JPS6350065B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、エアゾールキヤツプに関し、特に、
吐出用チユーブをエアゾール容器の弁に嵌合させ
るようにしたエアゾールに使用するためのエアゾ
ールキヤツプに関する。

従来エアゾール製品は、一端にエアゾール弁を
備えた使い棄ての加圧缶内に充填されているのが
普通である。

難しい場合に吹付けなければならないある種の
製品をかなりの精度をもつて吹付けるのを容易に
するために一般に可撓性プラスチツクでできた細
孔チユーブの一端をエアゾール弁の排出口に挿入
し、そのチユーブを通してエアゾール製品を吹付
けるようにすることはすでに周知である。そのよ
うなチユーブは、販売店では接着テープによつて
エアゾール缶に付設されて売られているが、その
ような方法は包装の手間がかかるだけでなく、チ
ユーブを１度使用した後再びエアゾール缶に取付
けておく操作が面倒である。この欠点を克服する
ために、エアゾール容器のキヤツプの直立側面に
一体に成形した保持手段を設け、不使用時にはチ
ユーブをその保持手段内に保持することができる
ようにすることが提案されている。そのようなエ
アゾールキヤツプはエアゾール缶の直径と実質的
に同じ直径であり、チユーブをキヤツプの外周面
に直立させた状態で固定し、製品を充填する際に
はチユーブを下方に延長させることができるよう
になされている。

しかしながら、この構成は、エアゾール缶の径
と同じ径の比較的大きなキヤツプを必要とし、従
つて、キヤツプの製造に要するプラスチツク材の
量が比較的多くなるので、製造面で不経済である
という欠点がある。また、キヤツプの製造に要す
るプラスチツク材の所要量を少くするためにエア
ゾール缶の周りの直立フランジに係合するように
した比較的小さいキヤツプが使用されているが、
そのようなキヤツプは、吐出用チユーブを取付け
るのには不適当である。

本発明の要旨は、エアゾール製品を収容するよ
うになされており、直立フランジによつて囲繞さ
れた一端にエアゾール弁を有している缶のための
キヤツプにある。このキヤツプは、上記フランジ
に係合するようになされた下方リムと、連続した
周側壁と、閉鎖した頂端と、エアゾール吐出用チ
ユーブを該頂端を横切るようにして保持するよう
にした保持手段とを有している。

上記キヤツプは、適当なプラスチツク材から金
型成形によつて形成することが好ましい。また、
上記保持手段は、キヤツプの頂端に設けた横断溝
と、該溝の開口のところで該溝の側壁から内方へ
突出させた１個またはそれ以上の突起とによつて
構成することが好ましい。あるいは別法として、
上記保持手段はキヤツプの頂端から突出してお
り、チユーブに係合するようになされた複数の突
片によつて構成することもできる。

従つて、本発明の目的は、従来技術の上述の欠
点を簡単で効果的な態様で回避または最少限にす
るエアゾールキヤツプを提供することである。

本発明の叙上およびその他の目的、特徴ならび
に利点は、添付図を参照して記述した以下の説明
から一層明瞭になろう。

添付図を参照すると、エアゾール製品を収容す
る加圧エアゾール缶のための本発明の好ましい実
施例によるキヤツプ１０が示されている。キヤツ
プ１０は、エアゾール缶（図示せず）の頂部のエ
アゾール弁を囲繞する直立フランジに係合するよ
うにした下方リム１１を有するように適当なプラ
スチツク材から金型成形によつて形成する。リム
１１は、缶の直立フランジに係合するように該直
立フランジの外径より僅かに大きい内径を有する
ものとして形成し、例えばリムの内周面に半径方
向内方に突出する突片１２から成る係合手段を設
ける。もちろん、この係合手段は、例えば、リム
１１の内周面に設けた半径方向内方に突出する複
数のダイヤモンド形の突記のような他の形態をと
ることもできる。

キヤツプ１０の周側壁１３は円筒形とすること
が好ましいが、多数の短辺から成る多角形の形と
してもよい。

キヤツプの頂部は、頂端壁１４によつて閉鎖さ
れており、この頂端壁に横断溝またはスロツト１
５の形の保持手段が成形されている。溝１５の側
壁には１個または複数個の内方に突出した突起１
６が設けられている。本発明の好ましい実施例に
おいては４個の突起１６を溝１６の両端にそれぞ
れ２個づつ対向させて設けられている。

横断溝１５の幅および対向する突起と突起の間
隔は、缶内のエアゾール製品を吐出するのに使用
される弾性プラスチツクチユーブ１７を溝１５内
に嵌入させ、突起１６によつて保持することがで
きるように定める。かくして、エアゾール吐出用
チユーブ１７はキヤツプの頂面を横切るようにし
て保持される。

以上、チユーブ１７をキヤツプ頂面に横方向に
延長させて保持するための保持手段の１つの好ま
しい実施形態を示したが、そのような保持手段
は、好ましくはキヤツプ１０の頂面と一体的に成
形したいろいろな形態の部材によつて構成するこ
とができる。例えば、２つのＵ字形突片をキヤツ
プ１０の直径の両端のところにそれぞれ１つづつ
成形し、チユーブ１７をそれらのＵ字形突片に弾
発的に嵌めることによつてキヤツプの頂面に横方
向に保持するようにすることもできる。あるい
は、また、キヤツプ１０の頂面の直径方向に延長
する２つの直立フランジを間隔を置いて形成して
それらのフランジの間に溝を画定するようにし、
チユーブ１７を溝１５の場合と同様の態様で保持
するようにしてもよい。

叙上のように、本発明によれば、加圧缶のエア
ゾール弁を囲繞する直立フランジに嵌合するよう
にした径の小さい、従つて、プラスチツク材の所
要量が最小限ですみ、製造費の安いエアゾールキ
ヤツプ１０が提供され、しかも、このキヤツプに
エアゾール吐出用チユーブ１７を保持する手段が
設けられており、チユーブ１７は、エアゾール缶
の使用期間中常時該缶に付設されており、しかも
必要なときには直ちに使用に供することができ
る。

以上、本発明を実施例に関連して説明したが、
本発明は、ここに例示した実施例の構造および形
態に限定されるものではなく、本発明の精神およ
び範囲から逸脱することなく、いろいろな実施形
態が可能であり、いろいろな変更および改変を加
えることができることは当業者には明らかであろ
う。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明のエアゾールキヤツプの透視
図、第２図は第１図のエアゾールキヤツプの平面
図、第３図は第２図の線３−３に沿つてみた断面
図である。 １０：エアゾールキヤツプ、１１：下方リム、
１２：突片（固定手段）、１３：周側壁（環状
壁）、１４：頂端壁、１５：横断溝、チユーブ保
持手段、１６：突起、チユーブ保持手段、１７：
チユーブ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ エアゾール容器のためのキヤツプにおいて、
   底端において開放しており、頂端は頂壁によつて
   閉鎖されている環状壁と、該頂壁と一体的に形成
   されており、該頂壁上に該環状壁に対して横断方
   向に延在させたチユーブを抱持し摩擦力により保
   持するための保持手段と、前記環状壁をエアゾー
   ル容器の頂端に脱着自在に固定するために前記底
   端の近くに設けられた固定手段とから成るキヤツ
   プ。 ２ 前記保持手段は、前記頂壁に形成された溝と
   該溝の開口に近接して設けられた複数の突起とか
   ら成る特許請求の範囲第１項記載のキヤツプ。 ３ 前記チユーブは、前記環状壁の横方向寸法よ
   の長い特許請求の範囲第１項記載のキヤツプ。 ４ 前記固定手段は、前記底端の内周面に設けら
   れた複数の半径方向内方に突出した突片である特
   許請求の範囲第１項記載のキヤツプ。