JPS6329010A

JPS6329010A - 船舶推進機のエンジン冷却装置

Info

Publication number: JPS6329010A
Application number: JP16983186A
Authority: JP
Inventors: Takio Ogasawara; 小笠原　滝男
Original assignee: Sanshin Kogyo KK
Current assignee: Yamaha Marine Co Ltd
Priority date: 1986-07-21
Filing date: 1986-07-21
Publication date: 1988-02-06

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】［産業上の利用分野コ本発明は、船外機、船内外機等の船舶推進機のエンジン
冷却装置に関する。

［従来の技術］船外機等には、エンジンの出力によって駆動される木ポ
ンプを備え、水ポンプが圧送する冷却水をエンジンに設
けた水ジャケットの最下レベル部に形成される冷却水の
入口部から最上レベル部に形成される冷却水の出口部に
向けて供給し、水ジャケットを冷却水によって充満する
エンジン冷却装置が用いられている。ここで、従来のエ
ンジン冷却装置にあっては、水シャケｉ・トの出側の排
水路との連通部分に感温弁を配設している。

感温弁は、■エンジン本体が冷えているエンジンの低速
時には閉じ、エンジン本体を保温して燃料の気化を促進
する等によってエンジンの円滑な運転を確保し、■エン
ジン本体が加温されるエンジンの中高速時には開き、エ
ンジン本体を冷却水の循環下で積極的に冷却し、ピスト
ンの焼付等の熱的トラブルからエンジンを保護する。

特に、船外機等を用いた魚釣、漁業におけるトローリン
グ航走時、川波をおこさないように留意する必要のある
運河航走時には、エンジンを低速で長時間運転すること
になるから、エンジンの過冷却によって燃料の気化が不
十分となり、失火するのを防止するため、上記感温弁の
作動によるエンジン本体の保温動作が必要である。

また、２サイクルエンジンを用いている船外機等にあっ
ては、低速時のガス交換が比較的悪く、失火しやすい傾
向にあるため、上記感温弁の作動によるエンジン本体の
保温動作が必要である。

［発明が解決しようとする問題点］しかしながら、上記従来のエンジン冷却装置にあっては
、感温作動体を構成するワックス等の体積増減によって
、弁体を弁座に接離するという比較的複雑な感温弁を用
いる必要がある。

また、感温弁がエンジン本体の温度状態を迅速かつ正し
く感知して作動可能となるように、エンジン本体の木ジ
ャケット、もしくは水ジャケットに近接する部分に感温
弁のための弁室を設け、水ジヤケツト内の水が感温作動
体の周囲に安定して接することのできる比較的複雑な感
温弁配設構造を設ける必要がある。

本発明は、簡素な構成により、必要十分な冷却性能をエ
ンジンに付与可能とすることを目的とする。

［問題点を解決するための手段］本発明は、エンジンの出力のよって駆動される木ポンプ
を備え、該水ポンプが圧送する冷却水を、エンジン本体
に設けた水ジャケットに供給する船舶推進機のエンジン
冷却装置において、水ジャケットの最上レベル部を冷却
水の入口部とするとともに、水ジャケットの最下レベル
部を冷却水の出口部とし、上記出口部の開口面積は、少
なくとも、エンジンの速度がある低速以下となる状態下
で、流出しようとする冷却水によって完全には閉塞され
ない程度の大きさに設定されるようにしたものである。

［作用］本発明によれば、水ポンプが圧送する冷却水は、水ジャ
ケットの最上レベル部に設けられた入口部から水ジャケ
ットに流入し、水ジャケットの内部を落下した後、水ジ
ャケットの最下レベル部に設けられた出口部から流出す
る。ここで、水ポンプは、エンジンの出力によって駆動
され、七の吐出水量はエンジンの回転速度が低速から中
高速に移行するに従って大きくなる。

しかして、エンジンの低速時には、水ポンプの吐出水量
が小さく、水ジャケットの入口部から流入してその内部
を落下する冷却水は、流速が重力により加速される。冷
却水の流量が小であることもあり、流量／流速すなわち
必要流路断面積は出口部の開口面積より小となる。水ジ
ャケットの出口部の開口が冷却水によって完全には閉塞
されず、木ジャケットの内部には上記出口部から比較的
多量の空気が侵入し、水ジャケットの壁面に対する冷却
水の接触面積が少なくなる。これにより、エンジン本体
は冷却水によって適冷されずに保温され、燃料の気化が
促進され、エンジンの低速における回転持続が安定的に
維持され、円滑な運転が確保される。

また、エンジンの中高速時には、水ポンプの吐出水量が
大きくなり、水ジャケットの入口部から流入してその内
部を落下する冷却水の流量が大となるため、必要流路断
面積は出口部の開口面積より大となる。つまり、冷却水
が水ジャケットに貯められるとともに空気が追い出され
、水ジャケットの壁面に対する冷却水の接触面積が多く
なる。

これにより、エンジン本体は冷却水によって積極的に冷
却され、エンジンを熱的トラブルから保護することが可
能となる。

すなわち、本発明によれば、複雑な感温弁を用いること
なく、また、エンジン本体に複雑な感温弁配役構造を設
けることもなく、簡素な構成により、必要十分な冷却性
能をエンジンに付与することができる。

［実施例コ第１図は本発明が適用された船外機を示す側面図、第２
図は第１図のＩＩ　−ｎ線に沿う断面図である。

船外機１０は、第１図に示すように、取付プラケッ）１
１を介して船体に取付は可能とされ、推進ユニット１２
の上部にエンジン１３を塔載している。船外機１０は、
エンジン１３の出力を、ドライブ軸１４、プロペラ軸１
５を介してプロペラ１６に伝えるようになっている。

ニンジン１３は２サイクルエンジンである。

１７はシリンダボディ、１８はシリンダヘッド、１９は
クランクケース、２０は気化器、２１は吸気箱、２２は
点火プラグである。気化器２０が生成する空気と燃料の
混合気は、クランクケース１９が形成するクランク室、
シリンタボディ１７に設けられる掃気通路を経て、シリ
ンダヘッド１８が形成する燃焼室に供給される。

なお、第２図において２３はシリンダスリーブ、２４は
推進ユ・ニット１２のケーシング、２５はエンジン１３
の排気管、２６は排気膨張室である。

エンジン１３は、シリンダボディ１７およびシリンダヘ
ッド１８に水ジャケット２７を備えている。また、エン
ジン１３は、ドライブ軸１４の周囲に水ポンプ２８を備
えている。木ポンプ２８は、エンジン１３の駆動時にド
ライブ軸１４の回転に連動、すなわちエンジン１３の出
力によって駆動される。木ポンプ２８は、水取入口２９
から吸込んだ外水を、冷却水として、給水路３０に圧送
し、給水路３０に連通ずる給水チューブ３１を経て水ジ
ャケット２７に供給する。水ジャケット２７に供給され
た冷却水は、排水路３２から排気膨張室２６に排出され
、プロペラ１６のボス部に設けられている通路から外水
中に排出される。給水チューブ３１は、シリンダボディ
１７の外面に沿って上方に延設される。

なお、給水路３０の上端側にはパイロット管３３が接続
されている。パイロット管３３は推進ユニット１２の外
部に開口し、パイロット管３３から外部への排水状態を
チェックすることにより、水ポンプ２８の動作状態をモ
ニターすることができる。

ここで９木ジヤケツト２７は、その最上レベル部を給水
チューブ３１が接続される入口部３４とされ、その最下
レベル部を排水路３２が接続される出口部３５とされて
いる。出口部３５の開口面積は、少なくとも、エンジン
１３の速度がある低速以下となる状態下で、流出しよう
とする冷却水によって完全には閉塞されず、空気が侵入
できる間隙を形成する程度の大きさに設定されている。

また、出口部３５の開口面積は入口部３４の開口面積よ
り大きく設定されている。

以下、上記実施例の作用について説明する。

上記実施例によれば、水ポンプ２８が圧送する冷却水は
、水ジャケット２７の最上レベル部に設けられた入口部
３４から水ジャケット２７に流入し、水ジャケット２７
の内部を落下した後、水ジャケット２７の最下レベル部
に設けられた出口部３５から流出する。ここで、水ポン
プ２８は。

エンジン１３の出力によって駆動され、その吐出水量は
エンジン１３の回転速度が低速状態から中高速状態に移
行するに従って大きくなる。

しかして、エンジン１３の低速時には、水ポンプ２８の
吐出水量が小さく、木ジャケット２７の入口部３４から
流入してその内部を落下する冷却水は、流速が重力によ
り加速される。冷却水の流量が小であることもあり、流
量／流速すなわち必要流路断面積は出口部３５の開口面
積より小となる。水ジャケット２７の出口部３５の開口
が冷却水によって完全には閉塞されず、木ジャケット２
７の内部には上記出口部３５から比較的多量の空気が侵
入し、水ジャケット２７の壁面に対する冷却水の接触面
積が少なくなる。これにより、シリンダボディ１７、シ
リンダヘッド１８が冷却水によって適冷されずに、シリ
ンダボディ１７が形成する掃気通路の壁面が保温されて
燃料の気化が促進され、あるいはシリンダヘッド１８が
形成する燃焼室の壁面が保温されて低速での着火が確保
される。すなわち、エンジン１３の低速における回転持
続が安定的に維持され１円滑な運転が確保される。

また、エンジン１３の中高速時には、木ポンプ２８の吐
出水量が大きくなり、水ジャケット２７の入口部３４か
ら流入してその内部を落下する冷却水の流量が大となる
ため、必要流路断面積は出口部３５の開口面積より大と
なる。つまり、冷却水が水ジャケット２７に貯められる
とともに空気が追い出され、水ジャケット２７の壁面に
対する冷却水の接触面積が多くなる。これにより、シリ
ンダボディ１７、シリンダヘッド１８が冷却水によって
積極的に冷却され、エンジン１３を熱的トラブルから保
護することが可能となる。

すなわち、上記実施例によれば、複雑な感温弁を用いる
ことなく、また、エンジン本体に複雑な感温弁配設構造
を設けることもなく、簡素な構成により、必要十分な冷
却性能をエンジン１３に付与することができる。

なお、上記実施例においては、木ジャケット２７の出口
部３５の開口面積が入口部３４の開口面積より大きく設
定されているため、水ポンプ２８の吐出水量がエンジン
１３の高速化につれていかように増大化しても、水ジャ
ケット２７の内部に冷却水の滞溜を生ずることがない、
したがって、水ジャケット２７の内部を落下する冷却水
の流量は、エンジン１３の速度状態に応じて、確実に、
前述したように変化することとなり、水ジャケット２７
による冷却性能の確実な調整が可能となる。

また、上記実施例においては、水ジャケット２７の出口
部３５が排気膨張室２６に開口しているから、水ポンプ
２８の吐出水量が小さい低速時に、排気膨張室２６の排
気圧を出口部３５に及ぼし、木ジャケット２７の出口部
３５から内部への空気の侵入が確実かつ容易になされる
。

［発明の効果］以上のように、本発明は、エンジンの出力のよって駆動
されろ水ポンプを備え、該水ポンプが圧送する冷却水を
、エンジン本体に設けた水ジャケットに供給する船舶推
進機のエンジン冷却装置において、木ジャケットの最上
レベル部を冷却水の入口部とするとともに、水ジャケッ
トの最下レベル部を冷却水の出口部とし、上記出口部の
開口面積は、少なくとも、エンジンの速度がある低速以
下となる状態下で、流出しようとする冷却水によって完
全には閉塞されない程度の大きさに設定されるようにし
たものである。

したがって、本発明によれば、水ポンプが圧送する冷却
水は、水ジャケットの最上レベル部に設けられた入口部
から木ジャケットに流入し、水ジャケットの内部を落下
した後、水ジャケットの最下レベル部に設けられた出口
部から流出する。

ここで、水ポンプは、エンジンの出力によって駆動され
、その吐出水量はエンジンの回転速度が低嫌から中高速
に移行するに従って大きくなる。

また、エンジンの中高速時には、水ポンプの吐出水量が
大きくなり、水ジャケットの入口部から流入してその内
部を落下する冷却水の流量が大となるため、必要流路断
面積は出口部の開口面積より大となる。つまり、冷却水
が水ジャケットに貯められるとともに空気が追い出され
、木ジャケットの壁面に対する冷却水の接触面積が多く
なる。

すなわち１本発明によれば、複雑な感温弁を用いること
なく、また、エンジン本体に複雑な感温弁配設構造を設
けることもなく、簡素な構成により、必要十分な冷却性
能をエンジンに付与することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明が適用された船外機を示す側面図、第２
図は第１図の■−■線に沿う断面図である。１０・・・船外機、１３・・・エンジン、１７・・・シ
リンダボディ、１８・・・シリンダヘッド、２７・・・
水ジャケット、２８・・・水ポンプ、３４・・・入口部
、３５・・・出口部。代理人　弁理士　　塩　川　修　油菜　１　図

Claims

【特許請求の範囲】

（１）エンジンの出力のよって駆動される水ポンプを備
え、該水ポンプが圧送する冷却水を、エンジン本体に設
けた水ジャケットに供給する船舶推進機のエンジン冷却
装置において、水ジャケットの最上レベル部を冷却水の
入口部とするとともに、水ジャケットの最下レベル部を
冷却水の出口部とし、上記出口部の開口面積は、少なく
とも、エンジンの速度がある低速以下となる状態下で、
流出しようとする冷却水によって完全には閉塞されない
程度の大きさに設定されることを特徴とする船舶推進機
のエンジン冷却装置。
（２）特許請求の範囲第１項において、水ジャケットは
、出口部の開口面積を入口部の開口面積より大きく設定
されている船舶推進機のエンジン冷却装置。