JPS6342704Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 従来、小型管理機のハンドル調節装置としてハ
ンドルの基部に１本の支点軸を取付け、その先端
側に複数の孔を穿設し、機体のハンドル取付部に
１つの支点軸取付部を設け、その前部に前記孔に
対応する複数の受孔を穿設したものは既に知られ
ている。

しかしながら、機体のハンドル取付部の上下幅
を大にすると機体重量が大になるだけでなくコス
ト高になるのでその大きさが制約され、それによ
りハンドルの上下調節幅を広くすることができな
かつた。

その為、果樹園のように枝が低く垂れている場
所で木の回りを中耕する場合、ハンドルを作業に
支障のないように充分低く調節することができな
かつた。

本考案は簡単な構成でありながら前述の欠点を
改善し得る小型管理機におけるハンドル調節装置
を提供せんとするものであつて、ハンドルの基部
に上下２本の支点軸を装着し、それより先端側の
上記各支点軸を中心とする円弧上に、一定間隔を
おいて少なくとも３個の孔を穿設し、機体のハン
ドル取付部に前記支点軸のいずれか一方が嵌合す
る１つの支点軸受部と前記孔に対応する少なくと
も２個でかつ前記孔の数より少ない受孔を設け、
該受孔を、前記ハンドル取付部の支点軸と孔の間
隔を半径とし、かつ支点軸受部を中心とする円弧
上に位置させ、受孔相互の間隔を前記ハンドル取
付部の孔の間隔と等しくし、一方の前記支点軸を
支点軸受部に嵌合し、その先端側にある該支点軸
と対応する孔をハンドル取付部の受孔の１つに重
合し、これらの受孔と孔に締付具を挿入して螺着
するように構成したことを特徴とするものであ
る。

以下図面に示す実施例について説明すると、１
は下部に車輪２，２を有する伝動ケース３とエン
ジン４を装着した機体であつて、その後部には斜
め後方上方に向かうハンドル取付部５が立設して
ある。

６は左右１対の把持部を有するハンドルであつ
て、その前部には左右一対の板からなるブラケツ
ト７，７が熔接してあり、それらのブラケツト
７，７の後部寄りには上下２本の支点軸８ａ，８
ｂを固定し、前部には上下に間隔をおいて３個の
孔９ａ，９ｂ，９ｃを穿設し、上方の孔９ａは上
方の支点軸８ａを中心とする半径Ｒの円弧上にあ
り、下方の孔９ｃは下方の支点軸８ｂを中心とす
る上記と同じ半径Ｒの円弧上に設定し、中間の孔
９ｂは２つの支点軸８ａ，８ｂを中心とする半径
Ｒの円弧の交点に穿設されている。

また、前記ハンドル取付部５を後端にはいずれ
か一方の前記支点軸８ａ又は８ｂが係合する凹部
１０を設け、その前部には該凹部１０を中心とす
る半径Ｒ上に穿設した２個の受孔１１ａ，１１ｂ
が設けてある。

そして、上方の支点軸８ａをハンドル取付部５
の凹部１０に係合して孔９ａ又は９ｂをハンドル
取付部５の受孔１１ａ又は１１ｂのいずれかに合
致させ、締付レバー１２を挿入して螺着すること
により４段のハンドル上下調節を行なうことがで
きる。

また、下方の支点軸８ｂを前記凹部１０に係合
し、孔９ｂ，又は９ｃをハンドル取付部５の受孔
１１ａ又は１１ｂに合致させて締付レバー１２に
より締着することにより更に４段のハンドル上下
調節を行なうことができる。

従つて、頭上に障害物が無い通常の圃場で作業
を行なう場合に身長の高い作業者に対してハンド
ルを充分に高くセツトすることができることは勿
論のこと、果樹園のように果樹の枝が垂れ下がつ
ていて中腰又はそれ以下の低姿勢で作業を行なわ
なければならないような場合、第４図に示すよう
に上位の支点軸８ａを前記凹部１０に係合し、中
間の孔９ｂを上方の受孔１１ａに合致させて締付
レバー１２により締着することでハンドル６のハ
ンドル取付部５に対するセツト位置を低くすると
共に下降傾斜を大にして把持部を充分に下げた状
態にセツトすることができ、果樹園等における中
耕その他の管理作業を容易に行なうことができ
る。

また、ハンドル６を８段に上下調節することが
できるので、作業者の体格に良く適合した高さに
微細な多段階調節を行なうことができる。

本考案は前述のようにハンドルの基部に上下２
本の支点軸を装着し、それより先端側の上記各支
点軸を中心とする円弧上に、一定間隔をおいて少
なくとも３個の孔を穿設し、機体のハンドル取付
部に前記支点軸のいずれか一方が嵌合する１つの
支点軸受部と前記孔に対応する少なくとも２個で
かつ前記孔の数より少ない受孔を設け、該受孔
を、前記ハンドル取付部の支点軸と孔の間隔を半
径とし、かつ支点軸受部を中心とする円弧上に位
置させ、受孔相互の間隔を前記ハンドル取付部の
孔の間隔と等しくし、一方の前記支点軸を支点軸
受部に嵌合し、その先端側にある該支点軸と対応
する孔をハンドル取付部の受孔の１つに重合し、
これらの受孔と孔に締付具を挿入して螺着するよ
うに構成したので、長孔方式のように締着部の僅
かな緩みでハンドルが大きく傾動することがなく
安全な操縦をおこなうことができ、小型管理機は
機体も小型で複数の孔により段階的なハンドル高
さ調節する場合、他数の受孔を穿設すると機体の
強度が弱化するが、本考案は２本の支点軸８ａ，
８ｂのいずれか一方を選択してハンドル取付部の
１つの支点軸受部に嵌合すると共にその状態で受
孔の１つを選択して締着具により螺着することで
受孔の数より多段階のハンドル高さ調節を行なう
ことができ、このような多段階調節を行ない得る
ものでありながら小型な機体に穿設する受孔の数
を少なくして機体の強度を保持することができ
る。

また、受孔の数を少なくしても、ハンドルを高
い側へも低い側へも大きく調節することができ、
作業者の体格に最も適合した高さ調節を容易に行
なうことができると共に、果樹園において管理作
業を行なう場合のように頭上に障害物がある時、
ハンドル６を充分に下げた状態にセツトして安全
に、かつ容易に作業を行なうことができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すものであつて、
第１図は小型管理機の側面図、第２図は要部の分
解斜視図、第３図及び第４図はハンドル調節作用
を示す側面図である。 １…機体、５…ハンドル取付部、６…ハンド
ル、７…ブラケツト、８ａ，８ｂ…支点軸、９
ａ，９ｂ，９ｃ…孔、１０…凹部、１１ａ，１１
ｂ…受孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ハンドルの基部に上下２本の支点軸を装着し、
   それより先端側の上記各支点軸を中心とする円弧
   上に、一定間隔をおいて少なくとも３個の孔を穿
   設し、機体のハンドル取付部に前記支点軸のいず
   れか一方が嵌合する１つの支点軸受部と前記孔に
   対応する少なくとも２個でかつ前記孔の数より少
   ない受孔を設け、該受孔を、前記ハンドル取付部
   の支点軸と孔の間隔を半径とし、かつ支点軸受部
   を中心とする円弧上に位置させ、受孔相互の間隔
   を前記ハンドル取付部の孔の間隔と等しくし、一
   方の前記支点軸を支点軸受部に嵌合し、その先端
   側にある該支点軸と対応する孔をハンドル取付部
   の受孔の１つに重合し、これらの受孔と孔に締付
   具を挿入して螺着するように構成したことを特徴
   とする小型管理機におけるハンドル調節装置。