【発明の詳細な説明】[Detailed description of the invention]
本発明は感光性磁気記録体用配向ポリエステル
フイルムに関する。
さらに詳しくは、優れた透明性(光線透過率)
を有し、かつ水切れ性の良好な感光性磁気記録体
用配向ポリエステルフイルムに関する。
ポリエステルフイルム、例えばポリエチレンテ
レフタレートフイルムは、その優れた機械的、熱
的および電気的性質によつて情報記録用途、電気
用途およびその他種々の用途で広く使用されてい
る。
そして、ポリエステルフイルムの用途分野の一
つに、例えばマイクロフイルムEVR(Electronic
Video Recording)等の光学的情報用基材、張
り込み用等の高透明で、かつ水切れ性の良好なこ
とが要求される分野がある。例えばマイクロフイ
ルム、EVR用フイルム等の光学情報記録用基材
としては、情報の記録および再生(取出)のため
に、基材フイルムの透明性の高いことと、光の散
乱や透過障害の原因となるフイルム中の異物が少
ないことが重要である。透明性が悪いと写真フイ
ルムのカブリと同じく鮮明な記録や取出が不可能
である。フイルム中に異物が存在すると光の散乱
や透過障害となり、その部分の記録や取出が出来
ない場合がある。
同時に焼付後の現像、定着の操作が加わるため
乾燥が容易に行なわれることの要求されるマイク
ロフイルム、EVR等においては、水切れ性が良
好なことが必要な性能である。
本発明者は、透明性と水切れ性とを同時に満足
するポリエステルフイルムについて鋭意研究の結
果、特定の分子量のポリエチレングリコールを特
定量添加せしめて延伸配向したポリエステルフイ
ルムは、透明性および水切れ性の両特性に優れて
いることを見出し、本発明に到達したものであ
る。
すなわち、本発明は、分子量5000〜200000のポ
リエチレングリコールの添加含有量が0.10〜
1.5wt%の範囲にあり、フイルムの水との濡れ角
度が30゜〜55゜であり、かつフイルム厚み75μmに
おけるヘーズが4.5%以下であることを特徴とす
る感光性磁気記録体用配向ポリエステルフイルム
である。
本発明にいうポリエステルとは、テレフタール
酸、イソフタール酸、ナフタレン−2・6−ジカ
ルボン酸等のごとき芳香族ジカルボン酸又はその
エステルとエチレングリコール、ジエチレングリ
コール、テトラメチレングリコール、ネオペンチ
レングリコール等のごときグリコールとを重縮合
させて得ることのできるポリマーである。該ポリ
エステルは芳香族ジカルボン酸とグリコールとを
直接重縮合せしめる;芳香族ジカルボン酸ジアル
キルエステルとグリコールとをエステル交換反応
させた後重縮合せしめる;あるいは芳香族ジカル
ボン酸のジグリコールエステルを重縮合せしめる
等の方法によつて得られる。かかるポリマーの代
表的なものとして、ポリエチレンテレフタレート
やポリエチレン−2・6−ナフタレンジカルボキ
シレート等が例示される。このポリマーは、共重
合されないホモポリマーであつてもよく、またジ
カルボン酸成分の15モル%以下が非芳香族ジカル
ボン酸成分でありおよび/またはジオール成分の
15モル%以下が脂肪族グリコール以外のジオール
成分であるような共重合ポリエステルであつても
よい。
さらに前記ポリエステルと他の重合体とのポリ
マーブレンドであつてもよい。ブレンドできる他
の重合体としてポリアミド、ポリオレフイン、他
種ポリエステル(ポリカーボネートを含む)が例
示される。また前記ポリエステルは必要に応じ
て、安定剤、着色剤、酸化防止剤等の添加剤を含
有するものであつてもよい。
本発明の感光性磁気記録体用配向ポリエステル
フイルムは、分子量5000〜200000のポリエチレン
グリコール0.10〜1.5wt%を含有するものである。
本発明で用いられるポリエチレングリコールの分
子量は5000〜200000好ましくは8000〜150000、さ
らに好ましくは10000〜100000のものである。こ
こで分子量の大きいものはポリエチレンオキサイ
ドと名称されているが、繰り返し単位はHO(−
CH2−CH2−O−)oHで示されるポリエーテルで
ある。
ポリエチレンテレフタレートに対するポリエチ
レングリコールの含有量は0.1〜1.5wt%、好まし
くは0.25〜1.0wt%である。ポリエチレングリコ
ールの分子量が5000未満のものは、添加剤濃度を
相当大きくしても水切れ性が不十分であり、一
方、分子量200000以上のものは水切れ性が十分良
くなるようにポリエチレングリコールを含有させ
ると二軸延伸後の基材フイルムのヘーズが高くな
り、透明性が損なわれる。ポリエチレングリコー
ルの含有量が0.1wt%未満と少なすぎると水切れ
性が良くならず、一方含有量が1.5wt%を超える
と基材フイルムのヘーズが高くなり透明性が損な
われる。
本発明フイルムのヘーズは、フイルム厚みに依
存して変るが、フイルム厚みが75μmで4.5%以
下、好ましくは3%以下、さらに好ましくは25%
以下である。フイルムヘーズの下限は特に限定さ
れないが、通常0.3%以上である。
本発明の感光性磁気記録体用配向ポリエステル
フイルム(ヘーズフイルム)の水との濡れ角度は
30〜55゜、好ましくは50°%下、さらに好ましくは
45゜以下である。ベースフイルムと水との濡れ角
度55゜以上であると現像、定着時の水切れ性が良
くなく、好ましくない。水との濡れ角度が30゜以
下になるようにするとポリエチレングリコールの
添加量を増す必要があつてフイルムヘーズが高く
なり、透明性が損なわれるので好ましくない。
本発明のフイルムを製造するにあたり、ポリエ
チレングリコールを含有させる方法としては、ポ
リエステルの重合完結前ならばいつでもよいが、
エステル交換後に添加するのが好都合である。し
かし、これに限定されるものではない。適当濃度
のポリエチレングリコールを含有するポリエステ
ルの製造として、頭初から所定のポリエチレング
リコール含有量となるようにポリマーを重合する
方法;あらかじめ高濃度のマスターポリマーを重
合し、これを同種のポリエステルホモポリマーで
所定の濃度にブレンダーを用いて混合稀釈後、製
膜を行なう方法;およびポリエステルポリマーの
製膜直前にポリエチレングリコールの高濃度のマ
スターポリマーを添加する方法などある。もちろ
ん、これらの方法を組み合せても製造可能であ
る。ポリマーを混合する際、あらかじめ一方また
は両方のポリマーに適当な柴外線吸収剤、滑剤、
顔料、酸化防止剤等のごとき添加剤を併合しても
何ら支障ない。
本発明で用いる磁気記録体用配向ポリエステル
フイルムの製造法として、ポリエチレングリコー
ル含有マスターポリマーと、これと同一のポリエ
ステルホモポリマー(ポリエチレングリコール未
含有)との混合物を通常のポリエステルフイルム
の製造法に従つて製造し得る。例えば、ポリエチ
レンテレフタレートの場合はT−ダイ法、インフ
レーシヨン法等によつて溶融押出された固有粘度
〔η〕(O−クロロフエノールを溶媒として35℃で
測定)が0.4〜1.0の未延伸フイルムを作ることが
できる。さらに、二軸配向フイルムとする。この
際の延伸温度はポリエチレンテレフタレートフイ
ルムの場合とほぼ同様に行なえるが、ポリエチレ
ングリコールの含有量によつて延伸温度を変更し
て延伸を行なつても支障ない。延伸温度は通常70
〜120℃である。延伸倍率は特に限定しないが、
縦方向に2.5〜5.0倍、横方向に2.5〜5.0倍程度と
し得る。
このようにして得られた二軸配向フイルムは、
180〜240℃の範囲で熱固定すると、透明性と水切
れ性に優れた磁気記録体用配向ポリエステルフイ
ルムが得られる。
磁気記録体用配向ポリエステルフイルムは、滑
り性を付与するため必要に応じて、フイルム表面
に凹凸を付与してもよい。もちろん、磁気記録体
用配向ポリエステルフイルムに要求される光学的
性質を損なわない範囲内で、例えば数種類の粒度
分布の異なる無機粒子を添加してフイルム内部に
分散存在せしめてもよいし、重合時にリン成分を
加えて粒子源を生成せしめるとともに分級された
無機粒子を添加してフイルム中に存在せしめても
よい。さらに重合時にリン成分その他の添加物を
加えてそれぞれ重合を行ない、その後両者をブレ
ンドせしめる等の方法を用いてフイルム表面に凹
凸を生じせしめることもできる。
フイルム膜厚は6〜300μm、好ましくは8〜
200μmのものが好ましく用いられる。膜厚の好
適値は用途によつて一定でなく、例えば張込用と
しては25〜150μm、マイクロ用、EVR用として
は、35〜300μm等が好適に用いられる。
本発明のフイルムは高透明で、かつ水切れ性が
良好なために作業性に優れる。本発明のフイルム
の性質を利用して、従来から用いられている磁気
記録体用配向ポリエステルフイルムの分野で好ま
しく用いられるが、特にマイクロフイルム、
EVR用フイルム、張込用フイルム等、透明性が
要求され、かつ現像、定着の操作を必要とし、水
切れ性が良好であることを要求される分野で好ま
しく用いられる。
以下、本発明で用いる主な物性測定法を示す。
(1) フイルム雲り度(ヘーズ):積分球式光線透
過率測定装置により入射光量(T1)、全光線透
過量(T2)、装置による散乱光量(T3)および
装置と試験片による散乱光量(T4)を測定し、
次式により算出した値である。
雲り度(ヘーズ)=Td/Ti×100(%)
但し、ここで
Ti=T3/T1×100
Td=T4×T3(T2/T1)/T1×100
(2) 光の透過斑:光学的情報縮小記録材としての
評価のため、フイルムに銀塩乳材をコーテイン
グして、これを暗室で光により300倍に拡大し、
画像を観察して暗い影状の縮小斑点の現れ具合
を次の3段階に分けて評価した。
1 微小斑点は認めず、縮小記録材に適したフ
イルム。
2 薄黒い微小斑点が若干認められたが、縮小
記録材として、実用上問題のない程度のフイ
ルム。
3 微小斑点が点々と暗い影になつて多く現わ
れ、縮小記録材として用いた場合の拡大再現
時に実用上著しく問題になる不適当なフイル
ム。
(3) 水の濡れ角度:水切れ性を評価する尺度の1
つとして水の濡れ角度を採用。温度20℃、湿度
60%の恒温、恒湿にて測定フイルムを1昼夜放
置後、同一の温湿度条件でエルマ光学製ゴニオ
メーター式接触角測定器を用いて測定した。
水滴の直径は1〜2m/m程度とした。用い
る水は蒸留水である。
(4) 水切れ性:フイルムに銀塩乳剤をコーテイン
グして、現像、定着し、水道水で20分間水洗い
して後、引き上げ、水切れの程度を次の3段階
に分けて評価した。
1 水槽より引き上げて後、付着水がフイルム
表面にスムーズに広がると共に容易に水切れ
が行なわれるもの。
2 同上、付着水がフイルム表面に広がるが若
干付着水の広がりに斑が発生し、水切れ性も
若干劣るもの。
3 同上付着水が、斑のある状態でフイルム表
面に一部広がり、大部分は表面張力で付着水
が集まる傾向をみせ、水切れ性も悪いもの。
(5) 総合評価:透明性、光の透過斑および水切れ
性が共に良好なフイルムを◎、実用上問題ない
フイルムを〇、透明性、光の透過斑が劣つた
り、あるいは水切れ性が著るしく劣つて使用に
耐えないフイルムを×としてそれぞれを評価し
た。
以下に本発明を実施例によつて説明するが、本
発明はこれらの方法に限定されるものではない。
実施例1〜7、比較例1〜5
ポリエチレンテレフタレートを常法により重合
し、重合完結前に各実施例に対応して、分子量
4000;6000、2万、15万および30万のポリエチレ
ングリコールをそれぞれ20wt%添加混合してか
ら、常法により重合罐から吐出、切断して、ポリ
エチレングリコールを20wt%含有するマスター
ポリマーを得た。
比較としてポリエチレンテレフタレートポリマ
ーも常法により作製した。ポリマーを各実施例に
示す所定のポリエチレングリコール含有量になる
ように、ポリエチレンテレフタレート(ホモポリ
マー)で混合稀釈し、常法によつて溶融押出して
40℃に保持したキヤステイングドラム上に急冷固
化せしめて、厚さ750μmの未延伸フイルムを得
た。この未延伸フイルムを縦方向に延伸温度95℃
で3.05倍、横方向に延伸温度120℃で3.3倍逐次二
軸延伸し、210℃で20秒間熱固定し厚さ75μmの
フイルムを得た。結果を表1に示す。このフイル
ムに銀塩乳剤をコーテイングし、現像定着し、こ
の時の光の透過性、水切れ性の結果も併せて表1
に示す。
The present invention relates to an oriented polyester film for photosensitive magnetic recording media. More details: Excellent transparency (light transmittance)
The present invention relates to an oriented polyester film for a photosensitive magnetic recording medium, which has the following characteristics and has good water drainage properties. Polyester films, such as polyethylene terephthalate films, are widely used in information recording applications, electrical applications, and various other applications due to their excellent mechanical, thermal, and electrical properties. One of the application fields for polyester film is microfilm EVR (Electronic Film), for example.
There are fields that require high transparency and good drainage properties, such as substrates for optical information such as video recording, and for mounting. For example, as a base material for optical information recording such as microfilm and EVR film, the base film must be highly transparent in order to record and reproduce (retrieve) information, and it must be free from the causes of light scattering and transmission obstruction. It is important that there are few foreign substances in the film. If the transparency is poor, clear recording or extraction is impossible, similar to fogging in photographic film. If foreign matter is present in the film, it may cause light scattering or transmission obstruction, making it impossible to record or take out that part. At the same time, good water drainage is a necessary performance for microfilms, EVRs, and the like, which require easy drying because they involve developing and fixing operations after printing. As a result of intensive research into polyester films that satisfy both transparency and water-drainage properties, the present inventor found that polyester films prepared by adding a specific amount of polyethylene glycol of a specific molecular weight and then being stretched and oriented have the properties of both transparency and water-drainage properties. The present invention was developed based on the discovery that the method is excellent in the following. That is, in the present invention, the added content of polyethylene glycol having a molecular weight of 5,000 to 200,000 is 0.10 to 200,000.
An oriented polyester film for a photosensitive magnetic recording medium, characterized in that the amount is in the range of 1.5 wt%, the wetting angle of the film with water is 30° to 55°, and the haze at a film thickness of 75 μm is 4.5% or less. It is. The polyester referred to in the present invention refers to aromatic dicarboxylic acids such as terephthalic acid, isophthalic acid, naphthalene-2,6-dicarboxylic acid, or their esters, and glycols such as ethylene glycol, diethylene glycol, tetramethylene glycol, neopentylene glycol, etc. It is a polymer that can be obtained by polycondensation of The polyester is produced by direct polycondensation of aromatic dicarboxylic acid and glycol; by transesterification of aromatic dicarboxylic acid dialkyl ester and glycol and then polycondensation; or by polycondensation of diglycol ester of aromatic dicarboxylic acid, etc. obtained by the method of Typical examples of such polymers include polyethylene terephthalate and polyethylene-2,6-naphthalene dicarboxylate. The polymer may be a non-copolymerized homopolymer, and up to 15 mole percent of the dicarboxylic acid component is a non-aromatic dicarboxylic acid component and/or a diol component.
It may be a copolymerized polyester in which 15 mol% or less is a diol component other than aliphatic glycol. Furthermore, it may be a polymer blend of the polyester and other polymers. Examples of other polymers that can be blended include polyamides, polyolefins, and other types of polyesters (including polycarbonate). Further, the polyester may contain additives such as stabilizers, colorants, and antioxidants, if necessary. The oriented polyester film for a photosensitive magnetic recording medium of the present invention contains 0.10 to 1.5 wt% of polyethylene glycol having a molecular weight of 5,000 to 200,000.
The molecular weight of the polyethylene glycol used in the present invention is 5,000 to 200,000, preferably 8,000 to 150,000, and more preferably 10,000 to 100,000. The one with a large molecular weight is called polyethylene oxide, and the repeating unit is HO (-
It is a polyether represented by CH2 - CH2 -O-) oH . The content of polyethylene glycol relative to polyethylene terephthalate is 0.1 to 1.5 wt%, preferably 0.25 to 1.0 wt%. If the molecular weight of polyethylene glycol is less than 5,000, the water drainage property will be insufficient even if the additive concentration is considerably increased.On the other hand, if polyethylene glycol has a molecular weight of 200,000 or more, it will be necessary to add polyethylene glycol to improve the water drainage property. The haze of the base film after biaxial stretching increases, and transparency is impaired. If the content of polyethylene glycol is too low (less than 0.1 wt%), water drainage properties will not be improved, while if the content exceeds 1.5 wt%, the haze of the base film will increase and transparency will be impaired. The haze of the film of the present invention varies depending on the film thickness, but when the film thickness is 75 μm, the haze is 4.5% or less, preferably 3% or less, and more preferably 25%.
It is as follows. The lower limit of film haze is not particularly limited, but is usually 0.3% or more. The wetting angle of the oriented polyester film (haze film) for photosensitive magnetic recording materials of the present invention with water is
30~55°, preferably below 50°%, more preferably
It is 45° or less. If the wetting angle between the base film and the water is 55° or more, water drainage during development and fixing will be poor, which is undesirable. If the wetting angle with water is 30° or less, it is necessary to increase the amount of polyethylene glycol added, which increases film haze and impairs transparency, which is not preferable. In producing the film of the present invention, polyethylene glycol may be added at any time before the completion of polymerization of polyester.
It is convenient to add it after transesterification. However, it is not limited to this. A method for producing polyester containing an appropriate concentration of polyethylene glycol is to polymerize a polymer to have a predetermined polyethylene glycol content from the beginning; a master polymer with a high concentration is polymerized in advance, and this is then mixed with the same type of polyester homopolymer. There are a method in which a blender is used to mix and dilute the polyester polymer to a predetermined concentration and then film formation is performed; and a method in which a high concentration master polymer of polyethylene glycol is added immediately before film formation of the polyester polymer. Of course, it is also possible to manufacture by combining these methods. When mixing polymers, add a suitable ray absorber, lubricant, or lubricant to one or both polymers in advance.
There is no problem in incorporating additives such as pigments and antioxidants. As a method for producing an oriented polyester film for magnetic recording media used in the present invention, a mixture of a polyethylene glycol-containing master polymer and the same polyester homopolymer (not containing polyethylene glycol) is prepared according to a normal polyester film production method. Can be manufactured. For example, in the case of polyethylene terephthalate, an unstretched film with an intrinsic viscosity [η] (measured at 35°C using O-chlorophenol as a solvent) of 0.4 to 1.0 is melt-extruded by a T-die method, an inflation method, etc. can be made. Furthermore, it is a biaxially oriented film. The stretching temperature at this time can be almost the same as that for polyethylene terephthalate film, but there is no problem even if the stretching temperature is changed depending on the content of polyethylene glycol. Stretching temperature is usually 70
~120℃. Although the stretching ratio is not particularly limited,
It can be about 2.5 to 5.0 times in the vertical direction and about 2.5 to 5.0 times in the horizontal direction. The biaxially oriented film thus obtained is
When heat-fixed in the range of 180 to 240°C, an oriented polyester film for magnetic recording media with excellent transparency and water drainage properties can be obtained. The oriented polyester film for magnetic recording media may have irregularities on its surface, if necessary, in order to impart slipperiness. Of course, within the range that does not impair the optical properties required for an oriented polyester film for magnetic recording media, for example, several types of inorganic particles with different particle size distributions may be added and dispersed within the film, or phosphorus during polymerization may be added. Components may be added to form a source of particles and classified inorganic particles may be added to be present in the film. Furthermore, it is also possible to form irregularities on the surface of the film by adding a phosphorus component and other additives during polymerization, carrying out the polymerization, and then blending the two. The film thickness is 6 to 300 μm, preferably 8 to 300 μm.
A material having a diameter of 200 μm is preferably used. The preferred value of the film thickness is not constant depending on the application, and for example, 25 to 150 μm is suitably used for inlaying, and 35 to 300 μm is suitably used for micro and EVR applications. The film of the present invention is highly transparent and has good water drainage properties, so it has excellent workability. Utilizing the properties of the film of the present invention, it is preferably used in the field of oriented polyester films for magnetic recording media, which have been conventionally used, but in particular microfilms,
It is preferably used in fields where transparency is required, development and fixing operations are required, and good water drainage is required, such as films for EVR and films for tensioning. The main physical property measurement methods used in the present invention are shown below. (1) Film cloudiness (haze): The amount of incident light (T 1 ), the total amount of light transmitted (T 2 ), the amount of light scattered by the device (T 3 ), and the amount of light scattered by the device and test piece using an integrating sphere light transmittance measurement device. Measure the amount of scattered light (T 4 ),
This is a value calculated using the following formula. Cloudiness (haze) = Td / Ti × 100 (%) However, here, Ti = T 3 / T 1 × 100 Td = T 4 × T 3 (T 2 / T 1 ) / T 1 × 100 (2) Light transmission unevenness: In order to evaluate it as an optical information reduction recording material, we coated the film with silver salt emulsion and enlarged it 300 times with light in a dark room.
The images were observed and the degree of appearance of dark shadow-like shrinkage spots was evaluated in the following three stages. 1. A film that does not contain minute spots and is suitable for use as a reduction recording material. 2. Although some small dark spots were observed, the film did not pose any practical problems as a reduction recording material. 3. An unsuitable film in which a large number of minute spots appear in the form of dark shadows, which poses a significant practical problem when used as a reduction recording material during enlarged reproduction. (3) Water wetting angle: 1 of the scales for evaluating water drainage
The wetting angle of water is used as one of the methods. Temperature 20℃, humidity
The measurement film was left at a constant temperature and humidity of 60% for one day and night, and then measured using a goniometer-type contact angle measuring device manufactured by Elma Optical under the same temperature and humidity conditions. The diameter of the water droplets was approximately 1 to 2 m/m. The water used is distilled water. (4) Drainage property: A film was coated with a silver salt emulsion, developed, fixed, washed with tap water for 20 minutes, then taken out, and the degree of water drainage was evaluated in the following three grades. 1 After the film is taken out of the water tank, the water that adheres to it spreads smoothly over the film surface and the water drains easily. 2 Same as above, the adhered water spreads on the film surface, but the spread of the adhered water is slightly uneven, and the water drainage performance is also slightly inferior. 3 The water adhered to the same as above spreads over a part of the film surface in a patchy state, and the majority of the adhered water tends to collect due to surface tension, and the water removal property is also poor. (5) Overall evaluation: Films with good transparency, light transmission unevenness, and water drainage are ◎, films with no practical problems are ○, and films with poor transparency, light transmission unevenness, or water drainage are marked. Films that were so poor that they could not be used were evaluated as ×. The present invention will be explained below using examples, but the present invention is not limited to these methods. Examples 1 to 7, Comparative Examples 1 to 5 Polyethylene terephthalate was polymerized by a conventional method, and the molecular weight was
4000; 6000, 20,000, 150,000 and 300,000 polyethylene glycols were added and mixed at 20 wt% each, and then discharged from a polymerization can and cut by a conventional method to obtain a master polymer containing 20 wt% polyethylene glycol. For comparison, polyethylene terephthalate polymer was also prepared by a conventional method. The polymer was mixed and diluted with polyethylene terephthalate (homopolymer) to have the specified polyethylene glycol content shown in each example, and then melt-extruded by a conventional method.
The mixture was rapidly cooled and solidified on a casting drum kept at 40°C to obtain an unstretched film with a thickness of 750 μm. This unstretched film is stretched in the longitudinal direction at a temperature of 95°C.
The film was sequentially biaxially stretched by 3.05 times and 3.3 times in the transverse direction at a stretching temperature of 120°C, and heat-set at 210°C for 20 seconds to obtain a film with a thickness of 75 μm. The results are shown in Table 1. This film was coated with a silver salt emulsion, developed and fixed, and the results of light transmittance and water drainage are also shown in Table 1.
Shown below.
【表】
表1の結果より、本発明の感光性磁気記録体用
配向ポリエステルフイルムをベースとしたマイク
ロフイルムは、透明性、光の透過斑および水切れ
性が共に良好であることが判明した。[Table] From the results in Table 1, it was found that the microfilm based on the oriented polyester film for photosensitive magnetic recording materials of the present invention had good transparency, light transmission unevenness, and water drainage properties.