JPWO2002073485A1 - 医療サービス提供システム - Google Patents
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Abstract
要約書なし。
Description
技術分野
本発明は、例えばDNA(デオキシリボ核酸)情報等の被験者から検出される生体情報を利用して各種医療サービスを提供する処理に適用して好適な、医療サービス提供システム,端末装置,医療サービス提供方法,医療サービス提供プログラム,及び医療サービス提供プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関する。
背景技術
近年の科学技術の急速な進歩に伴い、体内の遺伝子を構成する物質の一つであるDNA(デオキシリボ核酸)に関する情報を収集、分析することによって実現される、様々な医療サービスが現実のものとなりつつある。中でも、唾液や血液等を介して被験者から収集されたDNAデータを基板上に配列,記録することにより形成されるDNAチップ及びこのDNAチップに関連する技術は、最近多くの研究機関において盛んに研究され、その技術レベルは急速に向上している。
ところで、上記DNAチップに記録するDNAデータの収集作業は、通常、専門家により行われ、また、DNAチップに記録されたデータの分析作業は病院や研究所等の専門の施設で行われる。このような背景から、DNAチップに記録されたDNAデータを利用した医療サービスを一般の人々が享受するまでには、非常の多くの労力と時間が必要とされる。また、現在までの所、DNAデータの収集,分析処理に利用される設備は非常に高価であることから、一般の人々に対してDNAチップに記録されたDNAデータを利用した医療サービスを安価に提供することは非常に困難である。
また、被験者から収集するDNAデータは日々変化するために、DNAデータの分析処理は日常的に連続して行う必要性があるが、既に述べたように、分析作業は人手で行われており、またその設備も高価であることから、データ分析を日常的に連続して行うことは難しい。このため、現在の医療サービス提供システムでは、被験者の日々変化するDNAデータに基づいて、被験者に今後起こりうるであろう症状を予測し、予測した結果を医療サービスに反映させることができない。
さらに、各被験者のDNAデータは、被験者に関する多くの情報が盛り込まれた、いわば最高の個人情報となることから、安全且つ確実に管理することが大変重要であるのだが、機密性に優れたDNAデータの情報管理及び情報処理システムはいまだ提供されていない。このため、医療サービス提供システムを普及させ、被験者により良い医療サービスを提供する上で、被験者のDNAデータを機密性高く管理することが可能な技術の提供が望まれている。
本発明は、上記技術的背景を鑑みてなされたものであり、その目的は、被験者から検出した生体情報を利用した各種医療サービス提供に要する経費,労力,及び時間を大幅に削減することが可能な、医療サービス提供システム、端末装置、医療サービス提供方法、医療サービス提供プログラム、及び医療サービス提供プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することを目的とする。
発明の開示
本発明に係る医療サービス提供システムの特徴は、被験者から検出された生体情報に応じた医療サービスを提供する医療サービス提供システムであって、電子ネットワークを介して被験者の生体情報を収集する手段と、電子ネットワークを介して収集された生体情報に基づいて決定した医療サービスに関する情報を被験者に対し送信する手段とを備えることにある。
すなわち、本発明に係る医療サービス提供システムにおいては、電子ネットワークを介して生体情報を収集し、電子ネットワークを介してこの生体情報に基づいて決定した医療サービスに関する情報を被験者に送信するので、多くの人手と高価な設備が必要とされた従来までの医療サービス提供システムとは異なり、被験者から検出された生体情報に基づいた医療サービス提供に要する経費、労力及び時間を大幅に削減することができる。
発明を実施するための最良の形態
本発明に係る医療サービス提供システムは、例えば、DNAデータを記録したDNAチップを利用した医療サービス提供システムに対して適用、実施することができる。なお、以下の説明においては、ユーザから検出した唾液や血液等の中にあるDNAに関する情報を「DNA情報」、このDNA情報を分析することにより得られる遺伝子の塩基配列等に関する情報を「DNAデータ」と定義する。
[医療サービス提供システムの構成]
始めに、図1を参照して、本発明の実施形態に係る医療サービス提供システムの構成について説明する。
本発明の実施形態に係る医療サービス提供システム1は、図1に示すように、DNA情報収集端末(端末装置)2,医療機関サーバ3,DNAデータ抽出サーバ4,及びデータサーバ5を備え、これら構成要素は電子ネットワーク6を介して互いにデータの送受信が可能な構成となっている。
ここで、電子ネットワーク6とは、電気通信技術を利用した通信網全般を意味し、例えば、電話通信回線、TCP(Transmission Control Protocol)/IP(Internet Protocol)をベースとしたインターネットシステム、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)、光ファイバ通信、ケーブル通信、衛星通信等の利用が考えられる。
上記DNA情報収集端末2は、例えばPDA(Personal Data Assistant)等の情報通信端末装置上に構成され、図2に示すように、DNA情報入力部2a,認証処理部2b,通信制御部2c,記憶部2d,符号・復号処理部2e,及び入出力部2fを備える。なお、このDNA情報収集端末2を、例えば歯ブラシや便座等、ユーザのDNA情報の収集が容易な箇所に設けるようにしてもよい。
上記DNA情報入力部2aは、唾液,血液,毛髪,皮膚,爪,排泄物等を介してユーザのDNA情報を検出,入力するための素材を入力する部位である。この実施の形態においては、DNA情報入力部2aは、DNA情報収集端末2の本体部分から取り外し可能に構成されており、DNA情報の入力の都度交換し、常に新しい状態でDNA情報を取得できるようになっている。
認証処理部2bは、例えばICチップに格納する等の機密性の高い方法でユーザの認証情報を格納すると共に、後述するDNA情報の登録処理,DNAデータの作成処理,及びDNAデータの分析処理における認証処理を制御する。なお、認証処理部2bは、ユーザの認証情報を内部に格納するのではなく、例えばユーザが保持しているIDカードから認証情報を読み出すようにしてもよい。
通信制御部2cは、電子ネットワーク6との接続を確立し、電子ネットワーク6の形態に応じた形式でデータを送信する。また、電子ネットワーク6を介して受信したデータは、DNA情報収集端末2内の部位が処理可能な形式に変換する。具体的には、電子ネットワーク6がアナログ回線である場合、送信するデジタル形態をアナログ形態に変調し、受信したアナログ形態をデジタル形態に復調するモデムがこれにあたる。
なお、収集されるDNA情報は非常に大きな容量を有することから、通信制御部2cは、インターネットプロトコルの一つであるIPv6を利用し、各DNAごとにIPアドレスをつけてDNA情報を送信することが望ましい。このような構成によれば、各DNAに付与されたIPアドレスに基づいて莫大な容量に達するDNA情報の管理し、DNA情報の管理に要する労力を大幅に軽減することができる。
記憶部2dは、DNA情報入力部2aを介して入力されたユーザのDNA情報を格納する。符号・復号処理部2eは、所定の暗号鍵及び復号鍵に従って、指定されたデータの符号化(暗号化)及び復号化処理を実行する。なお、量子暗号化技術を利用して指定されたデータの符号化や復号化処理を行うように符号・復号処理部2eを構成すれば、データが不正に符号化/復号化されることを防ぎ、データの機密性をより高めることができる。
入出力部2fは、医療サービス提供に係わる各種情報の入出力処理を実行する。ここで、入力形態としては、キーボード方式、タッチパネル方式、テンキー形式、マウスポインタ形式、ライトペン方式等を採用することができる。一方、出力形態としては、ディスプレイ形式、プリンタ方式、音声方式、光方式などを採用することができる。
上記データサーバ5は、DNA情報収集端末2から送信されるDNA情報をオブジェクト化した後、DNA情報に各ユーザ固有の検索キーを付与することによりファイル化し、ファイル化したDNA情報をDNA情報データベース5a内に格納する。また、データサーバ5は、後述するユーザの認証処理に利用する認証情報を保持している。
上記DNAデータ抽出サーバ4は、DNA情報データベース5a内に格納されているDNA情報ファイルからDNAデータを抽出し、抽出したDNAデータをDNAチップに記録する。
上記医療機関サーバ3は、DNAデータ抽出サーバ4が抽出したDNAデータに基づいて、ユーザの健康状態を分析する。そして、医療機関サーバ3は、分析結果に基づいて、ユーザにとって最適な加療指示に関する情報(=医療サービス情報)を決定する。
[医療サービス提供システムの動作]
次に、図3〜図5を参照して、上記医療サービス提供システムの動作を、(1)DNA情報の登録処理、(2)DNAデータの作成処理及び(3)DNAデータの分析処理の3つの処理に分けて説明する。
〔DNA情報の登録処理〕
始めに、図3に示すフローチャートを参照して、DNA情報の登録処理について説明する。
上記の実施形態の医療サービス提供システム1においてDNA情報の登録処理は、ユーザが、DNA情報入力部2aを操作して自身のDNA情報を記憶部2d内に格納し、DNA情報収集端末2の認証処理部2bにIDカードを挿入し、入出力部2fを操作してDNA情報の登録要求ボタンを押すことで開始となる。
ユーザがDNA情報の登録要求ボタンを押すと、DNA情報収集端末2の通信制御部2cは、DNA情報収集端末2とデータサーバ5間のネットワーク接続を確立する(S102)。そして、DNA情報収集端末2とデータサーバ5との間にネットワーク接続が確立されると、続いて、認証処理部2bが、IDカードからユーザの認証情報(以下、ID情報と表記する)を読み出し、通信制御部2cを利用して、電子ネットワーク6を介してデータサーバ5に対しDNA情報の登録を要求するユーザのID情報を送信する(S103)。
ここで、データサーバ5に対して送信するID情報は、主にユーザ名、パスワード、生年月日等といったユーザの属性情報であるが、例えば各DNA情報収集端末2に固有に付与された装置番号や電話番号を含めるようにし、これらの情報を利用して後述する認証処理を行うようにしてもよい。
データサーバ5は、DNA情報収集端末2からユーザのID情報を受信すると(S201)、データサーバ5側で保持しているID情報と電子ネットワーク6を介して送信されたID情報とが一致するか否かを判別し、認証処理を実行する(S202)。
なお、電子ネットワーク6を介して認証処理を行うために、ユーザは予め認証に必要な情報をデータサーバ5内に登録しておくことが望ましいが、DNA情報の登録処理の際にユーザ登録を行うようにしてもよい。
認証処理の結果、DNA情報の登録要求を送信したユーザが認証されると、データサーバ5は、DNA情報収集端末2に対して、DNA情報の登録動作を許可するプロセス許諾情報とDNA情報を暗号化するための暗号鍵を送信する(S204)。一方、認証が失敗した場合には、データサーバ5は、「ID情報が無効です。ID情報を再度入力してください。」等といった、エラーメッセージをDNA情報収集端末2に対し送信する(S205)。
データサーバ5から送信されたプロセス許諾情報と暗号鍵がDNA情報収集端末2において受信されると(S104)、符号・復号処理部2eは、受信した暗号鍵を用いて、記憶部2d内に格納されているDNA情報を符号化(暗号化)する(S105)。そして、通信制御部2cが、暗号化されたDNA情報をデータサーバ5に対し送信する(S106)。
データサーバ5は、DNA情報収集端末2から暗号化されたDNA情報を受信すると(S206)、暗号化されたDNA情報を復号する(S207)。そして、データサーバ5は、復号化されたDNA情報をオブジェクト(メタデータ)化した後、各DNAごとに付与されたIPアドレスを参照してDNAの属性情報毎に検索キー(ID、キーワード、受信年月日)を付与することにより、DNA情報をファイル化し、ファイル化されたDNA情報をDNA情報データベース5a内に格納する(S208)。このようにDNA毎に付与されたIPアドレスに基づいてDNA情報をデータベース内で管理することにより、個人情報を効果的,効率的に保護,管理することが可能となる。
ここで、データサーバ5は、DNA情報の機密性を高めるために、DNA情報ファイルを暗号化してDNA情報データベース5a内に格納するとよい。また、この場合、暗号化したDNA情報ファイル毎にIPアドレスを付与し、このIPアドレスを用いて暗号化したDNA情報ファイルを管理するとよい。なお、暗号化したDNA情報ファイルに付与したIPアドレスについても暗号化処理を施すことにより、より高い機密性を実現することができるであろう。
〔DNAデータの作成処理〕
次に、図4に示すフローチャートを参照して、登録されたDNA情報からDNAデータを作成する処理について説明する。
この実施形態の医療サービス提供システム1においては、ユーザがIDカードをDNA情報収集端末2の認証処理部2bに挿入した後、入出力部2fを介してDNAデータの作成要求ボタンを押すと、DNA情報収集端末2の通信制御部2cが、DNA情報収集端末2とデータサーバ5間のネットワーク接続を確立する(S111)。そして、DNA情報収集端末2とデータサーバ5との間にネットワーク接続が確立されると、続いて、認証処理部2bが、通信制御部2cを利用して、データサーバ5に対しDNAデータの作成を要求するユーザのID情報を電子ネットワーク6を介して送信する(S112)。
データサーバ5は、DNA情報収集端末2からユーザのID情報を受信すると(S210)、データサーバ5側に格納されているID情報と電子ネットワーク6を介して送信されたID情報とが一致するか否かを判別し、認証処理を実行する(S211)。
認証処理の結果、DNA情報の登録要求を送信したユーザが認証されると、データサーバ5は、検索キーを参照して認証されたユーザに対応するDNA情報ファイルをDNA情報データベース5a内から抽出し、電子ネットワーク6を介して、抽出したDNA情報ファイルをDNAデータ抽出サーバ4に対して送信する(S213)。
ここで、この実施の形態においては、データサーバ5は、データが閲覧,改ざんされることを防止するために、DNA情報ファイルを暗号化してDNAデータ抽出サーバ4に送信する。また、データサーバ5は、DNA情報ファイルに対して電子透かしを付与する。この電子透かしによれば、万が一悪意ある第3者によりDNA情報ファイルが不正に改ざんされた場合であってもその行為を検出し、送信されたDNA情報ファイルが不正なものであると判断することが可能となる。なお、DNA情報ファイルのデータの形式は、データサーバ5とDNAデータ抽出サーバ4の双方が処理可能な、例えば、HTML(Hyper Text Markup Language)やXML(eXtensible Markup Language)等の言語により構成され、インターオペラビリティを有する構造であることが望ましい。
一方、認証が失敗した場合には、データサーバ5は、「ID情報が無効です。ID情報を再度入力してください。」などといった、エラーメッセージをDNA情報収集端末2に対して送信する(S214)。
DNAデータ抽出サーバ4は、データサーバ5からDNA情報ファイルを受信すると、認証手続の後、受信したDNA情報ファイルを復号する。そして、復号されたDNA情報ファイルからDNAデータを抽出し(S215)、抽出したDNAデータをDNAチップに記録する(S216)。
ここで、DNAデータ抽出サーバ4は、抽出したDNAデータを電子ネットワーク6を介してデータサーバ5に送信し、データサーバ5側でDNAデータをDNAチップ上に記録することも可能である。この場合、DNAチップ上のDNAデータはデータサーバ5のDNA情報データベース5a内で保管、管理されることとなるので、個人情報のセキュリティを高めることが可能になる。
なお、DNA情報からDNAデータを抽出し、抽出したDNAデータをDNAチップ上に記録する処理については公知の一般技術に従うこととするが、例えば、次に示す処理によって行うようにするとよい。
i.DNA情報からRNAを抽出する。
ii.化学処理若しくは酵素処理によってRNAを着色し、4つの塩基の配列を色彩的に表示し、これを光学的に読み取る。
iii.この塩基配列データをDNAチップ上に記録、若しくは、DNAチップ上の記録を書き換える。
ここで、RNAとはリボ核酸のことを指し、DNAと同じように糖とリン酸、塩基からなるヌクレオチドを構成単位としている。ただし、DNAでは、糖がデオキシリボースであるのに対し、RNAでは糖がリボースとなる。また、4種類ある塩基のうちA,G,CはDNAと共通であるが、TのかわりにU(ウラシル)がタンパク質を生成するのを助ける物質で、役割によってmRNA(メッセンジャーRNA)、tRNA(トランスファーRNA)、rRNA(リボソームRNA)の3種類がある。
また、上記の例では、4色化された塩基の配列からの意味情報をDNAデータとしたが、音による塩基配列をファイル化する等して、塩基色/音配列の化学的処理が可能である場合、DNAの塊の大きさで分類し、特定の細胞にある「遺伝子の目に見えるプロフィール」をDNAデータに付与して、以後の処理に利用してもよい。
なお、4色化された塩基に関する情報は、各々にIPアドレスを付与した状態でDNA情報データベース5a内に格納されるものとする。そして、塩基配列を解析する際には、解析者は、IPアドレスに基づいてDNA情報データベース5aから4色化された塩基に関する情報を読み出し、塩基を再配列する。このような構成によれば、塩基配列に関する情報を機密性高く保持することが可能となる。
〔DNAデータの分析処理〕
最後に、図5に示すフローチャートを参照して、DNAデータに基づいてユーザに対して送信する医療サービス情報を決定する処理について説明する。
この実施形態の医療サービス提供システム1においては、ユーザがIDカードをDNA情報収集端末2の認証処理部2bに挿入した後、入出力部2fを介してDNAデータの分析要求ボタンを押すと、DNA情報収集端末2の通信制御部2cが、DNA情報収集端末2とデータサーバ5間のネットワーク接続を確立する(S121)。そして、DNA情報収集端末2とデータサーバ5との間にネットワーク接続が確立されると、続いて、認証処理部2bが、通信制御部2cを利用して、データサーバ5に対しDNAデータの作成を要求するユーザのID情報を電子ネットワーク6を介して送信する(S122)。
なお、上記ステップS122の処理において、DNA情報収集端末2は、例えば、臓器のドナーとなる意志の有無,新薬のモニターとなる意志の有無,西洋医学と東洋医学のどちらによる医療サービスの提供を望むのか等、ユーザにより予め入力された医療サービス提供に関するユーザの情報を送信するようにしてもよい。このような情報を併せて送信するようにすれば、データサーバ5や医療機関サーバ3は、被験者の意志に合った医療サービスを提供することが可能となると同時に、送られてきた情報を他の被験者に対する医療サービスの質の向上に役立てることができる。
データサーバ5は、DNA情報収集端末2からユーザのID情報を受信すると(S220)、データサーバ5側に格納されているID情報と電子ネットワーク6を介して送信されたID情報とが一致するか否かを判別し、認証処理を実行する(S221)。
認証処理の結果、DNA情報の登録要求を送信したユーザが認証されると、データサーバ5は、DNAチップ上のDNAデータを暗号化し、電子ネットワークを介して医療機関サーバ3に暗号化したDNAデータを送信し、以下の処理を実行する。
なお、DNAデータの送信処理時も、データサーバ5と医療機関サーバ3間において相互の認証手続きを行い、セキュリティを高めるものとする。一方、認証が失敗した場合には、データサーバ5は、「ID情報が無効です。ID情報を再度入力してください。」などといった、エラーメッセージをDNA情報収集端末2に対して送信する(S224)。
データサーバ5から暗号化されたDNAデータを受信すると、医療機関サーバ3は、暗号化されたDNAデータを復号し、復号されたDNAデータに基づいてユーザの健康状態を分析する(S223)。
ここで、DNAデータの分析方法としては、例えば、写真技術,X線技術,コンピューターグラフィックス技術を利用した画像診断処理を利用するとよい。そして、DNAの突然変異や損傷状態を分析することにより、ユーザの現在の症状を予測することができる。
医療機関サーバ3は、ユーザの健康状態を分析すると、その分析結果に基づいてユーザにとって必要な(最適な)加療指示に関する情報(=医療サービス情報)を決定し(S225)、直接若しくはデータサーバ5を介して、DNA情報収集端末2に対して送信する(S226)。なお、DNA情報収集端末2に対して送信する医療サービス情報は、情報の送信時におけるセキュリティを高めるために、暗号化して送信することが望ましい。医療機関サーバ3から医療サービス情報が送信されると、ユーザは、DNA情報収集端末2を介して医療サービス情報を受信し(S123)、医療サービス情報に基づいて適当な医療行為を実行する。
以上述べてきたように、この実施形態の医療サービス提供システム1においては、DNAデータに係わる情報の送受信は全て電子ネットワーク6上で実行するので、DNA情報に係わる情報処理システムを安価に構築することが可能となる。
また、ユーザがDNA情報を安価に日常的に送信することができるので、DNA情報の時系列的な変化を追うことが可能となり、より厳密な医療分析を従来と比較して安価且つ短時間で行うことができる。また、ユーザの日々変化するDNAデータに基づいて、ユーザに今後起こりうるであろう症状を予測し、病気の予防に役立てることができる。
さらに、DNAデータに係わる情報を送信する際は、データサーバ5から提供される暗号鍵を用いてデータを暗号化するので、DNAデータの不正利用や漏洩を防止し、機密性や保守性を高めることができる。
以上、本発明者らによってなされた発明を上記実施形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
例えば、上記の実施の形態においては、DNA情報を収集するデータサーバ5、DNA情報からDNAデータを作成するDNAデータ抽出サーバ4、作成されたDNAデータに基づいてユーザに最適な医療サービス情報を決定する医療機関サーバ3とを別の構成としたが、これらの構成を1つの機関に統合するようにしても構わない。
また、上記の各サーバ及びDNA情報収集端末2における処理は、それぞれプログラム化し、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に保存してもよい。そして、各処理を実行する際には、この記録媒体をコンピュータシステムに読み込ませ、コンピュータシステム内のメモリ等の記憶部にプログラムを格納し、プログラムを演算装置で実行することにより、上記の実施形態の処理を実現することができる。ここで、記録媒体とは、例えば、半導体メモリ、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、磁気テープなどのプログラムを記録することができるようなコンピュータ読み取り可能な記録媒体等が含まれる。
また、上記の実施の形態においては、DNA情報自体を電子ネットワークを介して送信することとしたが、DNA情報収集端末2側で分析処理を行い、例えばRNAや塩基配列に関する情報を電子ネットワークを介して送信するようにしてもよい。また、DNA情報は携帯型の情報収集端末2を利用して収集するようにしたが、情報収集端末2は、DNA情報を収集することが可能な限りどのような形態であっても良く、例えば、携帯電話等の携帯型の情報通信端末に情報収集端末2内の構成要素を付与してもよいし、歯ブラシ等に情報収集端末2内の構成要素を付与してもよいし、情報収集端末2内の構成要素を便器等の固定型の装置に設置するようにしてもよい。
さらに、情報収集端末2は、DNA情報以外に、例えばユーザのタンパク質やホルモン,アミノ酸,酵素等の情報伝達物質に関する情報を収集して送信するようにしてもよい。例えば、現在、タンパク質の動きや立体構造を解析することにより病気の発症メカニズムが判ることが知られているので、ユーザからタンパク質に関する情報を収集するようにすれば、ユーザの病気の予防に役立つ医療サービスを提供することが可能となる。
また、上記の実施の形態においては、DNAチップを利用して医療サービスを提供するようにしたが、DNAチップの他に、RNAチップ,タンパク質チップ,ニューロンチップ,ホルモンチップにユーザの生体情報を記録し、これらチップを用いて医療サービスを提供するようにしてもよい。
さらに、上記の実施の形態においては、ユーザのDNA情報やDNAデータをそのままDNA情報データベース5a内に格納するようにしたが、例えば、DNA情報データベース5a内に予めDNA情報やDNAデータの標準的なテンプレートデータを用意し、ユーザのDNA情報やDNAデータを格納する際は、格納するデータとテンプレートデータの差分を取り、この差分データをユーザ別にDNA情報データベース内に格納するようにしてもよい。このような構成によれば、データベースの負荷を軽減することが可能となると共に、テンプレートデータを有効的に活用することによってユーザの医療診断が容易となる。
さらに、上記の実施形態においては、DNA情報の登録処理、DNAデータの作成処理及びDNAデータの分析処理の各処理毎にユーザの認証処理を実行するようにしたが、セキュリティを維持することができる限りは、当然のことながら、1回の認証処理で全ての処理を連続的に実行するようにしてもよい。
また、医療機関サーバ3は、時系列的に複数回受信されたDNAデータを利用して、ユーザ毎の健康データをファイル化(=個人健康ファイル)する、若しくは、各ユーザの健康特性に対応した医療レシピを作成してもよい。これにより、医療機関サーバは、作成された個人健康ファイル、医療レシピに基づいて、ユーザにとって最適な医療サービス情報を速やかに決定することが可能となる。この場合、データサーバ5は、ユーザの健康ファイル、医療レシピをデータベース化し、保管、管理することが望ましい。
また、データサーバ5は、DNAチップ情報をデータベース化するにあたり、個人健康データファイルのパラメータ設定を行い、個々人の要求に合致したデータベースを作成し管理するようにしてもよい。このような構成によれば、データベース内に格納された情報を利用して、個々のユーザに対応した健康情報配信を行うことができ、また、医療機関から取得した医療レシピをユーザに送信することもできるようになる。さらに、ユーザにとって不要なデータを削除することができるので、データサーバ5の負荷を軽減することができる。さらに、データサーバ5は、ユーザ毎に健康情報データのパラメータを設定し、ユーザ向け健康情報データの作成を行い、作成されたデータをデータベース内に格納するようにしてもよい。
さらに、データサーバ5は、ユーザから指示に従って、格納された健康情報を所定の健康保険会社に送信するようにしてもよい。この構成によれば、健康保険会社は、データサーバ5から送られた情報に基づいて、ユーザの希望する健康保険サービス、例えば健康保険、傷病保険などの契約等を行うことができる。また、健康保険のメニュー、健康保険のカタログ作成支援を行うことができる。この場合、健康保険会社が作成したデータは電子ネットワークを経由してデータサーバ5のデータベースに送られ、保管管理される。データサーバ5は、ユーザの要請に基づき、これらのデータも個々のユーザの健康情報に利用することが可能である。
このように、本発明はここでは記載していない様々な実施の形態等を包含するということを理解すべきである。したがって、本発明はこの開示から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ限定されるものである。
産業上の利用の可能性
本発明は、DNAデータを記録したDNAチップを利用した医療サービス提供システムに利用することができる。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明の実施形態に係る医療サービス提供システムの構成を示す模式図である。
図2は、本発明の実施形態に係るDNA情報収集端末の構成を示す模式図である。
図3は、本発明の実施形態に係る医療サービス提供システムの動作を示すフローチャート図である。
図4は、本発明の実施形態に係る医療サービス提供システムの動作を示すフローチャート図である。
図5は、本発明の実施形態に係る医療サービス提供システムの動作を示すフローチャート図である。
本発明は、例えばDNA(デオキシリボ核酸)情報等の被験者から検出される生体情報を利用して各種医療サービスを提供する処理に適用して好適な、医療サービス提供システム,端末装置,医療サービス提供方法,医療サービス提供プログラム,及び医療サービス提供プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関する。
背景技術
近年の科学技術の急速な進歩に伴い、体内の遺伝子を構成する物質の一つであるDNA(デオキシリボ核酸)に関する情報を収集、分析することによって実現される、様々な医療サービスが現実のものとなりつつある。中でも、唾液や血液等を介して被験者から収集されたDNAデータを基板上に配列,記録することにより形成されるDNAチップ及びこのDNAチップに関連する技術は、最近多くの研究機関において盛んに研究され、その技術レベルは急速に向上している。
ところで、上記DNAチップに記録するDNAデータの収集作業は、通常、専門家により行われ、また、DNAチップに記録されたデータの分析作業は病院や研究所等の専門の施設で行われる。このような背景から、DNAチップに記録されたDNAデータを利用した医療サービスを一般の人々が享受するまでには、非常の多くの労力と時間が必要とされる。また、現在までの所、DNAデータの収集,分析処理に利用される設備は非常に高価であることから、一般の人々に対してDNAチップに記録されたDNAデータを利用した医療サービスを安価に提供することは非常に困難である。
また、被験者から収集するDNAデータは日々変化するために、DNAデータの分析処理は日常的に連続して行う必要性があるが、既に述べたように、分析作業は人手で行われており、またその設備も高価であることから、データ分析を日常的に連続して行うことは難しい。このため、現在の医療サービス提供システムでは、被験者の日々変化するDNAデータに基づいて、被験者に今後起こりうるであろう症状を予測し、予測した結果を医療サービスに反映させることができない。
さらに、各被験者のDNAデータは、被験者に関する多くの情報が盛り込まれた、いわば最高の個人情報となることから、安全且つ確実に管理することが大変重要であるのだが、機密性に優れたDNAデータの情報管理及び情報処理システムはいまだ提供されていない。このため、医療サービス提供システムを普及させ、被験者により良い医療サービスを提供する上で、被験者のDNAデータを機密性高く管理することが可能な技術の提供が望まれている。
本発明は、上記技術的背景を鑑みてなされたものであり、その目的は、被験者から検出した生体情報を利用した各種医療サービス提供に要する経費,労力,及び時間を大幅に削減することが可能な、医療サービス提供システム、端末装置、医療サービス提供方法、医療サービス提供プログラム、及び医療サービス提供プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することを目的とする。
発明の開示
本発明に係る医療サービス提供システムの特徴は、被験者から検出された生体情報に応じた医療サービスを提供する医療サービス提供システムであって、電子ネットワークを介して被験者の生体情報を収集する手段と、電子ネットワークを介して収集された生体情報に基づいて決定した医療サービスに関する情報を被験者に対し送信する手段とを備えることにある。
すなわち、本発明に係る医療サービス提供システムにおいては、電子ネットワークを介して生体情報を収集し、電子ネットワークを介してこの生体情報に基づいて決定した医療サービスに関する情報を被験者に送信するので、多くの人手と高価な設備が必要とされた従来までの医療サービス提供システムとは異なり、被験者から検出された生体情報に基づいた医療サービス提供に要する経費、労力及び時間を大幅に削減することができる。
発明を実施するための最良の形態
本発明に係る医療サービス提供システムは、例えば、DNAデータを記録したDNAチップを利用した医療サービス提供システムに対して適用、実施することができる。なお、以下の説明においては、ユーザから検出した唾液や血液等の中にあるDNAに関する情報を「DNA情報」、このDNA情報を分析することにより得られる遺伝子の塩基配列等に関する情報を「DNAデータ」と定義する。
[医療サービス提供システムの構成]
始めに、図1を参照して、本発明の実施形態に係る医療サービス提供システムの構成について説明する。
本発明の実施形態に係る医療サービス提供システム1は、図1に示すように、DNA情報収集端末(端末装置)2,医療機関サーバ3,DNAデータ抽出サーバ4,及びデータサーバ5を備え、これら構成要素は電子ネットワーク6を介して互いにデータの送受信が可能な構成となっている。
ここで、電子ネットワーク6とは、電気通信技術を利用した通信網全般を意味し、例えば、電話通信回線、TCP(Transmission Control Protocol)/IP(Internet Protocol)をベースとしたインターネットシステム、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)、光ファイバ通信、ケーブル通信、衛星通信等の利用が考えられる。
上記DNA情報収集端末2は、例えばPDA(Personal Data Assistant)等の情報通信端末装置上に構成され、図2に示すように、DNA情報入力部2a,認証処理部2b,通信制御部2c,記憶部2d,符号・復号処理部2e,及び入出力部2fを備える。なお、このDNA情報収集端末2を、例えば歯ブラシや便座等、ユーザのDNA情報の収集が容易な箇所に設けるようにしてもよい。
上記DNA情報入力部2aは、唾液,血液,毛髪,皮膚,爪,排泄物等を介してユーザのDNA情報を検出,入力するための素材を入力する部位である。この実施の形態においては、DNA情報入力部2aは、DNA情報収集端末2の本体部分から取り外し可能に構成されており、DNA情報の入力の都度交換し、常に新しい状態でDNA情報を取得できるようになっている。
認証処理部2bは、例えばICチップに格納する等の機密性の高い方法でユーザの認証情報を格納すると共に、後述するDNA情報の登録処理,DNAデータの作成処理,及びDNAデータの分析処理における認証処理を制御する。なお、認証処理部2bは、ユーザの認証情報を内部に格納するのではなく、例えばユーザが保持しているIDカードから認証情報を読み出すようにしてもよい。
通信制御部2cは、電子ネットワーク6との接続を確立し、電子ネットワーク6の形態に応じた形式でデータを送信する。また、電子ネットワーク6を介して受信したデータは、DNA情報収集端末2内の部位が処理可能な形式に変換する。具体的には、電子ネットワーク6がアナログ回線である場合、送信するデジタル形態をアナログ形態に変調し、受信したアナログ形態をデジタル形態に復調するモデムがこれにあたる。
なお、収集されるDNA情報は非常に大きな容量を有することから、通信制御部2cは、インターネットプロトコルの一つであるIPv6を利用し、各DNAごとにIPアドレスをつけてDNA情報を送信することが望ましい。このような構成によれば、各DNAに付与されたIPアドレスに基づいて莫大な容量に達するDNA情報の管理し、DNA情報の管理に要する労力を大幅に軽減することができる。
記憶部2dは、DNA情報入力部2aを介して入力されたユーザのDNA情報を格納する。符号・復号処理部2eは、所定の暗号鍵及び復号鍵に従って、指定されたデータの符号化(暗号化)及び復号化処理を実行する。なお、量子暗号化技術を利用して指定されたデータの符号化や復号化処理を行うように符号・復号処理部2eを構成すれば、データが不正に符号化/復号化されることを防ぎ、データの機密性をより高めることができる。
入出力部2fは、医療サービス提供に係わる各種情報の入出力処理を実行する。ここで、入力形態としては、キーボード方式、タッチパネル方式、テンキー形式、マウスポインタ形式、ライトペン方式等を採用することができる。一方、出力形態としては、ディスプレイ形式、プリンタ方式、音声方式、光方式などを採用することができる。
上記データサーバ5は、DNA情報収集端末2から送信されるDNA情報をオブジェクト化した後、DNA情報に各ユーザ固有の検索キーを付与することによりファイル化し、ファイル化したDNA情報をDNA情報データベース5a内に格納する。また、データサーバ5は、後述するユーザの認証処理に利用する認証情報を保持している。
上記DNAデータ抽出サーバ4は、DNA情報データベース5a内に格納されているDNA情報ファイルからDNAデータを抽出し、抽出したDNAデータをDNAチップに記録する。
上記医療機関サーバ3は、DNAデータ抽出サーバ4が抽出したDNAデータに基づいて、ユーザの健康状態を分析する。そして、医療機関サーバ3は、分析結果に基づいて、ユーザにとって最適な加療指示に関する情報(=医療サービス情報)を決定する。
[医療サービス提供システムの動作]
次に、図3〜図5を参照して、上記医療サービス提供システムの動作を、(1)DNA情報の登録処理、(2)DNAデータの作成処理及び(3)DNAデータの分析処理の3つの処理に分けて説明する。
〔DNA情報の登録処理〕
始めに、図3に示すフローチャートを参照して、DNA情報の登録処理について説明する。
上記の実施形態の医療サービス提供システム1においてDNA情報の登録処理は、ユーザが、DNA情報入力部2aを操作して自身のDNA情報を記憶部2d内に格納し、DNA情報収集端末2の認証処理部2bにIDカードを挿入し、入出力部2fを操作してDNA情報の登録要求ボタンを押すことで開始となる。
ユーザがDNA情報の登録要求ボタンを押すと、DNA情報収集端末2の通信制御部2cは、DNA情報収集端末2とデータサーバ5間のネットワーク接続を確立する(S102)。そして、DNA情報収集端末2とデータサーバ5との間にネットワーク接続が確立されると、続いて、認証処理部2bが、IDカードからユーザの認証情報(以下、ID情報と表記する)を読み出し、通信制御部2cを利用して、電子ネットワーク6を介してデータサーバ5に対しDNA情報の登録を要求するユーザのID情報を送信する(S103)。
ここで、データサーバ5に対して送信するID情報は、主にユーザ名、パスワード、生年月日等といったユーザの属性情報であるが、例えば各DNA情報収集端末2に固有に付与された装置番号や電話番号を含めるようにし、これらの情報を利用して後述する認証処理を行うようにしてもよい。
データサーバ5は、DNA情報収集端末2からユーザのID情報を受信すると(S201)、データサーバ5側で保持しているID情報と電子ネットワーク6を介して送信されたID情報とが一致するか否かを判別し、認証処理を実行する(S202)。
なお、電子ネットワーク6を介して認証処理を行うために、ユーザは予め認証に必要な情報をデータサーバ5内に登録しておくことが望ましいが、DNA情報の登録処理の際にユーザ登録を行うようにしてもよい。
認証処理の結果、DNA情報の登録要求を送信したユーザが認証されると、データサーバ5は、DNA情報収集端末2に対して、DNA情報の登録動作を許可するプロセス許諾情報とDNA情報を暗号化するための暗号鍵を送信する(S204)。一方、認証が失敗した場合には、データサーバ5は、「ID情報が無効です。ID情報を再度入力してください。」等といった、エラーメッセージをDNA情報収集端末2に対し送信する(S205)。
データサーバ5から送信されたプロセス許諾情報と暗号鍵がDNA情報収集端末2において受信されると(S104)、符号・復号処理部2eは、受信した暗号鍵を用いて、記憶部2d内に格納されているDNA情報を符号化(暗号化)する(S105)。そして、通信制御部2cが、暗号化されたDNA情報をデータサーバ5に対し送信する(S106)。
データサーバ5は、DNA情報収集端末2から暗号化されたDNA情報を受信すると(S206)、暗号化されたDNA情報を復号する(S207)。そして、データサーバ5は、復号化されたDNA情報をオブジェクト(メタデータ)化した後、各DNAごとに付与されたIPアドレスを参照してDNAの属性情報毎に検索キー(ID、キーワード、受信年月日)を付与することにより、DNA情報をファイル化し、ファイル化されたDNA情報をDNA情報データベース5a内に格納する(S208)。このようにDNA毎に付与されたIPアドレスに基づいてDNA情報をデータベース内で管理することにより、個人情報を効果的,効率的に保護,管理することが可能となる。
ここで、データサーバ5は、DNA情報の機密性を高めるために、DNA情報ファイルを暗号化してDNA情報データベース5a内に格納するとよい。また、この場合、暗号化したDNA情報ファイル毎にIPアドレスを付与し、このIPアドレスを用いて暗号化したDNA情報ファイルを管理するとよい。なお、暗号化したDNA情報ファイルに付与したIPアドレスについても暗号化処理を施すことにより、より高い機密性を実現することができるであろう。
〔DNAデータの作成処理〕
次に、図4に示すフローチャートを参照して、登録されたDNA情報からDNAデータを作成する処理について説明する。
この実施形態の医療サービス提供システム1においては、ユーザがIDカードをDNA情報収集端末2の認証処理部2bに挿入した後、入出力部2fを介してDNAデータの作成要求ボタンを押すと、DNA情報収集端末2の通信制御部2cが、DNA情報収集端末2とデータサーバ5間のネットワーク接続を確立する(S111)。そして、DNA情報収集端末2とデータサーバ5との間にネットワーク接続が確立されると、続いて、認証処理部2bが、通信制御部2cを利用して、データサーバ5に対しDNAデータの作成を要求するユーザのID情報を電子ネットワーク6を介して送信する(S112)。
データサーバ5は、DNA情報収集端末2からユーザのID情報を受信すると(S210)、データサーバ5側に格納されているID情報と電子ネットワーク6を介して送信されたID情報とが一致するか否かを判別し、認証処理を実行する(S211)。
認証処理の結果、DNA情報の登録要求を送信したユーザが認証されると、データサーバ5は、検索キーを参照して認証されたユーザに対応するDNA情報ファイルをDNA情報データベース5a内から抽出し、電子ネットワーク6を介して、抽出したDNA情報ファイルをDNAデータ抽出サーバ4に対して送信する(S213)。
ここで、この実施の形態においては、データサーバ5は、データが閲覧,改ざんされることを防止するために、DNA情報ファイルを暗号化してDNAデータ抽出サーバ4に送信する。また、データサーバ5は、DNA情報ファイルに対して電子透かしを付与する。この電子透かしによれば、万が一悪意ある第3者によりDNA情報ファイルが不正に改ざんされた場合であってもその行為を検出し、送信されたDNA情報ファイルが不正なものであると判断することが可能となる。なお、DNA情報ファイルのデータの形式は、データサーバ5とDNAデータ抽出サーバ4の双方が処理可能な、例えば、HTML(Hyper Text Markup Language)やXML(eXtensible Markup Language)等の言語により構成され、インターオペラビリティを有する構造であることが望ましい。
一方、認証が失敗した場合には、データサーバ5は、「ID情報が無効です。ID情報を再度入力してください。」などといった、エラーメッセージをDNA情報収集端末2に対して送信する(S214)。
DNAデータ抽出サーバ4は、データサーバ5からDNA情報ファイルを受信すると、認証手続の後、受信したDNA情報ファイルを復号する。そして、復号されたDNA情報ファイルからDNAデータを抽出し(S215)、抽出したDNAデータをDNAチップに記録する(S216)。
ここで、DNAデータ抽出サーバ4は、抽出したDNAデータを電子ネットワーク6を介してデータサーバ5に送信し、データサーバ5側でDNAデータをDNAチップ上に記録することも可能である。この場合、DNAチップ上のDNAデータはデータサーバ5のDNA情報データベース5a内で保管、管理されることとなるので、個人情報のセキュリティを高めることが可能になる。
なお、DNA情報からDNAデータを抽出し、抽出したDNAデータをDNAチップ上に記録する処理については公知の一般技術に従うこととするが、例えば、次に示す処理によって行うようにするとよい。
i.DNA情報からRNAを抽出する。
ii.化学処理若しくは酵素処理によってRNAを着色し、4つの塩基の配列を色彩的に表示し、これを光学的に読み取る。
iii.この塩基配列データをDNAチップ上に記録、若しくは、DNAチップ上の記録を書き換える。
ここで、RNAとはリボ核酸のことを指し、DNAと同じように糖とリン酸、塩基からなるヌクレオチドを構成単位としている。ただし、DNAでは、糖がデオキシリボースであるのに対し、RNAでは糖がリボースとなる。また、4種類ある塩基のうちA,G,CはDNAと共通であるが、TのかわりにU(ウラシル)がタンパク質を生成するのを助ける物質で、役割によってmRNA(メッセンジャーRNA)、tRNA(トランスファーRNA)、rRNA(リボソームRNA)の3種類がある。
また、上記の例では、4色化された塩基の配列からの意味情報をDNAデータとしたが、音による塩基配列をファイル化する等して、塩基色/音配列の化学的処理が可能である場合、DNAの塊の大きさで分類し、特定の細胞にある「遺伝子の目に見えるプロフィール」をDNAデータに付与して、以後の処理に利用してもよい。
なお、4色化された塩基に関する情報は、各々にIPアドレスを付与した状態でDNA情報データベース5a内に格納されるものとする。そして、塩基配列を解析する際には、解析者は、IPアドレスに基づいてDNA情報データベース5aから4色化された塩基に関する情報を読み出し、塩基を再配列する。このような構成によれば、塩基配列に関する情報を機密性高く保持することが可能となる。
〔DNAデータの分析処理〕
最後に、図5に示すフローチャートを参照して、DNAデータに基づいてユーザに対して送信する医療サービス情報を決定する処理について説明する。
この実施形態の医療サービス提供システム1においては、ユーザがIDカードをDNA情報収集端末2の認証処理部2bに挿入した後、入出力部2fを介してDNAデータの分析要求ボタンを押すと、DNA情報収集端末2の通信制御部2cが、DNA情報収集端末2とデータサーバ5間のネットワーク接続を確立する(S121)。そして、DNA情報収集端末2とデータサーバ5との間にネットワーク接続が確立されると、続いて、認証処理部2bが、通信制御部2cを利用して、データサーバ5に対しDNAデータの作成を要求するユーザのID情報を電子ネットワーク6を介して送信する(S122)。
なお、上記ステップS122の処理において、DNA情報収集端末2は、例えば、臓器のドナーとなる意志の有無,新薬のモニターとなる意志の有無,西洋医学と東洋医学のどちらによる医療サービスの提供を望むのか等、ユーザにより予め入力された医療サービス提供に関するユーザの情報を送信するようにしてもよい。このような情報を併せて送信するようにすれば、データサーバ5や医療機関サーバ3は、被験者の意志に合った医療サービスを提供することが可能となると同時に、送られてきた情報を他の被験者に対する医療サービスの質の向上に役立てることができる。
データサーバ5は、DNA情報収集端末2からユーザのID情報を受信すると(S220)、データサーバ5側に格納されているID情報と電子ネットワーク6を介して送信されたID情報とが一致するか否かを判別し、認証処理を実行する(S221)。
認証処理の結果、DNA情報の登録要求を送信したユーザが認証されると、データサーバ5は、DNAチップ上のDNAデータを暗号化し、電子ネットワークを介して医療機関サーバ3に暗号化したDNAデータを送信し、以下の処理を実行する。
なお、DNAデータの送信処理時も、データサーバ5と医療機関サーバ3間において相互の認証手続きを行い、セキュリティを高めるものとする。一方、認証が失敗した場合には、データサーバ5は、「ID情報が無効です。ID情報を再度入力してください。」などといった、エラーメッセージをDNA情報収集端末2に対して送信する(S224)。
データサーバ5から暗号化されたDNAデータを受信すると、医療機関サーバ3は、暗号化されたDNAデータを復号し、復号されたDNAデータに基づいてユーザの健康状態を分析する(S223)。
ここで、DNAデータの分析方法としては、例えば、写真技術,X線技術,コンピューターグラフィックス技術を利用した画像診断処理を利用するとよい。そして、DNAの突然変異や損傷状態を分析することにより、ユーザの現在の症状を予測することができる。
医療機関サーバ3は、ユーザの健康状態を分析すると、その分析結果に基づいてユーザにとって必要な(最適な)加療指示に関する情報(=医療サービス情報)を決定し(S225)、直接若しくはデータサーバ5を介して、DNA情報収集端末2に対して送信する(S226)。なお、DNA情報収集端末2に対して送信する医療サービス情報は、情報の送信時におけるセキュリティを高めるために、暗号化して送信することが望ましい。医療機関サーバ3から医療サービス情報が送信されると、ユーザは、DNA情報収集端末2を介して医療サービス情報を受信し(S123)、医療サービス情報に基づいて適当な医療行為を実行する。
以上述べてきたように、この実施形態の医療サービス提供システム1においては、DNAデータに係わる情報の送受信は全て電子ネットワーク6上で実行するので、DNA情報に係わる情報処理システムを安価に構築することが可能となる。
また、ユーザがDNA情報を安価に日常的に送信することができるので、DNA情報の時系列的な変化を追うことが可能となり、より厳密な医療分析を従来と比較して安価且つ短時間で行うことができる。また、ユーザの日々変化するDNAデータに基づいて、ユーザに今後起こりうるであろう症状を予測し、病気の予防に役立てることができる。
さらに、DNAデータに係わる情報を送信する際は、データサーバ5から提供される暗号鍵を用いてデータを暗号化するので、DNAデータの不正利用や漏洩を防止し、機密性や保守性を高めることができる。
以上、本発明者らによってなされた発明を上記実施形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
例えば、上記の実施の形態においては、DNA情報を収集するデータサーバ5、DNA情報からDNAデータを作成するDNAデータ抽出サーバ4、作成されたDNAデータに基づいてユーザに最適な医療サービス情報を決定する医療機関サーバ3とを別の構成としたが、これらの構成を1つの機関に統合するようにしても構わない。
また、上記の各サーバ及びDNA情報収集端末2における処理は、それぞれプログラム化し、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に保存してもよい。そして、各処理を実行する際には、この記録媒体をコンピュータシステムに読み込ませ、コンピュータシステム内のメモリ等の記憶部にプログラムを格納し、プログラムを演算装置で実行することにより、上記の実施形態の処理を実現することができる。ここで、記録媒体とは、例えば、半導体メモリ、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、磁気テープなどのプログラムを記録することができるようなコンピュータ読み取り可能な記録媒体等が含まれる。
また、上記の実施の形態においては、DNA情報自体を電子ネットワークを介して送信することとしたが、DNA情報収集端末2側で分析処理を行い、例えばRNAや塩基配列に関する情報を電子ネットワークを介して送信するようにしてもよい。また、DNA情報は携帯型の情報収集端末2を利用して収集するようにしたが、情報収集端末2は、DNA情報を収集することが可能な限りどのような形態であっても良く、例えば、携帯電話等の携帯型の情報通信端末に情報収集端末2内の構成要素を付与してもよいし、歯ブラシ等に情報収集端末2内の構成要素を付与してもよいし、情報収集端末2内の構成要素を便器等の固定型の装置に設置するようにしてもよい。
さらに、情報収集端末2は、DNA情報以外に、例えばユーザのタンパク質やホルモン,アミノ酸,酵素等の情報伝達物質に関する情報を収集して送信するようにしてもよい。例えば、現在、タンパク質の動きや立体構造を解析することにより病気の発症メカニズムが判ることが知られているので、ユーザからタンパク質に関する情報を収集するようにすれば、ユーザの病気の予防に役立つ医療サービスを提供することが可能となる。
また、上記の実施の形態においては、DNAチップを利用して医療サービスを提供するようにしたが、DNAチップの他に、RNAチップ,タンパク質チップ,ニューロンチップ,ホルモンチップにユーザの生体情報を記録し、これらチップを用いて医療サービスを提供するようにしてもよい。
さらに、上記の実施の形態においては、ユーザのDNA情報やDNAデータをそのままDNA情報データベース5a内に格納するようにしたが、例えば、DNA情報データベース5a内に予めDNA情報やDNAデータの標準的なテンプレートデータを用意し、ユーザのDNA情報やDNAデータを格納する際は、格納するデータとテンプレートデータの差分を取り、この差分データをユーザ別にDNA情報データベース内に格納するようにしてもよい。このような構成によれば、データベースの負荷を軽減することが可能となると共に、テンプレートデータを有効的に活用することによってユーザの医療診断が容易となる。
さらに、上記の実施形態においては、DNA情報の登録処理、DNAデータの作成処理及びDNAデータの分析処理の各処理毎にユーザの認証処理を実行するようにしたが、セキュリティを維持することができる限りは、当然のことながら、1回の認証処理で全ての処理を連続的に実行するようにしてもよい。
また、医療機関サーバ3は、時系列的に複数回受信されたDNAデータを利用して、ユーザ毎の健康データをファイル化(=個人健康ファイル)する、若しくは、各ユーザの健康特性に対応した医療レシピを作成してもよい。これにより、医療機関サーバは、作成された個人健康ファイル、医療レシピに基づいて、ユーザにとって最適な医療サービス情報を速やかに決定することが可能となる。この場合、データサーバ5は、ユーザの健康ファイル、医療レシピをデータベース化し、保管、管理することが望ましい。
また、データサーバ5は、DNAチップ情報をデータベース化するにあたり、個人健康データファイルのパラメータ設定を行い、個々人の要求に合致したデータベースを作成し管理するようにしてもよい。このような構成によれば、データベース内に格納された情報を利用して、個々のユーザに対応した健康情報配信を行うことができ、また、医療機関から取得した医療レシピをユーザに送信することもできるようになる。さらに、ユーザにとって不要なデータを削除することができるので、データサーバ5の負荷を軽減することができる。さらに、データサーバ5は、ユーザ毎に健康情報データのパラメータを設定し、ユーザ向け健康情報データの作成を行い、作成されたデータをデータベース内に格納するようにしてもよい。
さらに、データサーバ5は、ユーザから指示に従って、格納された健康情報を所定の健康保険会社に送信するようにしてもよい。この構成によれば、健康保険会社は、データサーバ5から送られた情報に基づいて、ユーザの希望する健康保険サービス、例えば健康保険、傷病保険などの契約等を行うことができる。また、健康保険のメニュー、健康保険のカタログ作成支援を行うことができる。この場合、健康保険会社が作成したデータは電子ネットワークを経由してデータサーバ5のデータベースに送られ、保管管理される。データサーバ5は、ユーザの要請に基づき、これらのデータも個々のユーザの健康情報に利用することが可能である。
このように、本発明はここでは記載していない様々な実施の形態等を包含するということを理解すべきである。したがって、本発明はこの開示から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ限定されるものである。
産業上の利用の可能性
本発明は、DNAデータを記録したDNAチップを利用した医療サービス提供システムに利用することができる。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明の実施形態に係る医療サービス提供システムの構成を示す模式図である。
図2は、本発明の実施形態に係るDNA情報収集端末の構成を示す模式図である。
図3は、本発明の実施形態に係る医療サービス提供システムの動作を示すフローチャート図である。
図4は、本発明の実施形態に係る医療サービス提供システムの動作を示すフローチャート図である。
図5は、本発明の実施形態に係る医療サービス提供システムの動作を示すフローチャート図である。
Claims (20)
- 被験者側に設けられ、電子ネットワークを介して被験者の個人情報を送信する手段と、
医療サービスの提供者側に設けられ、送信された上記被験者の個人情報に基づいて被験者に最適な医療サービスを決定する手段と、
医療サービスの提供者側に設けられ、上記電子ネットワークを介して決定した医療サービスに関する情報を上記被験者に送信する手段と
を備える医療サービス提供システム。 - 請求項1に記載の医療サービス提供システムであって、
上記個人情報は上記被験者の生体情報であることを特徴とする医療サービス提供システム。 - 被験者側に設けられ、電子ネットワークを介して被験者の生体情報を送信する生体情報送信手段と、
医療サービスの提供者側に設けられ、送信された生体情報に基づいて上記被験者に最適な医療サービスを決定する医療サービス決定手段と、
医療サービスの提供者側に設けられ、上記電子ネットワークを介して決定した医療サービスに関する情報を上記被験者に送信する医療サービス送信手段と
を備える医療サービス提供システム。 - 請求項3に記載の医療サービス提供システムであって、
前記生体情報送信手段は、上記生体情報を符号化して送信し、
前記医療サービス送信手段は、上記医療サービスに関する情報を符号化して送信すること
を特徴とする医療サービス提供システム。 - 請求項3又は請求項4に記載の医療サービス提供システムであって、
医療サービスの提供者側に設けられ、送信された生体情報及び当該生体情報に対応する医療サービスに関する情報を被験者毎に格納する記憶手段を備え、
上記医療サービス決定手段は、記憶手段内に格納された情報を参照して、上記被験者に最適な医療サービスを決定すること
を特徴とする医療サービス提供システム。 - 請求項5に記載の医療サービス提供システムであって、
上記記憶手段は、送信された生体情報に固有のIPアドレスを付与して記憶し、
上記医療サービス決定手段は、上記IPアドレスを用いて上記記憶手段内から上記生体情報を読み出し、最適な医療サービスを決定すること
を特徴とする医療サービス提供システム。 - 請求項3〜請求項6のうち、いずれか1項に記載の医療サービス提供システムであって、
上記生体情報は、被験者のDNA、タンパク質の少なくとも一つに関する情報を含むことを特徴とする医療サービス提供システム。 - 請求項5〜請求項7のうち、いずれか1項に記載の医療サービス提供システムであって、
上記記憶手段は上記被験者が希望する医療サービスに関する情報を格納すること
を特徴とする医療サービス提供システム。 - 請求項5〜請求項8のうち、いずれか1項に記載の医療サービス提供システムであって、
上記記憶手段内に格納された情報は被験者側で公開及び非公開を設定可能であること
を特徴とする医療サービス提供システム。 - 請求項3〜請求項9のうち、いずれか1項に記載の医療サービス提供システムであって、
上記電子ネットワークには少なくとも無線通信網が含まれることを特徴とする医療サービス提供システム。 - 被験者の生体情報を検出する検出部と、
電子ネットワークを介して検出した上記生体情報を送信する送信部と
を具備することを特徴とする端末装置。 - 請求項11に記載の端末装置であって、
上記生体情報に基づいて決定された被験者に対する医療サービスに関する情報を受信する受信手段を
具備することを特徴とする端末装置。 - 請求項11又は請求項12に記載の端末装置であって、
上記生体情報を符号化する符号処理部を備え、
上記通信制御部は、当該符号化処理部により符号化された生体情報を送信すること
を特徴とする端末装置。 - 請求項10〜請求項13のうち、いずれか1項に記載の端末装置であって、
電子ネットワークを介した上記生体情報の送信処理を制御する認証処理部を備え、
上記認証処理部は認証された被験者に対してのみ電子ネットワークを介した上記生体情報の送信を可能にすること
を特徴とする端末装置。 - 電子ネットワークを介して被験者から検出された生体情報を送信するステップと、
送信された生体情報に基づいて、被験者に適当な医療サービスを決定するステップと、
上記電子ネットワークを介して決定した医療サービスを上記被験者に対して送信するステップと
を有する医療サービス提供方法。 - 請求項15に記載の医療サービス提供方法であって、
送信された生体情報に固有のIPアドレスを付与して記憶するステップと、
上記IPアドレスを指定して生体情報を読み出し、読み出した生体情報に基づいて、被験者に適当な医療サービスを決定するステップと
を有することを特徴とする医療サービス提供方法。 - 請求項15又は請求項16に記載の医療サービス提供方法であって、
上記生体情報は、被験者のDNA、タンパク質の少なくとも一つに関する情報を含むことを特徴とする医療サービス提供方法。 - 請求項15〜請求項17のうち、いずれか1項に記載の医療サービス提供方法であって、
上記電子ネットワークを介して送信する生体情報及び医療サービスに関する情報を符号化するステップを有すること
を特徴とする医療サービス提供方法。 - 電子ネットワークを介して被験者から送信された生体情報に基づいて、被験者に適当な医療サービスを決定するステップと、
上記電子ネットワークを介して決定した医療サービスを上記被験者に対して送信するステップと
をコンピュータに実行させる医療サービス提供プログラム。 - 電子ネットワークを介して被験者から送信された生体情報に基づいて、被験者に適当な医療サービスを決定するステップと、
上記電子ネットワークを介して決定した医療サービスを上記被験者に対して送信するステップと
を含み、これらのステップをコンピュータに実行させる医療サービス提供プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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