JPS6394612A - 積層型電気二重層コンデンサ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は積層型電気二重層コンデンサに関するものであ
る。

（従来の技術） 電気二重層コンデンサは、活性炭などよりなる表面積の
大きい分極性電極と電解液との界面に形成される電気二
重層に電荷を蓄積することを原理とするものであり、そ
の他のコンデンサよりも墨かに大きな静電容量が得られ
る点で注目されている。

第１図には電気二重層コンデンサのコイン形ユニットセ
ルの一般的な構造が示されている。第１図において、活
性炭粉末もしくは活性炭繊維を主成分とする分極性電極
１が、導電性接着層５によって金属ケース３に固着され
ており、同様に導電性接着Ｎ５′によって金属ケース４
に固着された分極性電極２が、多孔性セパレータ６を介
して、分極性電極１と対向して配置されている。セパレ
ータ６および分極性電極１．２に電解液を含浸させバッ
キング材７を介して金属ケース３および４がかしめによ
り封口されてユニットセル８が得られる。

このような電気二重層コンデンサの王な用途であるＲＡ
Ｍ−Ｉ　Ｃメモリなどのバフクアソブ電源としでは、５
．５Ｖの使用電圧が要求されるのに対して、前記のコイ
ン形ユニットセルの耐電圧は水溶液系の電解液を用いた
場合は約０．８■、非水溶媒系の電解液を用いた場合は
約１．８■であるため、通常ユニットセルを直列に２〜
７個積層して使用する必要がある。

このようなコイン型ユニットセル８を積層して用いる際
には従来、第５図に示すような積層構造が採用されてい
る。第５図において、有底円筒状の金属製外装ケース９
内にユニットセル８が直列に３偏積層して収納されてい
る。積層体１０の側面と外装ケース９の側面との間には
円筒状の、好ましくはポリプロピレン製の絶縁チューブ
１１が介装されており、積層体１０の上面にはリード引
き起し部を有する一方側の電極の第１端子板１２が配置
され、この第１端子板１２の上面には絶縁板１３を挟持
するようにしてリード引き起し部を有する他方側の電極
の第２端子板１４が配置されている。さらに、金属製外
装ケース９の上端部９ａを内側にかしめることによって
積層体１０は固定され、かつ金属製外装ケース９と第２
端子板１４との電気的接続が保持されるようになってい
る。

（発明が解決しようとする問題点） しかしながら、前述の従来の積Ｎ構造においては、ユニ
ットセル８相互間または、積層体１０と端子板１２．１
４もしくは金属製外装ケース９はそれぞれ互に機械的に
当接することによって電気的接続を保持している。した
がって、このような積層構造においては、ユニットセル
８の一部に、所定の厚みよりも僅かでも薄いものが含ま
れた場合には、当接部分にゆるみが生じるために電気的
接続が不良となり、一方、所定の厚みよりも厚いものが
含まれた場合には金属製外装ケース９をかしめる際に、
ユニットセル８に過大な圧力が加わるためにユニットセ
ル８が変形するばかりか、ときにはユニ７）セル８の封
口性が損なわれて電解液が漏れ出すことがあるという問
題点があった。

本発明はこような問題点を解決して、電気的接続不良や
電解液の漏れのない信頼性の高い積層型電気二重層コン
デンサを提供することを目的とする。

（問題点を解決するための手段） 前記の問題点を解決するため本発明は、電解液を含浸し
たセパレータを介して一対の分極性電極を対向させて金
属ケースに収容したコイン形電気二重層コンデンサのユ
ニットセルを、直列に複数個積層して外装ケース中に収
納してなる積層型電気二重層コンデンサにおいて、前記
ユニットセル間、またはユニットセルと端子板もしくは
外装ケースとの電気的接続面のうち少なくとも１箇所に
前記ユニットセルの積層方向に変位可能な導電性弾性部
材を介装しこたとを特徴とする積層型電気二重層コンデ
ンサを提供するものである。

本発明で用いられる導電性弾性部材としては、たとえば
ベリリウム・銅合金、チタン・銅合金、リン青銅などよ
りなる金属性バネ部材が好適に使用される。このような
金属性ハネ部材の形状は特に限定されるものではなく、
積層構造に対応して、仮バネ、コイルバネ、線状バネな
どの金属性バネ部材から適宜選択される。また、電気的
接続を良好にするために、亜鉛、銅、錫などによるメッ
キ処理を施した金属製ハネ部材を用いることができる。

導電性弾性部材としては、このほかにも導電性ゴム、導
電性プラスチックなどよりなる弾性部材を用いることが
できる。これらの導電性弾性部材は、ユニットセル相互
間、またはユニットセルと端子板もしくは外装ケースと
の電気的接続面のうち少なくとも１箇所に介装されて、
ユニ・ノドセルの積層方向に変位可能になっている。

本発明で用いる分極性電極の材質については、特に限定
されないが、電解液に対して電気化学的に不活性で、か
つ比表面積の大きな活性炭粉末あるいは活性炭繊維を使
用するのが好ましい。

特に、活性炭粉末にポリテトラフルオロエチレン（ＰＴ
ＦＥ）などの結着剤を添加し、ロール成型してシート化
し、さらに必要に応じて延伸処理などを施した電極は、
単位体積当りの容量、強度および長期信頼性に優れてい
るので好適に使用される。

本発明で用いるセパレータとしては電気二重層コンデン
サ用の通常のセパレータ、たとえばポリプロピレン繊維
不織布またはガラス繊維混抄不織布よりなるセパレータ
を使用することができる。

本発明で用いる電解液としては、特に限定されるもので
はなく、電気二重層コンデンサ用として通常用いられる
もの、すなわち電気化学的に安定な溶質（電解質）を損
性有機溶媒に溶解したものが適宜使用される。電解液の
溶媒としては、プロピレンカポネート、ブチレンカーボ
ネート、β−ブチロラクトン、γ−ブチロラクトン、ア
セトニトリル、ジメチルホルムアミド、１．２−ジメト
キシエタン、スルホラン、ニトロメタンなどが好適に使
用される。

電解液の溶質としては、たとえば過塩素酸、６フソ化リ
ン酸、４フツ化ホウ酸、パーフルオロアルキルスルホン
酸などのアルカリ金属塩、アンモニウム塩、テトラアル
キルアンモニウム塩、テトラアルキルホスホニウム塩な
どがあげられ、これらの溶質を前記の溶媒に０．１〜３
．０Ｍ／ｊ！、好ましくは０．５〜１．５Ｍ／　Ｉ！の
濃度で溶解させた電解液が好適に使用される。

（作用） 本発明においては、ユニットセル相互間、ユニットセル
と端子板もしくは外装ケースとの電気的接続面のうち少
なくとも１箇所に、ユニットセルの積層方向に変位可能
な導電性弾性部材を介装したことにより、ユニットセル
に厚みのバラツキがあって、積層体としての厚みが所定
の厚みから変動した場合でも、弾性部材がユニットセル
の積層方向に変位することによって厚みのバラツキを吸
収することができる。また、弾性部材の変位領域を適宜
設定することにより、外装ケースをかしめたときに好適
な電気的接続を保持することができる。

（実施例） 以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。

第２図は本発明による積層型電気二重層コンデンサの積
層構造の一実施例を示す。従来と同一部位には同一符号
を付けて説明する。

まず、構成について説明すると、第２図において、有底
円筒状金属製のケース９の底部９ｂと、ユニットセル８
を直列に３偏積層してなる積層体１０との間に、第３．
４図に示す形状のチタン・調合金製の板ハネ部材（導電
性弾性部材）１５、（直径１３　ｍ亀、板の厚さ０．５
．、）が積層方向に伸縮可能に介装されている。その他
の構成についてはすでに説明したので省略する。

次に作用ついて説明する。第２図において外装ケース９
の上端部９ａをかしめる場合に、ユニットセル８の積層
体１０としての厚みが所定の厚みよりも薄いときには板
バネ部材１５が積層方向に伸張し、一方、積層体１０の
厚みが所定の厚みよりも厚いときには仮ハネ部材１５が
積層方向に収縮することにより、ユニットセル８の厚み
のバラツキが効果的に吸収されるので、ユニットセル８
の厚みのバラツキに拘らずユニットセル相互間およびユ
ニットセル８と端子板１２．１４もしくは外装ケースと
の電気的接続を好適に保持することができる。

なお、この実施例においては仮バネ部材１５を積層体１
０と外装ケース９の底部９ｂとの間に介装した場合につ
いて説明したが、板ハネ部材１５を、ユニットセル８相
互間、または積層体１０と端子板１２．１４との間に介
装した場合にも同様の効果が得られる。

前述のようにして作製したユニットセル８は、電解液と
して、４フフ化ホウ酸テトラエチルアンモニウムをプロ
ピレンカーボネートに０．５Ｍ／１の濃度で溶解したも
のを使用しており、耐電圧は１．８■である。

このユニットセル（厚みの範囲１．９８〜２．１１ｔｍ
）を使用し、積層型電気二重層コンデンサとして第２図
に示す本発明による製品と、第５図に示す従来品とをそ
れぞれ１０００個作製して電気的接続不良および漏液不
良の発生数を比較しｆコ。

その結果、従来品については接続不良が１５個、漏液不
良が９個発生したのに対して、本発明による製品につい
ては、接続不良および漏液不良の発生は全く認められな
かった。

（発明の効果） 以上説明したように、本発明によれば、電気的接続不良
および電解液の漏れのない信頼性の高い積層型電気二重
層コンデンサが得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は電気二重層コンデンサのユニットセルの構造を
示す部分断面図、第２図は本発明による積層型電気二重
層コンデンサの一実施例を示す断面図、第３．４図は本
発明による積層型電気二重層コンデンサに用いる導電性
弾性部材の一実施態様を示す図であり、第３図はその平
面図、第４図は第３図におけるＡ−Ａ矢視断面図、第５
図は従来の積層型電気二重層コンデンサを示す断面図で
ある。 １．２・・・・・・分極性電極、 ３．４・・・・・・金属ケース、 ５．５へ・・・・・導電性接着層、 ６・・・・・・セパレータ、 ７・・・・・・バッキング材、 ８・・・・・・ユニットセル、 ９・・・・・・外装ケース、 ９ａ・・・・・・上端部、 ９ｂ・・・・・・底部、 １０・・・・・・積層体、 １１・・・・・・絶縁チューブ、 １２・・・・・・第１端子板、 １３・・・・・・絶縁ヰ反、 １４・・・・・・第２端子板、 １５・・・・・・仮バネ部材（導電性弾性部材）。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 　電解液を含浸したセパレータを介して一対の分極性電
   極を対向させて金属ケースに収容したコイン形電気二重
   層コンデンサのユニットセルを、直列に複数個積層して
   外装ケース中に収納してなる積層型電気二重層コンデン
   サにおいて、前記ユニットセル間、またはユニットセル
   と端子板もしくは外装ケースとの電気的接続面のうち少
   なくとも１箇所に前記ユニットセルの積層方向に変位可
   能な導電性弾性部材を介装したことを特徴とする積層型
   電気二重層コンデンサ。