JPS63268538A - 多連装電磁場鋳造装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （技術分野） 本発明は、−列に配置された複数の鋳造ユニットを備え
た多連装電磁場鋳造装置に係り、特に各鋳造ユニットに
て鋳造される鋳塊における形状のバラツキが、効果的に
防止され得る多連装電磁場鋳造装置に関するものである
。

（従来技術） 従来から、金属、特にアルミニウム若しくはその合金の
連続鋳造法（半連続鋳造法をも含む。以下同じ）の一種
としての電磁場鋳造法は、良く知られているように、ノ
ズル等を通じて供給される所定の金属溶湯の側周面を、
その周囲に配されたコイル手段にて発生される磁界の作
用による電磁圧によって保持せしめて、コイル形状に対
応した形状の溶湯柱を形成し、該溶湯柱の下部に形成さ
れる凝固鋳塊部位に冷却水を噴出せしめて、かかる溶湯
柱を連続的に冷却、凝固せしめることにより、連続的に
鋳塊を製造する手法であって、平滑な鋳塊表面が得られ
ると共に、組織的にも優れた鋳塊を得ることができると
ころから、近年、その採用が大いに期待されている。

ところで、このような電磁場鋳造法にあっては、溶湯柱
の保持が、コイルに供給される電流と溶湯中に発生する
誘導電流との間に働く電磁気的な反発力（電磁圧）によ
って為されるものであるところから、形成される溶湯柱
の各部位に対して、その静液圧に均しい電磁圧を作用せ
しめる必要があるのであり、そのために、通常は、特公
昭４６−３７２６７号公報等に示されている如く、適当
な導電率を有する非磁性金属にて、上部程肉厚が増す周
方向に一定の断面形状をもって形成された、全体として
リング状を呈する磁場遮蔽用スクリーンが用いられ、該
磁場遮蔽用スクリーンを、溶湯柱とその周囲に配される
コイルとの間に、該コイルと同軸的に配置せしめてなる
構造の鋳造ユニットが用いられ、そして該磁場遮蔽用ス
クリーンによって、コイルにて発生される磁力を上方に
行くに従って大きな減衰率をもって減衰せしめて、溶湯
柱に対して作用せしめられる電磁圧を、その側面の高さ
方向に沿って線形に変化させることにより、溶湯柱の各
部位に対して、その静液圧と均しい電磁圧が作用せしめ
られるようにされている。

また一方、このような電磁場鋳造にあっては、特にその
生産性の向上などの目的から、一般に、注湯装置やコイ
ル手段、磁場遮蔽用スクリーン等を含んで構成された、
前記鋳造ユニットを、−列に配置された形態をもって複
数備えた、多連装型の鋳造装置が好適に用いられ、そし
てそれらの鋳造ユニットによって、複数の鋳塊の製造が
、連続的に且つ同時に行なわれることとなる。

（問題点） ところが、上述の如き、多連装型の鋳造装置にあっては
、一般に、装置の配設スペース等の関係上、各鋳造ユニ
ットが比較的狭い間隔をもって配設されることから、隣
り合う鋳造ユニットにおけるコイル間に、その相互に隣
接する部位において、磁場の相互干渉が生じ、電磁誘導
による起電力が発生されることとなるために、かかる隣
接する部位における発生磁力、延いては溶湯柱に対して
及ぼされる電磁圧が、他の部位に比して小さくなるので
あり、そしてそのために、そのコイルの両側部において
、他の鋳造ユニットのコイルに対して隣接することとな
る、装置の中央部に位置する鋳造ユニットと、そのコイ
ルの一方の側部においてのみ、他の鋳造ユニットのコイ
ルに対して隣接することとなる、装置の両端部に位置す
る鋳造ユニットとの間において、形成される鋳塊の寸法
（断面幅）にバラツキが生じるといった問題を有してい
たのである。

（解決手段） ここにおいて、本発明は、上述の如き事情を背景として
為されたものであって、その特徴とするところは、垂直
方向に形成される金属溶湯柱をコイル手段にて発生させ
られる電磁場にて所定形状に保持せしめつつ、該金属溶
湯柱を垂直方向に連続的に冷却、凝固せしめるようにし
た鋳造ユニットの複数を一列に配置し、それらの鋳造ユ
ニットにて複数の鋳塊を連続的に且つ同時に形成し得る
ようにした、前述の如き多連装電磁場鋳造装置において
、前記金属溶湯柱の周囲に配されて、該金属溶湯柱に作
用せしめられる電磁力を制御する磁場遮蔽用スクリーン
を、その隣接する鋳造ユニット側部位における板厚が他
の部位よりも相対的に薄くなるように、周方向に変化す
る板厚をもって構成したことにある。

（実施例） 以下、本発明を、更に具体的に明らかにするために、本
発明の一実施例について、図面を参照しつつ、詳細に説
明することとする。

先ず、第１図及び第２図には、本発明に従う構造とされ
た多連装電磁場鋳造装置の一実施例が、概略的に示され
ている。

これらの図に示されているように、本実施例における電
磁場鋳造装置にあっては、底台１０と、該底台１０上に
、アルミニウムやその合金等の所定の金属溶湯を供給す
るノズル１２と、該底台１０の周囲に配置されたコイル
１４と、該コイル１４の内側において同心的に配置され
た磁場遮蔽用スクリーンとしての遮蔽リング１６とを含
んで構成された鋳造ユニット２０を、−列に配置された
状態で複数備えている。

そして、良く知られているように、その鋳造に際して、
互いに直列的に接続せしめられたそれぞれの鋳造ユニッ
ト２０におけるコイル１４に対して、高周波電源１８が
接続せしめられて、大電流が給電されることにより、ノ
ズル１２を通じて供給される溶湯にて形成される溶湯柱
２２の周囲に磁界が形成され、この磁界によって該溶湯
柱２２に対して電磁圧が作用せしめられると共に、遮蔽
リング１６によって、かかる溶湯柱２２のうち静液圧の
小さな上部に作用する電磁圧が減少（制御）せしめられ
ることによって、該溶湯柱２２が、凝固するまでかかる
コイル１４に対応した形状（本実施例にあっては、矩形
断面形状）に保持されるようになっているのであり、更
に図示はされていないが、それらの溶湯柱２２の周りに
おいて、コイル１４と一体的に若しくは別体にて、公知
の冷却水ジャケットが設けられ、該冷却水ジャケットか
ら放出される冷却水によって、かかる溶湯柱２２を、そ
の下部に形成される凝固鋳塊部位２４を介して冷却、同
化（凝固）せしめつつ、底台１０を漸次下降せしめるこ
とにより、生成鋳塊（２４）が連続的に下方に引き抜か
れ、それによって複数の鋳塊（２４）の連続した鋳造操
作が同時に行なわれるようになっているのである。

ここにおいて、上記遮蔽リング１６にあっては、それぞ
れ、公知の如く、その下端部が次第に薄肉化されている
ことによって、溶湯柱２２に作用せしめられる電磁圧が
、該溶湯柱２２の静液圧に対応して高さ方向に変化され
得るようになっていると共に、特に、−列に配置された
複数の鋳造ユニット２０のうち、その両側端部に位置す
る鋳造ユニット２０ａ１２０ａにおける遮蔽リング１６
ａ５１６ａにあっては、それぞれ、その板厚が周方向に
変化させられている。より具体的には、それら複数の鋳
造ユニット２０のうち、中央部分に位置する鋳造ユニッ
ト２０ｂにおける遮蔽リング１６ｂは、それぞれ、周方
向全周に亘って一定の板厚（Ｂ　ｇ）をもって形成され
ているが、その両側端部に位置する鋳造ユニット２０ａ
、２０ａにおける遮蔽リング１６ａ、１６ａにあっては
、それぞれ、第３図乃至第５図に示されているように、
外側に位置する長辺部２６ａにおける板厚二８１が、内
側に位置・する長辺部２６ｂにおける板厚：８２よりも
相対的に厚くなるように、その板厚が周方向に変化せし
められているのである。

換言すれば、それぞれの鋳造ユニット２０における遮蔽
リング１６の長辺部２６のうち、隣接する鋳造ユニフ）
２０における遮蔽リング１６の長辺部２６に対して並列
的に位置する長辺部２６ｂ、即ち両側端部に位置する鋳
造ユニット２０ａ、２０ａにおける遮蔽リング１６ａ−
，１６ａにおいて外側に位置する長辺部２６ａ、２６ａ
を除（、他の全ての長辺部２６ｂが、かかる最外側に位
置する長辺部２６ａよりも、相対的に薄い肉厚をもって
形成されているのである。

そして、それによって各遮蔽リング１６における長辺部
２６のうち、他の遮蔽リング１６の長辺部２６に対して
隣接して位置する長辺部２６ｂにあっては、他の遮蔽リ
ング１６の長辺部２６に隣接しない長辺部２６ａよりも
、電磁遮蔽効果が低くされているのであり、それ故かか
る部位においては、コイル１４にて発生される磁界が、
溶湯柱２２に対してより有効に及ぼされ得るようになっ
ているのである。

なお、かかる遮蔽リング１６の材質としては、従来の遮
蔽リングの形成材料と同様のものが、何れも採用され得
るものであり、採用する高周波電源１８の周波数等に応
じて、ステンレス鋼等の非磁性金属が好適に採用される
こととなる。

すなわち、このような構造とされた電磁場鋳造装置にあ
づては、それぞれの鋳造ユニット２０のコイル１４に高
周波電流を通電せしめた際、前述の如く、各コイル１４
のうち、他のコイルＩ４に対して隣接して位置する長辺
部間には、磁場の相互干渉が生じ、電磁誘導による起電
力が発生されるために、かかる隣接して位置する長辺部
において発生される磁力が、他の部位、即ち両端部に位
置する鋳造ユニッ）２０ａ、２０ａにおけるコイル１４
の外側長辺部に比して弱くなることとなるが、かかるコ
イル１４と溶湯柱２２との間に配された前記遮蔽リング
１６の、それら隣接して位置するコイル１４の長辺部に
対応する長辺部２６ｂにおける電磁遮蔽効果が低くされ
ているところから、そのようなコイル１４における長辺
部間に生ずる磁力の差が、有効に補正され得ることとな
るのである。

従って、かかる構造とされた電磁場鋳造装置にあっては
、各鋳造ユニット２０において、溶湯柱２２に対して及
ぼされる磁力、延いては溶湯柱２（２に作用せしめられ
る電磁圧の均一化が、効果的に達成され得るのであり、
そしてそれ故、それら各鋳造ユニット２０にて製造され
る鋳塊（２４）の形状のバラツキが有効に防止され得、
目的とする形状の鋳塊を安定して得ることができるので
ある。

また、このような電磁場鋳造装置においては、各鋳造ユ
ニット２０におけるコイル１４のうち、他のコイル１４
との磁場の相互干渉にて、その磁力が弱くなる部位にあ
っても、かかる部位における遮蔽リング１６による電磁
遮蔽効果が低くされているところから、溶湯柱２２に対
して有効なる電磁圧が及ぼされ得ることとなるのであり
、それ故かかる溶湯柱２２の形状の保持が良好に為され
得、得られる鋳塊（２４）におけるうねり等の表面形状
の欠陥や、鋳造時における湯漏れ等の事故の発生が効果
的に防止され得るといった利点をも有しているのである
。

なお、上述の説明から明らかなように、前記遮蔽リング
１６における外側長辺部２６ａの板厚：Ｂ１と内側長辺
部２６ｂの板厚：Ｂ２との差は、磁場の相互干渉によっ
て生ぜしめられる、溶湯柱２２に対して作用する電磁圧
の差を補正し得るように、コイル１４の配設間隔や形成
される溶湯柱の大きさ等に応じて適宜設定されるもので
ある。

因みに、各鋳造ユニット２０におけるコイル１４の配設
間隔を１００ｍ１として、１８０１１Ｘ３６０＋ｎの矩
形鋳塊を製造する場合にあっては、その遮蔽リング１６
における外側長辺部２６ａの板厚：Ｂ１と内側長辺部２
６ｂの板厚：Ｂｔとの差を、３ｔｍとすることによって
、両性側部の鋳造ユニッ）２０ａと中央部の鋳造ユニッ
）２０ｂとにおいて、同一形状の鋳塊（２４）を、良好
なる鋳造性をもって得ることができることが、本発明者
らによって確認されている。

また、各鋳造ユニット２０におけるコイル１４の短辺部
にあっては、何れの鋳造ユニット２０においても、他の
隣接する鋳造ユニット２０におけるコイル１４に対して
近接して位置することなく、それぞれが略同−の条件下
に配置せしめられているところから、上述の如き、その
長辺部において惹起される各鋳造ユニット２０間におけ
る発生磁力の差、即ち溶湯柱２２に及ぼされる電磁圧の
差、延いては形成される鋳塊形状の差が殆ど問題となら
ないのであり、それ故それら各コイル１４の短辺部に対
応する、各遮蔽リング１６における短辺部２８は、通常
、全て同一の肉厚をもって、例えば該遮蔽リング１６の
外側長辺部２６ａ若しくは内側長辺部２６ｂと同一の肉
厚をもって形成されるものであって、それによって各鋳
造ユニット２０において、鋳塊（２４）が、同一形状を
もって良好に形成され得ることとなるのである。

以上、本発明に従う構造とされた電磁場鋳造装置の一実
施例について、詳述してきたが、これは文字通りの例示
であって、本発明は、かかる具体例にのみ限定して解釈
されるものではない。

例えば、前記実施例にあっては、各鋳造ユニット２０に
おいて、矩形断面形状を有する鋳塊（２４）を鋳造する
電磁場鋳造装置に対して、本発明を適用したものの一例
を示したが、その他、本発明は、楕円または円形等の断
面形状を有する鋳塊を形成する鋳造装置に対しても、良
好に適用され得るものである。

尤も、そのような楕円または円形の鋳塊を得るに際して
用いられるコイルにあっては、前記実施例におけるコイ
ル１４の短辺部に相当する部分が、適当な曲率をもって
形成されることとなり、そしてかかる部位において、隣
り合う鋳造ユニットのコイルとの間の距離が次第に変化
する状態で配置されることとなるところから、その両外
側に位置する鋳造ユニットに配される遮蔽リングにあっ
ては、かかる適当な曲率をもって形成された部位に対応
する部位の肉厚を、隣り合う鋳造ユニットのコイルとの
間の距離に応じて、徐々に若しくは段階的に、周方向に
変化させるようにすることが、望ましい。

また、前記実施例における電磁場鋳造装置にあっては、
各コイル１４が、高周波電源１８に対して直列的に接続
されていたが、それぞれのコイル１４が、高周波電源１
８に対して並列的に接続せしめられてなる装置に対して
も、本発明は、同様に適用され得ることは、勿論である
。なお、例示の如く、高周波電源１８に対して、各コイ
ル１４が直列的に接続されてなる装置にあっては、各コ
イル１４に通電される電流の位相が一致するために、従
来から、各コイル１４間における磁場の干渉が、特に問
題とされていたのであり、そしてここにおいて、本発明
は、かかる問題を有効に解決し得るものなのである。

その他、−々列挙はしないが、本発明は当業者の知識に
基づいて種々なる変更、修正、改良等を加えた態様にお
いて実施され得るものであり、またそのような実施態様
が、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、何れも本
発明の範囲内に含まれるものであることは、言うまでも
ないところである。

（発明の効果） 従って、本発明に従う構造とされた多連装電磁場鋳造装
置にあっては、それぞれの鋳造ユニットにおけるコイル
のうち、他のコイルとの磁場の相互干渉にて、その発生
磁力が弱くなる部位にあっても、かかる部位における遮
蔽リングによる電磁遮蔽効果が低くされているところか
ら、溶湯柱に対して及ぼされる磁力、延いてはそれによ
って発生される該溶湯柱に作用する電磁圧の、他の部位
との差が補正され得ることとなるのであり、そしてそれ
によって、各鋳造ユニットにて製造される鋳塊の形状の
バラツキが、有効に防止され得、目的とする形状の鋳塊
を安定して得ることができるのである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に従う構造とされた多連装電磁場鋳造装
置の一実施例を概略的に示す平面図であり、第２図はか
かる装置の断面を示す概略図である。また、第３図はか
かる装置における両外側に位置する鋳造ユニットに用い
られているコイルを示す平面図であり、第４図は第３図
における■−■断面図であり、第５図は第３図における
Ｖ−Ｖ断面図である。 １４：コイル　　　　１６：遮蔽リング１８：高周波電
源　　２０：鋳造ユニット２２：溶湯柱　　　　２４：
凝固鋳塊部位２６：長辺部 第１図 第２図

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）垂直方向に形成される金属溶湯柱をコイル手段に
   て発生させられる電磁場にて所定形状に保持せしめつつ
   、該金属溶湯柱を垂直方向に連続的に冷却、凝固せしめ
   るようにした鋳造ユニットの複数を一列に配置し、それ
   らの鋳造ユニットにて複数の鋳塊を連続的に且つ同時に
   形成し得るようにした多連装電磁場鋳造装置において、
   前記金属溶湯柱の周囲に配されて、該金属溶湯柱に作用
   せしめられる電磁力を制御する磁場遮蔽用スクリーンを
   、その隣接する鋳造ユニット側部位における板厚が他の
   部位よりも相対的に薄くなるように、周方向に変化する
   板厚をもって構成したことを特徴とする多連装電磁場鋳
   造装置。
2. （２）前記複数の鋳造ユニットのうちの両端部に配置さ
   れた鋳造ユニットにおける遮蔽用スクリーンが、その隣
   接する鋳造ユニット側部位における板厚が他の部位より
   も相対的に薄くなるように、周方向に変化する板厚をも
   って構成されている特許請求の範囲第１項記載の多連装
   電磁場鋳造装置。