JPS6340307B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は簡易なカラー印刷システムの開発を
目的としたカラー原版フイルムの新しい作成手
法、就中印刷原稿内に写真原稿等が介在されてい
る写真原版フイルムの開示に係わるものである。

而して従前に於けるこの種の印刷原版フイルム
は、印刷原稿内に写真原稿の存在する場合、その
写真原稿の折り込み部分に当りを表示し、他の台
紙面に写植あるいは清刷りをなすようになすと共
に、この当り部分にマスキングを施して台紙部分
の色分解、文字原稿フイルムの作成と、当り部分
以外をマスキング処理して、この当り部分にネガ
フイルムを介在して色分解、カラー原稿フイルム
を作成する工程とを要し、この色分解した文字原
稿フイルム並びにカラー原稿フイルムをアイ版、
アカ版、キ版、スミ版毎に区分して各ベースフイ
ルムに貼り込み校正刷り原稿を得たものであり、
その操作が煩雑且つ特殊な技術を必要とされ、製
版コスト高騰の主たる要因とされたものである。

特に印刷原稿中に折り込むべき写真原稿が複数
個存在する場合に於いては夫々の写真原稿別にマ
スキング処理を施し、色分解ネガを作成すること
が要請されたものであつて、かゝる複数個の写真
原稿の介在により製版コストは飛躍的に高められ
たものである。

特に従前手法に於いては各写真原稿であるカラ
ーフイルムに対するトンボつけ作業、マスキング
処理作業、各写真原稿毎の分解ネガの作成作業、
分解ネガのレタツチ作業、分解ネガの網撮り作
業、網ポジフイルムの作成作業、網ポジフイルム
のレタツチ作業、ベースフイルムに対する各原稿
の貼り込み作業、校正用刷版の作成作業、校正並
びに校了紙と原版フイルムのチエツク作業等の一
連の作業を必要とし、そのいずれを割愛すること
も不可能とされてきたものである。

かゝる従前手法に於いては手軽なカラー印刷、
特に写真原稿を有するものは不可能とされ、又、
往々にして印刷原稿通りの印刷仕上りを表現する
ことを困難としたものである。

本発明に於いては斯かる従前例に於ける原版フ
イルムの作成手法に於ける不都合に鑑み特に案出
されたものであつて、原版フイルムを印刷原稿よ
り直接分解作出するものとし、又該印刷原稿自体
を基本となるカラー台紙の使用と、このカラー台
紙に対する写真印画の貼り込みないしは文字、図
形、模様等の書き込みとをもつて簡単に作出せし
めるようにしたものである。

即ち、本発明に於いては台紙に対するレイアウ
トが印刷仕上りと同一のものとなされ得ることよ
りレイアウト処理が極めて容易になされ得たもの
であり、又原稿の分解操作が一回でなされ得るこ
とよりして夫々のカラー原稿毎に必要とされたレ
タツチ処理あるいはマスキング処理等を一切不要
になすと共にベースフイルムに対する貼り込み処
理を不要とし、このベースフイルムに対する校正
処理を不要としたものである。

又本発明に於いては印刷時に於ける色の盛り操
作が直接陽画状の印刷原稿と比較鑑察をもつてな
され得ることよりして、かゝる盛り操作時に於け
る従前の勘に頼る不都合を一切なからしめ得たも
のである。

本発明は斯かる諸特性の具体的な奏効を期すべ
く特にその構成の要旨を模様、写真等の印刷紙、
色紙、布地等を台紙とし、この台紙面上に写真印
画又は模様、写真等の印刷紙を貼り込むようにな
すと共にこの貼り込み写真印画その他の模様、写
真等の印刷紙面を含む台紙表面に文字、図形、模
様等を描出して印刷原稿を作成する工程と、この
作成印刷原稿より色分解された原版フイルムを直
接作成する工程との組み合せ点に置いたものであ
り、又かゝる構成に伴う以下の具体的な実施例
と、この実施例に附随する相当の設計変更が予定
されたものである。

以下本発明の詳細を図面に示す典型的な一実施
例について説明するに、１はカラー台紙であつ
て、このカラー台紙１は通例他模様として文字、
数字あるいは模様、写真等の印刷された所謂カラ
ー写真済の台紙と色紙並びに布地等が予定された
ものであつて、このカラー台紙１をベースとし
て、この台紙１上に陽画写真２〜２を適宜貼り込
むようになすと共に必要な文字、数字３等を該台
紙１上に描出し、あるいは別途貼り込むようにし
てレイアウトをなすと共に、該台紙１の原稿を最
終の印刷原稿として直接電子製版機にかけて印刷
カラー原版としてのアイ版、アカ版、キ版、スミ
版を作成するようにしたものである。

即ち、本発明に於いては通例カラー原稿の存在
する場合、特に写真原稿のある場合は夫々写真原
稿毎に色分解し、レタツチ処理をなし、網掛けレ
タツチ処理をなす等の一連の製版工程を一切割愛
し、カラー台紙１に対し直接写真原稿を貼り込
み、しかも、これを電子製版機をもつて分解、原
版フイルムを作成するようにしたものであつて、
原稿の色分解処理が一回で済み、その操作処理の
画一化が可能とされると共に原稿内の他の写真原
稿との比較に於けるレタツチ処理を不要としたも
のである。

又当然のこと乍ら使用写真の原稿の分解、貼り
込み操作をも不要とされ、かゝる貼り込み操作の
為のトンボ処理も不要とされたものである。

更に、原稿自体が最終の刷り上りと同一とされ
ることよりして、刷り上りを予想してのレイアウ
ト処理が一切不要とされ、従前勘をもつて刷り上
りに合せたレイアウトがなされていたことの不都
合を一掃し得たものである。

又、かゝるレイアウトの簡略化は叙上カラー台
紙１の使用によつて一層助長されたものであつ
て、印刷原稿の製作に当つては単にカラー台紙１
の選択と、この台紙１に対する陽画写真２の貼り
込み並びに文字、数字３等の書き込みをもつて充
分とされたものであり、格別の専門家以外の一般
の素人に於いても容易にカラー印刷原稿を作成し
得たものである。

即ち、かゝるカラー台紙１の使用と、以降の特
殊な分解処理、原版フイルムの作成とによつて一
般人によるカラー印刷原稿の作成を可能としてカ
ラー印刷に於ける原稿作成手間を依頼者に求める
と共に依頼者自身による原稿調製をもつて特殊に
ニーズに応じ得るようにしたものである。

又、叙上に於ける原版フイルムの作成手法より
して、色校正が印刷原稿と直接的に対比してなさ
れたものであつて、従前の校正刷りとの対比色校
正に比し容易且つ誤りのないものとされ、原稿を
直接見較べた上でのインクの盛りつけの調製が可
能とされたものである。

更に、かゝる特長は原稿に於ける色と異なる色
刷りがなされること、特にフイルムの貼り込みに
於ける手違い等による仕上り印刷色の手違いを一
切無くしたものであつて、かゝる手違いを防止す
る為の色校正を一切不要としたものである。

又、当然のこと乍ら、写真原稿部分のマスク掛
け処理も不要とされ、かゝるマスク掛け縁に於け
る掛け過ぎ、あるいは掛け不定に伴うマスク周縁
部の印刷ミスの生ずる余地を完全に一掃し得たも
のである。

又、かゝる貼り込みフイルムの貼り込み不良に
伴う印刷ミスも一切生ずる危惧のないものであつ
て、少なくとも従前製版フイルムの作成工程中に
於いて生ずべき一切の印刷ミスの原因とされる不
都合を一掃し得たものである。

尚、叙上に於ける電子製版機は別途カメラ分解
によることを何等否定するものでなく、一般的な
カメラ分解によつても充分に所期の効果を奏し得
たものであるが、反射原稿の存する場合等に於い
ては刷り上りが甘くなることより電子製版機の使
用を特に予定したものである。

尚、第１図ないし第９図は従前に於ける印刷手
法の典型例を示したものであつて、第１図は印刷
原稿となる台紙を示し、写真原稿としてのネガが
ｘ…ｘの貼り込み枠ｙ…ｙを設けると共に文字ｚ
…ｚ等を書き込むようにしたものである。又、第
２図ないし第８図の事例は、この第１図に於ける
写真原稿ｘ…ｘの各別の分解と、マスキングを示
したものであり、第９図に於ける実施例は写真原
稿ｘ…ｘ部分を除く台紙の分解とマスキングを示
したものである。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第９図は従前原版フイルムの作成
を示す説明部品平面図、第１０図は本発明に係る
原版フイルムの作成を示す説明部品平面図であ
る。 尚、図中１……台紙、２……陽画写真、３……
文字、数字を示したものである。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 模様、写真等の印削紙、色紙、布地等を台紙
   とし、この台紙面上に写真印画又は模様、写真等
   の印刷紙を貼り込むようになすと共にこの貼り込
   み写真印画その他の模様、写真等の印刷紙面を含
   む台紙表面に文字、図形、模様等を描出して印刷
   原稿を作成する工程と、この作成印刷原稿より色
   分解された原版フイルムを直接作成する工程とよ
   りなることを特徴とするカラー原版フイルムの簡
   易作成方法。 ２ 前項に於ける写真印画をカラープリントとし
   たことを特徴とする特許請求の範囲第１項記載に
   係るカラー原版フイルムの簡易作成方法。 ３ 前記色分解による原版フイルムの作成をカメ
   ラ分解としたことを特徴とする特許請求の範囲第
   １項記載に係るカラー原版フイルムの簡易作成方
   法。 ４ 前記色分解による原版フイルムの作成を電子
   製版機をもつてなすようにしたことを特徴とする
   特許請求の範囲第１項記載に係るカラー原版フイ
   ルムの簡易作成方法。