率が大きいと他社の傾向と同様な研究を行っていると考えることができる。また、各年度ごとに分布を重ねて評価することによって、自社の研究開発が発展しているか安定しているかの傾向を知ることができる。
また、同図に示すように、母集団を登録された業界全体の特許公報とし、調査対象を出願された自社特許の特許公報とした場合における類似率の利用目的は、自社の調査対象の出願が、業界全体から見て研究開発に特徴があるか否か判断する必要がある場合等である。この場合には、類似率が小さいと業界の傾向と違った研究を行っていると考えることができる。また、各年度ごとに分布を重ねて評価することによって、自社の研究開発が発展しているか安定しているかの傾向を知ることができる。
また、同図に示すように、母集団を登録された自社特許の特許公報とし、調査対象を出願された他社特許の特許公報とした場合における類似率の利用目的は、調査対象の出願について、自社の企業理念、製品傾向などと比較する必要がある場合等である。この場合には、類似率が小さいと自社の傾向と違った研究、類似率が大きいと自社の傾向と同様な研究を行っていると考えることができる。また、各年度ごとに分布を重ねて評価することによって、調査対象企業の研究開発が発展しているか安定しているかの傾向を知ることができる。
また、同図に示すように、母集団を登録された他社特許の特許公報とし、調査対象を出願された他社特許の特許公報とした場合における類似率の利用目的は、調査対象の出願について他社内での位置づけを知る必要がある場合等である。この場合には、類似率が小さいと基礎研究、大きいと応用研を行っていると考えることができる。また、各年度ごとに分布を重ねて評価することによって、調査対象企業の研究開発が発展しているか安定しているかの傾向を知ることができる。
また、同図に示すように、母集団を登録された業界全体の特許公報とし、調査対象を出願された他社特許の特許公報とした場合における類似率の利用目的は、調査対象の出願が、業界全体から見て特徴がある研究開発を行っているか否かの判断等を行う必要がある場合である。この場合には、類似率が小さいと業界の傾向と違った研究を行っていると考えることができる。また、各年度ごとに分布を重ねて評価することによって、調査対象企業の研究開発が発展しているか安定しているかの傾向を知ることができる。
また、上記のように第三者が調査対象の特許公報について類似性を判断することによって、調査対象の特許公報の出願人の企業の開発動向を知ることが可能となり、当該企業の株を購入するなどの投資をする際の目安として用いることが可能となる。
図30は、利用者が類似率を算出する際に、その調査対象となる特許公報を指定する表示画面を画面を示す図である。
利用者が、入力手段370を介して類似率の算出を行う旨の指示を入力すると、表示手段372には、同図に示す調査対象の指定画面が表示される。利用者は、調査対象の指定画面の指示に従って、所定の項目を入力手段370を介して入力してゆく。同図に示す「公報種別」の項目は、調査対象の公報が、「出願」(公開特許公報)であるか、又は「登録」(特許公報)であるかを指定する項目である。なお、特許公報以外の技術文献であっても、以下の実施例と同様にして類似率の調査を行うことが可能である。
「指定方法」の項目は、調査対象の公報の出願人の「会社コード」を用いて公報を複数検索して、その中から所定の調査対象の公報を選択する際に用いる。また、調査対象の出願人に基づいて調査対象の公報を検索する際に、「出願人識別番号」や出願日、公開日、又は登録日等の日付や期間を指定することも可能となっている。
「番号指定」の項目は、調査対象の公報の出願番号や公開番号、又は特許番号等が判明している場合にその調査対象の公報番号を入力して類似率を算出する際に用いる項目である。
また、同図に示す調査対象の指定画面には、調査する際に用いる母集団を指定するボタンが設けられている。例えば、「全出願を母集団として実行」のボタンを選択すると、母集団として公開特許公報を設定して、類似率の算出を実行する。また、「全登録を母集団として実行」のボタンを選択すると、母集団として特許公報を設定して、類似率の算出を実行する。また、「母集団を指定する」のボタンを指定すると、次に母集団として用いる公開特許公報等の公開日等を指定する画面や発明の技術分野等を指定する画面が表示されて、利用者は母集団の公報として所定の期間や発明の技術分野を指定することが可能となる。
図31に、調査対象の公報の「出願番号」を指定し、母集団として「全出願」を指定した場合に算出された類似率の表示例(類似率判定結果)を示す。
同図に示すように、類似率判定結果表示には、調査対象及び母集団の条件と、類似率の算出結果が表示されている。利用者は、同図に表示された類似率を見て、母集団の特許公報中における調査対象の特許公報が新しい分野の発明に関するものである否かの位置付けや、調査対象の特許公報の出願人の企業の研究開発の動向などを数値として知ることが可能となる。
なお、同図において利用者が、調査対象の出願番号等を選択すると、該当する特許公報をデータベース(特許情報220)から読み出して、表示手段372に表示するようにしてもよい。また、特許公報の表示は、「特許請求の範囲」や「要約」部分のみを表示してもよいし、「発明の詳細な説明」を含む情報を表示するようにしてもよい。
図32に、調査対象の公報の「出願期間」を指定し、母集団として「全出願」とその「出願期間」を指定した場合に算出された類似率の表示例(類似率判定結果)を示す。
同図に示すように、類似率判定結果表示には、調査対象及び母集団の条件と、類似率の算出結果が表示されている。利用者は、同図に表示された類似率を見て、母集団の特許公報中における調査対象の特許公報が新しい分野の発明に関するものである否かの位置付けや、調査対象の特許公報の出願人の企業の研究開発の動向などを数値として知ることが可能となる。すなわち、所定の期間内において、新しい事業をしているか否か、従来から継続している事業に係る発明であるか否かを数値を用いて定量的に判断することか可能となる。また、期間の指定を変化させて類似率を観察することによって、発明に係る技術の継続性を数字で判断することが可能となる。
図33に、調査対象の公報の「出願期間」を指定し、母集団として「全出願」を指定した場合に算出された類似率の表示例(類似率判定結果)を示す。
同図に示すように、類似率判定結果表示には、調査対象及び母集団の条件と、類似率の算出結果が表示されている。同図に示す例では、調査対象の特許出願が指定された期間内に複数存在(同図に示す例では5件ヒット)しており、それぞれ検索された調査対象の特許公報について類似率が算出されて表示されている。利用者は、同図に表示された複数の調査対象の特許公報の類似率を見て、母集団の特許公報中における調査対象の特許公報同の類似率同士を比較することが可能となる。
調査対象の特許公報の出願人が利用者に対して競合他社の関係にある場合には、類似率が小さい値で算出された特許公報に対しては、新規事業の計画又は投資を行っている可能性があるとして注目するとともに、自社の当該技術分野における研究開発の開始や強化の対策を早期に検討することが可能となる。また利用者が、調査対象の特許公報の出願人の会社の株の購入を検討している場合には、類似率が小さい値で算出された特許公報に対しては、新規事業の計画又は投資を行っている可能性があるとして、投資を目的とした注目をすることが可能となる。
一方、調査対象の特許公報の出願人が利用者に対して競合他社の関係にある場合であって、類似率が大きい値で算出された特許公報に対しては、従来から継続している事業が依然開発中であるとして、自社における競合製品の開発強化を早急に検討することが可能となる。
この場合であっても、特許公報の内容を閲覧して発明の技術分野や技術内容を確認することが必要な場合が多いので、所望の特許公報の番号等を選択することにより、特許公報の一部又は全部を表示することが可能となっている。また、類似率が少ない順番又は類似率が大きい順番で、特許公報の一部又は全部を自動で順次表示するように構成してもよい。
図34に、特許公報の一部の表示例を示す。
同図に示すように、特許公報の一部又は全部を表示手段372に表示する場合には、類似率の算出に用いたキーワードをそれぞれ別々に色分け表示したり、アンダーライン表示したり、色調を反転表示したり、書体を変更して表示したり、枠付き表示したりして、利用者にキーワードを見つけやすくするように表示するとよい。これによって利用者は、容易にキーワードを見つけることが可能となり、キーワードに関連する発明を調査することが容易となる。
上記のように算出した類似率を用いて、特許価値を評価するための特許評価指標とすることができる。特許評価指標を参考にして特許情報220を、新しい技術分野に関する発明(例えば新規性が高い発明)であるか否かに分類することができる。
図35に、特許の登録所要年数毎の登録件数及び登録比率の表示例を示す。視覚的判定手段52(情報処理手段380)は、母集団全体における特許公報の登録所要年数の分布状況を、視覚的に表現することが可能となっている。このような分析には多変量解析を行うことも有効である。また、この多変量解析のうち、数量化理論第3類を当てはめてもよい。なお、登録所要年数とは、出願から登録されるまでのに要した年数を意味する。ただし、平成13年に出願審査の請求期間が7年から3年に短縮されたので、法改正以降の出願に係る登録所要年数は大幅に短縮されるものと推察される。
同図に示すように、所定の母集団に属する特許の登録所要年数と登録件数との関係を視覚的に表現したものである。また、登録所要年数の平均値とその標準偏差も併せて表示している。更に、登録所要年数が一番多い年数を1として他の登録所要年数の相対比率も表示している。
図36に、特許の類似率毎の登録件数及び相対比率の表示例を示す。視覚的判定手段52(情報処理手段380)は、設定登録となった特許公報を母集団とし、その母集団に含まれる特許公報全てを調査対象として個々に類似率を算出して、登録件数との関係の分布状況を視覚的に表現することが可能となっている。同図において、類似率の小さい値の部分に多くの登録件数が存在する場合には、調査対象の特許公報が新しい技術である可能性が高く、更に開発に力を入れている技術分野であると考えられる。また、同図において、類似率の大きな値の部分に多くの登録件数が存在する場合には、従来から存在する技術分野で安定した開発を行っており、主力製品の発明において権利を固めている状態であると考えることができる。
また、図36に示す特許の類似率毎の登録件数を表示する場合には、以下に示す処理を行って表示するようにしてもよい。
類似率取得手段(送受信手段365、入力インターフェース371、記録手段インターフェース385、記録媒体インターフェース379、情報処理手段380等)が、複数の調査対象の特許公報中に含まれる所定のキーワードについて、その所定のキーワードを含む特許公報が特許公報の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を取得する。次に、登録件数取得手段(送受信手段365、入力インターフェース371、記録手段インターフェース385、記録媒体インターフェース379、情報処理手段380等)が、複数の調査対象の特許公報のうち設定登録されている特許公報の設定登録件数を取得する。そして情報処理手段380が、表示手段372に対して、取得した類似率と前記複数の調査対象の特許公報の設定登録件数とを関連付けて表示する旨の指示を出力する。
また、図36には、類似率の平均値と標準偏差値とが併せて視覚的に表現されている。この標準偏差値は標準偏差値算出手段(情報処理手段380)が、登録件数に対する類似率の標準偏差を算出して、表示手段372に表示する指示を出力することによって表示される。
これによって利用者は、標準偏差の幅や位置を観察することによって、調査対象の特許公報が多岐の技術分野に及んでいるか否か、または調査対象の特許出願人(企業など)が特定の分野における開発を行っているか否かを容易に判断することが可能となる。
図37に、調査対象の特許公報の類似率と登録所要年数との関係の表示例(特許分布図)を示す。同図に示す一点一点は、母集団中における調査対象の特許公報(技術文献)の類示率とその登録所要年数を示している。視覚的判定手段52(情報処理手段380)は、母集団全体における特許公報の類似率と登録所要年数との関係の分布状況を、登録所要年数毎に分けて視覚的に表現することが可能となっている。
また、図37に示す調査対象の特許公報の類似率と登録所要年数との関係を表示する場合には、以下に示す処理を行って表示するようにしてもよい。
類似率取得手段(送受信手段365、入力インターフェース371、記録手段インターフェース385、記録媒体インターフェース379、情報処理手段380等)が、複数の調査対象の特許公報中に含まれる所定のキーワードについて、その所定のキーワードを含む特許公報が特許公報の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を取得する。次に、算出手段(情報処理手段380)が、複数の調査対象の特許公報について出願から設定登録までの年数をそれぞれ演算して登録所要年数を算出する。なお、設定登録された特許公報については、登録件数取得手段(送受信手段365、入力インターフェース371、記録手段インターフェース385、記録媒体インターフェース379、情報処理手段380等)が、複数の調査対象の特許公報のうち設定登録されている特許公報を取得するようにしてもよい。
そして、情報処理手段380が、表示手段372に対して、取得した類似率と前記算出した登録所要年数とを関連付けて表示する旨の指示を出力する。
また、図37には、類似率の平均値及び標準偏差値と、登録所要年数の平均値能及び標準偏差値とが併せて視覚的に表現されている。この標準偏差値は、標準偏差値算出手段(情報処理手段380)が、類似率に対する登録所要年数の標準偏差値と、登録所要年数に対する類似率の標準偏差とを算出して、表示手段372に表示する指示を出力することによって表示される。
これによって利用者は、標準偏差の幅や位置を観察することによって、調査対象の特許公報が多岐の技術分野に及んでいるか否か、または調査対象の特許出願人(企業など)が特定の分野における開発を行っているか否か及び、特許出願の製品化に対する意志や重要性を容易に判断することが可能となる。
なお、同図では、判断を容易にするために、類似率及び登録所要年数の標準偏差値と平均値とを境として、「A」「B」「C」「D」の各領域に分類している。したがって、調査対象の特許公報の母集団における類似率と登録所要年数との関係を、16分割した領域内に表示することが可能となっている。
同図において、類似率が小さい値を示すとともに登録所要年数が短い部分に調査対象の特許公報の件数が多く存在する場合には、調査対象の特許公報に係る発明が新しい技術であるとともに、出願人が早期の権利化を望んでいるとともに製品化の可能性が高い発明であることを示している。このことは、出願人の企業又は業界全体において新規事業であるとともに実施時期が早く、重要な発明である可能性が高い。
したがって、出願人と競合他社の関係にある企業にとっては、同様に製品開発に力を入れる必要があるために、早急に研究体制や投資の体制を整える必要があると判断できる。また、当該調査対象の特許公報の出願人の企業に対する投資を検討している者にとっては、投資を行うべきであるか否かを判断する際の有力な情報となる。
同図において、類似率が小さい値を示すとともに登録所要年数が長い部分に調査対象の特許公報の件数が多く存在する場合には、調査対象の特許公報に係る発明が独自の技術であるものの、当該発明に係る事業の実施予定がないなど早期に権利化する必要がない発明であるか、又は特許出願に係る発明に進歩性がないなどの理由によって権利化しにくい発明である可能性が高い。また、調査対象の特許公報がこの部分に属する場合には、当該発明が、係争又は競合関係にない発明である場合、審査請求を行っているものの権利化が遅れている発明であるか、又は審査請求を行って特許査定になった場合であっても、異議申立てや、特許無効審判の請求理由となる可能性が高い発明である可能性が高いと考えられる。
同図において、類似率が大きい値を示すとともに登録所要年数が短い部分に調査対象の特許公報の件数が多く存在する場合には、調査対象の特許公報に係る発明が従来の発明と似ている部分が多いことを示している。この部分に存在する特許公報に係る発明は、出願人が従来から実施している事業に関連する発明であって安定した開発を行っており、主力製品の発明において早期の権利化と権利の包囲網構築を望んでいる発明である可能性が高い発明であることを示している。
このことは、出願人又は業界全体において安定化した事業に係る発明であるとともに重要な発明である可能性が高い。したがって、出願人と競合他社の関係にある企業にとっては、同様に製品開発に力を入れる必要があるために、早急に研究体制や投資の体制を整える必要があると判断できる。また、当該調査対象の特許公報の出願人の企業に対する投資を検討している者にとっては、投資を更に行うか否かの判断を行う際の有力な情報となる。
同図において、類似率が大きい値を示すとともに登録所要年数が長い部分に調査対象の特許公報の件数が多く存在する場合には、調査対象の特許公報に係る発明が従来から存続している安定した製品の技術分野に属し、防衛的出願であったか、又は特許出願に係る発明に進歩性がないなどの理由によって権利化しにくい発明である可能性が高い。
また、調査対象の特許公報がこの部分に属する場合には、当該発明が、係争又は競合関係にない発明である場合、審査請求を行っているものの権利化が遅れている発明であるか、又は審査請求を行って特許査定になった場合であっても、進歩性がないこと等を理由に異議申立てや、特許無効審判の請求理由となる確率が高い発明である可能性が高いと考えられる。
また、図37の分布図を、複数の異なる出願人について比較することによって、各企業の製品開発に関する力の入れ方について、傾向を調査することが可能となる。
図38では、図37にて示した各層における特許公報の件数、出願年、登録年、請求項数、登録所要年数、類似率(業界全社)、類似率(自社)その他の項目について平均値を算出して表示している。図37に示す図では、視覚的には理解しやすいものであるが、図38のように数値化することによって、直接各項目について数値で比較することが可能となる。なお、図38における所要登録年数及び類似率の各「A層」「B層」「C層」「D層」は、図37に示す各層を示している。
図38では、各層において特許公報に記載されている請求項数の平均値を算出している。特許公報の登録所要年数が短くて(登録所要年数のA層)類似率が小さい値を示す(類似率がA層)場合であって、この請求項数が多い場合には、従属する発明や周辺の関連発明について特許による権利を固めようとしている場合が考えられる。したがって、当該特許出願に係る発明が、重要な発明である場合が考えられる。
また、図38において、特許公報の登録所要年数が長くて(登録所要年数のD層)類似率が大きい値を示す(類似率がD層)場合であって、「請求項数」が多い場合には、成熟した発明であって出願や特許件の維持に関する費用を抑えるために、周辺の関連発明について併合した形で1出願としようとしている場合が考えられる。
図39に、図37にて示した類似率と登録所要年数との関係を、各年毎(又は出願時期毎)に見やすく整理した立体図(類似率と登録所要年数の推移図)を示す。同図に示すように、X軸が類似率を、Y軸が登録所要年数を示し、Z軸が調査対象の特許公報の出願年を示している。また、同図に示す各年毎に表示している楕円の長径と短径の長さは、類似率と登録所要年数の標準偏差を示している。
また、各出願時期毎に表示されているそれぞれの楕円を直線または曲線で連結することによって、出願時期毎の類似率及び登録所要年数の標準偏差の推移を見やすくしている。なお、同図に示す実施例では、出願時期毎の類似率及び登録所要年数の標準偏差を楕円で表示する実施例で説明したが、本発明は類似率及び登録所要年数の標準偏差を楕円で表示することに限定するものではない。
同図に示すように、類似率及び登録所要年数の標準偏差の楕円の大きさと位置が、年によってどのように推移するかを観察することによって、利用者は調査対象の特許公報の出願人の企業における製品開発の履歴や推移の傾向を、視覚的に認識することが可能となる。
また、図39に示す類似率と登録所要年数との関係を表示する場合には、以下に示す処理を行って表示するようにしてもよい。
類似率取得手段(送受信手段365、入力インターフェース371、記録手段インターフェース385、記録媒体インターフェース379、情報処理手段380等)が、複数の調査対象の特許公報中に含まれる所定のキーワードについて、その所定のキーワードを含む特許公報が特許公報の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を取得する。次に、算出手段(情報処理手段380)が、複数の調査対象の特許公報について出願から設定登録までの年数をそれぞれ演算して登録所要年数を算出する。なお、設定登録された特許公報については、登録件数取得手段(送受信手段365、入力インターフェース371、記録手段インターフェース385、記録媒体インターフェース379、情報処理手段380等)が、複数の調査対象の特許公報のうち設定登録されている特許公報を取得するようにしてもよい。
そして、情報処理手段380が、表示手段372に対して、取得した類似率と前記算出した登録所要年数とを関連付けて、出願時期毎に表示する旨の指示を出力する。
また、図39には、全出願時期における類似率の平均値及び標準偏差値と、全出願時期における登録所要年数の平均値及び標準偏差値とが併せて視覚的に表現されている。この平均値及び標準偏差値は、標準偏差値算出手段(情報処理手段380)が全出願時期における類似率に対する登録所要年数の標準偏差値と、全出願時期における登録所要年数に対する類似率の標準偏差とを算出して、表示手段372に表示する指示を出力することによって表示される。
同図に示すように、多くの情報に基づいて平均値又は標準偏差を算出し、更に立体的に表示することによって、的確に傾向を知ることが可能となる。このように、多くの特許公報の情報に基づいて算出した結果を表示しているので、利用者は信頼性の高い情報を取得することが可能となり、より正確な判断を行うことが可能となる。
また、同図に示すように、類似率及び登録所要年数の標準偏差の楕円の表示色について、類似率大小を赤色の濃淡の階調で連続的又は段階的に表示し、登録所要年数の大小を青色の濃淡の階調で連続的又は段階的に表示し、年について黄色の濃淡の階調で連続的又は段階的に合成表示するようにしてもよい。このように各パラメータについて色分けして表示することによって、利用者は注目すべき類似率と登録所要年数との関係を容易に探し出すことが可能となる。特に、図39に示す図を各企業毎に調査している場合においては、注目すべき企業を容易に探し出すことが可能となる。また、類似率や登録所要年数に所定の閾値を設け、その閾値以下又は以上の値を示すものについて色を変化させて表示するようにしてもよい。
また、同図に示す実施例では、将来(2003年以降)の標準偏差又は将来の登録所要年数を予測して破線にて表示するようにしている。本発明では、予測手段(情報処理手段380)が、出願時期毎の類似率の標準偏差又は前記出願時期毎の登録所要年数の標準偏差に基づいて将来の標準偏差又は将来の登録所要年数を1次外挿又は多次の外挿演算にて予測して、情報処理手段380が表示手段372に対して、将来の標準偏差又は将来の登録所要年数を表示する旨の指示を出力するようにしている。これによって利用者は、過去の特許公報に基づいた将来の特許出願予測を知ることが可能となる。
なお、図39には、各年毎の類似率の平均値に基づいて算出した全年の類似率の平均値を表示している。また同様に、各年の登録所要年数の平均値に基づいて算出した全年の所要登録年数の平均値も併せて表示している。また同図では、各出願年毎に類似率及び登録所要年数を算出して表示しているが、本発明は出願年毎に限定されるものではなく出願月毎、公開月毎等の他の期間毎に表示するようにしても、本発明の目的を達成することが可能である。
次に、第2の実施の形態の流れについて図40に基づいて説明する。基本情報を元に各企業の特許情報から母集団を取り出す(S140)。さらに、特定の公報の「要約」や「特許請求の範囲」に記載されている文中から公報の特徴を表すキーワードを抽出する(S141)。特定の公報と母集団について、このキーワードを検索して類似率(前述の▲1▼、▲2▼)を判断する(S142)。これを母集団に含まれる公報全てについて行う(S143)。
特定の公報以前に出願された任意の公報と類似率が低く新規性が高いと判断された公報については(S144)、さらに、国際特許分類(IPC)などの技術分野全体の特許情報を取り出して(S145)、技術分野全体から新規性が高いかを判断する(S146)。
これにより、各出願の新規性や企業や技術分野の出願動向を定量的・定性的に評価することができる。新たな出願の位置付けを把握することができる。また、視覚的に特許出願の位置付けを把握することができる。
次に第3の実施の形態では、各企業が所有する個別の特許の価値を加味して、各企業の特許価値を厳密に評価する場合の企業評価システム12について説明する。第1の実施の形態や第2の実施の形態と同一のものについては同一符号を振って詳細な説明を省略し、相違するものについてのみ説明する。また、本実施の形態のシステムも、第1の実施の形態で説明したものと同様にコンピュータ上で動作するものであるので、詳細な説明は省略する。
企業評価システム12には、図41に示すように、企業の経営や財務や特許に関する情報を記憶するデータベース2を備え、経営や財務に関する情報や特許に関する情報から経営や財務と特許との相関を分析して企業価値を評価するための参考指標を作成する評価手段3’(情報処理手段380)と、特許評価手段5(情報処理手段380)を備える。また、特許評価手段5を加味して企業別および業種別などの特許と経済指標の動向に関する報告書を月次、年次、四半期にまとめる知財評価報告書手段4’を備える。
また、評価手段3’には、特許動向分析手段31と、登録動向分析手段32と、登録動向予測手段33と、特許経済指標算出手段34と、特許資産価値分析手段35’と、特許経済予測手段36と、株価妥当性分析手段37との機能を備える。
特許資産価値分析手段35’(情報処理手段380)では、第1の実施の形態の特許資産価値分析手段35とほぼ同じ構成であるが、現在の特許資産価値350’を把握するとき特許資産価値350’は資産の一種として減価償却するが、この減価償却率に、第2の実施の形態で述べた特許評価手段5で求めた特許評価指標などをもとに、特許価値の評価に応じて適用する。つまり、特許評価手段5の類似率の分布状況は、小幅な改良技術から新規技術に至るまで様々な技術的性質を有する出願(発明)の分布状況を反映している。このため、特許資産の減価償却率等を特許評価手段5で求めた特許評価指標などを用いて個別またはクラスター別に設定する。これにより、さらに、客観性(あるいは、精度)の高い特許資産価値350’の評価することが可能となる。
また、株価妥当性分析手段37(情報処理手段380)においても、本実施の形態では、前述の特許資産価値分析手段35’で求めた特許資産価値350’に基づくものとなる。すなわち、研究開発費211や特許の出願費用・出願から登録までにかかる費用・維持費用等と特許の登録率から特許の取得原価の残存価値を算定するにあたり、特許評価手段5による個別の特許出願および登録別に算出された類似率とその分布状況等を用いて、個々(またはクラスター別)の特許に固有の減価償却率の設定を行って特許資産価値350’を求めることが可能となるので、かなり厳密に評価される。
例えば、非常に類似率の高い特許は小幅な改良技術である可能性が高いと推定し、非常に短い償却年限を設定し、比較的類似率の低い特許は大幅な改良技術や新規技術の可能性が高いと推定し、比較的長い償却年限を設定する。あるいは、類似率の分布状況を分析し、1件当たりの研究開発費212の算出を単純平均でなく傾斜配分するようにしても良い。
知財評価報告書手段4’(情報処理手段380)では、特許動向分析結果データベース39と特許経済指標算出結果データベース40に登録動向分析手段32および登録動向予測手段33、特許資産価値分析手段’や特許経済予測手段36、株価妥当性分析手段37’、さらには、特許評価手段5を加味して企業別および業種別などの特許と経済指標の動向に関する報告書を月次、年次、四半期にまとめる機能を備える。
次に、第3の実施の形態の企業評価システム12の流れを図42のフローチャートにもとづいて説明する。
フローチャートのS100〜S103は第1の実施の形態と同じであるので詳細な説明は省略する。以下、第1の実施の形態と相違するところのみを説明する。
S110では、特許評価手段5にて個別の特許の類似性などから特許を評価する処理を行う。
次のS114では、第1の実施の形態のS104とほぼ同様であるが、特許資産価値分析手段35’(情報処理手段380)において、特許評価手段5(情報処理手段380)が特許価値を評価した特許評価指標に応じて、減価償却率で特許の取得原価を償却して、特許資産価値350’を算出する。
S115は第1の実施の形態のS105とほぼ同様であるが、株価妥当性分析手段37’では、特許資産価値分析手段35’によって算出された特許資産価値350’価値と株価によって定まる無形資産価値(株式時価総額−株主資本)を比較することによって、株価の妥当性を分析する。
また、第1の実施の形態のS106と同様に特許経済予測手段36で、将来における経済指標を予測する。
さらに、S117は第1の実施の形態のS107とほぼ同様であるが、さらに、特許評価手段5で得られた結果を加味して作成する。これらの情報をWebや電子メール等として電子的に提供し、さらに、出版社などにも提供する。
本実施の形態では、特許の価値を新規性や企業や技術分野の出願動向を定量的・定性的に評価することができる。さらに、株価が妥当であるかなどを客観的に検証することができる。
図43は、調査対象の技術文献件数と、算出した類似率の分布を表す図である。
同図では、横軸を算出した調査対象の技術文献の類似率とし、縦軸を該当する類似率の技術文献の件数として表している。また同図は、調査対象の技術文献(特許公報)の母集団に対する類似率を、調査対象の技術文献(特許公報)を含む集団総てにわたり計算して、各類似率ごとの件数を高さとして表現している。
このように技術文献の類似率に基づいて技術文献数の分布を表し、分布について平均値及び標準偏差を算出することによって、その平均値と標準偏差値とに基づいた技術文献群の分類を行なうことが可能となる。
本発明では、技術文献を発行した企業、又は特許出願を行なった企業の技術的傾向を判断するために、分布の標準偏差σより外の領域について着目して検討している。
同図に示すように、類似率が「平均値−σ」以下の小さい値として算出された技術文献が属する領域を、「第1外れ領域」と定義する。
ここでいう類似率とは、前述の式3〜式5に示したように、調査対象とした個々の技術文献(特許公報等)と指定された母集団の技術文献(特許公報等)との間での類似性を簡便に判定するための指標である。具体的には、個々の技術文献に含まれる各キーワードが、指定された母集団の技術文献中のいくつの技術文献に記載されているかという割合を算出し、キーワード1個当たりの平均値を算出したものである。
技術文献同士の類似率を算出するに際しては、キーワードの選び方によって算出される類似率の値が変化するので、キーワードの選び方が重要となってくる。例えば、自社の技術文献では比較的多く用いられるが、他社の技術文献ではさほど登場しないようなキーワードは、技術文献群を特徴付けるキーワードであると考えることができる。
この特徴的なキーワードの抽出方法として、技術文献の母集団とその母集団を包含する技術文献群全体というふたつのセグメントにおいてキーワードが用いられる確率を各々算出し、これを二次元座標に展開した平面上のある領域に分布するキーワードのみを抽出し、対象母集団に特徴的なキーワードを把握するという方法を採用してもよい。
特徴的なキーワードの解析手法は種々開発されている。特徴的なキーワードとは、例えば「装荷」、「救済」、「乗客」、「沸騰水」、「プラント」、「吸口」、「乗り」、「LSI」、「MOSFET」、「中性子」、「ブラウン管」、「エレベーター」、「MISFET」、「キャッシュメモリ」、「原子力」などである。
技術文中から抽出されるキーワードの個数は各社毎に異なるが、抽出されるキーワードの個数の大小は、各社の文献群の性質を反映しているとみられる。この抽出されるキーワードの個数の多い企業は、特定の領域に集中した技術開発を行なっている企業である可能性が高く、キーワードの合計個数が少ない企業は、広い領域にわたって技術開発を行なっている企業であるか、若しくは自社を特徴付けるような技術があまり存在しない企業のいずれかである可能性が高いと考えられる。
なお、本発明では類似率の平均値と標準偏差σを用いて領域を区分した実施例を示しているが、本発明は平均値と標準偏差σとを閾値として用いた分類に限定するものではなく、2σ、3σを用いてもよいし、技術文献数の存在割合を閾値として用いてもよいし、平均値などの分布の中央部から所定量はずれた領域を定めるようにしてもよい。
この第1外れ領域に属する技術文献は、文章中に記載されている所定のキーワードが、他の技術文献にあまり記載されていない傾向が強いことを示している。したがって、第1外れ領域に属する技術文献は、母集団の技術文献と技術的傾向が類似していない可能性が高いと判断することができるとともに、新しい技術分野に関する技術文献であり、従来の技術とは異なる例外的な技術が記載されていると考えることができる。本発明では、類似率が低い第1外れ領域に属する技術文献を「例外的技術文献」と呼び、この技術文献のうちの特許公報についてを「例外的公報」と呼ぶことにする。
また同図に示すように、類似率が「平均値+σ」以上の大きい値に算出された技術文献群が属する領域を、「第2外れ領域」と定義する。
この第2外れ領域に属する技術文献では、文章中に記載されている所定のキーワードが他の技術文献にも頻繁に記載されてることを示している。
したがって、第2外れ領域に属する技術文献は、母集団の技術文献と技術的傾向が類似している可能性が高いと判断することができるとともに、従来から存在する技術分野に関する技術文献であり、従前の技術に対する改良技術などの典型的な技術が記載されていると考えることができる。本発明では、類似率が高い第2外れ領域に属する技術文献を「典型的技術文献」と呼び、この技術文献のうちの特許公報についてを「典型的公報」と呼ぶことにする。
なお、図2に示す送受信手段365、記録媒体インターフェース379、記録手段インターフェース385、記録手段384、情報処理手段380等の類似率取得手段は、複数の調査対象の技術文献中に含まれる所定のキーワードについて、その所定のキーワードを含む技術文献の数量と、そのキーワードを含む技術文献が技術文献の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を取得することが可能となっている。
また、情報処理手段380等の標準偏差算出手段は、技術文献の数量と類似率とに基づいて類似率の平均値と標準偏差とを算出することが可能となっている。
また、情報処理手段380等の区分手段は、算出した類似率の平均値と標準偏差とに基づいて、類似率値が小さいことを示す領域、又は類似率が大きいことを示す領域に区分することが可能となっている。
また、送受信手段365、表示手段372、表示インターフェース373、記録媒体インターフェース379、記録手段インターフェース385、情報処理手段380等の出力手段は図43に示すように、算出した技術文献の数量と類似率と区分した領域とを関連づけて表記する情報を出力することが可能となっている。
図44は、調査対象の企業が出願した特許公報を、類似率が小さい順に並べた例外的公報の一覧を示す図表である。
同図の場合は、母集団を自社の特許出願の公報全部として調査対象の技術文献の類似率を算出した場合である。同図に示すように特許公報の番号と題名を、対自社類似率が小さい順番に類似率の標準偏差とともに並べてある。この図表に載った特許公報は、調査対象の特許公報に用いられているキーワード群が、自社の他の公報中において比較的稀にしか用いられていないことになるので、「本会社における例外的公報(出願)の一例」について示すこととなる。更に同図では、順位の判断を容易にするために10位と11位の間の境の線を太線で表示している。この順位の表示は太線に限定されるものではなく、11位以降を小さな文字で表示するようにしてもよい。
同図によれば、「錫めっき浴」「新規なセリウム錯体」「スイッチング素子駆動回路」などの特許公報が、「例外的公報」として上位に示されている。この図表に掲載された公報は、自社の特許公報(公開特許公報など)の中で他にこの特許公報と類似した内容を持つ公報があまり多くはない、ということを示している。したがって、同業他社の技術文献に基づいて算出した例外的公報と比較することによって、各社の技術開発の取り組みの違いを明らかに表示することが可能となる。
この例外的公報に関する図表を利用者が見ることによって、他社に、自社と同様な技術分野の例外的公報が存在している場合には、「同じ製品分野の開拓を目指しているので注意をする必要がある」と判断することが可能となる。また、自社とは異なる技術分野の例外的公報が存在している場合には、「違う分野に目を向けた技術を開発中であるために、動向に注目する必要がある」と判断することが可能となる。
また、就職を希望する技術開発者は、自分が希望する技術分野の開発を重視している企業の存在を調査することが可能となる。また、製品についての共同開発を希望する者は、共同開発の対象とする企業の製品開発の動向を容易に把握することが可能となり、共同開発を行なうべきか否かの判断に用いることが可能となる。
本発明によれば、類似率の小さな例外的技術文献を順番に表示することによって、調査対象の企業の経営方針や研究開発方針の策定を行なうことが可能となる。また、株などによる投資家は、調査対象の企業が新たに取り組んでいる技術開発の分野を抽出することが可能となり、比較的短期的な投資を行なう際の判断基準として用いることが可能となる。
また、例外的技術分野に属する技術文献が少ない場合や、その類似率の標準偏差が小さい場合には、「調査対象の企業はあまり新たな技術分野での技術開発を行なっておらず、比較的短期的な投資には向かない」などの判断基準として用いることが可能となる。また、就職を希望する技術開発者は、調査対象の企業では、自分が希望する技術分野の開発が存在しないなどの判断を行なうことが可能となる。また、製品についての共同開発を希望する者は、共同開発の対象とする企業の製品開発の動向を容易に把握することが可能となり、共同開発を行なうべきか否かの判断に用いることが可能となる。
図2に示す情報処理手段380等の区分手段は、算出した類似率の平均値と標準偏差とに基づいて、技術文献を類似率値が小さいことを示す領域に区分することが可能となっている。
また、送受信手段365、表示手段372、表示インターフェース373、記録媒体インターフェース379、記録手段インターフェース385、情報処理手段380等の出力手段は図44に示すように、区分した領域に含まれる技術文献を、類似率の値が小さい順番に表記する情報を出力することが可能となっている。
図45は、調査対象の企業が出願した特許公報を、類似率が大きい順に並べた典型的公報の一覧を示す図表である。
同図の場合も母集団を自社の特許出願の公報全部として調査対象の技術文献の類似率を算出した場合である。同図に示すように特許公報の番号と題名を、対自社類似率が大きい順番に類似率の標準偏差とともに並べてある。この図表に載った特許公報は、調査対象の特許公報に用いられているキーワード群が、自社の他の公報中において比較的たびたび用いられていることになるので、「本会社における典型的公報(出願)の一例」について示すこととなる。また同図では、順位の判断を容易にするために10位と11位の間の境の線を太線で表示している。この順位の表示は太線に限定されるものではなく、11位以降を小さな文字で表示するようにしてもよい。
同図によれば、「金属除去方法」「片面めっきアルミニウム板」「銅の連続鋳造用パウダー」などの特許公報が、「典型的公報」として上位に示されている。この図表に掲載された公報は、自社の特許公報(公開特許公報など)の中では、この特許公報と類似した内容を持つ公報が多く存在するということを示している。したがって、同業他社の技術文献に基づいて算出した典型的公報と比較することによって、各社の技術開発の取り組みの違いを明らかに表示することが可能となる。
この典型的公報に関する図表を利用者が見ることによって、他社に、自社と同様な技術分野の典型的公報が存在している場合には、同じ製品分野の製品を充実させようとしているので、「クロスライセンスなどについて検討する必要がある」などの判断を行なうことが可能となる。
また、製品についての共同開発を希望する者は、共同開発の対象とする企業の製品開発の動向を容易に把握することが可能となり、共同開発を行なうべきか否かの判断に用いることが可能となる。
また、自社とは異なる技術分野の典型的公報が存在している場合には、「自社がその技術分野に進出する際には、権利化された特許などについて注意を払う必要がある」、又は「自社がその技術分野に進出する際には、技術力の格差に注意して製品を開発する必要がある」などの判断を行なうことが可能となる。
また、就職を希望する技術開発者が、自分が希望する技術分野の開発を重視している企業の存在を調査することが可能となる。
本発明によれば、類似率の大きな典型的技術文献を順番に表示することによって、調査対象の企業の経営方針や研究開発方針の策定を行なうことが可能となる。また、株などによる投資家は、調査対象の企業が従来から取り組んでいる技術開発の分野を抽出することが可能となり、短期的な株価の変動にまどわされずに比較的長期的な投資を行なう際の判断基準として用いることが可能となる。
また、製品についての共同開発を希望する者は、共同開発の対象とする企業の製品開発の動向を容易に把握することが可能となり、共同開発を行なうべきか否かの判断に用いることが可能となる。
また、典型的技術分野に属する技術文献が少ない場合や、その類似率の標準偏差が大きい場合には、調査対象の企業は確固たる技術分野を持っておらず、比較的長期的な今後の投資には向かないなどの判断基準として用いることが可能となる。また、就職を希望する技術開発者は、調査対象の企業では、自分が希望する技術分野の開発が存在しないなどの判断を行なうことが可能となる。
図2に示す情報処理手段380等の区分手段は、算出した類似率の平均値と標準偏差とに基づいて、技術文献を類似率値が大きいことを示す領域に区分することが可能となっている。
また、送受信手段365、表示手段372、表示インターフェース373、記録媒体インターフェース379、記録手段インターフェース385、情報処理手段380等の出力手段は図45に示すように、区分した領域に含まれる技術文献を、類似率の値が大きい順番に表記する情報を出力することが可能となっている。
図46は、S社の対自社類似率を用いた典型的公報と例外的公報の年別分布を示す図である。
同図によれば、各年についてその各年内の典型的公報の件数を白抜きの棒グラフで表し、例外的公報の件数をハッチングを施した棒グラフで表しており、その高さは左側の目盛の「技術文献件数」を使用する。また同図では同時に、各年についてその各年内の典型的公報が占める割合を白抜きの折れ線グラフで表し、例外的公報が占める割合を黒塗りの折れ線グラフで表しており、その高さ方向の位置は、右側の目盛の「例外的典型的特許割合」を使用する。
同図はS社が1994年から2001年にかけて特許出願した公報について類似率を算出し、その類似率の平均値及び標準偏差を算出し、その平均値と標準偏差値とに基づいて「例外的特許件数」(例外的公報)及び「典型的特許件数」(典型的公報)に各年毎に区分、分類したものである。
同図に示す例では、例外的特許件数の推移は年々増加傾向を示している。一方の典型的特許件数の推移は、年々減少傾向を示している。このS社のように、典型的特許件数(典型的公報)の件数が年々減少し、例外的特許件数(例外的公報)の件数が年々増加している場合には、S社においては、比較的コア領域から離れた技術開発が活発化している可能性を示唆している。
逆に、典型的特許件数(典型的公報の件数)が年々増加し、例外的特許件数(例外的公報の件数)が年々減少している場合には、当該企業においてはコア領域に関する関連技術の開発が活発に行われている可能性を示唆している。
利用者が同図を見ることによって、典型的特許件数(典型的公報の件数)が年々減少し、例外的特許件数(例外的公報の件数)が年々増加している企業は、比較的コア領域から離れた技術開発が活発化していると考えられるので、投資対象としては、将来の開発成功に基づく株の高値が期待できると判断することが可能となる。
また、就職を希望する技術開発者は、調査対象の企業では、自分が希望する技術分野の開発が活発化していることの判断を行なうことが可能となる。また、製品についての共同開発を希望する者は、共同開発の対象とする企業の製品開発の動向が、活発になっているか否かを把握することが可能となり、共同開発を行なうべきか否かの判断を行なうことが可能となる。
逆に、典型的特許件数(典型的公報の件数)が年々増加し、例外的特許件数(例外的公報の件数)が年々減少している企業の場合には、コア領域に関する関連技術の開発が活発に行われていると考えることができるので、当該企業に対する投資に関しては、「地味だが長期に渡った着実な動きが期待できる」と判断することが可能となる。
したがって就職を希望する技術開発者は、調査対象の企業では、自分が希望する技術分野の開発が活発化しているか否かの判断を行なうことが可能となる。また、製品についての共同開発を希望する者は、共同開発の対象とする企業の製品開発の動向が依然として活発であるか否かについて把握することが可能となり、共同開発を行なうべきか否かの判断に用いることが可能となる。
図2に示す情報処理手段380等の区分手段は、算出した類似率の平均値と標準偏差とに基づいて、技術文献を類似率値が小さいことを示す領域又は類似率が大きいことを示す領域に、技術文献の出願又は発表の時期毎に区分することが可能となっている。
また、送受信手段365、表示手段372、表示インターフェース373、記録媒体インターフェース379、記録手段インターフェース385、情報処理手段380等の出力手段は図46に示すように、区分した領域に含まれる技術文献の数量を出願又は発表の時期毎にグラフにて表記する情報を出力することが可能となっている。
図47は、自社の特許文献について算出した類似率の件数分布を示す円グラフである。
同図では、自社の特許文献について算出した類似率が「平均値−標準偏差σ」以下の第1外れ領域を「比較的類似性の低い公報群」と定義し、類似率が「平均値+標準偏差σ」以上の第2外れ領域を「比較的類似性の高い公報群」と定義し、類似率が「平均値±標準偏差σ」の範囲にある公報群を「その他の公報群」と定義している。
同図に示す例では、特許文献が「第1外れ領域」すなわち「例外的公報」又は「比較的類似性の低い公報群」に存在することを示す部分が26%で、「第2外れ領域」すなわち「典型的公報」又は「比較的類似率の高い公報群」に存在することを示す部分が10%である。
同図に示すように、調査対象の企業の技術文献について類似率の件数分布を円グラフにて区分して表すことによって、「典型的公報」又は「比較的類似率の高い公報群」と「例外的公報」又は「比較的類似率の低い公報群」の件数の比率の違いを、円グラフの円の角度で見分けることが可能となる。同図に示す例では、「例外的公報」又は「比較的類似率の低い公報群」の件数の方が大きいので、この企業はコア領域に関する関連技術の技術開発よりも、新しい技術分野の技術開発の方が活発に行われていると判断することが可能となる。
利用者が同図に示す円グラフを見ることによって、「比較的類似率の低い公報群」の件数が大きくて比較的コア領域から離れた技術開発が活発化していると読み取れる場合には、「投資対象としては、将来の開発成功に基づく株の高値が期待できる」と判断することが可能となる。
また利用者は、「比較的類似率の高い公報群」の件数が大きくて比較的コア領域の技術開発が活発化していると読み取れる場合には、「投資対象としては、地味だが長期に渡る着実な動きが期待できる」と判断することが可能となる。
したがって就職を希望する技術開発者は、調査対象の企業では新しい分野の技術開発が活発であるのが、又はコア領域の技術分野の開発が活発であるのかを判断することが可能となる。また、就職をする際に、安定したコア領域の基盤が存在する企業であるか否かを判断することも可能となる。
また製品についての共同開発を希望する者は、共同開発の対象とする企業の新たな技術分野における製品開発の活発さを知ることが可能となる。また、収入源となる安定したコア領域の基盤が存在する企業であるか否かを判断することが可能となり、これらを総合して鑑みて、共同開発を行なうべきか否かの判断を行なうことが可能となる。
図2に示す情報処理手段380等の区分手段は、算出した類似率の平均値と標準偏差とに基づいて類似率値が小さいことを示す領域及び類似率が大きいことを示す領域に区分することが可能となっている。
また、送受信手段365、表示手段372、表示インターフェース373、記録媒体インターフェース379、記録手段インターフェース385、情報処理手段380等の出力手段は図47に示すように、区分した領域に含まれる技術文献の数量の割合をグラフにて表記する情報を出力することが可能となっている。
図48は、調査対象の企業の技術文献について算出した類似率の年毎の分布を示す遷移図である。
同図の縦軸は、調査対象の企業の特許文献について算出した類似率をその類似率の平均値で除算し、更に標準偏差σで除算して規格化し、類似率の平均値を0とした値であり、「類似率偏差」と定義している。一方の横軸は特許公報の出願年(又は技術文献の発表年)を示している。したがって調査対象の企業が同図に示す年に出願した特許文献は、区分された同図のいずれかの円内に属することになる。同図に示す円の大きさは、特許文献の数量を示す。図43では、文献件数を高さで表記したが、同図では二次元の表に表すために、丸の大きさで表現している。
「類似率偏差」の値が+1以上は典型的公報の領域で、数字が−1以下は例外的公報の領域である。同図に示す調査対象の企業の例で見ると、全特許公報に対して類似率偏差の数値が小さい例外的公報は1992年から1995年あたりまで少なく(円の大きさが小さめである。)、1996年から2001年までは比較的多い(円の大きさが大きくなってきている。)。
一方、類似率偏差の数値が大きい典型的公報は、1992年、1993年、1996年、2000年及び2001年に存在し、1994年から1999年まではほとんど存在しないことが読み取れる。
利用者は同図を見ることによって、類似率偏差の分布についての年毎の変化を知ることが可能となる。同図に示す調査対象の企業の例で見ると、全公報に対して類似率偏差の数値が小さい例外的公報は1992年から1995年あたりまで少なく、1996年から2001年までは比較的多くなっていることから、後年において他社と違った製品分野の開発を進めていると判断することが可能となる。
一方、類似率偏差の数値が大きい典型的公報は1992年、1993年、1996年、2000年及び2001年に出願されており、1994年、1995年、及び1997年から1999年まではほとんど出願されていないことから、1994年、1995年、及び1997年から1999年までの技術開発動向は、成熟した製品の商品化又は改良に向いていたと判断できる。
また利用者が同図を見ることによって、各社の年毎の技術動向の推移を調べることができ、製品の創成期、開発期、成熟期、衰退期などに分類した評価を使って企業の状態を知ることが可能となるとともに、株価の傾向を探ることも可能となる。
また就職を希望する技術開発者は、調査対象の企業では新しい分野の技術開発が活発になってきているのか、又は成熟した製品の技術分野における開発が活発であるのかを判断することが可能となる。また、就職をする際に、安定したコア領域の基盤が存在する企業であるか否かを判断することが可能となる。
また製品についての共同開発を希望する者は、調査対象の企業の製品開発の動向を知ることが可能となるとともに、共同開発を行なうべきか否かを判断することが可能となる。
図2に示す情報処理手段380等の規格化手段は、算出した類似率をその類似率の平均値で除算し、更に標準偏差で除算して規格化した類似率偏差を算出することが可能となっている。
また、情報処理手段380等の区分手段は、算出した類似率偏差を、類似率の標準偏差に基づいた複数の領域に区分することが可能となっている。
また、送受信手段365、表示手段372、表示インターフェース373、記録媒体インターフェース379、記録手段インターフェース385、情報処理手段380等の出力手段は図48に示すように、類似率偏差の区分を一方の軸とし、技術文献の出願又は発表の時期を他方の軸として、その両者に対応する位置に当該技術文献の存在とその技術文献の数量を大きさで表す印の表記情報を出力することが可能となっている。
図49は、調査対象の企業の技術文献について算出した類似率の年毎の分布を示す遷移図である。
同図の縦軸は図48と同様に、調査対象の企業の特許文献について算出した類似率をその類似率の平均値で除算し、更に標準偏差σで除算して規格化し、類似率の平均値を0とした値であり、「類似率偏差」である。一方の横軸は特許公報の出願年(又は技術文献の発表年)を示している。したがって調査対象の企業が同図に示す年に出願した特許文献は、同図の領域内にプロットされることになる。同図における×印は1件の特許公報を示しており、×印の位置は特許文献の存在位置を示している。図43では文献件数を高さで表記したが、同図では二次元の表に表すために特許文献毎に×印をプロットして、特許出願の分布を見ることが可能となっている。
同図に示す調査対象の企業の例では、全公報に対して、類似率偏差の数値が小さい例外的公報の特許出願は、初期の年代及び中間の年代で少なく、初期の年代よりも少し経過した年代及び近年で比較的多く出願されているという事象を読み取ることができる。一方、類似率偏差の数値が大きい典型的公報の特許出願は、初期の年代及び近年以外ではほとんど存在しないという事象を読み取ることができる。
利用者は同図を見ることによって、類似率偏差の分布について、月毎の変化などの経時変化を知ることができる。同図に示す調査対象の企業の例で見ると、全公報に対して類似率偏差の数値が小さい例外的公報は、初期の年代頃及び中間で少なく、初期の年代よりも少し経過した年代及び近年では比較的多いことから、初期の年代から少し経過した時期、及び近年において、他社と違った製品分野の開発が進められていると判断することができる。
一方、類似率偏差の数値が大きい典型的公報は、初期の年代及び近年以外ではほとんど出願されていないことから、その調査対象の企業では、自社の同じ分野にあまり係われず、成熟した製品の商品化に向いていたと判断することができる。
また同図において、各特許公報の属する技術分野を色分けして表示すれば、いつ頃どの技術分野において他社と違った製品分野の開発が進められたか、或いは成熟した製品の商品化に向いていたかを一目瞭然で理解することが可能となる。
更に図49に示した図を、各術分野別毎に別々に表示、又は印刷することによって、利用者は調査対象の企業が他社と違った製品分野の開発を進めていたか否か、或いは成熟した製品の商品化を行なっていたか否かについて調査することが可能となる。
また利用者は同図を見ることによって、各社の月毎の類似率偏差の推移を調べることができ、製品の創成期、開発期、成熟期、衰退期などに分けた評価を使って企業の状態を知り、株価の傾向を探ることが可能となる。
図2に示す送受信手段365、表示手段372、表示インターフェース373、記録媒体インターフェース379、記録手段インターフェース385、情報処理手段380等の出力手段は図49に示すように、算出した類似率偏差を一方の軸とし、技術文献の出願又は発表の時期を他方の軸として、その両者に対応する位置に当該技術文献の存在を示す印の表記情報を出力することが可能となっている。
以上詳細に説明したように、本願発明によれば、調査対象の技術文献中に含まれる所定のキーワードを取得するキーワード取得手段と、技術文献を記憶するデータベースの母集団の中から前記所定のキーワードが含まれる技術文献の数量を計数する計数手段と、母集団中の技術文献の総数を取得する総数取得手段と、前記計数した所定のキーワードが含まれる技術文献の数量と前記取得した母集団中の技術文献の総数との比率を演算して類似率を算出する類似率算出手段と、前記算出した類似率を表示手段、記録手段、又は送信手段のいずれか1以上に出力する出力手段とを備えたので、調査対象の技術文献が新しい分野の技術文献であるか否かの判断を定量的に行うことが可能となる。
また、他の発明の形態によれば、類似率算出手段において演算した比率に対して、キーワード固有の重み付け係数を乗算して類似率を算出するようにしたので、出現頻度の高いありふれた用語のキーワードや、技術分野を特定する用語であって出現頻度の少ないキーワード等に対して合目的に加重あるいは平均化して類似率を算出することが可能となる。
また、他の発明の形態によれば類似率算出手段において、複数のキーワード毎に比率を演算し、該算出した複数のキーワード毎の比率の総和を演算して類似率を算出するようにしたので、複数のキーワードを設定した場合であっても、母集団中の技術文献の中から明確に類似率を算出することが可能となる。また、利用者の用途に適した統計的な意味あいのある信頼性の高い類似率を算出することが可能となる。
また、他の発明の形態によれば、類似率算出手段において、演算した比率に対してキーワード固有の重み付け計数を巾乗して類似率を算出するようにしたので、出現頻度の高いありふれた用語のキーワードや、技術分野を特定する用語であって出現頻度の少ないキーワード等に対して意味付けを明確にして類似率を算出することが可能となる。
また、他の発明の形態によれば技術文献として、特許公報、公開特許公報、実用新案公報、公開実用新案公報、公表公報、再公表公報、外国公報、審決公報、経過情報、公開技報、又は、発明協会公開技報等のいずれか1以上としたので、企業の無形財産の価値を定量的、定性的に取り込んで企業の価値を的確に分析することが可能となる。
また、他の発明の形態によれば、複数の調査対象の特許情報中に含まれる所定のキーワードについて、その所定のキーワードを含む特許情報が特許情報の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を取得する類似率取得手段と、前記複数の調査対象の特許情報のうち設定登録されている特許情報の設定登録件数を取得する登録件数取得手段と、前記取得した類似率と前記複数の調査対象の特許情報の設定登録件数とを関連付けて表示する表示手段とを備えたので、設定登録された特許出願の重要性と類似率との関係を判断することが可能となる。
また、他の発明の形態によれば、複数の調査対象の特許情報中に含まれる所定のキーワードについてその所定のキーワードを含む特許情報が特許情報の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を取得する類似率取得手段と、前記複数の調査対象の特許情報について出願から設定登録までの年数をそれぞれ演算して登録所要年数を算出する算出手段と、前記取得した類似率と前記算出した登録所要年数とを関連付けて表示する表示手段とを備えたので、利用者は、複数の調査対象の特許情報について類似率と登録所要年数との分布を知ることが可能となる。
また、他の発明の形態によれば、複数の調査対象の特許情報中に含まれる所定のキーワードについてその所定のキーワードを含む特許情報が特許情報の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を取得する類似率取得手段と、前記複数の調査対象の特許情報について出願から設定登録までの年数をそれぞれ演算して登録所要年数を算出する算出手段と、前記類似率の標準偏差又は前記登録所要年数の標準偏差あるいはその両方を算出する標準偏差算出手段と、前記類似率の標準偏差又は前記登録所要年数の標準偏差あるいはその両方を表示する表示手段とを備えたので、利用者は、多数の調査対象の特許情報について類似率と登録所要年数との分布の中での集中、あるいはばらつきの程度を知ることが可能となる。
また、他の発明の形態によれば、複数の調査対象の特許情報中に含まれる所定のキーワードについてその所定のキーワードを含む特許情報が特許情報の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を出願時期毎に取得する類似率取得手段と、前記複数の調査対象の特許情報について出願から設定登録までの年数をそれぞれ演算して登録所要年数を算出する算出手段と、前記取得した類似率と前記算出した登録所要年数とを関連付けて出願時期毎に表示する表示手段とを備えたので、利用者は、調査対象の特許情報について出願時期毎に類似率と登録所要年数との分布を知ることが可能となる。
また、他の発明の形態によれば、複数の調査対象の特許情報中に含まれる所定のキーワードについてその所定のキーワードを含む特許情報が特許情報の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を出願時期毎に取得する類似率取得手段と、前記複数の調査対象の特許情報について出願から設定登録までの年数をそれぞれ演算して登録所要年数を算出する算出手段と、前記類似率の標準偏差又は前記登録所要年数の標準偏差あるいはその両方を出願時期毎に算出する標準偏差算出手段と、前記類似率の標準偏差又は前記登録所要年数の標準偏差あるいはその両方を出願時期毎に表示する表示手段とを備えたので、利用者は、多数の調査対象の特許情報について類似率と登録所要年数との分布を出願時期毎に知ることが可能となる。
また、他の発明の形態によれば、出願時期毎の類似率の標準偏差又は前記出願時期毎の登録所要年数の標準偏差あるいはその両方に基づいて将来の標準偏差又は将来の登録所要年数あるいはその両方を1次外挿又は多次の外挿演算にて予測する予測手段を備え、表示手段は将来の標準偏差又は将来の登録所要年数あるいはその両方を表示するようにしたので、利用者は、過去の特許情報に基づいた将来の特許出願予測を知ることが可能となる。
また、他の発明の形態によれば、利用者は、多くのデータの中から類似率、登録所要年数又は出願時期のいずれか1以上の関係を視覚的に瞬時に知ることが可能となり、所望の類似率と登録所要年数との関係を容易に探すことが可能となる。
また、他の発明の形態によれば、調査対象の技術文献中に含まれる所定のキーワードを取得して、技術文献を記憶するデータベースの母集団の中から所定のキーワードが含まれる技術文献の数量を計数し、母集団中の技術文献の総数を取得し、計数した所定のキーワードが含まれる技術文献の数量と取得した母集団中の技術文献の総数との比率を演算して類似率を算出し、算出した類似率を表示手段、記録手段、又は送信手段のいずれか1以上に出力するようにしたので、調査対象の技術文献が新しい分野の技術文献であるか否かの判断を定量的に行うことが可能となる。
また、他の発明の形態によれば、複数の調査対象の特許情報中に含まれる所定のキーワードについてその所定のキーワードを含む特許情報が特許情報の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を取得して、複数の調査対象の特許情報について出願から設定登録までの年数をそれぞれ演算して登録所要年数を算出し、取得した類似率と算出した登録所要年数とを関連付けて表示するようにしたので、利用者は、複数の調査対象の特許情報について類似率と登録所要年数との分布を知ることが可能となる。
また本願発明によれば、特許と経済指標との相関を分析することで、企業の価値を把握することができるようになる。また、特許の価値を定量的に把握することで、企業の評価を正確に行うことができる。
また、研究開発費をベースに特許の資産価値を分析することで、現状に則した評価を行うことができる。さらに、特許価値の評価に応じて、研究開発を減価償却することによって厳密に予測することができる。さらに、特許の資産価値と財務情報から株価が適正であるかを評価することができる。
また、特許情報の類似性や特許情報の相対位置または分布状況を視覚的に判断してその公報の重要度を予測したり、特許評価の指標となるものを求めることができる。
この特許評価の指標を用いることで各企業の特許の資産価値をより正確に判断することができ、さらに、企業の評価や株価が適正であるかの判断をすることができる。
また、特許の登録率の動向、登録件数の動向、前記特許経済指標、及び、前記特許資産価値を元に、将来の株価を予測して、特許と企業経営・財務との関係や特許が企業経営に及ぼす影響などに関するデータを提供することができる。
また本発明によれば、他社が開発している技術動向を知ることが可能となり、投資の対象としての検討材料や就職先の検討材料、共同開発を行なうか否かの検討材料として用いることが可能となる。
また、他の発明の形態によれば、類似率算出手段において演算した比率に対して、キーワード固有の重み付け係数を乗算して類似率を算出するようにしたので、出現頻度の高いありふれた用語のキーワードや、技術分野を特定する用語であって出現頻度の少ないキーワード等に対して合目的に加重あるいは平均化して類似率を算出することが可能となる。
また、他の発明の形態によれば類似率算出手段において、複数のキーワード毎に比率を演算し、該算出した複数のキーワード毎の比率の総和を演算して類似率を算出するようにしたので、複数のキーワードを設定した場合であっても、母集団中の技術文献の中から明確に類似率を算出することが可能となる。また、利用者の用途に適した統計的な意味あいのある信頼性の高い類似率を算出することが可能となる。
また、他の発明の形態によれば、類似率算出手段において、演算した比率に対してキーワード固有の重み付け計数を巾乗して類似率を算出するようにしたので、出現頻度の高いありふれた用語のキーワードや、技術分野を特定する用語であって出現頻度の少ないキーワード等に対して意味付けを明確にして類似率を算出することが可能となる。
また、他の発明の形態によれば技術文献として、特許公報、公開特許公報、実用新案公報、公開実用新案公報、公表公報、再公表公報、外国公報、審決公報、経過情報、公開技報、又は、発明協会公開技報等のいずれか1以上としたので、企業の無形財産の価値を定量的、定性的に取り込んで企業の価値を的確に分析することが可能となる。
また、他の発明の形態によれば、複数の調査対象の特許情報中に含まれる所定のキーワードについて、その所定のキーワードを含む特許情報が特許情報の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を取得する類似率取得手段と、前記複数の調査対象の特許情報のうち設定登録されている特許情報の設定登録件数を取得する登録件数取得手段と、前記取得した類似率と前記複数の調査対象の特許情報の設定登録件数とを関連付けて表示する表示手段とを備えたので、設定登録された特許出願の重要性と類似率との関係を判断することが可能となる。
また、他の発明の形態によれば、複数の調査対象の特許情報中に含まれる所定のキーワードについてその所定のキーワードを含む特許情報が特許情報の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を取得する類似率取得手段と、前記複数の調査対象の特許情報について出願から設定登録までの年数をそれぞれ演算して登録所要年数を算出する算出手段と、前記取得した類似率と前記算出した登録所要年数とを関連付けて表示する表示手段とを備えたので、利用者は、複数の調査対象の特許情報について類似率と登録所要年数との分布を知ることが可能となる。
また、他の発明の形態によれば、複数の調査対象の特許情報中に含まれる所定のキーワードについてその所定のキーワードを含む特許情報が特許情報の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を取得する類似率取得手段と、前記複数の調査対象の特許情報について出願から設定登録までの年数をそれぞれ演算して登録所要年数を算出する算出手段と、前記類似率の標準偏差又は前記登録所要年数の標準偏差あるいはその両方を算出する標準偏差算出手段と、前記類似率の標準偏差又は前記登録所要年数の標準偏差あるいはその両方を表示する表示手段とを備えたので、利用者は、多数の調査対象の特許情報について類似率と登録所要年数との分布の中での集中、あるいはばらつきの程度を知ることが可能となる。
また、他の発明の形態によれば、複数の調査対象の特許情報中に含まれる所定のキーワードについてその所定のキーワードを含む特許情報が特許情報の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を出願時期毎に取得する類似率取得手段と、前記複数の調査対象の特許情報について出願から設定登録までの年数をそれぞれ演算して登録所要年数を算出する算出手段と、前記取得した類似率と前記算出した登録所要年数とを関連付けて出願時期毎に表示する表示手段とを備えたので、利用者は、調査対象の特許情報について出願時期毎に類似率と登録所要年数との分布を知ることが可能となる。
また、他の発明の形態によれば、複数の調査対象の特許情報中に含まれる所定のキーワードについてその所定のキーワードを含む特許情報が特許情報の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を出願時期毎に取得する類似率取得手段と、前記複数の調査対象の特許情報について出願から設定登録までの年数をそれぞれ演算して登録所要年数を算出する算出手段と、前記類似率の標準偏差又は前記登録所要年数の標準偏差あるいはその両方を出願時期毎に算出する標準偏差算出手段と、前記類似率の標準偏差又は前記登録所要年数の標準偏差あるいはその両方を出願時期毎に表示する表示手段とを備えたので、利用者は、多数の調査対象の特許情報について類似率と登録所要年数との分布を出願時期毎に知ることが可能となる。
また、他の発明の形態によれば、出願時期毎の類似率の標準偏差又は前記出願時期毎の登録所要年数の標準偏差あるいはその両方に基づいて将来の標準偏差又は将来の登録所要年数あるいはその両方を1次外挿又は多次の外挿演算にて予測する予測手段を備え、表示手段は将来の標準偏差又は将来の登録所要年数あるいはその両方を表示するようにしたので、利用者は、過去の特許情報に基づいた将来の特許出願予測を知ることが可能となる。
また、他の発明の形態によれば、利用者は、多くのデータの中から類似率、登録所要年数又は出願時期のいずれか1以上の関係を視覚的に瞬時に知ることが可能となり、所望の類似率と登録所要年数との関係を容易に探すことが可能となる。
また、他の発明の形態によれば、調査対象の技術文献中に含まれる所定のキーワードを取得して、技術文献を記憶するデータベースの母集団の中から所定のキーワードが含まれる技術文献の数量を計数し、母集団中の技術文献の総数を取得し、計数した所定のキーワードが含まれる技術文献の数量と取得した母集団中の技術文献の総数との比率を演算して類似率を算出し、算出した類似率を表示手段、記録手段、又は送信手段のいずれか1以上に出力するようにしたので、調査対象の技術文献が新しい分野の技術文献であるか否かの判断を定量的に行うことが可能となる。
また、他の発明の形態によれば、複数の調査対象の特許情報中に含まれる所定のキーワードについてその所定のキーワードを含む特許情報が特許情報の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を取得して、複数の調査対象の特許情報について出願から設定登録までの年数をそれぞれ演算して登録所要年数を算出し、取得した類似率と算出した登録所要年数とを関連付けて表示するようにしたので、利用者は、複数の調査対象の特許情報について類似率と登録所要年数との分布を知ることが可能となる。
また本願発明によれば、特許と経済指標との相関を分析することで、企業の価値を把握することができるようになる。また、特許の価値を定量的に把握することで、企業の評価を正確に行うことができる。
また、研究開発費をベースに特許の資産価値を分析することで、現状に則した評価を行うことができる。さらに、特許価値の評価に応じて、研究開発を減価償却することによって厳密に予測することができる。さらに、特許の資産価値と財務情報から株価が適正であるかを評価することができる。
また、特許情報の類似性や特許情報の相対位置または分布状況を視覚的に判断してその公報の重要度を予測したり、特許評価の指標となるものを求めることができる。
この特許評価の指標を用いることで各企業の特許の資産価値をより正確に判断することができ、さらに、企業の評価や株価が適正であるかの判断をすることができる。
また、特許の登録率の動向、登録件数の動向、前記特許経済指標、及び、前記特許資産価値を元に、将来の株価を予測して、特許と企業経営・財務との関係や特許が企業経営に及ぼす影響などに関するデータを提供することができる。
また本発明によれば、他社が開発している技術動向を知ることが可能となり、投資の対象としての検討材料や就職先の検討材料、共同開発を行なうか否かの検討材料として用いることが可能となる。
Claims (54)
- 調査対象の技術文献中に含まれる所定のキーワードを取得するキーワード取得手段と、
技術文献を記憶するデータベースの母集団の中から前記所定のキーワードが含まれる技術文献の数量を計数する計数手段と、
母集団中の技術文献の総数を取得する総数取得手段と、
前記計数した所定のキーワードが含まれる技術文献の数量と、前記取得した母集団中の技術文献の総数との比率を演算して類似率を算出する類似率算出手段と、
前記算出した類似率を表示手段、記録手段、又は送信手段のいずれか1以上に出力する出力手段と、
を備えたことを特徴とする技術評価装置。 - 調査対象の技術文献中に含まれる所定のキーワードを取得するキーワード取得手段と、
技術文献を記憶するデータベースの母集団の中から前記所定のキーワードが含まれる技術文献の数量を計数する計数手段と、
母集団中の技術文献の総数を取得する総数取得手段と、
前記計数した所定のキーワードが含まれる技術文献の数量と、前記取得した母集団中の技術文献の総数との比率を演算し、前記比率に対してキーワード固有の重み付け係数を乗算して類似率を算出する類似率算出手段と、
前記算出した類似率を表示手段、記録手段、又は送信手段のいずれか1以上に出力する出力手段と、
を備えたことを特徴とする技術評価装置。 - 調査対象の技術文献中に含まれる所定のキーワードを取得するキーワード取得手段と、
技術文献を記憶するデータベースの母集団の中から前記所定のキーワードが含まれる技術文献の数量を計数する計数手段と、
母集団中の技術文献の総数を取得する総数取得手段と、
前記計数した所定のキーワードが含まれる技術文献の数量と、前記取得した母集団中の技術文献の総数との比率を複数のキーワード毎に演算し、該算出した複数のキーワード毎の比率の平均を演算して類似率を算出することを特徴とする類似率算出手段と、
前記算出した類似率を表示手段、記録手段、又は送信手段のいずれか1以上に出力する出力手段と、
を備えたことを特徴とする技術評価装置。 - 調査対象の技術文献中に含まれる所定のキーワードを取得するキーワード取得手段と、
技術文献を記憶するデータベースの母集団の中から前記所定のキーワードが含まれる技術文献の数量を計数する計数手段と、
母集団中の技術文献の総数を取得する総数取得手段と、
前記計数した所定のキーワードが含まれる技術文献の数量と、前記取得した母集団中の技術文献の総数との比率を複数のキーワード毎に演算し、前記比率に対してキーワード固有の重み付け係数を乗算したものについての平均を演算して類似率を算出する類似率算出手段と、
前記算出した類似率を表示手段、記録手段、又は送信手段のいずれか1以上に出力する出力手段と、
を備えたことを特徴とする技術評価装置。 - 調査対象の技術文献中に含まれる所定のキーワードを取得するキーワード取得手段と、
技術文献を記憶するデータベースの母集団の中から前記所定のキーワードが含まれる技術文献の数量を計数する計数手段と、
母集団中の技術文献の総数を取得する総数取得手段と、
前記計数した所定のキーワードが含まれる技術文献の数量と、前記取得した母集団中の技術文献の総数との比率を演算し、前記比率に対してキーワード固有の重み付け係数を巾乗して類似率を算出する類似率算出手段と、
前記算出した類似率を表示手段、記録手段、又は送信手段のいずれか1以上に出力する出力手段と、
を備えたことを特徴とする技術評価装置。 - 調査対象の技術文献中に含まれる所定のキーワードを取得するキーワード取得手段と、
技術文献を記憶するデータベースの母集団の中から前記所定のキーワードが含まれる技術文献の数量を計数する計数手段と、
母集団中の技術文献の総数を取得する総数取得手段と、
前記計数した所定のキーワードが含まれる技術文献の数量と、前記取得した母集団中の技術文献の総数との比率を複数のキーワード毎に演算し、前記比率に対してキーワード固有の重み付け係数を巾乗したものについての平均を演算して類似率を算出する類似率算出手段と、
前記算出した類似率を表示手段、記録手段、又は送信手段のいずれか1以上に出力する出力手段と、
を備えたことを特徴とする技術評価装置。 - 請求の範囲1乃至6の技術評価装置において、前記技術文献は、特許公報、公開特許公報、実用新案公報、公開実用新案公報、公表公報、再公表公報、外国公報、審決公報、経過情報、又は公開技報等のいずれか1以上であることを特徴とする技術評価装置。
- 複数の調査対象の特許情報中に含まれる所定のキーワードについて、その所定のキーワードを含む特許情報が特許情報の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を取得する類似率取得手段と、
前記複数の調査対象の特許情報のうち設定登録されている特許情報の設定登録件数を取得する登録件数取得手段と、
前記取得した類似率と、前記複数の調査対象の特許情報の設定登録件数とを関連付けて表示する表示手段と、
を備えたことを特徴とする技術評価装置。 - 複数の調査対象の特許情報中に含まれる所定のキーワードについて、その所定のキーワードを含む特許情報が特許情報の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を取得する類似率取得手段と、
前記複数の調査対象の特許情報について出願から設定登録までの年数をそれぞれ演算して登録所要年数を算出する算出手段と、
前記取得した類似率と、前記算出した登録所要年数とを関連付けて表示する表示手段と、
を備えたことを特徴とする技術評価装置。 - 複数の調査対象の特許情報中に含まれる所定のキーワードについて、その所定のキーワードを含む特許情報が特許情報の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を取得する類似率取得手段と、
前記複数の調査対象の特許情報について出願から設定登録までの年数をそれぞれ演算して登録所要年数を算出する算出手段と、
前記類似率の標準偏差、又は、前記登録所要年数の標準偏差あるいはその両方を算出する標準偏差算出手段と、
前記類似率の標準偏差、又は、前記登録所要年数の標準偏差あるいはその両方を表示する表示手段と、
を備えたことを特徴とする技術評価装置。 - 複数の調査対象の特許情報中に含まれる所定のキーワードについて、その所定のキーワードを含む特許情報が特許情報の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を出願時期毎に取得する類似率取得手段と、
前記複数の調査対象の特許情報について出願から設定登録までの年数をそれぞれ演算して登録所要年数を算出する算出手段と、
前記取得した類似率と、前記算出した登録所要年数とを関連付けて、出願時期毎に表示する表示手段と、
を備えたことを特徴とする技術評価装置。 - 複数の調査対象の特許情報中に含まれる所定のキーワードについて、その所定のキーワードを含む特許情報が特許情報の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を出願時期毎に取得する類似率取得手段と、
前記複数の調査対象の特許情報について出願から設定登録までの年数をそれぞれ演算して登録所要年数を算出する算出手段と、
前記類似率の標準偏差、又は、前記登録所要年数の標準偏差あるいはその両方を出願時期毎に算出する標準偏差算出手段と、
前記類似率の標準偏差、又は、前記登録所要年数の標準偏差あるいはその両方を出願時期毎に表示する表示手段と、
を備えたことを特徴とする技術評価装置。 - 複数の調査対象の特許情報中に含まれる所定のキーワードについて、その所定のキーワードを含む特許情報が特許情報の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を出願時期毎に取得する類似率取得手段と、
前記複数の調査対象の特許情報について出願から設定登録までの年数をそれぞれ演算して登録所要年数を算出する算出手段と、
前記類似率の標準偏差、又は、前記登録所要年数の標準偏差あるいはその両方を出願時期毎に算出する標準偏差算出手段と、
前記出願時期毎の類似率の標準偏差又は前記出願時期毎の登録所要年数の標準偏差あるいはその両方に基づいて、将来の標準偏差又は将来の登録所要年数あるいはその両方を1次外挿、又は多次の外挿演算にて予測する予測手段と、
将来の類似率、又は、将来の登録所要年数あるいはその両方を表示する表示手段と、
を備えたことを特徴とする技術評価装置。 - 請求の範囲11乃至13に記載の技術評価装置において、
前記表示手段は、前記類似率の大小毎、登録所要年数の大小毎、又は出願時期毎のいずれか1以上毎に、表示色を変更して前記類似率、登録所要年数、又は出願時期のいずれか1以上を識別表示することを特徴とする技術評価装置。 - キーワードを取得するキーワード取得手段と、所定のキーワードが含まれる技術文献の数量を計数する計数手段と、母集団中の技術文献の総数を取得する総数取得手段と、技術文献の数量と母集団中の技術文献の総数との比率を演算して類似率を算出する類似率算出手段と、類似率を表示手段、記録手段、送信手段のいずれか1以上に出力する出力手段と、前記キーワード取得手段、計数手段、総数取得手段、類似率算出手段、及び出力手段を制御する情報処理手段とを備えた技術評価装置の情報処理手段において実行される技術文献評価プログラムであって、
前記情報処理手段が、
前記キーワード取得手段に、調査対象の技術文献中に含まれる所定のキーワードを取得する機能と、
前記計数手段に、技術文献を記憶するデータベースの母集団の中から前記所定のキーワードが含まれる技術文献の数量を計数する機能と、
前記総数取得手段に、母集団中の技術文献の総数を取得する機能と、
前記類似率算出手段に、前記計数した所定のキーワードが含まれる技術文献の数量と、前記取得した母集団中の技術文献の総数との比率を演算して類似率を算出する機能と、
前記出力手段に、前記算出した類似率を表示手段、記録手段、送信手段のいずれか1以上に出力する機能と、
を実現させることを特徴とする技術評価プログラム。 - キーワードを取得するキーワード取得手段と、所定のキーワードが含まれる技術文献の数量を計数する計数手段と、母集団中の技術文献の総数を取得する総数取得手段と、技術文献の数量と母集団中の技術文献の総数との比率を演算して類似率を算出する類似率算出手段と、類似率を表示手段、記録手段、送信手段のいずれか1以上に出力する出力手段と、前記キーワード取得手段、計数手段、総数取得手段、類似率算出手段、及び出力手段を制御する情報処理手段とを備えた技術評価装置の情報処理手段において実行される技術文献評価プログラムであって、
前記情報処理手段が、
前記キーワード取得手段に、調査対象の技術文献中に含まれる所定のキーワードを取得する機能と、
前記計数手段に、技術文献を記憶するデータベースの母集団の中から前記所定のキーワードが含まれる技術文献の数量を計数する機能と、
前記総数取得手段に、母集団中の技術文献の総数を取得する機能と、
前記類似率算出手段に、前記計数した所定のキーワードが含まれる技術文献の数量と、前記取得した母集団中の技術文献の総数との比率を演算し、前記比率に対してキーワード固有の重み付け係数を乗算して類似率を算出する機能と、
前記出力手段に、前記算出した類似率を表示手段、記録手段、送信手段のいずれか1以上に出力する機能と、
を実現させることを特徴とする技術評価プログラム。 - キーワードを取得するキーワード取得手段と、所定のキーワードが含まれる技術文献の数量を計数する計数手段と、母集団中の技術文献の総数を取得する総数取得手段と、技術文献の数量と母集団中の技術文献の総数との比率を演算して類似率を算出する類似率算出手段と、類似率を表示手段、記録手段、送信手段のいずれか1以上に出力する出力手段と、前記キーワード取得手段、計数手段、総数取得手段、類似率算出手段、及び出力手段を制御する情報処理手段とを備えた技術評価装置の情報処理手段において実行される技術文献評価プログラムであって、
前記情報処理手段が、
前記キーワード取得手段に、調査対象の技術文献中に含まれる所定のキーワードを取得する機能と、
前記計数手段に、技術文献を記憶するデータベースの母集団の中から前記所定のキーワードが含まれる技術文献の数量を計数する機能と、
前記総数取得手段に、母集団中の技術文献の総数を取得する機能と、
前記類似率算出手段に、前記計数した所定のキーワードが含まれる技術文献の数量と、前記取得した母集団中の技術文献の総数との比率を複数のキーワード毎に演算し、該算出した複数のキーワード毎の比率の平均を演算して類似率を算出する機能と、
前記出力手段に、前記算出した類似率を表示手段、記録手段、送信手段のいずれか1以上に出力する機能と、
を実現させることを特徴とする技術評価プログラム。 - キーワードを取得するキーワード取得手段と、所定のキーワードが含まれる技術文献の数量を計数する計数手段と、母集団中の技術文献の総数を取得する総数取得手段と、技術文献の数量と母集団中の技術文献の総数との比率を演算して類似率を算出する類似率算出手段と、類似率を表示手段、記録手段、送信手段のいずれか1以上に出力する出力手段と、前記キーワード取得手段、計数手段、総数取得手段、類似率算出手段、及び出力手段を制御する情報処理手段とを備えた技術評価装置の情報処理手段において実行される技術文献評価プログラムであって、
前記情報処理手段が、
前記キーワード取得手段に、調査対象の技術文献中に含まれる所定のキーワードを取得する機能と、
前記計数手段に、技術文献を記憶するデータベースの母集団の中から前記所定のキーワードが含まれる技術文献の数量を計数する機能と、
前記総数取得手段に、母集団中の技術文献の総数を取得する機能と、
前記類似率算出手段に、前記計数した所定のキーワードが含まれる技術文献の数量と、前記取得した母集団中の技術文献の総数との比率を複数のキーワード毎に演算し、前記比率に対してキーワード固有の重み付け係数を乗算したものについての平均を演算して類似率を算出する機能と、
前記出力手段に、前記算出した類似率を表示手段、記録手段、送信手段のいずれか1以上に出力する機能と、
を実現させることを特徴とする技術評価プログラム。 - キーワードを取得するキーワード取得手段と、所定のキーワードが含まれる技術文献の数量を計数する計数手段と、母集団中の技術文献の総数を取得する総数取得手段と、技術文献の数量と母集団中の技術文献の総数との比率を演算して類似率を算出する類似率算出手段と、類似率を表示手段、記録手段、送信手段のいずれか1以上に出力する出力手段と、前記キーワード取得手段、計数手段、総数取得手段、類似率算出手段、及び出力手段を制御する情報処理手段とを備えた技術評価装置の情報処理手段において実行される技術文献評価プログラムであって、
前記情報処理手段が、
前記キーワード取得手段に、調査対象の技術文献中に含まれる所定のキーワードを取得する機能と、
前記計数手段に、技術文献を記憶するデータベースの母集団の中から前記所定のキーワードが含まれる技術文献の数量を計数する機能と、
前記総数取得手段に、母集団中の技術文献の総数を取得する機能と、
前記類似率算出手段に、前記計数した所定のキーワードが含まれる技術文献の数量と、前記取得した母集団中の技術文献の総数との比率を演算し、前記比率に対してキーワード固有の重み付け計数を巾乗して類似率を算出する機能と、
前記出力手段に、前記算出した類似率を表示手段、記録手段、送信手段のいずれか1以上に出力する機能と、
を実現させることを特徴とする技術評価プログラム。 - キーワードを取得するキーワード取得手段と、所定のキーワードが含まれる技術文献の数量を計数する計数手段と、母集団中の技術文献の総数を取得する総数取得手段と、技術文献の数量と母集団中の技術文献の総数との比率を演算して類似率を算出する類似率算出手段と、類似率を表示手段、記録手段、送信手段のいずれか1以上に出力する出力手段と、前記キーワード取得手段、計数手段、総数取得手段、類似率算出手段、及び出力手段を制御する情報処理手段とを備えた技術評価装置の情報処理手段において実行される技術文献評価プログラムであって、
前記情報処理手段が、
前記キーワード取得手段に、調査対象の技術文献中に含まれる所定のキーワードを取得する機能と、
前記計数手段に、技術文献を記憶するデータベースの母集団の中から前記所定のキーワードが含まれる技術文献の数量を計数する機能と、
前記総数取得手段に、母集団中の技術文献の総数を取得する機能と、
前記類似率算出手段に、前記計数した所定のキーワードが含まれる技術文献の数量と、前記取得した母集団中の技術文献の総数との比率を複数のキーワード毎に演算し、前記比率に対してキーワード固有の重み付け計数を巾乗ししたものについての平均を演算して類似率を算出する機能と、
前記出力手段に、前記算出した類似率を表示手段、記録手段、送信手段のいずれか1以上に出力する機能と、
を実現させることを特徴とする技術評価プログラム。 - 請求の範囲15乃至20に記載の技術評価プログラムにおいて、前記技術文献は、特許公報、公開特許公報、実用新案公報、公開実用新案公報、公表公報、再公表公報、外国公報、審決公報、経過情報、又は公開技報等のいずれか1以上であることを特徴とする技術評価プログラム。
- 類似率を取得する類似率取得手段と、特許情報の設定登録件数を取得する登録件数取得手段と、類似率と特許情報の設定登録件数とを関連付けて表示する表示手段と、前記類似率取得手段、登録件数取得手段、及び表示手段を制御する情報処理手段とを備えた技術評価装置の情報処理手段において実行される技術評価プログラムであって、
前記情報処理手段が、
類似率取得手段に、複数の調査対象の特許情報中に含まれる所定のキーワードについて、その所定のキーワードを含む特許情報が特許情報の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を取得する機能と、
前記登録件数取得手段に、前記複数の調査対象の特許情報のうち設定登録されている特許情報の設定登録件数を取得する機能と、
前記表示手段に、前記取得した類似率と、前記複数の調査対象の特許情報の設定登録件数とを関連付けて表示する機能と、
を実現させることを特徴とする技術評価プログラム。 - 類似率を取得する類似率取得手段と、特許情報の出願から設定登録までの年数を演算して登録所要年数を算出する算出手段と、類似率と登録所要年数とを関連付けて表示する表示手段と、前記類似率取得手段、算出手段、及び表示手段を制御する情報処理手段とを備えた技術評価装置の情報処理手段において実行される技術評価プログラムであって、
前記情報処理手段が、
前記類似率取得手段に、複数の調査対象の特許情報中に含まれる所定のキーワードについて、その所定のキーワードを含む特許情報が特許情報の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を取得する機能と、
前記算出手段に、前記複数の調査対象の特許情報について出願から設定登録までの年数をそれぞれ演算して登録所要年数を算出する機能と、
前記表示手段に、前記取得した類似率と前記算出した登録所要年数とを関連付けて表示する機能と、
を実現させることを特徴とする技術評価プログラム。 - 類似率を取得する類似率取得手段と、特許情報の出願から設定登録までの年数を演算して登録所要年数を算出する算出手段と、類似率の標準偏差又は前記登録所要年数の標準偏差あるいはその両方を算出する標準偏差算出手段と、類似率の標準偏差又は前記登録所要年数の標準偏差あるいはその両方を表示する表示手段と、前記類似率取得手段、算出手段、標準偏差算出手段、及び表示手段を制御する情報処理手段とを備えた技術評価装置の情報処理手段において実行される技術評価プログラムであって、
前記情報処理手段が、
前記類似率取得手段に、複数の調査対象の特許情報中に含まれる所定のキーワードについて、その所定のキーワードを含む特許情報が特許情報の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を取得する機能と、
前記算出手段に、前記複数の調査対象の特許情報について出願から設定登録までの年数をそれぞれ演算して登録所要年数を算出する機能と、
前記標準偏差算出手段に、前記類似率の標準偏差又は前記登録所要年数の標準偏差あるいはその両方を算出する機能と、
前記表示手段に、前記類似率の標準偏差又は前記登録所要年数の標準偏差あるいはその両方を表示する機能と、
を実現させることを特徴とする技術評価プログラム。 - 類似率を出願時期毎に取得する類似率取得手段と、特許情報の出願から設定登録までの年数を演算して登録所要年数を算出する算出手段と、類似率と登録所要年数とを関連付けて出願時期毎に表示する表示手段と、前記類似率取得手段、算出手段、及び表示手段を制御する情報処理手段とを備えた技術評価装置における情報処理手段において実行される技術評価プログラムであって、
前記情報処理手段が、
前記類似率取得手段に、複数の調査対象の特許情報中に含まれる所定のキーワードについて、その所定のキーワードを含む特許情報が特許情報の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を出願時期毎に取得する機能と、
前記算出手段に、前記複数の調査対象の特許情報について出願から設定登録までの年数をそれぞれ演算して登録所要年数を算出する機能と、
前記表示手段に、前記取得した類似率と前記算出した登録所要年数とを関連付けて出願時期毎に表示する機能と、
を実現させることを特徴とする技術評価プログラム。 - 類似率を出願時期毎に取得する類似率取得手段と、特許情報の出願から設定登録までの年数を演算して登録所要年数を算出する算出手段と、類似率の標準偏差又は登録所要年数の標準偏差あるいはその両方を出願時期毎に算出する標準偏差算出手段と、類似率の標準偏差又は登録所要年数の標準偏差あるいはその両方を出願時期毎に表示する表示手段と、前記類似率取得手段、算出手段、標準偏差算出手段、及び表示手段を制御する情報処理手段とを備えた技術評価装置の情報処理手段において実行される技術評価プログラムであって、
前記情報処理手段が、
前記類似率取得手段に、複数の調査対象の特許情報中に含まれる所定のキーワードについて、その所定のキーワードを含む特許情報が特許情報の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を出願時期毎に取得する機能と、
前記算出手段に、前記複数の調査対象の特許情報について出願から設定登録までの年数をそれぞれ演算して登録所要年数を算出する機能と、
前記標準偏差算出手段に、前記類似率の標準偏差又は前記登録所要年数の標準偏差あるいはその両方を出願時期毎に算出する機能と、
前記表示手段に、前記類似率の標準偏差又は前記登録所要年数の標準偏差あるいはその両方を出願時期毎に表示する機能と、
を実現させることを特徴とする技術評価プログラム。 - 類似率を出願時期毎に取得する類似率取得手段と、特許情報の出願から設定登録までの年数を演算して登録所要年数を算出する算出手段と、類似率の標準偏差又は登録所要年数の標準偏差あるいはその両方を出願時期毎に算出する標準偏差算出手段と、類似率の標準偏差又は登録所要年数の標準偏差あるいはその両方を出願時期毎に表示する表示手段と、将来の標準偏差又は将来の登録所要年数あるいはその両方を1次外挿又は多次の外挿演算にて予測する予測手段を備え、前記類似率取得手段、算出手段、標準偏差算出手段、表示手段、及び予測手段を制御する情報処理手段とを備えた技術評価装置の情報処理手段において実行される技術評価プログラムであって、
前記情報処理手段が、
前記類似率取得手段に、複数の調査対象の特許情報中に含まれる所定のキーワードについて、その所定のキーワードを含む特許情報が特許情報の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を出願時期毎に取得する機能と、
前記算出手段に、前記複数の調査対象の特許情報について出願から設定登録までの年数をそれぞれ演算して登録所要年数を算出する機能と、
前記標準偏差算出手段に、前記類似率の標準偏差又は前記登録所要年数の標準偏差あるいはその両方を出願時期毎に算出する機能と、
前記予測手段に、前記出願時期毎の類似率の標準偏差又は前記出願時期毎の登録所要年数の標準偏差あるいはその両方に基づいて、将来の標準偏差又は将来の登録所要年数あるいはその両方を、1次外挿又は多次の外挿演算にて予測させる機能と、
前記表示手段に、将来の類似率又は将来の登録所要年数あるいはその両方を表示する機能と、
を実現させることを特徴とする技術評価プログラム。 - 請求の範囲25乃至27に記載の技術評価プログラムにおいて、
前記情報処理手段が、前記表示手段に、前記類似率の大小毎、登録所要年数の大小毎、又は出願時期毎のいずれか1以上毎に、表示色を変更して前記類似率、登録所要年数又は出願時期のいずれか1以上を識別表示する機能を実現させることを特徴とする技術評価プログラム。 - キーワードを取得するキーワード取得手段と、所定のキーワードが含まれる技術文献の数量を計数する計数手段と、母集団中の技術文献の総数を取得する総数取得手段と、技術文献の数量と母集団中の技術文献の総数との比率を演算して類似率を算出する類似率算出手段と、類似率を表示手段、記録手段、又は送信手段のいずれか1以上に出力する出力手段とを備えた技術評価装置を用いた技術文献評価方法であって、
前記キーワード取得手段が、調査対象の技術文献中に含まれる所定のキーワードを取得する工程と、
前記計数手段が、技術文献を記憶するデータベースの母集団の中から前記所定のキーワードが含まれる技術文献の数量を計数する工程と、
前記総数取得手段が、母集団中の技術文献の総数を取得する工程と、
前記類似率算出手段が、前記計数した所定のキーワードが含まれる技術文献の数量と、前記取得した母集団中の技術文献の総数との比率を演算して類似率を算出する工程と、
前記出力手段が、前記算出した類似率を表示手段、記録手段、又は送信手段のいずれか1以上に出力する工程と、
を含むことを特徴とする技術評価方法。 - 類似率を取得する類似率取得手段と、特許情報の設定登録件数を取得する登録件数取得手段と、類似率と特許情報の設定登録件数とを関連付けて表示する表示手段とを備えた技術評価装置を用いた技術評価方法であって、
類似率取得手段が、複数の調査対象の特許情報中に含まれる所定のキーワードについて、その所定のキーワードを含む特許情報が特許情報の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を取得する工程と、
前記登録件数取得手段が、前記複数の調査対象の特許情報のうち設定登録されている特許情報の設定登録件数を取得する工程と、
前記表示手段が、前記取得した類似率と、前記複数の調査対象の特許情報の設定登録件数とを関連付けて表示する工程と、
を含むことを特徴とする技術評価方法。 - 類似率を取得する類似率取得手段と、特許情報の出願から設定登録までの年数を演算して登録所要年数を算出する算出手段と、類似率と登録所要年数とを関連付けて表示する表示手段とを備えた技術評価装置を用いた技術評価方法であって、
前記類似率取得手段が、複数の調査対象の特許情報中に含まれる所定のキーワードについて、その所定のキーワードを含む特許情報が特許情報の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を取得する工程と、
前記算出手段が、前記複数の調査対象の特許情報について出願から設定登録までの年数をそれぞれ演算して登録所要年数を算出する工程と、
前記表示手段が、前記取得した類似率と前記算出した登録所要年数とを関連付けて表示する工程と、
を含むことを特徴とする技術評価方法。 - 類似率を取得する類似率取得手段と、特許情報の出願から設定登録までの年数を演算して登録所要年数を算出する算出手段と、類似率の標準偏差又は前記登録所要年数の標準偏差あるいはその両方を算出する標準偏差算出手段と、類似率の標準偏差又は前記登録所要年数の標準偏差あるいはその両方を表示する表示手段とを備えた技術評価装置を用いた技術評価方法であって、
前記類似率取得手段が、複数の調査対象の特許情報中に含まれる所定のキーワードについて、その所定のキーワードを含む特許情報が特許情報の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を取得する工程と、
前記算出手段が、前記複数の調査対象の特許情報について出願から設定登録までの年数をそれぞれ演算して登録所要年数を算出する工程と、
前記標準偏差算出手段が、前記類似率の標準偏差又は前記登録所要年数の標準偏差あるいはその両方を算出する工程と、
前記表示手段が、前記類似率の標準偏差又は前記登録所要年数の標準偏差あるいはその両方を表示する工程と、
を含むことを特徴とする技術評価方法。 - 類似率を出願時期毎に取得する類似率取得手段と、特許情報の出願から設定登録までの年数を演算して登録所要年数を算出する算出手段と、類似率と登録所要年数とを関連付けて出願時期毎に表示する表示手段とを備えた技術評価装置を用いた技術評価方法であって、
前記類似率取得手段が、複数の調査対象の特許情報中に含まれる所定のキーワードについて、その所定のキーワードを含む特許情報が特許情報の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を出願時期毎に取得する工程と、
前記出手段が、前記複数の調査対象の特許情報について出願から設定登録までの年数をそれぞれ演算して登録所要年数を算出する工程と、
前記表示手段が、前記取得した類似率と前記算出した登録所要年数とを関連付けて出願時期毎に表示する工程と、
を含むことを特徴とする技術評価方法。 - 類似率を出願時期毎に取得する類似率取得手段と、特許情報の出願から設定登録までの年数を演算して登録所要年数を算出する算出手段と、類似率の標準偏差又は登録所要年数の標準偏差あるいはその両方を出願時期毎に算出する標準偏差算出手段と、類似率の標準偏差又は登録所要年数の標準偏差あるいはその両方を出願時期毎に表示する表示手段とを備えた技術評価装置を用いた技術評価方法であって、
前記類似率取得手段が、複数の調査対象の特許情報中に含まれる所定のキーワードについて、その所定のキーワードを含む特許情報が特許情報の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を出願時期毎に取得する工程と、
前記算出手段が、前記複数の調査対象の特許情報について出願から設定登録までの年数をそれぞれ演算して登録所要年数を算出する工程と、
前記標準偏差算出手段が、前記類似率の標準偏差又は前記登録所要年数の標準偏差あるいはその両方を出願時期毎に算出する工程と、
前記表示手段が、前記類似率の標準偏差又は前記登録所要年数の標準偏差あるいはその両方を出願時期毎に表示する工程と、
を含むことを特徴とする技術評価方法。 - 類似率を出願時期毎に取得する類似率取得手段と、特許情報の出願から設定登録までの年数を演算して登録所要年数を算出する算出手段と、類似率の標準偏差又は登録所要年数の標準偏差あるいはその両方を出願時期毎に算出する標準偏差算出手段と、類似率の標準偏差又は登録所要年数の標準偏差あるいはその両方を出願時期毎に表示する表示手段と、将来の標準偏差又は将来の登録所要年数あるいはその両方を1次外挿又は多次の外挿演算にて予測する予測手段を備えた技術評価装置を用いた技術評価方法であって、
前記類似率取得手段が、複数の調査対象の特許情報中に含まれる所定のキーワードについて、その所定のキーワードを含む特許情報が特許情報の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を出願時期毎に取得する工程と、
前記算出手段が、前記複数の調査対象の特許情報について出願から設定登録までの年数をそれぞれ演算して登録所要年数を算出する工程と、
前記標準偏差算出手段が、前記類似率の標準偏差又は前記登録所要年数の標準偏差あるいはその両方を出願時期毎に算出する工程と、
前記予測手段が、前記出願時期毎の類似率の標準偏差又は前記出願時期毎の登録所要年数の標準偏差あるいはその両方に基づいて、将来の標準偏差又は将来の登録所要年数あるいはその両方を、1次外挿又は多次の外挿演算にて予測する工程と、
前記表示手段が、将来の類似率又は将来の登録所要年数あるいはその両方を表示する工程と、
を含むことを特徴とする技術評価方法。 - 請求の範囲33乃至35に記載の技術評価方法において、
前記表示手段が、前記類似率の大小毎、登録所要年数の大小毎、又は出願時期毎のいずれか1以上毎に、表示色を変更して前記類似率、登録所要年数、又は出願時期のいずれか1以上を識別表示する工程を含むことを特徴とする技術評価方法。 - 複数の調査対象の技術文献中に含まれる所定のキーワードについて、その所定のキーワードを含む技術文献の数量と、そのキーワードを含む技術文献が技術文献の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を取得する類似率取得手段と、
前記技術文献の数量と類似率とに基づいて類似率の平均値と標準偏差とを算出する標準偏差算出手段と、
前記算出した類似率の平均値と標準偏差とに基づいて、技術文献を類似率値が小さいことを示す領域、又は類似率が大きいことを示す領域に区分する区分手段と、
前記算出した技術文献の数量と類似率と区分した領域とを関連づけて表記する情報を、表示手段、記録手段、又は送信手段のいずれか1以上に出力する出力手段と、
を備えたことを特徴とする技術評価装置。 - 複数の調査対象の技術文献中に含まれる所定のキーワードについて、その所定のキーワードを含む技術文献の数量と、そのキーワードを含む技術文献が技術文献の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を取得する類似率取得手段と、
前記技術文献の数量と類似率とに基づいて類似率の平均値と標準偏差とを算出する標準偏差算出手段と、
前記算出した類似率の平均値と標準偏差とに基づいて、技術文献を類似率値が小さいことを示す領域、又は類似率が大きいことを示す領域に区分する区分手段と、
前記区分した領域に含まれる技術文献を、類似率の値の順番に表記する情報を、表示手段、記録手段、又は送信手段のいずれか1以上に出力する出力手段と、
を備えたことを特徴とする技術評価装置。 - 複数の調査対象の技術文献中に含まれる所定のキーワードについて、その所定のキーワードを含む技術文献の数量と、そのキーワードを含む技術文献が技術文献の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を取得する類似率取得手段と、
前記技術文献の数量と類似率とに基づいて類似率の平均値と標準偏差とを算出する標準偏差算出手段と、
前記算出した類似率の平均値と標準偏差とに基づいて、技術文献を類似率値が小さいことを示す領域、又は類似率が大きいことを示す領域に、技術文献の出願又は発表の時期毎に区分する区分手段と、
前記区分した領域に含まれる技術文献の数量を出願又は発表の時期毎にグラフにて表記する情報を、表示手段、記録手段、又は送信手段のいずれか1以上に出力する出力手段と、
を備えたことを特徴とする技術評価装置。 - 複数の調査対象の技術文献中に含まれる所定のキーワードについて、その所定のキーワードを含む技術文献の数量と、そのキーワードを含む技術文献が技術文献の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を取得する類似率取得手段と、
前記技術文献の数量と類似率とに基づいて類似率の平均値と標準偏差とを算出する標準偏差算出手段と、
前記算出した類似率の平均値と標準偏差とに基づいて、技術文献を類似率値が小さいことを示す領域、及び類似率が大きいことを示す領域に区分する区分手段と、
前記区分した領域に含まれる技術文献の数量の割合をグラフにて表記する情報を、表示手段、記録手段、又は送信手段のいずれか1以上に出力する出力手段と、
を備えたことを特徴とする技術評価装置。 - 複数の調査対象の技術文献中に含まれる所定のキーワードについて、その所定のキーワードを含む技術文献の数量と、そのキーワードを含む技術文献が技術文献の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を取得する類似率取得手段と、
前記技術文献の数量と類似率とに基づいて類似率の平均値と標準偏差とを算出する標準偏差算出手段と、
前記算出した類似率をその類似率の平均値で除算し、更に標準偏差で除算して規格化した類似率偏差を算出する規格化手段と、
前記算出した類似率偏差を、類似率の標準偏差に基づいた複数の領域に区分する区分手段と、
前記類似率偏差の区分を一方の軸とし、技術文献の出願又は発表の時期を他方の軸として、その両者に対応する位置に当該技術文献の存在とその技術文献の数量を大きさで表す印の表記情報を、表示手段、記録手段、又は送信手段のいずれか1以上に出力する出力手段と、
を備えたことを特徴とする技術評価装置。 - 複数の調査対象の技術文献中に含まれる所定のキーワードについて、その所定のキーワードを含む技術文献の数量と、そのキーワードを含む技術文献が技術文献の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を取得する類似率取得手段と、
前記技術文献の数量と類似率とに基づいて類似率の平均値と標準偏差とを算出する標準偏差算出手段と、
前記算出した類似率をその類似率の平均値で除算し、更に標準偏差で除算して規格化した類似率偏差を算出する規格化手段と、
前記算出した類似率偏差を一方の軸とし、技術文献の出願又は発表の時期を他方の軸として、その両者に対応する位置に当該技術文献の存在を示す印の表記情報を、表示手段、記録手段、又は送信手段のいずれか1以上に出力する出力手段と、
を備えたことを特徴とする技術評価装置。 - 類似率を取得する類似率取得手段と、類似率の平均値と標準偏差とを算出する標準偏差算出手段と、技術文献を類似率の値の大きさに応じて区分する区分手段と、技術文献の数量と類似率と区分した領域とを関連づけて表記する情報を出力する出力手段と、前記類似率取得手段、標準偏差算出手段、区分手段及び出力手段を制御する情報処理手段とを備えた技術評価装置の情報処理手段において実行される技術評価プログラムであって、
前記情報処理手段が、
類似率取得手段に、複数の調査対象の技術文献中に含まれる所定のキーワードについて、その所定のキーワードを含む技術文献の数量と、そのキーワードを含む技術文献が技術文献の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を取得する機能と、
前記標準偏差算出手段に、技術文献の数量と類似率とに基づいて類似率の平均値と標準偏差とを算出する機能と、
前記区分手段に、算出した類似率の平均値と標準偏差とに基づいて、技術文献を類似率の値が小さいことを示す領域、又は類似率の値が大きいことを示す領域に区分する機能と、
前記出力手段に、算出した技術文献の数量と類似率と区分した領域とを関連づけて表記する情報を、表示手段、記録手段、又は送信手段のいずれか1以上に出力する機能と、
を実現させることを特徴とする技術評価プログラム。 - 類似率を取得する類似率取得手段と、類似率の平均値と標準偏差とを算出する標準偏差算出手段と、技術文献を類似率の値の大きさに応じて区分する区分手段と、技術文献を類似率の値の順番に表記する情報を出力する出力手段と、前記類似率取得手段、標準偏差算出手段、区分手段及び出力手段を制御する情報処理手段とを備えた技術評価装置の情報処理手段において実行される技術評価プログラムであって、
前記情報処理手段が、
類似率取得手段に、複数の調査対象の技術文献中に含まれる所定のキーワードについて、その所定のキーワードを含む技術文献の数量と、そのキーワードを含む技術文献が技術文献の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を取得する機能と、
前記標準偏差算出手段に、技術文献の数量と類似率とに基づいて類似率の平均値と標準偏差とを算出する機能と、
前記区分手段に、算出した類似率の平均値と標準偏差とに基づいて、技術文献を類似率の値が小さいことを示す領域、又は類似率の値が大きいことを示す領域に区分する機能と、
前記出力手段に、区分した領域に含まれる技術文献を、類似率の値の順番に表記する情報を、表示手段、記録手段、又は送信手段のいずれか1以上に出力する機能と、
を実現させることを特徴とする技術評価プログラム。 - 類似率を取得する類似率取得手段と、類似率の平均値と標準偏差とを算出する標準偏差算出手段と、技術文献を類似率の値の大きさに応じて区分する区分手段と、技術文献の数量をグラフにて表記する情報を出力する出力手段と、前記類似率取得手段、標準偏差算出手段、区分手段及び出力手段を制御する情報処理手段とを備えた技術評価装置の情報処理手段において実行される技術評価プログラムであって、
前記情報処理手段が、
類似率取得手段に、複数の調査対象の技術文献中に含まれる所定のキーワードについて、その所定のキーワードを含む技術文献の数量と、そのキーワードを含む技術文献が技術文献の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を取得する機能と、
前記標準偏差算出手段に、技術文献の数量と類似率とに基づいて類似率の平均値と標準偏差とを算出する機能と、
前記区分手段に、算出した類似率の平均値と標準偏差とに基づいて、技術文献を類似率の値が小さいことを示す領域、又は類似率の値が大きいことを示す領域に、技術文献の出願又は発表の時期毎に区分する機能と、
前記出力手段に、区分した領域に含まれる技術文献の数量を出願又は発表の時期毎にグラフにて表記する情報を、表示手段、記録手段、又は送信手段のいずれか1以上に出力する機能と、
を実現させることを特徴とする技術評価プログラム。 - 類似率を取得する類似率取得手段と、類似率の平均値と標準偏差とを算出する標準偏差算出手段と、技術文献を類似率の値の大きさに応じて区分する区分手段と、技術文献の数量の割合をグラフにて表記する情報を出力する出力手段と、前記類似率取得手段、標準偏差算出手段、区分手段及び出力手段を制御する情報処理手段とを備えた技術評価装置の情報処理手段において実行される技術評価プログラムであって、
前記情報処理手段が、
類似率取得手段に、複数の調査対象の技術文献中に含まれる所定のキーワードについて、その所定のキーワードを含む技術文献の数量と、そのキーワードを含む技術文献が技術文献の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を取得する機能と、
前記標準偏差算出手段に、技術文献の数量と類似率とに基づいて類似率の平均値と標準偏差とを算出する機能と、
前記区分手段に、算出した類似率の平均値と標準偏差とに基づいて、技術文献を類似率の値が小さいことを示す領域、及び類似率の値が大きいことを示す領域に区分する機能と、
前記出力手段に、区分した領域に含まれる技術文献の数量の割合をグラフにて表記する情報を、表示手段、記録手段、又は送信手段のいずれか1以上に出力する機能と、
を実現させることを特徴とする技術評価プログラム。 - 類似率を取得する類似率取得手段と、類似率の平均値と標準偏差とを算出する標準偏差算出手段と、規格化した類似率偏差を算出する規格化手段と、技術文献を類似率偏差の値の大きさに応じて区分する区分手段と、技術文献の存在とその技術文献の数量を大きさで表す印の表記情報を出力する出力手段と、前記類似率取得手段、標準偏差算出手段、規格化手段、区分手段及び出力手段を制御する情報処理手段とを備えた技術評価装置の情報処理手段において実行される技術評価プログラムであって、
前記情報処理手段が、
類似率取得手段に、複数の調査対象の技術文献中に含まれる所定のキーワードについて、その所定のキーワードを含む技術文献の数量と、そのキーワードを含む技術文献が技術文献の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を取得する機能と、
前記標準偏差算出手段に、技術文献の数量と類似率とに基づいて類似率の平均値と標準偏差とを算出する機能と、
前記規格化手段に、算出した類似率をその類似率の平均値で除算し、更に標準偏差で除算して規格化した類似率偏差を算出する機能と、
前記区分手段に、算出した類似率偏差を類似率の標準偏差に基づいた複数の領域に区分する機能と、
前記出力手段に、類似率偏差の区分を一方の軸とし、技術文献の出願又は発表の時期を他方の軸として、その両者に対応する位置に当該技術文献の存在とその技術文献の数量を大きさで表す印の表記情報を、表示手段、記録手段、又は送信手段のいずれか1以上に出力する機能と、
を実現させることを特徴とする技術評価プログラム。 - 類似率を取得する類似率取得手段と、類似率の平均値と標準偏差とを算出する標準偏差算出手段と、規格化した類似率偏差を算出する規格化手段と、技術文献を類似率偏差の値の大きさに応じて区分する区分手段と、技術文献の存在を示す印の表記情報を出力する出力手段と、前記類似率取得手段、標準偏差算出手段、規格化手段、区分手段及び出力手段を制御する情報処理手段とを備えた技術評価装置の情報処理手段において実行される技術評価プログラムであって、
前記情報処理手段が、
類似率取得手段に、複数の調査対象の技術文献中に含まれる所定のキーワードについて、その所定のキーワードを含む技術文献の数量と、そのキーワードを含む技術文献が技術文献の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を取得する機能と、
前記標準偏差算出手段に、技術文献の数量と類似率とに基づいて類似率の平均値と標準偏差とを算出する機能と、
前記規格化手段に、算出した類似率をその類似率の平均値で除算し、更に標準偏差で除算して規格化した類似率偏差を算出する機能と、
前記区分手段に、算出した類似率偏差を類似率の標準偏差に基づいた複数の領域に区分する機能と、
前記出力手段に、算出した類似率偏差を一方の軸とし、技術文献の出願又は発表の時期を他方の軸として、その両者に対応する位置に当該技術文献の存在を示す印の表記情報を、表示手段、記録手段、又は送信手段のいずれか1以上に出力する機能と、
を実現させることを特徴とする技術評価プログラム。 - 類似率を取得する類似率取得手段と、類似率の平均値と標準偏差とを算出する標準偏差算出手段と、技術文献を類似率の値の大きさに応じて区分する区分手段と、技術文献の数量と類似率と区分した領域とを関連づけて表記する情報を出力する出力手段とを備えた技術評価装置を用いた技術評価方法であって、
類似率取得手段が、複数の調査対象の技術文献中に含まれる所定のキーワードについて、その所定のキーワードを含む技術文献の数量と、そのキーワードを含む技術文献が技術文献の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を取得する工程と、
前記標準偏差算出手段が、技術文献の数量と類似率とに基づいて類似率の平均値と標準偏差とを算出する工程と、
前記区分手段が、算出した類似率の平均値と標準偏差とに基づいて、技術文献を類似率の値が小さいことを示す領域、又は類似率の値が大きいことを示す領域に区分する工程と、
前記出力手段が、算出した技術文献の数量と類似率と区分した領域とを関連づけて表記する情報を、表示手段、記録手段、又は送信手段のいずれか1以上に出力する工程と、
を含むことを特徴とする技術評価方法。 - 類似率を取得する類似率取得手段と、類似率の平均値と標準偏差とを算出する標準偏差算出手段と、技術文献を類似率の値の大きさに応じて区分する区分手段と、技術文献を類似率の値の順番に表記する情報を出力する出力手段とを備えた技術評価装置を用いた技術評価方法であって、
類似率取得手段が、複数の調査対象の技術文献中に含まれる所定のキーワードについて、その所定のキーワードを含む技術文献の数量と、そのキーワードを含む技術文献が技術文献の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を取得する工程と、
前記標準偏差算出手段が、技術文献の数量と類似率とに基づいて類似率の平均値と標準偏差とを算出する工程と、
前記区分手段が、算出した類似率の平均値と標準偏差とに基づいて、技術文献を類似率の値が小さいことを示す領域、又は類似率の値が大きいことを示す領域に区分する工程と、
前記出力手段が、区分した領域に含まれる技術文献を、類似率の値の順番に表記する情報を、表示手段、記録手段、又は送信手段のいずれか1以上に出力する工程と、
を含むことを特徴とする技術評価方法。 - 類似率を取得する類似率取得手段と、類似率の平均値と標準偏差とを算出する標準偏差算出手段と、技術文献を類似率の値の大きさに応じて区分する区分手段と、技術文献の数量をグラフにて表記する情報を出力する出力手段とを備えた技術評価装置を用いた技術評価方法であって、
類似率取得手段が、複数の調査対象の技術文献中に含まれる所定のキーワードについて、その所定のキーワードを含む技術文献の数量と、そのキーワードを含む技術文献が技術文献の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を取得する工程と、
前記標準偏差算出手段が、技術文献の数量と類似率とに基づいて類似率の平均値と標準偏差とを算出する工程と、
前記区分手段が、算出した類似率の平均値と標準偏差とに基づいて、技術文献を類似率の値が小さいことを示す領域、又は類似率の値が大きいことを示す領域に、技術文献の出願又は発表の時期毎に区分する工程と、
前記出力手段が、区分した領域に含まれる技術文献の数量を出願又は発表の時期毎にグラフにて表記する情報を、表示手段、記録手段、又は送信手段のいずれか1以上に出力する工程と、
を含むことを特徴とする技術評価方法。 - 類似率を取得する類似率取得手段と、類似率の平均値と標準偏差とを算出する標準偏差算出手段と、技術文献を類似率の値の大きさに応じて区分する区分手段と、技術文献の数量の割合をグラフにて表記する情報を出力する出力手段とを備えた技術評価装置を用いた技術評価方法であって、
類似率取得手段が、複数の調査対象の技術文献中に含まれる所定のキーワードについて、その所定のキーワードを含む技術文献の数量と、そのキーワードを含む技術文献が技術文献の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を取得する工程と、
前記標準偏差算出手段が、技術文献の数量と類似率とに基づいて類似率の平均値と標準偏差とを算出する工程と、
前記区分手段が、算出した類似率の平均値と標準偏差とに基づいて、技術文献を類似率の値が小さいことを示す領域、及び類似率の値が大きいことを示す領域に区分する工程と、
前記出力手段が、区分した領域に含まれる技術文献の数量の割合をグラフにて表記する情報を、表示手段、記録手段、又は送信手段のいずれか1以上に出力する工程と、
を含むことを特徴とする技術評価方法。 - 類似率を取得する類似率取得手段と、類似率の平均値と標準偏差とを算出する標準偏差算出手段と、規格化した類似率偏差を算出する規格化手段と、技術文献を類似率偏差の値の大きさに応じて区分する区分手段と、技術文献の存在とその技術文献の数量を大きさで表す印の表記情報を出力する出力手段とを備えた技術評価装置を用いた技術評価方法であって、
類似率取得手段が、複数の調査対象の技術文献中に含まれる所定のキーワードについて、その所定のキーワードを含む技術文献の数量と、そのキーワードを含む技術文献が技術文献の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を取得する工程と、
前記標準偏差算出手段が、技術文献の数量と類似率とに基づいて類似率の平均値と標準偏差とを算出する工程と、
前記規格化手段が、算出した類似率をその類似率の平均値で除算し、更に標準偏差で除算して規格化した類似率偏差を算出する工程と、
前記区分手段が、算出した類似率偏差を類似率の標準偏差に基づいた複数の領域に区分する工程と、
前記出力手段が、類似率偏差の区分を一方の軸とし、技術文献の出願又は発表の時期を他方の軸として、その両者に対応する位置に当該技術文献の存在とその技術文献の数量を大きさで表す印の表記情報を、表示手段、記録手段、又は送信手段のいずれか1以上に出力する工程と、
を含むことを特徴とする技術評価方法。 - 類似率を取得する類似率取得手段と、類似率の平均値と標準偏差とを算出する標準偏差算出手段と、規格化した類似率偏差を算出する規格化手段と、技術文献を類似率偏差の値の大きさに応じて区分する区分手段と、技術文献の存在を示す印の表記情報を出力する出力手段とを備えた技術評価装置を用いた技術評価方法であって、
類似率取得手段が、複数の調査対象の技術文献中に含まれる所定のキーワードについて、その所定のキーワードを含む技術文献の数量と、そのキーワードを含む技術文献が技術文献の母集団中に存在する比率に基づいた類似率を取得する工程と、
前記標準偏差算出手段が、技術文献の数量と類似率とに基づいて類似率の平均値と標準偏差とを算出する工程と、
前記規格化手段が、算出した類似率をその類似率の平均値で除算し、更に標準偏差で除算して規格化した類似率偏差を算出する工程と、
前記区分手段が、算出した類似率偏差を類似率の標準偏差に基づいた複数の領域に区分する工程と、
前記出力手段が、算出した類似率偏差を一方の軸とし、技術文献の出願又は発表の時期を他方の軸として、その両者に対応する位置に当該技術文献の存在を示す印の表記情報を、表示手段、記録手段、又は送信手段のいずれか1以上に出力する工程と、
を含むことを特徴とする技術評価方法。
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