JPS6326980Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は自動車によつてけん引されるキヤンピ
ング用トレーラに関する。

キヤンプ地に自動車で行く場合、自動車だけで
は必要な荷物を運搬できないことがある。このよ
うな場合、上記自動車によつてトレーラをけん引
し、このトレーラに荷物を積載するようにしてい
る。

このようなキヤンピング用トレーラとしては、
実公昭49−27943号公報に示されているように、
これをキヤンプ地でテントとして利用できるよう
にしたものがある。上記公報に示されたものは、
車台上に台板を回動自在に設けるとともに、車台
の両側に受樋状凹所を形成し、ここに支骨に帆布
を結着してなるテントを収納するようにしてい
る。

しかしながら、このような構成によると、車台
両側板によつて形成されたテントを収納するため
の上記凹所を、台板に二重側板を設けてカバーし
なければならないので、構成の複雑化を招く。ま
た、車台の両側板によつて形成される上記凹所は
幅寸法をあまり大きくすることができないから、
帆布を小さく折り畳まなければテントを収納する
ことができない。したがつて、台板を回動させな
がらテントを上記凹所に収納しずらいという欠点
もあつた。

本考案は上記事情にもとづきなされたもので、
その目的とするところは、車台と台板とによつて
テントを小さく折り畳まずに収納することができ
る大きな空間を形成するようにして、構成の簡略
化やテントの収納をしやすくしたキヤンピング用
トレーラを提供することにある。

以下、本考案の一実施例を図面を参照して説明
する。図中１は上面が開口した箱形の車台であ
る。この車台１の下面には、中途部に車輪２、一
端に図示せぬ自動車に連結することができる前脚
３を備えたけん引杆４、他端に後脚５がそれぞれ
設けられている。上記前脚３と後脚５とはそれぞ
れ突設自在で、任意の位置で固定することができ
るようになつている。たとえば、後脚５は第５図
に示すように車台１の下面に垂設された筒状体６
にスライド自在に挿入されていて、この筒状体６
の周壁に螺着されたストツパ７によつて任意の位
置で固定することができ、筒状体６内に押し込ん
だときにはその上端が上記車台１の底板に穿設さ
れた透孔８から車台１内に突出するようになつて
いる。

上記車台１の後端には台板９が一端を蝶番１０
によつて枢着されている。この台板９は車台１の
上面開口を開閉するようになつている。また、台
板９の上面にはパイプ材によつて形成された取付
枠１１がその一端両側から延出された支杆１２，
１２を台板９の上面一端側両側に設けられたヒン
ジ１３，１３に回動自在に支持されて設けられて
いる。この取付枠１１の他端面には係合片１４が
設けられ、この係合片１４は上記車台１の一端面
に設けられた保持具１５に係合し、この係合によ
つて取付枠１１と台板９とが車台１に固定される
ようになつている。

また、車台１の他端部内両側には支持体１６，
１６（一方のみ図示）が立設されている。これら
支持体１６，１６にはコ字状をなした複数の支柱
１７……がその両脚端部を回動自在に連結して設
けられている。これら支柱１７……には幕体１８
がその中途部に形成された袋部１９……を上記支
柱１７……の中間片に挿入して設けられている。
この幕体１８の一端は車台１の一端に連結され、
他端は台板９の他端に連結されている。すなわ
ち、支柱１７……と幕体１８とでテント２０を構
成している。

このように構成されたキヤンピング用トレーラ
によれば、台板９によつて車台１の上面開口を閉
じた状態においては、上記台板９の上面に設けら
れた取付枠１１に荷物を載置固定することができ
る。

一方、キヤンプ地に到着して取付枠１１から荷
物を降し、テント２０を設営する場合には、まず
前脚３と後脚５とを引き出して車台１を固定す
る。ついで、取付枠１１に設けられた係合片１４
を保持具１５から外したならば、上記取付枠１１
を第３図に示すように台板９上で回動させる。上
記取付枠１１を約90度回動させて垂直にすると、
この端面が台板９の上面に当る。この状態から取
付枠１１をさらに回動させると、この取付枠１１
によつて台板９が回動させられて車台１の上面が
開口する。このとき、取付枠１１をほぼ垂直に起
立した状態から押し倒すに要する力で台板９を回
動上昇させることができる。上記取付枠１１を押
し倒す作業は台板９を直接持ち上げて開く場合に
比べ容易である。したがつて、上記台板９を楽に
開けることができる。そして、台板９を約180度
回動させて上記取付枠１１を介して接地させる
と、支柱１７……によつて支持された幕体１８が
車台１と台板９との上面を覆つた状態でテント２
０が設営される。

また、テント２０を畳むときには、台板９を取
付枠１１とともに先程と逆方向に回動させれば、
支柱１７……と幕体１８とが車台１内に収納され
ることになる。この車台１内の空間は、テント２
０とほぼ同じ幅寸法を有するから、上記台板２０
を閉じる方向に回動させるとき、幕体１８と支柱
１７……とを上記車台１内に容易に収納すること
ができる。すなわち、幕体１８を小さく折り畳ま
なくとも、テント２０を車台１内に収納できる。

以上述べたように本考案は、車台を上面が開口
した箱形に形成し、この車台の上面開口を開閉す
る台板を設ける一方、車台内には支柱を枢着した
支持体を設け、上記支柱とでテントを構成する幕
体の一端を台車に連結し他端を台板に連結すると
ともに中途部を上記支柱に支持させ、上記台板を
開けることによつて上記テントを設営できるよう
にし、台板を閉じればテントを車台内に収納でき
るようにするとともに、上記台板の外面一端側に
一端を枢着しこの台板に対して所定の角度で起立
させると回動不能となり、それ以上は上記台板と
一体的に回動する取付枠を設けた。したがつて、
テントは車台がなす十分大きな空間に出し入れさ
れるので、台板の開閉にともなうその出し入れを
容易かつ確実に行なうことができる。また、テン
トを収納する空間は、車台と台板以外の部品を用
いずに形成することができるから、全体の構成が
簡略化される。さらに、台板の上面全体に荷物を
積載することができるので、たくさんの荷物の積
載が可能である。また、上記取付枠を回動させて
台板を台車に対して開くようにすれば、上記取付
枠を押し倒すことにより、上記台板を開くことが
できる。取付枠を押し倒す作業は台板を持ち上げ
る作業に比べて容易であるから、上記台板を楽に
開けることができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図は全体
の斜視図、第２図は側面図、第３図は台板を開放
する状態の説明図、第４図はテントを設営した状
態の側面図、第５図は後脚の構造を示す断面図、
第６図は台板と取付枠との連結構造の斜視図、第
７図は支柱が枢着された支持体の斜視図である。 １……車台、２……車輪、４……けん引杆、９
……台板、１６……支持体、１７……支柱、１８
……幕体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上面が開口した箱形の車台と、この車台の下面
   に設けられた車輪および走行方向一端に設けられ
   たけん引杆と、上記車台の他端に一端を回動自在
   に連結して設けられ車台の上面開口を開閉する台
   板と、上記車台の他端部内に立設された支持体
   と、この支持体に一端を枢着して設けられた複数
   の支柱と、一端を上記車台の一端に連結し他端を
   上記台板の他端に連結するとともに中途部が上記
   支柱に支持されて設けられ台板が閉じられている
   ときには支柱とともに車台内に収容され台板を開
   けたときにはこの台板と車台の上面を覆う幕体
   と、上記台板の一端側の外面に一端が枢着され上
   記台板に接合した状態から起立する方向に回動さ
   せると上記台板に対して所定の角度で回動不能に
   なり、それ以上は上記台板と一体的に回動する取
   付枠とを具備したことを特徴とするキヤンピング
   用トレーラ。