JPS6340415Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、容器処理装置、例えば回転式の充填
装置において、搬送される容器を所定位置に安定
した状態で保持させる容器保持具に関するもので
ある。

〔従来の技術〕

回転式の充填装置等では、容器を搬送するコン
ベアから充填装置の回転テーブル上に受渡す際に
容器が滑りあるいは転倒したりして正常な位置か
ら外れる等の事故が発生することを防止し、ま
た、容器の開口部を充填ノズル直下の正確な位置
に保持させる等の目的のために、容器の外形に合
致した円弧状の凹陥部を有する容器保持具を容器
載置位置に取付けて容器を保持させるようにして
いる。

〔考案が解決しようとする問題点〕

ところが、近時の充填装置は、大きさ、形状の
異なる種々の容器に適しうる兼用機となつてお
り、この場合には、容器保持具もそれぞれ容器に
対応する専用の部品を製作し、適用される容器に
応じてこれら部品を交換することにより、兼用機
としての要求に応じていた。このように従来は、
複数種類の部品を製作しなければならず、しか
も、容器の種類を切換る際には部品交換作業のた
めに相当の時間的ロスを生じていた。

本考案は、このような欠点に鑑みなされたもの
で、複数種類の容器に適用機能な兼用型の容器保
持具を提供することを目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

上記目的を達成すべく本考案においては、容器
処理装置に取付けられ、外縁部に容器側面の外形
に合致した凹陥部を備えて受渡された容器をこの
凹陥部に係合保持して搬送する容器保持具におい
て、側面外形を異にする複数種類の容器にそれぞ
れ適合させて互いに形状を異にした複数の凹陥部
を隣接形成するとともに、搬送されるべき容器の
種類に応じて該容器に適合する特定凹陥部を容器
との係合位置に選択的に設定保持する上記容器処
理装置への取付角度位置の切換固定手段を備えた
ことを特徴とするものである。

〔作用〕

本考案によれば、単一の容器保持具の取付角度
位置を切換操作するだけで、直ちに異なる種類の
搬送容器に適応させることができる。

〔実施例〕

以下、図示実施例に基づいて本考案を説明す
る。第１図は回転充填装置を示し、図において、
１は容器ａ群を図示矢印方向に搬送する供給コン
ベア、３はこの供給コンベア１と回転テーブル４
の周囲に環状に配置した多数の容器載せ台５とを
接続した供給側スターホイール、６はこのスター
ホイール３とほぼ左右対象位置に設けた排出側ス
ターホイール、８はこの排出側スターホイール６
に連係させた送出コンベア、１０は上記供給側お
よび排出側スターホイール３，６の容器移送側に
接して設けた中央ガイド部材、１２は供給コンベ
ア１によつて搬送される容器群ａを所定の間隔に
位置制御して供給側スターホイール３に受け渡す
タイミングスクリユーである。

上記各容器載せ台５には、容器ａの外形に合致
した凹陥部を有する容器保持具１３がそれぞれ設
けられており、上記供給側スターホイール３から
各載せ台５上に容器ａを移乗させる際に、これら
壜等の容器が正常な位置から外れることがないよ
う、また、容器ａ内に充填液を充填する際に、容
器開口部を充填ノズル（図示せず）直下の正確な
位置に常に保持できるようにしている。

この容器保持具１３について、第２図〜第４図
により詳細に説明する。容器保持具１３は円筒１
３ａに取付けられた上下一対の板部材１３ｂ，１
３ｃとを備え、この円筒１３ａが各容器載せ台５
の内周側に配設された基台１４上にノブナツト１
５によつて締付け固定されている。各板部材１３
ｂ，１３ｃの外周側には容器ａの外形に合致した
略半円形の凹陥部１３ｄ，１３ｅが形成されてい
る。これら凹陥部１３ｄ，１３ｅは第３図に想像
線で示すような大きさの異なる容器ａ１，ａ２の
いずれにも対応しうるように異なる半径を有する
円弧状に形成されている。また、１６は位置決め
ピンであり、適用される容器ａ１，ａ２に応じて
凹陥部１３ｄ，１３ｅのいずれかを所定の位置に
移動させた後、その位置に固定させるためのもの
であり、上記基台１４に設けられた位置決め孔１
４ａ，１４ｂにこのピン１６を挿入することによ
り容器保持具１３の位置決めを行なう。従つて、
例えば大型の容器ａ１（第３図参照）を用いる場
合には、第２図の状態からピン１６を抜いた後ノ
ブナツト１５を緩めて大径の凹陥部１３ｄを容器
載せ台５の中央部、すなわち第２図の想像線で示
す位置迄移動させ、その後ピン１６を回転テーブ
ル４の中央寄りの孔１４ａに差し込んでノブナツ
ト１５により固定して切換作業を完了する。

以上の構成に係る回転充填装置は、供給コンベ
ア１によつて搬送され供給側スターホイール３に
よつて各容器載せ台５上に供給される容器ａを容
器保持具１３により安定した状態で保持し、回転
テーブル４の回転する間に、充填液タンク、充填
ノズル等を備えた従来周知の充填機構（図示せ
ず）により各容器ａ内に内容物を充填し、その後
排出側スターホイール６を介して送出コンベア８
上に排出する。こうして、容器を移送する間に容
器を安定した状態に保持する容器保持具１３を上
述のように構成したので、異なるサイズ、形状の
容器ａに切換える際の作業時間を大幅に短縮する
ことができ、また各容器ａに対応した専用部品を
それぞれ製作する必要がないのでコストを削減す
ることもできる。しかも、容器保持具１３の位置
決めを、ピン１６を孔１４ａ，１４ｂに挿入する
ことにより行なうので、きわめて容易かつ確実な
位置決めを行なうことができる。

なお、上記実施例では、大小２種の容器に対応
する２つの凹陥部１３ｄ，１３ｅを有する容器保
持具１３について説明したが、周辺の関連部品の
大きさ、位置等が許す範囲であれば３種以上の容
器に兼用させるために３個以上の凹陥部を設ける
ことも可能である。また、容器載せ台５上に設け
た容器保持具１３に限らず、例えばスターホイー
ルを、大小２種の凹陥Ｌ，Ｓが交互に位置するよ
うに形成すれば（第５図参照）、隣接する大小の
凹部間の角度だけ取付角度位置を回転移動させる
ことにより、スターホイールの兼用化も可能とな
る。

〔考案の効果〕

以上述べたように、本考案によれば、単一の容
器保持具の取付角度位置を切換えるだけで異なる
種類の搬送容器に直ちに適応させることができ、
容器の種類に応じて容器保持具を切換えるための
作業時間を短縮することができるとともにコスト
の削減を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例に係る容器保持具を
適用した充填装置を示す平面図、第２図〜第４図
は第１図の容器保持具を拡大して示す図であり、
第２図は平面図、第３図、第４図はそれぞれ第２
図の−線、−線に沿る断面図、第５図は
スターホイールの一例を示す図である。 ａ，ａ１，ａ２…容器、１３…容器保持具、１
３ｄ，１３ｅ…凹陥部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 容器処理装置に取付けられ、外縁部に容器側面
   の外形に合致した凹陥部を備えて受渡された容器
   をこの凹陥部に係合保持して搬送する容器保持具
   において、側面外形を異にする複数種類の容器に
   それぞれ適合させて互いに形状を異にした複数の
   凹陥部を隣接形成するとともに、搬送されるべき
   容器の種類に応じて該容器に適合する特定凹陥部
   を容器との係合位置に選択的に設定保持する上記
   容器処理装置への取付角度位置の切換固定手段を
   備えたことを特徴とする容器保持具。