JPS643426Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本案は紙製精霊舟に関するものである。

「従来の技術」 従来の精霊舟は台紙又は台枠に多角形紙筒の下
端を金具で取付けたものであるから、組立てに手
数を要するばかりでなく多角形紙筒の上部では下
端部と同一形状を保持し難い。そして水に浮べる
と台紙又は台枠と多角形紙筒との間から水が紙筒
内に進入し水に流した後30分も経つと沈むため同
紙筒内の灯火も消え易い欠陥があつた。

「考案が解決しようとする問題点」 本案は輸送及び組立容易で多角形筒の上下端の
形状がほぼ同一に保持され、水に浮べた後容易に
沈まず灯火を水上に長時間保持し得る精霊舟を得
ることを目的とするものである。

「問題点を解決するための手段」 本案は厚紙台紙の上面に多角形底紙を付着し、
同底紙の外周に環状縁紙を連設し、同底紙の角部
において上記縁紙を内側に襞状に折曲げて同縁紙
を起立させ、起立した同縁紙の外面に多角形紙筒
の下部を嵌合するよう形成しかつ上記底紙の上面
にろうそく立金具を設けてなる精霊舟によつて構
成される。

「作用」 従つて起立させた環状縁紙は角部が襞状に内側
に折曲げられたため弾力性によつて外側への開き
癖を生じ、同起立縁紙に嵌合させた多角形紙筒の
内面に圧着して同紙筒の多角形状を上下同一に保
持することができる。ろうそく立金具にろうそく
を立てて点灯し、水に浮べると厚紙台紙が水面に
接するが時間の経過に伴つて同台紙は水面下に下
降するが上記多角形底紙とその外周の起立縁紙と
が皿状に形成されているため水が同底紙内に進入
することなく同多角形底板は長時間水面上に浮ぶ
ことができる。輸送時には多角形紙筒を上記縁紙
から外して偏平に折畳み、かつ縁紙を平坦に展開
した底紙上に載せて多数積重ね梱包輸送又は格納
する。

「実施例」 厚紙によつて蓮華状台紙１を形成し、同台紙１
の上面に多角形（６角形の場合を示すが３角形以
上であれば良い）の厚紙底紙２を同心に貼着し、
同底紙２の上面にろうそく立金具８を設け、かつ
同底紙２の外周境界線６の外側に同底紙２と同一
の多角形環状縁紙３を一体に連設する。そして同
縁紙３を上記境界線６から折曲げて起立させ角部
において同縁紙３を内側に襞状に折曲げる。この
襞状部４は第１図に示され外側に開くよう弾力性
が働きかつ起立縁紙３も折曲げによつて外側に開
くよう弾力性が作用する。このようにした起立縁
紙３の外面に同一多角形の紙筒５の下部を嵌合し
て紙製精霊舟７が形成される。尚図中９で示すも
のはろうそく、１０は多角形紙筒５の透光紙張設
窓である。

「効果」 本案は上述のように構成したので分解して偏平
に積重梱包し輸送及び格納に便であると共に組立
がきわめて簡単でかつ台紙１上に多角形筒５の形
状が充分保持された体裁の良い精霊舟７が得られ
るばかりでなく、水に浮べた後長時間沈むおそれ
がなく長時間灯火を水上に保持し得るものであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案の精霊舟の組立状態を示す斜視
図、第２図は同精霊舟の斜視図、第３図は台紙及
び底紙の展開平面図、第４図は第３図の底面図、
第５図は第３図の斜視図、第６図は水上浮遊状態
の正面図である。 １……厚紙台紙、２……多角形底紙、３……環
状縁紙、４……襞状部、５……多角形紙筒、８…
…ろうそく立金具。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 厚紙台紙の上面に多角形底紙を付着し、同底紙
   の外周に環状縁紙を連設し、同底紙の角部におい
   て上記縁紙を内側に壁状に折曲げて同縁紙を起立
   させ、起立した同縁紙の外面に多角形紙筒の下部
   を嵌合するよう形成しかつ上記底紙の上面にろう
   そく立金具を設けてなる精霊舟。