JPS636947Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はビームインデツクス型カラーテレビジ
ヨン受像機において色ずれを防止する回路の改良
に関する。

ビームインデツクス型カラー受像機は、受像管
のフエースプレート１内面に１組の３原色螢光体
条２及び該３原色螢光体条と一定のピツチでイン
デツクス螢光体条３を順次繰り返し配し、単電子
銃より放射した電子ビームでフエースプレート内
面を掃引することによつて、インデツクス螢光体
条から放出される光信号をフアンネル部に設けた
光検出器４で検出し、光電変換して得られるイン
デツクス信号を処理し色再生を行なつている。

光検出器４で検出し、電気信号に変換された信
号は第５図に示す如く周波数変換回路５に加えら
れ、３原色螢光体条２の繰り返し周波数に一致す
る信号のみを取り出す。

更に処理回路全体の回路固有の特性によりイン
デツクス信号は光検出器４で検出した後、その後
の処理を経て色信号を混合しグリツドに加えられ
るまでには当然に位相の遅れを生じるから、全体
の位相遅れ分に対応して、周波数変換回路５から
の信号を遅延回路６へ通し、インデツクス信号系
処理回路の遅延時間に対応して１水平走査時間
（63.5μ秒）より短かい時間の遅れを更に与え、１
走査前のインデツクス信号の位置に一致させるこ
とによつて、最終段での信号位相のずれを解消
し、色むらのない良好な画像を再生するものであ
る。

遅延回路６で一定の遅相を受けた信号は混合部
７でクロマ信号のリフアレンス信号×（3.58MHz）
と混合し、その出力信号のうち、３原色螢光体条
の繰返し周波数とリフアレンス信号周波数との和
の周波数成分のみを抜き出して混合器８で色信号
Ｚと混合し、その差の周波数成分を受像管のグリ
ツドに導いて電子ビームを変調し、色再現を行な
つている。Ｙは輝度信号である。

しかしながら水平走査時間が変動すると遅延回
路６を通つたインデツクス信号と３原色螢光体条
２との間に位相ずれを生じ、画面上で色ずれが生
じる。この色ずれを補償するため、従来は第６図
の如く、水平同期パルスを記憶回路９を通して１
水平走査時間だけ記憶し、次のパルスに対するパ
ルス間隔の変動を位相比較回路１０で検出し、こ
の検出信号によつてリフアレンス信号の位相を位
相可変部１１にて可変に制御し、画面上の色ずれ
を補償することが提案されている。

しかし水平走査時間の変動が３原色螢光体条２
の１ピッチ走査時間より大きい場合、位相を360゜
以上動かす位相可変部１１が必要となつて、回路
が複雑になり位相可変部１１の可変範囲を非常に
大きくとらねばならないという欠点があつた。

本考案は水平走査時間の変動による色ずれの検
出をインデツクス信号の位相変化を検出すること
によつて行ない、従つて水平走査時間の遅れが、
３原色螢光体条ピツチ360゜以上の位相に相当する
変化がある場合でも、０〜360゜の範囲の変化の検
出信号として収めることが出来、補正回路が非常
に簡単となる色ずれ防止回路を提供することを目
的とするものである。

本考案はインデツクス信号系処理回路の中、光
検出器４からリフアレンス信号との混合部７まで
の任意の位置において、例えば第１図の如く周波
数変換回路５の直後においてインデツクス信号を
取り出して、記憶部１２及び位相比較部１３に入
力する。記憶部１２はインデツクス信号を１水平
走査時間（63.5μ秒）の間、記憶して位相比較部
１３へ出力する。位相比較部１３は、インデツク
ス信号を１水平走査前のものと較べて位相のずれ
を検出しており、水平走査時間に変動が生じてい
るとインデツクス信号の位相差として出力する。

走査時間の間のインデツクス信号列は１走査前
のインデツクス信号列と略等しいから、水平走査
時間のずれが、３原色螢光体条周波数の360゜以上
の位相ずれに相当する場合であつても、インデツ
クス信号の位相を比較したときは、１ピツチずれ
て直近のインデツクス信号との位相比較となつて
現われ、360゜以内の変化におさまるのである。位
相比較部１３の出力は可変位相部１４に接続され
リフアレンス信号を移相し、インデツクス信号に
対し適合した位相となして、混合部７へ入力し、
色再現に際して色ずれのない良好な画面を再現出
来るのである。

第３図は本考案の第２の実施例であつて、位相
比較部１３の出力を、遅延回路６の直後に接続し
た可変位相部１４に入力し、リフアレンス信号に
合せてインデツクス信号を移相することによつて
色ずれを解消している。

第４図に示す第３実施例は遅延回路６に第１、
第２実施例の記憶部１２を兼ねさせ、インデツク
ス信号系処理回路全体の遅相に相当する遅れ時間
と、１水平走査時間の合計時間だけインデツクス
信号を記憶して、今の走査インデツクス信号との
位相を位相比較部１３で比較し、360゜以内の位相
ずれとして出力し、遅延回路６を通過したインデ
ツクス信号に対し可変位相部１４で移相制御し、
リフアレンス信号と混合するものである。

本考案は上記の如く、水平走査時間のずれを、
従来の如く水平同期パルスの位相を比較して検出
することに代えて、インデツクス信号の位相比較
によつて行なうことから、位相ずれは360゜以内の
位相ずれとして検出され、従つて可変位相部１４
の回路構成は極めて簡単なものとすることが可能
で、色ずれのない良好な色再生が出来るのであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る色ずれ防止回路の説明
図、第２図はビームインデツクス型受像管のフエ
ースプレート断面図、第３図及び第４図は本考案
に係る色ずれ防止回路の他の実施例を示す説明
図、第５図は従来のビームインデツクス型カラー
テレビジヨン受像機の説明図、第６図は従来の色
ずれ防止回路の説明図である。 ６……遅延回路、１２……記憶部、１３……位
相比較部、１４……可変位相部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 ビームインデツクス型カラーテレビジヨン受
   像機のインデツクス信号に対し、１水平走査の
   間、インデツクス信号を記憶する記憶部１２
   と、検出されたインデツクス信号の位相と前記
   記憶部１２に記憶されている１水平走査前のイ
   ンデツクス信号との位相を比較する位相比較部
   １３と、該位相比較部１３で出力されたインデ
   ツクス信号の位相差に応じてリフアレンス信号
   又は検出インデツクス信号の位相を制御する位
   相可変部１４を具え、インデツクス信号又はリ
   フアレンス信号の位相ずれを制御して混合し、
   色ずれを防止することを特徴とするビームイン
   デツクス型カラーテレビジヨン受像機の色ずれ
   防止回路。 記憶部１２は、インデツクス信号系処理回路
   全体の遅相に相当する遅れ時間と、１水平走査
   時間の合計時間だけインデツクス信号を記憶す
   るものである実用新案登録請求の範囲第１項の
   色ずれ防止回路。