JPS6350638Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は弾丸を前端開口部に装填し空気圧力で発
射する玩具銃用薬莢に関する。

従来玩具銃用薬莢に於て、薬莢の前端部開口の
内方に弾丸を詰め、空気圧によつて弾丸を発射す
ることは知られているが、弾丸には外径が均一で
なく、多少ながら大小の差異があり、これがため
小径の弾丸の場合は、薬莢の開口内に装填した場
合、内壁面との間に間隙が生じ、これがため薬莢
内の空気を圧縮し、その圧縮空気で弾丸を発射す
る場合、圧縮空気が間隙から洩れ、弾丸発射用圧
縮空気の全圧力が低下して弾丸に十分作用せず、
これにより弾丸の飛ぶ拒離が著しく短縮される不
利がある。本案はこの弾丸装填部の空気洩れを防
止し、圧縮空気の全圧力を100％弾丸に作用させ
ることを目的としてなされたものである。

本案の第２の目的は弾丸装填部の生産性を向上
させる構成の案出にある。

以下、本案を図面に示す実施例によつて説明す
ると、１は薬莢にして、本体内方が前後に貫通
し、前端側の弾丸装填部４と、それに接続し、か
つ後端側へ設けられる発射空気孔５とからなり、
前記弾丸装填部４は、発射空気孔５に奥側口縁７
が接続する大径の環状溝８を所要巾設け、該環状
溝にゴム等の柔軟な弾性材製円筒形のパツキン２
がその外面と前後端面とを気密に連接して装着さ
れると共に、該パツキン２の内径面より大径の装
填孔９が環状溝８の前端側の口縁１０より前端側
に接続形成され、パツキン２の内径より大径の弾
丸３の弾支装填を可能にしてなるものである。

第４図は第２の実施例を示すもので、内径が前
端側小径孔１１と残部の大径孔１２の２段に形成
される前端部１３と、前端寄外周面が前記前端部
１３の基端大径孔１２に嵌合接着する接続筒１４
を先端に形成された本体部１５とから設けられ、
両部材を接合して前端部１３内に設けられた環状
溝８に円筒形のパツキン２を装着して構成しても
よいものである。

第５図は第３の実施例を示すものであつて、前
後に貫通する発射空気孔５より大径の環状溝用大
径孔１６を本体１７の前端内方に所要巾形成し、
その前端側にさらに該大径孔１６より大きい装着
孔１８を所要巾設けて前端に連通し、該装着孔１
８に押え環１９を装着し、本体１７の前端内側に
環状溝８を設け、該環状溝に円筒形のパツキン２
を装着してなるものである。

各部材の接合は、接着剤により、或は超音波振
動接着でもよい。円筒形のパツキン２は単に嵌装
するだけでもまた接着剤による固着でもよい。

本案は以上のように薬莢１の前端内方に環状溝
８を設け、該環状溝に柔軟な弾性の円筒形のパツ
キン２を装着し、環状溝８の後方を奥側口縁７を
前縁とする発射空気孔５に、また環状溝８を含め
て前方を弾丸装填部４に区画構成し、さらにパツ
キン２の前方側を、そのパツキン２の内径面より
大径の装填孔９に形成してなるものであるから、
薬莢１の前端から弾丸を圧入した場合、弾丸の外
径に大小の差があつても弾丸３はパツキン２を圧
縮しながらパツキン内方に嵌合してパツキンに密
接し、したがつて、第３図に示すように、銃体６
内に薬莢を装填し、例えば空気圧縮用ピストンに
よつて銃身内方の空気を縮し、その圧縮空気を薬
莢１内に作用させた場合、弾丸３とパツキン２と
の間には少しの空気洩れも生じないので、薬莢内
に作用する弾圧圧縮空気はほぼ100％弾丸に作用
し、したがつて弾丸３は十分圧縮空気圧力によつ
て遠距離まで威力をもつて飛ぶ効果がある。

また、第２、第３の実施例の如く構成すること
によつて、パツキン２を容易、かつ正確に所定位
置に装着できるので、大量生産には効果の多いも
のである。

また、弾丸を容易に薬莢に装填でき、実感に富
むモデルガン遊びが楽しめる効果がある。

以上のように本案では、単に薬莢の開口部内方
の弾丸装填部にかつて試みられなかつた独特の構
成でパツキンを装嵌し、従来の空気圧弾丸発射用
薬莢の欠点である空気洩れの欠点を解消し弾丸発
射力を一段と増大せしめたもので、その効果は極
めて大なるものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本案の実施例を示すものにして、第１図
は断面図、第２図は弾丸の例示外観図、第３図は
弾丸をこめた薬莢を空気圧式玩具銃に装填したそ
の説明断面図、第４図及び第５図は薬莢にパツキ
ンを装嵌する装置の二例を示す断面図である。 １……薬莢、２……パツキン、３……弾丸、４
……弾丸装填部、５……発射空気孔、６……銃
体、８……環状溝。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 本体内方が前後に貫通し、前端側の弾丸装填
   部と、それに接続する発射空気孔を後端側へ設
   けられる薬莢において、弾丸装填部は、発射空
   気孔に奥側口縁が開口する大径の環状溝を設
   け、該環状溝にゴム等の柔軟な弾性材製円筒形
   のパツキンがその外周面と前後端とを気密に連
   接して装着されると共に、該パツキンの内径面
   より大径の装填孔が環状溝の前端側開口縁より
   前端側に接続形成され、パツキン内径より大径
   の弾丸の弾支装填を可能にしてなることを特徴
   とする玩具銃用薬莢。 内径が前端側の小径孔と残部の大径孔の２段
   に形成される前端部と、前端寄外周面が前記前
   端部の基端大径孔に嵌合接着する接続筒を先端
   に形成された本体部とから設けられ、両部材を
   接合して前端部内に構成された環状溝に円筒形
   パツキンを装着してなる第１項記載の玩具銃用
   薬莢。 前後に貫通する発射空気孔より大径の環状溝
   用大径孔を本体前端に所要巾形成し、その前端
   側にさらに該大径孔より大きい装着孔を所要巾
   設けて前端に連通し、該装着孔に押え環を装着
   し、本体前端内側に環状溝を設け、該環状溝に
   円筒形パツキンを装着してなる第１項記載の玩
   具銃用薬莢。