JPS644800Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 技術分野 本考案は複数の部分バールが連結されて構成さ
れるバールに関するものである。

従来技術 互いに着脱可能な複数の部分バールが長手方向
において連結されることにより構成されるバール
が考えられている。このようなバールはその使用
に際して部分バールを適宜連結することにより所
望の長さに調整し得るとともに、使用後には部分
バールに分解して道具箱内に収容することができ
る特徴がある。そして、部分バールは、たとえ
ば、部分バールの一端に設けられた雌ねじ穴およ
び雄ねじ軸の螺合、あるいはその螺合に加えて雄
ねじ軸基部に設けられた比較的大径の円柱状の嵌
合部および雌ねじ穴開口部に形成された嵌合穴部
との嵌合等によつて連結される。

考案が解決しようとする問題点 しかしながら、このようなバールは使用に際し
てその連結構造に起因する種々の問題を有してい
る。たとえば、前述の螺合によつて連結されるも
のにあつては、曲げ荷重は他の部分に対して比較
的小径な雄ねじ軸によつて主に受けられるため、
雄ねじ軸が折損し易く充分な曲げ強度が得られな
い。これに対し、螺合および嵌合によつて連結さ
れるものにあつては、互いに嵌合する円柱状の嵌
合部および嵌合穴部によつて荷重が受けられるた
め充分な曲げ強度が得られるが、円柱状の嵌合部
とこれを嵌め入れる嵌合穴部との間には円滑に嵌
合させるためのクリアランスを設けねばならず、
このクリアランスによるがたやこれに起因する螺
合の緩みが避けられない。

問題点を解決するための手段 本考案はこのような問題点を解決するために為
されたものであり、その要旨とするところは、部
分バールの一端に互いに螺合可能な雌ねじ穴およ
び雄ねじ軸をそれぞれ設け、且つそれ等雌ねじ穴
の開口部および雄ねじ軸の基部に、それ等雌ねじ
穴および雄ねじ軸が互いに螺合されたときに互い
に嵌合するテーパ状穴部およびテーパ状軸部をそ
れぞれ設けたことにある。

作用および効果 斯かるバールによれば、部分バールの一端にそ
れぞれ設けられた雌ねじ穴および雄ねじ軸が互い
に螺合されたときに、、それ等雌ねじ穴の開口部
および雄ねじ軸の基部にそれぞれ設けられたテー
パ状穴部およびテーパ状軸部が螺合時の締付力に
応じて互いに密に嵌合されるため、各部分バール
ががたつきがなく連結されかつ使用中に螺合が緩
み難くなる。またバール操作時においてその連結
部に加わる曲げ荷重は専ら一方の部分バールのテ
ーパ状軸部および他方の部分バールのテーパ状穴
部との嵌合面にて受けられるので、バールの充分
な曲げ強度が得られるのである。

実施例 次に、本考案の一実施例を示す図面に基づいて
詳細に説明する。

第２図において１０はバールであり、先端用部
分バール１２および複数（本実施例では２個）の
連結用部分バール１４がそれぞれの一端において
螺合されることにより構成されている。第３図の
ａおよびｂに示すように、先端用部分バール１２
は全体として断面円形のロツド状を成し、その一
端に形成された作用部２２と反対側の端部に他の
部分より大径に形成された嵌合部２４を備えてい
る。また、連結用部分バール１４も全体として断
面円形のロツド状を成し、その一端に被嵌合部２
８およびその他端に前記嵌合部２４と同様に嵌合
部３０を備えている。第１図に詳しく示すよう
に、先端用部分バール１２の嵌合部２４には雌ね
じ穴３２が形成されており、その開口部には端面
から穴内へ向かうにつれて径が小さくなるテーパ
状穴部３４が形成されている。また、連結用部分
バール１４の被嵌合部２８には、先端用部分バー
ル１２の雌ねじ穴３２と螺合する雄ねじ部３６
と、その雄ねじ部３６の基部側において前記テー
パ状穴部３４と嵌合するためにそれと同一のテー
パ面を有するテーパ状軸部３８とを備えた雄ねじ
軸が形成されている。

第１図に示すように、先端用部分バール１２お
よび連結用部分バール１４の連結状態において
は、それ等にそれぞれ設けられた雌ねじ穴３２お
よび雄ねじ軸３６との螺合によつてテーパ状穴部
３４およびテーパ状軸部３８が互いに密着して嵌
合されるため、各部分バール１２，１４ががたつ
き無く連結される。このとき、バール１０の操作
時に加わる曲げ荷重は専らテーパ状穴部３４およ
びテーパ状軸部３８の嵌合面において受けられる
ので、雄ねじ部３６の断面積に拘らず充分なバー
ル強度を得ることができる。しかも、テーパ状穴
部３４とテーパ状軸部３８とが密着させられてい
るので、がたが無く螺合の緩みが生じ難いのであ
る。なお、連結用部分バール１４相互において
も、上記先端用部分バール１２との場合と同様に
連結されるため、先端用部分バール１２と連結用
部分バール１４との関係と同様の作用効果が得ら
れる。

【図面の簡単な説明】

第１図は第２図のバールの連結部を拡大して示
す断面図である。第２図は本考案の一実施例を示
すバールの斜視図である。第３図ａおよびｂは第
２図のバールを構成する先端用部分バールおよび
連結用部分バールをそれぞれ示す側面図である。 １０：バール、｛１２：先端用部分バール、１
４：連結用部分バール｝（部分バール）、｛３２：
雌ねじ穴、３４：テーパ状穴部｝（雌ねじ穴）、
｛３６：雄ねじ部、３８：テーパ状軸部｝雄ねじ
軸）。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 互いに着脱可能な複数の部分バールが長手方向
   において連結されることにより構成されるバール
   において、 前記部分バールの一端に互いに螺合可能な雌ね
   じ穴および雄ねじ軸をそれぞれ設け、且つ該雌ね
   じ穴の開口部および雄ねじ軸の基部に、それ等雌
   ねじ穴および雄ねじ軸が互いに螺合されたときに
   互いに嵌合するテーパ状穴部およびテーパ状軸部
   をそれぞれ設けたことを特徴とするバール。