JPS649476B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は内転型電動機を用いた天井扇に関す
る。

内転型電動機を用いた天井扇に関する考案とし
て実公昭38−19582号公報に示されるものがある。
該公報に記載の天井扇は天井より垂下したパイプ
に電動機を固定し、該電動機の下面に減速歯車装
置を固定し、該装置下面より突出した従動軸に羽
根を固定したものである。よつて、前記パイプと
電動機の固定を確実になうだけではなく各固定部
分にそれより下に位置する部材の重量が加わるの
で、前記電動機と歯車装置の固定、従動軸と羽根
の固定も確実に行なわないと危険なものであつ
た。特にこの種天井扇は前記羽根が金属にて成型
されるので、回転にて容易に外れない構造とする
必要がある。また従来天井扇の運転制御は、回転
部分である羽根が下部に位置するため、室壁下部
に装置したスイツチあるいは天井をはわせた引紐
にてしか行なうことができず、取付を容易に行な
えないと共に取付場所も限定されるものであつ
た。

本発明は上記点に鑑み、パイプいわゆるパイプ
状支持体と電動機との固定を確実に行なえば安全
な天井扇が得られると共に取付場所も限定されな
い天井扇を提供するものである。

以下本発明の一実施例を第１図乃至第４図に基
づき説明する。

１は本発明天井扇で、天井より垂下するパイプ
状支持体２と、該支持体下部に装着される回転型
電動機３と、該電動機にて駆動される羽根４とよ
りなる。前記支持体２の下端にはＵ字状吊り下げ
金具５を固定しており、該金具５の閉塞端部分に
は透孔６を形設している。

前記電動機３は回転子７と固定子８を収納した
有底円筒状電動機ケース９と、該ケースの開口を
閉塞するアルミダイキヤスト製端板１０と、該端
板上面に装着される減速歯車機構１１とよりな
る。前記電動機３と金具５は連結体１２にて連結
される。該連結体１２は中空軸１３と、該軸下端
にかしめ固定される〓型金具１４とで構成され
る。前記中空軸１３上部には一対の横溝１５が形
成され、前記軸上部を前記Ｕ字状吊り下げ金具５
の透孔６に挿入した後、Ｕ字状抜け止めピン１６
を前記中空軸１３を挾む如く前記横溝１５に挿入
して前記金具５と中空軸１３を連結する。前記〓
型金具１４はその両端を螺子１７にて前記端板１
０に固定する。該金具１４と端板１０の固定は大
きな力が加わつても耐える強度で行なわれる。前
記金具１４に形設される螺子挿通孔１８は長孔に
形成され前記端板１０に対する位置調整が行なえ
る。前記回転子７の回転軸１９はその一端を前記
ケース９に形設した軸受２０にて軸支されると共
に、他端は前記端板１０に形設した軸受２１にて
軸支される。前記回転軸１９の他端は前記端板１
０の軸穴２２より突出し、その突出部分は非円形
に形設される。該突出部分にはキヤツプ状歯車２
３が装着される。該歯車２３は前記端板１０に一
体的に形設される逆Ｌ型被片２４にて被われると
共に、前記回転軸１９からの抜け止めとなる。前
記被片２４の上内面には前記歯車２３上面の中央
突部２５が当接する。前記被片２４は前記支持体
２および中空軸１３内を挿通される給電コード２
６等が前記歯車２３に当接して傷つくことを防止
している。前記端板１０上面には前記歯車２３に
噛み合う平歯車２７を枢支する軸受２８を形設し
ている。前記平歯車２７上面中央には前記〓型金
具１４の中央上面位置より上方に突出する中空歯
車軸２９を突設している。該軸の上部外周には連
結歯３０を形設している。前記連結体１２の中空
軸１３には中空駆動歯車３１を枢支しており、該
軸３１下部には前記連結歯３０に噛み合う歯３２
を形設している。また前記駆動歯車３１上端には
駆動歯３３を形設している。前記各歯車は前記端
板１０に固定される歯車カバー３４にて被われ
る。該歯車カバー３４には前記中空歯車軸２９の
穴上部に挿入される枢支ピン３５と前記中空軸１
３が挿通し、前記駆動歯３３が位置する円筒孔３
６を形設している。前記電動機ケース９と端板１
０と歯車カバー３４とは椀状装飾カバー３７内に
突設したボス３８に螺子３９にて同時に固定され
る。前記電動機３の停動を行なうと共に回転数を
制御するスイツチ４０は前記装飾カバー３７内に
固定される。前記スイツチ４０を操作する引紐４
１は前記カバーに形設した透孔４２より垂下され
る。

前記羽根４は前記中空軸１３にて軸支される羽
根板４３と、該羽根板の外周部数ケ所に螺子４４
にて一端が固定される翼片４５とよりなる。前記
羽根板４３は前記電動機３を被うと共に前記カバ
ー上部開口を閉塞する如く被つている。前記中空
軸１３が挿通する前記羽根板中央のボス部４６下
面には前記駆動歯車３１の駆動歯３３と噛み合う
歯４７を形設している。よつて前記電動機３の回
転力は前記歯車２３から平歯車２７に、そして連
結歯３０から中空駆動歯車３１に伝わる。その後
前記駆動歯３３から羽根の歯４７に伝わり、前記
羽根４が回転する。前記Ｕ字状吊り下げ金具５は
前記支持体２に装着される逆カツプ状被い体４８
にて被われる。

前記天井扇１の組立ては前記カバー３７に対し
てスイツチ４０を固定し、前記電動機ケース９を
カバー内に収納した後、前記連結体１２を固定し
た端板１０を載置する。この時前記歯車２３を回
転軸１９に装着する。その後各歯車２７，３１を
端板１０および中空軸１３に装着した後前記歯車
カバー３４を被せ螺子３９にて各部分を同時に固
定する。次に前記羽根４を前記中空軸１３に軸支
した後、該中空軸１３を前記支持体２の金具５に
ピン１６にて装着して組み立てを完了できる。よ
つて各部を順次積み重ねるようにして組み立てら
れるので容易に行なえるものである。また前記天
井扇１は前記支持体２と羽根４とを容易に分解で
きるので、梱包をコンパクトに行なえると共に使
用時の組み立ても容易に行なえるものである。前
記天井扇１は各部が前記支持体２の延長線上に位
置し、羽根４は前記支持体２をその回転中心とし
ているので天井より吊り下げた時の重心の偏りが
なく、天井扇としての重量バランスがよく振動等
が少ないものである。また前記端板１０に各部を
固定する構造で、該端板１０と連結体１２の結合
を確実に行なえば安全なものである。本実施例に
おいては前記羽根４はその重量を前記連結体１２
の金具１４上面で支持しているので、各部分の重
量が分散して前記支持体２に加わるものである。

前述の実施例においては、前記電動機３と装飾
カバー３７との間が無駄な空間となつている。ま
た前記羽根４の重量は前記金具１４にて支持して
いるものの、前記駆動歯車３７を介して支持して
いるので、該歯車３１と金具１４との間の摩擦に
よる力が作用し、前記電動機３に羽根４および各
歯車間の抵抗以外の負荷が加わるものである。第
５図乃至第８図に示す本発明の他の実施例は上記
点を改善したものである。

第５図乃至第７図の第二の実施例は前記装飾カ
バー３７の外周部に環状凹所４９を形設し、該凹
所４９内に環状蛍光管５０を支持金具５１にて保
持せしめ、該凹所４９を環状セード５２にて被つ
た天井扇で、天井扇自体の大きさ、形状等を変更
することなく照明装置を組み込んだ新規な照明付
天井扇１を得られるものである。また照明装置が
回転体である羽根の下方に位置するので光のちら
つきもないものである。また安定器５３等よりな
る前記蛍光管５０の点燈装置は前記端板１０ある
いは装飾カバー３７上面に取り付ければよい。こ
の時前記装飾カバー３７の凹所４９部分は反射板
となるものである。

前記羽根４の支持は下記の如く行なわれる。前
記連結体１２の中空軸１３の下部を大径部５４と
し、段部５５を介して上部を小径部５６とする。
前記大径部５４にて前記駆動歯車３１が枢支され
る。前記小径部５６には軸受メタル５７が嵌めら
れ、前記段部５５にて支持される。前記羽根４は
ボス部４６上部内に形設した鍔部５８を前記メタ
ル５７上部に当接させて前記羽根４をメタル５７
にて枢支すると共に、鍔部５８にて支持してい
る。よつて前記羽根４の重量は前記メタル５７ひ
いては中空軸１３にて受けられ、前記駆動歯車３
１に無理な力が作用することがない。

第８図に示す第三の実施例は前記軸受カバー３
４の円筒孔３６を形設した筒部５９外周に軸受ボ
ールベアリング６０を装着し、前記羽根４下面に
形設した環状リブ６１にて前記ベアリング６０を
受けて前記羽根４を枢支するもので、前述の実施
例と同様に前記駆動歯車３１に無理な力が作用し
ないものである。

第９図に示す第四の実施例は前記電動機ケース
９の鍔部６２を環状板状に形設して、第５図に示
した実施例における装飾板を前記ケース９に兼用
させたもので、部品点数が減少し、それだけ部品
の管理および組立工数も少なくなるものである。

さらに前述の各実施例全て前記連結体１２に〓
型金具１４を用い螺子止めを二組立工程で行なう
必要があるが、前記〓型金具１４は特に端板１０
に螺子１７にて固定する必要はないと共に形状も
限定されるものではない。たとえば前記〓型金具
を平板状に形設し、該金具の周縁部を前記歯車カ
バー３４内面に形設したリブあるいは段部に当接
して前記カバー３４を金具にて吊り下げるように
構成すればよい。この時前記カバー３４と端板１
０と装飾カバー３７の螺子３９による固定を確実
なものにすれば、螺子止めは一組立工程のみです
み、より組み立てが容易に行なえるものである。

以上の如く本発明は、天井等より吊り下げられ
るパイプ状支持体と、該支持体下端に連結体を介
して装着される内転型電動機と、該電動機上面に
突出した回転軸に連結される歯車機構と、前記連
結体に被嵌されると共に前記歯車機構と連結し前
記連結体を回転中心として回転する羽根とよりな
るもので、天井等より吊り下げた時の重心が支持
体の軸方向にきて偏りがなく、天井扇としての重
量バランスがよいと共に、前記重心の方向を羽根
の回転中心としているので振動等が少ないもので
ある。また支持体の下端に電動機を固定し、該電
動機の上に他の部分の重量が加わるように他の部
分を固定するので、強度のある固定は支持体と電
動機との間で行なえば十分に安全な天井扇が得ら
れる。さらに回転部分が天井扇の上部に位置する
ので天井扇内に収納したスイツチの引紐を垂下で
き取付場所が限定されない等の効果を奏するもの
である。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第４図は本発明天井扇の一実施例を
示すもので、第１図は斜視図、第２図は断面図、
第３図は断面分解図、第４図は要部分解斜視図、
第５図乃至第７図は第二の実施例を示すもので、
第５図は断面図、第６図は要部分解斜視図、第７
図は要部拡大断面図、第８図は要部拡大断面図、
第９図は第四の実施例を示す断面図である。 ２……パイプ状支持体、１２……連結体、１９
……回転軸、３……内転型電動機、３１……駆動
歯車、４……羽根。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 天井等より吊り下げられるパイプ状支持体
   と、支持体下端に装着する中空軸と金具よりなる
   連結体と、連結体の金具を上面に突出した回転軸
   を避ける位置に固定すると共に、連結体の中空軸
   と回転軸とが上下に位置する如く固定する内転型
   電動機と、中空軸に軸支する羽根板と羽根板の外
   周部に形成する複数の翼片とよりなる羽根と、羽
   根板と係合する歯車と回転軸と係合する歯車と両
   歯車を連動する歯車を有する、電動機上面に組み
   込んだ歯車機構とよりなる天井扇。