JPWO2004004738A1 - 角結膜上皮細胞障害治療薬又は予防薬 - Google Patents
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Abstract
ミソプロストールのようなプロスタグランジンE類を有効成分とする角結膜上皮細胞障害治療用又は予防用点眼剤;プロスタグランジンE類と抗炎症剤を有効成分とする角結膜上皮細胞障害治療用又は予防用点眼剤を提供する。角膜又は結膜の物理的、化学的、機械的損傷に起因する、角膜又は結膜上皮細胞障害及び内因性角膜又は結膜上皮細胞障害に対し高い治療及び/又は予防効果を有する。
Description
本発明は、眼科用の角結膜上皮細胞障害治療薬又は予防薬に関する。更に詳しくは薬物、特に抗炎症剤等の薬物により生じた角結膜上皮細胞障害やプロスタグランジン類の減少により生じた角結膜上皮細胞障害の治療及び/又は予防効果を有する点眼薬に関する。
角膜は、眼球の前極にあって水晶体前房を透明に覆っており、上皮細胞層、ボーマン膜、実質層、デスメ膜及び内皮細胞層からなる整然とした層構造を有する組織である。角結膜上皮細胞障害は、角膜ヘルペス、細菌性角膜潰瘍、神経麻痺性角膜炎、糖尿病性角膜症、シェーグレン症候群、ドライアイ等の内因性疾患を伴う角結膜上皮細胞障害、又は術後、薬剤性、外傷、コンタクトレンズ装着等による外因性疾患又は物理的若しくは化学的障害によって生じ、病因によっては上皮の再生が認められない難治性角膜障害に進行し、視力障害や失明に至る。角膜実質の規則的、整然とした格子様構造の形成過程で、何らかの原因で角膜上皮細胞が損傷を受けた場合、角膜細胞の働きをする物質が角膜損傷の治癒に重要な働きをすることが推定される。
白内障手術、網膜手術や硝子体切除術、角膜癌の放射線治療などの合併症として角膜潰瘍等の角膜炎を発症する。この角膜炎の治療又は予防のためベタメサゾン等のステロイド及びジクロフェナックナトリウム等の非ステロイド性抗炎症剤が使用されるが、これら薬剤は炎症症状に対して治療上非常に有効な薬剤群である。しかしながらこれら薬剤の使用により、特に長期使用により角結膜上皮細胞障害、角結膜潰瘍を誘発し角膜融解に至り失明に至ることが知られている(Julianne C.Lin et al,ARCH OPHTHALMOL.118 AUG 2000 1129−1132)。
視力の回復には、角膜上皮の正常な再生被覆が速やかに行われる必要がある。角結膜上皮細胞障害の治癒の機序は、第1相から第3相まであり、第1相は上皮細胞の接着・伸展・移動、第2相は上皮細胞の増殖、第3相は上皮細胞の分化からなり、第3相を経て初めて整然とした層構造をもつ上皮に戻る。これらの過程を修復する薬剤の開発が求められ、ヒアルロン酸、フィブロネクチンの点眼液等があるが満足のいくものでなく効果のある薬剤の開発が望まれている。
一方、プロスタグランジン類(以下「PG」と称する。)は哺乳類の組織又は器官に含有され、広範囲の生理活性を示す有機カルボン酸の1群であり、一般的な構造特性として、プロスタン酸骨格を有する。
PGE1,PGE2及びPGE3は血管拡張、血圧降下、胃酸分泌減少、腸管運動亢進、子宮収縮、利尿、気管支拡張及び抗潰瘍作用を持つことが知られている。眼科領域におけるPGの応用については、PGF2α同属体が眼圧降下作用を有することが記載されている(Alm,The Potential of Prostaglandin Derivatives in Glaucoma Therapy,Current Opinion in Ophthamology,volume 4,No.11,44−50;1993)。
Pedro Cortina et al(Graefe’s Arch Clin Exp Ophthalmol 235;180−185;1997)は、通常は嫌気性で且つ還元状態にある水晶体上皮細胞のin vitro培養において、ジクロフェナックナトリウムの25,50及100μMが上皮細胞の増殖を抑制することで白内障手術時の副作用としての後発白内障を抑制するとしている。そしてPGE2の1,10,50及び100μMの付加により上皮細胞の増殖が起こることから後発白内障のような細胞増殖による病態にPGE2の関与を示唆している。しかし、角膜上皮細胞の障害回復については何等記載していない。
山本は、日本眼科学会雑誌(103(3)P−164;1999)に、家兎角膜片の研究について次のように発表している。ジクロフェナックナトリウムやインドメサシンのようなプロスタグランジン合成阻害剤は、単独では角膜上皮の伸張に影響を与えないが、表皮成長因子(EGF)を同時に添加するとEGFによる上皮伸長促進作用が阻害される。上皮細胞培養ではジクロフェナックナトリウム等は上皮の増殖及びEGFによる増殖促進作用に影響を与えないが、EGF添加により上皮細胞液中のPGE2,PGF2α濃度が対照群に比べ上昇している。
同じ研究グループの月山らは第66回中部眼科学会講演抄録集(E−W−2;2000)に、角膜上皮細胞の単層培養において、一定面積の欠損部を作成した場合、EGF添加で欠損部が減少し、プロスタグランジン合成阻害剤は単独では欠損部の面積に影響を与えないが、EGFとの同時投与で上皮創傷治癒促進作用を有意に抑制したことを発表している。EGFの添加が培養液中のPGE2、PGF2α濃度を有意に上昇していることを述べているが、外部から添加されたPGについては何等記載していない。
同様に月山らは日本眼科学会誌(105 P35;2001)に、角膜上皮細胞の単層培養において欠損部を作成した場合にEGFの添加は欠損部の創傷治癒を促進し、ジクロフェナックナトリウムの添加はこの上皮創傷治癒を抑制することを記載している。そしてPGF2α誘導体であるラタノプロスト(Latanoprost)の追加投与は上皮創傷治癒の有意な回復を認めたが、Latanoprostの単独投与では効果を認めていない。PGE2誘導体である16,16−ジメチルプロスタグランジンE2(16,16−dimethyl PGE2)については、単独投与においてもEGFとジクロフェナックナトリウムとの同時投与においても、角膜上皮創傷治癒に対する効果は認められなかった。何れにしろ、これらの結果は、PGE2誘導体の角結膜上皮細胞障害に対する効果に付いて何等記載も示唆もしていない。
抗炎症剤の副作用の典型として経口投与された場合の胃粘膜障害がある。PG類には粘膜保護作用があり、Scand J Rheumatol 21(2)85−91(1992)には、ジクロフェナックナトリウムとPG誘導体であるミソプロストール(Misoprostol、以下「MS」と称する)の合剤が胃潰瘍の発生を抑え、抗炎症活性は依然として維持されていることが報告されている。
同様に、WO92/21350には、非ステロイド性抗炎症剤とプロスタグランジンE類であるミソプロストール、プロスタグランジンE1(PGE1)、プロスタグランジンE2(PGE2)、15R−メチルプロスタグランジンE2(15R−methyl PGE2)、16,16−ジメチルプロスタグランジンE1(16,16−dimethyl PGE1)、16,16−ジメチルプロスタグランジンE2(16,16−dimethyl PGE2)の併用は副作用を軽減し、関節リュウマチ、骨粗鬆症治療剤としての有用性が記載されている。
この胃粘膜障害を軽減させるために非ステロイド性抗炎症剤の場合にシクロオキシゲナーゼ(以下「COX」と称する)の選択性のある薬剤すなわち、メロキシカムのようなCOX−2選択性のある薬剤が開発され市場においても一定の評価を受けている。しかしながら胃粘膜障害が完全には消失していない。選択性も相対的なものでCOX−2の活性もある程度残存しているからである。
眼科領域においては、眼の白内障手術時おいて抗炎症剤としての非選択的COX阻害剤に代わり、メロキシカムのようなCOX−2選択的抗炎症剤の使用が角膜細胞の損傷を軽減するとの技術が開示されている(WO99/59634)。しかしながら、COXの選択性は相対的なものであり、COX−2活性を完全に抑えたものではなく、角結膜上皮細胞障害の治癒又は予防には別の手段が必要である。
白内障手術、網膜手術や硝子体切除術、角膜癌の放射線治療などの合併症として角膜潰瘍等の角膜炎を発症する。この角膜炎の治療又は予防のためベタメサゾン等のステロイド及びジクロフェナックナトリウム等の非ステロイド性抗炎症剤が使用されるが、これら薬剤は炎症症状に対して治療上非常に有効な薬剤群である。しかしながらこれら薬剤の使用により、特に長期使用により角結膜上皮細胞障害、角結膜潰瘍を誘発し角膜融解に至り失明に至ることが知られている(Julianne C.Lin et al,ARCH OPHTHALMOL.118 AUG 2000 1129−1132)。
視力の回復には、角膜上皮の正常な再生被覆が速やかに行われる必要がある。角結膜上皮細胞障害の治癒の機序は、第1相から第3相まであり、第1相は上皮細胞の接着・伸展・移動、第2相は上皮細胞の増殖、第3相は上皮細胞の分化からなり、第3相を経て初めて整然とした層構造をもつ上皮に戻る。これらの過程を修復する薬剤の開発が求められ、ヒアルロン酸、フィブロネクチンの点眼液等があるが満足のいくものでなく効果のある薬剤の開発が望まれている。
一方、プロスタグランジン類(以下「PG」と称する。)は哺乳類の組織又は器官に含有され、広範囲の生理活性を示す有機カルボン酸の1群であり、一般的な構造特性として、プロスタン酸骨格を有する。
PGE1,PGE2及びPGE3は血管拡張、血圧降下、胃酸分泌減少、腸管運動亢進、子宮収縮、利尿、気管支拡張及び抗潰瘍作用を持つことが知られている。眼科領域におけるPGの応用については、PGF2α同属体が眼圧降下作用を有することが記載されている(Alm,The Potential of Prostaglandin Derivatives in Glaucoma Therapy,Current Opinion in Ophthamology,volume 4,No.11,44−50;1993)。
Pedro Cortina et al(Graefe’s Arch Clin Exp Ophthalmol 235;180−185;1997)は、通常は嫌気性で且つ還元状態にある水晶体上皮細胞のin vitro培養において、ジクロフェナックナトリウムの25,50及100μMが上皮細胞の増殖を抑制することで白内障手術時の副作用としての後発白内障を抑制するとしている。そしてPGE2の1,10,50及び100μMの付加により上皮細胞の増殖が起こることから後発白内障のような細胞増殖による病態にPGE2の関与を示唆している。しかし、角膜上皮細胞の障害回復については何等記載していない。
山本は、日本眼科学会雑誌(103(3)P−164;1999)に、家兎角膜片の研究について次のように発表している。ジクロフェナックナトリウムやインドメサシンのようなプロスタグランジン合成阻害剤は、単独では角膜上皮の伸張に影響を与えないが、表皮成長因子(EGF)を同時に添加するとEGFによる上皮伸長促進作用が阻害される。上皮細胞培養ではジクロフェナックナトリウム等は上皮の増殖及びEGFによる増殖促進作用に影響を与えないが、EGF添加により上皮細胞液中のPGE2,PGF2α濃度が対照群に比べ上昇している。
同じ研究グループの月山らは第66回中部眼科学会講演抄録集(E−W−2;2000)に、角膜上皮細胞の単層培養において、一定面積の欠損部を作成した場合、EGF添加で欠損部が減少し、プロスタグランジン合成阻害剤は単独では欠損部の面積に影響を与えないが、EGFとの同時投与で上皮創傷治癒促進作用を有意に抑制したことを発表している。EGFの添加が培養液中のPGE2、PGF2α濃度を有意に上昇していることを述べているが、外部から添加されたPGについては何等記載していない。
同様に月山らは日本眼科学会誌(105 P35;2001)に、角膜上皮細胞の単層培養において欠損部を作成した場合にEGFの添加は欠損部の創傷治癒を促進し、ジクロフェナックナトリウムの添加はこの上皮創傷治癒を抑制することを記載している。そしてPGF2α誘導体であるラタノプロスト(Latanoprost)の追加投与は上皮創傷治癒の有意な回復を認めたが、Latanoprostの単独投与では効果を認めていない。PGE2誘導体である16,16−ジメチルプロスタグランジンE2(16,16−dimethyl PGE2)については、単独投与においてもEGFとジクロフェナックナトリウムとの同時投与においても、角膜上皮創傷治癒に対する効果は認められなかった。何れにしろ、これらの結果は、PGE2誘導体の角結膜上皮細胞障害に対する効果に付いて何等記載も示唆もしていない。
抗炎症剤の副作用の典型として経口投与された場合の胃粘膜障害がある。PG類には粘膜保護作用があり、Scand J Rheumatol 21(2)85−91(1992)には、ジクロフェナックナトリウムとPG誘導体であるミソプロストール(Misoprostol、以下「MS」と称する)の合剤が胃潰瘍の発生を抑え、抗炎症活性は依然として維持されていることが報告されている。
同様に、WO92/21350には、非ステロイド性抗炎症剤とプロスタグランジンE類であるミソプロストール、プロスタグランジンE1(PGE1)、プロスタグランジンE2(PGE2)、15R−メチルプロスタグランジンE2(15R−methyl PGE2)、16,16−ジメチルプロスタグランジンE1(16,16−dimethyl PGE1)、16,16−ジメチルプロスタグランジンE2(16,16−dimethyl PGE2)の併用は副作用を軽減し、関節リュウマチ、骨粗鬆症治療剤としての有用性が記載されている。
この胃粘膜障害を軽減させるために非ステロイド性抗炎症剤の場合にシクロオキシゲナーゼ(以下「COX」と称する)の選択性のある薬剤すなわち、メロキシカムのようなCOX−2選択性のある薬剤が開発され市場においても一定の評価を受けている。しかしながら胃粘膜障害が完全には消失していない。選択性も相対的なものでCOX−2の活性もある程度残存しているからである。
眼科領域においては、眼の白内障手術時おいて抗炎症剤としての非選択的COX阻害剤に代わり、メロキシカムのようなCOX−2選択的抗炎症剤の使用が角膜細胞の損傷を軽減するとの技術が開示されている(WO99/59634)。しかしながら、COXの選択性は相対的なものであり、COX−2活性を完全に抑えたものではなく、角結膜上皮細胞障害の治癒又は予防には別の手段が必要である。
このような実状から本発明の目的は、角結膜上皮細胞障害、特にPGE類の減少に起因する角結膜上皮細胞障害又は薬物に起因する角結膜上皮細胞障害の治療又は予防薬を提供することである。
本発明は種々の原因により生じた角結膜上皮細胞障害を治療又は予防する点眼剤であって、プロスタグランジン類を有効成分とする点眼剤に関するものである。
すなわち本発明は、以下に示す角結膜上皮細胞障害治療用又は予防用点眼剤を提供するものである。
1.プロスタグランジンE類を有効成分とする角結膜上皮細胞障害治療用又は予防用点眼剤。
2.プロスタグランジンE類が、ミソプロストール、プロスタグランジンE1(PGE1)、プロスタグランジンE2(PGE2)、15R−メチルプロスタグランジンE2(15R−methyl PGE2)、16,16−ジメチルプロスタグランジンE1(16,16−dimethyl PGE1)、16,16−ジメチルプロスタグランジンE2(16,16−dimethyl PGE2)、オキシプロストール及びこれらの低級アルキルエステルからなる群から選ばれる上記1記載の点眼剤。
3.角結膜上皮細胞障害が、プロスタグランジンE類の減少に起因することを特徴とする上記1又は2記載の点眼剤。
4.角結膜上皮細胞障害が、薬物に起因することを特徴とする上記1又は2記載の点眼剤。
5.角結膜上皮細胞障害の起因となる薬物が、抗炎症剤である上記4記載の点眼剤。
6.角結膜上皮細胞障害の起因となる抗炎症剤が、シクロオキシゲナーゼを非選択的に阻害する薬物である上記5記載の点眼剤。
7.角結膜上皮細胞障害の起因となるシクロオキシゲナーゼを非選択的に阻害する薬物が、ジクロフェナックナトリウムである上記6記載の点眼剤。
8.プロスタグランジンE類と角結膜上皮細胞障害の起因となる薬物を有効成分とする角結膜上皮細胞障害治療用又は予防用点眼剤。
9.角結膜上皮細胞障害の起因となる薬物が抗炎症剤である上記8記載の点眼剤。
10.プロスタグランジンE類と抗炎症剤の質量比が1:25〜50000である上記9記載の点眼剤。
11.プロスタグランジンE類がミソプロストールであり、抗炎症剤がジクロフェナックナトリウムである上記10記載の点眼剤。
12.ミソプロストールの濃度が0.01μMから10μMである上記11記載の点眼剤。
13.ジクロフェナックナトリウムの濃度が0.01%から0.5%である上記11記載の点眼剤。
本発明は種々の原因により生じた角結膜上皮細胞障害を治療又は予防する点眼剤であって、プロスタグランジン類を有効成分とする点眼剤に関するものである。
すなわち本発明は、以下に示す角結膜上皮細胞障害治療用又は予防用点眼剤を提供するものである。
1.プロスタグランジンE類を有効成分とする角結膜上皮細胞障害治療用又は予防用点眼剤。
2.プロスタグランジンE類が、ミソプロストール、プロスタグランジンE1(PGE1)、プロスタグランジンE2(PGE2)、15R−メチルプロスタグランジンE2(15R−methyl PGE2)、16,16−ジメチルプロスタグランジンE1(16,16−dimethyl PGE1)、16,16−ジメチルプロスタグランジンE2(16,16−dimethyl PGE2)、オキシプロストール及びこれらの低級アルキルエステルからなる群から選ばれる上記1記載の点眼剤。
3.角結膜上皮細胞障害が、プロスタグランジンE類の減少に起因することを特徴とする上記1又は2記載の点眼剤。
4.角結膜上皮細胞障害が、薬物に起因することを特徴とする上記1又は2記載の点眼剤。
5.角結膜上皮細胞障害の起因となる薬物が、抗炎症剤である上記4記載の点眼剤。
6.角結膜上皮細胞障害の起因となる抗炎症剤が、シクロオキシゲナーゼを非選択的に阻害する薬物である上記5記載の点眼剤。
7.角結膜上皮細胞障害の起因となるシクロオキシゲナーゼを非選択的に阻害する薬物が、ジクロフェナックナトリウムである上記6記載の点眼剤。
8.プロスタグランジンE類と角結膜上皮細胞障害の起因となる薬物を有効成分とする角結膜上皮細胞障害治療用又は予防用点眼剤。
9.角結膜上皮細胞障害の起因となる薬物が抗炎症剤である上記8記載の点眼剤。
10.プロスタグランジンE類と抗炎症剤の質量比が1:25〜50000である上記9記載の点眼剤。
11.プロスタグランジンE類がミソプロストールであり、抗炎症剤がジクロフェナックナトリウムである上記10記載の点眼剤。
12.ミソプロストールの濃度が0.01μMから10μMである上記11記載の点眼剤。
13.ジクロフェナックナトリウムの濃度が0.01%から0.5%である上記11記載の点眼剤。
図1は、本発明のMSの角膜上皮細胞障害に対する効果を示すグラフである。
図2は、本発明のMSの結膜上皮細胞障害に対する効果を示すグラフである。
図2は、本発明のMSの結膜上皮細胞障害に対する効果を示すグラフである。
本発明に使用されるプロスタグランジン類はプロスタグランジンE類であればいずれであっても良いが、MS、PGE1、PGE2、15R−methyl PGE2、16,16−dimethyl PGE1、16,16−dimethyl PGE、オキシプロステロール及びこれらの低級アルキルエステル(例えば、炭素原子数1〜5の低級アルキルエステル)が好ましく、MSが最も好ましい。
本発明はMS単独の使用でも良いが、非選択性抗炎症剤のような角結膜上皮細胞障害の起因となる薬剤を眼科領域で使用する場合は、合剤として配合することも可能である。
本発明で用いられる非選択性抗炎症剤は、例えばジクロフェナック、インドメタシン、フルルビプロフェン、イブプロフェン等があげられるが、ジクロフェナックが好ましい。
プロスタグランジン類の使用量は単独の使用又は合剤の場合も0.001μMから10μMが望ましいが、点眼時において涙液に希釈されることを考えれば10μM以上でも良い。また、ジクロフェナックナトリウムのような抗炎症剤と使用するときは、抗炎症剤の濃度によるが、抗炎症剤の質量1に対してMSの使用量は25から50000分の1の使用量が望ましい。一般的に抗炎症剤を点眼剤に使用する場合は0.01%から0.5%の範囲で使用されるが、最も好ましい濃度は0.1%である。その場合には抗炎症剤の質量1に対してMSの使用量は25から50000分の1の使用量が望ましい。しかしながら、これらの濃度に限定されるものではない。
本明細書の中で用いる「点眼剤」という用語は、点眼液、眼還流液、眼軟膏剤又は凍結乾燥剤の剤形、すなわち目の治療に関する全ての剤型を含む。本発明の点眼剤は、任意の剤形で角結膜上皮細胞障害の治療又は予防薬として使用されるが、特に点眼液、眼還流液、クリーム、眼軟膏剤又は凍結乾燥剤の剤形とすることが好ましい。しかし、これらに限定されるものではない。点眼液、眼軟膏剤、クリームとする場合、添加剤としてデヒドロ酢酸ナトリウム、パラオキシ安息香酸メチル等の保存剤、塩化ナトリウム、グリセリン等の等張化剤、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール等の増粘剤、エデト酸ナトリウム、多糖類等の安定化剤の一般的なものを使用することができるが、これらに、限定されるものではなく、眼生理的に許容されるものであればよい。上記各種剤型に添加される緩衝液としては、等張でpH4−9、pH5−9の無刺激のものを使用することが好ましい。
本発明の点眼剤の例を以下に示す。
製剤例1
ミソプロストール 0.002%
リン酸緩衝液 1.0 %
塩化ベンザルコニウム 0.001%
ポリソルベート80 0.5 %
純水 全量を100%とする
本発明の角膜疾患治療剤の用法、用量は、患者の症状、年齢等により変動するが、点眼液は通常、1日1−5回、1回当たり1−5滴点眼するのが良い。眼軟膏剤の場合は、通常、1日1−3回、角結膜嚢内に適量を塗布して使用する。
以下、本発明を実施例に基づき具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
本発明はMS単独の使用でも良いが、非選択性抗炎症剤のような角結膜上皮細胞障害の起因となる薬剤を眼科領域で使用する場合は、合剤として配合することも可能である。
本発明で用いられる非選択性抗炎症剤は、例えばジクロフェナック、インドメタシン、フルルビプロフェン、イブプロフェン等があげられるが、ジクロフェナックが好ましい。
プロスタグランジン類の使用量は単独の使用又は合剤の場合も0.001μMから10μMが望ましいが、点眼時において涙液に希釈されることを考えれば10μM以上でも良い。また、ジクロフェナックナトリウムのような抗炎症剤と使用するときは、抗炎症剤の濃度によるが、抗炎症剤の質量1に対してMSの使用量は25から50000分の1の使用量が望ましい。一般的に抗炎症剤を点眼剤に使用する場合は0.01%から0.5%の範囲で使用されるが、最も好ましい濃度は0.1%である。その場合には抗炎症剤の質量1に対してMSの使用量は25から50000分の1の使用量が望ましい。しかしながら、これらの濃度に限定されるものではない。
本明細書の中で用いる「点眼剤」という用語は、点眼液、眼還流液、眼軟膏剤又は凍結乾燥剤の剤形、すなわち目の治療に関する全ての剤型を含む。本発明の点眼剤は、任意の剤形で角結膜上皮細胞障害の治療又は予防薬として使用されるが、特に点眼液、眼還流液、クリーム、眼軟膏剤又は凍結乾燥剤の剤形とすることが好ましい。しかし、これらに限定されるものではない。点眼液、眼軟膏剤、クリームとする場合、添加剤としてデヒドロ酢酸ナトリウム、パラオキシ安息香酸メチル等の保存剤、塩化ナトリウム、グリセリン等の等張化剤、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール等の増粘剤、エデト酸ナトリウム、多糖類等の安定化剤の一般的なものを使用することができるが、これらに、限定されるものではなく、眼生理的に許容されるものであればよい。上記各種剤型に添加される緩衝液としては、等張でpH4−9、pH5−9の無刺激のものを使用することが好ましい。
本発明の点眼剤の例を以下に示す。
製剤例1
ミソプロストール 0.002%
リン酸緩衝液 1.0 %
塩化ベンザルコニウム 0.001%
ポリソルベート80 0.5 %
純水 全量を100%とする
本発明の角膜疾患治療剤の用法、用量は、患者の症状、年齢等により変動するが、点眼液は通常、1日1−5回、1回当たり1−5滴点眼するのが良い。眼軟膏剤の場合は、通常、1日1−3回、角結膜嚢内に適量を塗布して使用する。
以下、本発明を実施例に基づき具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
〔試験例〕
MSのジクロフェナックナトリウムに起因するヒト角膜上皮細胞障害及びヒト 結膜細胞障害に対する効果
使用細胞:角膜細胞はSV40不死化ヒト角膜上皮細胞株(HCEC)(Araki−Sasaki et al.IOVS 36:614−621,1995)を、結膜細胞はChangヒト結膜細胞株(CCL−20.2)(ATC CCCL−20.2)を使用した。
実験:細胞を10%血清を含む増殖培地で5x104細胞/mLに調整し、96ウェルマルチプレートに100μL/ウェルで播種し37℃で一晩培養した。30−50%コンフルエントとした後、新鮮培地に溶解し、段階希釈したMS、さらにジクロフェナックナトリウムを加え、37℃、24時間培養した。培養後、ウェルを洗浄し、新鮮培地を100μL/ウェルおよびWST−8(同仁化学:Cell Counting Kit−8)を10μL/ウェルで加え、更に1.5時間培養後、450nm−660nmの吸光度を測定し、残存した細胞数を計測した。
毒性の評価法:いずれの被験物も添加しない群を陰性対照とし、その吸光度を細胞生存率100%として、各被験物濃度の細胞生存率による用量相関曲線を作成した。
表1及び図1にSV40不死化ヒト角膜上皮細胞の非ステロイド性抗炎症剤による角膜障害に対するミソプロストールの防御効果を示す。
非ステロイド性抗炎症剤であるジクロフェナックナトリウムは0.25mMから1mMの範囲で細胞障害を起こし、ミソプロストールの0.01μMから100μMは細胞障害を改善した。ミソプロストール100μMの高濃度ではミソプロストールそのものによる細胞障害が認められた。
〔結果〕
図1及び表1から、ジクロフェナックナトリウムの0.25、0.5及び1mMは用量依存的に角膜上皮細胞の増殖を阻害した。この濃度は、上述した水晶体上皮細胞の増殖を阻害する濃度の10倍に相当する。MSの0.01μMから10μMの添加で有意に細胞増殖を増大させた。MSの100μMは、MS自身に細胞毒性が認められた。
表2及び図2にヒト結膜上皮細胞の非ステロイド性抗炎症剤による角膜障害に対するミソプロストールの防御効果を示す。
〔結果〕
図2及び表2からジクロフェナックナトリウムの0.125、0.25及び0.5mMの範囲で用量依存的に結膜上皮細胞障害の増殖阻害が認められた。MSの0.1,1及び10μMは細胞増殖阻害を回復した。ジクロフェナックナトリウムの高濃度では効果が低下していた。MS100μMではMS自身に細胞毒性が認められた。
MSのジクロフェナックナトリウムに起因するヒト角膜上皮細胞障害及びヒト 結膜細胞障害に対する効果
使用細胞:角膜細胞はSV40不死化ヒト角膜上皮細胞株(HCEC)(Araki−Sasaki et al.IOVS 36:614−621,1995)を、結膜細胞はChangヒト結膜細胞株(CCL−20.2)(ATC CCCL−20.2)を使用した。
実験:細胞を10%血清を含む増殖培地で5x104細胞/mLに調整し、96ウェルマルチプレートに100μL/ウェルで播種し37℃で一晩培養した。30−50%コンフルエントとした後、新鮮培地に溶解し、段階希釈したMS、さらにジクロフェナックナトリウムを加え、37℃、24時間培養した。培養後、ウェルを洗浄し、新鮮培地を100μL/ウェルおよびWST−8(同仁化学:Cell Counting Kit−8)を10μL/ウェルで加え、更に1.5時間培養後、450nm−660nmの吸光度を測定し、残存した細胞数を計測した。
毒性の評価法:いずれの被験物も添加しない群を陰性対照とし、その吸光度を細胞生存率100%として、各被験物濃度の細胞生存率による用量相関曲線を作成した。
表1及び図1にSV40不死化ヒト角膜上皮細胞の非ステロイド性抗炎症剤による角膜障害に対するミソプロストールの防御効果を示す。
非ステロイド性抗炎症剤であるジクロフェナックナトリウムは0.25mMから1mMの範囲で細胞障害を起こし、ミソプロストールの0.01μMから100μMは細胞障害を改善した。ミソプロストール100μMの高濃度ではミソプロストールそのものによる細胞障害が認められた。
〔結果〕
図1及び表1から、ジクロフェナックナトリウムの0.25、0.5及び1mMは用量依存的に角膜上皮細胞の増殖を阻害した。この濃度は、上述した水晶体上皮細胞の増殖を阻害する濃度の10倍に相当する。MSの0.01μMから10μMの添加で有意に細胞増殖を増大させた。MSの100μMは、MS自身に細胞毒性が認められた。
表2及び図2にヒト結膜上皮細胞の非ステロイド性抗炎症剤による角膜障害に対するミソプロストールの防御効果を示す。
〔結果〕
図2及び表2からジクロフェナックナトリウムの0.125、0.25及び0.5mMの範囲で用量依存的に結膜上皮細胞障害の増殖阻害が認められた。MSの0.1,1及び10μMは細胞増殖阻害を回復した。ジクロフェナックナトリウムの高濃度では効果が低下していた。MS100μMではMS自身に細胞毒性が認められた。
本発明は、ミソプロストールのようなプロスタグランジンE類を有効成分とする角結膜上皮細胞障害治療用又は予防用点眼剤であり、角膜又は結膜の物理的、化学的、機械的損傷に起因する、角膜又は結膜障害及び内因性角膜又は結膜障害に対し高い治療効果を有する。特にジクロフェナックナトリウムのような非ステロイド性抗炎症剤による角膜障害すなわち、細胞増殖阻害を抑制する効果がある。
Claims (13)
- プロスタグランジンE類を有効成分とする角結膜上皮細胞障害治療用又は予防用点眼剤。
- プロスタグランジンE類が、ミソプロストール、プロスタグランジンE1(PGE1)、プロスタグランジンE2(PGE2)、15R−メチルプロスタグランジンE2(15R−methyl PGE2)、16,16−ジメチルプロスタグランジンE1(16,16−dimethyl PGE1)、16,16−ジメチルプロスタグランジンE2(16,16−dimethyl PGE2)、オキシプロストール及びこれらの低級アルキルエステルからなる群から選ばれる請求項1記載の点眼剤。
- 角結膜上皮細胞障害が、プロスタダランジンE類の減少に起因することを特徴とする請求項1又は2記載の点眼剤。
- 角結膜上皮細胞障害が、薬物に起因することを特徴とする請求項1又は2記載の点眼剤。
- 角結膜上皮細胞障害の起因となる薬物が、抗炎症剤である請求項4記載の点眼剤。
- 角結膜上皮細胞障害の起因となる抗炎症剤が、シクロオキシグナーゼを非選択的に阻害する薬物である請求項5記載の点眼剤。
- 角結膜上皮細胞障害の起因となるシクロオキシゲナーゼを非選択的に阻害する薬物が、ジクロフェナックナトリウムである請求項6記載の点眼剤。
- プロスタグランジンE類と角結膜上皮細胞障害の起因となる薬物を有効成分とする角結膜上皮細胞障害治療用又は予防用点眼剤。
- 角結膜上皮細胞障害の起因となる薬物が抗炎症剤である請求項8記載の点眼剤。
- プロスタグランジンE類と抗炎症剤の質量比が1:25〜50000である請求項9記載の点眼剤。
- プロスタグランジンE類がミソプロストールであり、抗炎症剤がジクロフェナックナトリウムである請求項10記載の点眼剤。
- ミソプロストールの濃度が0.01μMから10μMである請求項11記載の点眼剤。
- ジクロフェナックナトリウムの濃度が0.01%から0.5%である請求項11記載の点眼剤。
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