JPS6342886Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (a) 産業上の利用分野 本考案は家庭内、あるいはオフイス、あるいは
喫茶店、レストラン等の営業所において使用され
て有用な麦飯石収納湯沸かし保温ポツトに関す
る。

(b) 従来の技術 魔法ビンと称する保温ポツトの他に近年湯沸し
機能を備えてなるポツトは存在するが、単に収納
水を暖め、あるいは保温する形態の、やかん魔法
ビン兼用のものであり、収納温水をミネラル分豊
でいわゆるおいしい温水に変化せしむる機能を備
えたポツトは皆無であつた。また、雑菌塩素臭を
除去する簡易浄水器は存在するが、これ自身に湯
沸かし、保温機能を備えたものも皆無であつた。

(c) 考案が解決しようとする問題点 お茶、コーヒー、紅茶を入れる時ミネラル分に
富み、不純物を含まないおいしい水を使用した場
合には、極めておいしいお茶あるいは料理ができ
ることは当然のことではあるが、これ等喫茶ある
いは料理に於ける水に対しては世人は以外と無感
心であり、やかんで沸かしたお湯、あるいはあら
かじめ収湯してなるポツト等から単に水道水を暖
めた温水を使用していたのである。

また雑菌、塩素臭等を除去する簡易浄水装置も
近年普及しているが、単に飲水として使用するこ
とが多くお茶、コーヒー、等を入れるときには、
浄水化された水をやかん等にて、あたためるか、
あるいはあらかじめ暖めたものをボツトに入れて
おいて使用することを余儀なくされ、非常に手間
がかかることから、この水をお茶、コーヒー、紅
茶、あるいはお湯割りウイスキーに使用すること
は稀であり、またこの種、簡易浄水器は雑菌、塩
素臭、有害物質等を除去することを目的としたも
ので、いわゆるおいしい水の素ともいうべきミネ
ラル分を含んだおいしい水に変化させる機能は全
く有さなかつたのである。

本考案は、水道水にあつてもミネラル分溶出に
より水を山奥の清水、あるいは天然水に近い状態
に変化させるに非常に効果のある麦飯石をポツト
に収納するとともに、このポツトに対し、湯沸か
し保温機能を持たせ、さらにはミネラル分溶出作
用を短時間で効率良く行うための超音波振動素子
を備えたポツトという新規な構成に係る湯沸か
し、保温ポツトを提供することを目的とする。

(d) 問題を解決するための手段 以上の如き問題はヒーターを備えてなるポツト
本体、該ポツト本体内に収納され、内部に麦飯石
を収納するとともに、複数個の通水孔を形成して
なる麦飯石収納ケース、前記ポツト本体の何れか
に取付けられポツト本体内の温水に対し、超音波
振動を与えるための超音波振動子とからなること
を特徴とする麦飯石収納湯沸かし保温ポツトによ
つて解決されるものである。

(e) 実施例 以下、図面に基づいて本考案の実施例につき述
べる。

図中１は本考案のポツト本体であり、水、温水
収納体２と蓋体３から成る。この蓋体３はロツク
機構４を解除すると結合部５を基点として水、温
水収納体２に対し開閉自在となり、また被蓋時に
は水、温水収納体上面に密着するものである。６
は水、温水収納体２内の底部に載置されてなる麦
飯石７を収納してなる麦飯石収納ケースであり周
部には通水孔８が複数個穿孔されている。９は超
音波振動子であり、本実施例にあつては、ポツト
本体の底部分に内蔵され、水、温水収納体２内に
突入してなる超音波照射部９ａから照射された超
音波は水、温水収納体２内の水、温水１０に対し
極微動を伝え、激しく水、温水１０を揺さぶると
同時に目に見えない程の小さな無数の気泡（空
洞）が沢山発生し、これが麦飯石収納ケース６内
の麦飯石７に作用し、短時間のうちにミネラル分
溶出効果を発揮せしめるものである。

１１は蓋体３に内蔵された、蛇腹状のポンプ機
構であり、被蓋時、往復動させることにより空気
圧で水、温水収納体内の温水を下圧下降せしめ、
これに伴い、他端１２ａを水、温水収納体２外に
位置せしめ、一端１２ｂを水温水収納体２内に位
置せしめてなる注水管１２より温水を所要量注ぎ
出すものである。１３は注水管１２の他端部延長
上と注ぎ口１４間に取付けられたフイルターであ
り、これにより温水中の雑菌、あるいは有毒物
質、ゴミ等を吸着除去するものである。１５は
水、温水収納体２内の水、温水に対し湯沸し作用
を施す沸騰機能を有するヒーター、１６は水、温
水の温度を自動的に検知する温度センサーであ
り、これにより所要温度の湯沸かし及び保温機能
を自動的に営むものである。１７は注ぎ口１４下
方に位置するミネラル温水の収納カツプである。

(f) 作 用 まず蓋体３を開蓋し、水を収納した後、電源を
入れるとヒーター１５が働き水に対し湯沸かし作
用を施すと共に、超音波素子９を駆動すると収納
してなる水、温水を介して麦飯石にミネラル分溶
出作用を促し短時間のうちにミネラル温水を製造
する。注水に際しては蛇腹状のポンプ機構１１を
押動すると所要温度に暖められた温水は注水管１
２を通つてフイルター１３により雑菌、ゴミ等を
除去された後、注ぎ口１４より所要量注がれるも
のである。また温水を所要温度に保つべく、一度
温度になると温度センサが働き、ヒータ１５が入
り、常時所要温度に保温できる。

(g) 考案の効果 しかして本考案によれば必要に応じて常時、所
要温度の清浄なミネラル温水を迅速かつ容易に取
出すことができる。

したがつて、従来単に水道水を暖めただけのポ
ツト内の温水と異なり麦飯石によるミネラル分豊
かなミネラル温水を使用できることから、おいし
いお茶、コーヒー、紅茶、あるいは料理を作るこ
とができる。また、簡易浄水装置により、浄水
し、それをやかんにかけて沸かし、更にこれを保
温ポツト内に入れて使用する等の手間を要さずと
も、湯沸かし及び保温機能を備えしかも麦飯石を
収納し、かつ超音波振動子を内蔵した本考案にあ
つては、単なる簡易浄水装置と異なり、ミネラル
分を含んだ好適なミネラル温水を迅速に製造し、
しかも容易に取出すことができるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の麦飯石収納湯沸かし保温ポツ
トの概略斜視図、第２図は本考案の麦飯石収納湯
沸かし保温ポツトの内部構造を示す断面図であ
る。 １……ポツト本体、２……水、温水収納体、３
……蓋体、４……ロツク機構、５……結合部、６
……麦飯石収納ケース、７……麦飯石、８……通
水孔、９……超音波振動子、９ａ……超音波照射
部、１０……水、温水、１１……ポンプ機構、１
２……注水管、１３……フイルター、１４……注
ぎ口、１５……ヒーター、１６……温度センサ
ー、１７……収納カツプ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ ヒーターを備えてなるポツト本体、該ポツト
   本体内に収納され、内部に麦飯石を収納すると
   ともに、複数個の通水孔を形成してなる麦飯石
   収納ケース、前記ポツト本体の何れかに取付け
   られポツト本体内の温水に対し、超音波振動を
   与えるための超音波振動子とからなることを特
   徴とする麦飯石収納湯沸かし保温ポツト。 ２ 実用新案登録請求の範囲第１項記載のポツト
   本体のヒーターは湯沸かし用及び保温用のヒー
   ターとしたことを特徴とする麦飯石収納湯沸か
   し保温ポツト。 ３ 実用新案登録請求の範囲第１項記載のポツト
   本体は開閉自在の蓋体と水、温水収納部から成
   り、前記蓋体には蛇腹状のポンプ機構を取付け
   るとともに前記水、温水収納部には他端を水、
   温水収納部外に位置せしめてなる温水注水管の
   一端部を収納してなることを特徴とする麦飯石
   収納湯沸かし保温ポツト。 ４ 実用新案登録請求の範囲第２項記載の温水注
   水管の他端部と温水注ぎ口間にはフイルターを
   取付けたことを特徴とする麦飯石収納湯沸かし
   保温ポツト。