JPS633141B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は内燃機関の燃料供給電磁弁駆動装置に
係り、さらに詳細には電磁弁と測定用抵抗とスイ
ツチが駆動電圧端子間に直列に接続された内燃機
関の燃料供給電磁弁駆動装置に関するものであ
る。

同種の装置としてはドイツ公開公報第2612914
号から）電圧源の陽極に接続された測定抵抗を有
する装置が知られている。しかしながらこの測定
抵抗は、電圧源の陽極と電磁巻線間に接続されて
いるので、誤つて測定抵抗と電磁巻線間の導線を
接地してしまうと、測定抵抗に直接電源電圧が印
加され、測定抵抗は破壊されてしまうので、この
ような装置は実用化が殆ど不可能である。また、
同公報に記載された装置では、電磁巻線に流れる
電流をオンさせるしきい値とオフさせるしきい値
を独立して選ぶことができないという欠点があ
る。

本発明は以上のような事情に鑑みなされたもの
で、上述の欠点を解消した確実に作動する内燃機
関の燃料供給電磁弁駆動装置を提供するものであ
る。

本発明においては測定抵抗とスイツチが電磁弁
と直列に接続され、この直列回路が２つの駆動電
圧端子間に接続される。本装置は測定抵抗と並列
に２個の比較器ないし限界スイツチを有し、この
比較器ないし限界スイツチの前段に少なくとも１
つの抵抗が接続される。この限界スイツチとその
抵抗との接続点と駆動電圧端子との間に好ましく
は制御可能な電源が接続されている。さらに比較
器すなわち限界スイツチのうちの１つへの供給電
圧をフリーホイール回路（還流回路）の電圧に依
存させてフリーホイール駆動の間にも少なくとも
１つの比較器を作動状態に保持するように構成さ
れている。

本発明によれば電流の上方および下方しきい値
を測定抵抗によつて分離して捕促することがで
き、特に下方のしきい値の限界スイツチをフリー
ホイール駆動における電流の終了時浮遊する駆動
電圧、すなわち適合した駆動電圧で作動させるこ
とができるという利点を有する。

さらに本発明によれば個々のしきい値を制御す
ることが簡単であるという利点が得られる。

次に添付図面を参照して本発明の実施例を詳細
に説明する。

第１図は外部式点火装置を有する内燃機関にお
ける燃料噴射装置の最終段を示す。符号１０で示
すものは電磁噴射弁の励磁巻線であり、この励磁
巻線と直列に測定用抵抗１１とスイツチ１２とが
接続している。この直列回路はプラス導線１３と
マイナス導線ないしはアース線１４との間に接続
される。励磁巻線１０及び測定用抵抗１１の直列
回路と並列にフリーホイール制御回路ないし還流
回路１５が接続される。

符号１６で示すものは従来技術で公知の回路装
置であり、たとえば回転数（ｎ）、吸気管の空気
量（Q〓）、及び温度（θ）等の種々の駆動特性量
から所定長さの噴射信号を発生し、さらにこの信
号を制御可能な電源１８の制御入力１７に印加す
る。この制御可能電源１８は他の制御入力１９、
電流入力２０及びアース線１４と接続された電流
出力２１を有する。

測定用抵抗１１の両側にはそれぞれ抵抗２３と
２４とが接続される。これら抵抗２３と２４は２
つの限界スイツチ（所定のしきい値以上あるいは
以下で作動するスイツチ）２５，２５の入力に接
続される。抵抗２３は限界スイツチ２５のマイナ
ス入力及び限界スイツチ２６のプラス入力に接続
され、一方抵抗２４は２つの限界スイツチ２５及
び２６の他の入力と接続される。この限界スイツ
チ２５及び２６はその出力側においてフリツプフ
ロツプ２７と接続され、このフリツプフロツプ２
７の出力２８は制御可能な電源１８の第２の制御
入力１９とスイツチ１２の制御入力２９とに接続
される。制御可能な電源１８の電流入力２０は抵
抗２３と限界スイツチ２５，２６との接続点に接
続される。

限界スイツチ２６は、プラス導線１３からの供
給電圧を得る。それに対して限界スイツチ２５は
抵抗３０を介して励磁巻線１０と抵抗１１との接
続点からの駆動電圧を得る。第１図に示す回路の
動作の説明に入る前に、まず第２図を参照して励
磁巻線１０を通る電流の所望の信号状態を説明し
ておく。第２ａ，２ｂ，２ｃ図が示すものは、そ
れぞれ順に、時間の経過に伴う噴射信号、電磁弁
の励磁巻線を通る所望電流値の推移及び電流しき
い値の時間に伴う階段的な変化であり、この電流
しきい値を切りかえることによつて前記励磁巻線
１０を通る所望の電流が得られる。

第２ｂ図から電磁弁の接極子が可能な限り早く
吸引されそれによつて瞬時に噴射が開始されるよ
うに電流は接極子が確実に吸引されしかもはね返
りがないようなレベルまで急速に上昇しているこ
とがわかる。エネルギーが供給されて電磁弁が一
度開放すると、引き続き電磁弁を開放状態に保つ
にはわずかな保持電流で済み、この保持電流は２
段動作制御器によつて電流の上限値と下限値との
間に保たれる。

第１図に示す燃料噴射装置の静止状態において
は、制御可能な電源１８の制御入力１７にゼロ信
号が印加され、励磁巻線１０と測定用抵抗１１と
直列に配置されているスイツチ１２が開放され
る。両限界スイツチ２５と２６の出力信号はゼロ
であ、フリツプケロツプ２７の出力２８にはゼロ
信号が生ずる。

制御可能な電源１８の制御入力１７に正の信号
現われると、この電源１８に一定の電流が流れ、
この電流は同様に抵抗２３と励磁巻線１０にも流
れる。この電流は電磁弁の吸引及び保持電流に比
べると非常に小さいものであるが、抵抗２３で起
こる電圧降下によつて限界スイツチ２５の切り換
えが行われ、それによつて限界スイツチ２５の出
力に正の信号があらわれフリツプフロツプ２７を
反転させる。その結果スイツチ１２が閉成し、測
定用抵抗１１を通る電流は上昇しそれにより同抵
抗を介して電圧降下を増加させる。電圧降下が所
定の値に達すると、限界スイツチ２６がその所与
の入力極性に従つて切換わり、フリツプフロツプ
２７が再びその初期位置に戻り、したがつてスイ
ツチ１２が開く。

電磁弁１０と測定用抵抗１１とを通過した電流
は今度はフリーホイール回路１５に流れる。フリ
ーホイール回路の時定数に従つて電流は同回路に
おいて減衰し、下のしきい値に達すると、限界ス
イツチ２５が再び作動し、フリツプフロツプ２７
が新たに反転し、スイツチ１２が再び閉じた状態
に制御され、それによつて冒頭に述べた工程がま
た始まる。

制御可能な電源１８の第２の制御入力１９によ
つて個々のしきい値が制御される。これは特に第
２ｂ図のように吸引及び保持モードの間最高電流
値を種々に調節するために上方しきい値の場合に
行われる。そのためには制御可能な電源１８の制
御入力１７と１９の入力信号を以下のように互い
に関連させなければならない。すなわち入力１７
を介して負のパルスないしは噴射電流期間の終了
時に現われるパルスの立下がり端（第２図）によ
り電源１８中のフリツプフロツプをセツトし、出
力２０に現われる信号を介して最大電流しきい値
を高い初期値にセツトする。入力１７が正になる
と電流は前記のレベルの初期値まで上昇する。

電流が初期値に達すると入力１９を介して最小
電流しきい値がセツトされ、同時に上に述べた電
源１８内のフリツプフロツプがリセツトされる。
それによつて値が小さい最大電流しき値で作動す
ることになる。

第１図に示す燃料噴射装置において重要なこと
は、電源１８が抵抗２３に「浮遊している」、す
なわち駆動電圧から独立した基準電圧を発生させ
ていることである。両しきい値スイツチ２５と２
６とはともにこの基準電圧を測定用抵抗１１に発
生し誘導性の負荷すなわち励磁巻線１０に流れる
電流に比例する測定電圧と比較する。

好ましくは限界スイツチ２６をpnp入力トラン
ジスタを有する差動増幅器として構成し、したが
つて限界スイツチ２６をアース電位にほぼ等しい
同期電位で作動させることができる。この性質か
らこの限界スイツチ２６をプラス電位とほぼ等し
い同期電位として作動させることは不可能であ
る。

限界スイツチ２５の正の電圧供給端子は抵抗３
０を介して誘導性の負荷すなわち励磁巻線１０及
び測定用抵抗１１に接続されているが、この抵抗
３０は励磁巻線１０に過電圧が発生した場合に大
きな電流から限界スイツチ２５を保護する。この
過電圧は、たとえばプラス導線１３を介して自動
車の電源等から供給されるものである。しかし過
電圧はスイツチ１２をオフしたあとの自己誘導に
よつてもすなわちフリーホイール回路が稼動し、
それによつて測定抵抗１１にフリーホイール回路
１５を介して減少する（たとえばダイオード電
圧）よりもかなり大きな電圧が発生したときにも
発生する。限界スイツチ２５がこの稼動ステツプ
の間もまた正確に作動するようにその駆動電圧端
子は電磁弁巻線１０と測定抵抗１１との接続点に
接続され、それにより限界スイツチ２５の電源電
圧は「“浮遊”する」。すなわちスイツチ１２が開
放されているときも電源電圧はその入力の最高電
位よりも高い。

さらに抵抗２３も限界スイツチ２５，２６の入
力を保護する機能も果たす。同じことが抵抗２４
にもあてはまるが、この抵抗２４自体は保護機能
にとつては無くても済むものである。しかし、そ
れだけでなく抵抗２４は限界スイツチ２５，２６
の入力電流によつて抵抗２３に生ずる電圧降下を
補償するのにも使用され、その場合両抵抗２３，
２４が同じ値になるように調整される。

フリツプフロツプ１５は原理的にはNOR回路
によつて代用することができるが、NOR回路は
フリツプフロツプに比較して動的には劣る性質を
有する。

以上説明したように本発明によれば、測定用抵
抗が電磁弁とスイツチ間に接続され、直接電源線
に接続されることはないので、電磁弁と測定用抵
抗間の接続線が接地しても測定用抵抗は破壊され
ることなく、確実な動作が可能になる。また本発
明によれば、スイツチをオンさせる第１の限界ス
イツチとオフさせる第２の限界スイツチが設けら
れているので、スイツチをオン、オフさせるしき
い値を独立して選ぶことができるという利点が得
られる。

【図面の簡単な説明】

図は本発明の１実施例を説明するもので第１図
は本発明装置の概略配置を示したブロツク回路
図、第２ａ図〜第２ｃ図はそれぞれ第１図回路の
動作を説明したパルス波形図である。 １０……励磁巻線、１１……測定用抵抗、１５
……フリーホイール回路、１８……電源、２５，
２６……限界スイツチ、２７……フリツプフロツ
プ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 駆動電圧端子間に燃料供給電磁弁と電磁弁に
   流れる電流を測定する測定用抵抗と電磁弁に流れ
   る電流をオンオフさせるスイツチとが直列に接続
   されている内燃機関の燃料供給電磁弁駆動装置に
   おいて、 前記測定用抵抗１１を電磁弁１０とスイツチ１
   ２間に接続し、 測定用抵抗により測定された電磁弁に流れる電
   流をしきい値と比較し、前記スイツチ１２をオン
   させる第１の限界スイツチ２５と、前記スイツチ
   をオフさせる第２の限界スイツチ２６を設け、 前記限界スイツチ２５，２６のしきい値を制御
   可能な電源１８により変化できるようにしたこと
   を特徴とする内燃機関の燃料供給電磁弁駆動装
   置。 ２ 第１の限界スイツチ２５の駆動電圧供給端子
   が抵抗３０を介して測定用抵抗１１と電磁弁１０
   との接続点に接続されていることを特徴とする特
   許請求の範囲第１項に記載の内燃機関の燃料供給
   電磁弁駆動装置。 ３ 前記電源１８は電磁弁１０が駆動された場合
   電磁弁接極子の吸引および保持工程に従つて制御
   され、前記限界スイツチのしきい値を変化させる
   ことを特徴とする特許請求の範囲第１項に記載の
   内燃機関の燃料供給電磁弁駆動装置。