JPS63310534A - 消弧装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 この発明は、回路しゃ断器や電磁接触器等に適用される
消弧装置に関するものである。

〔背景技術〕

第５図に従来例を示す、すなわち、この消弧装置は、Ｕ
字形またはＶ字形の切欠部５０を持つ複数の磁性板５１
を一定間隔をおいて積層したものである。５２は接点部
である。たとえば接点部５２に異常ｉｔ流が流れている
ときに接点部５２が開極動作し接点部５２にアーク５３
が発生した場合、アーク５３によって発生する誘導磁場
が磁性板５１に集中してアーク５３を切欠部５０に誘引
し、これによりアーク５３が磁性体５１に接触して熱伝
導によりアーク５３を冷却するとともに、複数の磁性板
５１によりアーク５３を分割して陰極降下電圧を発生さ
せることにより、アーク電圧を高めている。

しかし、この消弧装置は、より一層高いアーク電圧を得
るために磁性板５１の枚数を増加する必−要があり、こ
のため構造が複雑で大型化し、またコスト高になるとい
う欠点があった。

〔発明の目的〕

この発明の目的は、アーク電圧を高めるとともに構造を
簡単にすることができる消弧装置を提供することである
。

〔発明の開示〕

この発明の消弧装置は、接点部と、この接点部に発生す
るアークに曝される部位に配設されて前記アークの熱に
より熱分解ガスを発生する絶縁体とを備えたものである
。

この発明の構成によれば、絶縁体がアークの熱により熱
分解ガスを発生するとその熱分解ガスによりアークを冷
却することができる。このため、アーク電圧を高めると
ともに構造を簡単にすることができる。

実施例 この発明の一実施例を第１図および第２図に基づいて説
明する。すなわち、この消弧装置は、接点部２と、この
接点部２に発生するアーク３に曝される部位に配設され
てアーク３の熱により熱分解ガスを発生する絶縁体４と
を備えている。

前記接点部２および絶縁体４は消弧室１に配役され、消
弧室ｌは耐熱性、耐トラツキング性および強度を考慮し
て熱硬化性樹脂で形成された回路しゃ断器（図示せず）
の器台１０の一部に形成されている。

前記接点部２は、固定接点５を有する固定接触子６と、
可動接点７を有する可動接触子８とで構成されている。

たとえば、異常電流が発生したときに回路しゃ断器のト
リップ手段（図示せず）により可動接触子８が開極動作
すると、可動接点７と固定接点５との間にアーク３が発
生する。

前記絶縁体４は、板状体を実施例とし、消弧室１の接点
部２の両側部の側壁面に当接するとともに、消弧室１の
床面に形成した溝９に嵌合して支持されている。

この絶縁体４の材料は、アーク３の熱により熱分解ガス
を発生しやすく、しかも炭素が少なくて水素を多（含む
ものが好ましい、炭素は消弧室１の壁面や接点部２に炭
素が付着することによって接点部２が絶縁不良を起こす
おそれがあるためであり、また水素はアーク３の冷却効
果が高いためである。したがってベンゼン環を含まずし
かも水素の多い樹脂、たとえば、アクリル酸エステル共
重合体、脂肪族炭化水素樹脂、ポリビニルアルコール、
ポリブタジェン、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアセター
ル、イソプレン樹脂、エチレンプロピレンゴム、エチレ
ン・ビニルアセテート共重合体（ＥＶＡ樹脂）、ポリア
ミド樹脂が好ましい。

この消弧装置は、接点部２にアーク３が発生すると、ア
ーク３の熱によって絶縁体４の温度が上昇し、絶縁体４
から熱分解ガスが発生する。この熱分解ガスは、アーク
３のまわりに多（発生し、しかも空気よりもアーク３の
熱を奪いやすくアーク３の冷却効果が良いため、アーク
電圧を高めることができ、消弧性に優れる。

この実施例によれば、絶縁体４がアーク３の熱により熱
分解ガスを発生するとその熱分解ガスによりアーク３を
冷却することができる。このため、アーク電圧を高める
とともに構造をＭ単にすることができる。その結果、構
造が簡単で消弧性能のよい消弧装置を提供することがで
きる。

この発明の第２の実施例を第３図に示す、すなわち、こ
の消弧装置は、絶縁体４を一対の平行な側板部１０と背
板部１）とでＵ字形に形成したものであり、Ｕ字形の開
口部が接点部２に対向するように配置されている。

この実施例は、平行電路を形成する可動接触子８および
固定接触子６を流れる電流により発生する磁場よって、
可動接点７と固定接点５との間に発生したアーク３が接
点部２から絶縁体４の背板部１）の方向に電ｒＩｆ１駆
動されてわん油状態に伸長し、アーク３が絶縁体４の内
側に押付けられる。

そのため、アーク３の熱による絶縁体４からの熱分解ガ
スの発生が盛んになり、アーク３の冷却効果が一段と高
くなる。さらにアーク３の伸長によりアーク長を十分に
長くすることができるため、アーク電圧がより一層上昇
する。

この発明の第３の実施例を第４図に示す、すなわち、こ
の消弧装置は、第２の実施例において、一対の側板部１
０の接点部２側を接点部２の両側部へ延長したものであ
る。この実施例は、アーク３の発生と同時に接点部２の
近傍の側板部ｌＯが加熱されて側板部１０より熱分解ガ
スが生じ、また絶縁体４の側板部１０の内側のアーク３
に曝される部分の面積が大きくなるため、アーク３の消
弧に有利となる。

さらに、他の実施例として、前記絶縁体４に重量比で５
〜３５％のガラス繊維を充填することにより、接点部２
の開閉による熱ヒートサイクルで絶縁体４が熱劣化して
クランクなどが発生するのを防止する補強効果が得られ
る。なお、ガラス繊維を５〜３５％に限定したのは、５
％以下ではガラス繊維による補強効果がなくなるためで
あり、また３５％以上では絶縁体４からの熱分解ガスの
発生か抑えられ消弧性能が低下するとともに成形性が悪
くなって成形金型の損傷が激しくなるためである。

なお、第２の実施例および第３の実施例において、背板
部１）に排気口として、貫通穴や貫通溝を形成してもよ
い。

また、この発明において、アーク３を絶縁体４に伸長駆
動する手段はなくてもよいし、また第２の実施例の接点
部２と絶縁体４との間にアーク走行板を設けたり、ブロ
ーアウトコイル等の他のアーク駆動手段を設けてもよい
。

〔発明の効果〕

この発明の消弧装置によれば、絶縁体がアークの熱によ
り熱分解ガスを発生するとその熱分解ガスによりアーク
を冷却することができる。このため、アーク電圧を高め
るとともに構造を簡単にすることができるという効果が
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の第１の実施例を示す縦断面図、第２
図はその横断面図、第３図は第２の実施例の斜視図、第
４図は第３の実施例の斜視図、第５図は従来例の斜視図
である。 ２・・・接点部、３・・・アーク、４・・・絶縁体第　
２　口 ｊ１３　　図 第４図 第５図 手続主ｉ’ｔｔ正四（自発 暇ロ６２年特　許　願第１４７４１２号３、補正をする
者 月阿牛との関係　　出願人 ４、代理人 ５、補正命令の日付 自発補正 明細書第４真第１６行から第５頁第２行、「しかも・・
・・・・・・・多い樹脂」とあるを「しかも構成分子中
の炭素原子数が少なくて水素原子数が多いものが好まし
い、炭素量が多いと、高温アークにより炭素が遊離し、
消弧室１の壁面や接点部２に付着して接点部２が絶縁不
良を起こすおそれがあるためである。また水素量が多い
と、高温アークにより水素ガスが発生しやすく、その水
素ガスは熱伝導に優れアーク３の冷却効果が高いためで
ある。 したがってベンゼン環を含まずしかも水素数の多い樹脂
」と訂正する。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）接点部と、この接点部に発生するアークに曝され
   る部位に配設されて前記アークの熱により熱分解ガスを
   発生する絶縁体とを備えた消弧装置。
2. （２）前記絶縁体は、アクリル酸エステル共重合体、脂
   肪族炭化水素樹脂、ポリビニルアルコール、ポリブタジ
   エン、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアセタール、イソプ
   レン樹脂、エチレンプロピレンゴム、エチレン・ビニル
   アセテート共重合体、ポリアミド樹脂のうちから選択さ
   れている特許請求の範囲第（１）項記載の消弧装置。
3. （３）前記絶縁体は、ガラス繊維を５〜３５％充填して
   いる特許請求の範囲第（１）項または第（２）項記載の
   消弧装置。