JPS6347690Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、表面燃焼バーナに関し、特に、環状
のケーシングの一面側に耐熱性と通気性とを有す
る燃焼プレートを配し、混合ガスを燃焼プレート
の表面に導いて燃焼させるようにした表面燃焼バ
ーナに関する。

〔従来技術およびその問題点〕

前記の表面燃焼バーナとしては、たとえば、第
３図に示すように、環状に伸びる扁平な空気ヘツ
ダ４と、その一面側に取付けたカバー５とからな
るケーシング８を有し、前記空気ヘツダ４の他面
側には、例えば、セラミツクフアイバーを積層し
てなる燃焼プレート２を配し、前記各部材４，
５，２により画される混合ガス室１５を経由して
供給された混合ガスが燃焼プレート２の表面で燃
焼するものが公知である。

混合ガスはその供給源よりパイプ２８を通つ
て、混合ガス室に供給されるが、この混合ガス中
には、ごみ、ほこり、タール等が含まれており、
これらを取除くためにパイプ２８にエアフイルタ
２６が設けられている。しかしながら、混合ガス
の流量に比してエアフイルタ２６の面積が非常に
小さく、エアフイルタ２６が目詰りしやすく、頻
繁に掃除したり交換する必要がある。また、エア
フイルタ２６によつても微小なごみの通過を阻止
することはできず、このような微小のごみが燃焼
プレート２の内面７に付着して燃焼状態を悪くす
るが、燃焼プレート２は前記空気ヘツダ４に接着
されているので、容易に取外すことができず、バ
ーナ全体を新しいものと交換するか、または、バ
ーナ全体を製造業者に返送して燃焼プレート２の
取替を依頼する必要がある。

本考案は課題は、エアフイルタを頻繁に掃除し
たり交換する必要がなく、燃焼プレートの内面を
容易に掃除できる表面燃焼バーナを提供する処に
ある。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案の表面燃焼バーナは、前記の種類の表面
燃焼バーナにおいて、混合ガス室の内部に、その
横断面と同一またはこれより若干小さい面積を有
するエアフイルタが燃焼プレートとほぼ平行にな
るようにカバーに着脱自在に取付けられており、
さらに、前記カバーは空気ヘツダに着脱自在に取
付けられていることを特徴とするものである。

〔作用〕

燃焼プレートに供給される混合ガスは面積が非
常に広いエアフイルタにより分散されて、これを
通過する。カバーをエアフイルタと共に取外し
て、燃焼プレートの内面を掃除する。また、この
ようにして取外したカバーからエアフイルタをさ
らに取外して、これを掃除したり他のものと取替
える。

〔実施例〕

次に、図によつて本考案の実施例を説明する。

１は本考案の表面燃焼バーナの全体を示す。こ
の表面燃焼バーナ１は、燃焼プレート２をケーシ
ング８の上に載置してなる。ケーシング８は、空
気ヘツダ４にカバー５を取付けたものである。

空気ヘツダ４と、該燃焼プレート２と、カバー
５とが形成する空間を、混合ガス室１５とする。

燃焼プレート２は、セラミツクフアイバを積層
した矩形板状であつて、その周縁部６の全長にわ
たつて水ガラスを浸透させて固形化し、混合ガス
がこの部分を通過するのを防止している。

空気ヘツダ４は、中空断面を有し環状に伸びて
いる。冷却空気が、図示しない供給源から、空気
ヘツダ４に供給される。空気ヘツダ４の内周の上
端には段部９が設けられており、これにより燃焼
プレート２の周縁部６が支持されている。燃焼プ
レート２の周縁部６と前記段部９との間には、シ
リコン樹脂１０が介在して、燃焼プレート２が空
気ヘツダ４に接着されている。また、空気ヘツダ
４の下部内周面には、その全周にわたつて、断面
Ｌ字形の支持板１１が突設され、これに、次に述
べるカバー５の延長部２０がボルト等を介して取
付けられる。

カバー５は、底板１９と、その周縁に立設した
延長部２０とからなる。延長部２０は、内方への
段部２１を介して、さらに上方に伸び、その上端
から内方へ伸びるフランジ２２を有している。

カバー５の段部２１と支持板１１とがボルト１
４により締付けられ、カバー５は空気ヘツダ４に
対して固定される。段部２１と支持板１１との間
には、全周にわたつて、パツキン２９が介在し、
混合ガスがボルト孔から漏出するのを防止してい
る。

２６は混合ガス室１５の内部に配したエアフイ
ルタであつて、ステンレスもしくは合成樹脂製の
網、または、金属板に多数の孔を設けたものであ
る。このエアフイルタ２６はフランジ２２にボル
ト２３により着脱自在に取付けられている。エア
フイルタ２６は、混合ガス室の内部に配したため
に、パイプ２８内に設けられた従来のフイルタに
比べて、縦、横ともにかなりの広がりを有する広
い面積に形成することが可能となつたものであ
る。このエアフイルタ２６の面積は、図示の場合
は、混合ガス室１５の横断面の面積より若干小さ
いが、これとほぼ同じ大きさに形成することも可
能である。また、エアフイルタ２６は、燃焼プレ
ートの近傍において、これと平行に伸びている。
このようにして、燃焼プレートのほぼ全面がエア
フイルタ２６と対峙する結果となつている。

底板１９の中央には、孔２７があり、これにパ
イプ２８が連接されている。混合ガスは、パイプ
２８と孔２７とを通つて混合ガス室１５内に供給
されて、エアフイルタ２６を通過して燃焼プレー
ト２に供給される。この場合、混合ガスが、面積
の非常に広いエアフイルタ２６を通過する際に、
このフイルタがじやま板の役割をして、混合ガス
は燃焼プレート２の全面に分散し、燃焼表面３に
おける燃焼は均一なものとなる。

１２は押え板であり、これにより、燃焼プレー
ト２の表面を押さえて、これをケーシング８と一
体に保持する。押え板１２と空気ヘツダ４との間
には、冷却空気のための流通路１３が形成され
る。空気ヘツダ４の頂面１６には、孔１７が穿設
され、この孔１７によつて流通路１３と空気ヘツ
ダ４の内部とが連通されている。空気ヘツダ４の
内部の冷却空気は、この孔１７を通つて流通路１
３に至り、空気ヘツダ４の外周面１８と押え板１
２との間に設けた間隙を通過して外部に排出され
る。

前記の表面燃焼バーナ１を掃除するには、第２
図に示すように、まず、ボルト１４を緩めてカバ
ー５を支持板１１から取外し、燃焼プレートの内
面７に付着した小さなごみを取除く。さらに、エ
アフイルタ２６を掃除したり取替える場合には、
ボルト２３を緩めてフランジ２２からエアフイル
タ２６を取外す。このように、カバー５を容易に
着脱できるので、バーナ内部の掃除を簡単に行な
えて、経済的であり、また、このバーナを布帛の
後処理工程等の一部に用いる場合は、工程全体の
作業効率を向上させることもできる。

前記の実施例においては、ボルト１４によりカ
バー５を支持板１１に取付けているが、クランプ
ハンドルを用いてもよい。

〔考案の効果〕

(1) エアフイルタを混合ガス室内に配したため、
エアフイルタの面積を大きくすることができ、
混合ガスがエアフイルタの全面に分散して通過
するので、エアフイルタの目詰りが起こりにく
く、エアフイルタの掃除や交換の頻度を少なく
することができる。また、このように、エアフ
イルタを通る混合ガスが分散するので、その流
速が小さくなつてごみが通過しにくく、フイル
タ効果が大きくなる。

(2) カバーを空気ヘツダから取外すことができる
ため、燃焼プレートの内面の点検や掃除が容易
にできる。

(3) 混合ガスは、エアフイルタを通過することに
より燃焼プレートの全面に分散するので、燃焼
表面における燃焼は均一となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の１実施例を示す縦断面図、
第２図は、カバーを取外した状態を示す要部断面
図、第３図は、従来例を示す縦断面図である。 符号の説明、１……表面燃焼バーナ、２……燃
焼プレート、３……燃焼表面、４……空気ヘツ
ダ、５……カバー、８……ケーシング、１５……
混合ガス室、２６……エアフイルタ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 環状に伸びる扁平な空気ヘツダと、その一面側
   に取付けたカバーとからなるケーシングを有し、
   前記空気ヘツダの他面側には燃焼プレートを配
   し、前記各部材により画される混合ガス室を経由
   して供給された混合ガスが燃焼プレートの表面で
   燃焼する表面燃焼バーナにおいて、 前記混合ガス室の内部に、その横断面と同一ま
   たはこれより若干小さい面積を有するエアフイル
   タが燃焼プレートとほぼ平行に位置するように前
   記カバーに着脱自在に取付けられており、前記カ
   バーはさらに空気ヘツダに着脱自在に取付けられ
   ていることを特徴とする表面燃焼バーナ。