JPS6375715A - 海底光ケ−ブルの耐圧層を構成する分割個片 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、光ファイバを伝送媒体とする海底光ケーブ
ルの耐圧層にかかわり、特に、耐圧層を構成する分割個
片に関するものである。

〔従来の技術〕

光ファイバは低損失、広帯域性、軽量性などの特徴を右
しているため、特に、大容量の情報を長距離にわたって
伝送する海底光ケーブルに採用すると経済的に大きな実
益がある。

第３図はかかる海底光ケーブルの断面構造の一例を示し
たもので、１は光ファイバユニット、２は前記光ファイ
バユニット１を高水圧から保護し、かつ、給電路として
も使用されている金属性の耐圧層で、この耐圧層２は３
分割されている扇形の分割個片２ａ、２ｂ、２ｃを縦沿
えしたものから構成されている。前記耐圧層２の隙間３
にはコンパウンドが充填されており、このコンパウンド
は主に水走りを防止するために耐圧層２内及びその外側
の抗張力線、金属チューブの隙間３にも充填されている
ものである。４は前記耐圧層２の外周に撚られている抗
張力線で、主に海底光ケーブルに抗張力を付加している
。５は前記抗張力線４を固定している金属チューブでこ
れらの隙間３にもフンパウンドが充填されている。６は
プラスチック等で形成されている絶縁層である。

なお、絶縁層６の外周には必要によりケーブルの損傷を
防止する外装を施す場合もある。

このような海底光ケーブルの特徴は特公昭５９−７３６
１号公報にも記載されているように耐圧層２を構成する
分割個片２ａ、２ｂ、２ｃに特徴がある。

すなわち、耐圧層２は分１１．１個片２ａ、２ｂ、２Ｃ
を縦沿えして光ファイバユニットの外周に固定されてい
るため高水圧のもとでも充分光ファイバユニツ）１を保
護することができる厚みの肉厚にすることができるとい
う特徴があり、その他に、製造時に耐圧層を加熱成形す
ることがないので、光ファイバの伝送特性を損うことが
ないという効果がある。又、テンションメンバの機能を
持たせることができる等の利点がみられる。

〔発明が解決しようとする問題点〕

このような海底光ケーブルは、分割個片２ａ。

２ｂ、２ｃを集合して耐圧層２を形成する際に、コンパ
ウンドＣが分割個片の接合面、及び耐圧層と、抗張力線
の空隙等に充填され、これらの間隙を伝わって浸透する
、いわゆる走水の発生を防止するようにしているが、コ
ンパウンドと耐圧層の接着性が充分でないときは、水深
数千ｍの海底で長年にわたって布設されているケーブル
の僅かな障害や、傷から浸入した高水圧の海水が、これ
らの空隙、又は空間を伝わってケーブル内の広い範囲に
浸透し、このような走水によって光ファイバの伝送損失
を劣化するという問題がある。

そこで、走水を防止するためにコンパウンドとして優れ
た性質を有するものが各種開発されているが、かかるコ
ンパウンドは製造時にケーブル内に容易に注入できるよ
うな粘性と共に、適当な硬化時間を有する等の特質も要
求されるため、コンパウンドの材質のみで走水防止効果
を高くする点には限度がある。

本発明は、かかる問題点にかんがみてなされたもので、
コンパウンドを充填した際に、コンパウンドと耐圧層の
密着力が向上し、その結果、走水防止効果が有効になる
ような海底光ケーブルの耐圧層を構成する分割個片を提
供するものである。

〔１Ｍ題点を解決するための手段〕 本発明の海底光ケーブルの耐圧層を構成する分割個片は
、光ファイバユニットを保護する耐圧層として、鉄製の
複数個の分割個片を使用すると共に、その表面に酸化被
設層を付加するようにしたものである。

〔作用〕

鉄製の分、１．１個片に１例えば、焼入れ、焼戻し等の
熱処理を施し、表面に酸化被咬を被設すると、コンパウ
ンドとして充填されるポリマーとの接着性が増加し、ｗ
Ｊ箸な走水防止効果が得られる。

〔実施例〕

第１図は本発明の耐圧層を構成する分割個片の一部分を
示したもので、鉄製で構成されている扇形の分割個片２
は、例えば分割個片を製造する際の圧延→成形→巻取り
工程のいずれかで焼入れ、焼なましの熱処理を加え、そ
の表面に酸化被設層２Ａを被設したものである。

この熱処理は、例えば８５０〜１０００℃に加熱オース
テナイト化後、油中もしくは水中にて焼きいれを行い、
次に、５００〜６５０℃に加熱後同じく油中もしくは水
中に入れ、急冷することによって分割個片の本来の機械
的な特性を変化することなく、その表面に酸化波１ｇ１
（Ｆｅ３０ａ）層２Ａ（マグネタイト層）を形成する。

マグネタイト層（ＦａｘＯａ）は、一般的には黒錆と呼
ばれており、鉄表面にできる酸化被設である。

このような酸化被設は、その酸素の存在が表面に塗布さ
れるポリマーとの接着力を増加することになり、例えば
ポリウレタン系のコンパウンドを耐圧層に充填したとき
、強い親和力を発揮して、ケーブル内に充填されたコン
パウンドの剥離や。

脱落を防止する上で高い効果を示す。

又、特に酸化被設がマグネタイト層（Ｆｅ３０４）とさ
れているときは、他の酸化被設、例えば、フエマタイ）
　（Ｆｅ２０３）や、化学処理によって形成される、水
酸化第１鉄Ｆｅ（ＯＨ）２．水酸化第２鉄Ｆ　ｅ（ＯＨ
）３　、塩化第２鉄ＦｅＣｆＬ３等に比較して安定であ
り、かつ、他の部材への影響力も少ないという効果があ
る。

次表は、酸化被設層を形成した耐圧層を使用している海
底光ケーブルと、酸化被設層のない耐圧層を使用した従
来の海底光ケーブルの走水防止効果を示すデータで、第
２図に示すように、被試験ケーブル１０の全長はｌＯｍ
とし、その一端を金属キャップ２０によって封塞したの
ち、水圧管３０の中に収容して水圧を加圧したとき、４
０分間で何ｍの走り水があったかを示したものである。

［表］ このデータから、従来の被試験ケーブルＡは３点Ａｌｌ
Ａ２．Ａ３　とも走水長はｌｏｍを越え、金属キャップ
２０の部分まで浸透しているのに対し、本発明の分割個
片を使用した被試験ケーブルＢは、各サンプル共９．８
ｍ〜８．０ｍに留まっており、金属キャップ２０の部分
まで走水されていないことが確かめられた。

以上の実験からも証明されるように、酸化被設層を３個
の分割個片に被設したのちコンパウンドを充填すること
によって、走水長が従来のものより改善されるが、この
ような酸化被設層の効果は。

抗張力線層を形成する鋼製のワイヤーにも施すことによ
って走水防止効果を耐圧層の外部にまで拡げることがで
きることはいうまでもない。

又１分割個片は３個のものを実施例としたが、断面が扇
形のもので複数個に分割されている分割個片に酸化被設
を付加して耐圧層を形成する場合にも有効である。

〔発明の効果〕

以上説明したように１本発明の海底光ケーブルの耐圧層
を構成する分割個片は、分割個片を鉄製にすると共に、
この分割個片に酸化被設層を形成しておくことによって
、コンパウンドと鉄製の耐圧層との接着性を向上するよ
うにしたので、本発明の分割個片で海底光ケーブルを製
造した時に、常に問題となる走水の阻止効果を高くする
ことができるという利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の海底光ケーブルの耐圧層に採用される
分割個片の斜視図、第２図は海底光ケーブルの走水試験
のａ要因、第３図は海底光ケーブルの断面構造図である
。 図中、ｌは光ファイバユニット、２は耐圧層（２ａ、２
ｂ、２ｃ）、２Ａは酸化被設層、３はコンパウンドの充
填される間隙、４は抗張力線、５は金属チューブ、６は
絶縁層を示す。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）少なくとも中心部に配置されている光ファイバユ
   ニットを保護するための耐圧層を、鉄製の複数個の分割
   個片によって形成すると共に、その表面に酸化被設を付
   加したことを特徴とする海底光ケーブルの耐圧層を構成
   する分割個片。