JPS6328628B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、スキーヤの脚に作用する力及び／又
はトルクに応答して電気信号を発生する力ピツク
アツプと、危険な力又はトルクの発生に応答して
発生されたトリツプ信号により解除機構の作動を
開始する電子集積回路とを備えたスキーの安全バ
インダに係る。

例えば、ドイツ特許公開明細書第2244949号及
び第2519544号等で知られている種類のスキーの
電子式安全バインダは、スキー滑走中に典型的に
スキーヤの脚に作用し得る力及びトルクの各々を
感知する力ピツクアツプを有している。このた
め、この既知の安全バインダは１つの力ピツクア
ツプだけが故障又は不作動であつても使用できな
い。

そこで本発明の目的は、個々の力ピツクアツプ
だけが故障しても作動状態に悪影響を及ぼすこと
がないことにより更に信頼性を増したスキーの電
子式安全バインダを提供することである。

この目的は、本発明によれば、最初に述べた種
類のスキーの安全バインダにおいて、典型的にス
キーヤの脚に作用する負荷（力及びトルク）の各
各を感知するため少なくとも２つの力ピツクアツ
プが設けられ、各合の力ピツクアツプは過剰に強
い力の感知に応答して、個別に解除を開始する信
号を付与する様な安全バインダによつて達成され
る。本発明によるスキーの安全バインダの信頼性
は相当に高められる。なぜならば、各組の少なく
とも２つの力ピツクアツプの各々は個別に解除を
開始する信号を付与し、個々の力ピツクアツプが
不作動である時にも機能が全体的に確保されるか
らである。

又、スキーの電子式安全バインダは、個々の力
ピツクアツプが不作動であるために不適正な値が
付与された場合に使用不能となることもある。

従つて、測定値から導出されたエラー信号が除
去されるという点でスキーの安全バインダの信頼
性を更に高めることができる。本発明によれば、
各々の力ピツクアツプには比較回路が組み合わさ
れ、この比較回路は測定値から導出された信号
を、あり得そうもない高い信号レベルと比較し、
そしてこの基準値に達する様な信号をエラー信号
として除去する。この様な実施例においては、許
容できる力より大きく然も適正なレンジ内にある
様な信号によつてのみ解除を開始でき、即ち両方
の力の対が同時に過剰限界に達して、通常の非常
に積極的で然も短時間の力信号を指示する状態に
なつた時だけ解除を開始できる。

通常、故障したブリツジは１方向又は他方向に
飽和することに注意されたい。

以下、添付図面を参照して本発明の実施例を詳
細に説明する。

第１図に示されたくつ底プレート１３は固定プ
レート及び既知の手段（図示せず）によつてスキ
ーに固定される。スキーぐつのつま先及びかかと
部分に隣接して、くつ底プレート１３には力ピツ
クアツプ１乃至８が設けられ、これらは圧縮力及
び張力を感知する様に働く。スキーに固定された
ストツパ１４，１５に対して支持されるトルク感
知用の力ピツクアツプ９乃至１２も設けられる。

力ピツクアツプ１乃至８は力を感知しそして縦
軸方向のみの圧力を受ける。力ピツクアツプ９乃
至１２はトルクセンサであり、横軸方向のみの圧
力を受ける。

力及びトルクを感知する力ピツクアツプの各々
は、ブリツジ回路を形成する様に既知のやり方で
電気的に接続されるまでは単独で位置される。

一例としてここに述べる実施例の力ピツクアツ
プは、与えられた力によつて生じたストレスに応
答して、その力にほぼ比例してそれらの電気抵抗
を変えるという型式のものである。或いは又、別
の作動モードを有する力ピツクアツプを用いるこ
ともできる。ブリツジ回路に接続された力ピツク
アツプが、与えられた力に基いてストレスを受け
た時には、力ピツクアツプの抵抗が変化し、予め
平衡したブリツジが不平衡状態となり、力ピツク
アツプにより感知された張力又は圧縮力を表わす
出力電圧が発生される。ブリツジ回路は既知であ
るからここでは詳細に述べない。

第２図に概略的に示された回路において、多数
のブリツジ回路は次の様な力及びトルクを感知す
る様に働く。

ブリツジ１……第１の前方力 ブリツジ２……第２の前方力 ブリツジ３……第１の後方力 ブリツジ４……第２の後方力 ブリツジ５……第１の右側トルク ブリツジ６……第２の右側トルク ブリツジ７……第１の左側トルク ブリツジ８……第２の左側トルク 作用する力及びトルクの各々に対して２つのブ
リツジ回路があるという点で測定ブリツジ回路の
故障に対して２重の安全性が与えられる。その後
に続く電子回路で処理された信号の各々がその大
きさ及び時間に対して臨界スレツシユホールド値
を越えた時にバインダの解除が開始される。

第３図はスキーヤの右側又は左側及び後方又は
前方への傾斜を検出するブリツジ回路を示してい
る。特に、ブリツジ回路は次の通りである。

ブリツジ１……前方力即ち後方への傾斜を検出
する。

ブリツジ２……後方力即ち前方への傾斜を検出
する。

ブリツジ３……左側への傾斜を検出する。

ブリツジ４……右側への傾斜を検出する。

第４図に示された回路は前方及び後方の力、並
びに左側及び右側への傾斜により生じた力を感知
するのに用いることができる。これら力の各々は
そのスレツシユホールド値を越えた時に解除を開
始する。多数のブリツジ回路は次の様な力を感知
する様に働く。

ブリツジ１及びブリツジ２……第１の前方力 ブリツジ３及びブリツジ４……第２の前方力 ブリツジ５及びブリツジ６……第１の後方力 ブリツジ７及びブリツジ８……第２の後方力 ブリツジ１及びブリツジ５……左側への傾斜中
に生じる第１の力 ブリツジ２及びブリツジ６……右側への傾斜中
に生じる第１の力 ブリツジ３及びブリツジ７……左側への傾斜中
に生じる第２の力 ブリツジ４及びブリツジ８……右側への傾斜中
に生じる第２の力 第５図のブロツク回路図を参照すれば、感知さ
れた各々の力を、あり得そうもない高いレベルを
有するエラー信号と比較しそして適正なレンジの
信号のみをその後の電子回路で処理しそして臨界
スレツシユホールド値を越えた時に解除を開始す
るというやり方が明らかとなろう。第１の前方力
を感知する回路の対１６，２６についてのみ説明
する。第２図乃至第４図に示された回路で感知さ
れるその他の全ての力及びトルクに対してもこの
説明を同様に適用できる。

感知された第１の前方力は、比較回路１８にお
いて、回路１７からのあり得そうもない大きなエ
ラー信号レベルと比較される。この比較により、
力信号が適正なレンジ内にあることが示された場
合には、その力信号が電子スイツチ１９及びその
後の整流器２０を経て積分回路２１へ印加され
る。

ブリツジ回路１６が不当に大きな値を与えたこ
とを比較回路１８が指示した場合には、スイツチ
１９がアンドゲート２２及びそれに相互接続され
たナンドゲート２３によつて開路され、従つて不
適当であると認められた測定信号はその後の電子
回路で処理されない。

スキーヤの脚に対して危険な力が積分回路２１
で検出されるや否や、積分回路２１は信号を発生
してトリツプパルスをオアゲートを経て解除機構
へ印加せしめる。

同じ力を感知する力ピツクアツプに組み合わさ
れた両方の比較器が、その関連ブリツジ回路で測
定した値が不当に大きなものであることを指示す
る時には、それら通常の非常に積極的な力状態で
あると考えられ、そして電子スイツチが閉路し、
積分器２１は力信号の大きさ及び時間特性が解除
状態を保証する場合にはその力信号を処理し続け
る。

第６図は装置の作動を示すグラフであり、故障
検出回路網によつて監視される２つの力ブリツジ
の種々の組み合わせを説明するために６つのイン
ターバルが示されている。

インターバル１……両ブリツジ１６及び２６は
基準回路１７により定められたエラー領域
より小さな力信号を発生し、従つて両比較
器の出力１８及び２７は低レベルであり、
両アンドゲートの出力２２及び２８は低レ
ベルでありそしてスイツチ１９及び２９は
閉路され（図示されたスイツチは反転論理
を有する）そして積分器２１は通常のやり
方で力信号に応答する。

インターバル２……両ブリツジは異常に大きな
力信号を同時に検出し、これら信号は回路
１７で定められたエラー基準を越える。両
方の比較器出力は高レベルとなつてナンド
ゲート２３を低レベルにせしめる。それ
故、両アンドゲート出力は低レベルのまゝ
であり、そしてスイツチ１９及び２９は閉
じたまゝであり、積分器２１によつて通常
の処理が行なわれる。

インターバル３……インターバル１の場合の作
動の繰り返し。

インターバル４……力ブリツジ１，１０は回路
１７で定められたエラーレベルを越える
が、力ブリツジ２，２０はそれを越えな
い。比較器１８は高レベルとなるが比較器
２７は高レベルにならない。ナンドゲート
２３の１方の人力は高レベルで、他方の人
力は低レベルとなり、従つてその出力は高
レベルに保持される。アンドゲート２２の
２つの人力は高レベルであり、それ故その
出力は高レベルとなり、スイツチ１９は開
路して力ブリツジ１６を処理経路から除去
する。アンドゲート２８の１方の人力は高
レベルで、他方の人力は低レベルであり、
従つてその出力は低レベルとなり、スイツ
チ２９は閉じたまゝであり、ブリツジ２６
からの力信号は必要ならば積分器によつて
処理される。

インターバル５……インターバル１及び３の作
動の繰り返し。

インターバル６……力ブリツジ２，２０はエラ
ー基準を越えそして比較器２７は高レベル
となる。アンドゲート２８は高レベルとな
りそしてスイツチ２９は開路しその欠陥ブ
リツジを処理経路から除去する。比較器１
８及びアンドゲート２２は低レベルに保持
されそしてスイツチ１９は閉じたまゝであ
り、装置は力ブリツジ１，１６の“良”信
号に応答する。

第６図のスイツチ閉成（高人力）に対する通常
の論理は、２つのアンドゲートをオアゲートに取
り替えそしてナンドゲートをノアゲートに取り替
えても達成できることに注意されたい。

【図面の簡単な説明】

第１図はスキーの電子式安全バインダのくつ底
プレートを示した略図であり、力ピツクアツプが
配置される領域を示した図、第２図は張力及び圧
縮力並びにトルクを感知する測定ブリツジ回路の
対を与える様な力ピツクアツプの接続を示した
図、第３図は前方及び後方の力並びに左又は右へ
の傾斜により生じる力を感知する測定ブリツジ回
路になる様な力ピツクアツプの接続を示した図、
第４図は力、トルク及び傾斜を感知する測定ブリ
ツジ回路を対を与える様な力ピツクアツプの接続
を示した図、第５図はバインダの測定ブリツジの
欠陥を検出しそして除去する手段を示したブロツ
ク回路図、そして第６図は装置の作動を示したグ
ラフ表示である。 １〜８…力ピツクアツプ、９〜１２…力ピツク
アツプ、１３…くつ底プレート、１４，１５…ス
トツパ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ スキーヤーの脚に対して予め定められた方向
   に作用する負荷を検出するための感知手段と、該
   感知手段がスキーヤーの脚に対して危険な負荷を
   検出するときバインダを解除するための解除信号
   を発生する電子処理手段とを備えたスキーの電子
   式安全バインダにおいて、前記感知手段には、少
   なくとも２つの負荷検出ユニツトが設けられてお
   り、前記少なくとも２つの負荷検出ユニツトは、
   いずれも前記予め定められた方向と同じ方向の負
   荷を検出してその負荷の大きさを示す負荷信号を
   出力するものであり、前記少なくとも２つの負荷
   検出ユニツトには、それぞれ比較回路が接続され
   ており、前記各負荷検出ユニツトの出力は、それ
   ぞれ対応する前記比較回路の入力のうちの一方に
   接続され、前記各比較回路の他方の入力には、あ
   り得そうもないほど高い負荷の大きさに相当する
   基準値が入力されており、前記各比較回路は、前
   記各対応する負荷検出ユニツトからの負荷信号が
   前記基準値に達する場合にはそのことを示すエラ
   ー信号を与えるものであり、さらに、前記電子処
   理手段、前記負荷検出ユニツトおよび前記比較回
   路には、制御ユニツトが関連付けられており、該
   制御ユニツトは、前記比較回路のどれも前記エラ
   ー信号を出力していないか、前記比較回路のすべ
   てが同時に前記エラー信号を出力する場合には、
   前記解除信号を発生するための前記電子処理手段
   の通常の処理動作を許すが、前記比較回路のうち
   で前記エラー信号を出力するものと出力しないも
   のとがある場合には、前記解除信号を発生するた
   めの前記電子処理手段の通常の処理動作を禁止す
   ることを特徴とする電子式安全バインダ。