JPS641311Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、フイルム巻取体に巻取られた各種の
プラスチツクフイルムを、該巻取体をターレツト
に備えたワインダーに装着し回転して、連続的に
繰出して、各種フイルム加工々程や装置等へ送給
するフイルム自動繰出し機において、先の巻取体
のフイルム繰出しが終了に近ずいたときに、次の
巻取体のフイルム始端を、極めて効率的かつ確実
に継いで、もつて、フイルムの連続繰出しを支障
なからしめるようにした、フイルム端末自動継ぎ
装置に係るものである。

以下本考案の実施例構成につき説明すると、タ
ーレツトＴにワインダーＡ，Ｂとロール２ａ，２
ｂを備え、一方のワインダーＡに装着したフイル
ム巻取体Ｆ１からフイルム１ａを自動的に繰出
し、その巻取体Ｆ１のフイルム繰出しが終了に近
ずいた時点で、そのフイルム１ａに他方のフイル
ム巻取体Ｆ２のフイルム１ｂ始端を継いで、以
下、連続的にフイルム１ｂを繰出すようにしたフ
イルム自動繰出し機において、上記ターレツトＴ
の下方部にフイルムの横幅に見合つた長さのシー
ルバー３及び４を平行に対設し、該バー３，４の
双方または一方にフイルム溶着用の電熱装置（図
示せず）を組込むと共にシールバー３の下面及び
シールバー４の上面に適宜構成のフイルムカツタ
ー５，６を取付け、シールバー４がエアーシリン
ダ等で前進してシールバー３（固定側）に圧接す
るように設け、該シールバー３，４の直下にシー
ルバーと略同長の耳押えバー７，８を同じく平行
に対設し、耳押えバー７がエアーシリンダ等で前
進して耳押えバー８に圧接し、更に両バー７，８
が同じくエアーシリンダ等で一緒に設定寸法前進
するように設け、シールバー３，４の上方の支軸
９にシーソー杆１０を左右シーソー動自在に枢着
し、該杆のシールバー３，４上方側の先端にロー
ル１１を回転自在に軸架すると共に他方端に単動
エアーシリンダ１２と下方へ引張り作用するスプ
リング１３を取付け、該杆１０の上方にガイドバ
ー１４をエアーシリンダ及びレバー等によつて設
定寸法前進後退するように設けたものである。

ガイドバー１４は、当初（第１図）はフイルム
１ａの右側で、１ｂの左側のP₁位置にあり、フ
イルム継ぎ作用時にP₂位置に前進し、継ぎ完了
と同時にP₁位置に戻るが、継ぎ作用が完了して
ターレツトＴが180゜回動しワインダＡ，Ｂが入れ
替わる時に上記P₁位置にそのまゝあると、該バ
ー１４にフイルム１ｂが掛つてしまつて、次回の
作用に工合が悪いので、このターレツトＴの回動
時点では、該バー１４はフイルムの移動軌跡外に
退避していなければならない。

よつて、例えば、第４図示の如く、左右側にガ
イドバー１４ａ，１４ｂを対置し、各バー１４
ａ，１４ｂは支軸１４ｃを中心として90゜回動し
得るように設け、P₁位置からP₂位置へ前進し、
継ぎ作用完了後、P₁位置に復帰し、該位置で90゜
回動退避し、ターレツトＴの180゜回動完了後に
90゜復帰回動するように設ける。

また、上記２本のバーの開閉回動式でなく、１
本のバーをフイルム幅に相当するストロークだけ
側方から出入するように設けて可である。

シールバー４は、例えば、エアーシリンダ（図
示せず）によつてシールバー３に圧接するまで前
進し、後退するように設け、フイルムを横断溶着
する１条乃至複数条の凸条を突設し、両シールバ
ー３，４の凸条同志を圧接し、組込まれた電熱装
置に通電し凸条を加熱して、挾持したフイルム１
ａ，１ｂ相互を溶着する。

また、シールバー３の下面及び、シールバー４
の上面に適宜構成のフイルムカツター５，６を各
設置する。該フイルムカツター５，６は、例え
ば、エアーシリンダ等で一定角度円弧回動する電
熱線または鋸刃バー等（何れも図示せず）で構成
するが、それらに限らずその切断方法は任意であ
る。

シーソー杆１０は、常時は、一方端がスプリン
グ１３によつて下方へ引かれて、単動エアーシリ
ンダ１２頂点の位置にあり、当初該シリンダー１
２はバルブを閉止してフリー状態にあるため、他
方端のロール１１が、シールバー３，４の圧接に
よつてフイルム１ａが引つぱられると、その力で
下方へ押し下げられるため、スプリング１３の張
力に抗して傾動し、後、シリンダー１２のバルブ
開放による作動によつて原位置に復元するもので
ある。

１５はフイルムのアキユムレーターであり、フ
イルム継ぎ作用中、巻取体その他を一時停止する
ので、その間、次工程等へのフイルム連続繰出し
を支障なく続行するために、フイルムを貯溜して
おくものである。

次に本案装置によるフイルム継ぎ作用につき説
明する。第１図において、ターレツトＴのワイン
ダーＡ（回転している）に装着されたフイルム巻
取体Ｆ１のフイルム１ａはロール２ａ、本案装置
のロール１１及び、その下方のロール１６，１７
に掛けられて、アキユムレーター１５方向へ連続
的に繰出される。

一方、ワインダーＢ（停止している）に装着さ
れた新規のフイルム巻取体Ｆ２のフイルム１ｂを
手動等で引き出して、耳押えバー７，８の間に垂
下させ、該バー８を前進させてフイルム１ｂ始端
を耳押えバー７，８間に挾持しておく。

ワインダーＡのフイルム巻取体Ｆ１に巻かれた
フイルム１ａが残り少くなると、ワインダーＡの
回転を停止して、フイルム１ａの流れを一時停止
すると共に、単動エアーシリンダ１２のバルブを
閉止し、シールバー４を前進させて、シールバー
３との間にフイルム１ａ，１ｂを挾持する。

また、シールバー４が前進するときに、ロール
１１は、フイルム１ａが前進するシールバー４に
引つぱられて緊張するため、スプリング１３の張
力に抗して押し下げられ、シーソー杆１０が支軸
９を中心として傾動する。

フイルム１ａ，１ｂがシールバー３，４に挾持
されると、次に、フイルム１ｂ端を挾持した耳押
えバー７，８がフイルムを挾持したまゝ一定寸法
前進して、フイルム１ｂをフイルム１ａから遠ざ
けるように引張る（第２図）。

次に、シールバー３，４に挾持されている２枚
のフイルム１ａ，１ｂが、シールバー３，４の双
方または一方の電熱装置への通電によつて加熱し
た圧持凸条間で加熱溶着される。また、これに前
後してガイドバー１４ａ，１４ｂがＰ１位置から
Ｐ２位置へ移動し、これによつて、フイルム１ｂ
をフイルム１ａから引き放すと共に、シールバー
４上面のフイルムカツター６によつてフイルム１
ａをシールバー４の上側で切断する。また同時に
シールバー３下面のフイルムカツター５によつて
フイルム１ｂをシールバー３の下側で切断する。

これ等の切断は電熱線または鋸刃バー等によつ
て行われるが、切断箇所は各々のフイルムが前記
の様に充分に離されていると共に緊張されている
ため確実に切断が行われる特徴がある。

上記フイルムの切放し完了と同時に、ガイドバ
ー１４はＰ２位置からＰ１位置に復帰すると共に
90゜回動してターレツトＴの180゜回動に支障をな
くす。

以上の作用が完了すると共に、シールバー４、
耳押えバー７，８が原位置に復帰し、単動エアー
シリンダ１２のバルブを開けて作動してシーソー
杆１０を牽引して原位置に戻し、ロール１１を原
位置に上昇復帰させる。同時にワインダーＢの制
動も解除されると完了信号が発信され、アキユム
レーター１５が上昇してフイルムが流れはじめる
が、今度はワインダーＢのフイルム巻取体Ｆ２か
らフイルム１ｂが繰出され送給される（第３図）。

続いて、新規のフイルム巻取体Ｆ１がワインダ
ーＡに装着され、ターレツトＴを時計方向へ180゜
回転すると、ワインダーＢのフイルム１ｂはロー
ル２ｂに掛かりそこを通過して繰出される。よつ
て、新規フイルム巻取体Ｆ１のフイルム１ａ端末
を手動等で引き出し、下方の耳押えバー７，８間
へ垂下しておく。このように、再び第１図の状態
に戻つて、繰返しフイルム継ぎ工程が行われるも
のである。

以上の如く、本案装置は、シールバー３，４、
耳押えバー７，８、シーソー杆１０及び、ガイド
バー１４のスムーズな連けい作動によつて、新旧
フイルム巻取体からのフイルム端末同志を極めて
確実かつ効率的に自動継ぎして、もつて、フイル
ムの連続的繰出しに支障なからしめる、優れた効
果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はフイルム自動繰出し機に設けた本案装
置の構成概略を示す正面図、第２図及び第３図は
その作用の説明図、第４図はガイドバーの一例の
作用説明図、第５図はフイルムの継ぎ部分図であ
る。 符号、Ｔ……ターレツト、Ａ，Ｂ……ワインダ
ー、Ｆ１，Ｆ２……フイルム巻取体、１ａ，１ｂ
……フイルム、２ａ，２ｂ……ロール、３，４…
…シールバー、５，６……フイルムカツター、
７，８……耳押えバー、９……支軸、１０……シ
ーソー杆、１１……ロール、１２……単動エアー
シリンダ、１３……スプリング、１４，１４ａ，
１４ｂ……ガイドバー、１４ｃ……その支軸、１
５……アキユムレーター、１６，１７……ロー
ル。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 ターレツトＴにワインダーＡ，Ｂとロール２
   ａ，２ｂを備え、一方のワインダーに装着したフ
   イルム巻取体からフイルム１ａを自動的に繰出
   し、その巻取体のフイルム繰出しが終了に近ずい
   た時点で、そのフイルムに、他方のフイルム巻取
   体のフイルム１ｂの始端を継いで、以下、連続的
   にフイルムを繰出すようにしたフイルム自動繰出
   し機において、 ターレツトＴの下方部にシールバー３，４を平
   行に対設し、該シールバー３，４の双方または一
   方にフイルム溶着用の電熱装置を備えると共に、
   シールバー３の下面とシールバー４の上面に適宜
   構成のフイルムカツター５，６を取付け、また、
   シールバー４が前進してシールバー３に圧接する
   ように設け、 シールバー３，４の直下にフイルム１ｂの耳押
   えバー７，８を同じく平行に対設し、耳押えバー
   ７が前進して耳押えバー８に圧接し、更に両バー
   ７，８が一緒に設定寸法前進するように設け、 シールバー３，４の上方の支軸９にシーソー杆
   １０を枢着し、該シーソー杆１０の一方端にフイ
   ルム１ａを掛けわたすロール１１を軸架すると共
   に他方端に単動エアーシリンダ１２と引張りスプ
   リング１３を取付け、 シーソー杆１０の上方にガイドバー１４を、フ
   イルム１ｂに対し設定寸法前進後退し、また90゜
   回動等によりフイルム１ｂの移動軌跡外に退避す
   るように設けて構成し、 上記シールバー４のシールバー３への前進圧接
   によるフイルム１ａ，１ｂの挾持、加熱溶着、フ
   イルム１ｂの引つ張りによるロール１１の押し下
   げとシーソー杆１０の傾動とガイドバー１４の設
   定寸法前進によるフイルム１ａ，１ｂの引き放し
   及び、フイルムカツター６によるフイルム１ａの
   切断、 予じめフイルム１ｂ始端を挾持した耳押えバー
   ７，８の、設定寸法前進によるフイルム１ａ，１
   ｂの引き放し及び、フイルムカツター５によるフ
   イルム１ｂの切断を同期して行い、 続いて、ガイドバー１４の原位置復帰とフイル
   ム軌跡外退避、ターレツトＴの180゜回動、シール
   バー４、耳押えバー７，８の原位置復帰、単動エ
   アシリンダ１２によるシーソー杆１０の原位置復
   帰、を行うことを特徴とする、 フイルム端末自動継ぎ装置。