JPS6329931Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は適度な機械的強度と曲げ座屈耐力、耐
蝕性を兼ね備えた合成樹脂製釘に関するものであ
る。

（従来の技術） 従来から使用されてきた合成樹脂製釘は釘全体
が単一素材から作製されているので、機械的強度
や、曲げ座屈耐力、耐蝕性が不十分な欠点があつ
た。

（問題点を解決するための手段） そこで本考案はかかる従来の欠点に鑑み、鋭意
工夫の結果、軸部の外周に外周部が被覆一体化さ
れてなる釘本体の一端に頭部を、他端に尖鋭部を
設けると共に、前記軸部を熱可塑性樹脂またはガ
ラス繊維で補強された熱可塑性樹脂で作製し、外
周部をガラス繊維で補強された熱硬化性樹脂で作
製することにより、上述の欠点を解消し、適度の
機械的強度を有し、曲げ座屈耐力、耐蝕性に優れ
た合成樹脂製釘を提案するものである。

（実施例） 以下、図面を参照しながら本考案について説明
する。

第１図において１は釘本体であつて、該釘本体
１の一端には頭部２が、他端には尖鋭部３が設け
られており、その形状は特に限定しない。

第２図において、４は軸部、５は外周部、６は
軸部４と外周部５間の接着剤層である。釘本体１
は軸部４が予め筒状に成形された外周部５に挿入
されて接着剤層６を介して形成されてもよいし、
軸部４に外周部５が被覆されて形成されてもよ
く、特に軸部４と外周部５の固着方法は限定され
ない。

軸部４は、ナイロン、アセタール等の熱可塑性
樹脂や或いは、硝子短繊維を混入して補強された
熱可塑性樹脂で作製されている。硝子短繊維は成
形品中で適度に分散し、且つ繊維長が強化効果を
減少させない程度に保たれるように適度に集束さ
れたものが好ましい。又、軸部４は断面円形、方
形等適宜形状となされておればよい。

外周部５は、例えばヤーン、ローピング等のガ
ラス繊維に熱硬化性樹脂が含浸強化されて作製さ
れている。硝子繊維は長手方向に多数平行に配列
して所望の断面形状に集束されている。

（考案の効果） 以上詳述した如く、本考案合成樹脂製釘は軸部
の外周に外周部が被覆一体化され、前記軸部が熱
可塑性樹脂またはガラス繊維で補強された熱可塑
性樹脂から作製され、外周部がガラス繊維で補強
された熱硬化性樹脂から作製されてなるので、剛
性は乏しいが弾性に優れた軸部と弾性は乏しいが
剛性に優れた外周部の組合せにより、両者の相乗
効果によつて適度の機械的強度及び曲げ座屈耐力
を有し、打ち込みの際に折れがたくかつ絶縁性、
耐蝕性に優れている。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案合成樹脂製釘の一実施例を示す
斜視図、第２図は第１図の−線断面図であ
る。 １……釘本体、２……頭部、３……尖鋭部、４
……軸部、５……外周部、６……接着剤層。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 軸部４の外周に外周部５が被覆一体化されてな
   る釘本体１の一端に頭部２が、他端に尖鋭部３が
   設けられており、前記軸部４が熱可塑性樹脂また
   はガラス繊維で補強された熱可塑性樹脂から作製
   され、外周部５がガラス繊維で補強された熱硬化
   性樹脂から作製されてなる合成樹脂製釘。