JPS638895B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は血液等の液体を密閉収容するための熱
可塑性合成樹脂製容器の技術分野における容器製
造方法、装置および容器に関する。

特許請求の範囲第１項の前提部に記載の容器の
製造方法は公知である。この方法においては容器
の管状の凹みに管形状のブツシユが取付けられ、
これは容器に刺通すための針等の連結部材を導入
する役をする。このブツシユは容器の液充填およ
び密閉ののち容器の凹みに取付けられ接着によつ
て容器と結合される（西ドイツ公開特許第
2004745号）。

本発明の課題は、端方に管状部分を備え、隔膜
部を有する液取出用ノズル部の形成により製造工
程を簡単化することにある。この課題は本発明に
より特許請求の範囲第１の特徴項記載の特徴によ
り解決される。容器に開かれた管状部分を形成す
ることは製造過程の著しい時間および工程の短縮
をもたらす。また管状部分と容器との結合が解け
て管状部分が失われる危険が避けられる。位置決
めによる隔膜部の形成は材料の圧縮により高い強
度が得られる。

本発明はまた特許請求の範囲第１項の前提項に
記載の方法の実施のための装置にも関する。

前記技術分野の公知の装置では、管状の凹みの
形成のためそれに該当する成形型の突出部が設け
られる。

本発明はこの技術の現状に対し、特許請求の範
囲第１項に記載の方法を簡単な態様で実施し得る
装置を提供することを課題とする。この課題は特
許請求の範囲第２項の特徴項記載の特徴により解
決される。２つの位置決めピンによつて、容器本
体を越えて突出する液取出用ノズル部がつくら
れ、このノズル部は管状部の自由端から距離を隔
てた隔膜部を有し、その自由端は所定の寸法を有
するようせられる。

本発明の方法に従い本発明の装置によりつくら
れる容器は、液取出用ノズル部が外方に延び隔膜
部を越えて外方に延長され、液取出用ノズル部は
全体として容器本体と一体に形成される。

さらにその他の利点は他の特許請求の範囲、詳
細な説明および図面により明らかにされる。これ
らの図面は本発明対象の実施例を図示するもので
ある。

第１図は本発明方法を実施する装置の第２図
―線断面図を示し、第２図はその第１図―
線断面図を示し、第３図はこの装置の要部の拡大
断面図を示し、第４図は血液容器の部分破断正面
図を示し、第５図はその側面図を示す。

第１〜３図の実施例装置は西ドイツ国公告特許
第1272809号に記載された装置の実質的部分に相
当する部分を持つ。この装置は定置テーブル１の
上面をスライド台板２が移動シリンダ３により熱
可塑性合成樹脂材料の押出成形プレス５の押出開
口４の下方の位置を占める成形のための部分から
テーブル１に固定された液体充填装置６の部分の
下方の位置に移動されるようになつている。押出
成形プレス５は、ポリエチレン、ポリ塩化ビニー
ル等から合成樹脂チユーブ材料７をつくる役割を
し、その押出開口４の下方に合成樹脂チユーブ材
料７の切断用の切断刃８が設けられている。液体
充填装置６の部分には充填液の供給のための充填
液導管１０が連結されている。

スライド台板２は移動シリンダ３による移動方
向と直角の水平方向に移動し得る合わせ型の本体
型半部１２，１２ａを支持する。

これらの本体型半部の上部にはそれぞれ減圧室
１４，１４ａが固定されている。減圧室１４と本
体型半部１２との間には本体型半部１２上を移動
可能な合わせ型の上部型半部１６があり、容器の
頭部をつくるためこれは合わせ型の他方の上部型
半部１６ａと協働する。本体型半部１２，１２ａ
および上部型半部１６，１６ａはそれぞれ関連す
る作動シリンダ１７，１７ａおよび１８，１８ａ
によつて移動させられる。本体型半部１２，１２
ａ、減圧室１４，１４ａおよび上部型半部１６，
１６ａはそれぞれ中空に形成され、それぞれ所望
に応じて減圧源に接続可能である。チユーブ状合
成樹脂材料を減圧室１４，１４ａの相互に対向す
る内側面に保持し、また容器の形成のため型半部
１２，１２ａおよび１６，１６ａの相互に対向す
る型面側に保持するため、これらのそれぞれに吸
引孔が設けられている。

第３図を併せ参照し、液体充填装置６は充填管
２６を備える昇降可能な挿入充填部２５を有し、
充填管２６の中心には半径方向の間隔を隔てて弁
棒２７が配置されており、弁棒は充填管２６に対
し独立して移動させられる。弁棒２７の下部に円
錐形弁２８が固着され、これは充填管２６の下端
の円錐状の拡大部２９において充填管２６の内側
の座と協働する。円錐形弁２８の下部には弁棒２
７に対し支持プレート３０が弁棒２７にねじ込ま
れるボルトによつて固定される。平面図で四角形
に形成された支持プレート３０はその両端におい
て第１の位置決めピン３１，３１ａを支持し、こ
れらはその自由下端に截頭円錐部３２，３２ａを
持つ、位置決めピン３１，３１ａは截頭円錐部３
２，３２ａの反対側に拡大部２９を滑動間隙を以
つて貫通する案内軸部３３，３３ａを持つ。

装置テーブル１の下部にはホルダー３４を介し
作動シリンダ３５が垂直の配置として固定され、
そのピストンロツドには支持プレート３０に対応
する支持プレート３６が取付けられている（第
１，２図）。支持プレート３６は２つの第２の位
置決めピン３７，３７ａを支持し、これらのそれ
ぞれ１つは位置決めピン３１，３１ａの１つと同
軸線上に配置されている。位置決めピン３７，３
７ａはそれぞれ軸部３８，３８ａを持ち（第３
図）、軸部によつて位置決めピン３７，３７ａは
支持プレート３６に固定される。軸部３８，３８
ａにはその自由上端にテーパーを有する截頭円錐
部３９，３９ａが固定され、その円錐角は截頭円
錐部３２，３２ａの円錐角より実質的に小さい。
截頭円錐部３９，３９ａの最大径部は軸部３８，
３８ａに衝合わせて結合され、従つて軸部３８と
截頭円錐部３９との間には切断縁４０があり、軸
部３８ａと截頭円錐部３９ａとの間には切断縁４
０ａがあるようにせられる。第１の位置決めピン
３１，３１ａが相互接近位置の一方の側へ、第２
の位置決めピン３７，３７ａが他方の側へ進む経
路の折返し点は、第３図に示すように２つの同軸
に配置されて延びる位置決めピン３１と３７、３
１ａと３７ａの端面間に一定の小間隔があるよう
に限定されすなわち位置決めされる。

第３図に示すように、本体型半部１２，１２ａ
の底部には位置決めピン３１，３７，３１ａおよ
び３７ａならびに容器の液取出用ノズル部４４，
４４ａ（第４，５図）用の合成樹脂材料を受容す
るための受容空間が設けられる。この配置は、截
頭円錐部３２，３２ａ，３９および３９ａを一方
の側とし本体型半部の底部の受容空間の壁との間
に容器の液取出用ノズル部４４，４４ａの厚さに
相当する間隔があるようにして衝合わされる。位
置決めピン３７，３７ａの切断縁４０，４０ａは
それぞれ本体型半部１２，１２ａの円錐面４１，
４１ａと協働作用する。すなわち容器の液取出用
ノズル部の端部から過剰の材料の切断除去をする
役割をする。

上記の装置によつて第４および５図に相当する
容器が製造される。

この容器は合成樹脂材料の熱い押出チユーブか
らつくられ、容器本体４２が密閉された頭部４３
および２つの互に平行軸線で容器本体４２の長手
方向軸線に平行に配置された液取出用ノズル部４
４，４４ａとともに形成されている。頭部４３に
は平らな吊輪４５が設けられ、これは頭部４３の
両側で容器本体４２と結合されている。

液取出用ノズル部４４，４４ａは容器本体４２
から外方に突出している。これらは容器本体４２
との連接部が円筒状部４６，４６ａで、これに続
き外方に縮小する円錐状部４７，４７ａを持ち、
その端部は隔膜部４８，４８ａで閉じられる。さ
らに、隔膜部４８，４８ａの外方に管状部４９，
４９ａがつづく。管状部４９，４９ａはその内面
が位置決めピン３７，３７ａに対応し僅かに円錐
状に外方に拡がつている。管状部４９，４９ａの
内面はその都度較正される。液取出用ノズル部４
４，４４ａは種々の長さに、また種々の径に形成
される。これらは円筒状部４６，４６ａの領域で
容器本体４２に設けられたブリツジ５０により相
互結合される。

容器本体４２は頭部４５の反対端で楔形をなし
そして楔形領域を縦に走るスリツトを有する両側
のブリツジ５８，５８ａがあり、これに吊り輪が
つながつている。

液取出用ノズル部４４，４４ａの隔膜部４８，
４８ａは液取出しの他、充填装置および注入装置
用に付加的な道具なしで使用される貫通膜として
形成されている。

第１および２図においては、押出成形プレス５
の押出開口４の下方で型半部が開かれた状態が図
示されている。これらはチユーブ状合成樹脂材料
７を供給し、丁度その始が示されている。チユー
ブ状合成樹脂材料が充分な長さに達すると、双方
の本体型半部１２，１２ａが合体しその中にある
チユーブ状合成樹脂材料の部分を保持するが、こ
の際、上部型半部１６，１６ａはまだ開いたまま
に留められる。容器成形型内にあるチユーブ状合
成樹脂材料７の部分はその上端で減圧室１４，１
４ａに減圧により保持され、切断刃８によつてチ
ユーブ状合成樹脂材料の１片が分離される。

上部型半部１６，１６ａ以外は閉じられた成形
型は液体充填装置６の下方に移動し、ここで本体
型半部１２，１２ａの間にあるチユーブ状合成樹
脂材料は容器の下部の成形のためその外側に作用
する減圧によつてふくらまされる。成形型が液体
充填装置６の下方の位置を占めるや否や、挿入充
填部２５は弁が閉じた状態でそのストツパまで降
下し、第３図に示される位置を占め、この状態で
位置決めピン３１，３１ａは本体型半部１２，１
２ａとともに容器の液取出用ノズル部４４，４４
ａの部分４６，４７および４６ａ，４７ａを成形
する。同時に位置決めピン３７，３７ａは作動シ
リンダ３５によりストツパまで押上げられ、第３
図に示される位置を占める。位置決めピン３１，
３７および３１ａ，３７ａの間で隔膜部４８，４
８ａが形成され、位置決めピン３７，３７ａと本
体型半部１２，１２ａとの間で管状部４９，４９
ａが形成され、この際に過剰の合成樹脂材料は成
形型の円錐面４１，４１ａと協働作用する切断縁
４０，４０ａにより切断される。続いて、充填管
２６の上昇により充填弁は開かれ、充填管２６は
液に部分浸漬されるようになるが、挿入充填部２
５の上昇より容器本体に所定量の液体が充填され
る。挿入充填部２５の上昇に際し、位置決めピン
３１，３１ａが離去するとともに位置決めピン３
７，３７ａも成形型およびスライド台板２から離
去させられる。

容器の下部から本体への液充填およびこれらの
容器部分からの挿入充填部２５の離去ののちに、
上部型半部１６，１６ａの閉合により、チユーブ
状合成樹脂材料はまだ可塑化された状態にあるの
で、容器の頭部（第４，５図参照）は閉じられ、
減圧の作用のもとに頭部形成が行なわれる。次い
で減圧源を絶ち、成形型は当初位置に復帰し、開
放され、そして液充填後に密閉された容器は下方
に落される。その後、この作業工程を繰返す。

弁棒２７は充填管２６内で半径方向に動き得な
いので、弁棒には円錐形弁の上部に３〜４の中心
ブリツチが設けられ、第３図にはその１つの中心
ブリツジ５１が示されている。

第４および５図の実施例では２つの液取出用ノ
ズル部４４，４４ａが設けられている。１つの容
器にただ１つの液取出用ノズル部を設けまたは２
以上の液取出用ノズル部を設けることができる。

第４および５図の容器は１作業工程で液充填さ
れ密閉される。容器に少くとも１つの液取用ノズ
ル部４４を設け、容器の製造工程の間には液充填
および密閉を行なわずに、その後に液充填および
密閉を行なうことにすることも可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図は液充填され密閉された容器の製造のた
めの装置の第２図―線の断面図、第２図は第
１図―線の異る寸度の断面図、第３図は部材
が異る位置にある第１図の要部の拡大断面図、第
４図は血液容器としてつくられた容器の部分破
断、異寸度の正面図、第５図は第４図の容器の側
面図である。 １‥定置テーブル、２‥スライド台板、３‥移
動シリンダ、４‥押出開口、５‥押出成形プレ
ス、６‥液体充填装置、７‥チユーブ状合成樹脂
材料、８‥切断刃、１０‥充填液導管、１２，１
２ａ‥本体型半部、１４，１４ａ‥減圧室、１
６，１６ａ‥上部型半部、１７，１７ａ，１８，
１８ａ‥作動シリンダ、２５‥挿入充填部、２６
‥充填管、２７‥弁棒、２８‥円錐形弁、２９‥
拡大部、３０‥支持プレート、３１，３１ａ‥位
置決めピン、３２，３２ａ‥截頭円錐部、３３，
３３ａ‥案内軸部、３４‥ホルダー、３５‥作動
シリンダ、３６‥支持プレート、３７，３７ａ‥
位置決めピン、３８，３８ａ‥軸部、３９，３９
ａ‥截頭円錐部、４０，４０ａ‥切断縁、４１，
４１ａ‥円錐面、４２‥容器本体、４３‥頭部、
４５‥吊輪、４６，４６ａ‥円筒状部、４７，４
７ａ‥円錐状部、４８，４８ａ‥隔膜部、４９，
４９ａ‥管状部、５０‥ブリツジ、５１‥中心ブ
リツジ、５８，５８ａ‥ブリツジ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 液体の充填後に密閉される熱可塑性合成樹脂
   材料製の容器の製造のため、チユーブ状合成樹脂
   材料をふくらませて容器本体を形成し、この容器
   本体は閉じられた液取出用ノズル部とともに形成
   され、次いで液充填が行なわれ、そして液充填後
   に容器頭部の形成および密閉により容器を完成す
   る方法において、外部に対し閉じられた液取出用
   ノズル部４４，４４ａの形成に際し、これにチユ
   ーブ状合成樹脂材料からの過剰材料が端部から切
   除されて外部に向つて開いている管状部４９，４
   ９ａが設けられることを特徴とする熱可塑性合成
   樹脂製容器の製造方法。 ２ 底部を有する開閉可能な成形型の部分ならび
   に弁要素を支持する弁棒と弁棒を囲み弁要素と協
   働する充填管とを持つ挿入充填の部分を備える装
   置において、弁棒２７には第１の位置決めピン３
   １を設け、これは第２の位置決めピン３７と同軸
   線上に配置され、本体型半部１２，１２ａの底部
   において双方の位置決めピンおよび容器の液取出
   用ノズル部４４の形成用材料を受容する受容空間
   が設けられ、かつ双方の位置決めピンの間におい
   てそのそれぞれの進出端位置で容器の液取出用ノ
   ズル部の隔膜部４８の厚さに相当する間隔が存在
   するようにせられていることを特徴とする熱可塑
   性合成樹脂製容器の製造装置。 ３ 位置決めピン３１はその案内軸部３３が充填
   管２６の拡大部２９を貫通しかつこの拡大部を間
   隙を保つて案内するようになつていることを特徴
   とする特許請求の範囲第２項に記載の装置。 ４ 第２の位置決めピン３７がフランジ状部を有
   し、その縁が本体型１２の部分の底部の対向円錐
   面４１と協働する切断縁４０として形成されてい
   ることを特徴とする特許請求の範囲第２項および
   第３項の何れか１に記載の装置。 ５ 外部に対し密閉され外部連結部材を受入れる
   ために設けられた少くとも１つの液取出用ノズル
   部を有し液取出用ノズル部は隔膜部により外部に
   対して閉鎖されており、特に液取出用ノズル部４
   ４は連結部材との連結の形成のため隔膜部４８位
   置を越えて外方に延びる管状部４９を持ち、液取
   出用ノズル部が全体として容器本体と一体に形成
   されていることを特徴とする熱可塑性合成樹脂製
   の血液容器として用いられる液体容器。 ６ 液取出用ノズル部４４が、隔膜部４８からみ
   て、容器の内部に円錐状に拡大されておりかつそ
   の管状部４９がその内側で僅かに外方に拡がるこ
   とを特徴とする特許請求の範囲第５項記載の容
   器。