JPS6348657Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、例えば防寒帽のように冠体の両側
下縁に耳当てを縫着してなる帽子に関し、その耳
当てを耳朶の形状に合わせて確実にフイツトさせ
得るようにしたことを特徴とするものである。

従来のこの種帽子は、その耳当て全体を例えば
ジヤージ等の伸縮性布地や、襠を設けた平織地な
どで構成することによつて、該耳当てが耳朶を包
含するようにしていたものであつたが、特に前者
では帽子本体側と耳当ての生地との間の素材上の
統一性が失われて美観を損なう他、いづれも耳朶
に沿つた膨らみが十分得られず、紐などで押え付
ける必要があつたから、着用時の異和感や圧迫感
が伴うという不都合が見られたものである。

このような実情に鑑み本考案の耳当て付帽子
は、その耳当ての布地全面に襞を設けて、その外
周縁をバイヤステープ等で縁取りし、一縁を冠体
下縁に屈伸可能に縫着したことにより、上記耳当
ての伸長時において、その襞が耳朶を包含するに
充分な膨らみを呈する上、該襞の伸縮性で耳朶の
形状に確実にフイツトさせ得るようにしたもので
ある。

以下、本考案耳当て付帽子の構成を図面に示す
実施例について更に具体的に述べると、１は帽子
の冠体、２は上記冠体１の下縁両側に屈伸可能に
縫着された耳当てであつて、通常冠体と同じ素材
からなる布地の全面に適宜な巾の襞２′を多数折
設し、更にその外周縁をバイヤステープ３等によ
つて縁取りしてなるものである。

而して、本案では上記耳当て２を冠体１に縫着
する手段については特に限定するものではない
が、例えば第３図に見られるように耳当て上縁の
縁取りの内部に予め一定の空間を設け、該空間部
のテープ３を利用して冠体に縫着するのが好まし
い。

尚、４は上記襞相互の重合部内面に必要に応じ
て貫設される多数の小孔を示す。

叙上の構成に係る本案耳当て付帽子は、通常そ
の耳当て２を上記テープ３から折屈して冠体内に
収容した状態で着用し、寒冷時等にこれを伸長、
垂下して使用することは猶、従前のこの種帽子と
同様であるが、該耳当て２の全面にけられた襞
２′の変形性によつて柔軟さと充分な膨らみが齎
らされ、耳朶に確実にフイツトして着用者に異和
感や圧迫感等を与えることがない上、優れた防寒
性が得られるものである。

而して、上記耳当の襞２′の方向は縦・横・斜
め何れの方向にあつても同様の膨出効果が得られ
るし、又必要に応じてその巾長を短縮することに
より、変形量の向上が期待できる。

更に又、本考案は上記実施例の他、冠体両側の
耳当てをその後側で連結した構造の所謂シコロと
しても上述したのと全く同等の作用効果が得られ
るものである。（第３図参照） 以上述べたように本案耳当て付帽子は、従来の
ように帽子本体と異なる生地等を使用しなくて
も、その耳当てが襞の膨出作用によつて優れた使
用性を発揮するばかりでなく、帽子全体として生
地を統一的に使用出来、又襞の模様を随意、変化
させることによつて、デザイン的効果を高め得る
等の顕著な実用性を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案耳当て付帽子の斜視図、第２図は
そのＡ−Ａ線拡大断面図、又第３図は本案の他の
実施例を一部切欠して示す斜視図である。 尚、図中１……冠体、２……耳当て、３……バ
イヤステープ、４……小孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 冠体下縁の少なくとも両側に耳当てを屈伸可能
   に縫着してなる耳当て付帽子において、上記耳当
   ての布地全面に多数の襞を折設し、その外周縁を
   適宜縁取りしたことを特徴とする耳当て付帽子。