JPS6348362B2 - - Google Patents

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JPS6348362B2
JPS6348362B2 JP4203483A JP4203483A JPS6348362B2 JP S6348362 B2 JPS6348362 B2 JP S6348362B2 JP 4203483 A JP4203483 A JP 4203483A JP 4203483 A JP4203483 A JP 4203483A JP S6348362 B2 JPS6348362 B2 JP S6348362B2
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JP
Japan
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film
ratio
transparent conductive
conductive film
gas
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Application number
JP4203483A
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Japanese (ja)
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JPS58169707A (en
Inventor
Shozo Kawazoe
Takao Matsui
Takahiko Moriuchi
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Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
Application filed by Nitto Electric Industrial Co Ltd filed Critical Nitto Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP4203483A priority Critical patent/JPS58169707A/en
Publication of JPS58169707A publication Critical patent/JPS58169707A/en
Publication of JPS6348362B2 publication Critical patent/JPS6348362B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】[Detailed description of the invention]

この発明はプラスチツク基材表面に形成された
酸化インジウムと酸化スズを主体とする透明導電
性膜に関する。 一般に、可視光線領域で透明であり、かつ導電
性を有する薄膜は、液晶デイスプレイ、エレクト
ロ・クロミツクデイスプレイ、エレクトロ・ルミ
ネツセンスデイスプレイなどの新しいデイスプレ
イ方式における透明電極のほか、透明物品の帯電
防止や電磁波遮断などのために利用されている。 従来、このような透明導電性膜としてガラス上
に酸化第二スズ膜や酸化インジウム膜などを形成
してなるものが知られている。しかるにこの種の
膜は基材がガラスであるために可撓性、加工性な
どに劣り用途によつては好ましくない。そこで近
年、プラスチツクを基材とした透明導電性膜が可
撓性、加工性、耐衝撃性、重量などの面ですぐれ
ているものとして脚光を浴びるようになつてき
た。 ところがこのような透明導電性膜は、基材であ
るプラスチツクが耐熱性に劣るため、その製造法
としてガラスを基材としたものと同様の方法を採
ることができなかつた。 ガラスを基材とする従来の方法は、数百度の高
温に加熱されたガラス上に四塩化スズの塩酸水溶
液を吹付けた後、高温度で酸化処理して酸化第二
スズからなる薄膜を形成する方法である。また最
近では酸化インジウムなどを蒸発源とし、これを
通常300℃ないし350℃程度に加熱されたガラス上
に10-4〜10-5mmHg程度の高真空下で真空蒸着す
る方法も知られている。 明らかなように、いずれの方法もガラス基材を
高温に加熱しておかなければならない。これはま
た前述の真空蒸着に際して系内に水蒸気もしくは
水蒸気を含むガスを導入するようにした他の公知
の方法においてもいえることである。この方法は
低抵抗、たとえば100Ω/cm2以下の導電性膜を得
ることを目的としているが、この場合でもやはり
ガラス基材を300℃ないし350℃に加熱することが
必要とされている。 このようにガラスを基材とした従来の方法はい
ずれも基材を高温に加熱することを不可欠とし、
これによらなければ所望する導電性膜を形成でき
なかつた。よつてこれらの方法を耐熱性に劣るプ
ラスチツクを基材としたものに適用することはで
きなかつたのである。 そこでこの問題を克服するために今日まで種々
の改良法が提案されてきた。これらの提案法はほ
とんど真空蒸着法を利用したものであり、一般に
酸化インジウムを主たる蒸発源としたものと、金
属インジウムを主たる蒸発源としたものとに大別
できる。 前者の酸化インジウムを蒸発源とする方法は、
特公昭51−35431号公報や特公昭51−37667号公報
などにみられるように、プラスチツク基材上に酸
化インジウムを蒸着させるに当たり、基材を全く
加熱しないかあるいはプラスチツク基材に許容し
うる適度な温度に加熱しながら1×10-3mmHg以
下、通常1×10-4〜1×10-5mmHg程度の高真空
下で真空蒸着させ、この真空蒸着後さらに酸化処
理、主に酸化性ガス雰囲気中での加熱処理を行な
うものである。 ところがこの提案法では真空蒸着後の酸化処理
として相当苛酷な条件が要求される。たとえば空
気中での加熱処理によるときは実用時間での最適
温度が通常200℃ないし250℃もしくはそれ以上の
温度となる。酸化処理の目的は真空蒸着時に酸化
インジウムが低次の酸化物に分解するためこれを
酸化処理によつて高次の酸化物に変換することに
あるが、上述のような苛酷な条件では使用するプ
ラスチツク基材の材質に自ずと制限を受ける。 しかもこの方法によると蒸発源が酸化物である
ため蒸発源の加熱温度を1300℃以上、通常1500〜
2100℃程度の高温にしなければならない。その結
果蒸発源の容器として特殊処理した高価なるつぼ
などが必要とされる。また蒸発源とプラスチツク
基材との間の一般的に適用される距離では、輻射
によりプラスチツク基材が高温度に加熱されるお
それが多分にあり、この点からも使用できるプラ
スチツク基材が限られてしまう。 一方後者の金属インジウムを蒸発源とする方法
は、一般に真空系内に酸化性ガスを導入して2×
10-2〜1×10-4mmHg程度の比較的低い真空度で
金属インジウムをその酸化物に変換しながらプラ
スチツク基材上に真空蒸着させようとするもので
ある。たとえば特公昭40−14304号公報には上記
の真空蒸着に当たりプラスチツク基材を予め100
℃以上、通常110〜150℃程度の温度に加熱するこ
とによつて金属インジウムの酸化物への変換を助
ける方法が開示されている。また特公昭43−8137
号公報には同様の真空蒸着に当たり蒸着速度を16
Å/秒以上、通常150Å/秒以上の高速度にして
蒸着膜厚を薄くする一方、金属インジウムの酸化
物への変換を補足するために真空蒸着後一般に
100℃前後の温度に数時間加熱処理する工程を附
加した方法が開示されている。 明らかなように、これらの方法ではプラスチツ
ク基材は全く加熱されないかもしくは比較的低い
温度に加熱されるだけであり、また蒸発源の加熱
も低いため、輻射によつて蒸発源から受ける熱も
僅かといえる。さらに真空蒸着後に加熱処理する
場合でもその温度は種々のプラスチツク基材に対
して充分許容できる温度である。 このように、金属インジウムを蒸発源とする方
法は、使用するプラスチツク基材にほとんど制限
を受けないという大きな利点があり、透明導電性
膜の工業的製造法としてもつとも望ましい方法と
いえる。 しかるにかかる利点にもかかわらずこの方法で
得られる導電性膜はその膜特性、とくに透明性が
充分に満足しうるものとならない欠点があつた。
たとえば特公昭40−14304号公報に記載される方
法に準じて得た導電性膜の600nmの可視光線透
過率を調べると、膜厚の薄いものでも約30%程度
までの透過率しか得られなかつた。また特公昭43
−8137号公報に記載される方法において酸化処理
の条件を酷しくするなどの変更手段を加えると透
明性はある程度向上してくるものの、この場合で
も膜厚を厚く、たとえば1000Å程度以上にしたと
きの可視光線透過率は80%程度が最高であつて、
これ以上の透過率を示すものは得られなかつた。 そこでこの発明者らは金属インジウムを蒸発源
とする真空蒸着法の前述の利点を損なうことな
く、透明性を大きく改善する方法につき鋭意検討
した結果、まず特公昭43−8137号公報にみられる
ような酸化性ガス雰囲気中で真空蒸着させた後、
さらに酸化処理を施こす方法においては、酸化性
ガスとして酸素ガスを単独で使用するよりも酸素
ガスと窒素、アルゴンガスなどの不活性ガスとか
らなる混合ガスを使用した方が透明性を向上させ
るのにより望ましいものであることを知つた。 またこのような酸化性ガス雰囲気中で真空蒸着
させる場合に真空系内に水蒸気を適当量含ませる
ようにすると、真空蒸着後酸化処理を施こしたと
きに蒸着膜の透明性が著るしく改善されることが
判つた。そしてこの方法によると酸化処理の条件
をより穏やかな条件にすることができるとともに
膜厚を厚くした場合でも高い透明性が得られると
いう驚くべき事実を見い出すに至つた。 このことは極めて重要な事実であり、従来の既
成概念では到底予測できなかつたことである。す
なわち一般の真空蒸着法においては真空系内に水
蒸気が存在することは均一で品質にすぐれる蒸着
膜を形成するのに有害であると信じられ、その排
除のための努力がなされてきた。もちろん前述し
たように高温に加熱されたガラス板上に酸化イン
ジウムなどの蒸着膜を形成する場合に蒸着膜の表
面抵抗を非常に低くする目的で真空系内に水蒸気
を導入させるという提案はなされている。しかし
この場合でも水蒸気の導入は膜の透明性を損なう
ものと考えられていたのである。 このようにこの発明者らは酸化性ガスとして酸
素ガスと不活性ガスとからなる混合ガスを使用
し、またこの酸化性ガス中に水蒸気を含ませるこ
とによつて透明性を大きく改善することに成功し
た。ところが前記の従来方法には他の問題点とし
て得られる透明導電性膜の抵抗安定性が悪く、空
気中に長時間放置したとき表面抵抗が著るしく増
大する傾向があつた。そしてこの傾向は上述した
この発明者らの改良法においても同様に認められ
た。 たとえば混合ガス中に水蒸気を含ませて真空蒸
着させその後酸化処理して得られる膜厚が300Å
の透明導電性膜を空気中(暗室)に放置したとき
の経時変化は、第3図の曲線−bで表わされると
おりである。明らかなように240時間後には初期
値の約1.7倍程度に、また600時間後には初期値の
約2.2倍以上にも増大し、その後も増大する傾向
を示している。 このような抵抗安定性の悪いものではこれをた
とえば透明電極、ヒータのような一定の抵抗値が
要求される用途に適用する場合に大きな問題とな
る。 この発明者らは、かかる抵抗安定性を改善する
ための引き続く研究過程において、蒸発源として
の金属インジウムに特定量の金属スズを加えこれ
を前記と同様に真空蒸着および酸化処理して両金
属の酸化物からなる透明導電性膜を得る場合に、
特定の真空蒸着手段を附加するときは、酸化物を
構成する金属インジウムに対する金属スズの重量
比率が厚み方向に連続変化して膜外面側で高く膜
内面側で低くなるような導電性膜が形成されて、
これが抵抗安定性に著るしく好結果を与えるもの
であることを見い出した。 従来、酸化インジウムからなる透明導電性膜に
ごく少量の酸化スズを含ませたときに表面抵抗が
低下してくることに関しては知られていた。しか
し上述したような金属比率が厚み方向に異なる構
造の透明導電性膜は知られておらず、このような
構造と抵抗安定性との関係については全く解明さ
れていなかつた。 よつて、この発明の目的はかかる新規な構造を
有する透明導電性膜を提供することにある。すな
わち、この発明の透明導電性膜は、プラスチツク
基材表面に形成された金属インジウム60〜95重量
%と金属スズ40〜5重量%との酸化物からなるも
のであつて、かつ酸化物を構成する金属インジウ
ムに対する金属スズの重量比率(以下、単に
Sn/In比と称する)を膜厚方向に連続的に変化
させて、膜内面側のSn/In比を膜全体の平均比
率(Sn/In比)の1/11倍以下となるように低く
するとともに膜外面側のSn/In比を膜全体の平
均比率の1.5倍以上となるように高くしたことを
特徴とする。 第1図および第2図はこの発明の二種の透明導
電性膜に関する膜厚方向へのSn/In比の変化を
示したもので、Sn/In比を縦軸に、膜厚を横軸
にして表わしたものである。いずれも膜厚は300
Åで、第1図は後記の実施例2の方法で得た金属
インジウム90重量%と金属スズ10重量%との酸化
物からなる透明導電性膜を、第2図は後記の実施
例4の方法で得た金属インジウム60重量%と金属
スズ40重量%との酸化物からなる透明導電性膜
を、それぞれ表わしている。また両図中点線位置
がそれぞれ膜全体の平均Sn/In比を表わしてい
る。 これらの図から判るように、膜内面側と膜外面
側におけるSn/In比の程度および厚み方向の変
化曲線には各態様によつてかなりの差異がみられ
るが、この差異はこの発明においてとくに本質的
なものではない。重要なことはSn/In比がいず
れも膜厚方向に連続変化して膜内面側が膜全体の
平均比率に較べて著るしく低くなつて、つまり第
1図および第2図並びに後記の各実施例に示され
る如く膜内面側のSn/In比が膜全体の平均比率
の1/11倍以下通常1/132倍程度まで低くなつて高
濃度酸化インジウム層を構成する一方、膜外面側
が膜全体の平均比率に較べて著るしく高くなつ
て、つまり上記両図並びに後記の各実施例に示さ
れる如く膜外面側のSn/In比が膜全体の平均比
率の1.5倍以上通常113倍程度まで高くなつて高濃
度酸化スズ層を構成していることである。 第3図はかかる構成にされたこの発明の透明導
電性膜の抵抗安定性を示したもので、Ro(初期の
抵抗値)/Rt(経時後の抵抗値)を縦軸に、空気
中(暗室)での放置時間を横軸にして表わしたも
のである。図中曲線−aは後記の実施例4の方法
で得た金属インジウム80重量%と金属スズ20重量
%との酸化物からなり、膜厚が300Åで厚み方向
のSn/In比の変化が第1図に近い構造を有する
この発明の透明導電性膜を、曲線−bは後記の比
較例1によつて得られた酸化インジウム単独から
なる透明導電性膜をそれぞれ示している。 この図から明らかなように、この発明の透明導
電性膜においては240時間後の表面抵抗が初期値
の約1.2倍程度に抑えられており、しかもその後
は安定してほとんど増大していない。この理由は
膜外面側におけるSn/In比が膜全体の平均Sn/
In比に較べて著るしく高くなつて高濃度酸化スズ
層を構成していることから、この外面層が酸化に
よる抵抗変化に対してバリヤー層として作用する
ためであると思われる。 このようにこの発明の透明導電性膜によると高
い抵抗安定性が得られるが、その他の効果として
酸化スズを全く含ませないかあるいは膜中に均一
に含ませたものに較べて耐薬品性や耐摩耗性を改
善できる効果もある。この理由も外面層が高濃度
酸化スズ層で構成されていることに起因するもの
である。なおこのような抵抗安定性などの効果は
酸化インジウム層と酸化スズ層との完全二層構造
とするときでも期待することはできる。 一方このように外面層が高濃度酸化スズ層とさ
れて、かつ内面層が高濃度酸化インジウム層とさ
れているといつても、飽くまでもSn/In比が膜
厚方向に連続変化していることから、つまり濃度
差が大であつても膜全体に亘つて酸化スズが含ま
れていることから、かかる酸化スズを全く含ませ
ないか、あるいは酸化インジウムと酸化スズとの
完全二層構造にしたものに較べて、膜全体の初期
の表面抵抗をかなり低くできる利点があるととも
に、完全二層構造にしたものにみられるような層
間剥離という問題もおこらないという利点をも有
している。 この発明の透明導電性膜において酸化物を構成
する膜全体の金属インジウムと金属スズとの重量
割合が前者60〜95重量%、後者40〜5重量%に設
定されているのは次の理由による。すなわち金属
スズの割合が多くなればなるほど抵抗安定性はよ
くなるが、その反面膜の透明性が低下しまた初期
の抵抗値が高くなつてくる傾向がみられるし、逆
に金属スズの割合が少なくなりすぎると抵抗安定
性や耐薬品性ないし耐摩耗性の改善効果が充分に
得られなくなるためである。金属インジウムと金
属スズとの割合を前記の範囲に設定し、とくに好
適には金属インジウム65〜90重量%、金属スズ35
〜10重量%に設定したときに、上述した特性にい
ずれも好結果が得られるのである。 次にこのような構成からなるこの発明の透明導
電性膜の製造法につき説明する。 この発明者らは、かかる方法として、金属イン
ジウム60〜95重量%と金属スズ40〜5重量%とか
らなる蒸発源を使用して、これを所定の膜厚を得
るに必要な量だけ蒸発源容器にセツトし、次いで
これを酸素ガスと不活性ガスとの混合ガスからな
る酸化性ガス雰囲気中で少なくとも金属インジウ
ムを蒸発させうる初期の加熱工程と引き続く昇温
加熱工程とによつて蒸着速度が終始一定となるよ
うにプラスチツク基材上に真空蒸着させ、さらに
この真空蒸着により形成された蒸着膜に酸化処理
を施こすことを特徴とした第一の製造法、並びに
この製造法において上記の混合ガス中に水蒸気を
含ませることを特徴とした第二の製造法がとくに
好適であることを見出した。 すなわちこれらの方法においてはまず金属イン
ジウムと金属スズとを蒸発源としてこれを酸化性
ガス雰囲気中で真空蒸着させた後さらに酸化処理
するものであるから、酸化インジウムおよび酸化
スズを蒸発源とする方法に較べて、プラスチツク
基材の材質に制限を受けない、蒸発源の加熱温度
を相対的に低くできるなどの利点を有している。 さらにこれらの方法によると金属インジウムと
金属スズとの真空蒸着に当たり両金属の蒸気圧の
差を利用して予め設定された初期の加熱温度から
徐々に昇温させるだけの簡単な操作で、Sn/In
比が厚み方向に変化した前述の構成の透明導電性
膜を得ることができるため、工業的に難しい蒸着
技術を必要としない。 つまり蒸発源の加熱に際してまず所定の蒸発速
度に対応する初期の加熱温度を設定して一定時間
加熱したときに、金属インジウムの蒸気圧が金属
スズのそれに較べてかなり高いことから、プラス
チツク基材表面に主として金属インジウムを主体
とする酸化物が蒸着される。そしてこの初期の加
熱温度をそのまま維持していると金属インジウム
の蒸発に伴なつて蒸着速度が低下してくるが、こ
の蒸着速度が一定となるように徐々に昇温してい
くと逐次金属スズの蒸発量が多くなつて最終的に
は金属スズ主体の酸化物が蒸着される。 このようにして達成されるSn/In比の厚み方
向の変化は代表的には第1図に示される如くとな
る。なお第2図においては上記と同様の変化を示
すものの、Sn/In比が一旦ピークに達し、その
後低下している。これは上述の加熱操作において
蒸着条件によつては金属インジウムと金属スズと
が蒸発する前に一部酸化性ガスによつて蒸気圧の
低い酸化物に変換され、これが加熱後期の段階で
蒸発してくるためと思われる。 次に第一の製造法においては酸化性ガスとして
酸素ガスと不活性ガスとの混合ガスを使用してい
るから、酸素ガスを単独で使用する場合に較べ
て、初期の表面抵抗を低くできる効果がある。す
なわちSn/In比が厚み方向に変化するこの発明
の透明導電性膜によれば、先にも触れたとおり、
酸化スズを膜全体に均等に含ませた場合と同様
に、酸化インジウム単独からなるものに較べて、
低い表面抵抗が得られるが、この表面抵抗を混合
ガスを使用することによつてさらに(約1/10程度
まで)低下させることができるのである。またか
かる混合ガスを使用すると酸素ガス単独の場合に
較べて得られる導電性層の透明性が向上し、500
Å程度以下の比較的薄い膜厚にするときは、
600nmの可視光線透過率を80%ないしそれ以上
にすることができる。 また第二の製造法によつて上述の混合ガス中に
さらに水蒸気を含ませるようにすると、得られる
透明導電性膜の初期の表面抵抗がより低下し、ま
た透明性が一段と向上してくる。とくに透明性に
関しては第一の製造法に較べて酸化処理の条件を
非常におだやかな条件にしたときでも同等ないし
それ以上の高い透明性が得られ、膜厚が2000Å程
度までに厚くしたときでも80%以上の可視光線透
過率が得られるという利点がある。 以下にこれらの第一および第二の製造法からな
るこの発明の透明導電性膜の製造法を一括して詳
述する。 この発明において用いられるプラスチツク基材
は熱的見地からみてその材質にほとんど制限を受
けることはない。後述するように真空蒸着時にプ
ラスチツク基材が150℃以上の温度に加熱される
ことはなく、また蒸発源が金属インジウムおよび
金属スズであるため蒸発源からの輻射熱も僅かで
あり、さらに酸化処理も比較的隠やかな条件で足
りるからである。 したがつてこの発明では従来公知の各種のプラ
スチツクを任意に使用できる。具体的にはポリエ
ステル、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリカー
ボネート、ポリイミド、ポリパラバン酸、ポリア
ミドイミド、ポリベンゾイミダゾール、トリアセ
テート、ポリアクリル、セルロース樹脂、フツ素
樹脂などがある。これらのプラスチツクはこれを
基材として使用するに当つて適宜シート、フイル
ム、その他の成型品として用いられる。 またこれらのプラスチツク基材は真空蒸着に先
立つて、溶剤洗浄、超音波洗浄などにより除塵、
清浄し、必要ならば蒸着膜とプラスチツク基材と
の接着性や耐摩耗性を向上させるために下塗り層
を形成したり、表面処理を施こすこともできる。
下塗り層の形成は酸化処理過程における基材と蒸
着膜とのひずみを緩和するためにも有効である。 下塗り層を形成するには、通常有機溶剤型、エ
マルジヨン型、無溶剤型などの樹脂塗料を調製し
て、これを使用するプラスチツク基材上に所定厚
みに塗工し、次いで加熱、常温硬化もしくは電子
線・紫外線照射などの適宜の手段で乾燥させれば
よい。 ここに用いられる樹脂には、たとえばエポキシ
樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、アルキ
ツド樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、
アクリル樹脂などの公知の樹脂が広く含まれる。
また塗工手段としてはグラビヤロールコーテイン
グ、マイヤバーコーテイング、ドクターブレード
コーテイング、リバースロールコーテイング、デ
イツプコーテイング、エアーナイフコーテイン
グ、キスコーテイング、ニツプコーテイング、フ
アンテンコーテイングなどの方法が採用される。 表面処理を施こす方法としては、コロナ放電処
理、火災処理、スパツタリング処理、紫外線照射
処理、電子線照射処理、化成処理、酸化剤処理な
どがある。これらの表面処理はとくにプラスチツ
ク基材と蒸着膜との接着性を向上させるのに有効
な手段となる。 この発明において用いられる蒸発源は金属イン
ジウムと金属スズであり、場合により上記の金属
にカドミウム、モリブデンのような他の金属を少
量ドーピングさせたものも使用できる。金属イン
ジウムと金属スズとの割合は、前者が60〜95重量
%、後者が40〜5重量%、とくに好適には前者が
65〜90重量%、後者が35〜10重量%であり、この
理由は先に述べたとおりである。なおこれらの金
属は当初から合金とされていてもよいし、単体の
金属として使用してもよい。またその形状はとく
に制限はなく、棒状、フイルム状粒状、粉末状な
どの任意の形状で用いられる。 この発明においてはこのような蒸発源を酸化性
ガスからなる雰囲気中で前述したプラスチツク基
材上に真空蒸着させるに当たり、少なくとも酸化
性ガスとして酸素ガスと不活性ガスとからなる混
合ガスを使用する。 代表的な不活性ガスとしては窒素ガスとアルゴ
ンガスとがある。これらの不活性ガスは単独で使
用してもよいし、両ガスを併用しあるいは他のキ
セノンやクリプトンなどの不活性ガスが混在した
ものであつてもよい。 このような不活性ガスと酸素ガスとの混合割合
は、得られる透明導電性膜の特性とくに透明性に
大きく影響するものであることが見い出された。 一般的に適用できかつ透明性の向上に望ましい
混合割合としては、混合ガス中の不活性ガスの割
合がほぼ空気中に含まれる不活性ガスの割合(約
78〜80体積%)と同じ割合となるようにするのが
よい。この代表的な混合ガスは主たる不活性ガス
として窒素ガスを含む空気である。このような空
気によれば工業的に有利に実施できる。 不活性ガスの混合ガス中の割合を、空気中に含
まれる不活性ガスの割合より多くすることもでき
るが、この場合は混合ガス中に水蒸気を含ませる
ときに限られ、また多くとも約86体積%以下、好
ましくは83体積%以下となるようにすべきであ
る。これより多くなりすぎると、透明性を却つて
損なう結果となる。このように不活性ガスの割合
を多くする態様によれば真空蒸着時のボートや排
気系などの酸化劣化を抑制できるし、表面抵抗を
より低下できるなどの効果があり、これは混合ガ
ス中に水蒸気を含ませることによる利点につなが
るものである。 また不活性ガスの混合ガス中の割合を、空気中
に含まれる不活性ガスの割合より少なくすること
もできるが、この場合は、少なくとも約5体積%
以上、好ましくは20体積以上となるようにすべき
である。これより少なくなりすぎるといかなる場
合でも透明性の向上および表面抵抗の低下効果は
認められない。 次に第二の製造法においてこのような混合ガス
中に水蒸気を含ませるには、混合ガスを水槽ない
し一定湿度雰囲気中を通過させればよい。もちろ
ん他の加湿手段を採ることもできる。水蒸気量は
混合ガスの相対湿度が約30%以上、好適には約70
%以上となるようにするのがよい。相対湿度が低
すぎると透明性の向上ないし表面抵抗の低下効果
をほとんど期待できなくなる。 この発明の真空蒸着法によれば、まずベルジヤ
のような蒸着装置内の蒸発源容器に所定の膜厚を
得るに必要な量の蒸発源をセツトして、装置内を
あらかじめ10-5mmHg程度の高真空とし、その後
に前記の混合ガスないし加湿された混合ガスを導
入して適度の真空度に調整する。この真空度は得
られる透明導電性膜の特性に大きく影響し、最適
の真空度は加湿ガスを使用するか乾燥ガスを使用
するかによつても相違するため各場合に応じて適
宜決定するのがよい。たとえば加湿ガスを使用す
る場合のもつとも好適な真空度としては装置内の
雰囲気圧が9×10-2〜5×10-3mmHgとなるよう
にするのがよい。一般に真空度が低くなりすぎる
と、とくに1×10-1mmHgより低い真空度にする
と、蒸発源が速やかに酸化されて蒸着操作に支障
をきたしやすく、また蒸着効率も悪くなる。さら
に蒸着膜の表面が凹凸になつてその後に酸化処理
を行なつても透明な膜が得られなくなる。一方真
空度が高くなりすぎても好ましくなく、高度の真
空系では酸化処理による透明性の顕著な向上は認
められなくなる。 次にこのような適度な真空度下で蒸発源を抵抗
加熱、電子ビーム、誘導加熱などの適宜の手段に
より蒸発させてプラスチツク基材上に蒸着させる
が、この際、予め設定された蒸着速度が得られる
ように少なくとも金属インジウムを蒸発させうる
初期の加熱温度を設定して一定時間加熱する初期
加熱工程と、その後徐々に昇温して蒸着速度が一
定となるように制御する昇温加熱工程とを設け
る。設定される蒸気速度は一般に透明性の観点か
ら1〜16Å/秒の範囲にあるが、加湿ガスを使用
する場合の最適速度としては通常2〜10Å/秒で
あり、これに対応する初期の加熱温度は600〜900
℃程度である。 またこの真空蒸着に当たり、プラスチツク基材
はあらかじめ加熱しておく必要はなく、むしろ非
加熱の方が透明性の向上に好結果が持たらされ
る。しかし一般に150℃程度までとくに加湿ガス
を使用する場合には好適には125℃以下、もつと
も望ましくは100℃以下(非加熱も含む)となる
ような条件下で真空蒸着させればよい。 このようにして得られる蒸着膜は、プラスチツ
ク基材表面に均一にかつ強固に付着し、主として
低次の酸化物である酸化インジウムと酸化スズと
からなり黒褐色で低い透明性を有するものであ
る。この蒸着膜の厚さは非加湿ガスつまり水蒸気
を含ませない混合ガスを使用するときは通常60〜
500Å程度であり、また加湿ガスによるときは通
常60〜2000Åである。もちろん場合により上記の
厚みより薄くし、もしくは厚くすることもでき
る。しかし膜厚があまりに薄くなりすぎると局部
的に欠陥を生じやすく、逆に厚くなりすぎると酸
化処理を苛酷な条件、たとえば高温度で長時間の
加熱処理としなければならず好ましくない。 次にこの発明においては上記の蒸着膜を酸化処
理する。この処理によつて始めて透明性が向上し
てくる。酸化処理は一般に空気や酸素、オゾンな
どの酸化性雰囲気下で加熱処理することによつて
実施される。もちろん他の酸化処理として陽極酸
化処理、化成処理、グロー放電酸化処理、オート
グレーブ処理などの方法を採用することもでき
る。 この発明において酸化処理の条件は混合ガス中
に水蒸気を含ませるかどうかによつてかなり相違
する。水蒸気を含ませないときは一般にやや酷し
い条件を採用した方がよい。一方水蒸気を含ませ
るときは前述した比較的広範囲の膜厚においてか
なり穏やかな条件を選定できる。たとえば空気中
での加熱処理によるときは通常130〜150℃で充分
である。もちろんプラスチツク基材に許容できる
200℃までの処理温度を選んでも差し支えない。
処理時間は上記の加熱処理温度で通常30〜60分程
度の短時間で足りる。必要ならこれ以上の処理時
間としてもよい。 かくして得られるこの発明の透明導電性膜は、
その膜厚が一般に60〜2000Åの範囲であつて、
Sn/In比が厚み方向に連続的に変化し膜内面側
のSn/In比が膜全体の平均比率の1/11倍以下通
常1/132倍程度までとなる如く上記平均比率より
も著るしく低いとともに膜外面側のSn/In比が
膜全体の平均比率の1.5倍以上通常113倍程度まで
となる如く上記平均比率よりも著るしく高い構造
を有している。また一般に表面抵抗が0.1KΩ/
cm2から100KΩ/cm2程度まで、通常は0.1〜10K
Ω/cm2と低く、さらに600nmの可視光線透過率
が75%以上、通常80%以上で、とくに好ましい実
施態様によれば90%ないしそれ以上の良好な透明
性を有している。 このようにこの発明の透明導電性膜は第一およ
び第二の製造法によつてもつとも有利に製造でき
るものであるが、その他の方法によつても製造で
きることはもちろんである。たとえばSn/In比
を厚み方向に連続的に変化させる手段として、金
属インジウムと金属スズとの蒸気圧の差を利用す
るのではなく、二つの蒸発源容器を使用してこれ
に金属インジウムと金属スズとを別々にセツト
し、両金属の加熱温度を適宜調節することによつ
てその蒸発量を経時的に変化させるようにしても
よい。 また連続蒸着を可能ならしめるために、プラス
チツク基材を適宜の速度で走行させその走行方向
に並べた二つの蒸発源容器のうち後方側の容器に
金属インジウムを前方側の容器に金属スズをセツ
トして両者を同時に加熱蒸発させるようにしたと
きでも、Sn/In比が厚み方向に連続変化したこ
との発明の構成からなる透明導電性膜を得ること
ができる。 なおこれらの方法においても前記の第一および
第二の製造方法におけると同様に酸化性ガスとし
て酸素ガスと不活性ガスとの混合ガスを使用し、
またこの混合ガス中に水蒸気を含ませた加湿ガス
を使用したときに、透明性ないし初期の表面抵抗
などに好結果を得ることができる。もちろんこの
発明の透明導電性膜として高度の透明性ないし低
い表面抵抗がそれほど要求されない場合には、第
一および第二の製造法並びに上述した他の製造法
などにおいて、酸化性ガスとして酸素ガスを単独
で使用するなどの変更を加えても差し支えない。 以上詳述したとおり、この発明の透明導電性膜
はSn/In比が厚み方向に連続変化する特定の構
造を有し、この構造によつて抵抗安定性や耐薬品
性ないし耐摩耗性を大きく改善できるなどの効果
が得られるとともに、第一および第二の製造法に
みられる如く透明性や導電性などの面でも従来の
ものに較べて改良された導電性膜を提供すること
ができる。そしてこの導電性膜はプラスチツク基
材表面に形成されたものであつて、その基材の可
撓性、加工性、耐衝撃性、重量などの面での長所
を活かすことができるから、新しいデイスプレイ
方式における透明電極のほか、透明物品の帯電防
止や電磁波遮断などの種々の用途に有効に利用す
ることができる。 なおこの利用に当つて透明導電性膜の摩耗をさ
らに改善し、また耐湿性を持たせるために、必要
ならばこの膜上に保護コーテイングを従来知られ
ている方法で施こしてもよい。また導電性膜に接
着性などを附与するために、必要ならばこの膜上
にさらに適宜の加工を施こすこともできる。 以下に、この発明を実施例に基づいてより具体
的に説明する。なおこの発明はこれらの実施例に
なんら限定されるものではない。 実施例 1 ベルジヤ内を1×10-5mmHgに排気した後、酸
素ガス20体積%とアルゴンガス80体積%とからな
る乾燥混合ガスを導入して、20×10-2mmHgの真
空度に調整した。次にタングステンボードに装填
された金属インジウムと金属スズからなる蒸発源
(金属スズ10重量%)0.02gを抵抗加熱によつて
まず約800℃に加熱して、蒸発源から約9cmの距
離にセツトされた厚さ100μのポリエステルフイ
ルム上に6Å/秒の蒸着速度で真空蒸着させた。
その後上記の蒸着速度を一定に保つように徐々に
昇温して約1100℃まで加熱することにより全量を
蒸着させた。 得られた蒸着膜は厚さが300Åで、黒褐色、不
透明であつた。またこの蒸着膜の表面抵抗と
600nmの可視光線透過率を調べたところ、表面
抵抗は1KΩ/cm2、可視光線透過率は6%であつ
た。 なお可視光線透過率は蒸着膜を形成しないポリ
エステルフイルムを補償光路に入れて測定した。
この明細書に記載される可視光線透過率はすべて
上記の方法に準じて測定したものである。 次に上記の蒸着膜を空気中200℃で30分間加熱
処理してこの発明の透明導電性膜を得た。この膜
の表面抵抗は1.2KΩ/cm2、可視光線透過率は90
%であつた。またこの膜を空気中(暗室)に10日
間放置したときの表面抵抗は1.4KΩ/cm2で、Ro
(初期値)/Rt(経日後の値)は0.83であつた。 さらにかかる特性を有する膜をスパツタリング
によつて少しづつエツチング処理し、各厚みにお
ける金属インジウムと金属スズとの含量を
Eleotron Spectroscopy for Chemical Analysis
(以下、ESCAと称する)によつて測定して各
Sn/In比を調べたところ、厚み方向の変化は第
1図に示されるものとほとんど同じであつた。 一方この方法において酸化処理の条件を130℃
で60分および150℃で60分に変更したときの表面
抵抗はいずれも0.7KΩ/cm2、また可視光線透過
率はそれぞれ37%および60%となつた。このよう
に真空系内に水蒸気を含ませないときは比較的穏
やかな酸化条件では高い透明性は得られない。 参考例 1 金属インジウムと金属スズとからなる蒸発源の
金属スズ含量を約3重量%とした以外は、実施例
1と全く同様にして透明導電性膜を得た。この膜
の表面抵抗は3KΩ/cm2、可視光線透過率は92%
であつた。また、この膜を空気中(暗室)に10日
間放置したのちのRo/Rtは0.65であつた。 参考例 2 実施例1と同様の乾燥混合ガスを使用しかつ同
様の真空度に調整された真空系内で、まずタング
ステンボード上の金属インジウムを約800℃に加
熱しながら6Å/秒の蒸着速度でポリエステルフ
イルム上に真空蒸着させ、厚さ約250〜300Åの蒸
着膜を形成した。ついで真空系内を大気に戻し新
たな蒸発源として金属スズをタングステンボード
に装填し、以下加熱温度を約1200℃とした以外は
上記金属インジウムの場合と同様の手法により、
ポリエステルフイルム上に形成された前記蒸着膜
の上に、さらに厚さ約20〜40Åの蒸着膜を形成し
た。なお、蒸着膜として用いた前記の金属インジ
ウムと上記の金属スズとの使用割合は、実施例1
の場合とほとんど同じである。 そのご、空気中200℃で30分間加熱処理して、
酸化インジウムと酸化スズとの完全二層構造の蒸
着膜を有する透明導電性膜を得た。この膜の表面
抵抗は3KΩ/cm2、可視光線透過率は約90%であ
つた。また、この膜を空気中(暗室)に10日間放
置したのちのRo/Rtは約0.81であつた。 一方、上記の透明導電性膜の蒸着膜上に日東電
気工業社製のセロハンテープNo.29を貼着したのち
強く剥離したところ、剥離テープ面に酸化スズ膜
が付着してくるのが認められた。剥離ごの透明導
電性膜を空気中(暗室)に10日間放置したのちの
Ro/Rtは約0.63〜0.7となり、抵抗安定性が著る
しく低下した。また、剥離テープを再度蒸着膜上
に貼着しようとしても粘着性の低下によりうまく
貼着することはできなかつた。 実施例 2 ベルジヤ内を1×10-5mmHgに排気した後、酸
素ガス20体積%とアルゴンガス80体積%とからな
る相対温度約95%の混合ガスを導入して、20×
10-2mmHgの真空度に調整した。次にタングステ
ンボードに装填された金属インジウムと金属スズ
からなる蒸発源(金属スズ10重量%)0.02gを抵
抗加熱によつてまず約800℃に加熱して、蒸発源
から約9cmの距離にセツトされた厚さ100μのポ
リエステルフイルム上に6Å/秒の蒸発速度で真
空蒸着させた。その後上記の蒸着速度を一定に保
つよう徐々に昇温して約1100℃まで加熱すること
により全量を蒸着させた。 得られた蒸着膜は厚さが300Åで、黒褐色、不
透明であつた。またこの蒸着膜の表面抵抗と
600nmの可視光線透過率を調べたところ、表面
抵抗は2.9KΩ/cm2、可視光線透過率は25%であ
つた。 次に上記の蒸着膜を空気中150℃で60分間加熱
処理してこの発明の透明導電性膜を得た。この膜
の表面抵抗は1.5KΩ/cm2、可視光線透過率は97
%であつた。またこの膜を空気(暗室)中に10日
間放置したときの表面抵抗は1.8KΩ/cm2で、
Ro/Rtは0.83であつた。さらにかかる特性を有
する膜につき実施例1に記載されると同様にして
ESCAによるSn/In比を調べたところ、厚み方向
の変化は第1図に示されるとおりであつた。すな
わち、基材表面からの厚みが50Å以下、150Å、
250Å、270Åおよび300Åの位置におけるSn/In
比は、それぞれ1.8×10-3(1×10-3〜3×10-3
範囲)、3×10-3(1.6×10-3〜6×10-3の範囲)、
7×10-2(3.5×10-2〜2×10-1の範囲)、1.1(4×
10-1〜2の範囲)および6(2.5〜11の範囲)であ
り、上記各Sn/In比の平均Sn/In比(10/90)
に対する倍率で表わすと、それぞれ1/61倍(1/11
0〜1/37倍の範囲)、1/37倍(1/69〜1/19倍の範
囲)、5/8倍(5/16〜1.8倍の範囲)、9.9倍(3.6〜
18倍の範囲)および55倍(23〜100倍の範囲)で
あつた。 実施例 3 酸化処理の条件を130℃で30分、130℃で60分、
150℃で30分、200℃で30分および200℃で60分に
した以外は実施例2と全く同様にして五種の透明
導電性膜を得た。 これらの膜の表面抵抗はそれぞれ1.3KΩ/cm2
1.3KΩ/cm2、1.3KΩ/cm2、1.2KΩ/cm2および
1.2KΩ/cm2であつた。また可視光線透過率はそ
れぞれ87%、88%、95%、99%および99%であつ
た。またこれらの膜を空気中(暗室)に10日間放
置したときの表面抵抗の変化を調べたところ、
Ro/Rtはいずれも実施例2とほとんど同じ良好
な結果が得られた。 実施例 4 金属インジウムと金属スズとからなる蒸発源の
金属スズ含量を下記の第1表に示されるとおりに
変更した以外は、実施例2と全く同様にして三種
の透明導電性膜を得た。これらの膜の表面抵抗、
可視光線透過率および空気中(暗室)に10日間放
置した後のRo/Rtは第1表に併記されるとおり
であつた。
The present invention relates to a transparent conductive film mainly composed of indium oxide and tin oxide formed on the surface of a plastic substrate. In general, thin films that are transparent in the visible light range and have conductivity are used not only as transparent electrodes in new display systems such as liquid crystal displays, electrochromic displays, and electroluminescent displays, but also as antistatic materials for transparent articles. It is used for purposes such as blocking electromagnetic waves. Hitherto, as such transparent conductive films, films formed by forming a stannic oxide film, an indium oxide film, or the like on glass are known. However, since the base material of this type of membrane is glass, it is inferior in flexibility and workability, and is therefore undesirable for some uses. Therefore, in recent years, transparent conductive films based on plastic have come into the spotlight as they are superior in terms of flexibility, workability, impact resistance, weight, etc. However, since the base material of such a transparent conductive film is plastic, which has poor heat resistance, it has not been possible to use the same manufacturing method as that for a film using glass as a base material. The conventional method using glass as a base material is to spray a hydrochloric acid solution of tin tetrachloride onto glass that has been heated to a high temperature of several hundred degrees, and then perform oxidation treatment at high temperatures to form a thin film made of tin oxide. This is the way to do it. Recently, a method has also become known in which indium oxide is used as an evaporation source and is vacuum evaporated onto glass heated to about 300°C to 350°C under a high vacuum of about 10 -4 to 10 -5 mmHg. . As is clear, both methods require the glass substrate to be heated to a high temperature. This also applies to other known methods in which water vapor or a gas containing water vapor is introduced into the system during the vacuum deposition described above. Although this method aims to obtain a conductive film with a low resistance, for example, 100 Ω/cm 2 or less, it is still necessary to heat the glass substrate to 300°C to 350°C. In this way, all conventional methods using glass as a base material require heating the base material to a high temperature.
Without this, the desired conductive film could not be formed. Therefore, these methods could not be applied to materials based on plastic, which has poor heat resistance. Various improved methods have been proposed to date to overcome this problem. Most of these proposed methods utilize vacuum evaporation methods, and can generally be divided into those using indium oxide as the main evaporation source and those using metallic indium as the main evaporation source. The former method uses indium oxide as the evaporation source,
As seen in Japanese Patent Publication No. 51-35431 and Japanese Patent Publication No. 51-37667, when indium oxide is vapor-deposited onto a plastic substrate, the substrate is not heated at all or the temperature is heated to an acceptable level for the plastic substrate. Vacuum deposition is performed under a high vacuum of 1×10 -3 mmHg or less, usually about 1×10 -4 to 1×10 -5 mmHg, while heating to a temperature of Heat treatment is performed in an atmosphere. However, this proposed method requires considerably harsh conditions for oxidation treatment after vacuum deposition. For example, when heat treatment is performed in air, the optimum temperature for practical use is usually 200°C to 250°C or higher. The purpose of the oxidation treatment is to convert indium oxide into a higher order oxide since it decomposes into lower order oxides during vacuum evaporation, but it cannot be used under the harsh conditions mentioned above. There are natural limitations depending on the material of the plastic base material. Moreover, according to this method, since the evaporation source is an oxide, the heating temperature of the evaporation source is 1300℃ or higher, usually 1500℃ or higher.
The temperature must be around 2100℃. As a result, a specially treated and expensive crucible is required as a container for the evaporation source. Furthermore, at the commonly applied distance between the evaporation source and the plastic substrate, there is a high risk that the plastic substrate will be heated to high temperatures by radiation, which also limits the plastic substrates that can be used. I end up. On the other hand, the latter method, which uses metallic indium as the evaporation source, generally involves introducing an oxidizing gas into the vacuum system to
This method attempts to vacuum-evaporate metallic indium onto a plastic substrate while converting it into its oxide at a relatively low degree of vacuum of about 10 -2 to 1×10 -4 mmHg. For example, in Japanese Patent Publication No. 40-14304, a plastic base material of 100%
A method is disclosed that aids in the conversion of metallic indium to an oxide by heating to temperatures above 0.degree. C., typically on the order of 110-150.degree. Also, special public service 1977-8137
The publication describes a similar vacuum evaporation process with a deposition rate of 16
While the deposition film thickness is reduced by using a high rate of Å/sec or more, usually 150 Å/sec or more, it is generally
A method is disclosed in which a step of heat treatment at a temperature of around 100° C. for several hours is added. As is clear, in these methods the plastic substrate is not heated at all or only to a relatively low temperature, and since the heating of the evaporation source is also low, only a small amount of heat is received from the evaporation source by radiation. It can be said. Furthermore, even when heat treatment is performed after vacuum deposition, the temperature is sufficiently permissible for various plastic substrates. As described above, the method using metallic indium as an evaporation source has the great advantage of being almost unrestricted by the plastic substrate used, and can be said to be a desirable method as an industrial method for manufacturing transparent conductive films. However, despite these advantages, the conductive film obtained by this method has the disadvantage that its film properties, particularly its transparency, are not fully satisfactory.
For example, when examining the visible light transmittance at 600 nm of a conductive film obtained according to the method described in Japanese Patent Publication No. 40-14304, it was found that even a thin film could only obtain a transmittance of about 30%. Ta. Also, special public service in 1977
- If the method described in Publication No. 8137 is modified by making the oxidation treatment conditions more severe, the transparency can be improved to some extent, but even in this case, if the film thickness is increased to about 1000 Å or more, The highest visible light transmittance is around 80%,
No material showing higher transmittance could be obtained. Therefore, the inventors of the present invention conducted extensive research on a method for greatly improving transparency without sacrificing the above-mentioned advantages of vacuum evaporation using metallic indium as an evaporation source. After vacuum deposition in an oxidizing gas atmosphere,
Furthermore, in the oxidation process, it is better to use a mixed gas of oxygen gas and an inert gas such as nitrogen or argon gas to improve transparency than to use oxygen gas alone as the oxidizing gas. I found that it is more desirable for In addition, when performing vacuum deposition in such an oxidizing gas atmosphere, if an appropriate amount of water vapor is included in the vacuum system, the transparency of the deposited film will be significantly improved when oxidation treatment is performed after vacuum deposition. It turned out that it would be done. The inventors have discovered the surprising fact that, using this method, the oxidation treatment conditions can be made gentler, and high transparency can be obtained even when the film thickness is increased. This is an extremely important fact, and something that could not have been predicted using conventional preconceptions. That is, in general vacuum evaporation methods, the presence of water vapor in the vacuum system is believed to be detrimental to the formation of a uniform, high-quality deposited film, and efforts have been made to eliminate it. Of course, as mentioned above, when forming a vapor deposited film of indium oxide or the like on a glass plate heated to a high temperature, there has been a proposal to introduce water vapor into the vacuum system in order to make the surface resistance of the vapor deposited film extremely low. There is. However, even in this case, it was thought that introducing water vapor would impair the transparency of the membrane. In this way, the inventors used a mixed gas consisting of oxygen gas and an inert gas as the oxidizing gas, and by incorporating water vapor into this oxidizing gas, they were able to greatly improve the transparency. Successful. However, another problem with the above conventional method is that the resulting transparent conductive film has poor resistance stability, and the surface resistance tends to increase significantly when left in air for a long time. This tendency was similarly observed in the above-mentioned improved method by the present inventors. For example, the film thickness obtained by vacuum evaporating a mixed gas containing water vapor and then oxidizing it is 300 Å.
The change over time when the transparent conductive film was left in the air (dark room) is as shown by curve -b in FIG. 3. As is clear, it increases to about 1.7 times the initial value after 240 hours, and to about 2.2 times or more than the initial value after 600 hours, and shows a tendency to increase thereafter. Such materials with poor resistance stability pose a serious problem when applied to applications that require a constant resistance value, such as transparent electrodes and heaters. In the course of subsequent research to improve such resistance stability, the inventors added a specific amount of metallic tin to metallic indium as an evaporation source, and vacuum-deposited and oxidized it in the same manner as described above, thereby converting both metals. When obtaining a transparent conductive film made of oxide,
When a specific vacuum evaporation means is added, a conductive film is formed in which the weight ratio of metal tin to metal indium constituting the oxide changes continuously in the thickness direction, being higher on the outer surface of the film and lower on the inner surface of the film. Being done,
It has been found that this gives significantly better results in resistance stability. Conventionally, it has been known that when a transparent conductive film made of indium oxide contains a very small amount of tin oxide, the surface resistance decreases. However, a transparent conductive film having a structure in which the metal ratio differs in the thickness direction as described above is not known, and the relationship between such a structure and resistance stability has not been elucidated at all. Therefore, an object of the present invention is to provide a transparent conductive film having such a novel structure. That is, the transparent conductive film of the present invention is composed of an oxide of 60 to 95% by weight of metallic indium and 40 to 5% by weight of metallic tin formed on the surface of a plastic substrate, and The weight ratio of metallic tin to metallic indium (hereinafter simply referred to as
By continuously changing the Sn/In ratio (referred to as the Sn/In ratio) in the film thickness direction, the Sn/In ratio on the inner surface of the film is lowered to less than 1/11 times the average ratio (Sn/In ratio) of the entire film. At the same time, the film is characterized in that the Sn/In ratio on the outer surface side of the film is increased to 1.5 times or more the average ratio of the entire film. Figures 1 and 2 show changes in the Sn/In ratio in the film thickness direction for two types of transparent conductive films of the present invention, with the vertical axis representing the Sn/In ratio and the horizontal axis representing the film thickness. It is expressed as The film thickness is 300 in both cases.
Figure 1 shows a transparent conductive film made of an oxide of 90% by weight of metallic indium and 10% by weight of metallic tin obtained by the method of Example 2 described later, and Figure 2 shows the transparent conductive film obtained by the method of Example 4 described later. The transparent conductive films made of oxides of 60% by weight of metallic indium and 40% by weight of metallic tin are respectively shown. Furthermore, the positions of the dotted lines in both figures represent the average Sn/In ratio of the entire film. As can be seen from these figures, there are considerable differences in the degree of Sn/In ratio and the change curve in the thickness direction between the inner surface of the film and the outer surface of the film, depending on the embodiment, but this difference is particularly important in this invention. It's not essential. What is important is that the Sn/In ratio changes continuously in the film thickness direction, and the inner surface of the film is significantly lower than the average ratio of the entire film. As shown in the example, the Sn/In ratio on the inner surface of the film is as low as 1/11 times or normally 1/132 times the average ratio of the entire film, forming a highly concentrated indium oxide layer, while the Sn/In ratio on the outer surface of the film is as low as 1/132 times the average ratio of the entire film. In other words, as shown in both figures above and each example below, the Sn/In ratio on the outer surface of the film is 1.5 times or more than the average ratio of the entire film, usually up to about 113 times. This is due to the high concentration of tin oxide layer forming a high concentration tin oxide layer. FIG. 3 shows the resistance stability of the transparent conductive film of the present invention having such a structure, with Ro (initial resistance value)/Rt (resistance value after aging) as the vertical axis. The horizontal axis represents the time the sample was left in a dark room. Curve a in the figure is composed of an oxide of 80% by weight of metallic indium and 20% by weight of metallic tin obtained by the method of Example 4 described later. 1 shows a transparent conductive film of the present invention having a structure similar to that shown in FIG. 1, and curve -b shows a transparent conductive film made solely of indium oxide obtained in Comparative Example 1 described later. As is clear from this figure, in the transparent conductive film of the present invention, the surface resistance after 240 hours was suppressed to about 1.2 times the initial value, and after that it remained stable and hardly increased. The reason for this is that the Sn/In ratio on the outer surface of the film is the average Sn/In ratio of the entire film.
Since the In ratio is significantly higher than that of In and constitutes a highly concentrated tin oxide layer, this seems to be because this outer layer acts as a barrier layer against resistance changes due to oxidation. As described above, the transparent conductive film of the present invention provides high resistance stability, but other effects include lower chemical resistance and better chemical resistance compared to films that do not contain tin oxide at all or contain tin oxide uniformly in the film. It also has the effect of improving wear resistance. This is also due to the fact that the outer layer is composed of a highly concentrated tin oxide layer. Note that such effects such as resistance stability can be expected even when a complete two-layer structure of an indium oxide layer and a tin oxide layer is used. On the other hand, even if the outer layer is made of a highly concentrated tin oxide layer and the inner layer is made of a highly concentrated indium oxide layer, the Sn/In ratio changes continuously in the film thickness direction. In other words, even if the concentration difference is large, tin oxide is contained throughout the film, so either no tin oxide is included or the film has a complete two-layer structure of indium oxide and tin oxide. It has the advantage that the initial surface resistance of the entire film can be considerably lower than that of a conventional film, and it also has the advantage that it does not suffer from the problem of delamination that occurs with completely two-layer structures. The reason why the weight ratio of metallic indium and metallic tin in the entire film constituting the oxide in the transparent conductive film of the present invention is set to 60 to 95% by weight for the former and 40 to 5% by weight for the latter is as follows. . In other words, the higher the proportion of metallic tin, the better the resistance stability, but on the other hand, there is a tendency for the transparency of the film to decrease and the initial resistance value to increase. This is because if it becomes too much, the effects of improving resistance stability, chemical resistance, and wear resistance will not be sufficiently obtained. The ratio of metallic indium and metallic tin is set within the above range, and particularly preferably 65 to 90% by weight of metallic indium and 35% by weight of metallic tin.
When the content is set at ~10% by weight, good results can be obtained in all of the above-mentioned properties. Next, a method for manufacturing the transparent conductive film of the present invention having such a structure will be explained. As such a method, the inventors used an evaporation source consisting of 60 to 95% by weight of metallic indium and 40 to 5% by weight of metallic tin, and used the evaporation source in an amount necessary to obtain a predetermined film thickness. The deposition rate is increased by setting the container in an oxidizing gas atmosphere consisting of a mixed gas of oxygen gas and an inert gas, and performing an initial heating step to evaporate at least metallic indium, followed by a heating step to raise the temperature. A first production method characterized in that vacuum deposition is performed on a plastic substrate so as to be constant from beginning to end, and further oxidation treatment is performed on the deposited film formed by this vacuum deposition, and in this production method, the above-mentioned mixture It has been found that the second production method, which is characterized by the inclusion of water vapor in the gas, is particularly suitable. In other words, in these methods, metal indium and metal tin are first used as evaporation sources, and these are vacuum evaporated in an oxidizing gas atmosphere, and then further oxidized. This method has advantages such as not being limited by the material of the plastic base material and being able to lower the heating temperature of the evaporation source. Furthermore, according to these methods, Sn/Tin can be deposited in vacuum by simply increasing the temperature gradually from a preset initial heating temperature by utilizing the difference in vapor pressure between the two metals. In
Since it is possible to obtain a transparent conductive film having the above-described structure in which the ratio changes in the thickness direction, industrially difficult vapor deposition techniques are not required. In other words, when heating the evaporation source, first set an initial heating temperature corresponding to a predetermined evaporation rate and heat it for a certain period of time.Since the vapor pressure of metallic indium is considerably higher than that of metallic tin, An oxide mainly consisting of metallic indium is deposited on the surface. If this initial heating temperature is maintained as it is, the deposition rate will decrease as the metal indium evaporates, but if the temperature is gradually raised to keep the deposition rate constant, the metal tin will gradually increase. As the amount of evaporation increases, an oxide mainly consisting of metallic tin is finally deposited. The change in the Sn/In ratio achieved in this way in the thickness direction is typically as shown in FIG. Although FIG. 2 shows the same changes as above, the Sn/In ratio once reaches a peak and then decreases. Depending on the deposition conditions during the heating operation described above, some of the metal indium and metal tin are converted into oxides with low vapor pressure by the oxidizing gas before they are evaporated, and this is evaporated in the later stages of heating. It seems that it is for coming. Next, in the first manufacturing method, a mixed gas of oxygen gas and inert gas is used as the oxidizing gas, which has the effect of lowering the initial surface resistance compared to when oxygen gas is used alone. There is. In other words, according to the transparent conductive film of the present invention in which the Sn/In ratio changes in the thickness direction, as mentioned earlier,
Similar to when tin oxide is evenly included in the entire film, compared to a film made of indium oxide alone,
Although a low surface resistance is obtained, this surface resistance can be further reduced (to about 1/10) by using a mixed gas. Furthermore, when such a mixed gas is used, the transparency of the conductive layer obtained is improved compared to when using oxygen gas alone, and
When making a relatively thin film of about Å or less,
Visible light transmittance at 600 nm can be increased to 80% or more. Further, when water vapor is further included in the above-mentioned mixed gas by the second production method, the initial surface resistance of the resulting transparent conductive film is further reduced, and the transparency is further improved. In particular, regarding transparency, even when the oxidation treatment conditions are made very mild compared to the first manufacturing method, the same or higher transparency can be obtained, and even when the film thickness is increased to about 2000 Å. It has the advantage of providing visible light transmittance of 80% or more. Below, the method for manufacturing the transparent conductive film of the present invention, which is comprised of the first and second manufacturing methods, will be described in detail. The plastic base material used in this invention is hardly limited in terms of its material from a thermal standpoint. As will be described later, the plastic substrate is not heated to a temperature higher than 150℃ during vacuum evaporation, and since the evaporation source is metallic indium and metallic tin, the radiant heat from the evaporation source is small, and oxidation treatment is also possible. This is because relatively hidden conditions are sufficient. Therefore, in the present invention, any of the various conventionally known plastics can be used. Specific examples include polyester, polyamide, polypropylene, polycarbonate, polyimide, polyparabanic acid, polyamideimide, polybenzimidazole, triacetate, polyacrylic, cellulose resin, and fluororesin. When these plastics are used as base materials, they can be appropriately used as sheets, films, and other molded products. In addition, these plastic substrates are cleaned by solvent cleaning, ultrasonic cleaning, etc. to remove dust and
After cleaning, if necessary, an undercoat layer can be formed or a surface treatment can be applied to improve the adhesion and abrasion resistance between the deposited film and the plastic substrate.
Formation of the undercoat layer is also effective for alleviating strain between the base material and the deposited film during the oxidation treatment process. To form an undercoat layer, an organic solvent-based, emulsion-based, or solvent-free resin coating is usually prepared, coated onto the plastic substrate to a predetermined thickness, and then heated, cured at room temperature, or cured at room temperature. It may be dried by an appropriate means such as electron beam or ultraviolet irradiation. Examples of resins used here include epoxy resins, polyester resins, urethane resins, alkyd resins, vinyl chloride-vinyl acetate copolymer resins,
A wide range of known resins such as acrylic resins are included.
As the coating method, methods such as gravure roll coating, Maya bar coating, doctor blade coating, reverse roll coating, dip coating, air knife coating, kiss coating, nip coating, and fountain coating are employed. Examples of methods for surface treatment include corona discharge treatment, fire treatment, sputtering treatment, ultraviolet irradiation treatment, electron beam irradiation treatment, chemical conversion treatment, and oxidizing agent treatment. These surface treatments are particularly effective means for improving the adhesion between the plastic substrate and the deposited film. The evaporation sources used in this invention are metallic indium and metallic tin, and in some cases, the above metals doped with a small amount of other metals such as cadmium or molybdenum may also be used. The proportion of metallic indium and metallic tin is 60 to 95% by weight for the former and 40 to 5% by weight for the latter, particularly preferably the former.
The latter is 65 to 90% by weight, and the latter is 35 to 10% by weight, and the reason for this is as described above. Note that these metals may be made into an alloy from the beginning or may be used as a single metal. Further, the shape is not particularly limited, and any shape such as a rod, a film-like granule, or a powder can be used. In the present invention, when such an evaporation source is vacuum-deposited on the above-mentioned plastic substrate in an atmosphere consisting of an oxidizing gas, a mixed gas consisting of an oxygen gas and an inert gas is used at least as the oxidizing gas. Typical inert gases include nitrogen gas and argon gas. These inert gases may be used alone, both gases may be used together, or other inert gases such as xenon and krypton may be mixed. It has been found that the mixing ratio of such an inert gas and oxygen gas greatly influences the characteristics, particularly the transparency, of the resulting transparent conductive film. Generally applicable and desirable mixing ratio for improving transparency is that the proportion of inert gas in the mixed gas is approximately the proportion of inert gas contained in air (approximately
78-80% by volume). This typical gas mixture is air containing nitrogen gas as the primary inert gas. Using such air can be carried out industrially advantageously. The proportion of inert gas in the gas mixture can be greater than the proportion of inert gas contained in air, but in this case only when water vapor is included in the gas mixture, and at most about 86 It should be below 83% by volume, preferably below 83% by volume. If the number is too large, transparency will be impaired. By increasing the proportion of inert gas in this manner, it is possible to suppress oxidative deterioration of the boat and exhaust system during vacuum evaporation, and the surface resistance can be further reduced. This leads to the benefits of including water vapor. The proportion of inert gas in the gas mixture can also be lower than the proportion of inert gas contained in air, but in this case at least about 5% by volume.
The volume should preferably be 20 or more. If the amount is too small, no improvement in transparency or reduction in surface resistance will be observed in any case. Next, in order to include water vapor in such a mixed gas in the second production method, the mixed gas may be passed through a water tank or a constant humidity atmosphere. Of course, other humidification means can also be used. The amount of water vapor is determined by the relative humidity of the mixed gas being approximately 30% or more, preferably approximately 70%.
% or more. If the relative humidity is too low, little effect of improving transparency or reducing surface resistance can be expected. According to the vacuum evaporation method of this invention, first, the amount of evaporation source necessary to obtain a predetermined film thickness is set in the evaporation source container in a evaporation apparatus such as a bell gear, and the inside of the apparatus is preliminarily adjusted to about 10 -5 mmHg. After that, the above-mentioned mixed gas or humidified mixed gas is introduced to adjust the degree of vacuum to an appropriate degree. The degree of vacuum greatly affects the characteristics of the transparent conductive film obtained, and the optimal degree of vacuum also differs depending on whether humidified gas or dry gas is used, so it must be determined appropriately for each case. Good. For example, when using a humidifying gas, the most suitable degree of vacuum is such that the atmospheric pressure within the apparatus is 9 x 10 -2 to 5 x 10 -3 mmHg. In general, if the degree of vacuum becomes too low, particularly if the degree of vacuum is lower than 1×10 -1 mmHg, the evaporation source will be rapidly oxidized, which will easily interfere with the vapor deposition operation, and the vapor deposition efficiency will also deteriorate. Furthermore, the surface of the deposited film becomes uneven, making it impossible to obtain a transparent film even if an oxidation treatment is performed thereafter. On the other hand, it is not preferable if the degree of vacuum becomes too high, and in a high vacuum system, no significant improvement in transparency due to oxidation treatment will be observed. Next, the evaporation source is evaporated onto the plastic substrate by appropriate means such as resistance heating, electron beam, or induction heating under such a moderate degree of vacuum. At this time, a preset evaporation rate is an initial heating step in which an initial heating temperature that allows at least metallic indium to be evaporated is set and heated for a certain period of time, and a temperature increasing heating step in which the temperature is then gradually increased and controlled so that the evaporation rate is constant. will be established. The set vapor velocity is generally in the range of 1 to 16 Å/sec from a transparency perspective, but the optimum rate when using humidifying gas is usually 2 to 10 Å/sec, with a corresponding initial heating rate. Temperature is 600-900
It is about ℃. Further, during this vacuum deposition, it is not necessary to heat the plastic substrate in advance; in fact, non-heating is more effective in improving transparency. However, in general, vacuum evaporation may be carried out under conditions such that the temperature is up to about 150°C, particularly when a humidified gas is used, preferably 125°C or lower, and most preferably 100°C or lower (including non-heating). The vapor-deposited film thus obtained adheres uniformly and firmly to the surface of the plastic substrate, and is mainly composed of lower-order oxides such as indium oxide and tin oxide, and is dark brown in color and has low transparency. The thickness of this deposited film is usually 60~60cm when using a non-humidified gas, that is, a mixed gas that does not contain water vapor.
It is about 500 Å, and when humidified gas is used, it is usually 60 to 2000 Å. Of course, the thickness can be made thinner or thicker than the above thickness depending on the case. However, if the film thickness is too thin, defects are likely to occur locally, whereas if it is too thick, the oxidation treatment must be performed under harsh conditions, such as heat treatment at high temperatures for a long time, which is not preferable. Next, in the present invention, the above deposited film is subjected to an oxidation treatment. Transparency can only be improved by this process. Oxidation treatment is generally performed by heat treatment in an oxidizing atmosphere such as air, oxygen, or ozone. Of course, other oxidation treatments such as anodic oxidation treatment, chemical conversion treatment, glow discharge oxidation treatment, and autograve treatment can also be employed. In this invention, the conditions for the oxidation treatment vary considerably depending on whether water vapor is included in the mixed gas. When water vapor is not included, it is generally better to use somewhat harsher conditions. On the other hand, when water vapor is included, fairly mild conditions can be selected over a relatively wide range of film thicknesses as described above. For example, when heat treatment is performed in air, a temperature of 130 to 150°C is usually sufficient. Of course it is acceptable for plastic base materials.
Processing temperatures up to 200°C may be selected.
A short treatment time of about 30 to 60 minutes is usually sufficient at the above heat treatment temperature. If necessary, the processing time may be longer than this. The transparent conductive film of this invention thus obtained is
The film thickness is generally in the range of 60 to 2000 Å,
The Sn/In ratio changes continuously in the thickness direction, and the Sn/In ratio on the inner surface of the film is less than 1/11 times the average ratio of the entire film and is usually up to about 1/132 times, which is more significant than the above average ratio. It has a structure in which the Sn/In ratio on the outer surface side of the film is significantly higher than the above average ratio, being 1.5 times or more and usually up to about 113 times the average ratio of the entire film. In addition, the surface resistance is generally 0.1KΩ/
cm2 to about 100KΩ/ cm2 , usually 0.1 to 10K
It has a low visible light transmittance of 600 nm of 75% or more, usually 80% or more, and particularly preferably 90% or more of transparency. As described above, the transparent conductive film of the present invention can be advantageously manufactured by the first and second manufacturing methods, but it goes without saying that it can also be manufactured by other methods. For example, as a means to continuously change the Sn/In ratio in the thickness direction, instead of using the difference in vapor pressure between metallic indium and metallic tin, two evaporation source containers are used to continuously change the Sn/In ratio between metallic indium and metallic tin. The amount of evaporation may be changed over time by setting tin and tin separately and adjusting the heating temperatures of both metals as appropriate. In addition, in order to enable continuous evaporation, the plastic substrate was run at an appropriate speed, and of the two evaporation source containers lined up in the running direction, metal indium was set in the rear container and metal tin was set in the front container. Even when both are simultaneously heated and evaporated, it is possible to obtain a transparent conductive film having the structure of the invention in which the Sn/In ratio changes continuously in the thickness direction. In addition, in these methods, a mixed gas of oxygen gas and inert gas is used as the oxidizing gas, as in the first and second manufacturing methods,
Further, when using a humidified gas containing water vapor in the mixed gas, good results can be obtained in terms of transparency and initial surface resistance. Of course, if a high degree of transparency or low surface resistance is not required for the transparent conductive film of the present invention, oxygen gas may be used as the oxidizing gas in the first and second manufacturing methods and the other manufacturing methods mentioned above. It is okay to make changes such as using it alone. As detailed above, the transparent conductive film of the present invention has a specific structure in which the Sn/In ratio changes continuously in the thickness direction, and this structure greatly improves resistance stability, chemical resistance, and abrasion resistance. In addition, as seen in the first and second production methods, it is possible to provide a conductive film that is improved in terms of transparency and conductivity compared to conventional ones. Since this conductive film is formed on the surface of a plastic base material, it can take advantage of the base material's advantages in terms of flexibility, processability, impact resistance, weight, etc., so it can be used as a new display. In addition to being used as a transparent electrode in the system, it can be effectively used for various purposes such as preventing static electricity on transparent articles and blocking electromagnetic waves. In this application, in order to further improve the abrasion of the transparent conductive film and to make it moisture resistant, if necessary, a protective coating may be applied to this film by a conventionally known method. Further, in order to impart adhesive properties to the conductive film, this film may be further subjected to appropriate processing, if necessary. The present invention will be described in more detail below based on examples. Note that the present invention is not limited to these examples in any way. Example 1 After evacuating the inside of the bell gear to 1×10 -5 mmHg, a dry mixed gas consisting of 20% by volume of oxygen gas and 80% by volume of argon gas was introduced to adjust the degree of vacuum to 20×10 -2 mmHg. did. Next, 0.02 g of an evaporation source made of metallic indium and metallic tin (metal tin 10% by weight) loaded on a tungsten board was first heated to about 800°C by resistance heating, and then set at a distance of about 9 cm from the evaporation source. Vacuum deposition was performed on a polyester film with a thickness of 100 μm at a deposition rate of 6 Å/sec.
Thereafter, the temperature was gradually increased to approximately 1100° C. while keeping the above deposition rate constant, thereby depositing the entire amount. The resulting deposited film had a thickness of 300 Å, was dark brown, and was opaque. Also, the surface resistance of this deposited film is
When the visible light transmittance at 600 nm was examined, the surface resistance was 1 KΩ/cm 2 and the visible light transmittance was 6%. Note that the visible light transmittance was measured by placing a polyester film on which no vapor-deposited film was formed into the compensation optical path.
All visible light transmittances described in this specification were measured according to the above method. Next, the above deposited film was heat-treated in air at 200°C for 30 minutes to obtain a transparent conductive film of the present invention. The surface resistance of this film is 1.2KΩ/cm 2 and the visible light transmittance is 90
It was %. Furthermore, when this film was left in the air (dark room) for 10 days, the surface resistance was 1.4KΩ/ cm2 , which was Ro
(Initial value)/Rt (value after days) was 0.83. Furthermore, the film having such characteristics was etched little by little by sputtering, and the contents of metallic indium and metallic tin at each thickness were determined.
Eleotron Spectroscopy for Chemical Analysis
(hereinafter referred to as ESCA)
When the Sn/In ratio was examined, the change in the thickness direction was almost the same as that shown in FIG. On the other hand, in this method, the oxidation treatment conditions were set at 130°C.
When the temperature was changed to 60 minutes at 150°C and 60 minutes at 150°C, the surface resistance was 0.7KΩ/cm 2 , and the visible light transmittance was 37% and 60%, respectively. As described above, when water vapor is not included in the vacuum system, high transparency cannot be obtained under relatively mild oxidation conditions. Reference Example 1 A transparent conductive film was obtained in exactly the same manner as in Example 1, except that the metal tin content of the evaporation source consisting of metal indium and metal tin was about 3% by weight. The surface resistance of this film is 3KΩ/cm 2 and the visible light transmittance is 92%.
It was hot. Furthermore, after this film was left in the air (dark room) for 10 days, Ro/Rt was 0.65. Reference Example 2 Using the same dry mixed gas as in Example 1 and in a vacuum system adjusted to the same degree of vacuum, metallic indium on a tungsten board was first heated to approximately 800°C at a deposition rate of 6 Å/sec. Vacuum deposition was performed on a polyester film to form a deposited film with a thickness of approximately 250 to 300 Å. Next, the vacuum system was returned to the atmosphere, and metal tin was loaded onto the tungsten board as a new evaporation source, and the same method as in the case of metal indium was used, except that the heating temperature was about 1200°C.
A further vapor-deposited film having a thickness of about 20 to 40 Å was formed on the vapor-deposited film formed on the polyester film. The ratio of the metal indium and the metal tin used as the vapor deposited film is the same as in Example 1.
It is almost the same as in the case of Then, heat treated in air at 200℃ for 30 minutes,
A transparent conductive film having a completely double layered structure of indium oxide and tin oxide was obtained. This film had a surface resistance of 3KΩ/cm 2 and a visible light transmittance of about 90%. Furthermore, after this film was left in the air (in a dark room) for 10 days, Ro/Rt was approximately 0.81. On the other hand, when cellophane tape No. 29 manufactured by Nitto Electric Industries Co., Ltd. was attached to the vapor-deposited film of the transparent conductive film described above and then strongly peeled off, a tin oxide film was observed to adhere to the surface of the peeling tape. Ta. After leaving the peeled transparent conductive film in the air (dark room) for 10 days,
Ro/Rt was approximately 0.63 to 0.7, and the resistance stability was significantly reduced. Further, even if an attempt was made to attach the release tape to the vapor-deposited film again, it could not be successfully attached due to the decrease in adhesiveness. Example 2 After evacuating the inside of the bell gear to 1 x 10 -5 mmHg, a mixed gas of 20 volume % oxygen gas and 80 volume % argon gas with a relative temperature of about 95% was introduced.
The degree of vacuum was adjusted to 10 -2 mmHg. Next, 0.02 g of an evaporation source made of metallic indium and metallic tin (metal tin 10% by weight) loaded onto a tungsten board was first heated to about 800°C by resistance heating, and then set at a distance of about 9 cm from the evaporation source. The film was vacuum deposited onto a 100 μm thick polyester film at an evaporation rate of 6 Å/sec. Thereafter, the temperature was gradually increased to about 1100° C. so as to keep the above-mentioned deposition rate constant, thereby depositing the entire amount. The resulting deposited film had a thickness of 300 Å, was dark brown, and was opaque. Also, the surface resistance of this deposited film is
When the visible light transmittance at 600 nm was examined, the surface resistance was 2.9 KΩ/cm 2 and the visible light transmittance was 25%. Next, the above deposited film was heat-treated in air at 150° C. for 60 minutes to obtain a transparent conductive film of the present invention. The surface resistance of this film is 1.5KΩ/cm 2 and the visible light transmittance is 97.
It was %. The surface resistance of this film when left in air (dark room) for 10 days was 1.8KΩ/ cm2 .
Ro/Rt was 0.83. Furthermore, a membrane having such properties was prepared in the same manner as described in Example 1.
When the Sn/In ratio was examined by ESCA, the changes in the thickness direction were as shown in Figure 1. That is, the thickness from the base material surface is 50 Å or less, 150 Å,
Sn/In at positions 250Å, 270Å and 300Å
The ratios are 1.8×10 -3 (range 1×10 −3 to 3×10 −3 ), 3×10 −3 (range 1.6×10 −3 to 6×10 −3 ), and
7×10 -2 (range of 3.5×10 -2 to 2×10 -1 ), 1.1 (4×
10 -1 to 2) and 6 (range of 2.5 to 11), and the average Sn/In ratio of each Sn/In ratio above (10/90)
Expressed as a magnification of 1/61 (1/11)
0~1/37x range), 1/37x (1/69~1/19x range), 5/8x (5/16~1.8x range), 9.9x (3.6~
18-fold range) and 55-fold (23- to 100-fold range). Example 3 Oxidation treatment conditions were 130°C for 30 minutes, 130°C for 60 minutes,
Five types of transparent conductive films were obtained in exactly the same manner as in Example 2, except that the heating time was 150°C for 30 minutes, 200°C for 30 minutes, and 200°C for 60 minutes. The surface resistance of these films is 1.3KΩ/cm 2 , respectively.
1.3KΩ/cm 2 , 1.3KΩ/cm 2 , 1.2KΩ/cm 2 and
It was 1.2KΩ/ cm2 . The visible light transmittances were 87%, 88%, 95%, 99%, and 99%, respectively. We also investigated the change in surface resistance when these films were left in the air (in a dark room) for 10 days.
Almost the same good results as in Example 2 were obtained for Ro/Rt. Example 4 Three types of transparent conductive films were obtained in the same manner as in Example 2, except that the metallic tin content of the evaporation source consisting of metallic indium and metallic tin was changed as shown in Table 1 below. . The surface resistance of these films,
The visible light transmittance and Ro/Rt after being left in the air (dark room) for 10 days were as shown in Table 1.

【表】 また金属スズ含量を20重量%にしたものにつ
き、Ro/Rtと放置時間との関係を調べたところ、
第3図の曲線−aに示されるとおりであつた。さ
らに金属スズ含量を40重量%にしたものにつき、
ESCAによるSn/In比の厚み方向の変化を調べた
ところ、第2図に示されるとおりであつた。すな
わち、基材表面からの厚みが50Å以下、150Å、
250Å、270Åおよび300Åの位置におけるSn/In
比は、それぞれ3×10-2(1.5×10-2〜6×10-2
範囲)、4.5×10-2(1.5×10-2〜1×10-1の範囲)、
25(12〜60の範囲)、11(6〜20の範囲)および2.5
(1〜5.5の範囲)であり、上記各Sn/In比の平均
Sn/In比(40/60)に対する倍率で表わすと、
それぞれ1/22倍(1/45〜1/11倍の範囲)、1/15倍
(1/44〜1/7倍の範囲)、37倍(18〜90倍の範囲)、
17倍(9〜30倍の範囲)および3.7倍(1.5〜8.2倍
の範囲)であつた。 また、金属スズ含量を5重量%としたものにつ
き厚み方向のSn/In比の変化を上記同様に調べ
たところ、基材表面からの厚みが50Å以下、150
Å、250Åおよび300Åの位置におけるSn/In比
は、それぞれ8×10-4(4×10-4〜2×10-3の範
囲)、1.6×10-3(8×10-4〜3×10-3の範囲)、3.5
×10-2(1.7×10-2〜7×10-2の範囲)および2.5
(1.1〜6の範囲)であり、上記各Sn/In比の平均
Sn/In比(5/95)に対する倍率で表わすと、
それぞれ1/66倍(1/132〜1/27倍の範囲)、1/33倍
(1/66〜1/17倍の範囲)、2/3倍(1/3〜1.3倍の範
囲)および47倍(21〜113倍の範囲)であつた。 参考例 3 金属インジウムと金属スズとからなる蒸発源の
金属スズ含量を約3重量%とした以外は、実施例
2と全く同様にして透明導電性膜を得た。この膜
の表面抵抗は5.5KΩ/cm2、可視光線透過率は98
%であつた。また、この膜を空気中(暗室)に10
日間放置したのちの表面抵抗は8.6KΩ/cm2に増
大し、Ro/Rtは0.64であつた。 比較例 1 蒸発源として金属インジウムを単独で使用した
以外は、実施例2と全く同様にして透明導電性膜
を得た。この膜の表面抵抗は6KΩ/cm2、可視光
線透過率は98%であつたが、この導電性膜を空気
(暗室)中に放置して表面抵抗の経時変化を調べ
たところ、Ro/Rtは第1図の曲線−bに示され
るとおりであつた。なお10日間放置後の表面抵抗
は9.8KΩ/cm2、このときのRo/Rtは0.61であつ
た。 実施例 5 実施例2において混合ガスのガス組成を変え
て、アルゴンガスの混合ガス中の体積割合と得ら
れる透明導電性膜の表面抵抗および可視光線透過
率との関係を調べた。結果は下記の第2表に示さ
れるとおりであつた。下表から明らかなように、
アルゴンガスの体積割合が、空気中に含まれる不
活性ガスの体積割合(約78〜80体積%)とほぼ同
じにされたガス組成領域において膜の透明性にと
くに好結果が得られている。また上記の体積割合
より多くするときは約86体積%以下に、さらに上
記の体積割合より少なくするときは約5体積%以
上にすれば、いずれも透明性にすぐれかつ表面抵
抗のより低い導電性膜が得られていることが判
る。
[Table] We also investigated the relationship between Ro/Rt and standing time for products with a metal tin content of 20% by weight.
This was as shown by curve-a in FIG. Furthermore, for those with a metal tin content of 40% by weight,
When the change in the Sn/In ratio in the thickness direction due to ESCA was investigated, the results were as shown in Figure 2. That is, the thickness from the base material surface is 50 Å or less, 150 Å,
Sn/In at positions 250Å, 270Å and 300Å
The ratios are 3 × 10 -2 (range of 1.5 × 10 -2 to 6 × 10 -2 ), 4.5 × 10 -2 (range of 1.5 × 10 -2 to 1 × 10 -1 ), respectively.
25 (range 12-60), 11 (range 6-20) and 2.5
(range 1 to 5.5), and the average of each Sn/In ratio above
Expressed as a magnification relative to the Sn/In ratio (40/60),
1/22x (1/45-1/11x range), 1/15x (1/44-1/7x range), 37x (18-90x range), respectively.
17 times (range 9-30 times) and 3.7 times (range 1.5-8.2 times). In addition, when the change in the Sn/In ratio in the thickness direction was investigated in the same manner as above for the metal tin content of 5% by weight, it was found that the thickness from the substrate surface was 50 Å or less, 150 Å or less,
The Sn/In ratios at Å, 250 Å and 300 Å positions are 8×10 -4 (range 4×10 -4 to 2×10 -3 ), 1.6×10 -3 (range 8×10 -4 to 3× 10 -3 range), 3.5
×10 -2 (range 1.7 × 10 -2 to 7 × 10 -2 ) and 2.5
(range of 1.1 to 6), and the average of each Sn/In ratio above
Expressed as a magnification relative to the Sn/In ratio (5/95),
1/66x (range of 1/132 to 1/27x), 1/33x (range of 1/66 to 1/17x), 2/3x (range of 1/3 to 1.3x) and 47 times (range 21 to 113 times). Reference Example 3 A transparent conductive film was obtained in exactly the same manner as in Example 2, except that the metallic tin content of the evaporation source consisting of metallic indium and metallic tin was approximately 3% by weight. The surface resistance of this film is 5.5KΩ/cm 2 and the visible light transmittance is 98
It was %. Also, put this film in the air (dark room) for 10 minutes.
After being left for one day, the surface resistance increased to 8.6KΩ/cm 2 and Ro/Rt was 0.64. Comparative Example 1 A transparent conductive film was obtained in exactly the same manner as in Example 2, except that metallic indium was used alone as an evaporation source. The surface resistance of this film was 6KΩ/cm 2 and the visible light transmittance was 98%.When this conductive film was left in the air (dark room) and the change in surface resistance over time was investigated, Ro/Rt was as shown in curve-b in FIG. The surface resistance after standing for 10 days was 9.8KΩ/cm 2 , and Ro/Rt was 0.61. Example 5 In Example 2, the gas composition of the mixed gas was changed, and the relationship between the volume ratio of argon gas in the mixed gas and the surface resistance and visible light transmittance of the resulting transparent conductive film was investigated. The results were as shown in Table 2 below. As is clear from the table below,
Particularly good results have been obtained in terms of film transparency in a gas composition range in which the volume proportion of argon gas is approximately the same as the volume proportion of inert gas contained in air (approximately 78 to 80 volume %). In addition, if the volume ratio is higher than the above, it is about 86 volume% or less, and when it is lower than the volume ratio above, it is about 5 volume% or more. It can be seen that a film has been obtained.

【表】 合に相当する。
実施例 6 相対湿度95%の酸素ガスとアルゴンガスとから
なる混合ガスの代りに、同湿度で酸素ガス21体積
%と窒素ガス79体積%とからなる混合ガスを使用
した以外は、実施例2と全く同様にして透明導電
性膜を得た。 この膜の表面抵抗は1.6KΩ/cm2、可視光線透
過率は98%であつた。またこの膜を空気中(暗
室)に10日間放置した後の表面抵抗は1.9KΩ/
cm2で、このときのRo/Rtは0.83であつた。さら
にESCAによるSn/In比の厚み方向の変化を調べ
たところ、実施例2とほとんど同じであつた。 実施例 7 酸化処理の条件を130℃で60分にした以外は、
実施例6と全く同様にして透明導電性膜を得た。
この膜の表面抵抗は1.2KΩ/cm2、可視光線透過
率は88%であつた。また表面抵抗の経時変化は実
施例6の場合とほとんど同じであつた。 実施例 8 実施例6において混合ガスのガス組成を変え
て、窒素ガスの混合ガス中の体積割合と得られる
透明導電性膜の表面抵抗および可視光線透過率と
の関係を調べた。結果は下記の第3表に示される
とおりであつた。
[Table] Corresponds to
Example 6 Example 2 except that instead of a mixed gas of oxygen gas and argon gas with a relative humidity of 95%, a mixed gas of 21% by volume of oxygen gas and 79% by volume of nitrogen gas with the same humidity was used. A transparent conductive film was obtained in exactly the same manner. This film had a surface resistance of 1.6 KΩ/cm 2 and a visible light transmittance of 98%. The surface resistance of this film after being left in the air (dark room) for 10 days was 1.9KΩ/
cm 2 and Ro/Rt at this time was 0.83. Furthermore, when the change in the Sn/In ratio in the thickness direction due to ESCA was examined, it was found to be almost the same as in Example 2. Example 7 Except that the oxidation treatment conditions were 130°C and 60 minutes,
A transparent conductive film was obtained in exactly the same manner as in Example 6.
The surface resistance of this film was 1.2KΩ/cm 2 and the visible light transmittance was 88%. Further, the change in surface resistance over time was almost the same as in Example 6. Example 8 In Example 6, the gas composition of the mixed gas was changed and the relationship between the volume ratio of nitrogen gas in the mixed gas and the surface resistance and visible light transmittance of the resulting transparent conductive film was investigated. The results were as shown in Table 3 below.

【表】 上表から明らかなように、窒素ガスの体積割合
が空気中に含まれる不活性ガスの体積割合とほぼ
同じにされたガス組成附近で、膜の透明性にとく
に好結果が得られている。また上記の体積割合よ
り多くするときは86体積%以下に、さらに上記の
体積割合より少なくするときは約5体積%以上に
すればいずれも透明性に優れかつ表面抵抗の低い
導電性膜が得られていることが判る。 実施例 9 実施例2において蒸着雰囲気の真空度を変え
て、真空度と得られる透明導電性膜の表面抵抗お
よび可視光線透過率との関係を調べた。 結果は下記の第4表に示されるとおりであつ
た。 この表からも明らかなようにこの発明において
真空系内に水蒸気を含ませるときは雰囲気圧が9
×10-2〜5×10-3mmHgとなるようにするのがと
くに望ましいことが判る。
[Table] As is clear from the table above, especially good results were obtained in terms of film transparency when the gas composition was made so that the volume ratio of nitrogen gas was approximately the same as the volume ratio of inert gas contained in air. ing. In addition, if the volume ratio is higher than the above, it can be set to 86 volume% or less, and if the volume ratio is lower than the volume ratio above, it can be set to about 5 volume% or more, and a conductive film with excellent transparency and low surface resistance can be obtained. It can be seen that Example 9 In Example 2, the degree of vacuum of the vapor deposition atmosphere was changed and the relationship between the degree of vacuum and the surface resistance and visible light transmittance of the resulting transparent conductive film was investigated. The results were as shown in Table 4 below. As is clear from this table, when water vapor is included in the vacuum system in this invention, the atmospheric pressure is 9.
It can be seen that it is particularly desirable to set the value between ×10 −2 and 5×10 −3 mmHg.

【表】【table】

【表】 実施例 10 実施例2において蒸着雰囲気の相対湿度を変え
て、相対湿度と得られる透明導電性膜の表面抵抗
および可視光線透過率との関係を調べた。結果は
下記の第5表に示されるとおりであつた。この表
からも明らかなように、この発明において真空系
内に水蒸気を導入するときは相対湿度が約30%以
上、とくに好適には約70%以上となるようにする
のがよいことが判る。
[Table] Example 10 In Example 2, the relative humidity of the vapor deposition atmosphere was changed and the relationship between the relative humidity and the surface resistance and visible light transmittance of the resulting transparent conductive film was investigated. The results were as shown in Table 5 below. As is clear from this table, when water vapor is introduced into the vacuum system in the present invention, it is preferable to keep the relative humidity at about 30% or more, preferably about 70% or more.

【表】 実施例 11 実施例2において金属インジウムと金属スズと
からなる蒸発源の蒸着時にプラスチツク基材であ
るポリエステルフイルムを加熱して、基材の加熱
温度と得られる透明導電性膜の表面抵抗および可
視光線透過率との関係を調べた。結果は下記の第
6表に示されるとおりであつた。なお基材の加熱
手段はセラミツクヒーターにより、また加熱温度
の測定はサーモラベルとサーモカツプルとにより
行なつた。表中非加熱(実施例2に相当する)の
場合の基材温度は約35℃であつた。
[Table] Example 11 In Example 2, the polyester film that is the plastic base material was heated during the evaporation of the evaporation source consisting of metallic indium and metallic tin, and the heating temperature of the base material and the surface resistance of the transparent conductive film obtained were determined. The relationship between this and visible light transmittance was investigated. The results were as shown in Table 6 below. The heating means for the substrate was a ceramic heater, and the heating temperature was measured using a thermolabel and a thermocouple. In the table, the substrate temperature in the case of non-heating (corresponding to Example 2) was about 35°C.

【表】【table】

【表】 上表から明らかなように、この発明においては
プラスチツク基材は加熱しない方が望ましく、加
熱する場合は125℃以下、とくに好適には100℃以
下となるようにするのがよいことが判る。 実施例 12 実施例2において蒸着膜厚を一定(300Å)に
して蒸着速度とこれに伴なつて蒸着膜の初期の加
熱温度並び蒸着終了時の加熱温度を変更し、蒸着
速度と得られる透明導電性膜の表面抵抗および可
視光線透過率との関係を調べた。結果は、下記の
第7表に示されるとおりであつた。またこれらの
方法で得られた透明導電性膜のESCAによるSn/
Inの厚み方向の変化はいずれも実施例2に近いも
のであつた。
[Table] As is clear from the above table, in the present invention, it is preferable not to heat the plastic base material, and if it is heated, it is preferably at 125°C or lower, particularly preferably at 100°C or lower. I understand. Example 12 In Example 2, the thickness of the deposited film was kept constant (300 Å), and the deposition rate, the initial heating temperature of the deposited film, and the heating temperature at the end of the deposition were changed, and the deposition rate and the resulting transparent conductor were changed. The relationship between the surface resistance of the transparent film and the visible light transmittance was investigated. The results were as shown in Table 7 below. In addition, Sn/
All changes in the thickness direction of In were similar to those in Example 2.

【表】 実施例 13 実施例2において蒸着速度を一定(6Å/秒)
にして蒸発源の仕込み量をかえて蒸着膜厚を種々
変更し、蒸着膜厚と得られる透明導電性膜の表面
抵抗および可視光線透過率との関係を調べた結果
は下記の第8表に示されるとおりであつた。また
これらの方法で得られた透明導電性膜のESCAに
よるSn/In比の厚み方向の変化はいずれも実施
例2に類似するものであつた。たとえば蒸着膜厚
を1500Åとしたものについての厚み方向のSn/
In比は、基材表面からの厚みが50Å以下、500Å、
1000Åおよび1500Åの位置で、それぞれ1.8×
10-3(1×10-3〜3×10-3の範囲)、2.0×10-3(1.4
×10-3〜5.5×10-3の範囲)、9×10-3(4×10-3
2×10-2の範囲)および6(2.5〜11の範囲)であ
り、上記各Sn/In比の平均Sn/In比(10/90)
に対する倍率で表わすと、それぞれ1/61倍(1/11
0〜1/37倍の範囲)、1/55倍(1/79〜1/20倍の範
囲)、1/12倍(1/28〜1/5倍の範囲)および55倍
(23〜100倍の範囲)であつた。
[Table] Example 13 In Example 2, the deposition rate was kept constant (6 Å/sec)
The relationship between the deposited film thickness and the surface resistance and visible light transmittance of the resulting transparent conductive film was investigated by varying the amount of evaporation source charged and the thickness of the deposited film. The results are shown in Table 8 below. It was exactly as shown. Further, the changes in the Sn/In ratio in the thickness direction of the transparent conductive films obtained by these methods by ESCA were similar to those in Example 2. For example, for a film deposited with a thickness of 1500 Å, Sn/
In ratio, the thickness from the base material surface is 50 Å or less, 500 Å,
1.8× at 1000 Å and 1500 Å positions, respectively
10 -3 (range of 1 x 10 -3 to 3 x 10 -3 ), 2.0 x 10 -3 (1.4
×10 -3 ~5.5×10 -3 range), 9×10 -3 (4×10 -3 ~
2 × 10 -2 range) and 6 (range of 2.5 to 11), and the average Sn/In ratio (10/90) for each of the above Sn/In ratios
Expressed as a magnification of 1/61 (1/11)
0~1/37x range), 1/55x (1/79~1/20x range), 1/12x (1/28~1/5x range) and 55x (23~100x range) (range).

【表】 実施例 14 蒸着速度を3Å/秒に設定して蒸発源の初期の
加熱温度を約700℃にするとともに最終加熱温度
を約1000℃とし、かつ蒸発源の仕込量を0.066g
として蒸着膜厚を1000Åとした以外は、実施例2
と全く同様にして真空蒸着膜を得た。この膜の表
面抵抗は2KΩ/cm2、可視光線透過率は6%であ
つた。次にこの蒸着膜を実施例2と同様の条件で
酸化処理してこの発明の透明導電性膜を得た。こ
の膜の表面抵抗は1KΩ/cm2、可視光線透過率は
92%であつた。また空気中(暗室)に10日間放置
したときの表面抵抗の変化を調べたところ、表面
抵抗は1.2KΩ/cm2となり、このときのRo/Rtは
0.82であつた。さらにESCAによるSn/In比の厚
み方向の変化はほぼ実施例2と同じであつた。す
なわち、厚み方向のSn/In比は、基材表面から
の厚みが50Å以下、500Åおよび1000Åの位置で、
それぞれ1.8×10-3(1×10-3〜3×10-3の範囲)、
3×10-3(1.6×10-3〜6×10-3の範囲)および6
(2.5〜11の範囲)であり、上記各Sn/In比の平均
Sn/In比(10/90)に対する倍率で表わすと、
それぞれ1/61倍(1/110〜1/37倍の範囲)、1/37倍
(1/69〜1/18倍の範囲)および55倍(23〜100倍の
範囲)であつた。 実施例 15 酸化処理の条件を130℃で60分間、200℃で60分
間にした以外は、実施例14と全く同様にしてこの
発明の二種の透明導電性膜を得た。これらの膜の
表面抵抗はそれぞれ1.3KΩ/cm2、1KΩ/cm2であ
り、また可視光線透過率はそれぞれ80%、97%で
あつた。さらに10日間空気中(暗室)に放置した
ときのRo/Rtはそれぞれ0.83〜0.84であつた。 比較例 2 蒸発源として金属インジウムを単独で使用した
以外は、実施例14と全く同様にして透明導電性膜
を得た。この膜の表面抵抗は5KΩ/cm2、可視光
線透過率は96%であつた。またこの導電性膜を空
気(暗室)中に10日間放置して表面抵抗の経時変
化を調べたところ、表面抵抗は8.3KΩ/cm2、こ
のときのRo/Rtは0.6であつた。
[Table] Example 14 The evaporation rate was set to 3 Å/sec, the initial heating temperature of the evaporation source was approximately 700°C, the final heating temperature was approximately 1000°C, and the amount of evaporation source charged was 0.066 g.
Example 2 except that the deposited film thickness was 1000 Å.
A vacuum-deposited film was obtained in exactly the same manner. This film had a surface resistance of 2KΩ/cm 2 and a visible light transmittance of 6%. Next, this vapor deposited film was oxidized under the same conditions as in Example 2 to obtain a transparent conductive film of the present invention. The surface resistance of this film is 1KΩ/cm 2 and the visible light transmittance is
It was 92%. Also, when we investigated the change in surface resistance when left in the air (dark room) for 10 days, the surface resistance was 1.2KΩ/ cm2 , and Ro/Rt at this time was
It was 0.82. Furthermore, the change in the Sn/In ratio in the thickness direction due to ESCA was almost the same as in Example 2. In other words, the Sn/In ratio in the thickness direction is 50 Å or less, 500 Å, and 1000 Å from the base material surface.
1.8×10 -3 (range of 1×10 -3 to 3×10 -3 ), respectively.
3×10 -3 (range of 1.6×10 -3 to 6×10 -3 ) and 6
(range 2.5 to 11), and the average of each Sn/In ratio above
Expressed as a magnification relative to the Sn/In ratio (10/90),
They were 1/61 times (range 1/110 to 1/37 times), 1/37 times (range 1/69 to 1/18 times) and 55 times (range 23 to 100 times), respectively. Example 15 Two types of transparent conductive films of the present invention were obtained in exactly the same manner as in Example 14, except that the oxidation treatment conditions were 130° C. for 60 minutes and 200° C. for 60 minutes. The surface resistance of these films was 1.3KΩ/cm 2 and 1KΩ/cm 2 , respectively, and the visible light transmittance was 80% and 97%, respectively. When the sample was left in the air (dark room) for 10 days, Ro/Rt was 0.83 to 0.84, respectively. Comparative Example 2 A transparent conductive film was obtained in exactly the same manner as in Example 14, except that metallic indium was used alone as an evaporation source. This film had a surface resistance of 5KΩ/cm 2 and a visible light transmittance of 96%. When this conductive film was left in the air (dark room) for 10 days and the change in surface resistance over time was examined, the surface resistance was 8.3KΩ/cm 2 and Ro/Rt was 0.6.

【図面の簡単な説明】[Brief explanation of the drawing]

第1図および第2図はこの発明の透明導電性膜
におけるSn/In比の厚み方向の変化の異なる例
を示す特性図、第3図は透明導電性膜の表面抵抗
の経時変化を示す特性図である。 曲線−a……この発明の透明導電性膜。曲線−
b……この発明とは異なる透明導電性膜。
Figures 1 and 2 are characteristic diagrams showing different examples of changes in the Sn/In ratio in the thickness direction in the transparent conductive film of the present invention, and Figure 3 is a characteristic diagram showing changes over time in the surface resistance of the transparent conductive film. It is a diagram. Curve-a...Transparent conductive film of this invention. curve-
b...Transparent conductive film different from this invention.

Claims (1)

【特許請求の範囲】 1 プラスチツク基材表面に形成された金属イン
ジウム60〜95重量%と金属スズ40〜5重量%との
酸化物からなる透明導電性膜であつて、かつ酸化
物を構成する金属インジウムに対する金属スズの
重量比率を膜厚方向に連続的に変化させて、膜内
面側の同比率を膜全体の平均比率の1/11倍以下と
なるように低くするとともに膜外面側の同比率を
膜全体の平均比率の1.5倍以上となるように高く
したことを特徴とする透明導電性膜。 2 膜厚が60〜2000Åで、可視光線(600nm)
透過率が80%以上、表面抵抗が0.1〜100kΩ/cm2
である特許請求の範囲第1項記載の透明導電性
膜。
[Scope of Claims] 1. A transparent conductive film formed on the surface of a plastic substrate, comprising an oxide of 60 to 95% by weight of metallic indium and 40 to 5% by weight of metallic tin, and comprising the oxide. By continuously changing the weight ratio of metallic tin to metallic indium in the film thickness direction, the same ratio on the inner surface of the film is lowered to 1/11 times or less of the average ratio of the entire film, and the same ratio on the outer surface of the film is lowered. A transparent conductive film characterized by having a high ratio of 1.5 times or more of the average ratio of the entire film. 2 Film thickness is 60-2000Å, visible light (600nm)
Transmittance is 80% or more, surface resistance is 0.1 to 100kΩ/cm 2
The transparent conductive film according to claim 1.
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