JPS6344421B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は静電集じん装置に関し、殊に、設計に
より、持ちまえの構造的にはもとのままで新しい
静電界のプロフイルを開発した静電集じん装置用
の管状放電電極および放電電極集合体に関する。

従来の技術 静電集じん装置の動作において、微粒子物質を
多く含むガスは２つの接地された集じん電極間に
配置の放電電極のまわりに確立された静電界を介
して通過される。分散された微粒子は静電界を通
るうちに電気的に荷電されるようになり、静電界
のもとで、放電電極の側面にある接地された集じ
ん電極の方へ移動してそこに付着される。各集じ
ん電極は代表的には、集じん装置のハウジングの
頂部から垂直平面内に配置され懸架された１以上
の細長い板で形成されている。複数のこのような
集じん電極は集じん装置を通るガス流の方向に平
行にして間隔を置いた垂直平面内に集じん装置の
ケーシングを横切つて配置されている。

固定枠式静電集じん装置と呼ばれる最も普通の
静電集じん装置において、箱状骨組は集じん装置
のハウジングの頂部にある絶縁体から懸架された
骨組に装着の複数の放電電極用枠から成り、集じ
ん装置の幅を横切る隣接集じん電極の間に一列の
垂直配置の放電電極を与えるようにしている。そ
の放電電極には電圧を与えて静電界を発生させ
る。各放電電極用枠は支持枠の間を緊張して張ら
れた複数の独立した可撓性放電電極線から成つて
いる。

電極線は室温で装着されるが動作時は150℃な
いし250℃になるので、放電電極線は熱膨張によ
り伸びてしまい、ゆるくなつてしまう。放電電極
線はまた放電電極枠の組立て出荷時の取扱いによ
つてゆるくなることがある。ゆるくなつた線は集
じん作用自体を妨げるものではないが、ゆるい放
電電極線は高速処理ではきれいにできない。

さらに、可撓性放電電極線は構造的に弱いもの
であり、それらを緊張したままにするに必要な張
力およびたたいたり熱的循環過程による反復疲労
で切れることがある。放電電極線が切れれば、ガ
ス流で動かされて集じん電極と接触し、集じん装
置が短絡したり使用不能をよぎなくされたりする
ことがある。

発明が解決しようとする問題点 したがつて、本発明の目的は固有の構造上はそ
のままとし、同時に集じん電極板に対して十分な
静電界およびコロナ電流を作る放電電極を提供す
るにある。

問題点を解決するための手段 本発明によれば、中に集じん室を規定するもの
であつてその集じん室を介して清浄すべきガスを
水平方向の流れで通すハウジングと、集じん室内
においてここを流れるガス流の方向に平向に間隔
を置いた垂直平面内に配置された複数の集じん電
極板から成る集じん電極集合体と、静電界を発生
するよう電圧が印加され集じん電極板に平行にか
つこれら集じん電極板の間の中間にひとつおきに
配置された複数の放電電極副集合体から成る放電
電極集合体とを備え、放電電極副集合体の夫々は
横断面でみて隋円構成を有する複数の間隔を置い
て垂直に延びるかたくて曲がらない管状放電電極
を支持している静電集じん装置が提供される。

本発明の管状放電電極は垂直配置の長手方向軸
に沿つて延びていて隋円構成の横断面を有する細
長い中空管を備えている。管状放電電極の中空管
の長さに沿つて間隔を置いて複数のコロナ放電ピ
ンが配置され、これはその管状放電電極から集じ
ん電極板に平行な平面に外側に延びている。管状
放電電極の夫々はその隋円断面の長軸を集じん電
極板に直角にし、隋円断面の短軸を集じん電極板
に平行になるよう配置している。

好適には、コロナ放電ピンは管状放電電極から
この管状放電電極の長手方向軸と少なくとも45度
の角度の鋭角をもつて、最も好ましくは少なくと
も45度から60度を越えない範囲の角度をもつて、
外側方向に延びている。さらに、コロナ放電ピン
は管状放電電極からこれの長手方向軸と少なくと
も45度で60度を越えない鋭角をもつて外側でしか
も下方向に延びているのが好ましい。

実施例 図面のうち、特に第１図および第２図を参照す
れば、そこには静電集じん装置１０が示されてい
る。この静電集じん装置１０は、入口２と出口４
とこれらの間に位置される集じん室６とを備えた
ケーシング１２を有している。きれいにしようと
する微粒子の多い煙道ガスは、ガス入口２から集
じん室６を通り相対的に微粒子のないきれいなガ
スとしてガス出口４を出るよう集じん装置１０の
ハウジング１２を介して通る。

集じん装置１０の基本構成はこの分野にて周知
であり、代表的にはかたくて曲がらない放電電極
型静電集じん装置を指す。集合的に集じん電極板
集合体２０を成す実質的に方形の複数の集じん電
極板２２が集じん室６の中に垂直面内に間隔を置
いた関係でほぼ平行に配置されている。集じん電
極板２２の間の空間には集合的に放電電極集合体
３０を成す複数の放電電極副集合体３２が介在さ
れている。集じん電極板２２および放電電極副集
合体３２の両方は入口２から集じん室６を通つて
その出口４へ向うガス流の方向に平行に並べられ
かつその方向に広げられている。

各集じん電極板２２は、集じん室６を横切つて
配置された上部支持梁１４から懸垂支持されてい
る。この懸垂された集じん電極板２２のそれぞれ
の下端はそれを集じん室６の底部に配置の下部支
持梁１８に装着された案内部材１６に差し込むこ
とによつて横方向に動かないようにされている。
このようにして懸架された集じん電極板２２は、
どこも高さが3.7〜15.2ｍ（12〜50フイート）に
及ぶことがあつて、温度効果による案内部材１６
の中での垂直下方への動きを自由にするようにす
るが案内部材１６によつてあらゆる横方向の動き
は拘束されるようにしている。

集じん電極板２２は、特定の断面であるように
図示したが、これは単に図示のためだけであつて
何ら限定するものではない。本発明は、集じん電
極板２２の表面にて最適な集じん効率および静止
領域を与えるよう個々の基準で選択されたあらゆ
る特定の情況にて利用される特別の設計とともに
多くの断面設計の任意の集じん電極板を利用しよ
うと考えていることに理解されたい。

個々の放電電極副集合体３２は、これを支持し
ている支持棒３４と集合的に関連して、集じん室
６の頂部から懸架され絶縁体４０を介してケーシ
ング１２に装着される、放電電極集合体３０を形
成している。放電電極副集合体３２の夫々は、第
３図および第４図に最もよく見られるように、間
のあけられた間隔に配置されて上部枠部材３３と
下部枠部材３５との間で横方向に連続してそれら
に装着された複数の独立した管状放電電極５０で
形成されている。個々の放電電極副集合体３２を
支持している支持棒３４はケーシング１２の上部
領域にて集じん室６の出入口の間を横方向に張り
渡して、支持棒３８によりケーシング１２に装着
された絶縁体４０から吊り下げられている。放電
電極副集合体３２の夫々の上部枠部材３３は、複
数の放電電極が互いに等距離の垂直平面内にある
各対の集じん電極板集合体２０の間に懸架される
よう支持棒３４に対しこれらの間を横方向に張り
渡すようにして装着される。加えて、各放電電極
副集合体３２の下部枠部材３５は集じん室６を横
切つて横方向に張り渡された１対の下部支持梁３
７へ支持されて放電電極集合体３０へ追加構造体
を厳重に付加している。

作用において、微粒子の多いガスは集じん装置
のケーシング１２へその入口２を介して入り、集
じん室６を介してその出口４まで流れる。集じん
室６を横断中、微粒子の多いガスは間隔を置かれ
た集じん電極板集合体２０の間を流れ、それらの
間に懸架された放電電極副集合体３２を越えて流
れる。各放電電極副集合体３２には電荷が与えら
れて放電電極副集合体３２と接地された集じん電
極板２２との間に静電界を形成させる。ガス中の
微粒子は集じん室６を通るので、その微粒子はイ
オン化され、集じん電極板２２の方へ移動してそ
こに付着する。

本発明によれば、各放電電極副集合体３２の間
隔を置いて垂直に延びている放電部材５０は第５
図および第６図に最もよく見られるように、垂直
に位置された長手方向の軸に沿つて延びて隋円構
成の横断面５６を有する細長い中空管状部材５４
と、この中空管状部材５４の長さに沿つて間隔を
置いて配置されてそれより外方向に延びている複
数のコロナ放電ピン５２とから成る。管状放電部
材５０は中空管状部材５４の隋円横断面５６の長
軸５５を放電電極副集合体３２の平面に直角とし
中空管状部材５４の隋円横断面５６の短軸５７を
集じん電極板２２の平面に平行として放電電極副
集合体３２に配置される。コロナ放電ピン５２は
中空管状部材５４にその長さに沿つて間隔を置い
て装着され、それより集じん電極板２２の平面に
おいて外方向に延びている。

このようにして、放電電極副集合体３２が集じ
ん電極板２２に平行な垂直平面上でそれらの間の
中間に配置される時、各別の管状放電部材５０の
隋円横断面５６の長軸５５は集じん電極板２２に
直角に位置され、各管状放電部材５０の隋円横断
面５６の短軸５７は集じん電極板２２に平行に位
置される。隋円中空管状部材５４のこの配置によ
り、放電部材の集じん電極板２２の方へ曲がろう
とする抵抗を増やしている。

集じん電極板２２と放電電極副集合体３２との
間の異なつた電荷による吸引力のため、特に放電
部材が隣接する集じん電極板の間の中心位置から
わずかにずれた場合、その放電部材が隣接する集
じん電極板の一方の方へ曲がろうとする性質があ
る。出願人は、隋円横断面を有する細長い中空管
状部材５４の放電部材５０を形成し、かつ集じん
電極板集合体２０の間に、隋円中空管状部材５４
の長軸５５を集じん電極板に直角とし、その短軸
５７を集じん電極板に平行として隋円放電部材を
配置することによつて、この管状放電部材５０が
小断面積の円形または方形横断面を有する管状放
電部材、または短軸を集じん電極板に直角に、長
軸をそれに平行に配置した隋円管状放電部材より
も集じん電極板の方へ曲がろうとする傾向に対し
大きな抵坑を有していることを見出した。さら
に、隋円の管状放電部材は円形または方形横断面
を有する同様の管状放電部材よりもいくらか有利
な静電界発生特性を示すこともわかつた。

本発明によれば、コロナ放電ピン５２は、隋円
中空管状部材５４の短軸５７を通る平面に沿つて
この隋円管状部材５４から外方に向けてこの長手
方向の軸に対して少なくとも45度、好適には60度
を越えない鋭角をもつて延びている。さらに、コ
ロナ放電ピン５２は、管状部材５４の長手方向軸
に関しその一方の側に沿つて鋭角で外側下方に、
および管状部材５４の長手方向軸から他方の側に
沿つて鋭角で外側上方に向つて延ばしてもよい
が、コロナ放電ピン５２は管状部材５４の両側か
ら同じ垂直方向の外側へ、好適には管状部材５４
の両側から鋭角をもつて外側下方へ延ばすように
するとよい。下向きの角度は集められたほこりの
除去の容易さを増し、コロナ放電ピン上へのこの
ような収集を妨げる。

コロナ放電ピン５２が細長い隋円管状部材５４
の長手方向の軸に関して外側へ延びている鋭角は
性能上非常に重要である。この角度は、コロナ放
電ピン５２の周囲に確立された静電界を集じん室
６を介して流れるガス中の微粒子が最適にさらさ
れるよう選択しなければならない。各コロナ放電
ピン５２の周囲に発生された静電界はコロナ放電
ピンの長手方向軸から外側へ広がつて静電界の強
さが半径外側方向に減少する膨張円筒の形をして
いる。コロナ放電ピンが管状部材５４の垂直に設
配された長手方向軸に関して直角に外側へ延びる
としたとすれば、コロナ放電ピンは集じん室６を
通るガス流に平行となる。この場合、間隔を置い
たコロナ放電ピン５２の間を通る放電部材５０を
越えて通過するガス流中の微粒子は静電界の弱い
部分にさらされる一方、コロナ放電ピンのすぐ近
くの放電部材５０を越えて通過した微粒子は強い
静電界にさらされることになる。コロナ放電ピン
５２が管状部材５４の長手方向軸に関して外方向
に延びている鋭角が小さすぎれば、コロナ放電ピ
ンは集じん室６を通るガス流にほぼ直角に延びる
ことになり、そのため微粒子は短時間しか静電界
にさらされないことになる。

出願人は、集じん室６を通るガス流中の微粒子
が静電界に最大限さらされるのは、コロナ放電ピ
ンが管状部材５４からその長手方向軸に関して外
側に45ないし60度の範囲の鋭角で延びている時得
られることを見出した。このように、コロナ放電
ピン５２の周囲に発生される静電界は垂直に関し
て少なくとも45度から60度を越えない範囲の角度
で長手方向軸を中心に膨張円筒の如く外側へ広が
ることになる。集じん室６を介して水平に流れる
ガス中の微粒子は非対称のコロナ放電点を中心に
発生された静電界を通ることになる。したがつ
て、各微粒子は長い時間静電界にさらされること
になり、しかもコロナ放電ピン５２を中心に発生
された静電界にさらされている時間の少なくとも
一部は強い静電界にさらされることとなる。

加えて、コロナ放電ピン５２は管状部材５４の
短軸５７の平面にてその管状部材５４から外方向
へ延びている。したがつて、放電電極副集合体３
２が集じん室６中のふたつの隣接する集じん電極
板集合体２０の間の等距離の位置に置かれている
時、コロナ放電ピンは集じん静電板集合体２０に
平行な平面にて管状放電部材５０から外方向に延
びている。そのように位置されたコロナ放電ピン
５２を使うことによつて、集じん電極板を横切る
静電界分布はスムースかつ均一となる。

以上、本発明をその好適な実施例について詳述
したが、本発明はこの特定の実施例に限定される
ものではなく、本発明の精神の範囲内において幾
多の変化変形をなすことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の管状放電電極を組込んでいる
静電集じん装置の部分断面斜視図、第２図は第１
図の線２−２に沿つて見た断面図、第３図は管状
放電電極が放電電極支持体および整列部材に取付
けたところを示している本発明の１個の管状放電
電極の側面図、第４図は管状放電電極が放電電極
支持体および整列部材に取付けたところを示して
いる本発明の１個の管状放電電極の端面図、第５
図は管状放電電極の管状部材に対するコロナ放電
ピンの関係を詳細に示している本発明の管状放電
電極の拡大側面図、第６図は隋円断面を示してい
る第５図の管状放電電極の横断面図である。 ２……入口、４……出口、６……集じん室、１
０……集じん装置、１２……ケーシング、１４…
…上部支持梁、１６……案内部材、１８……下部
支持梁、２０……集じん電極板集合体、２２……
集じん電極板、３０……放電電極集合体、３２…
…放電電極副集合体、３３……上部枠部材、３４
……支持棒、３５……下部枠部材、３７……下部
支持梁、５０…放電部材、５２……コロナ放電ピ
ン、５４……管状部材、５５……長線、５６……
横断面、５７……短軸。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 中に集じん室を規定するものであつてその集
   じん室を介して清浄すべきガスを水平方向の流れ
   で通す汚染ガス入口および清浄ガス出口を有する
   ハウジングと、集じん室内においてここを流れる
   ガス流の方向に平向に間隔を置いた垂直平面内に
   配置された複数の集じん電極板から成る集じん電
   極集合体と、静電界を発生するよう電圧が印加さ
   れ集じん電極板に平行にかつこれら集じん電極板
   の間の中間にひとつおきに配置された複数の放電
   電極副集合体から成る放電電極集合体とを備え、
   前記放電電極副集合体の夫々は間隔を置いて垂直
   に延びる複数の放電電極部材を支持し、この放電
   電極部材の夫々は垂直配置の長手方向軸に沿つて
   延びていて隋円構成の横断面を有する細長い中空
   管と、この中空管の長さに沿つて間隔を置いて設
   置されかつそれから前記集じん電極板に平行な平
   面で外側へ延びている複数のコロナ放電ピンとで
   構成され、しかも前記中空間の放電電極部材はそ
   の隋円断面の長軸を前記集じん電極板に垂直に
   し、かつ隋円断面の短軸を前記集じん電極板に平
   行になるよう配置されている、静電集じん装置。 ２ コロナ放電ピンは中空管の放電電極部材から
   この中空管の長手方向軸と少なくとも45度の鋭角
   をもつて外側に延びている、特許請求の範囲第１
   項記載の静電集じん装置。 ３ コロナ放電ピンは中空管の放電電極部材から
   この中空管の長手方向軸と少なくとも45度で60度
   を越えない鋭角をもつて外側に延びている、特許
   請求の範囲第２項記載の静電集じん装置。 ４ コロナ放電ピンは中空管の放電電極部材から
   この中空管の長手方向軸と少なくとも45度で60度
   を越えない鋭角をもつて外側下方向に延びてい
   る、特許請求の範囲第３項記載の静電集じん装
   置。