JPS647211Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 山野で使用されるオートバイ、随所に定置して
利用される汎用エンジン、同エンジン発電機、芝
刈機、可燃物を運搬するタンク車等の排気系、バ
フ研磨機の集塵機においては、火災防止のためス
パークアレスタを必要とする。

米国では、規則が定められ、合格しなければ使
用できないことになつている。そこで例えば米国
特許第3407575号発明は、排ガスを旋回流動させ、
二重管の先端が塞がれた外管内に炭素粒子を捕集
する原理のものである。

また消音器の排気流入管または流出管の入口ま
たは出口に網袋を取付けたものもあるが、目詰ま
りして背圧が増加し、機関性能を低下するため、
定期的に掃除をすることを前提とする。

本考案は、このような背景において改良された
もので、簡単でコストの安い火粉放出防止装置を
提供することを目的とする。

図面は本考案の実施例を示すもので、一端に排
気ガス流入管１を持つた太い筒形本体管２と、そ
の流入管１の軸線の延長上に本体管２と同心に配
置した流出管３と、本体管２と流出管３との間の
環状の火粉捕集室６を塞ぐ流出側端板４とから成
り、流入管１にねじり板５を挿入し、排気ガスを
そのねじり板５により旋回しながら流入管１から
本体管２に吐出させるように構成したものであ
る。

流入管１と流出管３の同心関係を保つため、図
示例は約360゜ねじつたねじり板５を、流出管３の
入口端まで延長させて流出管の入口端側を支持さ
せる。端板４は図示と逆向きのコーンまたは平板
等任意である。

上記のように構成すると、流入管１から本体管
２に吐出する排気ガスは、ねじり板５により本体
管２の中に旋回しながら拡散される。そのとき排
気ガス中に含まれる火粉即ち炭素粒子は質量の関
係で周方に飛散しながら、本体管２と流出管３と
の間の捕集室６に進入する。排気ガスはその室６
内に既に詰つているガスの抵抗で反転して流出管
３から排出されるもので、その排気中には火の粉
は殆ど含まれない。捕集室６の先端部あるいは下
部に溜つた炭素粉は、一体的に構成された端板
４，流出管３を本体管２から随時外して排出す
る。または本体管２に着脱蓋付の排出穴を設けて
排気で吹き出してもよい。

本考案は上記の構成であるから、排気ガスは流
入管１から断面積の大きい本体管２内に、ねじり
板５により旋回作用を受けながら速度を低下して
拡散し、火粉粒子は質量の関係で周方に飛散して
捕集室６の端板４側あるいは下面側に溜り、流出
管３には入らない。従つて極めて簡単な構成で、
火粉放出防止の効果を発揮するものである。

上記のねじり板は、流入管１の直径と同幅の金
属板をねじるだけであるから、従来公知の円錐コ
アに捻り羽根を固着したスクリユーに比べて通気
抵抗が小さく、流入管の断面開口全面が通気路と
なる特徴がある。また極めて安価に量産され、そ
のねじれ角度を容易に所望に設定することができ
る。さらにそのねじれ板の後端部で流出管の入口
端部を支持させることにより、流出管支持部材を
別に設ける必要がない等の効果がある。

【図面の簡単な説明】

図は本考案火粉放出防止装置の縦断面図であ
る。 １は流入管、２は本体管、３は流出管、４は端
板、５はねじり板、６は火粉捕集室。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 一端中央部に排気ガス流入管を接続した太い筒
   形本体管と、その流入管の軸線の延長上において
   本体管内に本体管と同心に配置した流出管と、本
   体管と流出管との間の環状の火粉捕集室を塞ぐ流
   出側端板とから成り、 排気ガスに旋回作用を与えるねじり角度180゜以
   上のねじり板を前記流入管に挿入し、そのねじり
   板の延長端で流出管の入口端側を支持させた火粉
   放出防止装置。