【発明の詳細な説明】[Detailed description of the invention]
〔産業上の利用分野〕
本発明は、非線形光学用有機材料、詳しくは、
エチニルニトロベンゼン誘導体からなる非線形光
学用有機材料に関するものである。
〔従来の技術〕
非線形光学用材料は、レーザー発振装置等に光
波長変換素子や光シヤツター等として従来から広
く用いられている。
近時、非線形光学用材料は、高速光スイツチン
グ素子、光論理ゲート及び光トランジスター等光
コンピユーター実現の為に必要不可欠な素材とし
て関係各方面の注目をあびており、新しい材料の
探究が活発に行われている。
現在、非線形光学用材料としては、リン酸2水
素カリウム(KDP)、ニオブ酸リチウム
(LiNbO3)等の無機結晶が実用に供されており、
また、尿素、4―ニトロアニリン(PNA)、2―
メチル―4―ニトロアニリン(MNA)等の有機
結晶も知られている。
アイイーイーイースペクトラム(IEEE
Spectram)June(1981年)第26〜33頁の記載に
よれば、一般に有機結晶は、無機結晶に比べ、非
線形光学効果が大きく、第2次高調波発生
(SHG)及び第3次高調波発生(THG)等の係
数が10〜100倍程度であり、光応答速度も1000倍
程度短いとされており、光損傷に対するしきい値
も大きいことが認められている。またSHGは、
偶数次の非線形光学効果の特徴として対称中心を
持つ単結晶では発現しないことが知られている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
非線形光学用材料として要求される非線形光学
効果のうち特に、SHGは、変換の効率が高い等
の理由から波長変換の為の基本技術とみなされて
いる。また、SHGが大きければ、2次の非線形
光学定数が大きいという観点から、非線形光学用
材料としてはSHGが大きいものが要求されてい
る。
また、有機結晶は、前述した通り、一般に非線
形光学効果の大きいものであるが、室温で安定で
あることが要求される。
従来、知られている有機結晶のうち、MNAは
対称中心を持たない結晶となる為SHG活性であ
り、その強度は尿素の22倍であるが、一方、大き
な単結晶が得られにくく実用的ではないという欠
点がある。
また、尿素は、大きな単結晶が得られやすい
が、SHG活性は低く、また耐湿性に劣るという
欠点がある。
上述した通り、対称中心を持たない単結晶であ
ることによつてSHG活性が大きく、しかも、室
温で安定な有機結晶は、現在最も要求されている
ところである。
一方、非線形光学用材料として実用に当たつて
は、出来るだけ大きな単結晶であることが望ま
れ、大きな単結晶に成長させやすい非線形光学用
有機材料の開発が強く要望されている。
〔問題を解決するための手段〕
本発明者は、対称中心を持たない単結晶である
ことによつてSHG活性が大きく、しかも、室温
で安定であり、また、必要により、大きな単結晶
に成長させやすい有機結晶を得るべく種々検討を
重ねた結果、本発明に到達したのである。
即ち 本発明は、一般式
ただし、
[Industrial Application Field] The present invention relates to an organic material for nonlinear optics, specifically,
This invention relates to an organic material for nonlinear optics comprising an ethynylnitrobenzene derivative. [Prior Art] Nonlinear optical materials have been widely used as optical wavelength conversion elements, optical shutters, etc. in laser oscillation devices and the like. In recent years, nonlinear optical materials have been attracting attention from various related fields as essential materials for realizing optical computers such as high-speed optical switching devices, optical logic gates, and optical transistors, and the search for new materials has been actively conducted. ing. Currently, inorganic crystals such as potassium dihydrogen phosphate (KDP) and lithium niobate (LiNbO 3 ) are in practical use as materials for nonlinear optics.
Also, urea, 4-nitroaniline (PNA), 2-
Organic crystals such as methyl-4-nitroaniline (MNA) are also known. IEEE Spectrum (IEEE
Spectrum) June (1981), pp. 26-33, organic crystals generally have larger nonlinear optical effects than inorganic crystals, and generate second harmonic generation (SHG) and third harmonic generation. (THG), etc., are about 10 to 100 times faster, and the photoresponse speed is also about 1000 times shorter, and it is recognized that the threshold for photodamage is also higher. Also, SHG is
It is known that even-order nonlinear optical effects are not expressed in single crystals with a center of symmetry. [Problems to be Solved by the Invention] Among the nonlinear optical effects required for nonlinear optical materials, SHG is regarded as a basic technology for wavelength conversion because of its high conversion efficiency. Furthermore, from the viewpoint that the larger the SHG, the larger the second-order nonlinear optical constant, materials for nonlinear optics are required to have a larger SHG. Further, as mentioned above, organic crystals generally have a large nonlinear optical effect, but are required to be stable at room temperature. Among conventionally known organic crystals, MNA has SHG activity because it is a crystal without a center of symmetry, and its strength is 22 times that of urea, but on the other hand, it is difficult to obtain large single crystals, making it impractical. There is a drawback that there is no Further, although large single crystals are easily obtained from urea, it has the drawbacks of low SHG activity and poor moisture resistance. As mentioned above, organic crystals that have a high SHG activity due to being a single crystal without a center of symmetry and are stable at room temperature are currently in greatest demand. On the other hand, in practical use as a material for nonlinear optics, a single crystal as large as possible is desired, and there is a strong demand for the development of an organic material for nonlinear optics that can be easily grown into a large single crystal. [Means for solving the problem] The present inventor has discovered that the SHG activity is large due to the single crystal having no center of symmetry, is stable at room temperature, and, if necessary, can be grown into a large single crystal. As a result of various studies to obtain organic crystals that are easy to produce, the present invention was achieved. That is, the present invention is based on the general formula however,
〔作 用〕[Effect]
先ず、本発明において最も重要な点は、本発明
に係るエチニルニトロベンゼン誘導体(1〜〜8〜)
が、対称中心を持たない単結晶であることによつ
て尿素の数倍のSHG活性を示し、しかも室温で
安定な点である。
本発明に係るエチニルニトロベンゼン誘導体
は、粉末状態でNd:YAGレーザー(波長=
1.064μm、出力3mJ/パルス)の照射による測定
で第2次高調波を発生(SHG)し、入射光の1/2
の波長(532nm)の緑色光を発現する。
また、本発明に係るエチニルニトロベンゼン誘
導体(1〜〜8〜)は、大きな単結晶が得られやす
く、mmオーダーの大きな単結晶に成長させること
が可能である。
次に、本発明に係るエチニルニトロベンゼン誘
導体(1〜〜8〜)の合成方法について述べる。
本発明に係るエチニルニトロベンゼン誘導体
(1〜〜8〜)は、対応するハロニトロヨードベンゼ
ン誘導体とエチニル誘導体とを、ビス(トリフエ
ニルホスフイン)パラジウム()クロライド触媒
の存在下、溶媒中で反応させることにより得るこ
とができる。
エチニル誘導体としては、トリメチルシリルア
セチレン又はt―ブチルアセチレン等を用いるこ
とができる。
溶媒としては、トリエチルアミン又はジエチル
アミン等を用いることができ、ハロニトロヨード
ベンゼン誘導体が溶解しにくい場合は、ベンゼン
又はトルエン等とトリエチルアミン又はジエチル
アミンとの混合溶媒を用いることができる。
エチニルニトロベンゼン誘導体(1〜〜8〜)の合
成にあたつて、あらかじめヨウ化銅()、塩化銅
()等の反応開始剤を存在させておいてもよい。
上記合成法により得られたエチニルニトロベン
ゼン誘導体(1〜〜8〜)は、そのまま粉末状態のま
までも、又は、大きな単結晶にした場合でも優れ
たSHG活性を発現するものである。
本発明に係るエチニルニトロベンゼン誘導体
は、再結晶法、スローエバポレーシヨン法、昇華
法又はゾーンメルト法等常法により、大きな単結
晶に成長させることができる。大きな単結晶に成
長させるに際して用いられる溶媒としては、再結
晶法においては、ヘキサン、ベンゼン、メタノー
ル、エタノール、トルエン等の一般的な有機溶媒
が用いられ、また、スローエバポレーシヨン法に
おいては、アセトン、ジエチルエーテル、テトラ
ヒドロフラン等の溶解度の高い溶媒が用いられ
る。
〔実施例〕
次に、実施例により本発明を説明する。
尚、実施例におけるSHG活性は、尿素を基準
としてその倍率で示した。
<エチニルニトロベンゼン誘導体の合成>
試料A〜H;
試料A
4―ニトロヨードベンゼン5g(20mmol)、
t―ブチルアセチレン1.6g(20mmol)、ビス
(トリフエニルホスフイン)パラジウム()クロ
ライド20mg(0.2mmol)をトリエチルアミン
(100ml)に溶解した。この溶液中にヨウ化銅10
mg(0.4mmol)を加え、アルゴン雰囲気下で120
時間加熱還流した。完冷後、析出した固体を過
し、液を濃縮後水を加えベンゼンで抽出した。
ベンゼン層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後溶媒を
減圧下留去すると4―(t―ブチルエチニル)ニ
トロベンゼンの粗結晶が得られた。これをヘキサ
ンで抽出し、不溶固体を別し、濃縮後、メタノ
ールで再結晶することにより、4―(t―ブチル
エチニル)ニトロベンゼン微結晶粉末2.4g
(12mmol)が収率60%で得られた。得られた微
結晶粉末は、室温で安定なものであつた。
また、この微結晶粉末の元素分析の結果は下記
の通りであつた。
分析値C:70.78、H:6.52、N:6.79
計算値C:70.92、H:6.45、N:6.89
試料B
4―ニトロヨードベンゼン15g(60mmol)、
トリメチルシリルアセチレン4g(90mmol)、
ビス(トリフエニルホスフイン)パラジウム()
クロラロイド0.4mg(0.6mmol)をトリエチルア
ミン(100ml)に溶解した。この溶液中にヨウ化
銅()0.23mg(1.2mmol)を加え、アルゴン雰囲
気下、室温で6時間撹拌した。析出した固体を
過し、液を濃縮後水を加えベンゼンで抽出し
た。ベンゼン層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、
溶媒を減圧下留去すると4―(トリメチルシリル
エチニル)ニトロベンゼンの粗結晶が得られた。
ヘキサンで再結晶することにより、4―(トリメ
チルシリルエチニル)ニトロベンゼン微結晶粉末
12g(55mmol)が収率91%で得られた。得られ
た微結晶粉末は、室温で安定なものであつた。
また、この微結晶粉末の元素分析の結果は下記
の通りであつた。
分析値C:60.02、H:6.05、N:14.71
計算値C:60.24、H:5.97、N:14.59
試料C
4―ニトロヨードベンゼンの代りに3―ニトロ
ヨードベンゼンを用いた以外は試料Aと同様の方
法でt―ブチルエチニル基を導入し3―(t―ブ
チルエチニル)ニトロベンゼン微結晶粉末を得
た。得られた微結晶粉末は室温で安定なものであ
つた。
また、この微結晶粉末の元素分析の結果は、下
記の通りであつた。
分析値C:70.81、H:6.62、N:6.95
計算値C:70.92、H:6.45、N:6.89
試料D
3―ニトロヨードベンゼン15g(60mmol)、
トリメチルシリルアセチレン14g(90mmol)、
ビス(トリフエニルホスフイン)パラジウム()
クロライド0.4g(0.6mmol)をトリエチルアミ
ン(150ml)に溶解した。この溶液中にヨウ化銅
()0.23g(1.2mmol)を加え、アルゴン雰囲気
下、室温で6時間撹拌した。析出した固体を過
し、液を濃縮後水を加えベンゼンで抽出する。
ベンゼン層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒
を減圧留去すると3―(トリメチルシリルエチニ
ル)ニトロベンゼンの粗結晶が得られた。これを
ミル昇華器を用いて70℃(2mmHg)で昇華精製
することにより、3―(トリメチルシリルエチニ
ル)ニトロベンゼン微結晶粉末11.8g(54mmol)
が収率90%で得られた。得られた微結晶粉末は、
室温で安定なものであつた。
また、この微結晶粉末の元素分析の結果は下記
の通りであつた。
分析値C:60.11、H:5.95、N:14.68
計算値C:60.24、H:5.97、N:14.59
試料E
4―ニトロヨードベンゼンの代りに、2,4―
ジニトロヨードベンゼンを用いた以外は試料Aと
同様の方法でt―ブチルエチニル基を導入し、4
―(t―ブチルエチニル)―1,3―ジニトロベ
ンゼン微結晶粉末を得た。得られた微結晶粉末は
室温で安定なものであつた。
また、この微結晶粉末の元素分析の結果は、下
記の通りであつた。
分析値C:58.20、H:4.63、N:11.41
計算値C:58.06、H:4.87、N:11.28
試料F
4―ニトロヨードベンゼンの代りに、2,4―
ジニトロヨードベンゼンを用いた以外は、試料B
と同様の方法でトリメチルシリルエチニル基を導
入し4―(トリメチルシリルエチニル)―1,3
―ジニトロベンゼン微結晶粉末を得た。得られた
微結晶粉末は室温で安定なものであつた。
また、この微結晶粉末の元素分析の結果は、下
記の通りであつた。
分析値C:50.08、H:4.70、N:10.38
計算値C:49.99、H:4.58、N:10.60
試料G
4―ニトロヨードベンゼンの代りに2,4,6
―トリニトロヨードベンゼンを用いた以外は、試
料Aと同様の方法でt―ブチルエチニル基を導入
し4―(t―ブチルエチニル)―1,3,5―ト
リニトロベンゼン微結晶粉末を得た。得られた微
結晶粉末は室温で安定なものであつた。
また、この微結晶粉末の元素分析の結果は、下
記の通りであつた。
分析値C:49.03、H:3.85、N:14.57
計算値C:49.15、H:3.78、N:14.33
試料H
4―ニトロヨードベンゼンの代りに2,4,6
―トリニトロヨードベンゼンを用いた以外は試料
Bと同様の方法でトリメチルシリルエチニル基を
導入し4―(トリメチルシリルエチニル)―1,
3,5―トリニトロベンゼン微結晶粉末を得た。
得られた微結晶粉末は室温で安定なものであつ
た。
また、この微結晶粉末の元素分析の結果は、下
記の通りであつた。
分析値C:46.38、H:3.46、N:13.52
計算値C:46.60、H:3.58、N:13.59
<エチニルニトロベンゼン誘導体微結晶粉末の
SHG活性>
実施例1〜8;
実施例 1
試料Aを錠剤型成形器を用いてペレツト状に押
し固め、これに、Nd:YAGレーザー光(波長=
1.064μm、出力=3mJ/パルス)を照射すると、
SHGに起因する532nmの緑色散乱光が発生した。
その強度を光電変換素子により測定すると尿素の
3倍程度であつた。
実施例 2〜8
実施例2乃至8は、それぞれ試料B乃至Hを用
いて、実施例1と同様にしてSHG活性の強度を
試験した。
その結果を表1に示す。
First, the most important point in the present invention is that the ethynylnitrobenzene derivatives (1 to 8) according to the present invention
However, because it is a single crystal without a center of symmetry, it exhibits SHG activity several times that of urea, and is stable at room temperature. The ethynylnitrobenzene derivative according to the present invention can be produced by Nd:YAG laser (wavelength =
1.064 μm, output 3 mJ/pulse), the second harmonic is generated (SHG) and is 1/2 of the incident light.
It emits green light with a wavelength of (532nm). Further, the ethynylnitrobenzene derivatives (1 to 8) according to the present invention can easily be grown into large single crystals, and can be grown into large single crystals on the order of mm. Next, a method for synthesizing the ethynylnitrobenzene derivatives (1 to 8) according to the present invention will be described. The ethynylnitrobenzene derivatives (1--8-) according to the present invention are obtained by reacting the corresponding halonitroiodobenzene derivative and ethynyl derivative in a solvent in the presence of a bis(triphenylphosphine)palladium() chloride catalyst. This can be obtained by As the ethynyl derivative, trimethylsilylacetylene, t-butylacetylene, etc. can be used. As the solvent, triethylamine, diethylamine, etc. can be used, and when the halonitroiodobenzene derivative is difficult to dissolve, a mixed solvent of benzene, toluene, etc. and triethylamine or diethylamine can be used. In synthesizing the ethynylnitrobenzene derivatives (1 to 8), a reaction initiator such as copper iodide (2) or copper chloride (2) may be present in advance. The ethynylnitrobenzene derivatives (1 to 8) obtained by the above synthesis method exhibit excellent SHG activity even when they are in powder form or when made into large single crystals. The ethynylnitrobenzene derivative according to the present invention can be grown into a large single crystal by a conventional method such as a recrystallization method, a slow evaporation method, a sublimation method, or a zone melt method. As the solvent used to grow a large single crystal, general organic solvents such as hexane, benzene, methanol, ethanol, and toluene are used in the recrystallization method, and acetone is used in the slow evaporation method. , diethyl ether, tetrahydrofuran, and the like are used. [Example] Next, the present invention will be explained with reference to an example. In addition, the SHG activity in the Examples is expressed as a magnification of urea. <Synthesis of ethynylnitrobenzene derivative> Samples A to H; Sample A 5 g (20 mmol) of 4-nitroyodobenzene,
1.6 g (20 mmol) of t-butylacetylene and 20 mg (0.2 mmol) of bis(triphenylphosphine)palladium() chloride were dissolved in triethylamine (100 ml). Copper iodide 10 in this solution
mg (0.4 mmol) and add 120 mg (0.4 mmol) under argon atmosphere.
The mixture was heated to reflux for an hour. After cooling completely, the precipitated solid was filtered, the liquid was concentrated, water was added, and the mixture was extracted with benzene.
After drying the benzene layer over anhydrous sodium sulfate, the solvent was distilled off under reduced pressure to obtain crude crystals of 4-(t-butylethynyl)nitrobenzene. This was extracted with hexane, insoluble solids were separated, concentrated, and then recrystallized with methanol to obtain 2.4 g of 4-(t-butylethynyl)nitrobenzene microcrystalline powder.
(12 mmol) was obtained with a yield of 60%. The obtained microcrystalline powder was stable at room temperature. Further, the results of elemental analysis of this microcrystalline powder were as follows. Analytical value C: 70.78, H: 6.52, N: 6.79 Calculated value C: 70.92, H: 6.45, N: 6.89 Sample B 4-nitroyodobenzene 15 g (60 mmol),
4g (90mmol) of trimethylsilylacetylene,
Bis(triphenylphosphine)palladium()
0.4 mg (0.6 mmol) of chloraloid was dissolved in triethylamine (100 ml). 0.23 mg (1.2 mmol) of copper iodide was added to this solution, and the mixture was stirred at room temperature for 6 hours under an argon atmosphere. The precipitated solid was filtered, the liquid was concentrated, water was added, and the mixture was extracted with benzene. After drying the benzene layer with anhydrous sodium sulfate,
When the solvent was distilled off under reduced pressure, crude crystals of 4-(trimethylsilylethynyl)nitrobenzene were obtained.
By recrystallizing with hexane, 4-(trimethylsilylethynyl)nitrobenzene microcrystalline powder
12 g (55 mmol) were obtained with a yield of 91%. The obtained microcrystalline powder was stable at room temperature. Further, the results of elemental analysis of this microcrystalline powder were as follows. Analytical value C: 60.02, H: 6.05, N: 14.71 Calculated value C: 60.24, H: 5.97, N: 14.59 Sample C Same as sample A except that 3-nitroyodobenzene was used instead of 4-nitroyodobenzene A t-butylethynyl group was introduced by the method described above to obtain 3-(t-butylethynyl)nitrobenzene microcrystalline powder. The obtained microcrystalline powder was stable at room temperature. Further, the results of elemental analysis of this microcrystalline powder were as follows. Analytical value C: 70.81, H: 6.62, N: 6.95 Calculated value C: 70.92, H: 6.45, N: 6.89 Sample D 3-nitroyodobenzene 15 g (60 mmol),
Trimethylsilylacetylene 14g (90mmol),
Bis(triphenylphosphine)palladium()
0.4 g (0.6 mmol) of chloride was dissolved in triethylamine (150 ml). 0.23 g (1.2 mmol) of copper iodide () was added to this solution, and the mixture was stirred at room temperature for 6 hours under an argon atmosphere. The precipitated solid is filtered, the liquid is concentrated, water is added, and the mixture is extracted with benzene.
After drying the benzene layer over anhydrous sodium sulfate, the solvent was distilled off under reduced pressure to obtain crude crystals of 3-(trimethylsilylethynyl)nitrobenzene. By sublimating and purifying this at 70°C (2 mmHg) using a mill sublimator, 11.8 g (54 mmol) of 3-(trimethylsilylethynyl)nitrobenzene microcrystalline powder was obtained.
was obtained with a yield of 90%. The obtained microcrystalline powder is
It was stable at room temperature. Further, the results of elemental analysis of this microcrystalline powder were as follows. Analytical value C: 60.11, H: 5.95, N: 14.68 Calculated value C: 60.24, H: 5.97, N: 14.59 Sample E 2,4- instead of 4-nitroyodobenzene
A t-butylethynyl group was introduced in the same manner as sample A except that dinitroiodobenzene was used, and 4
-(t-Butylethynyl)-1,3-dinitrobenzene microcrystalline powder was obtained. The obtained microcrystalline powder was stable at room temperature. Further, the results of elemental analysis of this microcrystalline powder were as follows. Analytical value C: 58.20, H: 4.63, N: 11.41 Calculated value C: 58.06, H: 4.87, N: 11.28 Sample F 2,4- instead of 4-nitroyodobenzene
Sample B except that dinitroiodobenzene was used.
A trimethylsilylethynyl group was introduced in the same manner as 4-(trimethylsilylethynyl)-1,3
- Dinitrobenzene microcrystalline powder was obtained. The obtained microcrystalline powder was stable at room temperature. Further, the results of elemental analysis of this microcrystalline powder were as follows. Analytical value C: 50.08, H: 4.70, N: 10.38 Calculated value C: 49.99, H: 4.58, N: 10.60 Sample G 2,4,6 instead of 4-nitroyodobenzene
-A t-butylethynyl group was introduced in the same manner as in sample A except that trinitroiodobenzene was used to obtain 4-(t-butylethynyl)-1,3,5-trinitrobenzene microcrystalline powder. The obtained microcrystalline powder was stable at room temperature. Further, the results of elemental analysis of this microcrystalline powder were as follows. Analytical value C: 49.03, H: 3.85, N: 14.57 Calculated value C: 49.15, H: 3.78, N: 14.33 Sample H 2,4,6 instead of 4-nitroyodobenzene
- Trimethylsilylethynyl group was introduced in the same manner as Sample B except that trinitroiodobenzene was used, and 4-(trimethylsilylethynyl)-1,
A microcrystalline powder of 3,5-trinitrobenzene was obtained.
The obtained microcrystalline powder was stable at room temperature. Further, the results of elemental analysis of this microcrystalline powder were as follows. Analytical value C: 46.38, H: 3.46, N: 13.52 Calculated value C: 46.60, H: 3.58, N: 13.59 <Ethynylnitrobenzene derivative microcrystalline powder
SHG activity> Examples 1 to 8; Example 1 Sample A was pressed into a pellet using a tablet molding machine, and then Nd:YAG laser light (wavelength =
When irradiated with 1.064μm, output = 3mJ/pulse),
532nm green scattered light caused by SHG was generated.
When its intensity was measured using a photoelectric conversion element, it was about three times that of urea. Examples 2 to 8 In Examples 2 to 8, the intensity of SHG activity was tested in the same manner as in Example 1 using Samples B to H, respectively. The results are shown in Table 1.
【表】【table】
〔効 果〕〔effect〕
本発明に係るエチニルニトロベンゼン誘導体か
らなる非線形光学用有機材料は、前出実施例に示
した通り、SHGが尿素の数倍と大きく、しかも、
室温で安定であり、また、前出参考例に示した通
り、大きな単結晶に成長させやすいものであり、
従つて、光波長変換素子、光シヤツター、高速光
スイツチング素子及び光論理ゲート並びに光トラ
ンジスター等の素材用の材料として好適である。
As shown in the previous example, the organic material for nonlinear optics comprising the ethynylnitrobenzene derivative according to the present invention has SHG several times larger than that of urea, and
It is stable at room temperature, and as shown in the reference example above, it is easy to grow into large single crystals.
Therefore, it is suitable as a material for optical wavelength conversion elements, optical shutters, high-speed optical switching elements, optical logic gates, optical transistors, and the like.