JPS6340584B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は例えば高温高圧の電気集塵装置の壁部
に取付けられて用いられる通電装置に関する。

このような装置は、例えばドイツ連邦共和国特
許出願公開第2556546号明細書に記載されている。
その装置は導体を取囲んだ管状部材を具備し、こ
の管状部材は電気集塵装置の内部へ向つて円錘状
に広がつた部分を有し、又その外面にはねじ溝が
切つてある。電気集塵装置の壁部に設けられた開
口部に、弾性を有する絶縁材料からなりかつ上記
と同様な円錘状に広がつた部分を有するスリーブ
が配されている。上記管状部材はこのスリーブ内
に収納されている。これらの管状部材及びスリー
ブは、円錘状に広がつた部分を介して電気集塵装
置の壁部に締付固定される。管状部材の円錘状拡
大部は壁穴の最も狭い横断面よりも大きくしてあ
り、従つて弾性絶縁材料からなるスリーブが破壊
した場合にも電気集塵装置内部の過大な気圧のた
めにこの管状部材が集塵装置の壁部から吹き飛ば
されないようになつている。即ち、絶縁体が破壊
した場合にも、集塵装置の気密は破れないように
なつている。

この公知の装置は、これまで高温に耐える弾性
絶縁材料の無いことから一定温度までしか用い得
ないという欠点を有している。

本発明の目的は、電気集塵装置の壁部に取付け
られる通電装置において、例えば高圧及び高温度
の場合にも利用でき、かつ前記公知の装置と同様
に、絶縁部材が破損した場合にもこの集塵装置の
気密性が保持されるようにした通電装置を提供す
ることである。

本発明は、電気集塵装置の壁部に取付けられる
通電装置において、前記壁部に設けられた開口部
に気密に取付けられる環状の取付部材と、この取
付部材の両側に配された、例えばＶ字状又はＵ字
状の横断面を有する環状の絶縁部材と、一端が開
放した一対の耐圧管状部材と、これらの耐圧管状
部材の例えば中心部の間に亘つて延びる導電部材
と、この導電部材を締付固定する為の締付手段と
を夫々具備し、前記一対の耐圧管状部材の開放端
側の縁部が夫々前記絶縁部材に設けられた環状の
凹部内に挿入され、例えば前記絶縁部材と前記取
付部材との間及び前記耐圧管状部材の縁部と前記
絶縁部材の凹部との間に夫々パツキンが配され、
かつ前記取付部材と前記絶縁部材と前記一対の耐
圧管状部材とが前記導電部材を介して前記締付手
段に依り夫々互に気密に結合されていることを特
徴とする通電装置に係るものである。

更に、必要に応じて、前記導電部材を一方の耐
圧管状部材に固定すると共に、他方の耐圧管状部
材を突抜けた前記導電部材の端部にねじ部を設
け、この端部を板ばねを介してナツトに依り締付
固定するのが好ましい。又、前記環状の絶縁部材
は耐圧性セラミツク材料から、例えば従来公知の
方法に依り製造することができる。本発明に依る
好ましい構成においては又、取付部材に、環状の
絶縁部材を支持して、その位置を固定するのに役
立つ環状の凹部が形成される。更に、取付部材に
設けられたフランジ部と集塵装置の壁部に設けら
れたフランジ部とをパツキンを介して締付固定し
ても良い。又、必要に応じて、集塵装置の外部に
露出した方の耐圧管状部材に通気口を設けること
もできる。

以上のように構成された本発明に依る例えば高
圧電気集塵装置は、通常、加圧下に生成したガス
を他に利用すべく浄化するのに役立つ。更に、こ
のような電気集塵装置は、任意の過圧下にあるガ
ス、又、原理的には、使用する絶縁部材の絶縁能
に応じて許容される範囲内での高温度ガスをも処
理し得る。

次に、本発明の詳細を実施例につき添付図面を
参照して説明する。

図は高圧電気集塵装置の概略図を示したもの
で、その壁部２０に設けられた円形の開口部に、
通電装置が取付けられている。この通電装置自体
またはその部品の交換を容易にするため、円環状
の取付けフランジ１が集塵装置の壁部２０にねじ
留めされている。この取付フランジ１とその相手
フランジ、即ち集塵装置の壁部２０のフランジ部
１９との間のねじ留め領域にはリング状のパツキ
ン１８が配されている。壁部２０と取付けフラン
ジ１とは共に電気的に接地されており、例えば鋼
により構成することができる。

導電部材１３、一対のコツプ状部材５，６およ
び締付手段であるナツト１５および板ばね１６に
高電圧がかかる。導電部材１３は、その下端部が
集塵装置の内部へ突入した状態で上記コツプ状部
材６に溶接されている。導電部材１３の上端部
（ねじ部１４）は大気中に突出していて、図外の
高電圧源に接続されている。両コツプ状部材５と
６とは、それらのほゞ中央部を貫く導電部材１３
を介して締付手段１５，１６によつて互に気密に
結合されている。これらの両コツプ状部材５と６
とは夫々鋼により構成することができる。

両コツプ状部材５，６の開口端部の縁部７，８
は夫夫対応する環状絶縁部材２，２ａの環状溝１
１，１２内に挿入されている。これらの縁部７，
８と絶縁部材２，２ａとの間には夫々パツキン
９，１０が配されている。両環状絶縁部材２，２
ａは同様にパツキン３，４を介して取付けフラン
ジ１の環状溝１７，１７ａに夫々挿入されてい
る。これらの両環状絶縁部材２，２ａは耐圧セラ
ミツク材料から公知の方法により製造することが
できる。両絶縁部材２，２ａの横断面は図ではＵ
字状をなしているが、これはＶ字状でも良い。

以上のような構成においては、取付けフランジ
１、環状絶縁部材２ａおよびコツプ状部材６の特
別な形状によつて、特に下側の絶縁部材２ａが破
損した場合にも、その破損した絶縁部材２ａがそ
のままの位置に保持されるので、電気集塵装置内
のガスが突発的に漏出することは確実に防止され
る。コツプ状部材５，６内に流れ込んだガスは通
気口２１を経て排出される。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の１実施例に依る通電装置の概略
図で、左半分は縦断面図、右半分は正面図であ
る。 なお図面に用いた符号において、１……取付け
フランジ、２，２ａ……環状絶縁部材、５，６…
…コツプ状部材（耐圧管状部材）、１３……導電
部材である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 電気集塵装置の壁部に取付けられる通電装置
   において、前記壁部に設けられた開口部に気密に
   取付けられる環状の取付部材と、この取付部材の
   両側に配された環状の絶縁部材と、一端が開放し
   た一対の耐圧管状部材と、これらの耐圧管状部材
   の間に亘つて延びる導電部材と、この導電部材を
   締付固定する為の締付手段とを夫々具備し、前記
   一対の耐圧管状部材の開放端側の縁部が夫々前記
   絶縁部材に設けられた環状の凹部内に挿入され、
   かつ前記取付部材と前記絶縁部材と前記一対の耐
   圧管状部材とが前記導電部材を介して前記締付手
   段に依り夫々互に気密に結合されていることを特
   徴とする通電装置。 ２ 高温高圧の電気集塵装置に用いる通電装置で
   あつて、Ｖ字状又はＵ字状の横断面を有する絶縁
   部材と取付部材との間及び耐圧管状部材の縁部と
   前記絶縁部材の凹部との間に夫々パツキンが配さ
   れ、導電部材が前記耐圧管状部材のほゞ中心部に
   延びている特許請求の範囲第１項に記載の通電装
   置。 ３ 導電部材を一方の耐圧管状部材に固定すると
   共に、他方の耐圧管状部材を突抜けた前記導電部
   材の端部にねじ部を設け、この端部を板ばねを介
   してナツトに依り締付固定する特許請求の範囲第
   １項又は第２項に記載の通電装置。 ４ 環状の絶縁部材が耐圧性セラミツク材料から
   成つている特許請求の範囲第１項〜第３項のいず
   れか１項に記載の通電装置。 ５ 取付部材に、環状の絶縁部材を支持する為の
   環状の凹部が設けられている特許請求の範囲第１
   項〜第４項のいずれか１項に記載の通電装置。 ６ 取付部材に設けられたフランジ部と集塵装置
   の壁部に設けられたフランジ部とがパツキンを介
   して締付固定されている特許請求の範囲第１項〜
   第５項のいずれか１項に記載の通電装置。 ７ 集塵装置の外部に露出した方の耐圧管状部材
   に通気口が設けられている特許請求の範囲第１項
   〜第６項のいずれか１項に記載の通電装置。