JPS6325658Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は電池の負極を押圧するスプリングを取
付ける構造を持つ電池収納ケースに関するもので
ある。

従来より、電池収納ケース内部では電池の正極
を一片の銅片などに接触させ、一個又は複数個の
電池を連ねてスプリングなどにより負極を押圧し
ている。そして正極の銅片と負極のスプリングよ
り直流電源を取り出している。そしてこのスプリ
ングの取付けは、第１図のように電池収納ケース
のフレーム１にＬ字形突起２，３を互いに向い合
わせて形成する。そして前記Ｌ字形突起２，３と
フレーム１との間にできた溝４，５に第２図のよ
うに、矢印Ａの方向よりスプリングを差込む。そ
してスプリングが係止突起６で止められるまで差
込んだ後、Ｌ字形突起２，３の上部１１をスプリ
ングに溶着していた。そのために一度溶着すれば
やり直しが効かず、組立時に注意が必要であつ
た。さらに乾電池などの液漏れによるスプリング
の腐食や折損の際には交換が困難であつた。

本考案の目的は、取付け及び保守に便利なスプ
リングの取付構造を持つ電池収納ケースを提供す
るものである。

以下、本考案の一実施例を図面に従つて説明す
ると、第３図において電池収納ケースのフレーム
１の内面に二片の対向するＬ字形突起２，３を形
成し、そのＬ字形突起２，３とフレーム１との間
に溝４，５を作る。また対向するＬ字形突起２，
３の間のフレーム１にＵ字状の透孔８を穿孔し、
この透孔８に囲まれた押圧片９に弾性を持たせて
いる。そして押圧片９には上部から下部に向つて
上り傾斜の傾斜面をもつ三角突起１０が形成され
る。そして、上記押圧片９の下端の自由端に対向
する上記フレーム１上に上記三角突起１０の下方
に対向するように係止突起６が設けられており、
上記三角突起１０の下端と上記係止突起６との空
間に隙間ｈが形成されている。そしてスプリング
７は第３図に示されるように、三角突起１０の下
辺と係止突起６との空間に挾まれて脱落防止が計
られている。

したがつて、スプリング７の取付けは溝４，５
に沿つて上部より差し込んでいくと、スプリング
７が三角突起１０の斜面を押え、押圧片９を外側
に押し出す。そしてスプリング７が係止突起６に
当たるとき、三角片１０の傾斜面がなくなるの
で、押圧片９が元の位置に戻る。そしてスプリン
グ７は係止突起６と三角突起１０との間に挾まれ
て取付けられる。

以上のように本考案によれば、二片の対向する
Ｌ字形突起の間にＵ字形の透孔をフレームに穿孔
し、その透孔に囲まれて弾力性を持つた押圧片に
上部から下部に向つて傾斜面を持つ三角突起を形
成し、該三角突起直下の係止突起との空間にスプ
リングを挾み込むだけなので、組立作業が容易に
なり、さらに交換の際、押圧片９を押えて上に引
き抜くだけで済むものであり、実用価値の高いも
のである。しかも、上記スプリングを取り付ける
とき、上記押圧片が弾性力を持つているため、上
記スプリングは何ら変形することはなく、従つ
て、取り付けた後はがたつくことはなく、また、
容易に外れることもない。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の電池収納ケースの斜視図、第２
図は同ケースにスプリングを取付けた斜視図、第
３図は本考案電池収納ケースの斜視図、第４図は
同ケースの断面図である。 １……フレーム、２，３……Ｌ字形突起、４，
５……溝、６……係止突起、７……スプリング、
８……透孔、９……押圧片、１０……三角突起。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 フレーム１上に設けられた一対のＬ字形突起
   ２，３間にスプリング７を取着するものにおい
   て、 上記Ｌ字形突起２，３間のフレーム１にＵ字状
   の透孔８を穿孔することにより、斯る透孔８に囲
   まれた弾性力を持つた押圧片９を形成し、 かつ、斯る押圧片９の上部から下部に向つて上
   り傾斜の傾斜面を持つ三角突起１０を形成し、 さらに、上記押圧片９の自由端に対向する上記
   フレーム１上に、上記三角突起１０の下方に対向
   するように係止突起６を設け、 上記Ｌ字形突起２，３間に取着された上記スプ
   リング７の一部を上記三角突起１０と上記係止突
   起６間に挾持するようにしたことを特徴とする電
   池収納ケース。