JPS637582Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はオートバイに装着されるステアリング
ロツクのシリンダ錠部が不正な破壊を目的とする
者によつても容易に破壊し得ないようなステアリ
ングロツクの保護装置を提供することを目的とす
る。

従来、第１図に示すシリンダ錠部と錠体収容部
４とスイツチ部５から成るステアリングロツクの
オートバイへの取付けは、車両本体より立ち上る
ヘツドパイプ１１にハンドル軸１０をボールベア
リング１３を介して回動自在に軸承し、該ハンド
ル軸１０の上端にハンドルやステアリングロツ
ク、計器等を取り付けるための取付機枠８をナツ
ト９で締付け固定し、該取付機枠８の端部に設け
たネジ孔にステアリングロツクの錠体収容部４か
ら両側に張り出したフランジ４ａの孔を合致させ
てボルト６で締付け固定している。

従つてステアリングロツク１のシリンダ錠部を
覆う金属製薄板から成るカバー２の基端および複
数のかしめ部３のうち幾つかは図示のように露出
しており、例えロツク位置にあつてロツクボルト
７がパイプ１１より突出させた錠板１２と嵌合し
たハンドルを旋回不能とする施錠状態にあつて
も、不正な解錠を目的とする者にとつては、カバ
ー２の端部をドライバー等で無理にこじあけ、か
しめ部３を浮かしてカバーを外されるという危険
性があつた。

カバー３が外されるとシリンダ錠の回動制御と
ロータの抜け止めの機能を果す制御ピンが容易に
取り外せる状態となつて、ロツクボルト７の解錠
操作が可能となる危険性があつた。

本考案はかかるロツクの不正な破壊を防止する
ためになされたものである。

以下、本考案実施例を第２図に基づき説明す
る。

本考案におけるステアリングロツクを取付機枠
８に固定する構造は、従来と同様にロツクのフラ
ンジ４ａと機枠８の孔を合致させてボルト６にて
固定するものであるが、前述のようなカバー２の
取り外しを防ぐため、機枠８のステアリングロツ
ク取付部を肉厚のままさらに延長してシリンダ錠
部の基端が全周被われるようなリング状に形成
し、該肉厚部８ａのリング孔にシリンダ錠部を挿
入し、その基端が肉厚部内周面にて被覆され、錠
筒カバー２のかしめ部３や端縁が外部から触れ得
ないようにした。

本考案実施例では、カバー２の端縁がシリンダ
錠部の基部に近接しているため取付機枠８を肉厚
のまま延長し、カバー端縁を被覆したものである
が、錠筒カバー２をシリンダ錠の前面近傍でかし
める方式のものにあつては、取付機枠８の一部を
立ち上らせてかしめ部３やカバー端縁を被覆すれ
ば良い。

上述のように本考案によれば、ステアリングロ
ツクのシリンダ錠部を露出させてオートバイに装
着する場合でもシリンダ錠部の保護のため嵌着す
る錠筒カバーの端縁やかしめ部が取付機枠の一部
で完全に被覆されるので、不正なロツクの破壊を
目的とする者による錠筒カバーのこじあけを不能
にし得るという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の取付機枠に装着されたステアリ
ングロツクの状態を示す要部断面図、第２図は本
考案の取付状態を示す第１図の要部断面図であ
る。 １……ステアリングロツク、２……錠筒カバ
ー、３……かしめ部、４……錠体収容部、４ａ…
…フランジ、６……ボルト、８……取付機枠、８
ａ……肉厚部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. オートバイのハンドルやステアリングロツク、
   計器等を装着するための取付機枠をハンドル軸に
   固着したものにおいて、前記取付機枠８の一部を
   ロツク取付部から肉厚にしたまま延長し、該肉厚
   部８ａによつてステアリングロツクの錠筒カバー
   ２の基端かしめ部を被覆したことを特徴とするス
   テアリングロツクの保護装置。