JPS642138Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は板状氷を生成する製氷機に使用され、
板状氷を角氷に裁断する裁断器に関するものであ
る。

従来例の構成とその問題点 従来、この種の製氷機の裁断器は第１図に示す
如く構成されている。すなわち、ａはフレーム、
ｂは発熱線でフレームａに固定された絶縁碍子ｃ
の中空部ｅを貫通し、絶縁碍子ｃに係止された導
電棒ｄに終端を係止している。かかる裁断器は傾
斜設置し、板状氷を生成する製氷板下方に所定距
離隔てて配置されるが、板状氷の落下角度は脱氷
状態の関係から上端から落ちたり、下端から落ち
たりする等その都度まちまちである。従つて落下
時の衝撃に依つて発熱線ｂが上下左右に振動し、
その一部が絶縁碍子ｃの中空部ｅの内側角部e′に
接触して発熱線ｂが摩耗し、切断する確率が大き
いものであつた。

考案の目的 そこで本考案は氷の落下衝撃により発熱線の絶
縁碍子への接触による断線を防止することを目的
とする。

考案の構成 すなわち、本考案の裁断器は発熱線が貫通する
絶縁碍子の中空部（貫通孔）をテーパー状に成形
して発熱線の接触を避けるべく構成し、もつて板
状氷の落下衝撃による断線を防止したものであ
る。

実施例の説明 以下、本考案についてその一実施例を示す添付
図面を参考に説明する。

第２図において、１は製氷機本体で、外箱２と
内箱３と両箱２，３間に充填された断熱材４より
構成され、内部は製氷室兼貯氷室５と機械室６と
に区画されている。前記機械室６内には冷却サイ
クルを構成する圧縮機７、凝縮器８およびフアン
モータ９等が収容され、また製氷室兼貯氷室５内
には、傾斜して配設され、かつ下面側に板状氷Ａ
を生成する板状製氷器１０と、この製氷器１０下
面側に製氷水を流下せしめる散水装置１１と、製
氷水を貯留する貯水タンク１２と、タンク１２内
の製氷水を散水装置１１に循環せしめるポンプ１
３と、製氷器１０の直下面に所定間隔を隔てて配
置され、かつ板状氷Ａを角氷に裁断するための裁
断器１４と、角氷を貯留する容器１５とがそれぞ
れ収容されている。

上記裁断器１４は、第３図及び第４図に示すよ
うに相対向する一対の辺１６ａ，１６ｂ，１６
ｃ，１６ｄ、つまり四辺の金属辺で矩形状に枠組
みしたフレーム１６と、このフレーム１６の内面
に配設され板状氷Ａを角氷に切断する発熱線１７
とを有する。この発熱線１７は対向する辺１６ａ
〜１６ｄ間で格子状に配設され、各々の発熱線１
７の一端はフレーム１６に孔明けして係止した絶
縁碍子１８に穿設した中空部（貫通孔）１８ａを
通り固定される。すなわち一方の絶縁碍子１８の
外面には凹状溝１８ｂを形成して導電棒１９を係
止しておりこの導電棒１９に発熱線１７の一方の
終端を輪状にして挿入・係止されている。

又、発熱線１７の一端は、他方の絶縁碍子１８
の外表面に板ばね２０を設けこの板ばね２０を介
して導電棒１９に係止し、もつて発熱線１７に最
適な張力を保持させている。そして上記中空部１
８ａは内側に向つて広くなるデーパー状に形成し
てあり、発熱線１７の導電棒１９を中心とした振
幅に際しても碍子１８と発熱線１７との接触がな
い様構成している。

上記構成において、板状氷Ａの落下時の衝撃で
発熱線１７が上下左右に振動してもこの振動巾は
絶縁碍子１８の中空部１８ａにとどまり、絶縁碍
子１８に接触しないので発熱線１７の切断を防ぐ
効果が得られる。

考案の効果 以上の説明からも明らかな如く、本考案によれ
ば絶縁碍子にテーパー状の貫通孔を形成している
ので発熱線が振動（振幅）しても碍子との接触が
なく、簡単な構成で効果的な断線防止が成し得る
ものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の製氷機の裁断器の要部断面図、
第２図は本考案一実施例の裁断器を有する製氷機
の断面図、第３図は同裁断器の斜視図、第４図は
同裁断器の要部断面図、第５図は同裁断器の要部
斜視図である。 １４……裁断器、１６……フレーム、１７……
発熱線、１８……絶縁碍子、１８ａ……中空部
（貫通孔）。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 相対向する一対の辺で略矩形状に構成したフレ
   ームと、前記各辺に略等間隔で配置した絶縁碍子
   と、この碍子の貫通孔を貫通して前記相対向する
   辺間に張設した発熱線より成り、前記貫通孔は内
   側に向つて広くなるテーパー状に形成した製氷機
   の裁断器。