JPS6334660Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、レーザー光線を照射して患部等を切
開、切削等するときに、レーザー光線が誤つて患
者の目に照射されても、そのレーザー光線が患者
の目に入射しないようにして、患者の目を保護す
るレーザー光線用アイプロテクタに関するもので
ある。

（従来例の構成とその問題点） 第１図は、従来のレーザー光線用アイプロテク
タの構成を示すもので、１は金属箔若しくは金属
薄板、例えば、アルミ箔から成るプロテクタ、２
は表側にプロテクタ１を収納する袋を設け、患者
の顔に接触する裏側にクツシヨンを入れたアイマ
スク、３はアイマスク２の両側端に端部をそれぞ
れ取り付けたヘツドバンドである。

このように構成された従来例では、プロテクタ
１を収納したアイマスク２で患者の目を覆つた状
態で、ヘツドバンド３を患者の頭に掛けて、アイ
マスク２を患者の目の前に固定しておけば（第２
図参照）、術者が操作を誤つて患者の目に向けて
レーザー光線を照射しても、レーザー光線はプロ
テクタ１によつて遮断されて、患者の目に入射し
なくなるので、患者の目はレーザー光線から保護
される。ところが、患者の鼻の周辺においては、
アイマスク２と患者の頬との間が大きく開いてし
まう（第２図参照）ので、例えば、歯の治療を行
なつているときにレーザー光線を誤つて照射する
と、レーザー光線がこの間隙から患者の目に入射
して、患者の目を失明させてしまう欠点があつ
た。

（考案の目的） 本考案の目的は、プロテクタの下端部を患者の
顔面に密着させて、レーザー光線が患者の目に入
射しないようにすることにより、患者の目を保護
することにある。

（考案の構成） 本考案は、可塑部材によつてプロテクタの下端
部を患者の顔面に密着させるものである。

（実施例の説明） 第３図は、本考案の一実施例の構成を示すもの
で、第１図の符号と同一符号のものは同一部分を
示しており、又、４はプロテクタ１の下端部５に
接着した可塑部材で、この可塑部材４は、例え
ば、可塑性を有する薄い帯状の金属板で構成され
ている。

このように構成された本実施例では、プロテク
タ１を収納したアイマスク２で患者の目を覆つた
状態で、ヘツドバンド３を患者の頭に掛けて、ア
イマスク２を患者の目の前に固定した上、プロテ
クタ１の下端部５を患者の鼻及び頬に押し付ける
と、可塑部材４が顔面に沿つて曲がるため、プロ
テクタ１の下端部５が、第４図に示したように、
顔面に密着する。

尚、プロテクタ１の下端部５に接着する可塑部
材４は、特に金属板に限定されるものではなく、
又、可塑部材４は、プロテクタ１とは別個にアイ
マスク２の下端部に装着するようにしてもよい。

（考案の効果） 以上説明したように、本考案によれば、患者の
目を覆つたアイプロテクタの下端部を患者の顔面
に押圧して、可塑部材を顔面の凹凸に沿つて曲折
させると、顔面との間で最も間隙の生じ易い鼻の
両脇にアイプロテクタの下端縁が可塑部材によつ
て顔面に確実に密着すると共に、油が浮いていた
り、化粧が施されたり等している顔面にもアイプ
ロテクタの下端縁を確実に密着させることができ
るので、患者の目の方に照射されたレーザー光線
を確実に遮断する、換言すると、患者の目をレー
ザー光線から確実に保護できるという利点があ
る。又、レーザー光線用アイプロテクタを顔面に
確実に密着させるのに、可塑部材を使用している
ので、アイプロテクタの使用による発疹、発赤等
のアレルギー症状を顔面に起こす恐れがない上、
アイプロテクタを顔面から取り外すときに、患者
に何等苦痛を与えないですむという利点もある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のレーザー光線用アイプロテクタ
の構成図、第２図は従来のレーザー光線用アイプ
ロテクタを患者の顔面に取り付けたときの状態
図、第３図は本考案のレーザー光線用アイプロテ
クタの構成図、第４図は本考案のレーザー光線用
アイプロテクタを患者の顔面に取り付けたときの
状態図である。 １……プロテクタ、２……アイマスク、３……
ヘツドバンド、４……可塑部材、５……下端部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 患者の目を覆つた金属箔若しくは金属薄板によ
   つて、前記患者の目に入射するレーザー光線を遮
   断するレーザー光線用アイプロテクタにおいて、 前記患者の顔面に押圧すると、前記顔面の凹凸
   に沿つて曲折して、前記金属箔若しくは前記金属
   薄板の下端縁を前記顔面に密着させる可塑部材が
   下端部に設けられていることを特徴とするレーザ
   ー光線用アイプロテクタ。